JPH10252272A - コンクリートブロックにおけるスリーブの位置決め用治具 - Google Patents

コンクリートブロックにおけるスリーブの位置決め用治具

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JPH10252272A
JPH10252272A JP5746497A JP5746497A JPH10252272A JP H10252272 A JPH10252272 A JP H10252272A JP 5746497 A JP5746497 A JP 5746497A JP 5746497 A JP5746497 A JP 5746497A JP H10252272 A JPH10252272 A JP H10252272A
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JP
Japan
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shaft
positioning
sleeve
jig
mold
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Pending
Application number
JP5746497A
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English (en)
Inventor
Kiichi Kitazume
喜一 北詰
Yasutaka Hosobuchi
保隆 細渕
Hitoshi Mochizuki
仁 望月
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TOYO PUREKON KOGYO KK
Tokyo Tekko Co Ltd
Original Assignee
TOYO PUREKON KOGYO KK
Tokyo Tekko Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリートブロックの成形時に、スリーブ
の開口端に容易かつ正確に装着できるスリーブの位置決
め用治具を提供する。また、ナットを緩めたとき、シャ
フト及び作動体をシャフトの軸線方向の内方に速やかに
移動させることができるスリーブの位置決め用治具を提
供する。 【解決手段】 型枠11の取付孔12に挿通されるシャ
フト17上に支持体18を相対移動可能に支持する。支
持体18上に複数の位置決め部材19を回動可能に支持
し、それらの先端内面にテーパ面19aを形成する。付
勢部材21により各位置決め部材19をスリーブ32の
内周面から離間した内側位置へ付勢する。シャフト17
のネジ部17aに螺合したナット24の締付けにより、
シャフト17を移動させ、作動体22が各位置決め部材
19のテーパ面19aに係合し、各位置決め部材19を
スリーブ32の内周面と接合した外側位置に回動させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数のスリーブ
を埋設したコンクリートブロックの成形時において、型
枠にスリーブを位置決めするために使用するスリーブの
位置決め用治具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、鉄筋コンクリートの建造物を構
築する際には、例えば図9に示すようなコンクリートブ
ロック31を床面上に立設して、柱等の立上り部として
いた。このコンクリートブロック31は、コンクリート
内に複数の鉄筋付きスリーブ32を所定間隔おきで平行
に埋設して形成されている。そして、コンクリートブロ
ック31の一端面には各スリーブ32の端部が開口さ
れ、床面上に突出した鉄筋を各スリーブ32内に挿通で
きるようになっている。また、コンクリートブロック3
1の他端面には各スリーブ32上に延長形成された鉄筋
33が所定長さだけ突出され、これらの鉄筋33の突出
部分を使用して、コンクリートの柱等を立ち上げ形成で
きるようになっている。
【0003】従来、この種のコンクリートブロック31
を成形する場合には、型枠内に複数の鉄筋付きスリーブ
