JPH10252460A - 樹脂製空気量制御装置及びその製造方法 - Google Patents

樹脂製空気量制御装置及びその製造方法

Info

Publication number
JPH10252460A
JPH10252460A JP7914297A JP7914297A JPH10252460A JP H10252460 A JPH10252460 A JP H10252460A JP 7914297 A JP7914297 A JP 7914297A JP 7914297 A JP7914297 A JP 7914297A JP H10252460 A JPH10252460 A JP H10252460A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control device
cooling water
pipe
resin
engine cooling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7914297A
Other languages
English (en)
Inventor
Hikari Iio
光 飯尾
Tome Ogawa
止 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP7914297A priority Critical patent/JPH10252460A/ja
Publication of JPH10252460A publication Critical patent/JPH10252460A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D9/00Controlling engines by throttling air or fuel-and-air induction conduits or exhaust conduits
    • F02D9/08Throttle valves specially adapted therefor; Arrangements of such valves in conduits
    • F02D9/10Throttle valves specially adapted therefor; Arrangements of such valves in conduits having pivotally-mounted flaps
    • F02D9/107Manufacturing or mounting details

Landscapes

  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Lift Valve (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械加工を必要とせず、スロットルボディの
ボア壁の温度及び昇温速度を増大でき、しかもボア壁の
温度のばらつきを低減可能な樹脂製空気量制御装置及び
その製造方法を提供する。 【解決手段】 合成樹脂をマトリックスとする複合材料
を用いて形成したスロットルボディ101を有する空気
量制御装置である。スロットルバルブ103の外周部と
相対するスロットルボディのボア部の全周にエンジン冷
却水の通路120が設けられている。エンジン冷却水の
通路となるパイプ120をボア部形成用金型121に巻
回し、このパイプの両端をコネクタ形成用金型127に
嵌入し、樹脂を射出する製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関(エンジ
ン)等の吸気通路に設置されているスロットルバルブ
(絞り弁)によって吸気量を制御する空気量制御装置及
びその製造方法に係り、更に詳細には、軽量化等の目的
からスロットルボディを合成樹脂をマトリックスとする
複合材料を用いて形成した空気量制御装置におけるスロ
ットルバルブの氷結(アイシング)を防止する構造に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】燃料噴射システムを備えたエンジンで
は、通常、吸入空気を暖めることなく外気をそのまま取
り入れている。従って、寒冷地走行等においては冷たい
外気がそのまま吸気通路内に侵入することになるため、
スロットルバルブ近傍で氷結が発生し、特に水路走行又
は雪路走行時にはこの現象が著しい。
【0003】また、これとは別に、EGR(排気ガス再
燃焼)システムを採用するエンジンにおいては、スロッ
トルバルブ近傍に導かれる排気ガス中の水蒸気によって
氷結が発生することもある。これに対し、従来は、スロ
ットルボディの周りにエンジン冷却水を循環させる(以
下、「温水加熱」という。)ことにより、スロットルボ
