JP2009255758A - 人員拘束装置用ガス発生器 - Google Patents

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Abstract

【課題】作動性能の良い人員拘束装置用ガス発生器の提供。
【解決手段】加圧ガスが充填されたボトル部12とガス排出口22を備えたディフュザー部20の間は破裂部材19で閉塞されている。点火器26と破裂部材19間のガス流出経路32に伝火薬34が収容された伝火薬ケース36が配置されている。点火器26の作動により、伝火薬34が燃焼した状態で伝火薬ケース36が破裂部材19を破壊して、伝火薬ケース36がボトル12内部に移動することで、加圧ガス温度が高められ、ガス流出経路32が開放される。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車に搭載されるエアバッグ装置等の人員保護装置に用いられるガス発生器に関する。
ガス発生器は、固形ガス発生剤のみを使用したもの、加圧ガスのみを使用したもの、固形ガス発生剤と加圧ガスの両方を使用したものの3種類がある。このうち、加圧ガスのみを使用したガス発生器では、ガスを封入するボトル部分の開口部を破裂部材で閉塞して、何らかの方法で破裂部材を破壊することでガスを排出し、エアバッグ等を膨張させることになる。破裂部材を破壊する方法として、点火器からの燃焼生成物(高温ガスや火炎、衝撃波等)を直接破裂部材に当てる方法、飛翔体を介在させて、燃焼生成物によって飛翔体を飛翔させ、破裂部材に当てる方法等が知られている。
特許文献1には、飛翔体を飛翔させて破裂板を破壊する機構のガス発生器が開示されている。飛翔体は可動容器104で表され、加圧ガスが充填された容器15の一端開口部に取り付けられたプラグ40のアダプターハウジング70において、ガイド74内の通路82に配置されている。
この構造では、可動容器104の一端に凹部が形成され、内部にB/KNO3 122が充填されている。点火器によってB/KNO3が着火すると同時に可動容器104が移動して、テープ83とリム60(V溝65で囲まれた破壊部分58)を破壊し、容器15内部に侵入する。このとき、B/KNO3の燃焼生成物も容器15内部に侵入し、容器15内部の加圧ガスを温める。
特許文献1では、ガイド74の周囲に加圧ガスの排出通路が形成され、排出口50と連通されている。このため、可動容器104が飛翔した後の通路82は、全く無駄な空間となっている。
米国特許第5,464,247
本発明は、作動時において、伝火薬ケースにより、少なくとも閉塞されたガス流出経路の開放と加圧ガスの加温の両方をすることで、加温されたガスの排出性が高められる人員拘束装置用ガス発生器を提供することを課題とする。
〔請求項1〕
本発明は、課題の解決手段として、
加圧ガスが充填され、一端側に開口部を持つボトル部と、前記開口部側に固着され、点火器が収容された点火器収容室とガス排出口を備えたディフュザー部とを有している人員拘束装置用ガス発生器であり
前記ボトル部と前記ディフューザ部の間が破裂部材で閉塞されており、
前記点火器と前記破裂部材との間のガス流出経路に伝火薬が収容された伝火薬ケースが配置されており、
前記点火器の作動により、
前記伝火薬ケースが、伝火薬が燃焼した状態で衝突することで前記破裂部材が破壊され、
更に前記伝火薬が燃焼した状態の伝火薬ケースが前記ボトル内部に移動することで加圧ガス温度が高められ、
更に前記伝火薬ケースが移動することで、前記伝火薬ケースが存在していたガス流出経路が開放される、人員拘束装置用ガス発生器を提供する。
伝火薬ケースは、作動時において、破裂部材に衝突して破壊できる程度の強度を有するものであればよく、例えば、金属製や樹脂製のものであり、伝火薬が収容できる形状と容積であればよい。
伝火薬は、粉状のものでもよいし、成形体でもよいし、防湿性を確保するため、粉又は成形体がアルミニウムや樹脂等の容器に充填されたものでもよい。
伝火薬としては、従来から使用されているボロン硝石(B/KNO)や、RDX(ヘキサヒドロトリニトロトリアジン)、PETN(ペンタエリスリトールテトラニトレート)、TAGN(トリアミノグアニジンニトレート)、HMX(シクロテトラメチレンテトラ−ニトラミン)、CL−20(ヘキサニトロヘキサアザイソブルツイタン)、NTO(ニトロトリアゾロン)、TNAZ(トリニトロアゼテイジン)、MTV(マグネシウム/テフロン/バイトン)およびそれらの混合物を用いることができる。