32を平行に延長配置した状態で、型枠内にコンクリー
トを打設して、各スリーブ32をコンクリートブロック
31内に埋設していた。このとき、型枠の一側内面に
は、ゴム等の弾性材料よりなる複数の円柱状の位置決め
用治具が取り付けられ、これらの位置決め用治具を各ス
リーブ32の開口端に嵌挿することにより、スリーブ3
2の端部を所定位置に位置決めしていた。また、型枠の
他側面には複数の挿通孔が形成され、これらの挿通孔に
各鉄筋33を挿通してナットで締め付けることにより、
鉄筋の挿通部を所定位置に位置決めしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
方法においては、ゴム等の弾性材料よりなる円柱状の位
置決め用治具をスリーブ32の開口端に嵌挿し、スリー
ブ32の端部を型枠に対して位置決めしていたため、次
のような問題があった。
【0005】(1) 位置決め用治具に捩じれが生じて、
スリーブ32の端部を所定位置へ正確に位置決めするこ
とができなかった。 (2) 位置決め用治具の耐久性が乏しくて、長期に亘り
繰り返し使用することができなかった。
【0006】(3) 位置決め用治具をスリーブ32に着
脱するのが面倒で、その着脱作業に時間がかかった。 (4) 内径の異なるスリーブ32に対応するために、外
径の異なる複数種の位置決め用治具を用意して、それら
を使い分けする必要があって、治具の管理が煩雑であっ
た。
【0007】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、位置決め用治具に捩じれ等が生じること
なく、スリーブの端部を型枠内の所定位置へ正確に位置
決めすることができるコンクリートブロックにおけるス
リーブの位置決め用治具を提供することにある。その他
の目的は、耐久性が良好で、長期に亘り繰り返し使用す
ることができるスリーブの位置決め用治具を提供するこ
とにある。
【0008】さらに、その他の目的は、スリーブの開口
端に対して容易かつ短時間に着脱することができるスリ
ーブの位置決め用治具を提供することにある。また、そ
の他の目的は、複数種の位置決め用治具を用意する必要
がなく、1種類の位置決め用治具を用意するのみで、内
径の異なったスリーブに対して容易に対応することがで
きるスリーブの位置決め用治具を提供することにある。
【0009】加えて、他の目的は、ナットを緩めたと
き、シャフト及び作動体をシャフトの軸線方向の内方に
速やかに移動させることができ、各位置決め部材を内側
位置に容易に回動配置させることができるスリーブの位
置決め用治具を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明では、コンクリートブロッ
クの成形時におけるスリーブの位置決め用治具におい
て、型枠の取付孔に移動可能に挿通されるシャフトと、
そのシャフトに軸線方向へ相対移動可能に支持された支
持体と、シャフトの軸線方向にほぼ沿って延びるよう
に、支持体上に所定間隔おきで回動可能に支持され、先
端内面にテーパ面を形成した複数の位置決め部材と、各
位置決め部材をスリーブの内周面から離間した内側位置
に向かって付勢する付勢部材と、シャフトの移動に伴い
各位置決め部材のテーパ面に係合して、各位置決め部材
をスリーブの内周面と接合した外側位置に回動させるよ
うに、シャフト上に固定された作動体と、シャフトを移
動させるために、型枠の外側からシャフトのネジ部に螺
合されたナットと、シャフト又はシャフト上に固定され
た作動体と、支持体との間に、ナットを緩めてシャフト
及び作動体を型枠内の没入方向に移動させ、位置決め部
材を内側位置に移動させるための弾性部材とを備えたも
のである。
【0011】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載のスリーブの位置決め用治具において、前記弾性部材
は、一端を作動体に固定し、他端を支持体に固定したも
のである。
【0012】請求項3に記載の発明では、請求項1また
は請求項2に記載のスリーブの位置決め用治具におい
て、前記弾性部材はコイルスプリングである。さて、請
求項1に記載のスリーブの位置決め用治具は、コンクリ
