JPH1025427A - 気体保持能を有する表面用疎水性材料 - Google Patents

気体保持能を有する表面用疎水性材料

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JPH1025427A
JPH1025427A JP18306196A JP18306196A JPH1025427A JP H1025427 A JPH1025427 A JP H1025427A JP 18306196 A JP18306196 A JP 18306196A JP 18306196 A JP18306196 A JP 18306196A JP H1025427 A JPH1025427 A JP H1025427A
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hydrophobic
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gas
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JP18306196A
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Toru Iwasaki
徹 岩崎
Kazue Takaoka
一栄 高岡
Tatsuo Nakatani
龍男 中谷
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Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外力によって変形するおそれがなく、またバ
インダーとして使用する樹脂との接着性に優れ、しかも
より簡単な方法で製造することのできる気体保持能を有
する表面用疎水性材料を提供する。 【解決手段】 比表面積が1m2 /g以上、且つ0.1
〜100nmの細孔を有する無機酸化物粒子を、疎水基
を有する表面処理剤で処理したものからなるなる気体保
持能を有する粒状物からなる表面用疎水性材料である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、細かな粒子からな
り、この粒子で物体表面を被覆すると高い撥水性を示
し、水中に没すると表面に気体を保持することができる
表面(以下「気体保持能を有する表面」という)を形成
する疎水性材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】船舶、平底荷役船(バージ)、水中ロボ
ットなどの水中航走体、水着、ウエットスーツなど没水
表面を持つ被服、流体輸送管、水路、橋脚、水門、桟橋
などの水中構造物などの表面に気体保持能を有する表面
を形成し、これに空気などの気体を供給することで物体
表面に気体膜を形成させると、水に対する物体の流体摩
擦抵抗低減効果、水に接する部分の防汚効果、水中生物
の付着防止効果が得られることは、既に知られており、
かかる気体膜を形成する手段が種々提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記のとおり気体保持
能を有する表面の作製方法には各種の方法があるが、本
出願人は、水中に没する物体の表面に微細な凹凸を設
け、この凹凸表面を四フッ化エチレン樹脂(PTF
E)、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合樹
脂(FEP)などで被覆したり、粒子状に加工したこれ
らの樹脂によって前記物体の表面を覆う手段を開発し、
特許出願している。
【0004】しかしながら、これらの樹脂は、柔らかく
外力に対して変形し易いため、これらを用いて形成した
気体保持能を有する表面は、外力受けると樹脂による凹
凸形状が変形し、気体保持能が低下したり、高速流速の
水と接触することによる剪断力で樹脂被覆面が剥離し易
いなどの問題がある。更にこれらの疎水性粒子は、バイ
ンダーとして使用する樹脂との接着性が悪く、高速流速
の水と接触することによる剪断力で剥離し易いという問
題がある。
【0005】本発明は、以上の問題に着目して成された
ものであり、外力を受けても変形するおそれがなく、ま
