JPH10252709A - 油圧伸縮装置及びその操作方法 - Google Patents

油圧伸縮装置及びその操作方法

Info

Publication number
JPH10252709A
JPH10252709A JP6330597A JP6330597A JPH10252709A JP H10252709 A JPH10252709 A JP H10252709A JP 6330597 A JP6330597 A JP 6330597A JP 6330597 A JP6330597 A JP 6330597A JP H10252709 A JPH10252709 A JP H10252709A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydraulic
hydraulic cylinder
expansion
oil chamber
contraction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6330597A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoji Akamatsu
正二 赤松
Jiro Fukui
次郎 福井
Toshio Kimura
利夫 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tadano Engineering Ltd
Original Assignee
Tadano Engineering Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tadano Engineering Ltd filed Critical Tadano Engineering Ltd
Priority to JP6330597A priority Critical patent/JPH10252709A/ja
Publication of JPH10252709A publication Critical patent/JPH10252709A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Actuator (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 重量物を小刻みに昇降させるのに、図6に示
す従来のジャッキ装置を使用した場合では、手動による
作業が多くなり、作業が繁雑で且つ長時間を要し、しか
も多くの作業員が必要となる。 【解決手段】 長ストロークの第1油圧シリンダ1と小
ストロークの第2油圧シリンダ2とを備えるとともに、
第1油圧シリンダ1の伸長側油室14を第2油圧シリン
ダ2の伸長側油室24及び縮小側油室25に切換弁45
を介して選択的に連続させているので、各油室14,1
5,24,25に対して作動油の給・排順序を制御する
ことにより、この油圧伸縮装置Yを順次正確に所定小寸
法づつ伸縮させることができ、しかも第2油圧シリンダ
2の伸縮両動作時にそれぞれ第1油圧シリンダ1を伸縮
作動させることで、油圧伸縮装置の動作をスピードアッ
プさせるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、例えばジャッキ
装置や被処理物を移動させる移動装置等の駆動源として
使用される油圧伸縮装置及びその操作方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】例えば、ジャッキ装置には油圧シリンダ
が汎用されているが、この種の油圧シリンダでは、単一
のシリンダチューブ内に1つのピストンが収納されてい
る。そして、この油圧シリンダでは、作動油の供給量を
調節することによって伸縮量を適宜に調節し得るように
なっている。
【0003】ところで、油圧シリンダで重量物を小寸法
づつ小刻みに昇降させる場合には、作動油の供給量(バ
ルブの操作量及び操作時間)を調節することで行われる
が、従来の油圧シリンダでは、バルブ操作だけで1回当
たり正確に所定小寸法づつ伸縮させることは非常に困難
であった。
【0004】又、超大構造物を水平姿勢のままで昇降さ
せる場合には、その構造物の周囲を複数本のジャッキ装
置で支持し、それら全部のジャッキ装置を同時に且つ同
量づつ伸縮させる必要がある。ところが、このような超
大構造物昇降用のジャッキ装置の駆動源として従来の油
圧シリンダを使用したものでは、個々の油圧シリンダの