ートブロックの成形に際して、型枠の取付孔にシャフト
を挿通することにより、型枠の一側内面に装着される。
この装着時にはシャフトのネジ部に対しナットが緩めら
れた状態にあり、各位置決め部材が付勢部材の付勢力に
より内側位置に回動配置されて、位置決め用治具の外径
が縮径されている。
【0013】しかも、シャフト又はシャフト上に固定さ
れた作動体と支持体との間に設けられた弾性部材の付勢
力により、支持体がシャフトの軸線方向の内方へ移動さ
れ、位置決め用治具の外径が縮径されている。この状態
で、位置決め用治具を型枠内に延長配置された鉄筋付き
スリーブの開口端に嵌挿する。
【0014】その後、型枠の外側からシャフトのネジ部
にナットを締め付けると、シャフト及び作動体がシャフ
トの軸線方向の外方に移動されて、作動体と各位置決め
部材のテーパ面との係合により、各位置決め部材が内側
位置から外側位置に回動される。これにより、位置決め
用治具の外径が拡径されて、各位置決め部材の外側縁が
スリーブの内周面に接合し、スリーブの端部が型枠内で
所定位置に位置決めされる。
【0015】次に、型枠内にコンクリートを打設するこ
とにより、内部にスリーブを有するコンクリートブロッ
クが成形される。その後、ナットを緩めると、付勢部材
の付勢力及びシャフト又は作動体と支持体との間に設け
られた弾性部材の弾性力により、シャフト及び作動体が
型枠内の没入方向、すなわちシャフトの軸線方向の内方
に移動されると同時に、各位置決め部材が内側位置に速
やかに回動配置される。その結果、位置決め用治具をス
リーブの開口端から抜き出すことができる。
【0016】請求項2に記載のスリーブの位置決め用治
具においては、弾性部材は、その一端が作動体に固定さ
れ、他端が支持体に固定されている。このため、作動体
と支持体との間で弾性部材の弾性力が有効に伝達され、
スリーブ内への位置決め用治具の出し入れを迅速に行う
ことができる。
【0017】請求項3に記載のスリーブの位置決め用治
具においては、弾性部材がコイルスプリングであること
から、そのコイルスプリングにより弾性力を効果的に発
揮させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の一実施形態
を、図面に基づいて詳細に説明する。図3及び図4に示
すように、型枠11は箱形に形成され、その両側壁には
複数の取付孔12及び挿通孔13が互いに対応した状態
で所定間隔おきに形成されている。そして、図9に示す
ようなコンクリートブロック31を成形する際には、こ
の型枠11内の両側壁間に、複数の鉄筋付きスリーブ3
2が所定間隔おきで平行に延長配置される。
【0019】複数の位置決め用治具14は、前記各取付
孔12を使用して型枠11の一側内面に取り付けられて
いる。そして、これらの位置決め用治具14を各スリー
ブ32の開口端に着脱可能に嵌挿することにより、各ス
リーブ32の端部が型枠11内において所定位置に位置
決めされる。
【0020】一方、前記各スリーブ32に延長形成され
た鉄筋33は、型枠11の他側壁の各挿通孔13に挿通
されて、型枠11外へ所定長さだけ突出される。また、
図6に示すように、鉄筋33は端面長円形状に形成さ
れ、その外周面にはネジ部33aが形成されている。そ
して、型枠11の他側壁の内側及び外側において、各鉄
筋33のネジ部33aにはナット15が螺合され、これ
らのナット15の締め付けにより、鉄筋33が型枠11
の他側壁に対して所定位置に位置決めされる。
【0021】なお、図6に示すように、前記ナット15
の一側には開口部15aが形成されている。そして、こ
の開口部15aを端面長円形状の鉄筋33の長円部に対
応させることにより、ナット15を鉄筋33上のいずれ
の位置からも着脱できるようになっている。
【0022】このように、型枠11内の両側壁間に複数
の鉄筋付きスリーブ32を延長配置して、所定位置に位
置決めした状態で、各スリーブ32及び鉄筋33を囲繞
するように、帯筋16が巻き付けられる。その後、型枠
11内にコンクリートを打設することにより、図9に示
すように、内部に複数の鉄筋付きスリーブ32を埋設し
てなるコンクリートブロック31が成形される。
【0023】そこで、前記スリーブ32の位置決め用治
具14について詳述すると、図1、図2及び図5に示す