たバインダーとして使用する樹脂との接着性に優れた気
体保持能を有する表面を形成することができる疎水性の
粒子からなり、しかもより簡単な方法で製造することが
できる気体保持能を有する表面用疎水性材料を提供する
ことを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めの本発明の気体保持能を有する表面用疎水性材料は、
比表面積が1m2 /g以上、且つ0.1〜100nmの
細孔を有する無機酸化物粒子を、疎水基を有する表面処
理剤で処理したものである。前記無機酸化物粒子表面に
は細孔が存在するが、その径が100nmを越えると、
疎水性表面の気体保持能が水圧により低下し、0.1n
mより小さいと、前記表面処理剤が細孔内に侵入するこ
とが困難となり、平滑表面と同様に十分な疎水性が得ら
れない。
【0007】前記無機酸化物としては、特に限定はない
が、好ましいものとしてシリカ、アルミナ、酸化チタン
等を挙げることができる。また、粒子の形状にも特に限
定はなく、不定形体の他に、球状、立方体状、直方体
状、多面体状など定形体であってもよい。前記無機酸化
物粒子の大きさには特に限定はないが、通常100μm
以下のものを使用し、表面を流れる水の相対速度が1m
/sを越える高速流速の場合には、30μm以下の平均
粒子径とすることが好ましい。
【0008】前記表面処理剤は疎水基を有する表面処理
剤であれば、特に限定はないが、好ましい表面処理剤と
してフッ素含有シランで処理すると、無機酸化物粒子表
面に形成されている水酸基との間にシロキサン結合を形
成し、強固な処理面を得ることができる。また、フッ素
含有シランで処理したのち、更にアルキル基含有シラン
又はシラザンで処理することができる。
【0009】前記フッ素含有シランで処理したのち、更
にアルキル基含有シラザンで処理した場合の作用につい
て、フッ素含有シランとしてパーフルオロオクチルエチ
ルエトキシシランで無機酸化物粒子表面を処理したの
ち、シラザン、例えばヘキサメチルジシラザンで処理し
た場合について説明する。前記パーフルオロオクチルエ
チルエトキシシランで無機酸化物粒子表面を処理した際
の結合基は C8F17C2H4Si≡であり、この分子の大きさは
約15Åである。一方、ヘキサメチルジシラザンが無機
酸化物粒子表面の水酸基と結合するための反応基はトリ
メチルシラン(CH3)3Si- であり、この分子の大きさは約
5Åである。
【0010】したがって、分子サイズの大きいフッ素含
有シランで処理した後に無機酸化物表面に残留している
水酸基を疎水化するためには、分子サイズが小さく、且
つ疎水基を有しているアルキル基含有シラン又はシラザ
ンが好適である。前記疎水基は特に限定はないが、好ま
しいものとして次の各基を挙げることができる。
【0011】
【化1】 前記疎水性基を有する炭化水素系表面処理剤としては、
【0012】
【化2】 であり、またフッ素含有表面処理剤としては、
【0013】
【化3】 である。
【0014】無機酸化物粒子表面の疎水化は、できる限
り表面エネルギーを小さくすることが望ましく、末端に
CF3 基を有する処理剤で処理することが好ましい。但
し、使用できる処理剤は基本的には、アルキル基、フェ
ニル基又は末端にCF3 基を有するフルオロアルキル基
など、各種の疎水基を使用することができる。
【0015】更に表面処理剤は、無機酸化物粒子表面に
形成されている水酸基と結合してシロキサン結合又は水
素結合を形成する反応基を有することが好ましい。但
し、本発明はかかる処理剤に限定されるものではない。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明の気体保持能を有す
る表面用疎水性材料を製造する方法について説明する。
無機酸化物粒子(例えばシリカ粒子)は、シラン化合物
で処理する前に表面吸着物質を除去し、表面の活性を高
めるために予め酸洗浄などにより洗浄するとが望まし
い。
【0017】シラン化合物は、疎水化処理の程度を調整
するため、あるいは作業性をよくするために、溶媒によ
り希釈して用いることができる。使用する溶媒は、脂肪
族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、アルコ
ール、エステル、ケトン、及びハロゲン化炭化水素など