1回当たりの伸縮量にバラツキが生じ易くなるために、
構造物を正確に水平姿勢のままで昇降させることが難し
かった。尚、複数本のジャッキ装置で、大重量構造物を
周囲の複数箇所から支持するようにしたものでは、各ジ
ャッキ装置の伸縮量にバラツキが生じると、該構造物の
水平バランスが崩れて大事故が発生する危険がある。こ
のように、従来の油圧シリンダを使用したジャッキ装置
では、1回当たり正確に所定小寸法づつ昇降させる必要
がある作業には、作業の信頼性の点で難点があった。
【0005】又、従来では、超大構造物を水平姿勢のま
まで昇降させるのに、図6に示すようなジャッキ装置を
使用する場合がある。尚、図6において(A)〜(E)
は、ジャッキ装置の状態変化を示している。この図6に
示すジャッキ装置は、基台61の中心部上に長尺のボル
ト62を立設し、該ボルト62の外周に下台63とブラ
ケット64とを昇降自在に遊嵌させている。又、ブラケ
ット64には、所定小ストローク(例えばストロークが
150mm程度)の油圧シリンダ(2本)65,65が取
付けられており、該油圧シリンダ65,65を伸縮させ
ることで下台63とブラケット64とを一定ストローク
づつ近接又は離間させ得るようになっている。さらに、
ボルト62には、下台63を下面側から支持する下ナッ
ト66と、ブラケット64を下面側から支持する上ナッ
ト67とがそれぞれ螺合されている。尚、図6におい
て、符号68は載せ台となる枕木である。
【0006】そして、この図6のジャッキ装置は、次の
ようにして操作される。まず図6の(A)に示すように
上下の各ナット66,67を下方に降ろして下台63及
びブラケット64を下動位置で支持しておく。このとき
各油圧シリンダ65,65は縮小させておく。そして、
(A)の状態から、(B)に示すように油圧シリンダ6
5,65をストローク一杯まで伸長させてブラケット6
4をそのストローク分だけ上動させ→(C)に示すよう
に上ナット67をブラケット64の下面に当接するまで
ねじ上げ→(D)に示すように油圧シリンダ65,65
を縮小させて下台63を上ナット67の下面に当接する
まで上動させ→(E)に示すように下ナット66を下台
63の下面に当接するまでねじ上げる。この(E)の状
態では、ブラケット64を油圧シリンダ65のストロー
ク1回分の高さだけ上昇させた位置において(A)の状
態に戻っている。そして、それ以降、(B)〜(E)を
1工程として必要回数だけ操作することによって、ブラ
ケット64をボルト62に対して所定高さまで上昇させ
ることができるようになっている。
【0007】この図6に示すジャッキ装置は、複数個使
用して超大構造物の周囲に配置し、各ブラケット64部
分を構造物の側面に連結固定して設置される。そして、
各ジャッキ装置を同時に順次図6の(B)〜(E)のよ
うに操作することによって、超大構造物を水平姿勢のま
まで1ストローク分だけ上昇させることができ、同様に
(B)〜(E)の操作を必要回数繰り返すことで超大構
造物をいわゆる“尺取り虫運動”によって所望高さまで
上昇させることができる。尚、上昇させた超大構造物を
降ろすときには、(B)〜(E)の操作を逆順序で行
う。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図6に示す
従来のジャッキ装置では、上下各ナット66,67の螺
回転操作と油圧シリンダ65の伸縮操作によって、被処
理物を正確に一定寸法づつ“尺取り虫運動”させながら
操作し得るようになっているものの、上下各ナット6
6,67の螺回転操作を作業員の手作業で行わなければ
ならないために、その螺回転操作が繁雑で且つその操作
に長時間を要するという問題がある。又、超大構造物を
昇降させる場合は複数個のジャッキ装置を同時に使用す
るが、構造物を水平姿勢のままで昇降させるためには各
ジャッキ装置を同時操作する必要があり、そのとき各ジ
ャッキ装置にそれぞれ作業員が付き添わなければならな
いので、多くの作業員が必要であるという問題もあっ
た。さらに、この従来のジャッキ装置は、いわゆる“尺
取り虫運動”で伸縮操作されるので、この伸縮動作が断
続的になって待ち時間が生じ、所望範囲まで伸長あるい
は縮小させるのにかなりの時間をロスするという問題も
あった。
【0009】本願発明は、上記した従来の問題点に鑑
み、被処理物を正確に一定寸法づつ小刻みに移動させる
ことができ、且つこのように小刻みに作動させ得るよう
にしたものでも伸縮動作の中断時間を極力少なくし得る
ようにするとともに、超大構造物を水平姿勢のまま昇降
させる場合でも簡単な作業で行えるようにした油圧伸縮