ディを加熱してスロットルバルブの氷結を防止してい
る。
【0004】しかし、軽量化等の要請からスロットルボ
ディを合成樹脂をマトリックスとする複合材料を用いて
形成することがあり、このような複合材料製のスロット
ルボディを、現在主流となっているアルミ合金、亜鉛合
金又は真鍮等の金属材料を用いて形成したスロットルボ
ディ及びスロットルバルブと比較すると、合成樹脂をマ
トリックスとする複合材料は熱伝導率が小さいため、温
水加熱を行ってもスロットルボディのボア壁の温度上昇
が不十分であったり、昇温に長時間を要する等の問題が
発生することが皆無ではなかった。
【0005】このような問題を解決する手法は、例え
ば、実開平4−119352号公報に提案されており、
この手法では、図1に示すように、合成樹脂をマトリッ
クスとする複合材料を用いて形成したスロットルチャン
バ本体1の、図示しないスロットル弁を囲む内壁に、ア
ルミニウム製の円筒体(スリーブ)3を一体に設ける。
そして、円筒体3の外周に、アルミニウム製の突起部6
を形成し、これに凹溝7を形成して、ここに温水パイプ
4を嵌入する構成を採用している。このような構成で
は、温水パイプ4と円筒体3(凹溝7)との接触面積が
大きいので熱伝導率がよく、氷結防止性能を改善するこ
とができる。
【0006】実開平4−119352号公報以外にも、
合成樹脂をマトリックスとする複合材料を用いて形成し
たスロットルボディの一部を金属製の円筒体で形成し、
この円筒体に接触又は近接した位置に冷却水の通路を設
ける技術が、特開平2−91431号公報、実開平3−
17241号公報、実開平4−119338号公報及び
特開平7−77108号公報等に開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術においては、合成樹脂をマトリックスとする
複合材料を用いて形成したスロットルボディの一部を金
属製の円筒体で形成する構成としているため、現在広く
使用されているアルミ合金製空気量制御装置と同様に、
円筒体のボア部の仕上げ加工やスロットルシャフトを通
すためのシャフト穴の加工を施す必要性が生ずることか
ら、かかる複合材料製のスロットルボディにおける機械
加工を必要としないという利点が損なわれることにな
る。
【0008】また、氷結防止性能においても、上記複合
材料製のスロットルボディの一部を形成する金属製の円
筒体とエンジン冷却水の通路とを接触又は嵌入させた程
度では、十分な熱交換が行われ難いため、アルミ合金製
空気量制御装置と同等レベルのスロットルボディのボア
壁の温度又は昇温速度を得ることは容易ではない。
【0009】更に、エンジン冷却水の温度が低い寒冷地
の早朝やエンジン始動時においては、エンジン冷却水の
通路から離れたスロットルボディのボア壁の温度は、エ
ンジン冷却水の通路に比較的近いスロットルボディのボ
ア壁よりも温度が低くなる傾向にあり、スロットルボデ
ィのボア壁の温度が均一になり難いという課題があっ
た。
【0010】本発明は、上述のような従来の課題に鑑み
てなされたものであり、機械加工を必要とせず、また、
従来の温水加熱システムを有する樹脂製空気量制御装置
のみならずアルミ合金製空気量制御装置をも上回るよう
なスロットルボディのボア壁の温度及び昇温速度を得る
ことが可能であり、しかも、ボア壁の温度のばらつきを
低減可能な温水加熱システムを有する樹脂製空気量制御
装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、複合材料製のスロ
ットルボディの特定部位に冷却水の通路を設けることに
より、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0012】即ち、本発明の樹脂製空気量制御装置は、
合成樹脂をマトリックスとする複合材料を用いて形成し
たスロットルボディを有する空気量制御装置において、
スロットルバルブ外周部と相対するスロットルボディの
ボア部の全周にエンジン冷却水の通路を設けたことを特
徴とする。
【0013】また、本発明の樹脂製空気量制御装置の製
造方法は、上述の樹脂製空気量制御装置を製造するに当
たり、上記エンジン冷却水の通路となるパイプを上記ボ
ア部形成用金型に巻回し、このパイプの両端を、エンジ
ン冷却水を供給・排出するホースを挿入するコネクタ形
成用金型に嵌入し、しかる後、樹脂を射出することによ
り、上記エンジン冷却水の通路を形成することを特徴と
する。
【0014】また、本発明の空気量制御装置において
は、上記エンジン冷却水の通路をパイプで形成し、この
パイプ外表面の一部を上記ボア部の内壁であるボア壁に
露出させた構成を採用することができ、これにより、こ
のボア壁の温度及び昇温速度を更に増大させることがで
きる。更に、上記パイプ全体又は少なくとも上記ボア壁