である。これらの溶媒は、使用するシラン化合物によっ
て溶解能がそれぞれ異なるので、使用可能な溶媒を予め
選定しなければならない。この場合、表面張力の低い溶
媒が好ましく、その点トルエン、ベンゼン、ヘキサン、
イソプロピルアルコール、アセトンなどが好ましく、こ
れらの溶媒を単独もしくは混合して使用することができ
る。
【0018】シラン化合物による処理は、無機酸化物粒
子とシラン化合物とを接触させて行うものであり、シラ
ン化合物をスプレー噴霧する方法、無機酸化物粒子にシ
ラン化合物を直接振りかける方法、シラン化合物中に無
機酸化物粒子を浸漬させる方法、シラン化合物を気化さ
せて、その蒸気中に無機酸化物粒子を入れる方法などの
方法を採用することができる。
【0019】前記シラン化合物処理は、無機酸化物粒子
表面の酸素と空中の水分とによって形成されている水酸
基とシランとの加水分解反応であり、触媒を使用して行
う。使用しうる触媒としては、例えば塩酸、酢酸などの
酸や、アンモニア水(25〜28%濃度)などの塩基を
使用することができる。触媒量は、酸、塩基共にシラン
化合物の0〜10重量%程度の範囲が好ましい。また反
応促進のため少量の水を添加してもよい。
【0020】無機酸化物粒子とシラン化合物とを接触さ
せ、粒子表面にシラン化合物を吸着させた後、室温から
150℃、好ましくは25〜110℃の温度で、好まし
くは1時間以上保持して養生処理することよって、シラ
ン化合物と無機酸化物粒子表面の水酸基との間に、シロ
キサン結合が形成され無機酸化物表面を疎水化すること
ができる。
【0021】無機酸化物粒子表面の細孔径の測定として
は、例えば窒素ガス吸着法など公知の測定法を用いるこ
とができる。本発明の気体保持能を有する表面用疎水性
材料粒子の疎水性を評価するには、粒子を容器に入れ、
表面を平らに均した上に形成し、この表面上に形成した
水滴の接触角を測定することにより求めることができ
る。そして気体保持能を有する表面を形成するために
は、前記接触角が90°以上であることが必要である。
【0022】以上のようにして得た粒子からなる疎水性
材料を用い、物体表面に気体保持能を有する表面を形成
する手段としては、樹脂と混ぜ込む方法、バインダーに
より架橋させる方法、その他気体保持能を有する表面の
形成方法として公知となっている各種の手段を用いるこ
とができる。前記表面を形成する別の方法として、前記
基板上に形成した未硬化樹脂層に表面処理材で処理した
前記粒子層を押し込み、粒子間に侵入した樹脂を硬化さ
せて固着させ、樹脂によって固着されなかった表面の粒
子を除去する方法を用いることができる。前記樹脂とし
ては、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂のいずれの樹脂も
使用することができる。
【0023】前記粒子間に樹脂を侵入させる手段として
は、基板上に形成した樹脂層の上に、無機酸化物粒子を
樹脂層より厚くなるように散布し、この粒子層の上から
プレス板を押し当てるようにしてもよく、また、疎水性
基を有する表面処理剤で処理した無機酸化物粒子を樹脂
層より厚く配置し、その表面を平らに均し、その上か
ら、表面に未硬化樹脂層を形成した基板を押し当てるよ
うにしてもよい。
【0024】粒径が100μm以下の無機酸化物粒子を
用い、以上説明したようにして形成した気体保持能を有
する表面は、凸部の間隔(s)が0.3〜30μmで、
凹凸高さ(h)に対する間隔sの比h/sが0.3〜3
の範囲の凹凸表面を形成することができる。0.1〜1
000nmの範囲の各種の微細孔径を有するシリカ粒子
(いずれも粒子径3μm)を使用し、上記説明のように
して表面疎水性材料を製造し、微細孔径と耐水性との関
係を求めた結果を図1によって説明する。
【0025】図1の縦軸の耐水性は、4m/s流速によ
って空気膜を保持できなくなる水圧を水柱高さ(m)で
表したものである。大型船舶や水中構造物などでは、水
深10m程度までに対し優れた気体保持能を有すること
が要求されるのに対し、微細孔径が微細孔径が100n
mを越えると、耐水性が6m以下となり、また0.1n
m以下の微細孔径の粒子では、表面処理剤が微細孔内に
侵入することが困難ないし不可能となるので平滑表面と
同様になり、耐水性が著しく低下する。したがって0.
