JPH10250525A - 安全システムまたは保護システムのためのガス発生装置 - Google Patents

安全システムまたは保護システムのためのガス発生装置

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JPH10250525A
JPH10250525A JP9070494A JP7049497A JPH10250525A JP H10250525 A JPH10250525 A JP H10250525A JP 9070494 A JP9070494 A JP 9070494A JP 7049497 A JP7049497 A JP 7049497A JP H10250525 A JPH10250525 A JP H10250525A
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JP
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gas
piston
fluid
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diffusion
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Application number
JP9070494A
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English (en)
Inventor
Shigeru Takeyama
山 茂 武
Takuhiro Ono
野 拓 弘 小
Yoshikazu Kawachi
内 義 和 河
Seiji Yamamori
森 清 司 山
Satonobu Eto
藤 悟 允 江
Mitsugi Tsuyuki
木 貢 露
Yasushi Usui
井 康 碓
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Morita Miyata Corp
Original Assignee
Miyata Industry Co Ltd
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスの噴出を確実に制御し、信頼性の高いガ
ス発生装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 圧力容器2内の加圧流体7を噴出させる
噴出口8を閉塞部材9で閉塞し、保持手段4に移動可能
に係止されたピストン12内のガス発生剤を点火装置1
1により点火してピストン12を移動させ、その先端の
カッター部12aで閉塞部材9を破壊し、内部の加圧流
体7を流出させる。このとき、噴出口8を通る加圧流体
7の流出方向と、噴出口17を通る燃焼ガスの流出方向
とが交差する方向になっているため、それぞれの流出を
独立に制御可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、安全システムまた
は保護システムのためのガス発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のガス発生装置として、特
開平8−268210号公報に開示されたものが知られ
ている。これは自動車用のエアバッグ装置に使用される
ガス発生装置であり、不活性ガスを収容してこれをエア
バッグへ導入するための開口を閉塞板で塞いだ高圧容器
と、この高圧容器に接合されて、高温ガスを発生するガ
ス発生剤を収容したケースと、このケースに高圧容器の
開口を塞ぐ閉塞板に向けて発射可能に設けられた弾体と
を備えたものであり、ガス発生剤に点火して高温ガスを
発生させ、その圧力により弾体を発射して高圧容器の閉
塞板を破壊することにより、高圧容器内の不活性ガスを
開口からエアバッグへ供給するとともに、ガス発生剤の
燃焼により発生した高温ガスを高圧容器内に噴出させて
高圧容器内の不活性ガスを加熱し、エアバッグに流入す
る不活性ガスの断熱膨脹による温度低下を防止するよう
にしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のガス発生装置においては、弾体が高圧容器の閉塞板
を破壊することによるケース内の高温ガスが高圧容器内
に流出する方向と、高圧容器内の不活性ガスが開口を通
ってエアバッグに流出する方向とが対抗することになる
ので、装置全体のガス噴出特性の制御が難しいという課
題があった。特に自動車のエアバッグ装置のような安全
システムまたは保護システムに使用されるガス発生装置
においては、エアバッグが所定の時間内に確実に膨脹す