装置及びその操作方法を提案することを目的としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願発明は、上記課題を
解決するための手段として次の構成を有している。
【0011】本願請求項1の発明 本願請求項1の発明は、油圧伸縮装置に関するものであ
る。そして、この請求項1の油圧伸縮装置は、第1油圧
シリンダと第2油圧シリンダとを備えて構成している。
【0012】第1油圧シリンダは、用途に応じて適宜の
長ストローク(例えば1500〜1600mm程度のスト
ローク)のものが使用され、他方、第2油圧シリンダ
は、所定の小ストローク(例えば50〜60mm程度のス
トローク)のものが使用されている。
【0013】第1油圧シリンダ及び第2油圧シリンダ
は、それぞれシリンダチューブ内にピストンを収容して
構成されている。この第1油圧シリンダと第2油圧シリ
ンダとは、相互に分離状態で配置してもよいが、同軸上
に連結することもできる。尚、該両油圧シリンダを同軸
上に連結する場合は、第1油圧シリンダのロッドと第2
油圧シリンダのチューブを連結したり、又は第1油圧シ
リンダのチューブと第2油圧シリンダのロッドを連結し
たり、あるいは両油圧シリンダのチューブ同士(又はロ
ッド同士)を連結したりして、相互に一体化させるとよ
い。
【0014】又、この油圧伸縮装置では、第1油圧シリ
ンダの伸長側油室を第2油圧シリンダの伸長側油室及び
縮小側油室に切換弁を介して選択的に連続させている。
この切換弁は、第1油圧シリンダの伸長側油室が、第2
油圧シリンダの作動油排出側となる各油室に連通するよ
うに切換制御される。
【0015】そして、この請求項1の油圧伸縮装置で
は、その伸長動作時において、第2油圧シリンダの一方
の油室(伸長側又は縮小側)に作動油を供給すると、他
方の油室(縮小側又は伸長側)から排出される作動油が
切換弁を介して第1油圧シリンダの伸長側油室に導入さ
れ、該導入された作動油量に見合う小長さだけ第1油圧
シリンダが伸長するようになる。そして、その直後に、
切換弁が切換えられて第2油圧シリンダに対して逆向き
に作動油が供給されるが、そのとき、第1油圧シリンダ
の伸長側油室も第2油圧シリンダの排出側油室に連続す
るように切換えられて、第2油圧シリンダ側の排出作動
油が第1油圧シリンダの伸長側油室内に導入され、該第
1油圧シリンダが再度伸長するようになる。このよう
に、この油圧伸縮装置では、第2油圧シリンダが伸・縮
何れの側に作動しても、それぞれ第1油圧シリンダを伸
長させる機能を有する。そして、切換弁を連続して交互
に切換えると、第1油圧シリンダをほとんど待ち時間な
しに(動作が中断することなく)所定小ストローク範囲
づつ連続的に伸長させることができる。
【0016】又、第1油圧シリンダを縮小させるときに
は、該第1油圧シリンダの縮小側油室内に作動油を供給
することで、第2油圧シリンダのストロークに見合う小
長さづつ縮小せしめ得る。即ち、第1油圧シリンダの伸
長側油室は、切換弁を介して第2油圧シリンダの何れか
の油室に連通しており、該第1油圧シリンダの縮小側油
室に作動油を供給すると、その伸長側油室から排出され
る作動油が第2油圧シリンダの何れかの側の油室に導入
されて、該第2油圧シリンダのストローク分に見合う長
さだけ第1油圧シリンダが縮小する。そして、切換弁を
交互に切換えることによって、第1油圧シリンダの伸長
側油室内の作動油を順次少しづつ排出して、小ストロー
ク範囲づづ連続的に縮小させることができる。
【0017】本願請求項2の発明 本願請求項2の発明は、上記請求項1に記載した油圧伸
縮装置の操作方法に関するものである。そして、この請
求項2の油圧伸縮装置の操作方法は、請求項1に記載の
油圧伸縮装置を使用し、第2油圧シリンダの伸長側油室
と縮小側油室に対して交互に作動油を供給するととも
に、該各油室から交互に排出される作動油をそれぞれ第
1油圧シリンダの伸長側油室に導入するようにしたこと
を特徴としている。
【0018】尚、この請求項2の操作方法では、主とし
て1本の油圧伸縮装置を使用する場合を想定しており、
具体的には請求項1の油圧伸縮装置を上記のように正確
に且つ連続的に所定小寸法づつ伸縮せしめることによっ
て、ほとんど待ち時間のない(動作が中断することのな
い)状態で被処理物を移動させることができる。
【0019】本願請求項3の発明 本願請求項3の発明は、上記請求項2の油圧伸縮装置の
操作方法において、被処理物に対して複数本の油圧伸縮
装置を使用し、各油圧伸縮装置を同期して同方向に伸縮