また伝火薬として、燃料としてニトログアニジン、酸化剤として塩基性硝酸銅あるいは硝酸ストロンチウム、バインダーとしてカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩を用いたものを使用することもできる。
本発明のガス発生器では、作動時において、少なくとも下記の(I)〜(III)の作用効果が得られる。
(I)点火器の作動で生じた燃焼生成物により、伝火薬ケースが飛ばされると共に、内部の伝火薬が着火燃焼される。そして、その状態で伝火薬ケースが破裂部材に衝突することで、前記破裂部材が破壊される。
(II)前記(I)のように破裂部材が破壊されると、破裂部材はボトルの閉塞端面方向に飛ばされ、伝火薬ケースもボトル内部に飛び出す。このとき、伝火薬ケース内の伝火薬は燃焼状態であるため、ボトル内部の加圧ガスが加温される。
(III)前記(II)のようにボトル内部に伝火薬ケースが移動することで、伝火薬ケースが存在していたガス流出経路が開放されるため、より広い加圧ガスの流出経路が確保される。また、伝火薬ケースは、作動前にはガス流出経路を実質的に閉塞する程度まで大きくすることができるため、破裂部材に対する破壊強度を高めることができる。
〔請求項2〕
本発明は、課題の解決手段として、
加圧ガスが充填され、一端側に開口部を持つボトル部と、前記開口部側に固着され、点火器が収容された点火器収容室とガス排出口を備えたディフュザー部とを有している人員拘束装置用ガス発生器であり、
前記ボトル部と前記ディフューザ部との間の加圧ガスの流出経路において、伝火薬が収容された伝火薬ケースが、一端側がボトル部内に突出され、他端側が前記点火器側に位置するように配置されることで前記流出経路が閉塞されており、
前記点火器の作動により、
前記伝火薬ケースが、伝火薬が燃焼した状態で前記ボトル内部に移動することで加圧ガス温度が高められ、
更に前記伝火薬ケースが移動することで、前記伝火薬ケースにより閉塞されていたガス流出経路が開放される、人員拘束装置用ガス発生器を提供する。
本発明では、伝火薬ケース自体がガス流出経路の閉塞部材(上記発明の破裂部材に相当する)として機能している。このため、作動時において、上記作用(I)〜(III)と実質的に同一な下記の(I’)〜(II’)の作用効果が得られる。
(I’)点火器の作動で生じた燃焼生成物により、伝火薬ケースが飛ばされてボトル内部に移動し、内部の伝火薬が着火燃焼されることで、ボトル内部の加圧ガスが加温される。
(II’)前記(I’)のようにボトル内部に伝火薬ケースが移動することで、伝火薬ケースにより閉塞されていたガス流出経路が開放される。伝火薬ケースは、作動前にはガス流出経路を閉塞できるまで大きくされているため、広い加圧ガスの流出経路が確保される。
〔請求項3〕
本発明は、課題の解決手段として、前記伝火薬ケースがカップ状のケース本体とそれに被せられたカバー部材からなり、前記ケース本体が開口部側から点火器の着火部に被せられており、前記カバー部材がディフューザ部に溶接固定されている、請求項2記載の人員拘束装置用ガス発生器を提供する。
伝火薬ケースをカップ状のケース本体とカバー部材の組み合わせにすることは、請求項1の発明における破裂部材としても機能するものであるから、ディフューザ部に伝火薬ケースを取り付けることで、ガス流出経路も閉塞できる。
〔請求項4〕
本発明は、課題の解決手段として、前記伝火薬ケースの側面がガス排出口を閉塞している、請求項1〜3のいずれか1項に記載の人員拘束装置用ガス発生器を提供する。
本発明の人員拘束装置用ガス発生器は、作動後において、加圧ガスを加温でき、ガス流出経路を大きく確保できるため、ガスの排出によるエアバッグ装置等の人員拘束装置の作動性能が良い。
(図1のガス発生器)
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。図1(a)は、本発明のガス発生器10の長さ方向への断面図、図1(b)は、一部品(伝火薬ケース)の断面図である。
