JPH10253859A - 防湿性ケーブル - Google Patents

防湿性ケーブル

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JPH10253859A
JPH10253859A JP10028295A JP2829598A JPH10253859A JP H10253859 A JPH10253859 A JP H10253859A JP 10028295 A JP10028295 A JP 10028295A JP 2829598 A JP2829598 A JP 2829598A JP H10253859 A JPH10253859 A JP H10253859A
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JP
Japan
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cable
zeolite
coating
polymer
layer
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Pending
Application number
JP10028295A
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English (en)
Inventor
Pietro Anelli
ピエトロ・アネッリ
Claudio Bosisio
クラウディオ・ボシシオ
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Pirelli and C SpA
Original Assignee
Pirelli Cavi e Sistemi SpA
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Filing date
Publication date
Application filed by Pirelli Cavi e Sistemi SpA filed Critical Pirelli Cavi e Sistemi SpA
Publication of JPH10253859A publication Critical patent/JPH10253859A/ja
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B7/00Insulated conductors or cables characterised by their form
    • H01B7/17Protection against damage caused by external factors, e.g. sheaths or armouring
    • H01B7/28Protection against damage caused by moisture, corrosion, chemical attack or weather
    • H01B7/282Preventing penetration of fluid, e.g. water or humidity, into conductor or cable
    • H01B7/285Preventing penetration of fluid, e.g. water or humidity, into conductor or cable by completely or partially filling interstices in the cable
    • H01B7/288Preventing penetration of fluid, e.g. water or humidity, into conductor or cable by completely or partially filling interstices in the cable using hygroscopic material or material swelling in the presence of liquid
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/44Mechanical structures for providing tensile strength and external protection for fibres, e.g. optical transmission cables
    • G02B6/4401Optical cables
    • G02B6/4429Means specially adapted for strengthening or protecting the cables
    • G02B6/44384Means specially adapted for strengthening or protecting the cables the means comprising water blocking or hydrophobic materials

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部の相対湿度の増大を制限するように構成
されたケーブルを提供する。 【解決手段】 ケーブルは、所定量のゼオライトを含む
重合体コーティングの層を備えている。ケーブル外部か
らの水を吸収することのできる上記所定量のゼオライト
をケーブルのコーティングに設けることにより、ケーブ
ルの最内方の領域の相対湿度の値を低く維持することが
できる。特に、光ファイバ3が収容されている領域の相
対湿度を低く維持することができ、これにより、光ファ
イバ3の層剥離の現象を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケーブルによる湿
分の吸収を制限することのできるケーブル用コーティン
グに関する。
【0002】
【従来の技術】ケーブル、特に、光ファイバ通信用のケ
ーブルは、液体の形態(例えば、地下ケーブルの場合に
は地下水、あるいは、海底ケーブルの場合には海水)
の、あるいは、蒸気の形態(例えば、大気中の湿分)の
水が侵入する可能性があるという欠点を有しており、そ
のような水の侵入は、外側コーティングの欠陥又は接続
