JPH102500A - 地震対策型ガス供給設備 - Google Patents

地震対策型ガス供給設備

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Publication number
JPH102500A
JPH102500A JP15143196A JP15143196A JPH102500A JP H102500 A JPH102500 A JP H102500A JP 15143196 A JP15143196 A JP 15143196A JP 15143196 A JP15143196 A JP 15143196A JP H102500 A JPH102500 A JP H102500A
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JP
Japan
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gas
pressure
earthquake
main
regulator
Prior art date
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Pending
Application number
JP15143196A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsuneo Kenjo
恒男 見城
Yoichi Shimizu
洋一 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に地震後の復旧を迅速に行うことのできる
地震対策型ガス供給設備を提供することを課題としてい
る。 【解決手段】 複数のガスボンベGBを備えた共用ガス
源1から配管を通して複数の供給先Kにガスを供給する
ように構成したガス供給設備であって、前記共用ガス源
1には、供給先Kに接続されたメインライン3と、この
メインライン3に対して第1の分岐部3a及び第2の分
岐部3bを介して並列に接続されたバイパスライン4
と、前記メインライン3における第1の分岐部3a及び
第2の分岐部3bの間に設けられ、同メインライン3を
開閉する遮断弁5と、前記バイパスライン4に設けら
れ、同バイパスライン4を開閉するサブ弁6と、所定震
度の地震を感知することによって地震信号を発する感震
器7とを備えてなり、前記地震信号に基づいて遮断弁5
及びサブ弁6を閉じるように構成したことを特徴として
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数のガスボン
ベによって構成された共用ガス源から配管を通して複数
の供給先にガスを供給するように構成したガス供給設備
であって、特に地震に対する対策が施された地震対策型
ガス供給設備に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のガス供給設備においては、地震
による被害を最小限に抑えること、及び地震後の復旧を
迅速に行うことが重要な課題となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、特に地震
後の復旧を迅速に行うことのできる地震対策型ガス供給
設備を提供することを課題としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、複数のガスボンベ(GB)
を備えた共用ガス源(1)から配管を通して複数の供給
先(K)にガスを供給するように構成したガス供給設備
であって、前記共用ガス源(1)には、供給先(K)に
接続されたメインライン(3)と、このメインライン
(3)に対して第1の分岐部(3a)及び第2の分岐部
(3b)を介して並列に接続されたバイパスライン
(4)と、前記メインライン(3)における第1の分岐
部(3a)の前記共用ガス源(1)側(上流側)あるい
は第2の分岐部(3b)の前記供給先(K)側(下流
側)に設けられ、同メインライン(3)を開閉する遮断
弁(5)と、前記バイパスライン(4)に設けられ、同
バイパスライン(4)を流れるガス流を検知するガス流
検知手段(11)と、所定震度の地震を感知することに
よって地震信号を発する感震器(7)とを備えてなり、
前記地震信号に基づいて遮断弁(5)を閉じるように構