ガス発生器10は、ボトル部12とディフューザ部20を有している。ボトル部12は、一端側には開口部14を有し、他端側は閉塞されており、内部空間16には、ヘリウム、アルゴン、窒素等のガスが50,000kPaの充填圧力で充填されている。ボトル部12は幅方向の断面が円形であり、開口部14も同様に円形である。
ボトル部12の開口部14側には、接合部18において、ディフューザ部20が溶接されている。ディフューザ部20はディフューザハウジング28により外殻が形成され、作動時に加圧ガスを外部に放出するためのガス排出口22と、ガス排出口22を内側から覆うように設けられた金網製のフィルタ24を有している。
ボトル部12の開口部14は、ディフューザ部20に溶接固定された破裂板19で閉塞されており、作動前においては、ボトル部12の内部空間16は高圧の気密状態に維持されている。
ディフューザ部20には、破裂板19の破壊手段として、着火部26aに点火薬を備えた点火器26が設けられている。ディフューザ部20内部には、点火器26を収容する点火器収容室29が形成され、点火器収容室29とディフューザ部20の外部雰囲気がガス排出口22によって連通されている。このため、作動後は、点火器収容室29もガスの流出経路となる。
点火器26は、ディフュザー部20の端部30に取り付けられ、ディフューザハウジング28の端部30をかしめて固定されている。
点火器収容室29内の点火器26と内部空間16の間は、ガス流出経路32となっているが、作動前は、破裂板19で閉塞されていると共に、実質的に殆どが伝火薬ケース36で占められた状態になっている。
伝火薬ケース36は、アルミニウム製の大カップ38と、大カップ38内に充填された伝火薬34を保持するため、大カップ38の開口部側から内部に嵌め込まれたアルミニウム製の小カップ40からなる。
伝火薬ケース36は、小カップ40が着火部26aに被せられ、大カップ38の底面38aは破裂板19に当接されている。
大カップ38の外径は、ガス流出経路32の内径と同程度であるが、ガス流出経路32の内径よりも小さくてもよい。大カップ38の外周面38bは平滑面であるが、凹凸を有していてもよい。
小カップ40は、中央部分に開口部42が形成され、開口部42はより薄いアルミテープ44で閉塞されている。
図1(b)では、大カップ38と小カップ40は、小カップ40の開口部壁を外側に折り曲げて、大カップ38の開口部壁を挟み付けるようにして一体化されている。
次に、図1のガス発生器10を備えたエアバッグ装置の動作について説明する。車両が衝撃を受けたとき、車載センサやコントロールユニットから着火電流が点火器26に流れ、点火器26が作動する。点火器26の着火部26aに充填された着火薬が、電流によって発火し、燃焼生成物を発生させる。
このとき燃焼生成物は、伝火薬ケース36の小カップ40に衝突して、ケース36を破裂板19側に飛翔させる。同時に燃焼生成物が開口部42を閉塞したアルミテープ44を破って大カップ38内部に侵入する。これによって伝火薬34が着火され、伝火薬34からも燃焼生成物が発生する。この一部は開口部42から噴出することで伝火薬ケース36の飛翔の推進力ともなる。
飛翔した伝火薬ケース36は破裂板19に衝突し、破裂板19を破壊させる。そして内部空間16に入り込む。この段階でも伝火薬34は燃焼しているため、伝火薬34から高温の熱やガスが放出され、加圧ガスが暖められる。
破裂板19が破壊され、伝火薬ケース36がボトル12内部に移動することにより、ガス流出経路32が大きく開放され、内部空間16の加圧ガスは、ガス流出経路32を通って点火器収容室29、フィルタ24、ガス排出口22を経由して、エアバッグ内部に排出される。
このとき、放出されたガスは、ボトル12内部で暖められたガスを含んでいるため、ボトル12内の高圧状態から一気に圧力が開放されることによるガスの温度低下が防止され、必要なエアバッグの膨脹圧が維持される。
(図2のガス発生器)
以下、図面に基づいて本発明の他実施形態を説明する。図2は、本発明のガス発生器100の長さ方向への断面図である。図2のガス発生器100は、図1のガス発生器10と基本的に同じ機構で機能するものであるが、ディフューザ部が図1のガス発生器10と異なるため、相違する部分を中心に説明する。