るように、ガス発生装置のガス噴出特性を容易に制御す
るための制御技術の確立が望まれている。
【0004】本発明は、このような従来の課題を解決す
るものであり、ガスの噴出を確実に制御し、信頼性の高
いガス発生装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、ガス発生手段から流出する燃焼ガスと容
器手段から流出する流体とを実質的に独立に制御できる
ようにするものであり、またガス発生手段から流出する
燃焼ガスの流れと容器手段から流出する流体の流れが混
合する際に、2つの流れが少なくとも対抗しないように
制御するものであり、さらに流体や燃焼ガスが流出する
位置および燃焼特性を制御することにより、燃焼ガスと
流体との混合タイミングを制御可能としたものであり、
これらにより、ガス発生装置のガス噴出特性の制御、設
計の自由度が向上し、信頼性の高いガス発生装置を実現
することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、閉塞部材により閉塞された流体噴出口を有する容器
手段と、前記容器手段に移動可能に設けられて内部にガ
ス発生剤を収容したガス発生手段と、前記ガス発生剤に
点火して燃焼ガスを発生させるとともに、前記燃焼ガス
の圧力により前記ガス発生手段を移動させて前記容器手
段内の閉塞部材を破壊させる点火手段と、前記閉塞部材
の破壊により流体噴出口から流出する流体と前記ガス発
生手段から流出する燃焼ガスとを混合する拡散室と、前
記拡散室への流体の流れと燃焼ガスの流れとを実質的に
独立に制御する手段とを備えたガス発生装置であり、ガ
ス発生手段から流出する燃焼ガスと容器手段から流出す
る流体とを実質的に独立に制御できるので、ガスの噴出
を確実に制御し、信頼性の高いガス発生装置を実現でき
るという作用を有する。
【0007】本発明の請求項2に記載の発明は、前記ガ
ス発生手段が、容器手段に固定された筒状の保持部材
と、前記保持部材の内部に移動可能に係止されたピスト
ンと、前記ピストンの内部に収容されたガス発生剤を封
止するシール部材とを備えた請求項1記載のガス発生装
置であり、可動部を容易に構成できるという作用を有す
る。
【0008】本発明の請求項3に記載の発明は、前記ピ
ストンが、その先端部に閉塞部材を破壊するためのカッ
ター部を備えた請求項2記載のガス発生装置であり、閉
塞部材を容易に破壊できるという作用を有する。
【0009】本発明の請求項4に記載の発明は、前記保
持部材またはピストンの壁面に半径方向に貫通するガス
噴き出し口を有し、前記ピストンが移動することによ
り、前記ガス噴き出し口が開放されることを特徴とする
請求項3記載のガス発生装置であり、簡単な構成でガス
噴き出し口を開閉できるという作用を有する。
【0010】本発明の請求項5に記載の発明は、前記容
器手段と保持部材とピストンと点火手段とが同一軸上に
配置され、前記点火手段の着火により前記ピストンのシ
ール部材が破壊されることを特徴とする請求項4記載の
ガス発生装置であり、装置全体をコンパクトに構成でき
るという作用を有する。
【0011】本発明の請求項6に記載の発明は、前記保
持部材が、前記ピストンの軸方向両側への移動を規制す
る第1および第2の位置規制部を備え、前記点火手段に
より移動させられたときに、移動方向側の第1の位置規
制部のみが破壊されることを特徴とする請求項5記載の
ガス発生装置であり、常態においてはピストンを固定し
てあるので、振動のある環境下で使用しても高い信頼性
が得られるという作用を有する。
【0012】本発明の請求項7に記載の発明は、前記保
持部材が、前記ピストンの移動後の軸方向への移動を規
制する第3の位置規制部を備えた請求項6記載のガス発
生装置であり、ピストンの移動後においてもピストンを
固定するので、安定した動作が得られるという作用を有
する。
【0013】4本発明の請求項8に記載の発明は、前記
保持部材のガス噴き出し口の位置を変えることにより、
燃焼ガスの噴出タイミングを制御することを特徴とする
請求項4から7のいずれかに記載のガス発生装置であ
り、種々の機種または用途に応用できるという作用を有
する。
【0014】本発明の請求項9に記載の発明は、前記ガ
ス発生剤の組成を変えることにより、燃焼ガスの噴出タ
イミングを制御することを特徴とする請求項4から7の
いずれかに記載のガス発生装置であり、種々の機種また
は用途に応用できるという作用を有する。
【0015】本発明の請求項10に記載の発明は、閉塞
部材により閉塞された流体噴出口を有する容器手段と、
前記容器手段に移動可能に設けられて内部にガス発生剤
を収容したガス発生手段と、前記ガス発生剤に点火して