に露出した部位の表面を、ポリテトラフルオロエチレ
ン、フッ素、二硫化モリブデン若しくはこれらの任意の
化合物・混合物、又はオルガノシロキサン系着氷防止剤
で被覆することが好ましく、これにより、氷結防止性能
を更に向上させることができる。
【0015】
【作用】上記の構成を採用した本発明の空気量制御装置
においては、エンジン冷却水をゴムホース中に流すと、
コネクタを経てスロットルボディに供給されたエンジン
の冷却水によって、スロットルバルブ外周部と相対する
スロットルボディのボア壁の一部を兼ねるパイプ製のエ
ンジン冷却水の通路の外表面が、直ちに、しかもほぼ均
一に加熱されるため、スロットルバルブの氷結を有効に
防止することが可能である。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図2〜図12に基
づいて詳細に説明する。ここで、図2は本発明の樹脂製
空気量制御装置の正面図、図3は本装置の垂直断面図、
図4は本装置の上面図であり、図5は本装置におけるス
ロットルボディの上面図、図6は本装置におけるシャフ
ト支持部近傍の構造を示す垂直断面図(シャフト支持部
はアクセルドラム、反アクセルドラム側、同一構造のた
め、反アクセルドラム側の構造のみ図示した。)であ
る。
【0017】また、図7はコネクタ部の垂直断面図、図
8は樹脂製スロットルボディ成形用金型の構造を示す垂
直断面図、図9は本装置を製造する際、パイプ製エンジ
ン冷却水通路をスロットルボディのボア部形状の形成に
必要な金型にセットした状態を示す斜視図、図10は本
装置の製造する際、パイプ製エンジン冷却水通路の末端
をエンジン冷却水を供給・排出するゴムホースを挿入す
るためのコネクタ内部形状の形成に必要な金型に嵌入し
た状態を示す断面図、図11は、本装置のボア壁(ポイ
ントA:図5参照)における温度測定結果を示す線図、
図12は、現在広く一般に使用されている温水加熱シス
テムを有するアルミ合金製空気量制御装置のスロットル
ボディの上面図である。
【0018】図2及び図3において、スロットルボディ
101の吸気通路102を開閉するスロットルバルブ1
03がビス104でスロットルシャフト105に固着さ
れており、スロットルシャフト105はスロットルボデ
ィ101の相互に対向する一対のシャフト支持部106
によって回転可能に支承されている(図4及び図5参
照)。また、スロットルシャフト105の一方の端部は
スロットルボディ101から突出し、その突出部にアク
セルドラム107とアクセルレバー108がワッシャ1
09を介してナット110で締結されている(図4参
照)。
【0019】図4及び図5において、111はスロット
ルボディ101のシャフト支持部106の外周部にゆる
く巻回したリターンスプリングであり、スロットルバル
ブ103を閉じる方向にスロットルシャフト105を付
勢する。リターンスプリング111の先端フック部11
1aはスロットルボディ101から突出するボス状のス
トッパー112に係合している。また、リターンスプリ
ング111の他端フック部111bはアクセルレバー1
08に係合している(図2参照)。
【0020】スロットルシャフト105の他方の端部
は、スロットルボディ101から突出し、ワッシャ11
3a〜113cを介してナット114で締結されてい
る。シャフト支持部106においては、スロットルボデ
ィ101に圧入されたブシュ(滑り軸受)115がスロ
ットルシャフト105を回転可能に支承しており、その
外側には、気密性を保持するためシール部材116がス
ロットルボディ101に圧入され、更にワッシャ113
a〜113cを介してナット114で締結されている
(図6参照)。
【0021】本装置において、エンジン冷却水は、コネ
クタ119aに挿入されたゴムホース125aを経てス
ロットルボディ101に供給され、エンジン冷却水の通
路であるパイプ120(図7参照)を通ってスロットル
バルブ103の外周部と相対するスロットルボディ10
1のボア壁を一周し、コネクタ119bを経てゴムホー
ス125bから排出される。よって、ボア壁全体が迅速
且つ均一に加熱されるため、スロットルバルブの氷結を
有効に防止することが可能である。
【0022】次に、本実施例の樹脂製空気量制御装置の
製造方法について説明する。本装置は、図8〜図10に
示したように、スロットルボディのボア部形状の形成に
必要な金型121にパイプ120を巻き付け、パイプ1
20の両端をエンジン冷却水を供給・排出するゴムホー
スを挿入するためのコネクタ119a、119bの内部
形状を形成するために必要な金型127に嵌入させた
後、樹脂の射出を行うことにより製造できる。なお、ゴ
ム、一部の合成樹脂や金属等、柔軟性を有する材料で形
成したパイプを使用すると、図9に示したように、かか
るパイプを金型121に直接巻き付けることが可能であ