ボトル12の開口部に接続されたディフューザ部120は、ディフューザハウジング128によって外殻が形成されている。ディフューザハウジング128は、周壁面128aと閉塞端面128bを有しており、周壁面128aには複数のガス排出口22が設けられている。ガス排出口22は、より点火器26に近い位置の周壁面128aに形成されていてもよい。
閉塞端面128bには環状の脆弱部150が形成されている。環状の脆弱部150は、図示するように閉塞端面128bに対して環状の切り込みが入った部分である。この脆弱部150を含む閉塞端面128bが、図1に示す破裂板19に相当するものである。
ディフューザハウジング128の内部は点火器収容室129となっており、点火器26が収容され、残部空間には伝火薬ケース136が収容されている。この伝火薬ケース136が収容されている空間が図1に示すガス流出経路32に相当する。
伝火薬ケース136は、筒状部材140内にアルミニウム製容器に充填された伝火薬134が収容されている。
筒状部材140は、点火器26側に小径の開口部141を有し、前記開口部141側が点火器の着火部26aに当接されている。開口部141は、薄いアルミニウムテープで閉塞されていてもよい。筒状部材140は、脆弱部150側に大径の開口部142を有し、前記開口部142側が閉塞端面128bに当接されている。筒状部材140の周壁面143により、ガス排出口22は閉塞されている。144は、気密性を高めるためのOリングである。
次に、図2のガス発生器100を備えたエアバッグ装置の動作について説明する。車両が衝撃を受けたとき、車載センサやコントロールユニットから着火電流が点火器26に流れ、点火器26が作動する。点火器26の着火部26aに充填された着火薬が、電流によって発火し、燃焼生成物を発生させる。なお、ガス排出口22が筒状部材140で閉塞され、更にOリング144が配置されて点火手段収容室129内の気密性が高められているので、燃焼生成物が外部に漏れ出ることがなく、伝火薬ケース136に対する推進力が高められる。
そして燃焼生成物は、伝火薬ケース136を軸方向に押すと同時に、開口部141から筒状部材140内部に侵入して伝火薬134を着火させる。伝火薬134からも燃焼生成物が発生し、一部は開口部141から噴出することで伝火薬ケース136を飛翔させる推進力ともなる。
続いて、伝火薬ケース136は閉塞端面128bの脆弱部150を破壊して、ボトル12内部に飛び出す。この段階でも伝火薬134は燃焼しているため、伝火薬134から高温の熱やガスが放出され、内部空間16の加圧ガスが暖められる。
脆弱部150が破壊され、伝火薬ケース136がボトル12内部に移動することにより、ガス流出経路(伝火薬ケース136が設置されていた空間)が大きく開放され、内部空間16の加圧ガスは、ガス流出経路を通って、ガス排出口22を経由して、エアバッグ内部に排出される。
このとき、放出されたガスは、ボトル12内部で暖められたガスを含んでいるため、ボトル12内の高圧状態から一気に圧力が開放されることによるガスの温度低下が防止され、必要なエアバッグの膨脹圧が維持される。
(図3のガス発生器)
以下、図面に基づいて本発明の他実施形態を説明する。図3(a)は、本発明のガス発生器200の長さ方向への断面図、図3(b)は(a)の部分拡大図である。図3のガス発生器200は、図1のガス発生器10と基本的に同じ機構で機能するものであるが、ディフューザ部が図1のガス発生器10と異なるため、相違する部分を中心に説明する。
ボトル12の開口部に接続されたディフューザ部220は、ディフューザハウジング228によって外殻が形成されている。ディフューザハウジング228の内部には、樹脂227により、点火器26が固定されている。ディフューザハウジング228の周壁部には、ガス排出口22が形成されている。
伝火薬ケース236は、カップ状のケース本体237と、ケース本体237に被せられたカバー部材250からなっている。
ケース本体237は、筒状の周壁面237aと閉塞端面237bを有しており、閉塞端面237bと対向する側は開口部239となっている。ケース本体の開口部239側はディフューザハウジング228の環状段部229に当接されている。周壁面237aの閉塞端面237bに近い位置には、複数の連通孔240が形成されている。連通孔240の形成位置は適宜変更できる。