1〜100nmの範囲の微細孔径以外の粒子は、空気膜
形成が不安定となり実用上好ましくない。
【0026】
【実施例】以下実施例によって本発明を更に具体的に説
明する。 〔実施例1〕イソプロピルアルコール95容量%水溶液
96容量部に対して、CF3(CF2)7C2H 4Si(OC2H5)3 で表さ
れるパーフルオロアルキルシランを5容量部を加え、よ
く攪拌した溶液を1Kg準備した。
【0027】平均粒径3μ、比表面積200m2 /g、
細孔径が5〜20nmの範囲に分布する不定形シリカ粒
子1Kgを容器に入れ、混合攪拌しながら、シリカ粒子
に前記のパーフルオロアルキルシラン溶液を噴霧し、3
0℃で48時間養生処理した。以上によって養生処理し
たシリカ粒子を攪拌しながら、このシリカ粒子にアルキ
ル基含有表面処理剤であるヘキサメチルジシラザン50
gを噴霧し、30℃で48時間養生処理したのち、10
0℃で24時間加熱し、粒子からなる気体保持能を有す
る表面用疎水性材料を得た。
【0028】以上によって得た気体保持能を有する表面
用疎水性材料の気体保持能形成能を試験するため、以下
の手順で気体保持能を有する表面を作成した。厚み2mm
の硬質塩化ビニール板にシリコーン樹脂(1液型室温硬
化シリコーンレジン、脱オキシム硬化型)未硬化物を塗
布し、硬化反応が進行する前に、塗膜面に前記疎水性粒
子を、塗膜厚さより厚くなるように散布し、その上から
押し板を当てプレスし、一部のシリカ粒子を樹脂層内に
押し込み、24時間放置し樹脂を硬化させ、硬化後、前
記基板の表面に固着されていないシリカ粒子を水で洗い
落とし性能検査用気体保持能を有する表面を得た。
【0029】この表面は、基板にシリカ粒子がしっかり
固定され、容易に剥離することがなく、表面の固さもシ
リカ粒子として期待される固さを有していた。この材料
を流速4m/sの流水中に浸漬・固定し、前記表面に流
水による剪断力を与え、表面に上流側から少量の空気を
常時供給し、表面に空気膜を形成させたところ、空気膜
は6か月間経過後も安定して形成されていた。
【0030】〔比較例〕実施例1のシリカ粒子に変え
て、比表面積が0.9m2 /g、且つ細孔を有しない球
形シリカ粒子を使用した他は全て実施例1と同様にして
比較例の表面疎水性材料を得た。このものを、流水中に
浸漬・固定し、実施例1と同様に気体膜保持性能を測定
したところ、1時間後に気体膜は消滅した。
【0031】〔実施例2〕トルエン95容量容量部に対
して、実施例1で使用したものと同じパーフルオロアル
キルシランを5容量部を加え、更に触媒として酢酸をパ
ーフルオロアルキルシランに対し0.1重量%を添加
し、均一攪拌した溶液を1Kg準備した。平均粒径5
μ、比表面積40m2 /g、細孔径が10nmを有する
アルミナ粒子1Kgを容器に入れ、混合攪拌しながらシ
リカ粒子に前記のパーフルオロアルキルシラン溶液を噴
霧し、実施例1と同様に30℃で48時間養生処理し
た。
【0032】以上のように処理したアルミナ粒子を攪拌
しながら、更にアルキル基含有表面処理剤であるトリメ
チルメトキシシラン50gを噴霧し、30℃で48時間
養生処理したのち、100℃で24時間加熱し、粒子か
らなる気体保持能を有する表面用疎水性材料を得た。以
上によって得た実施例2の気体保持能を有する表面用疎
水性材料の気体保持能形成能を試験するため、実施例1
と同様にして気体保持能を有する表面を形成した。
【0033】この気体保持能を有する表面は、基板にア
ルミナ粒子がしっかり固定され、容易に剥離することが
なく、表面の固さもアルミナ粒子として期待される固さ
を有していた。この材料を流速4m/sの流水中に浸漬
・固定し、前記表面に流水による剪断力を与え、表面に
上流側から少量の空気を供給し、表面に空気膜を形成さ
せた。この空気膜は6か月間経過後も安定して形成され
ていることが確認された。
【0034】〔実施例3〕ヘキサン95容量部に対し