成したことを特徴としている。
【0005】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明において、ガス流検知手段(11)は、ガスの流量を
検出する流量測定式ガス流検知手段によって構成されて
いることを特徴としている。
【0006】請求項3に係る発明は、請求項1に係る発
明において、ガス流検知手段(11)は、圧力の低下に
よってガスの流れを検出する圧力測定式ガス流検知手段
によって構成されていることを特徴としている。
【0007】請求項4に係る発明は、請求項1、請求項
2、請求項3に係る発明において、メインライン(3)
には、供給先(K)へのガスの圧力を所定の圧力に減圧
するメイン調整器(9)を設け、バイパスライン(4)
には、供給先(K)へのガスの圧力を前記メイン調整器
(9)よりわずかに高い圧力に減圧するサブ調整器(1
0)を設けたことを特徴としている。
【0008】請求項5に係る発明は、請求項3に係る発
明において、メインライン(3)には、供給先(K)へ
のガスの圧力を所定の圧力に減圧するメイン調整器
(9)を設け、バイパスライン(4)には、圧力測定式
ガス流検知手段の下流側に下流側サブ調整器(10)を
設けてなり、前記下流側サブ調整器(10)は、供給先
(K)へのガスの圧力を前記メイン調整器(9)よりわ
ずかに高い圧力に減圧するように構成されていることを
特徴としている。
【0009】請求項6に係る発明は、請求項1、請求項
2、請求項3に係る発明において、メインライン(3)
には、逆止弁によって構成されたものであって、その逆
止弁の有する最低作動圧力によって、供給先(K)への
ガスの圧力を所定の圧力に減圧するメイン調整器(9)
を設けていることを特徴としている。
【0010】請求項7に係る発明は、請求項1又は請求
項2に記載の発明において、感震器(7)は、ガス流検
知手段(11)と一体的に構成され、あるいはガス流検
知手段(11)に内蔵されたことを特徴としている。
【0011】そして、請求項1に係る発明においては、
地震が発生すると、感震器(7)から発せられる地震信
号に基づいて、遮断弁(5)が閉状態になる。このた
め、メインライン(3)が閉じ、ガスの供給が共用ガス
源(1)において停止する。すなわち、ガスの供給を供
給元で停止することができる。
【0012】また、地震後の復旧においては、遮断弁
(5)を一時的に開くことによって、ガスを供給先
(K)に供給し、この際、バイパスライン(4)を流れ
るガス流をガス流検知手段(11)で検知することによ
って共用ガス源(1)から供給先(K)に至るまでのガ
ス漏れを確認することができる。すなわち、遮断弁
(5)を一時的に開けることによって、ガス漏れの確認
をすることができるから、安全かつ迅速に、ガスの漏れ
を確認することができる。
【0013】請求項2に係る発明においては、ガス流検
知手段(11)が流量測定式ガス流検知手段によって構
成されているから、バイパスライン(4)を流れるガス
の流量を直接的に正確に測定することができる。したが
って、ガス漏れの有無を正確かつ即座に判断することが
できる。
【0014】請求項3に係る発明においては、ガス流検
知手段(11)が圧力測定式ガス流検知手段によって構
成されているから、圧力の低下具合によって間接的にバ
イパスライン(4)を流れるガスの流量を測定すること
ができ、これによってガスの漏れを確認することができ
る。そして、単に圧力を測定する簡単な構造のものでガ
ス流検知手段(11)を構成することができるから、故
障しにくく、かつ安価である。
【0015】請求項4に係る発明においては、メインラ
イン(3)にはメイン調整器(9)を設け、バイパスラ
イン(4)にはサブ調整器(10)を設け、サブ調整器
(10)によって減圧する圧力をメイン調整器(9)よ
り高く設定しているから、ガスの漏れ量が少なく、この
漏れ量をバイパスライン(4)から供給するガスの流量
で補うことができるようであれば、サブ電磁弁(10)
は開くが、メイン調整器(9)は閉じたままの状態にな
る。
【0016】このため、例えば1時間の間隔で長期間
(例えば30日間)、バイパスライン(4)に流れるガ
スの流量又はガスの流れの有無を検出した場合、各1時
間単位の間にガスの流れが零となるデータが存在すると
すれば、メインライン(3)及びバイパスライン(4)