作動させるようにしたことを特徴としている。
【0020】この請求項3の操作方法は、例えばガント
リークレーンのように複数本の油圧伸縮装置を用いて行
う場合のものであり、各油圧伸縮装置をそれぞれ同時に
且つ同方向に伸縮作動させることによって、被処理物を
水平姿勢を維持したままで且つ迅速に移動させるもので
ある。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図5を参照して本願
の実施形態にかかる油圧伸縮装置及びその操作方法を説
明する。
【0022】図1に示す油圧伸縮装置Yは、第1油圧シ
リンダ1と第2油圧シリンダ2とを長さ方向に連結して
構成されている。
【0023】第1油圧シリンダ1は、用途に応じて適宜
の長ストローク(例えば1500〜1600mm程度のス
トローク)のものが使用されている。この第1油圧シリ
ンダ1は、チューブ11内に収容したピストン12で2
つの油室(伸長側油室14と縮小側油室15)を形成
し、該ピストン12のロッド13をチューブ11の一端
(図示例では上端)から突出させている。
【0024】他方、第2油圧シリンダ2は、所定の小ス
トローク(例えば50〜60mm程度のストローク)のも
のが使用されている。この第2油圧シリンダ2も、その
チューブ21内に収容したピストン22で2つの油室
(伸長側油室24と縮小側油室25)を形成し、該ピス
トン22のロッド23をチューブ21の一端(上端)か
ら小突出させている。
【0025】第1油圧シリンダ1と第2油圧シリンダ2
とは、同軸上に一列状態で連結されている。即ち、この
実施形態では、第1油圧シリンダ1側のロッド13の先
端に第2油圧シリンダ2のチューブ21を溶接等の手段
で固定している。尚、第1油圧シリンダ1と第2油圧シ
リンダ2との連結は、図示の形態(第1油圧シリンダ1
のロッド13と第2油圧シリンダ2のチューブ21との
連結)のほかに、第1油圧シリンダ1のチューブ11と
第2油圧シリンダ2のロッド23の連結、あるいは両油
圧シリンダ1,2のチューブ11,21同士又はロッド
13,23同士の連結、等の適宜の形態が採用可能であ
る。又、他の実施形態では、第1油圧シリンダ1と第2
油圧シリンダ2とは、分離状態で配置することもでき
る。
【0026】第1油圧シリンダ1の伸長側油室14及び
縮小側油室15には、ロッド13内に形成した各送油路
36a,37aを通してそれぞれ送油管36,37から
作動油が給・排される。又、第2油圧シリンダ2の伸長
側油室24及び縮小側油室25には、それぞれ送油管3
8,39から作動油が給・排される。
【0027】又、この油圧伸縮装置Yでは、第1油圧シ
リンダ1の伸長側油室14を第2油圧シリンダ2の伸長
側油室24及び縮小側油室25にソレノイドバルブ(特
許請求範囲の切換弁)45を介して選択的に連続させて
いる。このソレノイドバルブ45は、3位置弁が採用さ
れており、第1油圧シリンダ1の伸長側油室14が、遮
断状態か(ソレノイドバルブ45がOFF時)あるいは
第2油圧シリンダ2の作動油排出側の油室(24又は2
5)に連通するように切換制御される。尚、図1の油圧
回路中、符号34及び35はそれぞれチェック弁であ
り、又符号35のチェック弁はパイロットチェック弁が
使用されている。そして、ソレノイドバルブ45がOF
F時には、第1油圧シリンダ1の伸長側油室14は遮断
され、ソレノイドバルブ45の弁室SV7がONになる
と、第2油圧シリンダ2の縮小側油室25と第1油圧シ
リンダ1の伸長側油室14とが送油管39、弁室S
7、送油管36を介して連通し、ソレノイドバルブ4
5の弁室SV8がONになると、第2油圧シリンダ2の
伸長側油室24と第1油圧シリンダ1の伸長側油室14
とが送油管38、弁室SV8、送油管36を介して連通
するようになっている。
【0028】図1の油圧伸縮装置Yは、例えば図3に示
すような油圧回路で作動せしめられる。この図3の油圧
回路において、符号31は作動油タンク、32はモー
タ、33はポンプ、41は第1ソレノイドバルブ、42
は第2ソレノイドバルブ、43は第3ソレノイドバル
ブ、44は第4ソレノイドバルブ、45は第5ソレノイ
ドバルブ、PS1は第1圧力スイッチ、PS2は第2圧力
スイッチ、PS3は第3圧力スイッチを示している。第
1ソレノイドバルブ41と第2ソレノイドバルブ42
は、それぞれ2位置弁が採用され、第3〜第5の各ソレ
ノイドバルブ43,44,45は、それぞれ3位置弁が
使用されている。又、図3中の各圧力スイッチの設定圧
は、この実施形態では、第1圧力スイッチPS1が50K