ケース本体237内には、アルミニウム容器に充填された伝火薬234が収容されている。
ケース本体237の外側から、アルミニウム製のカバー部材250が被せられている。カバー部材250により、連通孔240が閉塞されている。このため、伝火薬ケース236内部と内部空間16が遮断されており、伝火薬ケース236が図1に示す破裂板19と同じ機能を有することになる。
ケース本体の周壁面237aには、環状段部237cが形成されており、ディフューザハウジング228に挿入したとき、一端部側228aと環状段部237cが面一になっている。この面一になった面とカバー部材250のフランジ部250aが重ねられ、フランジ部250aとディフューザハウジングの一端部228aが溶接されている。これによって伝火薬ケース236とディフューザハウジング228との隙間から加圧ガスが漏れることが防止される。
伝火薬ケース236は、ケース本体の閉塞端面237b側が内部空間16内に位置しており、開口部239側は、ディフューザハウジング228内において点火器26に被せられている。ディフューザハウジング228内の点火器26が取り付けられていない残部空間において、伝火薬ケース236の一部が存在している空間が図1に示すガス流出経路32に相当する。ガス排出口22は、作動前においては伝火薬ケースの周壁面237aによって閉塞されている。
次に、図3のガス発生器200を備えたエアバッグ装置の動作について説明する。車両が衝撃を受けたとき、車載センサやコントロールユニットから着火電流が点火器26に流れ、点火器26が作動して、燃焼生成物を発生させる。なお、ガス排出口22がケース本体237で閉塞され、カップのフランジ部250aとディフューザハウジングの一端部228aが溶接されて気密性が高められているので、燃焼生成物が外部に漏れ出ることがなく、伝火薬ケース236に対する推進力が高められる。
そして燃焼生成物は、伝火薬ケース236を軸方向に飛翔させると同時に伝火薬234を着火させる。伝火薬234からも燃焼生成物が発生し、カバー部材250が破られ、連通孔240が開放される。
伝火薬ケース236はボトル12内部に飛び出し、この段階でも伝火薬234は燃焼しているため、伝火薬234から高温の熱やガスが放出され、内部空間16の加圧ガスが暖められる。
伝火薬ケース236がボトル12内部に移動することにより、ガス流出経路(伝火薬ケース236の一部が設置されていた空間)が大きく開放され、内部空間16の加圧ガスは、ガス流出経路を通って、ガス排出口22を経由して、エアバッグ内部に排出される。
このとき、放出されたガスは、ボトル12内部で暖められたガスを含んでいるため、ボトル12内の高圧状態から一気に圧力が開放されることによるガスの温度低下が防止され、必要なエアバッグの膨脹圧が維持される。
(図4のガス発生器)
以下、図面に基づいて本発明の他実施形態を説明する。図4(a)は、本発明のガス発生器300の長さ方向への断面図、図4(b)は(a)の部分拡大図である。図4のガス発生器300は、図1のガス発生器10と基本的に同じ機構で機能するものであるが、ディフューザ部が図1のガス発生器10と異なるため、相違する部分を中心に説明する。
ボトル12の開口部に接続されたディフューザ部320は、ディフューザハウジング328によって外殻が形成されている。ディフューザハウジング328は、周壁面328aと閉塞端面328bを有しており、周壁面328aには複数のガス排出口22が設けられている。ガス排出口22は、内側からシールテープ23で閉塞されており、より点火器26に近い位置の周壁面328aに形成されていてもよい。
閉塞端面328bには環状の脆弱部350が形成されている。環状の脆弱部350は、図示するように閉塞端面328bに対して環状の切り込みが入った部分である。この脆弱部350を含む閉塞端面328bが、図1に示す破裂板19に相当するものである。
ディフューザハウジング328の内部は点火器収容室329となっており、点火器26が収容され、残部空間には伝火薬ケース336が収容されている。点火器26は、点火器カラー341と共に樹脂342で固定されている。伝火薬ケース336が収容されている空間が図1に示すガス流出経路32に相当する。