にガスが流れていない時間帯が存在することになり、ガ
ス漏れが発生していないと判断することができる。
【0017】しかし、各1時間単位の間隔のいずれをみ
ても、ガスの流れが零となるデータが存在しない場合に
は、ガス漏れが発生していると推定することができる。
【0018】したがって、地震直後に、ガス漏れが無い
と判断してガスの供給を開始した場合でも、その後のガ
ス漏れの有無をガス流検知手段(11)によって継続し
て検査することができる。このため、例えば、地震によ
って破断寸前になった埋設配管が自動車等の振動によっ
て破断に至り、ガス漏れが発生するような場合でも、ガ
ス漏れが少ないうちに、そのガス漏れを発見し補修等の
対策を行うことができる。
【0019】請求項5に係る発明においても、請求項4
と同様の作用効果を奏する。
【0020】請求項6に係る発明においては、通常、ガ
スが大量に消費されると、メイン調整器(9)の下流側
の圧力が低くなる。このため、メイン調整器(9)にお
ける上流側と下流側との差圧がメイン調整器(9)の最
低作動圧力より大きくなって、メイン調整器(9)が開
状態になる。しかし、供給先(K)におけるガスの使用
量が少なくなると、メイン調整器(9)の下流側の圧力
が高くなり、メイン調整器(9)における上流側と下流
側との差圧がメイン調整器(9)の最低作動圧力より小
さくなって、メイン調整器(9)が閉状態になる。
【0021】このため、ガスの流量が少ない場合には、
バイパスライン(4)のみを通して、ガスが供給先
(K)に供給されることになる。したがって、請求項4
に係る発明と同様に、例えば1時間の間隔で長期間、バ
イパスライン(4)に流れるガスの流量又はガスの流れ
の有無を検出することによって、復旧後においてもガス
漏れの有無を検査し続けることができる。
【0022】請求項7に係る発明においては、感震器
(7)がガス流検知手段(11)と一体的に構成され、
あるいはガス流検知手段(11)に内蔵されているか
ら、部品点数が少なく、コストの低減及び取付作業工数
の低減を図ることができる。しかも、建物のゆれを検知
しやすいという利点がある。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
1〜図18を参照して説明する。なお、図1〜図4は第
1実施の形態、図5〜図6は第2実施の形態、図7は第
3実施の形態、図8は第4実施の形態、図9〜図10は
第5実施の形態、図11は第6実施の形態、図12は第
7実施の形態、図13は第8実施の形態、図14は第9
実施の形態、図15は第10実施の形態、図16は第1
1実施の形態、図17は第12実施の形態、図18は第
13実施の形態を示している。
【0024】まず、この発明の第1実施の形態を図1〜
図4を参照して説明する。この第1実施の形態で示す地
震対策型ガス供給設備は、図1に示すように、複数のガ
スボンベGBを備えた共用ガス源1から埋設された配管
2を通して複数の供給先Kにガスを供給するように構成
したものであって、前記共用ガス源1には、供給先Kへ
の配管2に接続されたメインライン3と、このメインラ
イン3に対して第1の分岐部3a及び第2の分岐部3b
を介して並列に接続されたバイパスライン4と、前記メ
インライン3における第2の分岐部3bの前記供給先
(K)側(下流側)に設けられ、同メインライン3を開
閉する電磁弁(遮断弁)5と、前記バイパスライン4に
設けられ、同バイパスライン4を流れるガス流を検知す
るガス流検知手段11と、所定震度の地震を感知して地
震信号を発する感震器7(図2参照)とを備えてなり、
前記地震信号に基づいて電磁弁5を閉じるように構成し
たことを特徴としている。なお、電磁弁5は、第1の分
岐部3aの共用ガス源1側(上流側)に設けてもよい。
【0025】メインライン3の上流側には、図1に示す
ように、自動切替調整器8が設けられており、この自動
切替調整器8の左右には、パイプ8a、8bを介してガ
スボンベGBが複数接続されている。自動切替調整器8
は、例えばパイプ8a側のガスボンベGBから供給され
るガス(例えば、LPガス)を所定の圧力まで減圧(例
えば、この実施例では0.3〜0.8Kg/cm2 )し
て、メインライン3に供給するようになっている。さら
に、自動切替調整器8は、パイプ8a側のガスがなくな
ってくると、このパイプ8a側のガスからパイプ8b側
のガスに自動的に切り替えるようになっている。