り、パイプを予めボア部形状に賦形する必要がなく、ボ
ア部の真円度の確保も容易である。
【0023】また、図8において、121はスロットル
ボディのボア部形状の形成に必要な金型、122はスロ
ットルボディのボア上部形状の形成に必要な金型、12
3及び124はエンジン冷却水を供給・排出するゴムホ
ースを挿入するためのコネクタ119a、119bの内
部形状を形成するために必要な金型127(図9参照)
が組み込まれた金型、125及び126はシャフト穴の
形成に必要なピン形状金型である。
【0024】なお、スロットルボディ101のボア部の
全周にエンジン冷却水の通路を設ける方法としては、例
えば、ビスマス/錫等から成る低融点合金や砂等で形成
した中子を金型にセットした後に樹脂を射出する方法
や、型抜き可能な形状に分割した構成部品を熱板溶着・
振動溶着・超音波溶着・スピン溶着等の溶着工法又は接
着剤、ボルト・ナット、セルフタップねじ等を用いて組
み立てる方法等、様々な方法が考えられるが、本実施例
に示したように、パイプを用いて冷却水の通路を形成す
る方法によれば作業工程数を低減できるので、安価にエ
ンジン冷却水の通路を設ける手段としては好適である。
【0025】また、本装置において、エンジン冷却水の
通路を形成するパイプの材料としては、熱伝導の観点か
らスチール、アルミニウム又は銅及びこれらの合金等、
金属材料を用いるのが好ましいが、パイプの厚さを小さ
くすることによって、ゴム、一部の合成樹脂や金属等を
用いても、金属材料と遜色のない性能を得ることも可能
である。なお、エンジン冷却水の通路であるパイプ12
0を射出した樹脂によって完全に被覆してしまうことも
無論可能ではあるが、スロットルボディのボア壁の温度
及び昇温速度を大きくするという観点からは、パイプの
一部をスロットルボディのボア壁に露出させることが望
ましい。
【0026】また、パイプ120は、スロットルボディ
101のボア壁の一部を形成しているが、必要に応じて
パイプ自体又はパイプのスロットルボディのボア壁に露
出した部位の表面を、PTFE、フッ素、二硫化モリブ
デンを含む化合物・混合物、又はオルガノポリシロキサ
ン系着氷防止剤等で被覆してもよい。
【0027】パイプ120の形状には制約はないが、柔
軟性を有する材料を使用する場合には、スロットルボデ
ィのボア壁に露出させている部位の形状を円、楕円、R
の一部又はその類似形状とし、スロットルバルブ103
とパイプ120を接触させる構造を採用することも可能
である。また、単にパイプ120の一部分を、スロット
ルボディ101のボア壁の一部として利用するのであれ
ば、平面部を有するパイプの方が、ボア部の真円度の確
保及び金型にパイプを巻き付ける作業性において優れる
場合が多い。
【0028】(性能試験)パイプの厚さを変化させて本
実施例の空気量制御装置を作製し、各空気量制御装置を
−30℃の冷凍庫内に2時間放置した後に、80℃のエ
ンジン冷却水を毎分1.5リットルの速度でスロットル
ボア壁に供給し、エンジン冷却水供給開始30秒後のス
ロットルのボア壁(ポイントA:図5参照)の温度を測
定した。得られた結果を図11に示す。後述する比較例
1及び2と比較すると、エンジン冷却水供給開始30秒
後のスロットルボディのボア壁(上記ポイントA)の温
度が高く、特にパイプ120の厚さ:Lが1.0mm以
下の場合の昇温効果が非常に大きいことが分かる。
【0029】(比較例1)図1に示した樹脂製空気量制
御装置と同一の温水加熱システムを有する樹脂製空気量
制御装置を用い、ボア壁のポイントA’を測定部位とし
て上記性能試験を行ったところ、ポイントA’の温度は
11℃に過ぎなかった。
【0030】(比較例2)図12に示した現在広く一般
に使用されている温水加熱システムを有するアルミ合金
製空気量制御装置を用い、ボア壁のポイントA”を測定
部位として上記性能試験を行ったところ、ポイントA”
の温度は34℃に過ぎなかった。
【0031】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、複合材料製のスロットルボディの特定部位に冷却水
の通路を設けることとしたため、機械加工を必要とせ
ず、また、従来の温水加熱システムを有する樹脂製空気
量制御装置のみならずアルミ合金製空気量制御装置をも
上回るようなスロットルボディのボア壁の温度及び昇温
速度を得ることが可能であり、しかも、ボア壁の温度の
ばらつきを低減可能な温水加熱システムを有する樹脂製
空気量制御装置及びその製造方法を提供することができ
る。
【0032】即ち、請求項1記載の発明においては、ス
ロットルバルブ外周部と相対するスロットルボディのボ
ア部の全周にエンジン冷却水の通路を設けたことによ
り、スロットルボディのボア壁の到達温度及び昇温速度
の増大と、スロットルボディのボア壁の温度の均一化が