ように、シャフト17は前記型枠11の取付孔12に移
動可能に挿通され、その外端にはネジ部17aが形成さ
れている。支持体18はシャフト17の内端に相対移動
可能に嵌合支持され、その外周には3つの支持溝18a
が所定間隔おきに形成されている。
【0024】3つの位置決め部材19は前記支持体18
の各支持溝18a内においてシャフト17の軸線方向に
ほぼ沿って延びるように、支軸20により支持体18に
回動可能に支持され、それらの先端内面にはテーパ面1
9aが形成されている。各位置決め部材19の先端外面
には、スリーブ32の内周面に接離可能に対応する接合
部19bが突出形成され、その中央部には掛止溝19c
が形成されている。
【0025】付勢部材21はゴム等の弾性材料によりリ
ング状に形成され、各位置決め部材19の先端外周を囲
繞するように、掛止溝19cにそれぞれ掛止されてい
る。そして、この付勢部材21の付勢力により、各位置
決め部材19がスリーブ32の内周面から離間した内側
位置に向かって回動付勢されている。
【0026】なお、図1に示すように、各位置決め部材
19が内側位置P1に移動された状態で、位置決め用治
具14の外径が、スリーブ32の開口端に形成された内
周フランジ32aの内径よりも小さくなるように設定さ
れている。そして、この状態で、位置決め用治具14を
スリーブ32内に開口端から着脱できるようになってい
る。
【0027】円板状の作動体22は前記シャフト17の
中間部に螺合固定され、その一側外周縁には各位置決め
部材19のテーパ面19aに係合するテーパ面22aが
形成されている。なお、作動体22の一部を構成する円
板状の補助板25は作動体22より小径に形成され、作
動体22の内方面に接合されて作動体22を補強してい
る。また、作動体22はシャフト17に着脱可能に螺合
され、スリーブ32が小径のとき、作動体22をシャフ
ト17から螺退させ、補助板25を各位置決め部材19
のテーパ面19aに係合させる。
【0028】そして、シャフト17がその軸線方向の外
方に移動されたとき、この作動体22のテーパ面22a
と各位置決め部材19のテーパ面9aとの係合により、
各位置決め部材19が付勢部材21の付勢力に抗して図
7に示す外側位置P2に回動される。この状態で、各位
置決め部材19の接合部19bがスリーブ32の内周面
に接合され、スリーブ32の端部が型枠11内において
所定位置に位置決めされる。
【0029】座金23は前記各位置決め部材19の先端
と接合するように、シャフト17に相対移動可能に嵌挿
されている。ナット24は前記型枠11の外側からシャ
フト17のネジ部17aに螺合され、スリーブ32の端
部を位置決めする際には、このナット24を締め付ける
ことにより、シャフト17が型枠11の外側へ移動され
るようになっている。
【0030】弾性部材としてのコイルスプリング26は
補助板25と支持体18との間におけるシャフト17の
外周に設けられ、一端が補助板25に接合され、他端が
支持体18に接合されている。そして、図7に示すよう
に、このコイルスプリング26は、締め付けられている
ナット24を緩めたとき、シャフト17、作動体22及
び補助板25がシャフト17の軸線方向の内方へ付勢す
るようになっている。それと同時に、外側位置P2にあ
る各位置決め部材19を内側位置P1に速やかに移動さ
せるようになっている。
【0031】次に、前記のように構成されたスリーブの
位置決め用治具について作用を説明する。さて、コンク
リートブロックを成形する際には、図3及び図4に示す
ように、型枠11内の両側壁間に複数の鉄筋付きスリー
ブ32が所定間隔おきで平行に延長配置される。このと
き、型枠11の一側内面には取付孔12を介して複数の
位置決め用治具14が取り付けられ、これらの位置決め
用治具14をスリーブ32の開口端に嵌挿し、ナット2
4を締付けることによって、各スリーブ32の端部が所
定位置に位置決めされる。
【0032】また、各スリーブ32から延びる鉄筋33
は型枠11の他側壁の挿通孔13に挿通され、各鉄筋3
3のネジ部33aにナット15を螺合することにより、
所定位置に位置決めされる。その後、各スリーブ32及
び鉄筋33を囲繞するように、帯筋16が巻き付けられ