燃焼ガスを発生させるとともに、前記燃焼ガスの圧力に
より前記ガス発生手段を移動させて前記容器手段内の閉
塞部材を破壊させる点火手段とを備え、前記閉塞部材の
破壊により流体噴出口から流出する流体の流れに対し、
前記ガス発生手段から流出する燃焼ガスの流れが対抗し
ないように、前記ガス発生手段のガス噴き出し口の方向
を設定したことを特徴とするガス発生装置であり、発生
手段から流出する燃焼ガスの流れと容器手段から流出す
る流体の流れが混合する際に、2つの流れが少なくとも
対抗しないように制御するので、ガスの噴出を確実に制
御し、信頼性の高いガス発生装置を実現できるという作
用を有する。
【0016】本発明の請求項11に記載の発明は、前記
ガス発生手段のガス噴き出し口の位置を変えることによ
り、燃焼ガスの噴出タイミングを制御することを特徴と
する請求項10記載のガス発生装置であり、種々の機種
または用途に応用できるという作用を有する。
【0017】本発明の請求項12に記載の発明は、前記
容器手段が、前記容器手段からの流体とガス発生手段か
らの燃焼ガスとの混合体を袋体に導くための拡散穴を有
し、前記拡散穴の位置を変えることにより、流体の噴出
タイミングを制御することを特徴とする請求項11記載
のガス発生装置であり、種々の機種または用途に応用で
きるという作用を有する。
【0018】本発明の請求項13に記載の発明は、内部
に密封した加圧流体を流出させるための流体噴出口を閉
塞する閉塞部材を後端部に備えた圧力容器と、前記圧力
容器の後端部に接合されて壁面に半径方向に貫通する複
数の拡散穴を有する筒状の拡散部材と、前記拡散部材の
内部にフィルター部材を介して収容され、前記拡散部材
の拡散穴に対向する位置にガス噴き出し口を有し、後端
部を前記拡散部材の後端部に接合された筒状の保持部材
と、前記保持部材の内部に軸方向に移動可能に収容され
て先端部を前記保持部材に仮止めされ、後端部を抜け止
めされ、先端に前記圧力容器の閉塞部材に対向するカッ
ター部を有し、さらに内部にガス発生剤を充填されて後
端部をシール部材により密封されたピストンと、前記拡
散部材または保持部材の後端部に接合されて、前記ピス
トンのシール部材に対向する点火手段を有するプラグ部
材とを備えたガス発生装置であり、ガス発生装置のガス
噴出特性の制御、設計の自由度が向上し、コンパクトで
信頼性の高いガス発生装置を実現することができる。
【0019】(実施の形態)以下、本発明の実施の形態
を図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態
におけるガス発生装置の全体構成を示しており、左側を
先端、右側を後端として説明する。図1(a)におい
て、ガス発生装置1は、円筒状の圧力容器2と拡散部材
3からなる容器手段と、拡散部材3の内部に収容され
て、後述するピストン12とともにガス発生手段を構成
する保持部材4と、保持部材4の後端部に固定されて、
後述する点火装置11とともに点火手段を構成するプラ
グ部材5を備えている。圧力容器2は、円筒部2aとそ
の両端部2b、2cを有し、先端部2bには流体充填口
6が設けられ、圧力容器2内に加圧流体7を充填後、公
知の技術により封止されている。他方の後端部2cには
流体噴出口8が設けられて、閉塞部材9により封止され
ている。拡散部材3は、その先端部を圧力容器2の後端
部2cに溶接され、他方の後端部には、拡散部材3の内
部に収容された保持部材4のフランジ状の後端部4bが
溶接されている。この拡散部材3と保持部材4と閉塞部
材9と容器2とによって拡散室10が形成されている。
プラグ部材5は、保持部材4の後端部4bに溶接され、
その中心部の開口5aには点火装置11が固定されてい
る。点火装置11は、電気信号を受けて点火器が発火す
ると、内部の可燃物が着火燃焼して封止を破壊する構造
のものである。
【0020】円筒状の保持部材4は、その先端部に開口
4aを有し、この開口4aの先端側の内周縁に環状突起
4cを有し、その後端側の内周縁には環状凹部4dを有
し、さらに後端側の内周面に環状溝4eを有する。この
保持部材4の内部には、後端部が開放されて内部が空洞
になったピストン12が移動可能に挿入され、その先端
部に4枚羽の円錐形に尖ったカッター部12aを有し、
このカッター部12aの基部が保持部材4の環状突起4
cに当たるまで挿入され、この状態で反対側の後端部が
保持部材4の環状溝4eの内側に位置し、環状溝4eに
ストッパーリング13を嵌め込むことにより、保持部材
4に係止されている。ピストン12の内部空間14に
は、点火することにより熱とガスを発生させる公知のガ
ス発生剤が収容され、後端部の開口をシール部材15で
塞ぐことにより封止されている。また、点火装置11と