不良に起因する不連続性の結果として生じ、特に、金属
製の外側シースをもたないケーブルの場合には、ケーブ
ルの外側コーティングの不完全な不透水性の結果として
生ずる。
【0003】特に、そのようなケーブルの内側に位置す
る光ファイバは、例えば、80%を超えるような高い相
対湿度(以下の記載においては、「r.h.」と称する)
の条件における作業によって、損傷を受けることがあ
る。光ファイバが水と接触することによって生ずる主要
な問題は、「層剥離」として知られている。層剥離と
は、換言すれば、ガラス繊維のコーティングを形成する
種々の層が互いに分離することを意味する。一般的には
アクリル酸樹脂又はウレタン/アクリル酸樹脂系の重合
体化合物である上述の層は、通常、ガラスと接触する層
から順に、一次コーティング、二次コーティング、イン
クとして区別することができ、多数の光ファイバを接合
して「リボン」を形成する場合には、共通コーティング
を含む。層剥離の代表的な現象は、ガラスとファイバの
一次コーティングとの間、インクと二次コーティングと
の間、及び、共通コーティングとインクとの間に生ずる
現象である。
【0004】上述の層剥離は、信号の伝送における減衰
を生ずると共に、ファイバの機械的な強度特性を低下さ
せる。
【0005】上述の問題は、非シール型のケーブル、す
なわち、溶接された又は押出成形された金属製の外側シ
ースをもたないケーブルに関して特に大きく、特に、
「全絶縁性(all-dielectric)」ケーブル、すなわち、
重合体コーティングだけから構成される外側保護体を有
するケーブルに関して特に大きい。
【0006】ケーブルの中に偶発的に侵入した水を吸収
する能力のある特定の化合物又は物質をケーブルの中に
挿入する可能性を検討している種々の文献が存在する。
【0007】例えば、国際特許出願公開第88/100
00号(WO-A-88/10000)は、膨張可能な合
成物質の粉末を用い、該膨張可能な物質の粒子径を減少
させることによって、水の吸収に起因する膨張の迅速性
が得られることを記載している。
【0008】欧州特許出願第714042号(EP71
4042)は、膨張可能な吸湿性の重合体粉末を含む充
填材を記載している。
【0009】英国特許第2165368号(GB216
5368)は、光ファイバケーブルの中に湿分が侵入す
るのを防止するための解決策を記載しており、この解決
策は、ケーブルの隙間に乾燥剤(特に、ゼオライト)を
含む充填化合物を充填する工程を含んでいる。
【0010】従って、上述の文献は、ケーブルの中の水
の吸収を検討する解決策に関するものであって、外側コ
ーティングの透水性を考慮するものではない。一般的
に、シールされた金属コーティングが設けられていない
場合に、水の吸収を満足に行うためには、かなりの量の
吸収材料を使用する必要があり、その結果、製造上の問
題が生ずる。本件出願人は、ケーブルの中に吸収された
水が大量に存在する場合に、加熱サイクルの結果として
蒸気の解放が可能であることも確認した。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本件出願人は、直接的
な水の侵入により、あるいは、加熱サイクルの結果とし
て吸収材料が水蒸気を放出することにより、ケーブルの
中のr.h.の値が高くなると、上述の層剥離の問題が生
じ、そのようなr.h.の値は、ケーブルの外側コーティ
ングの特性を特別に選定することによって、効果的に制
限することができることを確認した。
【0012】所定量のゼオライトをケーブルのコーティ
ングに添加することによって、ケーブルの内部への水の
侵入を十分に長い時間にわたって制限することができる
ことが判明した。そのような所定量のゼオライトがケー
ブルのコーティングに存在すると、ケーブルの最内方の
領域、すなわち、光ファイバが収容されている領域の
r.h.の値も低く維持することができる。
【0013】
【課題を解決するための手段】従って、本発明の一つの
特徴は、所定量のゼオライトを含む重合体コーティング
から成る少なくとも1つの層を含んでおり、これによ
り、ケーブル内部の相対湿度(r.h.)の増大を制限す
るように構成されたことを特徴とする、ケーブルに関す
る。本明細書において、「r.h.の増大を制限する」と
いう表現は、ゼオライトを含む本発明の重合体コーティ
ングが、その外側面が85〜95%のr.h.の雰囲気に
暴露されたときに、少なくとも2500時間にわたっ
て、あるいは、重合体だけから構成された同様なコーテ
ィングの場合のほぼ2倍の時間にわたって、その内側面
に接触する雰囲気の中のr.h.値を70%未満に維持す
ることができることを意味する。
【0014】本発明の別の特徴は、所定量のゼオライト
を含む重合体コーティングから成る層を備え、更に、ゼ
オライトを含まない重合体コーティングから成る少なく
とも1つの層を備えており、該少なくとも1つの層が、
ゼオライトを含む上記コーティングに関して半径方向外
方の位置に設けられていることを特徴とする、ケーブル
に関する。
【0015】本発明は、また、少なくとも1つのコーテ
ィング層に所定量のゼオライトが添加されているケーブ
ルによる水の吸収を制限するための方法を含む。
【0016】本発明の好ましい用途は、上記コーティン
グを非シール型の光ファイバケーブル、すなわち、溶接
された又は押出成形された外側シースをもたない光ファ
イバケーブルに、特に、「誘電体」ケーブル、すなわ
ち、重合体コーティングだけから構成される外側の保護
体を有するケーブルに使用することに関係する。
【0017】
【発明の実施の形態】図1、図2及び図3は、本発明の
コーティングを極めて効果的に使用することを証明する
本発明の光ファイバケーブルの実施例を示している。
【0018】図1は、光ファイバケーブルの断面図であ
って、この光ファイバケーブルは、重合体材料から成る
外側シース1と、これも重合体材料から構成されていて
光ファイバ3を収容している所定数の管2とを備えてい
る。上記光ファイバ3は、通常、充填材4の中に埋め込
まれている。この充填材は、偶発的に破損した場合に、
水が長手方向に伝播するのを阻止する目的を有してい
る。光ファイバを保持している上記管は、中心サポート
5の周囲に巻かれている。上記中心サポート5は、通
常、ガラス繊維強化プラスチックから形成されていて、
ケーブル(撚り方は連続式、あるいは、通常S−Zと呼
ばれる交番式とすることができる)の熱収縮を制限する