る。この状態で、型枠11内にコンクリートを打設する
とともに、そのコンクリートの硬化後に型枠11を離型
すると、図9に示すように、内部に複数の鉄筋付きスリ
ーブ32を埋設してなるコンクリートブロック31が成
形される。
【0033】また、この型枠11の離型時には、各位置
決め用治具14を型枠11の一側内面から取り外すとと
もに、スリーブ32の開口端から抜き取ることにより、
次のコンクリートブロックの成形に繰り返し使用するこ
とができる。同様に、各ナット15についても、鉄筋3
3上から取り外すことにより、繰り返し使用することが
できる。
【0034】次に、前記位置決め用治具14の作用につ
いて詳細に説明する。図1に示すように、この位置決め
用治具14は、コンクリートブロック31の成形に先立
って、型枠11の取付孔12にシャフト17を挿通する
ことにより、型枠11の一側内面に装着される。この装
着時にはシャフト17のネジ部17aに対しナット24
が緩められた状態にある。このため、各位置決め部材1
9が付勢部材21及びコイルスプリング26の付勢力に
より内側位置P1に回動配置されて、位置決め用治具1
4の外径が縮径されている。従って、この縮径状態で位
置決め用治具14を、型枠11内に延長配置された鉄筋
付きスリーブ32の開口端に容易に嵌挿することができ
る。
【0035】その後、型枠11の外側からシャフト17
のネジ部17aにナット24を締め付けると、シャフト
17、作動体22及び補助板25が一体となってシャフ
ト17の軸線方向の外方に移動される。これにより、作
動体22のテーパ面22aが各位置決め部材19のテー
パ面19aに係合して、各位置決め部材18が内側位置
P1から外側位置P2に回動される。これにより、図7
に示すように、位置決め用治具14の外径が拡径され、
各位置決め部材19の接合部19bがスリーブ32の内
周面に接合して、スリーブ32の端部が型枠11内で所
定位置に位置決めされる。
【0036】また、前記型枠11の離型時に、位置決め
用治具14をスリーブ32から抜き取る場合には、シャ
フト17のネジ部17aに螺合されたナット24を緩め
ると、シャフト17、作動体22及び補助板25がシャ
フト17の軸線方向の内方に移動される。つまり、シャ
フト17、作動体22及び補助板25が型枠11内の没
入方向に移動される。すると、作動体22のテーパ面2
2aによる各位置決め部材19の外側位置P2への回動
力が解除され、各位置決め部材19が付勢部材21及び
コイルスプリング26の付勢力により、外側位置P2か
ら内側位置P1に回動される。これにより、図1に示す
ように、位置決め用治具14の外径が縮径されるため、
その位置決め用治具14をスリーブ32の孔から容易に
抜き取ることができる。
【0037】前記の実施形態によって発揮される効果に
ついて、以下に記載する。 ・ この実施形態の位置決め用治具では、補助板25と
支持体18との間にコイルスプリング26が設けられて
いることから、ナット24を緩めたとき、そのコイルス
プリング26の弾性力によりシャフト17、作動体22
及び補助板25がシャフト17の軸線方向の内方に速や
かに移動される。それと同時に、シャフト17、作動体
22及び補助板25の内方への移動と、付勢部材21の
付勢力により、各位置決め部材19が外側位置P2から
内側位置P1に回動され、位置決め用治具14の外径が
縮径される。このため、位置決め用治具14をスリーブ
32の孔から容易に出し入れすることができ、位置決め
用治具14の取付け、取外しの作業を迅速に進めること
ができる。 ・ この実施形態の位置決め用治具においては、位置決
め用治具14の各構成部品が金属材料等により頑強に形
成されている。このため、治具全体をゴム等の弾性材料
で円柱状に形成した従来構成のように、位置決め用治具
14をスリーブ32に嵌挿した状態で捩じれ等が生じる
ことはなく、スリーブ32の端部を型枠11内の所定位
置へ正確に位置決めすることができる。 ・ この実施形態の位置決め用治具では、位置決め用治
具14の各構成部品が金属材料等により頑強に形成され
ているので、位置決め用治具の耐久性を向上させること
ができる。このため、位置決め用治具14を長期に亘り