保持部材4との間の空間は燃焼空間16となっている。
そして保持部材4には、常態においてピストン12によ
り閉じられている燃焼ガス噴き出し口17が設けられ、
この燃焼ガス噴き出し口17に対向する拡散部材3の部
分には、燃焼ガスと加圧流体7を膨脹可能な袋体に導入
するための拡散穴18が設けられている。さらに、保持
部材4と拡散部材3との間の燃焼ガス噴き出し口17お
よび拡散穴18の周辺部にはフィルター部材19が挿着
されている。
【0021】なお、ガス発生剤は、単体でも混合体でも
よく、ピストン12の内部空間14に収容しなくとも、
保持部材4に収容されるならば、いかなる位置、形状で
あってもよい。また、ピストン12の保持には、保持部
材4に設けられた環状突起4cおよびストッパーリング
13の他に、シール部材、ピン、テーパー面、加締め等
を使用することができ、これらは保持部材4と一体であ
っても、別体であってもよい。
【0022】加圧流体7としては、ヘリウム、窒素、ア
ルゴン等の不活性ガスが好ましく、これらは単体でも混
合ガスとして用いてもよい。また、水素、低級炭化水素
(炭素数が4以下)、低級アルコール(炭素数が4以
下)から選ばれる可燃性流体およびこれらの混合物、さ
らに酸素ガス等の支燃性流体が加えられてもよい。不活
性ガスを含まずに、可燃性流体および支燃性流体のみか
らなっていてもよい。さらに、加圧流体に可燃性流体を
含む場合は、ガス発生剤は必ずしも必要とするものでは
ない。
【0023】次に本実施の形態における動作について、
自動車のエアバッグ装置を例に説明する。自動車が衝突
した際、図示しないセンサからの信号により点火装置1
1が作動する。点火装置11が作動して着火すると、そ
の熱と燃焼生成物により燃焼空間16内の圧力が所定の
値に達し、ピストン12が保持部材4の先端部に設けら
れた環状突起4cを破壊して、閉塞部材9に向けて移動
する。ピストン12が所定量移動すると、図1(b)に
示すように、ピストン12の先端に設けられたカッター
部12aが閉塞部材9を破壊する。閉塞部材9が破壊さ
れると、圧力容器2内の加圧流体7が流体噴き出し口8
から拡散室10に噴出される。移動したピストン12
は、その中間部外周に設けられた環状段部12bが保持
部材4の環状凹部4dに位置規制されることにより停止
する。なお、環状段部12bと環状凹部4dの少なくと
も一方をテーパー面とすることにより、両者が楔作用で
嵌合するので、閉塞部材9破壊後のピストン12の移動
を禁止することができる。
【0024】一方、点火装置11は、作動の際にシール
部材15の少なくとも一部を破壊し、ピストン12の内
部空間14内のガス発生剤に点火する。ガス発生剤の燃
焼により発生する高温の燃焼ガスは、燃焼空間16の圧
力を上昇させるとともに、ピストン12の移動を促進す
る。燃焼ガス噴き出し口17は、初期の段階ではピスト
ン12により塞がれているが、ピストン12の移動によ
り露出し、燃焼ガスを拡散室10に噴き出すことが可能
となる。そして、圧力容器2の流体噴出口8から噴出さ
れた加圧流体7と、保持部材4の燃焼ガス噴き出し口1
7から噴き出した燃焼ガスとが、フィルター部材19を
通って拡散穴18から図示しないエアバッグへと導かれ
る。
【0025】ここで、拡散室10の一部である混合領域
10aにおいて加圧流体7と燃焼ガスとが混合され、加
圧流体7はその燃焼ガスにより暖められる。加圧流体7
と燃焼ガスの流れは、混合領域10aまで、それぞれ実
質的に独立な流れを形成している。したがって、保持部
材4の燃焼ガス噴き出し口17から流出した燃焼ガスの
流れは、圧力容器2の流体噴出口8から流出した加圧流
体7の流れに対して実質的な影響を及ぼさないことが理
解される。また、加圧流体7の流れの方向と燃焼ガスの
流れの方向とは、混合領域10aで交差するようになっ
ているので、混合の効率が向上する。
【0026】初期段階において、加圧流体7のみをエア
バッグに導入したい場合は、保持部材4の燃焼ガス噴き
出し口17の位置を、図2(a)に示すように、圧力容
器2側に設ければよい。このようにすると、燃焼ガス噴
き出し口17が17aの位置にある場合と17bの位置
にある場合とでは、先端部側にある17bの方が、ピス
トン12により実質的に閉塞されている時間が長くなる
ので、燃焼ガス噴き出しタイミングを遅らせることがで
きる。別の方法として、ピストン12内のガス発生剤の
組成を変えて燃焼を遅らせることにより、燃焼ガス噴き
出しタイミングを遅らせることも可能である。その際、
燃焼ガスと加圧流体7の流れは実質的に独立なので、燃
焼ガスの噴き出しタイミングを変更しても、加圧流体7
の噴き出しタイミングに影響を与えることはない。
【0027】また、図2(b)に示すように、拡散穴1