【0026】電磁弁5は、図2に示すように、ソレノイ
ドSに流す電流の方向によって、プランジャPの駆動方
向が変化し、弁体Vを弁座5aに離接させるようになっ
ている。すなわち、電磁弁5は、ソレノイドSに流す電
流の方向によって、メインライン3の流路としての弁座
5aを開閉することができるようになっている。また、
電磁弁5の入口5b側は、配管を介して、メイン調整器
9に接続され、出口5c側は、第2の分岐部3b側に接
続されている。
【0027】メイン調整器9及びサブ調整器10は、第
1の分岐部3aに設けられたハウジングH1内に一体的
に収められたものであり、メイン電磁弁9は第1の分岐
部3aを介してメインライン3に位置し、サブ調整器1
0は第1の分岐部3aを介してバイパスライン4に位置
している。
【0028】メイン調整器9は、図3に示すように、ノ
ズルNに離接可能に構成された弁体Vを有しており、こ
の弁体Vの移動を、スプリングSp、ダイヤフラムD及
びアームAによって制御するようになっている。そし
て、ノズルNの下流側は、減圧空間Cになっており、こ
の減圧空間Cの圧力が増加すると、ダイヤフラムDが上
昇し、アームAを揺動させて、弁体VをノズルNに押し
付けるようになる。
【0029】すなわち、メイン調整器9は、第1の分岐
部3aを介して自動切替調整器8から供給されるガス
を、さらに所定の圧力(例えば、この実施の形態では2
80mmH2 O)に減圧して、電磁弁5、第2の分岐部
3bを介して供給先Kに送るようになっている。
【0030】サブ調整器10も、メイン調整器9と同じ
構造になっている。ただし、サブ調整器10は、メイン
調整器よりわずかに高い圧力(例えば、この実施の形態
では290mmH2 O)に減圧したガスを、絞り弁1
2、ガス流検知手段11、第2の分岐部3bを介して供
給先Kに送るようになっている。
【0031】ガス流検知手段11は、図2に示すよう
に、流量計測部11aを有し、バイパスライン4内を流
れるガスの流量を直接検出する流量測定式ガス流検知手
段(流量計)によって構成されたものであり、ガスの入
口11bがサブ調整器10側に接続され、出口11cが
第2の分岐部3b側に接続されている。
【0032】また、ガス流検知手段11のカバー11d
内には、感震器7、圧力センサ13、コンピュータシス
テム(制御部)14、表示部15、駆動回路16が設け
られている。
【0033】感震器7は、ガス流検知手段11に固定さ
れており、バイパスライン4側に設けられた状態になっ
ている。そして、バイパスライン4側は、図1に示すよ
うに、地上に設置された建物や枠組み等の構造物に、ク
ランプ4aを介して確実に固定された状態になっている
ことから、地震が発生した際には、感震器7は上記構造
物と一緒に動くようになる。また、感震器7から発する
地震信号は、コンピュータシステム14に入力されるよ
うになっている。
【0034】圧力センサ13は、サブ調整器10によっ
て減圧後のガスの圧力を測定して、その圧力信号をコン
ピュータシステム14に出力するようになっている。
【0035】コンピュータシステム14は、例えば流量
計測部11aから発せられる流量信号を所定の単位の流
量値に変換して表示部15に出力したり、圧力センサ1
3から発せられる圧力信号から最大値、最小値等を選別
してメモリーに蓄えたり、圧力を表示部15に出力した
りするようになっている。
【0036】また、コンピュータシステム14は、電磁
弁5の制御部として作用し、例えば感震器7から発せら
れた地震信号を受けて、電磁弁5及びを閉じるための信
号を駆動回路16に出力するようになっている。
【0037】駆動回路16は、コンピュータシステム1
4からの閉信号に基づいて、電磁弁5を閉じるための駆
動電流を出力するようになっている。
【0038】上記のように構成された地震対策型ガス供
給設備においては、所定震度以上の地震が発生すると、
感震器7から地震信号が発せられ、コンピュータシステ
ム14では、地震信号に基づいて、電磁弁5を閉にする
ための信号を駆動回路16に発する。そうすると、駆動
回路16から電磁弁5に、これを閉にするための電流が
出力され、同電磁弁5が共に閉状態になる。したがっ
て、メインライン3が閉じた状態になり、共用ガス源1
からのガスの供給が停止する。
【0039】また、地震後の復旧においては、電磁弁5
を一時的に開くことによって、ガスを供給先Kに供給