ことができる。選択に応じて、外側シース1と管2との
間に、間隙充填材を挿入することができ、この間隙充填
材は、上記管とコーティングとの間、上記管と管との
間、及び、上記管とサポートとの間に侵入して、ケーブ
ル内部の水が長手方向に伝播するのを制限することがで
きる。
【0019】図2は、図1に示したケーブルと同様のケ
ーブルの断面図である。このケーブルは、コーティング
1の内側に張力補強層7(例えば、ガラス繊維、あるい
は、Kevlar(登録商標)として商業的に知られている
製品の如きポリアラミド繊維)が設けられており、更
に、光ファイバを収容している管2が、1又はそれ以上
の層を有する重合体材料のシース1aによって包囲され
ている点において、図1のケーブルとは異なっている。
また、図2に示す実施例によれば、中心サポート5は、
コア5aと、コーティング5bとを備えている。上記コ
ア5aは、例えば、ガラス繊維強化プラスチック又は同
様な材料から形成されていて、ケーブルの熱収縮を制限
することができる。また、上記コーティング5bは、例
えば、重合体材料から形成されていて、コアの直径をそ
の周囲に巻かれた所望数の管を受けることができる値ま
で増大させている。
【0020】図3は、本発明のケーブルの斜視図であ
る。このケーブルにおいては、光ファイバ3は、重合体
材料から形成された溝付きの中心コア2の各ハウジング
の中に位置している。必要であれば、上記中心コア2を
適宜な充填材4に接触させることができる。上記溝付き
のコア2は、選択に応じて、ガラス繊維強化プラスチッ
クから形成された中心サポート5を収容することができ
る。従って、上記溝付きのコアは、一組のシース1、1
aと、上述の補強層7とによって包囲されている。この
ケーブル構造は、選択に応じて、ファイバを収容し及び
/又は保護するためのテープと、ケーブル内部の水の長
手方向の伝播を制限するための湿潤膨張テープ(例え
ば、ポリアクリル酸ナトリウムの如き湿潤膨張物質が充
填されたポリエステル又はポリアミドのテープ)8bと
を備えることができる。
【0021】図1ないし図3が、本発明を効果的に用い
ることのできる光ファイバケーブルの実施例の中のほん
の一例を示していることは、明らかである。本発明の用
途を限定することなく、当業者には明らかな適宜な変更
を上述の実施例に加えることができることは、明らかで
ある。例えば、上述の間隙充填材6の代わりに、あるい
は、該間隙充填材に加えて、ケーブル内部の水の長手方
向の伝播を制限するという同じ目的に適した湿潤膨張テ
ープ(上述のタイプの)を管2の周囲に巻くことができ
る。例えば、コスト、ケーブル設備のタイプ(架空式、
コンジット収容式、地中への直接埋設式、ビル内設式、
海底式等)、ケーブルの動作温度(環境の最高及び最低
温度、及び、温度変化等)等に関して最も好都合な解決
策を考えることのできる当業者は、更に別の解決策を容
易に理解することができよう。
【0022】本明細書において、「ゼオライト」という
用語は、天然又は人工のアルミノ珪酸塩金属化合物を意
味しており、上記人工の化合物は、「分子篩」としても
知られている。そのような化合物は、一般的に、珪素の
酸化物(すなわち、シリカ:SiO2)、アルミニウムの
酸化物(すなわち、アルミナ:Al23)、及び金属
(特に、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウ
ム、カルシウム、ストロンチウム及びバリウムの如きア
ルカリ金属又はアルカリ土類金属)の酸化物の組み合わ
せから形成される。上述の化合物は、通常、水和物の形
態として以下の一般式で表される。 M2/mO・Al23・xSiO2・yH2O 上式において、Mは、金属陽イオンを表し、mは、その
価数を表し、x及びyは、化合物のタイプに応じて変化
する化学量論的なファクタである。パラメータx及びy
の代表値は、1.35<x<9、及び、0<y<6であ
る。
【0023】また、上記化合物は、結晶学的な意味にお
いて、以下の単位格子の一般式で示すことができる。 Mn/m[(AlO2)n(SiO2)w]・y'H2O 上式において、M及びmは、上に定義した通りである。
n、w及びy'は、単位格子の組成及びその寸法に応じ
てかなり変動し、例えば、商業的に入手可能な人工ゼオ
ライトに関して可能な値は、以下の通りである。 n=w=12、y'=27
【0024】天然のゼオライトに関する記載は、”Enc
yclopedia of Chemical Technology(Kirk-Othmer,
Interscience Ed.(N.Y.),1954(Vol.1
2))”に与えられている。
【0025】幾つかのタイプの分子篩、及び、これらの
調製方法が、米国特許第2,882,243号、米国特許
第2,882,244号、米国特許第3,130,006号
及び米国特許第3,130,007号を含む多くの出版物
及び特許に記載されている。
【0026】本発明によれば、上述のゼオライトは、ケ
ーブルのコーティングに対する乾燥剤添加物として、効
果的に使用することができる。そのような乾燥剤の機能
を発揮させるために、上記化合物は、それぞれ無水物の
形態で使用される。特に、それぞれの酸化物を形成する
アルカリ金属又はアルカリ土類金属がナトリウム、カリ
ウム、カルシウム、及び、これらの混合物から選択され
る、合成ゼオライトを用いるのが好ましい。その理由
は、そのような合成ゼオライトは、小さくより均一な粒
子径を有するからである。そのような合成ゼオライトの
代表的な例は、以下の単位格子組成式で示すことができ
る。 (a) Na12[(AlO2)12(SiO2)12] (b) K12[(AlO2)12(SiO2)12] (c) Ca6[(AlO2)12(SiO2)12
【0027】上記ゼオライト(粉末の形態であるのが好
ましい)をコーティングの基礎重合体マトリックスに添
加する。そのようなゼオライト粒子のサイズは、一般的
に、0.01から100μmの範囲であり、0.1から5
μmであるのが好ましい。上記粒子の平均気孔率は、6
Å未満であるのが好ましく、約3〜4Åの平均気孔率を
有する粒子が、特に好ましい。
【0028】ゼオライトの濃度は、コーティングの30
重量%から70重量%まで変化することができ、35重
量%〜60重量%であるのが好ましく、約50重量%の
割合が特に好ましい。
【0029】上記目的のために効果的に使用することの