8の位置を変更し、混合領域10aの位置を変更するこ
とにより、燃焼ガス噴き出しタイミングを変更すること
も可能である。すなわち、拡散穴18が18aの位置に
ある場合と18bの位置にある場合とでは、圧力容器2
側にある18bの方が、加圧流体7を早くエアバッグに
導入することが可能となる。
【0028】また、カッター部12aと閉塞部材9との
距離と、ピストン12の長さと燃焼ガス噴き出し口17
の位置を制御することにより、加圧流体7と燃焼ガスの
混合のタイミングを制御することができる。
【0029】以上のように、本実施の形態によれば、圧
力容器2と拡散部材3と保持部材4とピストン12とプ
ラグ部材5とを同一軸上に配置したので、コンパクトで
小型、高性能のガス発生装置を実現することができる。
【0030】なお、燃焼ガス噴き出し口17は、保持部
材4の壁面に垂直に設けたが、後方へ傾斜するように設
けてもよい。要は、燃焼ガス噴き出し口17から流出す
る燃焼ガスの流れの方向と、圧力容器2の流体噴出口8
から流出する圧力流体の流れの方向とが平行関係にな
い、すなわち交差するようになっていればよい。また、
燃焼ガス噴き出し口17は、保持部材4上ではなくピス
トン12の側面の先端部側に設けて、その噴き出し口か
ら拡散空間10に噴射されるようにしてもよい。さら
に、圧力容器2は、円筒部を実質的に有さない球形形状
とすることも可能である。このようにすると、圧力容器
2の肉圧を薄くすることが可能なので、ガス発生装置の
軽量化を図ることができる。
【0031】また、ピストン12のカッター部12a
は、円錐形ではなく、多角錐形でもよい。さらに、図3
(a)に示すように、4枚の刃21と軸部22とからな
る構造でもよい。さらに図3(b)に示すように、同様
な刃を有する径の細い部分23と径の太い軸部24とで
カッター部を構成してもよい。これらの場合、刃の数は
4枚に限定されるものではないが、3枚以上であればよ
い。
【0032】本発明によるガス発生装置は、自動車用エ
アバッグ装置のみならず、自動車のベルトテンショナー
装置のような安全システムまたは保護システムにも好適
である。
【0033】
【発明の効果】本発明は、上記実施の形態から明らかな
ように、ガス発生手段から流出する燃焼ガスと容器手段
から流出する流体とを混合部で実質的に独立に制御でき
るようにしたので、またガス発生手段から流出する燃焼
ガスの流れと容器手段から流出する流体の流れが混合す
る際に、2つの流れが少なくとも対抗しないように制御
するようにしたので、さらに流体や燃焼ガスが流出する
位置および燃焼特性を制御することにより、燃焼ガスと
流体との混合タイミングを制御可能としたので、ガス発
生装置のガス噴出特性の制御、設計の自由度が向上し、
信頼性の高いガス発生装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施の形態におけるガス発生装
置の断面図 (b)同ガス発生装置の動作後の断面図
【図2】(a)同ガス発生装置におけるガス噴き出し口
の位置を変更した部分断面図 (b)同ガス発生装置における拡散穴の位置を変更した
部分断面図
【図3】同ガス発生装置におけるピストンのカッター部
の別の例を示す斜視図
【符号の説明】
1 ガス発生装置 2 圧力容器 3 拡散部材 4 保持部材 5 プラグ部材 6 流体充填口 7 加圧流体 8 流体噴出口 9 閉塞部材 10 拡散室 11 点火装置 12 ピストン 13 ストッパーリング 14 内部空間 15 シール部材 16 燃焼空間 17 燃焼ガス噴き出し口 18 拡散穴 19 フィルター部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河 内 義 和 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内 (72)発明者 山 森 清 司 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内 (72)発明者 江 藤 悟 允 神奈川県茅ヶ崎市下町屋一丁目1番1号 宮田工業株式会社内 (72)発明者 露 木 貢 神奈川県茅ヶ崎市下町屋一丁目1番1号 宮田工業株式会社内 (72)発明者 碓 井 康 神奈川県茅ヶ崎市下町屋一丁目1番1号 宮田工業株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 閉塞部材により閉塞された流体噴出口を
    有する容器手段と、前記容器手段に移動可能に設けられ
    て内部にガス発生剤を収容したガス発生手段と、前記ガ
    ス発生剤に点火して燃焼ガスを発生させるとともに、前
    記燃焼ガスの圧力により前記ガス発生手段を移動させて