し、この際バイパスライン4を流れるガスの流量をガス
流検知手段11で測定することによって、ガス漏れを検
出する。この際供給するガスの流量は、絞り弁12によ
って微小に保たれる。そして、ガスの流量が零にならな
い場合には、配管2などにおいてガス漏れが発生いると
判断して、 を閉じ、ガス漏れ発生箇所を発見して修
理する。
【0040】したがって、少量のガスを供給することに
よって、ガス漏れを検出することができるから、安全か
つ迅速にガス漏れの箇所を発見し修理することができ
る。
【0041】さらに、通常の正常な状態では、ガスが電
磁弁5及び の両者内を通って供給先Kに供給される
ことになる。このため、サブ電磁弁5を流れるガスの流
量分だけ、電磁弁5を小型化することができる。したが
って、電磁弁5を電池からの供給電力で駆動している場
合に、その電池の寿命を長くすることができる利点があ
る。
【0042】また、ガス流検知手段11が流量測定式ガ
ス流検知手段によって構成されているから、バイパスラ
イン4を流れるガスの流量を直接的に正確に測定するこ
とができる。したがって、ガス漏れの有無を即座にかつ
正確に判断することができる。 またさらに、メインラ
イン3にはメイン調整器9を設け、バイパスライン4に
はサブ調整器10を設け、サブ調整器10によって減圧
する圧力をメイン調整器9より高く設定しているから、
電磁弁5及び が共に開の状態であっても、ガスの漏
れ量がバイパスライン4からの供給可能な流量より少な
ければ、メイン調整器9は閉じたままの状態になる。
【0043】このため、例えば1時間の間隔で長期間
(例えば30日間)、バイパスライン4に流れるガスの
流量を検出することによって、各1時間単位の間におい
てガスの流量が零となっているデータがあるとすれば、
メイン調整器9及びサブ調整器10の両者が共に閉じて
いる時間帯があることになり、したがってガス漏れが発
生していないと判断することができる。
【0044】しかし、各1時間単位の間におけるいずれ
のデータをみても、必ずガスの流量が測定されていると
すれば、ガス漏れがどこかで発生していると推定するこ
とができる。
【0045】したがって、地震直後に、ガス漏れが無い
と判断してガスの供給を開始した場合でも、その後のガ
ス漏れの有無をガス流検知手段11によって継続して検
査することができる。このため、例えば、地震によって
破断寸前になった埋設配管が自動車等の振動によって破
断に至るような場合でも、その破断が微小なうちに発見
して、修理等の対策をとることができる。
【0046】また、感震器7がガス流検知手段11内に
あって、構造物に固定されたバイパスライン4側に設け
られているから、感震器7によって危険と判断される所
定の震度を正確に検知することができる。したがって、
地震によって危険が生じる前に、ガスの供給を停止する
ことができることはもちろんのこと、危険ではないよう
な地震のときに、ガスの供給を停止させてしまうような
ことも防止することができる。
【0047】次ぎに、この発明の第5実施の形態を図4
〜図5を参照して説明する。ただし、図1〜図4に示す
第1実施の形態の構成要素と共通する要素には同一の符
号を付し、その説明を簡略化する。この第5実施の形態
が第1実施の形態と異なる点は、ガス流検知手段11が
圧力の低下によってガスの流れを検出する圧力測定式ガ
ス流検知手段によって構成されている点である。
【0048】すなわち、ガス流検知手段11は、図9に
示すように、3つの分岐管111、112、113を備
え、各分岐管111、112、113には開口径の異な
るオリフィス111a、112a、113a及びストッ
プバルブ114がそれぞれ設けられている。さらに、各
分岐管111、112、113の下流側に、同下流側の
ガスの圧力を検知する圧力スイッチ115が設けられて
いる。
【0049】また、各分岐管111、112、113の
上流側には、上流側サブ調整器116が設けられ、圧力
スイッチ115とサブ電磁弁5との間には、下流側サブ
調整器117が設けられている。これらの上流側サブ調
整器116及び下流側サブ調整器117は、前述したサ
ブ調整器6やメイン調整器9と同様の構造になってい
る。
【0050】ただし、メイン調整器9が例えばガスを2
80mmH2 Oに減圧する用に構成されているとすれ
ば、上流側サブ調整器116は、例えば800mmH2