可能になった。この結果、エンジン冷却水の温度が比較
的低い状態でもスロットルバルブの氷結防止効果を得る
ことができる。
【0033】なお、一般に、中子を用いてエンジン冷却
水の通路を設ける方法では、成形時の圧力によって中子
が移動するため、エンジン冷却水の通路とボア壁間の距
離を極端に小さくできず、また均一にすることもできな
い。これに対して、請求項2記載の発明においては、ス
ロットルボディのボア壁の一部をパイプで形成すること
によって、エンジン冷却水の通路とボア壁間の距離を極
限まで小さくすることが可能になった。また、パイプの
肉厚を調整することによって、エンジン冷却水の通路と
ボア壁間の距離を任意に設定することも可能である。
【0034】以上のように、請求項2記載の発明では、
請求項1記載の発明においてエンジン冷却水の通路の形
成にパイプを用いることによって、エンジン冷却水の通
路とボア壁間の距離を小さく、しかも一定することが可
能になった。この結果、スロットルボディのボア壁の到
達温度及び昇温速度の増大と、スロットルボディのボア
壁の温度の均一化の効果を得ることが容易になった。
【0035】請求項3記載の発明においては、上記パイ
プ自体又は少なくともパイプのスロットルボディのボア
壁に露出した部位の表面をPTFE等でで被覆すること
によって、エンジン冷却水によるスロットルボディの加
熱効果が期待できない寒冷地の早朝や、エンジン始動直
後においてもスロットルバルブの氷結防止効果を得るこ
とが可能になった。
【0036】また、パイプをシール部材として積極的に
利用することによって、スロットルバルブ閉時の空気の
漏れ量の低減やスロットルバルブ及びスロットルボディ
の寸法ばらつき及び熱膨張・収縮に伴うスロットルバル
ブ及びスロットルボディの寸法変化を吸収する手段とし
ても利用することも可能である。更に、PTFE等によ
れば、防汚効果も期待できるため、主としてエンジンの
ブローバイガスとEGRガスによって生成する粘着生成
物、いわゆるデポジットがスロットルバルブに付着する
ことを防止又は低減する効果を得ることも可能になっ
た。
【0037】請求項5記載の発明では、請求項1〜4の
空気量制御装置を製造するに当たり、エンジン冷却水通
路の形成手段として、スロットルボディのボア部形状の
形成に必要な金型にパイプを巻き付け、パイプの両端
を、エンジン冷却水を供給及び排出するゴムホースを挿
入するためのコネクタの内部形状を形成するために必要
な金型に嵌入させた後に樹脂の射出を行うことによっ
て、中子を利用した射出成形では必須の中子製造工程を
廃止可能とするとともに、溶着、接着、ボルト・ナッ
ト、セルフタップねじ等を用いて組み立てる方法におい
て必要な複数の金型の製作及び溶着、接着、ボルト・ナ
ット、セルフタップねじ等を用いる組立工程を廃止する
ことが可能となった。
【0038】特に、パイプの材料としてゴムや一部の樹
脂材料や金属等の柔軟性を有する材料を用いた場合、パ
イプを事前に賦形する必要がなく、しかもパイプの両端
を、冷却用コネクタの内部形状を形成するために必要な
金型に嵌入させるだけで金型内にセット可能なため、パ
イプ製のエンジン冷却水の通路をインサート成形するこ
とに伴う金型構造の複雑化や成形サイクルの悪化等に起
因するコストの増加を殆ど伴うことなく、請求項1〜4
の樹脂製空気量制御装置を製造することが可能になっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のスロットルチャンバの氷結防止装置の一
例を示す斜視図である。
【図2】本発明の樹脂製空気量制御装置の一実施例を示
す正面図である。
【図3】本発明の樹脂製空気量制御装置の一実施例を示
す垂直断面図である。
【図4】本発明の樹脂製空気量制御装置の一実施例を示
す上面図である。
【図5】スロットルボディの上面図である。
【図6】シャフト支持部近傍の構造を示す垂直断面図で
ある。
【図7】コネクタ部の垂直断面図である。
【図8】樹脂製スロットルボディ成形用金型の構造を示
す垂直断面図である。
【図9】パイプ製のエンジン冷却水通路をスロットルボ
ディのボア部形状の形成に必要な金型にセットした状態
を示す斜視図である。
【図10】パイプ製のエンジン冷却水通路の末端をコネ
クタ内部形状の形成に必要な金型に嵌入した状態を示す
断面図である。
【図11】スロットルボディのボア壁の温度測定結果を
示す線図である。
【図12】現在広く一般に使用されている温水加熱シス
テムを有するアルミ合金製空気量制御装置のスロットル
ボディの上面図である。
【符号の説明】