て、CH3(CH2)17Si(OCH3)3 で表されるn−オクタデシル
トリメトキシシランからなるアルキルシランを5容量部
を加え、よく攪拌した溶液を1Kg準備した。平均粒径
2μ、比表面積40m2 /g、細孔径が10nmの球形
シリカ粒子1Kgを容器に入れ、混合攪拌しながら、シ
リカ粒子に前記のn−オクタデシルトリメトキシシラン
溶液を噴霧し、30℃で48時間養生処理した。
【0035】前記養生処理したシリカ粒子に、シリカ粒
子を攪拌しながら、アルキル基含有表面処理剤である(C
H3)3SiClで表されるトリメチルクロロシラン50gを噴
霧し、30℃で48時間養生処理したのち、100℃で
24時間加熱し、気体保持能を有する表面用疎水性材料
を得た。以上によって得た実施例3の気体保持能を有す
る表面用疎水性材料の気体保持能形成能を試験するた
め、以下の手順で気体保持能を有する表面を作成した。
【0036】実施例1の場合と同様にシリコーン樹脂未
硬化物を塗布した硬質塩化ビニールからなる基板を準備
した。別に前記の疎水性材料を、浅底の容器に厚みがほ
ぼ5mmとなるように入れ、表面を平らに均し、その上に
前記シリコーン樹脂を塗布した基板を、樹脂面を下に向
けて乗せ、上からプレスし、表面に近いシリカ粒子の間
に樹脂を押し込み、基板を取り出し、24時間放置し樹
脂を硬化させた。
【0037】硬化後、樹脂によって固着されていない表
層のシリカ粒子を水で洗い落とし実施例1の表面疎水性
材料を得た。この表面疎水性材料は、基板にシリカ粒子
がしっかり固定され、容易に剥離することがなく、表面
の固さもシリカ粒子として期待される固さを有してい
た。この材料を流速4m/sの流水中に浸漬・固定し、
前記表面に流水による剪断力を与え、表面に上流側から
少量の空気を供給し、表面に空気膜を形成させたとこ
ろ、空気膜は6か月間経過後も安定して形成されてい
た。
【0038】
【発明の効果】以上説明したとおり本発明の気体保持能
を有する表面用疎水性材料は、比表面積が1m2 /g以
上、且つ0.1〜100nmの細孔を有する無機酸化物
粒子を、疎水基を有する表面処理剤で処理した構成とし
たので、この粒子からなる疎水性材料を用い、物体上に
気体保持能を有する表面を形成したものは、外力により
変形がなく、且つ優れた撥水性及び水中での気体保持能
を有する表面形成させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用する無機酸化物粒子の表面に形成
されている微細孔径と耐水性との関係を示すグラフ図で
ある。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 比表面積が1m2 /g以上、且つ0.1
    〜100nmの細孔を有する無機酸化物粒子を、疎水基
    を有する表面処理剤で処理したものからなるなる気体保
    持能を有する表面用疎水性材料。
  2. 【請求項2】 前記無機酸化物粒子の粒径を100μm
    以下とした請求項1記載の気体保持能を有する表面用疎
    水性材料。
  3. 【請求項3】 前記無機酸化物粒子がシリカ粒子である
    請求項1又は2記載の気体保持能を有する表面用疎水性
    材料。
  4. 【請求項4】 前記表面処理剤がフッ素含有シランであ
    る請求項1、2又は3記載の気体保持能を有する表面用
    疎水性材料。
  5. 【請求項5】 フッ素含有シランで処理したのち、アル
    キル基含有シラン又はシラザンで処理した請求項4記載
    の気体保持能を有する表面用疎水性材料。
JP18306196A 1996-07-12 1996-07-12 気体保持能を有する表面用疎水性材料 Withdrawn JPH1025427A (ja)

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