できる商業的に入手可能なゼオライトの例は、「分子篩
タイプ3A(Molecular Sieve Type 3A)」又は
「タイプ4A(Type 4A)」(UOP,Union Carb
ide)、及び、「乾燥剤20857−4」又は「208
59−0」(Aldrich)である。
【0030】コーティングの重合体マトリックスは、重
合体(ポリマー)、共重合体(コポリマー)、あるい
は、ポリオレフィン、オレフィン/エステル共重合体、
ポリエステル、ポリエーテル、ポリエーテル/ポリエス
テル共重合体、及び、これらの混合物の如き、当業界で
一般的に使用されているものから選択される重合体混合
物によって形成される。上記重合体の例は、ポリエチレ
ン(PE)、特に、低密度ポリエチレン(LDPE)、
中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン
(HDPE)及び直鎖低密度ポリエチレン(LLDP
E);エチレン・プロピレンゴム(EPR)、特に、エ
チレン/プロピレン共重合体(EPM)又はエチレン/
プロピレン/ジエン三元重合体(ターポリマー);天然
ゴム、ブチルゴム、エチレン/酢酸ビニル共重合体(E
VA);エチレン/アクリル酸共重合体、特に、エチレ
ン/アクリル酸メチル(EMA)、エチレン/アクリル
酸エチル(EEA)、エチレン/アクリル酸ブチル(E
BA);エチレン/αオレフィン共重合体、及び、ハロ
ゲン化重合体(特に、ポリ塩化ビニル(PVC));ポ
リウレタン(PUR);ポリアミド;ポリエチレンテレ
フタラート(PET)又はポリブチレンテレフタラート
の如き芳香族ポリエステル;並びに、これらの共重合体
又は機械的な混合物である。重合体マトリックスをP
E、EVA又はPP系の混合物と共に使用するのが好ま
しい。PP、及び、PE(MDPE)系の混合物が特に
好ましい。上記重合体マトリックスの特定の例は、P
P;MDPE;LDPE;LLDPE;PE(例えば、
MDPE)及びEVAの共重合体、特に、50%−50
%の共重合体;並びに、EPR系混合物及びPE/EV
Aの共重合体である。より詳細に言えば、図面を参照す
ると、管2には、PBT、HDPE又はPP系の混合物
を用いるのが好ましく、また、内側シース1aには、M
DPE、PUR又はPP系の混合物を用いるのが好まし
く、更に、外側シース1には、EPR、LDPE又はM
DPE系の混合物を用いるのが好ましい。
【0031】コーティングの重合体組成は、抗酸化剤、
架橋剤、強化剤、カップリング剤、鉱物充填剤、帯電防
止剤、界面活性剤、UV安定剤、顔料、結合分離剤、可
塑剤、潤滑剤、粘度調節剤、エクステンダー油、金属不
活性化剤、並びに、耐火材及び難燃材の如き当業界で周
知の他の通常の添加剤も含むことができる。
【0032】例えば、当業界で使用される適宜な抗酸化
剤は、立体的に束縛されたフェノール(sterically hin
dered phenol)、亜リン酸塩、及び、ホスホン酸塩であ
る。これらの抗酸化剤の例は、重合2,2,4-トリメチ
ル-1,2-ジヒドロキノリン、テトラキスメチレン(3,
5-ジ・テルブチル-4-ヒドロキシ-ヒドロケイ皮酸塩)
メタン、ビス(3,5-ジ・テルブチル-4-ヒドロキシ-
ヒドロケイ皮酸塩)、n-オクタデシル-3(3',5'-ジ
・tブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸塩、
及び、トリス(2,4-ジ・テルブチルフェニル)亜リン
酸塩である。
【0033】適宜な架橋剤の例は、過酸化物又はシラン
型のものである。また、シランを基礎重合体に付着させ
る試薬として作用する過酸化物と共にシラン系の架橋剤
を用いることもできる。架橋剤及びシラン付着剤の両方
として便利に使用することのできる過酸化物の例は、ジ
(テルブチルペルオキシプロピル-(2)-ベンゼン、ビ
ス-(テルブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼ
ン、過酸化ジクミル(dicumyl peroxide)、過酸化ジテ
ルブチル、過酸化ベンゾイル、過酸化テルブチルクミル
(terbutylcumyl peroxide)、1,1-ジ(テルブチルペ
ルオキシ)-3,3,5-トリメチル-シクロヘキサン、2,
5-ビス(テルブチルペルオキシ)-2,5-ジメチルヘキ
サン、テルブチルペルオキシ-3,5,5-トリメチルヘキ
サノエート(trimethylhexanoate)、及び、エチル3,
3-ジ(テルブチルペルオキシ)酪酸塩である。便利に
使用することのできるシランの例は、(C1-C4)ア
ルキロキシシラン、特に、ビニル(C1-C4)アルキ
ロキシシランであり、この目的に適した化合物は、例え
ば、γメタクリロキシ-プロピルトリメトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、メチルトリス-(2-メトキ
エトキシ)シラン、ジメチルジエトキシシラン、オクチ
ルトリエトキシシラン、イソブチル-トリエトキシシラ
ン、イソブチル-トリメトキシシラン、ビニルトリメト
キシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルジメト
キシエトキシシラン、ビニルトリス-(2-メトキシエト
キシ)シラン、及び、これらの混合物である。
【0034】上述の架橋剤は、当業界で周知のものから
選択される架橋触媒も含んでおり、例えば、シランと架
橋させる場合には、ジブチルジラウリン酸錫(tin dibu
tyldilaurate)を用いるのが好都合である。
【0035】図面を参照すると、本発明の重合体混合物
は、例えば、ケーブル構成要素(すなわち、外側シース
1、光ファイバを収容する管2、及び、内側シース1
a)の中の1又はそれ以上の構成要素のコーティングと
して用いることができる。
【0036】外側面が水蒸気の雰囲気中にある本発明の
コーティングを用いて、内側面に接触する環境の中で、
ゼオライトを含まない同じコーティングに関して測定さ
れるr.h.値と同じr.h.値を極めて長期間にわたって
得ることができる。例えば、IWCS(International
Wire and Cable Symposium)会報(1995年)p
p.756〜761の”Water getting flood compound
for dielectric cables”と題するP.Anelli et al.