1 スロットルチャンバ本体 3 円筒体 4 温水パイプ 6 突起部 7 凹溝 101 スロットルボディ 102 吸気通路 103 スロットルバルブ 104 ビス 105 スロットルシャフト 106 シャフト支持部 107 アクセルドラム 108 アクセルレバー 109 ワッシャ 110 ナット 111 リターンスプリング 111a、111b リターンスプリングフック部 112 ストッパー 113a、113b、113c ワッシャ 114 ナット 115 ブシュ(滑り軸受) 116 シール部材 117 スロットルバルブ開度調整ねじ 118 カラー 119a、119b コネクタ 120 エンジン冷却水の通路(パイプ) 121 金型 122 金型 123 金型 124 金型 125 金型 126 金型 127 金型 128 金型 129 金型 130 エンジン冷却水の通路 131 キャビティ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂をマトリックスとする複合材料
    を用いて形成したスロットルボディを有する空気量制御
    装置において、 スロットルバルブ外周部と相対するスロットルボディの
    ボア部の全周にエンジン冷却水の通路を設けたことを特
    徴とする樹脂製空気量制御装置。
  2. 【請求項2】 上記エンジン冷却水の通路がパイプで形
    成され、このパイプの外表面の一部を上記ボア部の内壁
    であるボア壁に露出させ、このボア壁の一部を上記パイ
    プで形成したことを特徴とする請求項1記載の樹脂製空
    気量制御装置。
  3. 【請求項3】 上記パイプの全体又は少なくとも上記ボ
    ア壁に露出した部位の表面を、ポリテトラフルオロエチ
    レン、フッ素及び二硫化モリブデンから成る群より選ば
    れた少なくとも1種のものを含む化合物若しくは混合
    物、又はオルガノシロキサン系着氷防止剤で被覆して成
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の樹脂製空気量
    制御装置。
  4. 【請求項4】 上記冷却水の通路の厚さが、1.0mm
    以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1
    つの項に記載の樹脂製空気量制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1つの項に記載
    の樹脂性空気量制御装置を製造するに当たり、 上記エンジン冷却水の通路となるパイプを上記ボア部形
    成用金型に巻回し、このパイプの両端を、エンジン冷却
    水を供給・排出するホースを挿入するコネクタ形成用金
    型に嵌入し、しかる後、樹脂を射出することにより、上
    記エンジン冷却水の通路を形成することを特徴とする樹
    脂性空気量制御装置の製造方法。
JP7914297A 1997-03-14 1997-03-14 樹脂製空気量制御装置及びその製造方法 Pending JPH10252460A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7914297A JPH10252460A (ja) 1997-03-14 1997-03-14 樹脂製空気量制御装置及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7914297A JPH10252460A (ja) 1997-03-14 1997-03-14 樹脂製空気量制御装置及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10252460A true JPH10252460A (ja) 1998-09-22

Family

ID=13681724

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7914297A Pending JPH10252460A (ja) 1997-03-14 1997-03-14 樹脂製空気量制御装置及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10252460A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1126146A3 (de) * 2000-02-18 2003-01-22 Siemens Aktiengesellschaft Drosselklappenstutzen
WO2005116421A1 (ja) * 2004-05-31 2005-12-08 Aisan Kogyo Kabushiki Kaisha スロットルボデーの製造方法及びスロットルボデー
CN105673217A (zh) * 2014-12-08 2016-06-15 现代自动车株式会社 用于发动机的温度控制装置