Oに減圧するように構成され、下流側サブ調整器117
は、例えば290mmH2 Oに減圧するように構成され
ている。
【0051】したがって、例えば供給先Kでガスが使わ
れなくなり、第2の分岐部3bの圧力が280mmH2
O以上になってくると、メイン調整器9が閉になり、下
流側サブ調整器117を介してバイパスライン4のみか
らガスが供給されるようになっている。
【0052】また、上流側サブ調整器116は、第1の
分岐3aの部分にあって、メイン調整器9と一体的に構
成されている。すなわち、上流側サブ調整器116とメ
イン調整器9とは、同一のハウジングH1内に一体的に
収納されている。
【0053】さらに、ガス流検知手段11には、図示し
ていないが、第1実施例で示した感震器7、圧力センサ
13、コンピュータシステム14、表示部15、駆動回
路16を備えられており、駆動回路16によって電磁弁
5及び を駆動するようになっている。
【0054】上記のように構成された地震対策型ガス供
給設備においては、どのストップバルブ4を開くかによ
って、バイパスライン4を流れるガスの流量を設定する
ことができる。ここでは、最も開口径の小さなオリフィ
ス111aのストップバルブ114を開け、他を閉じた
状態にする。また、 は開になっているとする。
【0055】そして、バイパスライン4内をガスが流れ
ていないとすると、オリフィス111aにおいて圧力降
下を生じることがないから、圧力スイッチ115の位置
における圧力は上流側サブ調整器116によって減圧さ
れた800mmH2 Oの圧力になる。すなわち、図10
に示すように、圧力スイッチ115の位置での圧力は、
ガス流量が零のときは800mmH2 Oになる。そし
て、バイパスライン4を流れるガスの流量が増すにした
がって、圧力が降下する。したがって、圧力がわかれ
ば、図10のグラフからバイパスライン4を流れる流量
を求めることができる。
【0056】また、圧力スイッチ115は、所定の圧力
まで低下した時点でスイッチが入り、バイパスライン4
に所定流量のガスが流れていることを検知するようにな
っている。すなわち、圧力センサ115は、図4におけ
るステップS9のガスの流量をコンピュータシステム1
4に出力するのと同じ機能を有している。また、作動圧
力の異なる複数の圧力スイッチ115を設けるこによっ
て、ステップS10、ステップS11で、流量の大小を
判断するためのデータをコンピュータシステム14に提
供することもできる。
【0057】したがって、圧力測定式ガス流検知手段1
1を備えた地震対策型ガス供給設備においても、第1実
施例と同様の作用効果を奏することができる。しかも、
流量を測定する部分は、オリフィス111a、112a
113a、ストップバルブ114、圧力スイッチ115
などの単純な構造のもので構成することができるから、
故障しにくく、かつ安価である。
【0058】なお、上記実施の形態においては、分岐管
111、112、113として3本の管で構成したが、
1本の管あるいは他の複数本の分岐管で構成してもよ
い。ただし、複数の分岐管で構成した場合には、オリフ
ィスの開口径の異なるものを設けることができるから、
流量の測定範囲が広くなる利点がある。
【0059】次ぎに、この発明の第7実施の形態を図6
を参照して説明する。ただし、図1〜図4に示す第1実
施の形態の構成要素と共通する要素には同一の符号を付
し、その説明を簡略化する。この第7実施の形態が第1
実施の形態と異なる点は、メイン調整器9が逆止弁によ
って構成され、サブ調整器10が取り除かれた構造にな
っている点である。
【0060】すなわち、メイン調整器9は、逆止弁によ
って構成されたものであって、球状の弁体91をスプリ
ング92で弁座93に押し付けることによって、第2の
分岐部3bから第1の分岐部3aへのガスの逆流を防止
するようになっている。
【0061】また、第1の分岐部3aから第2の分岐部
3bへのガスの流れは、スプリング92による押し付け
力によって抵抗を受けるようになっている。そして、こ
の抵抗によって、最低作動圧力が生じ、メイン調整器9
の下流側を所定の圧力に減圧している。例えば、第1の
分岐部3aの圧力が自動切替調整器8によって、200
mmH2 Oに設定されているとすれば、第2の分岐部3
aの圧力が190mmH2 Oになるように、スプリング
92の強さが設定されている。
【0062】したがって、例えば供給先Kでガスが使わ