の文献に記載されるように修正されたASTM規格E9
6に基づくテストによれば、50%のゼオライト充填材
を含むMDPE系コーティングを有する試験片は、充填
材を含まないMDPE系コーティングの50倍よりも長
い時間で、30%の相対湿度に達する。
【0037】また、2つのコーティング層(その一方の
層だけに本発明のゼオライトが添加されている)を接合
することが特に効果的であることが観察された。
【0038】すなわち、ケーブルのコーティングを二重
の層から形成し、外側の層(すなわち、水に接触する
層)にはゼオライトを含ませず、一方、内側の層にはゼ
オライトを含ませた場合に、ケーブル内部のr.h.の増
大を低減することができることが観察された。従って、
そのような実施例の1つによれば、ゼオライトを含む単
一の層の場合よりもかなり長時間にわたって、ケーブル
内部のr.h.を低い値に維持することが可能である。
【0039】本発明の好ましい特徴によれば、上記両方
の層は、同じ重合体マトリックスによって形成される。
また、ゼオライトを含まない重合体層をゼオライトを含
む重合体層に接合することにより、ゼオライトを含む単
一の層によって形成された同じ厚さのコーティングより
も、良好な機械的な強度を得ることができる。
【0040】その結果、本発明の別の特徴は、所定量の
ゼオライトを含む重合体コーティングの層を備えるケー
ブルを含んでいて、更に、ゼオライトを含まない重合体
コーティングの少なくとも1つの層を備え、この少なく
とも1つの層は、ゼオライトを含む上記コーティングに
関して、半径方向外方の位置に設けられるという特徴を
有しており、上記2つの層の重合体マトリックスは、実
質的に同じであるのが好ましい。ゼオライトの量及びタ
イプは、上に特定した通りである。
【0041】上述のように、上記二重層のコーティング
は、光ファイバケーブルの種々の構成要素の材料として
用いることができ、例えば、外側シース1、光ファイバ
を収容する管2、及び/又は、内側シース1aに用いる
ことができる。
【0042】一方がゼオライトを含み他方がゼオライト
を含んでいない2つの重合体層を直接接合することに加
えて、ゼオライトを含まない及びゼオライトを含む単一
のコーティングの複合型の解決策を提供することもでき
る。例えば、ゼオライトを含まない外側シース1を、ゼ
オライトを含む内側シース1a及び/又は管2に接合す
ることが効果的である。
【0043】また、上記ケーブルの構成要素1、1a及
び2において、複数の二重層コーティング、あるいは、
1又はそれ以上の単層コーティングを、1又はそれ以上
の二重層コーティングと組み合わせることができる。例
えば、二重層コーティングによって形成された外側シー
ス1をゼオライトを含む単層コーティング又は二重層コ
ーティングによって形成された内側シース1aに接合さ
せることが便利である。
【0044】一般的に、本発明のコーティングを製造す
るための混合物は、上記重合体の組成をゼオライトと混
合することにより調製される。必要であれば、バンブリ
ー型の内部ミキサーの中で、あるいは、Ko-Kneader
(Buss)の如き連続型又はツインスクリュー型の他の
ミキサーの中で、上記重合体の組成を上述の選択的な他
の添加剤と混合する。一般的に、上述のように製造され
た混合物は、粒状化されて乾燥される。
【0045】架橋された製品を得る場合には、例えば連
続ミキサーの中で、上記混合物の粒子を適宜な架橋剤と
混合する。架橋触媒は、その後ケーブルを準備する工程
の間に、添加するのが好ましい。
【0046】基礎混合物を調製する間には、通常の予防
措置(例えば、過度に高い温度で加工することにより生
ずる「スコーチ」として知られる現象の予防)を行うこ
とに加えて、混合物を処理する(そして貯蔵する)環境
を可能な限り湿分のない状態に保持して、ゼオライトが
例え部分的にであっても周囲の湿分を吸収しないように
しなければならない。
【0047】次に、上記方法で得た重合体混合物は、ケ
ーブル(特に、「全誘電体」光ファイバケーブル)のコ
ーティングとして、上述のように使用することができ
る。特に図面を参照すると、本発明の混合物は、ケーブ
ルの構成要素(すなわち、外側シース1、光ファイバを
収容する管2、及び、内側シース1a)の中の1又はそ
れ以上の構成要素として使用することができる。
【0048】次に、本発明のコーティングを含むケーブ
ルの準備を当業界で周知の態様で実行する。例えば、管
2、及び、単層のコーティング(ゼオライトを含むかあ
るいは含まない)から成る内側シース1a、並びに、上
述の二重層のコーティングによって形成される外側シー
ス1を備える、図2に示すケーブルを製造するために、
以下の工程を行うことができる。 − 管2を押出成形し、その押出作業を行う時に、光フ
ァイバ及び充填材を上記管の中に入れる; − 上記管を中心サポート5の周囲に巻き、その後テー
プを巻く(例えば、PP又はPETのテープで)ことに
より、リール上に集められる光ファイバを圧密する; − 内側シース1aを上述のように製造された光ファイ
バケーブル上に押し出す; − ケーブルをアラミド補強繊維で覆った後に、湿潤膨
張テープが必要であれば、二重層の外側シース1を双頭
押出機で塗布する。
【0049】ゼオライトを含む本発明の混合物を押出成
形する際には、適正な温度プロフィール及び速度を用い
ることによって、鉱物充填剤に起因して増大する粘度を
許容する必要がある。また、そのような混合物は吸湿性
を有するために、該混合物を極力水に接触させないよう
に注意を払う必要がある。従って、押出成形に使用する
まで上記混合物の粒子を湿分のない場所に保管し、装填
物の処理が完了するまでホッパを乾燥空気及び/又は熱
でフラッシングし、冷却流体として水を使用することを
避け、また、混合物が架橋されている場合には、架橋を
行わせるために水蒸気を使用しないようにすることが賢
明である。
【0050】本発明のケーブル(特に、二重層のコーテ
ィングを有するケーブル)は、通常のケーブルの平均寿
命に比較して、十分に長い年数にわたってその特性を維
持することができる。
【0051】以下の実施例によって本発明を更に説明す
る。実施例 1 単層コーティングの準備及び不透水性 基礎重合体及び以下の重合体マトリックスに関して0重
量%(対照試験)、30重量%、及び、50重量%のゼ