US9995200B2 (en) 2014-12-08 2018-06-12 Hyundai Motor Company Temperature control device for engine
CN113494395A (zh) * 2020-04-01 2021-10-12 尤姆弗泰克有限公司 用于有目的地进行废气再循环的控制翻盖及其制造方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1126146A3 (de) * 2000-02-18 2003-01-22 Siemens Aktiengesellschaft Drosselklappenstutzen
US6646395B2 (en) 2000-02-18 2003-11-11 Mannesmann Vdo Ag Throttle body
WO2005116421A1 (ja) * 2004-05-31 2005-12-08 Aisan Kogyo Kabushiki Kaisha スロットルボデーの製造方法及びスロットルボデー
US7716828B2 (en) 2004-05-31 2010-05-18 Aisan Kogyo Kabushiki Kaisha Method of manufacturing throttle body, and throttle body
CN105673217A (zh) * 2014-12-08 2016-06-15 现代自动车株式会社 用于发动机的温度控制装置
KR20160069448A (ko) * 2014-12-08 2016-06-16 현대자동차주식회사 엔진의 온도 제어장치
US9995200B2 (en) 2014-12-08 2018-06-12 Hyundai Motor Company Temperature control device for engine
US10161294B2 (en) 2014-12-08 2018-12-25 Hyundai Motor Company Temperature control device for engine
CN105673217B (zh) * 2014-12-08 2020-12-25 现代自动车株式会社 用于发动机的温度控制装置
CN113494395A (zh) * 2020-04-01 2021-10-12 尤姆弗泰克有限公司 用于有目的地进行废气再循环的控制翻盖及其制造方法
CN113494395B (zh) * 2020-04-01 2023-09-01 尤姆弗泰克有限公司 用于有目的地进行废气再循环的控制翻盖及其制造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH04308332A (ja) スロットル弁
US4201172A (en) Fuel injection nozzle assembly for internal combustion engines
US6408817B2 (en) Throttle body for an internal combustion engine and its manufacturing method and a throttle apparatus using the same
JPH0211859A (ja) 吸気分配器
JPH10252460A (ja) 樹脂製空気量制御装置及びその製造方法
US7121246B2 (en) Intake passage of an internal combustion engine
JPH1089192A (ja) デポジット低減式燃料噴射弁
JP2002047950A (ja) スロットルボディ
JP4508386B2 (ja) 吸気制御装置
US5603304A (en) Fuel pump seal and insulator assembly
JP2526041Y2 (ja) 内燃機関の吸気ポート
JPH10205359A (ja) 空気量制御装置
WO2020145153A1 (ja) シリンダヘッド
JP2001303982A (ja) 内燃機関用スロットルボディおよびその製造方法
JP2000297661A (ja) 内燃機関の吸気装置
JPH07232262A (ja) 吸気マニホルドの製造方法
JP2006009683A (ja) 内燃機関用吸気絞り装置
CN221053823U (zh) 废气再循环阀
JPH088296Y2 (ja) 気化器のアイシング防止構造
JP2553444Y2 (ja) フユーエルデリバリパイプ
JP2528043Y2 (ja) スロットルチャンバの氷結防止装置
JPH0429076Y2 (ja)
JPH11257107A (ja) 樹脂製空気量制御装置
JPH11229909A (ja) 樹脂製空気量制御装置
JPS5843660Y2 (ja) エンジンの吸気管