g/cm2、第2圧力スイッチPS2が170Kg/cm2、第3圧
力スイッチPS3が132Kg/cm2にそれぞれ設定してい
る。尚、図3の状態では、各ソレノイドバルブ41〜4
5がそれぞれOFFの状態である。
【0029】図1の油圧伸縮装置Yは、主にジャッキと
して使用する場合が多いが、その場合には図2(A)〜
(E)に示すように第2油圧シリンダ2を上側に向け、
第1油圧シリンダ1のチューブ11を接地させて使用す
る。そして、この油圧伸縮装置Yは、図4のフローチャ
ートで示すように作動して、該油圧伸縮装置Yを図2の
(A)〜(E)に示す順序で作動せしめるようになって
いる。
【0030】即ち、まず図2(A)に示すように油圧伸
縮装置Yを最縮小させた状態で、該油圧伸縮装置Yを地
面と被処理物間にセットする。尚、この実施形態の場合
は、被処理物を第2油圧シリンダ2のチューブ21部分
で支持するが、第1油圧シリンダ1と第2油圧シリンダ
2とを分離させたものでは、第1油圧シリンダ1のロッ
ド13先端部で被処理物を支持する。
【0031】この状態から、図4のステップS1で示す
ようにモータ始動押釦をONすると、図3のポンプ33
によりタンク31内の作動油が第1ソレノイドバルブ4
1及び第4ソレノイドバルブ44を介して循環するよう
になる。次に、接地押釦をONする(ステップS2
と、第1ソレノイドバルブ41の弁室SV1と第2ソレ
ノイドバルブ42の弁室SV2と第3ソレノイドバルブ
43の弁室SV4と第4ソレノイドバルブ44の弁室S
6と第5ソレノイドバルブ45の弁室SV7とがそれぞ
れ0Nになり(ステップS3)、作動油が第2油圧シリ
ンダ2の縮小側油室25内及び第1油圧シリンダ1の伸
長側油室14内に供給される。そして、その間は、第1
圧力スイッチPS1が作動油供給圧を検出しており(ス
テップS4)、油圧伸縮装置Yが地面と被処理物間で突
っ張ると、作動油供給圧が第1圧力スイッチPS1の設
定値に達して該第1圧力スイッチPS1が作動し、接地
押釦がOFF(各弁室SV1,SV2,SV4,SV6,S
7がOFF)になって油圧伸縮装置Yのセットが完了
する(ステップS5)。尚、このとき、油圧伸縮装置Y
は、第2油圧シリンダ2のピストン22が下動位置にあ
り、第1油圧シリンダ1のピストン12も下方寄り位置
にあって、例えば図2(A)の状態になっている。
【0032】次に、この状態から、被処理物を上昇させ
るには、上昇・下降モードの上昇側を選択し(ステップ
6)、続いて上昇押釦をONにする(ステップS7)。
すると、第4ソレノイドバルブ44の弁室SV6と第5
ソレノイドバルブ45の弁室SV7がONになり(ステ
ップS8)、第2油圧シリンダ2の伸長側油室24内に
作動油が供給されてピストン22が図2(A)の小スト
ロークLだけ上昇し→該第2油圧シリンダ2の縮小側油
室25内の作動油が弁室SV7を通って第1油圧シリン
ダ1の伸長側油室14内に導入され→ピストン12が図
2(B)の小ストロークMだけ上昇し→該第1油圧シリ
ンダ1の縮小側油室15内の作動油がタンク31側に戻
される。そして、第2油圧シリンダ2のピストン22が
最上動すると、作動油供給圧が高くなり、その作動油供
給圧が第2圧力スイッチPS2の設定圧に達すると(ス
テップS9)、第5ソレノイドバルブ45が弁室SV8
に切換わる(ステップS10に示すように弁室SV7がO
FF、弁室SV8がONになる)。すると、第2油圧シ
リンダ2に対する作動油供給方向が図2(C)に示すよ
うに切換わり→第2油圧シリンダ2の縮小側油室25内
に作動油が供給されてピストン22が図2(D)に示す
ように下動し→第2油圧シリンダ2伸長側油室24内の
作動油が弁室SV8を通って第1油圧シリンダ1の伸長
側油室14内に導入され→ピストン12が上記小ストロ
ークMだけ上昇し→該第1油圧シリンダ1の縮小側油室
15内の作動油がタンク31側に戻される。そして、第
2油圧シリンダ2のピストン22が最下動すると、作動
油供給圧が高くなり、その作動油供給圧が第2圧力スイ
ッチPS2の設定圧に達すると(ステップS11)、第5
ソレノイドバルブ45が弁室SV7側に切換わり(ステ
ップS12に示すように弁室SV8がOFF、弁室SV7
ONになる)、ステップS9に戻る。
【0033】以下、図4に示すステップS9〜ステップ
12を数回自動的に繰り返して、この油圧伸縮装置Y
を、例えば図2(E)に示すように所定長さまで連続し
て伸長させる(被処理物を所望高さまで上昇させる)。
その後、上昇押釦をOFFにする(第4ソレノイドバル
ブ4及び第5ソレノイドバルブ45がそれぞれOFFに