オライト(分子篩タイプ3A,UOP)を含む組成物を
製造した。 MDPE 中密度ポリエチレン MDPE/EVA 50%MDPE、並びに、エチ
レン及び酢酸ビニル共重合体 PP ポリプロピレン LDPE 低密度ポリエチレン LLDPE 鎖状低密度ポリエチレン
【0052】上記目的のために、重合体の全量の約2/
3を融点に近い温度でバンブリーミキサーに入れ、約2
分間混合する。次に、250℃の真空中でオーブンの中
で予め一晩乾燥させたゼオライト充填材を上記残りの重
合体に加え、引き続き更に3分間混合を行った。このよ
うにして得た混合物を混合物の融点に近い温度まで予熱
されたオーブン式ローラーミキサーへ搬送し、約2分間
にわたって処理して混合物のシートを製造する。このよ
うにして製造されたこれら混合物のシートを直ちに加圧
成形して、所望の厚さを有するプレートにする。
【0053】上述の組成を有する上記成形されたプレー
トから1mm厚さの標本を採取し、ASTM規格E96
に指定され且つ上述のIWCS会報のP.Anelli et a
l.の3ページに記載された試験装置を用いて、10〜2
0%の初期r.h.値から始めて吸水性を測定した。簡単
に言うと、湿度センサ(Parametrics Hybrid cap99
I)を内部に有する金属容器(30cm3)に、Oリン
グシール及びボルトを用いて、プレートを固定する。こ
の装置は、10%以下のr.h.が維持されるように、連
続的な乾燥空気の流れの下で、「グローブボックス」の
中で組み立てる。次に、85〜95%のr.h.が水及び
グリセリンの適宜な混合物によって維持されている容器
の中に、上記装置を入れる。従って、上記プレートの一
方の面(外側面)は、上記r.h.値に暴露され、一方、
他方の面(内側面)、すなわち、金属容器の中にある面
のr.h.の変動を湿度センサ(約2mV/%r.h.の感
度を有する)によって連続的に測定する。
【0054】表2は、上述のように調製された種々の材
料のテストプレートの内側面に接触している環境の中
で、30%、50%、及び、70%のr.h.値に達する
に必要な時間を示している。
【0055】
【表2】
【0056】表2のデータは、ゼオライトが充填された
重合体から成る大部分の試験片は、対応する重合体だけ
から構成される試験片に比較して、試験片の内側面の
r.h.の増大を制限する能力が顕著に改善されているこ
とを示している。すなわち、コーティングの中にゼオラ
イトが存在すると、少なくとも2500時間にわたっ
て、r.h.を約70%の値に制限することができること
が分かる。70%のr.h.に達するのに230時間を示
すMDPE/EVA混合物に特に注意を払う必要がある
が、コーティングの中にゼオライトが存在する場合に
は、同じ70%の値に達するのに必要な時間を二倍にす
ることができる。また、幾つかのタイプの重合体に関し
ては、30%のゼオライト含有率であっても、満足すべ
き以上の結果が得られることが分かる。
【0057】実施例 2 単層コーティング及び二重層コーティングの比較 0.8mmの厚さを有する2つの試験片を実施例1の記
載に従って準備した。これら試験片は、以下の組成を有
している。 (A) 0.8mm、MDPE (B) 0.8mm、MDPE+50%ゼオライト 0.4mmの重合体材料の2つの層(一方の層は、実施
例1で用いたタイプのゼオライト充填材を50%含んで
いる)を接合することにより、0.8mm厚さの他の2
つの試験片を準備した。これらの試験片は、個々のプレ
ートを加圧成形して厚さを20%増大させ、その後、ま
た加圧成形によって、上記2つのプレートを接合して、
最終的な厚さの試験片を得た。
【0058】上記2つの試験片は、以下のように特定さ
れる。 (C) MDPEの0.4mmの内側層、及び、MDP
E+50%ゼオライトの0.4mmの外側層から成る二
重層、 (D) MDPE+50%ゼオライトの0.4mmの内
側層、及び、MDPEの0.4mmの外側層から成る二
重層。
【0059】表3は、実施例1に示す試験に従って、各
試験片が、10〜20%のr.h.から始まって、30
%、50%、及び、70%のr.h.に達するに要する測
定時間を示している。
【0060】
【表3】
【0061】表3のデータから分かるように、二重層
(その内側層にはゼオライトが充填されている)から成
るコーティングは、ケーブルをr.h.が85〜95%の
環境に置いた場合のケーブル内部のr.h.の増大に対す
る抵抗性という意味において、極めて優れた結果を与え
る。
【0062】実施例 3 ケーブル寿命のシミュレーション ケーブルを100%の相対湿度を有する環境に接触させ
た場合に、本発明のコーティングで被覆されたケーブル
内部の相対湿度の値の時間経過による変動を判定するた
めに、上述のIWCS会報のP.Anelli et al.の文献
に報告されたモデルを使用した。水蒸気の拡散係数及び
溶解度の如き、物質の代表的な特定のパラメータを上記
方法によって決定した。上記パラメータは、Carslaw-
Jaegerの"Conduction of heat in solids”(Oxford
Ed.,1973)の如き種々の参考文献に記載された公
式及び等式を用いる蒸気相の中の吸収試験(例えば、A
STMのD570−77)の結果によって決定した。こ
の目的のために、25℃においてr.h.が75%の雰囲
気からの蒸気の吸収試験を、問題とする材料から成るプ
レートに対して行った。吸収した水の量を重量法によっ
て測定し、一連の測定値を用いて、試験片の重量増加を
時間の関数としてプロットしてグラフ化した。プレート
の中の水の拡散係数「D」(上述の本のpp.58〜6
2参照)を、以下の式1に従って、グラフの初期勾配か
ら誘導した。
【0063】
【式1】 上式において、wは、時間tにおいて吸収された水の量
であり、w は、漸近量であり、Lは、試験片の厚さ
である。試験温度における重合体の中の水の溶解度
「S」は、試験片の体積及び試験が行われた飽和蒸気圧
で除することによって、グラフの漸近量から見い出され
る。
【0064】下の表1は、種々の量のゼオライトを含む
幾つかのタイプの重合体に関して計算したS及びDの値
を示している(MDPE重合体に関しては、ゼオライト
を含まず、以下の値が文献に報告されている:D=1.