繰り返し使用することができる。 ・ この実施形態の位置決め用治具においては、シャフ
ト17のネジ部17aにナット24を締め付けまたは緩
めるという簡単な操作により、位置決め用治具14を拡
径または縮径させることができる。従って、位置決め用
治具14をスリーブ32の開口端に対して容易かつ短時
間に着脱することができる。 ・ この実施形態の位置決め用治具では、複数の位置決
め部材19がシャフト17の軸線方向にほぼ沿って延長
されている。そして、各位置決め部材19が作動体22
の移動に伴って、テーパ面19aの作用により外側位置
P2と内側位置P1とに回動配置されるようになってい
る。
【0038】このため、内径の異なった複数のスリーブ
32に対応するために、外径の異なった複数種の位置決
め用治具を用意する必要がなく、1種類の位置決め用治
具14を使用して、内径の異なるスリーブ32に対して
も容易に対応することができる。 ・ この実施形態の位置決め用治具においては、各位置
決め部材19のテーパ面19aに対応して、作動体22
上にもテーパ面22aが形成されている。このため、作
動体22を各位置決め部材19のテーパ面19aに対し
確実に係合させることができて、作動体22の移動に伴
い各位置決め部材19を、スリーブ32の内周面から離
間した内側位置P1と、内周面に接合した外側位置P2
とに円滑に回動配置することができる。 ・ この実施形態の位置決め用治具では、付勢部材21
がリング状に形成されて、各位置決め部材19の先端外
周を囲繞するように、それらの先端の掛止溝19cに掛
止されている。このため、付勢部材21の構造が簡単で
あるとともに、各位置決め部材19に対して容易に掛け
止め保持することができる。また、1つの付勢部材21
により複数の位置決め部材19を同時に付勢しているた
め、各位置決め部材19をスリーブ32の内周面から離
間した内側位置P1に向かって、均一な付勢力で付勢す
ることができる。
【0039】なお、この発明は、次のように変更して具
体化することも可能である。 ・ 図10に示すように、弾性部材としてのコイルスプ
リング26を、支持体18とその内方位置でシャフト1
7に螺合固定されたUナット28との間においてシャフ
ト17に圧縮状態で嵌挿すること。
【0040】このように構成した場合、ナット24を緩
めたとき、そのコイルスプリング26の弾性力によりシ
ャフト17、作動体22及び補助板25をシャフト17
の軸線方向の内方に速やかに移動させることができる。 ・ 図11に示すように、弾性部材としてのコイルスプ
リング26を、補助板25の外方位置において、座金2
3と作動体22との間においてシャフト17に圧縮状態
で嵌挿すること。
【0041】このように構成した場合、ナット24を緩
めたとき、そのコイルスプリング26の弾性力によりシ
ャフト17、作動体22及び補助板25をシャフト17
の軸線方向の内方に容易に移動させることができる。 ・ 位置決め部材19の配置数を、2個または4個以上
の複数個に変更すること。
【0042】このように構成しても、スリーブ32の端
部を型枠11内の所定位置へ位置決めすることができ
る。 ・ 作動体22の一側外周縁に形成されたテーパ面22
aを省略し、作動体22の端縁で位置決め部材19のテ
ーパ面19aに係合するように構成すること。 ・ 付勢部材21をコイルバネにより無端リング状に形
成して、各位置決め部材19の掛止溝19cに掛止する
こと。 ・ 付勢部材21をコイルバネで構成して、各位置決め
部材19の支軸20部分に各別に取り付けること。 ・ 各位置決め部材19の長さを最も大きなスリーブ3
2の内径に対応できるように設定すること。
【0043】このように各位置決め部材19の長さを設
定しておくことにより、内径の異なるスリーブ32に容
易に対応することができる。さらに、前記実施形態より
把握される技術的思想について以下に記載する。 (1) 前記弾性部材は、一端をシャフトに固定し、他
端を支持体に固定したものである請求項1に記載のコン
クリートブロックにおけるスリーブの位置決め用治具。
【0044】このように構成した場合、ナットを緩めた
とき、その弾性部材の弾性力によりシャフト及び作動体
をシャフトの軸線方向の内方に速やかに移動させること
ができる。 (2) 前記ナットと位置決め部材との間に座金を介装