なる)と、該油圧伸縮装置Yの伸長動作が停止し、その
状態で被処理物を保持するようになる。
【0034】又、例えば図2(E)に示す伸長状態にあ
る油圧伸縮装置Yを縮小(上昇位置で支持されている被
処理物を下降)させるには次のようにする。まず図4の
ステップS6において下降側モードを選択し、続いて下
降押釦を操作する(ステップS13)。すると、第4ソレ
ノイドバルブ44の弁室SV5と第5ソレノイドバルブ
45の弁室SV7とがONになり(ステップS14)→第
1油圧シリンダ1の縮小側油室15内に作動油が供給さ
れ(このとき、チェック弁35はパイロット圧で開放さ
れる)→第1油圧シリンダ1の伸長側油室14内の作動
油が送油管36、弁室SV7、送油管39を通って第2
油圧シリンダ2の縮小側油室25内に導入され→第2油
圧シリンダ2の伸長側油室24内の作動油がタンク31
側に戻されて、第1油圧シリンダ1が1回分のストロー
ク範囲(図2(B)のストロークM)だけ縮小する。
又、第2油圧シリンダ2のピストン22が最下動する
と、作動油供給圧が高くなり、その作動油供給圧が第3
圧力スイッチPS3の設定圧に達すると(ステップ
15)、第5ソレノイドバルブ45が弁室SV8側に切
換わる(ステップS16に示すように弁室SV7がOF
F、弁室SV8がONになる)。すると、第2油圧シリ
ンダ2に対する作動油供給方向が切換わって、今度は第
1油圧シリンダ1の伸長側油室14内の作動油が送油管
36、弁室SV8、送油管38を通って第2油圧シリン
ダ2の伸長側油室24内に導入され→第2油圧シリンダ
2のピストン22が上動し→第2油圧シリンダ2の縮小
側油室25内の作動油がタンク31側に戻されて、第1
油圧シリンダ1がストローク範囲Mだけ縮小する。そし
て、第2油圧シリンダ2のピストン22が最上動する
と、作動油供給圧が高くなり、その作動油供給圧が第3
圧力スイッチPS3の設定圧に達すると(ステップ
17)、第5ソレノイドバルブ45が弁室SV7側に切
換わり(ステップS18)、ステップS15に戻る。
【0035】以下、図4に示すステップS15〜ステップ
18を数回自動的に繰り返して、この油圧伸縮装置Y
を、例えば図2(A)に示すように所定長さまで連続し
て縮小させる。その後、下降押釦をOFFにする(第4
ソレノイドバルブ4及び第5ソレノイドバルブ45がそ
れぞれOFFになる)と、該油圧伸縮装置Yの縮小動作
が停止する。このように、油圧伸縮装置Yを所定小スト
ロークMづつ縮小させると、油圧伸縮装置に大荷重が加
わっているときでも、被処理物をゆっくり下降させるこ
とができるので安全である。
【0036】又、油圧伸縮装置Yを急速縮小させたい場
合には、図示しない急速下降押釦を押すと、第3ソレノ
イドバルブ43の弁室SV4及び第4ソレノイドバルブ
44の弁室SV5がONになり(第5ソレノイドバルブ
45はOFFのまま)、第1油圧シリンダ1の伸長側油
室14内の作動油が第2油圧シリンダ2を経由すること
なく連続的にタンク31側に戻すことができ、急速縮小
が可能となる。
【0037】このように、図1の油圧伸縮装置Yでは、
第2油圧シリンダ2のピストン22のストローク範囲L
(例えば50〜60mm)に見合う伸縮量Mづつ正確に伸
長あるいは縮小させることができるようになっているの
で、この油圧伸縮装置Yを使用して被処理物を移動させ
る場合に、該被処理物を正確に小ストローク範囲Mづつ
移動させることができる。又、このように、油圧伸縮装
置Yを小刻みに伸長あるいは縮小させるようにしたもの
でも、第2油圧シリンダ2の伸長側及び縮小側の両動作
時に、それぞれ第1油圧シリンダ1を小ストローク範囲
Mづつ伸長あるいは縮小させることができるので、油圧
伸縮装置Yを所望範囲まで作動させるのに短時間で行え
る(スピードアップできる)。尚、この油圧伸縮装置Y
は、上下逆向きで使用することもでき、さらに被処理物
を水平移動させる場合には、この油圧伸縮装置Yを横向
き姿勢で使用することもできる。
【0038】図5には、図1の油圧伸縮装置Yを複数本
(図示例では2本)使用して、ガントリークレーンを構
成した場合を示している。この場合は、各油圧伸縮装置
Y,Yを同期して同方向に所定小ストローク範囲(図2
(B)の寸法M)づつ伸縮作動させることにより、梁材
9(被処理物10)を正確に水平姿勢のまま小刻みに上
下動させることができる。又、超大構造物を浮揚させる
場合には、図1の油圧伸縮装置Yをその構造物の周囲に
多数本配置し、それらの油圧シリンダを同時に伸縮させ
ることで、該構造物を水平姿勢を維持させたまま自動で