5×10-7、及び、S=1.2×10-6)。
【0065】
【表1】
【0066】100%のr.h.が外側層の外側面(水に
接触している)に常に維持されており、内側層の内側面
の湿分の流量がゼロである(すなわち、ケーブルの中に
拡散した総ての水は、シースを形成する二重層の中に溜
まると仮定する)条件において、上記パラメータを用い
て、ケーブル内部の相対湿度の変動に関する吸収剤層の
効果を計算した。これは、明らかに悲観的な仮定であ
り、その理由は、ケーブル内部のr.h.を減少させる効
果を有する無視できない程度の吸収能力を有する要素
(アラミド繊維、ポリウレタン、及び、上述の吸水性の
テープ又は充填材)がケーブル構造の中に存在すること
を無視しているからである。
【0067】この慎重な例において、拡散式の解(上述
の本のpp.323〜324および345〜347を参
照)は、各コーティングに関して、コーティングの内側
面のr.h.の変動は時間の関数であることを示すグラフ
を与える。図4は、3mmの厚さを有する幾つかのMD
PE系のコーティングに関してプロットした上述のグラ
フの例を示しており、各コーティングは、グラフの中で
以下の記号で示されている。
【0068】上述のシミュレーションによると、ゼオラ
イトを含む重合体コーティング(特に、内側層に少なく
とも30%のゼオライトが充填されている二重層によっ
て形成されたコーティング)で被覆されたケーブルは、
周囲温度において90%を超える相対湿度の値に暴露さ
れると、その内部に80%よりも小さい相対湿度の値を
少なくとも20年間にわたって維持することができるこ
とが示された。
【0069】MDPE系のコーティングの場合には、内
側層に50%のゼオライトが充填されている二重層の重
合体によって形成された少なくとも2.5mm(少なく
とも約3mmであるのが好ましい)の厚さを有するシー
スは、その外側面を100%のr.h.に20年間暴露し
た後に、内側面に接触する環境の相対湿度を60%未満
に維持できることも判明した。
【0070】また、個々の層の厚さは、コーティングの
耐湿性に悪影響を与えることなく、かなり広い範囲にわ
たって変化することができ、例えば、約3mmの厚さを
有する上記MDPE系のコーティングの場合には、内側
面に接触した環境に60%未満の相対湿度を維持するた
めに、外側層(ゼオライトを含まない)の厚さは、約
0.8mm(全厚さの約25%)から約2.5mm(全厚
さの80%)まで変化することができることが分かっ
た。
【0071】更に、ゼオライトを含まない層は、コーテ
ィングにある程度の機械的な強度を与える目的も有して
いるので、そのような層の厚さは、ケーブルのコーティ
ングに与えるべき機械的な強度の特定の性質に依存する
ことになる。一般的に、内側層(ゼオライトを含む)が
全厚さの約50%を占めるような二重層コーティングを
用いるのが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバケーブルの実施例を示す断
面図である。
【図2】本発明の光ファイバケーブルの別の実施例を示
す断面図である。
【図3】本発明の光ファイバケーブルの更に別の実施例
を示す斜視図である。
【図4】本発明のコーティングの内部の相対湿度を時間
経過と共に示すグラフである。
【符号の説明】
1、1a シース 2 管 3 光ファイバ 4 充填材 5 中心サポート 5b コーティング 5d コア 6 間隙充填材 7 張力補強層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 591011856 Pirelli Cavi e Sist emi S.p.A (72)発明者 クラウディオ・ボシシオ イタリア共和国ベルガモ,24100 ブレン バテ・ソット,ヴィア・カノニカ 23

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーブルであって、所定量のゼオライト
    を含む重合体コーティングから成る少なくとも1つの層
    を備え、これにより、当該ケーブル内部の相対湿度の増
    大を制限するように構成されたことを特徴とするケーブ
    ル。
  2. 【請求項2】 請求項1のケーブルにおいて、前記コー
    ティングは、その外側面が85〜95%のr.h.値の雰
    囲気に置かれた時に、その外側面に接触する環境の中の
    r.h.値を、少なくとも2500時間にわたって、ある
    いは、重合体単独で構成された同様なコーティングの場
    合の約2倍の期間にわたって、70%未満に維持するこ
    とができることを特徴とするケーブル。
  3. 【請求項3】 請求項1のケーブルにおいて、前記重合
    体コーティングの層は、30重量%〜70重量%のゼオ
    ライトを含むことを特徴とするケーブル。
  4. 【請求項4】 請求項1のケーブルにおいて、前記ゼオ
    ライトの割合は、35重量%から60重量%まで変化す
    ることを特徴とするケーブル。
  5. 【請求項5】 請求項1のケーブルにおいて、前記ゼオ
    ライトの粒子のサイズが、0.01μmから約100μ
    mまで変化することを特徴とするケーブル。
  6. 【請求項6】 請求項1のケーブルにおいて、前記ゼオ
    ライトの粒子のサイズが、0.1μmから5μmまで変
    化することを特徴とするケーブル。
  7. 【請求項7】 請求項1のケーブルにおいて、前記ゼオ
    ライトの粒子の平均孔径が、6Åよりも小さいことを特
    徴とするケーブル。
  8. 【請求項8】 請求項1のケーブルにおいて、前記ゼオ
    ライトの粒子の平均孔径が、約3〜4Åであることを特