    前記容器手段内の閉塞部材を破壊させる点火手段と、前
    記閉塞部材の破壊により流体噴出口から流出する流体と
    前記ガス発生手段から流出する燃焼ガスとを混合する拡
    散室と、前記拡散室への流体の流れと燃焼ガスの流れと
    を実質的に独立に制御する手段とを備えたガス発生装
    置。
  2. 【請求項2】 前記ガス発生手段が、容器手段に固定さ
    れた筒状の保持部材と、前記保持部材の内部に移動可能
    に係止されたピストンと、前記ピストンの内部に収容さ
    れたガス発生剤を封止するシール部材とを備えた請求項
    1記載のガス発生装置。
  3. 【請求項3】 前記ピストンが、その先端部に閉塞部材
    を破壊するためのカッター部を備えた請求項2記載のガ
    ス発生装置。
  4. 【請求項4】 前記保持部材の壁面に半径方向に貫通す
    るガス噴き出し口を有し、前記ピストンが移動すること
    により、前記ガス噴き出し口が開放されることを特徴と
    する請求項3記載のガス発生装置。
  5. 【請求項5】 前記容器手段と保持部材とピストンと点
    火手段とが同一軸上に配置され、前記点火手段の着火に
    より前記ピストンのシール部材が破壊されることを特徴
    とする請求項4記載のガス発生装置。
  6. 【請求項6】 前記保持部材が、前記ピストンの軸方向
    両側への移動を規制する第1および第2の位置規制部を
    備え、前記点火手段により移動させられたときに、移動
    方向側の第1の位置規制部のみが破壊されることを特徴
    とする請求項5記載のガス発生装置。
  7. 【請求項7】 前記保持部材が、前記ピストンの移動後
    の軸方向への移動を規制する第3の位置規制部を備えた
    請求項6記載のガス発生装置。
  8. 【請求項8】 前記保持部材のガス噴き出し口の位置を
    変えることにより、燃焼ガスの噴出タイミングを制御す
    ることを特徴とする請求項4から7のいずれかに記載の
    ガス発生装置。
  9. 【請求項9】 前記ガス発生剤の組成を変えることによ
    り、燃焼ガスの噴出タイミングを制御することを特徴と
    する請求項4から7のいずれかに記載のガス発生装置。
  10. 【請求項10】 閉塞部材により閉塞された流体噴出口
    を有する容器手段と、前記容器手段に移動可能に設けら
    れて内部にガス発生剤を収容したガス発生手段と、前記
    ガス発生剤に点火して燃焼ガスを発生させるとともに、
    前記燃焼ガスの圧力により前記ガス発生手段を移動させ
    て前記容器手段内の閉塞部材を破壊させる点火手段とを
    備え、前記閉塞部材の破壊により流体噴出口から流出す
    る流体の流れに対し、前記ガス発生手段から流出する燃
    焼ガスの流れが対抗しないように、前記ガス発生手段の
    ガス噴き出し口の方向を設定したことを特徴とするガス
    発生装置。
  11. 【請求項11】 前記ガス発生手段のガス噴き出し口の
    位置を変えることにより、燃焼ガスの噴出タイミングを
    制御することを特徴とする請求項10記載のガス発生装
    置。
  12. 【請求項12】 前記容器手段が、前記容器手段からの
    流体とガス発生手段からの燃焼ガスとの混合体を袋体に
    導くための拡散穴を有し、前記拡散穴の位置を変えるこ
    とにより、流体の噴出タイミングを制御することを特徴
    とする請求項11記載のガス発生装置。
  13. 【請求項13】 内部に密封した加圧流体を流出させる
    ための流体噴出口を閉塞する閉塞部材を後端部に備えた
    圧力容器と、前記圧力容器の後端部に接合されて壁面に
    半径方向に貫通する複数の拡散穴を有する筒状の拡散部
    材と、前記拡散部材の内部にフィルター部材を介して収
    容され、前記拡散部材の拡散穴に対向する位置にガス噴
    き出し口を有し、後端部を前記拡散部材の後端部に接合
    された筒状の保持部材と、前記保持部材の内部に軸方向
    に移動可能に収容されて先端部を前記保持部材に仮止め
    され、後端部を抜け止めされ、先端に前記圧力容器の閉
    塞部材に対向するカッター部を有し、さらに内部にガス
    発生剤を充填されて後端部をシール部材により密封され
    たピストンと、前記拡散部材または保持部材の後端部に
    接合されて、前記ピストンのシール部材に対向する点火
    手段を有するプラグ部材とを備えたガス発生装置。
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