上下動させることができる。尚、油圧伸縮装置Yを複数
本使用して被処理物10を上下動させる場合は、油圧回
路中に各油圧伸縮装置Y,Yを同期して作動させる同期
回路を組み込むとよい。
【0039】
【発明の効果】本願請求項1の発明の効果 本願請求項1の発明の油圧伸縮装置Yは、長ストローク
の第1油圧シリンダ1と小ストロークの第2油圧シリン
ダ2とを備えるとともに、第1油圧シリンダ1の伸長側
油室14を第2油圧シリンダ2の伸長側油室24及び縮
小側油室25に切換弁45を介して選択的に連続させて
いるので、各油室14,15,24,25に対して作動
油の給・排順序を制御することにより、この油圧伸縮装
置Yを順次正確に所定小寸法Mづつ伸縮させることがで
きる。従って、被処理物を、自動で且つ正確に所望の小
寸法づつ移動処理ができる。又、第2油圧シリンダ2の
伸長側及び縮小側の両動作時に、それぞれ第1油圧シリ
ンダ1を所定小寸法Mづつ伸長あるいは縮小させること
ができるので、油圧伸縮装置Yを小刻みに作動させるも
のであっても、その動作をスピードアップできるという
効果がある。
【0040】本願請求項2の発明の効果 本願請求項2の発明の油圧伸縮装置操作方法は、請求項
1に記載の油圧伸縮装置Yを使用し、第2油圧シリンダ
2の伸長側油室24と縮小側油室25に対して交互に作
動油を供給するとともに、該各油室24,25から交互
に排出される作動油をそれぞれ第1油圧シリンダ1の伸
長側油室14に導入するようにすることで、被処理物を
正確に所定小寸法づつ移動せしめるようにしたものであ
る。従って、上記請求項1の効果と同様に、被処理物を
小刻みに自動で且つ正確に所望の小寸法づつ移動処理が
でき、しかも油圧伸縮装置Yの動作をスピードアップで
きるという効果がある。
【0041】本願請求項3の発明の効果 本願請求項3の発明の油圧伸縮装置操作方法は、上記請
求項2の油圧伸縮装置操作方法において、被処理物に対
して複数本の油圧伸縮装置Y,Yを使用し、各油圧伸縮
装置を同期して同方向に伸縮作動させるようにしたもの
である。従って、超大構造物を処理する場合に、各油圧
伸縮装置Y,Yをそれぞれ同時に且つ同方向に伸縮作動
させることによって、被処理物を水平姿勢状態のまま自
動で且つ所望の小寸法づつ上下移動させることができ、
作業の安全性が確保できるとともに、作業を小人数でし
かも短時間で行えるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施形態にかかる油圧伸縮装置の断
面図である。
【図2】図1の油圧伸縮装置の作動順序図である。
【図3】図1の油圧伸縮装置の油圧回路図である。
【図4】図1の油圧伸縮装置の作動順序を示すフローチ
ャートである。
【図5】図1の油圧伸縮装置を複数本使用した場合の作
動説明図である。
【図6】従来の超大構造物用ジャッキ装置の作動順序図
である。
【符号の説明】
1は第1油圧シリンダ、2は第2油圧シリンダ、14は
第1油圧シリンダの伸長側油室、15は第1油圧シリン
ダの縮小側油室、24は第2油圧シリンダの伸長側油
室、25は第2油圧シリンダの縮小側油室、45は切換
弁(ソレノイドバルブ)、Yは油圧伸縮装置である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長ストロークの第1油圧シリンダ(1)
    と小ストロークの第2油圧シリンダ(2)とを備えると
    ともに、前記第1油圧シリンダ(1)の伸長側油室(1
    4)を前記第2油圧シリンダ(2)の伸長側油室(2
    4)及び縮小側油室(25)に切換弁(45)を介して
    選択的に連続させたことを特徴とする油圧伸縮装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の油圧伸縮装置(Y)を
    使用し、伸長動作時において、第2油圧シリンダ(2)
    の伸長側油室(24)と縮小側油室(25)に対して交
    互に作動油を供給するとともに、該各油室(24,2
    5)から交互に排出される作動油をそれぞれ第1油圧シ
    リンダ(1)の伸長側油室(14)に導入するようにし
    たことを特徴とする油圧伸縮装置の操作方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、被処理物に対して複
    数本の油圧伸縮装置(Y,Y)を使用し、各油圧伸縮装
    置(Y,Y)を同期して同方向に伸縮作動させるように
    したことを特徴とする油圧伸縮装置の操作方法。