    徴とするケーブル。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれかのケーブル
    において、前記コーティングの基礎重合体マトリックス
    が、ポリエチレン(PE)、特に、低密度ポリエチレン
    (LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密
    度ポリエチレン(HDPE)、及び、直鎖低密度ポリエ
    チレン(LLDPE);ポリプロピレン(PP):エチ
    レン・プロピレンゴム(EPR)、特に、エチレン/プ
    ロピレン共重合体(EPM)、又は、エチレン/プロピ
    レン/ジエン三元重合体(EPDM);天然ゴム;ブチ
    ルゴム;エチレン/酢酸メチル共重合体(EVA);エ
    チレン/アクリル酸塩共重合体、特に、エチレン/アク
    リル酸メチル(EMA)、エチレン/アクリル酸エチル
    (EEA)、エチレン/アクリル酸ブチル(EBA);
    エチレン/αオレフィン共重合体;ハロゲン化重合体、
    特に、ポリ塩化ビニル(PVC);ポリウレタン(PU
    R);ポリアミド;芳香族ポリエステル(例えば、ポリ
    エチレンテレフタラート(PET)、又は、ポリブチレ
    ンテレフタラート(PBT);及び、これらの共重合体
    又は機械的な混合物の重合体物質の一つから形成される
    ことを特徴とするケーブル。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれかのケーブ
    ルにおいて、当該ケーブルは、少なくとも1つのハウジ
    ングと、該ハウジングの中に位置する少なくとも1つの
    光ファイバとを含む誘電体ケーブルであることを特徴と
    するケーブル。
  11. 【請求項11】 請求項10のケーブルにおいて、当該
    ケーブルは、重合体コーティングの外側シース(1)を
    備えており、更に、選択に応じて、重合体の少なくとも
    1つの内側シース(1a)と、重合体物質から成る一組
    の管(2)とを備えており、これら管の中に前記光ファ
    イバが収容されることを特徴とするケーブル。
  12. 【請求項12】 請求項11のケーブルにおいて、当該
    ケーブルの外側シース(1)のコーティングは、ゼオラ
    イトを含む重合体層から成ることを特徴とするケーブ
    ル。
  13. 【請求項13】 請求項11のケーブルにおいて、当該
    ケーブルの前記重合体の内側シース(1a)は、ゼオラ
    イトを含む重合体層から成ることを特徴とするケーブ
    ル。
  14. 【請求項14】 請求項11のケーブルにおいて、当該
    ケーブルの前記管(2)は、ゼオライトを含む重合体の
    コーティング層から成ることを特徴とするケーブル。
  15. 【請求項15】 請求項1ないし14のいずれかのケー
    ブルにおいて、ゼオライトを含まない重合体から成る少
    なくとも1つの別の層を備えており、該層は、ゼオライ
    トを含む前記重合体のコーティング層に関して、半径方
    向外方の位置に設けられることを特徴とするケーブル。
  16. 【請求項16】 請求項15のケーブルにおいて、ゼオ
    ライトを含まない重合体から成る前記別のコーティング
    層は、ゼオライトを含む前記重合体コーティングに直接
    接触して設けられることを特徴とするケーブル。
  17. 【請求項17】 請求項16のケーブルにおいて、前記
    コーティング層の全厚さは、少なくとも2.5mmであ
    ることを特徴とするケーブル。
  18. 【請求項18】 請求項16又は17のケーブルにおい
    て、ゼオライトを含む前記層は、前記コーティングの全
    厚さの約50%を占めることを特徴とするケーブル。
  19. 【請求項19】 請求項16、17又は18のケーブル
    において、ゼオライトを含まない前記コーティングの基
    礎重合体マトリックスは、ゼオライトを含む前記コーテ
    ィングの基礎重合体マトリックスと実質的に同じである
    ことを特徴とするケーブル。
  20. 【請求項20】 重合体のコーティング層を備えるケー
    ブルであって、前記重合体のコーティング層は、所定量
    のゼオライトを含み、これにより、当該ケーブルが周囲
    温度において90%を超える相対湿度に暴露された場合
    に、前記コーティングは、当該ケーブルの中の相対湿度
    の値を、少なくとも20年間にわたって80%よりも小
    さい値に維持することができるように構成されたことを
    特徴とするケーブル。
  21. 【請求項21】 請求項20のケーブルにおいて、前記
    コーティングの中の前記所定量のゼオライトは、前記コ
    ーティングの30重量%から70重量%まで変化するこ
    とを特徴とするケーブル。
  22. 【請求項22】 ケーブルの中の相対湿度の増大を制限
    する方法であって、前記ケーブルの少なくとも1つのコ
    ーティング層に所定量のゼオライトを添加することを特
    徴とする方法。
  23. 【請求項23】 請求項22の方法において、ゼオライ
    トを含まない重合体物質から成る半径方向外方の層と、
    前記所定量のゼオライトを含む重合体物質から成る半径
    方向内方の層とを設けることを特徴とする方法。
  24. 【請求項24】 請求項22の方法において、前記所定
    量のゼオライトは、30重量%から70重量%まで変化
    することを特徴とする方法。
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