するとともに、弾性部材は一端をその座金に固定し、他
端を作動体に固定したものである請求項1に記載のコン
クリートブロックにおけるスリーブの位置決め用治具。
【0045】このように構成した場合、ナットを緩めた
とき、その弾性部材の弾性力によりシャフト及び作動体
をシャフトの軸線方向の内方に容易に移動させることが
できる。 (3) 前記各位置決め部材のテーパ面に対応して、作
動体上にはテーパ面を形成した請求項1〜3のいずれか
に記載のコンクリートブロックにおけるスリーブの位置
決め用治具。
【0046】このように構成した場合、作動体を各位置
決め部材のテーパ面に対し確実に係合させることがで
き、作動体の移動に伴い各位置決め部材を、スリーブの
内周面から離間した内側位置と、内周面に接合した外側
位置とに円滑に回動配置することができる。 (4) 前記付勢部材は弾性材料によりリング状に形成
し、各位置決め部材の先端外周を囲繞するように取り付
けた請求項1〜3のいずれかに記載のコンクリートブロ
ックにおけるスリーブの位置決め用治具。
【0047】このように構成した場合、付勢部材の構造
が簡単であるとともに、各位置決め部材をスリーブの内
周面から離間した内側位置に向かって、均一な付勢力で
付勢することができる。 (5) 前記作動体を円板状に形成した請求項1〜3の
いずれかに記載のコンクリートブロックにおけるスリー
ブの位置決め用治具。
【0048】このように構成すれば、ナットをシャフト
のネジ部に締付けたときにシャフトが回転しても、作動
体は各位置決め部材のテーパ面に対し確実に係合するこ
とができる。 (6) 前記各位置決め部材の先端外面に掛止溝を設
け、各掛止溝にリング状の付勢部材を掛止した前記
(4)に記載のコンクリートブロックにおけるスリーブ
の位置決め用治具。
【0049】このように構成した場合、付勢部材の位置
ずれを防止して、各位置決め部材をスリーブの内周面か
ら離間するように確実に付勢することができる。 (7) 前記付勢部材は金属製のコイルバネで構成し、
各位置決め部材の支軸部分に取り付けた前記(4)に記
載のコンクリートブロックにおけるスリーブの位置決め
用治具。
【0050】このように構成した場合、各位置決め部材
をスリーブの内周面から離間するように付勢する付勢力
を長期間にわたって維持することができる。
【0051】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るため、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発
明によれば、位置決め用治具に捩じれ等が生じることな
く、スリーブの端部を型枠内の所定位置へ正確に位置決
めすることができる。また、位置決め用治具の耐久性が
良好で、長期に亘り繰り返し使用することができる。さ
らに、ナットを締め付けまたは緩めるという簡単な操作
で、位置決め用治具をスリーブの開口端に対して容易か
つ短時間に着脱することができる。しかも、複数種の位
置決め用治具を用意する必要がなく、1種類の位置決め
用治具を用意するのみで、内径の異なるスリーブに対し
て容易に対応することができる。
【0052】加えて、ナットを緩めたとき、弾性部材の
弾性力によりにより、シャフト及び作動体をシャフトの
軸線方向の内方に速やかに移動させることができると同
時に、各位置決め部材を内側位置に速やかに回動配置さ
せることができる。従って、位置決め用治具をスリーブ
の開口端に対して、容易かつ迅速に着脱することができ
る。
【0053】請求項2に記載の発明によれば、作動体と
支持体との間で弾性部材の弾性力を有効に伝達すること
ができ、スリーブ内への位置決め用治具の出し入れを迅
速に行うことができる。
【0054】請求項3に記載の発明によれば、弾性部材
としてのコイルスプリングにより、弾性力を効果的に発
揮させることができ、シャフト及び作動体をシャフトの
軸線方向の内方に円滑に移動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態の治具を示し、図2の1−1線にお
ける断面図。
【図2】 図1のほぼ2−2線に沿った断面図。
【図3】 型枠に対するスリーブの位置決め状態を示す