JP6330597A 1997-03-17 1997-03-17 油圧伸縮装置及びその操作方法 Pending JPH10252709A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6330597A JPH10252709A (ja) 1997-03-17 1997-03-17 油圧伸縮装置及びその操作方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6330597A JPH10252709A (ja) 1997-03-17 1997-03-17 油圧伸縮装置及びその操作方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10252709A true JPH10252709A (ja) 1998-09-22

Family

ID=13225457

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6330597A Pending JPH10252709A (ja) 1997-03-17 1997-03-17 油圧伸縮装置及びその操作方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10252709A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105370645A (zh) * 2015-12-14 2016-03-02 黑龙江省农业机械工程科学研究院 一种新型顺序动作液压缸

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105370645A (zh) * 2015-12-14 2016-03-02 黑龙江省农业机械工程科学研究院 一种新型顺序动作液压缸

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4395491B2 (ja) 重量物昇降装置及び重量物昇降システム
US4157743A (en) Working base elevating apparatus
US4741413A (en) Elevating apparatus
JP2010180973A (ja) 複数油圧シリンダの同期方法及び装置
US5613418A (en) Multiple-stage hydraulic cylinder
US4605203A (en) Pneumatic jack
JPH10252709A (ja) 油圧伸縮装置及びその操作方法
JPH1096410A (ja) 油圧シリンダ及びその操作方法
EP0954211A2 (en) Supporting apparatus
JP2000027806A (ja) 油圧アクチュエータの同期制御装置及びその同期操作方法
JP3743769B2 (ja) 大型重量構造物の浮揚方法
KR101666421B1 (ko) 승강 작동의 정밀제어가 가능한 차량 정비용 리프트
JP3683066B2 (ja) 油圧ジャッキ同調駆動装置
JPH10279290A (ja) ジャッキ装置の係止装置
JPH0710495A (ja) 高所作業車
JP2741740B2 (ja) 複数本の作動シリンダの同期制御用駆動シリンダユニット
JP2004035138A (ja) 大型重量物昇降装置とその制御方法
JP2909468B2 (ja) 油圧装置
JP2539549Y2 (ja) 高所作業車用非常下降装置
JPH074059A (ja) ジャッキアップ式ビル建築装置
JPH1149488A (ja) ジャッキ装置の係止装置
JPH06279000A (ja) フォークリフトの昇降制御方法
JP2531313Y2 (ja) 高所作業車のブ−ム起伏シリンダの制御装置
JPH09169480A (ja) 往復可動体の駆動装置
JPH0746672Y2 (ja) 可動作業台

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040302

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050722

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050823

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060124