れなくなり、第2の分岐部3bの圧力が190mmH2
O以上になってくると、メイン調整器9が閉になり、バ
イパスライン4のみからガスが供給されるようになる。
【0063】上記のように構成された地震対策型ガス供
給設備においては、ガスが大量に消費されていると、メ
イン調整器9の下流側の圧力が低くなるため、メイン調
整器9における上流側と下流側との差圧が最低作動圧力
(この実施の形態の場合は10mmH2 O)より大きく
なって、メイン調整器9が開状態になる。また、換言す
れば、メイン調整器9の下流側の圧力が190mmH2
Oより低下するために、メイン調整器9が開き、上流側
のガスが下流側に流れることになる。
【0064】しかし、供給先Kにおけるガスの使用量が
少なくなると、メイン調整器9の下流側の圧力が190
mmH2 O以上に上昇し、メイン調整器9が閉状態にな
る。このため、バイパスライン4のみを通ってガスが供
給されることになる。
【0065】したがって、上記のように構成された地震
対策型ガス供給設備においても、第1の実施の形態と同
様の作用効果を奏する。しかも、バイパスライン4側に
サブ調整器10を設けなくてもよく、またメイン調整器
9を逆止弁を用いた簡単な構造のもので構成することが
できるから、故障しにくく、かつ安価である。
【0066】次ぎに、この発明の第13実施の形態を図
7を参照して説明する。ただし、図17に示す第1実施
の形態の構成要素と共通する要素には同一の符号を付
し、その説明を簡略化する。この第13実施の形態が第
12実施の形態と異なる点は、感震器7をメインライン
3側にも、バイパスライン4側にも設けている点であ
る。
【0067】そして、信号線75は、電磁弁5からメイ
ンライン3に沿って制御手段70に至るように配線され
ている。信号線76は、 からバイパスライン4に沿
ってガス流検知手段11内の駆動回路16(図2参照)
に至るように配線されている。
【0068】上記のように構成された地震対策型ガス供
給設備においては、感震器7がメインライン3側及びバ
イパスライン4側のそれぞれに設けられているから、地
震によってメインライン3側とバイパスライン4側とが
相対的にずれるように揺れたとしても、信号線75や信
号線76が切れることがない。したがって、メインライ
ン3においても、バイパスライン4においても、ガスの
供給を停止することができる。
【0069】なお、図1、図17、図18に示す信号線
75、76が切れた際に、電磁弁5及び を閉じるよ
うに構成してもよい。また、感震器7から電磁弁5及び
に至る信号線であって、切断したら、電磁弁5あるいは
の制御が不可能になるような信号線が断線した際
に、電磁弁5及び を閉にするように構成することが
より好ましい。
【0070】そして、上記のように構成した場合には、
地震の揺れによって、信号線が断線した場合でも、ガス
の供給を確実に停止することができる。また、信号線が
すでに切断していたために、地震の際に電磁弁5及び
が作動しなかったというような事故を防ぐことができ
る。
【0071】さらに、感震器7から電磁弁5及び に
至る信号線であって、断線すれば電磁弁5あるいは
を制御することができなくなるような信号線が切断され
ている場合に、この切断を検知する断線検知手段を設け
るように構成してもよい。
【0072】そして、上記のように構成した場合には、
断線検知手段によって、信号線が断線しているか否かを
確認することができるから、例えば信号線がすでに切断
していたために、地震の際に電磁弁5や が作動しな
かったというような事故を防ぐことができる。
【0073】
【発明の効果】請求項1に係る発明においては、地震が
発生すると、感震器(7)から発せられる地震信号に基
づいて、遮断弁(5)及びサブ弁(6)が閉状態にな
る。このため、メインライン(3)及びバイパスライン
(4)が共に閉じ、ガスの供給が共用ガス源(1)にお
いて停止する。すなわち、ガスの供給を供給元で停止す
ることができる。
【0074】また、地震後の復旧においては、サブ弁
(6)を開くことによって、少ない流量のガスを供給先
(K)に供給し、これによって共用ガス源(1)から供
給先(K)に至るまでのガス漏れを確認することができ
る。すなわち、遮断弁(5)を開けることによって大量
のガスを供給することなく、ガス漏れの確認をすること
ができるから、安全かつ迅速に、ガスの漏れを確認する