斜視図。
【図4】 同じく型枠に対するスリーブの位置決め状態
を示す断面図。
【図5】 図1の5−5線における断面図。
【図6】 鉄筋と一部切欠かれたナットとの関係を示す
分解斜視図。
【図7】 図1の動作状態を示す断面図。
【図8】 図7のほぼ8−8線に沿った断面図。
【図9】 成形後のコンクリートブロックを示す斜視
図。
【図10】 スリーブの位置決め用治具の別例を示す断
面図。
【図11】 スリーブの位置決め用治具のさらに別例を
示す断面図。
【符号の説明】
11…型枠、12…取付孔、14…位置決め用治具、1
7…シャフト、17a…ネジ部、18…支持体、19…
位置決め部材、19a…テーパ面、19b…接合部、1
9c…掛止溝、21…付勢部材、22…作動体、22a
…テーパ面、24…ナット、26…弾性部材としてのコ
イルスプリング、31…コンクリートブロック、32…
スリーブ、33…鉄筋、P1…内側位置、P2…外側位
置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 望月 仁 東京都千代田区三崎町2−9−18 東京鐵 鋼 株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型枠内に複数の鉄筋付きスリーブを平行
    に延長配置するとともに、その型枠内にコンクリートを
    打設して、コンクリートブロックを成形する際に、型枠
    の内面に取り付けるとともにスリーブ内へ着脱可能に嵌
    挿して使用するスリーブの位置決め用治具において、 前記型枠の取付孔に移動可能に挿通されるシャフトと、 そのシャフトに軸線方向へ相対移動可能に支持された支
    持体と、 シャフトの軸線方向にほぼ沿って延びるように、支持体
    上に所定間隔おきで回動可能に支持され、先端内面にテ
    ーパ面を形成した複数の位置決め部材と、 各位置決め部材をスリーブの内周面から離間した内側位
    置に向かって付勢する付勢部材と、 シャフトの移動に伴い各位置決め部材のテーパ面に係合
    して、各位置決め部材をスリーブの内周面と接合した外
    側位置に回動させるように、シャフト上に固定された作
    動体と、 シャフトを移動させるために、型枠の外側からシャフト
    のネジ部に螺合されたナットと、 シャフト又はシャフト上に固定された作動体と、支持体
    との間に、ナットを緩めてシャフト及び作動体を型枠内
    の没入方向に移動させ、位置決め部材を内側位置に移動
    させるための弾性部材とを備えたコンクリートブロック
    におけるスリーブの位置決め用治具。
  2. 【請求項2】 前記弾性部材は、一端を作動体に固定
    し、他端を支持体に固定したものである請求項1に記載
    のコンクリートブロックにおけるスリーブの位置決め用
    治具。
  3. 【請求項3】 前記弾性部材はコイルスプリングである
    請求項1または請求項2に記載のコンクリートブロック
    におけるスリーブの位置決め用治具。
JP5746497A 1997-03-12 1997-03-12 コンクリートブロックにおけるスリーブの位置決め用治具 Pending JPH10252272A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013199056A (ja) * 2012-03-26 2013-10-03 Ishikawa P C Kogyo Kk 継手スリーブの位置決め装置
JP2019157378A (ja) * 2018-03-08 2019-09-19 日本鉄塔工業株式会社 ターゲット取付け治具
CN114197888A (zh) * 2021-12-21 2022-03-18 荣泰建设集团有限公司 一种可快速定位的装配式建筑连接装置

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JP2019157378A (ja) * 2018-03-08 2019-09-19 日本鉄塔工業株式会社 ターゲット取付け治具
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