伝火薬ケース336は、周壁面336aと閉塞端面336bを有しており、閉塞端面336bと対向する側は開口部336cとなっている。伝火薬ケース336の内部には、アルミニウム製容器に充填された伝火薬334が収容されている。
次に、図4のガス発生器300を備えたエアバッグ装置の動作について説明する。車両が衝撃を受けたとき、車載センサやコントロールユニットから着火電流が点火器26に流れ、点火器26が作動する。点火器26が備えた着火薬が、電流によって発火し、燃焼生成物を発生させる。
そして燃焼生成物は、伝火薬ケース336を軸方向に押すと同時に、開口部336cから伝火薬ケース336内部に侵入して伝火薬334を着火させる。伝火薬334からも燃焼生成物が発生する。
続いて、伝火薬ケース336は閉塞端面328bの脆弱部350を破壊して、ボトル12内部に飛び出す。この段階でも伝火薬334は燃焼しているため、伝火薬334から高温の熱やガスが放出され、内部空間16の加圧ガスが暖められる。
脆弱部350が破壊され、伝火薬ケース336がボトル12内部に移動することにより、ガス流出経路(伝火薬ケース336が設置されていた空間)が大きく開放され、内部空間16の加圧ガスは、ガス流出経路を通って、フィルタ24、ガス排出口22を経由して、エアバッグ内部に排出される。
このとき、放出されたガスは、ボトル12内部で暖められたガスを含んでいるため、ボトル12内の高圧状態から一気に圧力が開放されることによるガスの温度低下が防止され、必要なエアバッグの膨脹圧が維持される。
(a)は本発明のガス発生器の縦断面図、(b)は(a)の一部品の部分断面図。 本発明の別実施形態のガス発生器の縦断面図。 (a)は本発明の別実施形態のガス発生器の縦断面図、(b)は(a)の部分拡大図。 (a)は本発明の別実施形態のガス発生器の縦断面図、(b)は(a)の部分拡大図。
符号の説明
10 ガス発生器
12 ボトル
19 破裂板
20 ディフューザ部
22 ガス排出口
26 点火器
34 伝火薬
36 伝火薬ケース
38 大カップ
40 小カップ

Claims (4)

  1. 加圧ガスが充填され、一端側に開口部を持つボトル部と、前記開口部側に固着され、点火器が収容された点火器収容室とガス排出口を備えたディフュザー部とを有している人員拘束装置用ガス発生器であり
    前記ボトル部と前記ディフューザ部の間が破裂部材で閉塞されており、
    前記点火器と前記破裂部材との間のガス流出経路に伝火薬が収容された伝火薬ケースが配置されており、
    前記点火器の作動により、
    前記伝火薬ケースが、伝火薬が燃焼した状態で衝突することで前記破裂部材が破壊され、
    更に前記伝火薬が燃焼した状態の伝火薬ケースが前記ボトル内部に移動することで加圧ガス温度が高められ、
    更に前記伝火薬ケースが移動することで、前記伝火薬ケースが存在していたガス流出経路が開放される、人員拘束装置用ガス発生器。
  2. 加圧ガスが充填され、一端側に開口部を持つボトル部と、前記開口部側に固着され、点火器が収容された点火器収容室とガス排出口を備えたディフュザー部とを有している人員拘束装置用ガス発生器であり、
    前記ボトル部と前記ディフューザ部との間の加圧ガスの流出経路において、伝火薬が収容された伝火薬ケースが、一端側がボトル部内に突出され、他端側が前記点火器側に位置するように配置されることで前記流出経路が閉塞されており、
    前記点火器の作動により、
    前記伝火薬ケースが、伝火薬が燃焼した状態で前記ボトル内部に移動することで加圧ガス温度が高められ、
    更に前記伝火薬ケースが移動することで、前記伝火薬ケースにより閉塞されていたガス流出経路が開放される、人員拘束装置用ガス発生器。
  3. 前記伝火薬ケースがカップ状のケース本体とそれに被せられたカバー部材からなり、前記ケース本体が開口部側から点火器の着火部に被せられており、前記カバー部材がディフューザ部に溶接固定されている、請求項2記載の人員拘束装置用ガス発生器。
  4. 前記伝火薬ケースの側面がガス排出口を閉塞している、請求項1〜3のいずれか1項に記載の人員拘束装置用ガス発生器。
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