JPH10253253A - コニカルドライヤー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、被処理物に摩耗粉の混入しない
コニカルドライヤーを提供することを目的としている。 【解決手段】 この発明は、回転可能な容器本体（１）
と、この容器本体（１）の軸部（２）を支持する軸受
と、軸部（２）を貫通して伸びる吸引管（６）と、この
吸引管（６）の先端（６ａ）に配設されたフィルター
（７）とからなるコニカルドライヤーにおいて、フィル
ター（７）を回転する容器本体（１）に固着したもので
ある。なお、容器本体（２）と吸引管（６）とのシール
には、機械シール（１４）が適している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、化学品、医薬品
および食品などの被処理物の混合、反応、乾燥などに使
用される回転する容器、すなわち、コニカルドライヤー
に関し、特に、駆動源と、この駆動源により駆動される
回転可能な容器本体と、この容器本体の軸部を支持する
軸受と、軸部を貫通して容器本体内に伸びる吸引管と、
この吸引管の先端に配設されたフィルターとからなるコ
ニカルドライヤーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のコニカルドライヤーにお
いては、図２および図３に示されるように、図示しない
駆動源から軸部２に設けられた歯車３を介して動力を伝
達し、一対の軸受４および５に回転可能に支持された容
器本体１を回転させ、同時に、一方の軸部２を貫通し、
図示しない吸引装置に連通する吸引管６の先端６ａを容
器本体１内に伸ばし、容器内を減圧して、乾燥を行って
いる。そして、被処理物の吸引管６内への侵入を防ぐた
めにフィルター７が吸引管６の先端６ａに取り付けられ
ている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
コニカルドライヤーにおいては、固定された吸引管６
と、回転するノズルブッシュ８との間に形成された摺動
部９で生成する摩耗粉が、被処理物に混入するという欠
陥を有していた。

【０００４】この発明は、このような欠陥を解消するた
めになされたもので、被処理物に摩耗粉の混入すること
のないコニカルドライヤーを提供することを目的として
いる。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、駆動源と、この駆動源により駆動され
る回転可能な容器本体と、この容器本体の軸部を支持す
る軸受と、軸部を貫通して容器本体内に伸びる吸引管
と、この吸引管の先端に配設されたフィルターとからな
るコニカルドライヤーにおいて、フィルターを回転する
容器本体に取り付けたものである。なお、容器本体の軸
部と吸引管との間のシールを機械シールとすることが望
ましい。

【０００６】

【作用】この発明では、フィルターを容器本体に取り付
けたので、固定され吸引管と回転体との摺動部をフィル
ター内に設けることができ、摺動部で発生する摩耗粉が
直接容器本体内に侵入することがなく、被処理物に摩耗
粉の混入することがない。なお、容器本体の軸部と吸引
管との間シールを機械シールとする場合には、摩耗粉の
発生も少なく、保守の回数を減らすことができるので、
生産効率を上げることができる。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施例を図１に
要部が示されたコニカルドライヤーについて説明する。
なお、図中、同一または相当部分には同一符号が付され
ている。また、コニカルドライヤーの概略は、図２に示
された従来のものと同じであるので、その説明は省略さ
れる。

【０００８】この発明によるコニカルドライヤーにおい
ては、図３に示されるように、回転可能な容器本体１に
固定されたノズルブッシュ８のブッシュ部分を延長し、
その延長部８ａに多数の通孔１０ａを有するフィルター
支持体１０を嵌着し、その外側に枠体１１を取り付け、
この枠体１１に籠状の網からなるフィルター７を被着し
たものである。フィルター７としては、織布、不織布、
紙などの従来知られているものを所定の形状に形成して
使用することができる。

【０００９】１２はブッシュで容器本体１とノズルブッ
シュ８との間に被処理物の滞留を防止するために設けら
れたものであり、１３はガスケットである。機械シール
１４は、吸引管６に固着された固定部１５と回転する容
器本体１と固定されている回転部１６の間に、圧縮ばね
部材１７により押圧された摺動体１８を介装することに
よって構成される。

【００１０】なお、１９はガスケットであって、回転部
１６と吸引管６の間のシールを形成している。容器本体
は、ステンレス、ホーローやガラスを張った鉄製で、ブ
ッシュやフィルター支持体は、真鍮、ステンレスやポリ
テトラフルオロエチレン等の耐摩耗性材料で作られる。
また、ガスケットは市販のものを利用することが可能で
ある。機械シールに代えてゴム製タング状の通常のシー
ルとすることもできる。

【００１１】

【発明の効果】この発明によれば、フィルターを容器本
体に取り付けたので、固定した吸引管と回転する容器本
体との摺動部をフィルター内に設けることができ、摺動
部で発生する摩耗粉が直接容器本体内に侵入することが
なく、被処理物に摩耗粉の混入することがない。したが
って、製品の品質を向上させることができる。なお、容
器本体の軸部と吸引管との間シールを機械シールとする
場合には、摩耗粉の発生も少なく、保守の回数を減らす
ことができるので、生産効率を上げることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例を示すコニカルドライヤーの
要部断面図である。

【図２】従来のコニカルドライヤーの概略説明図であ
る。

【図３】図２のコニカルドライヤーの要部断面図であ
る。

【符号の説明】 １ 容器本体 ２ 軸部 ３ 歯車 ４，５ 軸受 ６ 吸引管 ７ フィルター ８ ノズルブッシュ １０ フィルター支持体 １２ ブッシュ １４ 機械シール

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 駆動源と、この駆動源により駆動される
   回転可能な容器本体と、この容器本体の軸部を支持する
   軸受と、軸部を貫通して容器本体内に伸びる吸引管と、
   この吸引管の先端に配設されたフィルターとからなるコ
   ニカルドライヤーにおいて、前記フィルターを回転する
   容器本体に取り付けたことを特徴とするコニカルドライ
   ヤー。
2. 【請求項２】 上記容器本体の軸部と吸引管との間のシ
   ールを機械シールとしたことを特徴とする請求項１記載
   のコニカルドライヤー。