ことができる。
【0075】さらに、通常のガスの供給状態において
は、遮断弁(5)及びサブ弁(6)の両者内をガスが流
れることになる。このため、サブ弁(6)を流れるガス
の流量分だけ、遮断弁(5)を小型化することができ
る。したがって、遮断弁(5)を電池で駆動している場
合に、その電池の寿命を長くすることができる利点があ
る。
【0076】請求項2に係る発明においては、バイパス
ライン(4)にガス流検知手段(11)が備え付けられ
ているから、ガス流検知手段(11)によって、ガスの
漏れを簡単に確認することができる。
【0077】請求項3に係る発明においては、サブ弁
(6)がガス流検知手段(11)に一体的に構成されて
いるから、全体的にコンパクトになり、場所をとらない
という利点がある。また、サブ弁(6)を単独のものと
してバイパスライン(4)に取り付ける手間を省くこと
ができる。さらに、部品点数が少なくなるから、部品を
管理する手間も省略することができる利点がある。
【0078】請求項4に係る発明においては、ガス流検
知手段(11)が流量測定式ガス流検知手段によって構
成されているから、バイパスライン(4)を流れるガス
の流量を直接的に正確に測定することができる。したが
って、ガス漏れの有無を正確かつ即座に判断することが
できる。
【0079】請求項5に係る発明においては、ガス流検
知手段(11)が圧力測定式ガス流検知手段によって構
成されているから、圧力の低下具合によって間接的にバ
イパスライン(4)を流れるガスの流量を測定すること
ができ、これによってガスの漏れを確認することができ
る。そして、単に圧力を測定する簡単な構造のものでガ
ス流検知手段(11)を構成することができるから、故
障しにくく、かつ安価である。
【0080】請求項6に係る発明においては、メインラ
イン(3)にはメイン調整器(9)を設け、バイパスラ
イン(4)にはサブ調整器(10)を設け、サブ調整器
(10)によって減圧する圧力をメイン調整器(9)よ
り高く設定しているから、ガスの漏れ量が少なく、この
漏れ量をバイパスライン(4)から供給するガスの流量
で補うことができるようであれば、サブ電磁弁(10)
は開くが、メイン調整器(9)は閉じたままの状態にな
る。
【0081】このため、例えば1時間の間隔で長期間
(例えば30日間)、バイパスライン(4)に流れるガ
スの流量又はガスの流れの有無を検出した場合、各1時
間単位の間にガスの流れが零となるデータが存在すると
すれば、メインライン(3)及びバイパスライン(4)
にガスが流れていない時間帯が存在することになり、ガ
ス漏れが発生していないと判断することができる。
【0082】しかし、各1時間単位の間隔のいずれをみ
ても、ガスの流れが零となるデータが存在しない場合に
は、ガス漏れが発生していると推定することができる。
【0083】したがって、地震直後に、ガス漏れが無い
と判断してガスの供給を開始した場合でも、その後のガ
ス漏れの有無をガス流検知手段(11)によって継続し
て検査することができる。このため、例えば、地震によ
って破断寸前になった埋設配管が自動車等の振動によっ
て破断に至り、ガス漏れが発生するような場合でも、ガ
ス漏れが少ないうちに、そのガス漏れを発見し補修等の
対策を行うことができる。
【0084】請求項7に係る発明においては、感震器
(7)がガス流検知手段(11)に一体的に構成され、
あるいはガス流検知手段(11)に内蔵されているか
ら、部品点数が少くなり、コストの低減及び取付作業工
数の低減を図ることができる。しかも、建物のゆれを検
知しやすいという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施の形態として示した地震対
策型ガス供給設備の説明図。
【図2】同地震対策型ガス供給設備の要部を示す説明
図。
【図3】同地震対策型ガス供給設備におけるメインライ
ン側及びバイパスライン側を示す説明図。
【図4】この発明の第5実施の形態として示した地震対
策型ガス供給設備のメインライン側及びバイパスライン
側を示す説明図。
【図5】同地震対策型ガス供給設備おけるガス流検知手
段の圧力と流量との関係を示す図。
【図6】この発明の第7実施の形態として示した地震対
策型ガス供給設備のメインライン側及びバイパスライン
側を示す説明図。
【図7】この発明の第13実施の形態として示した地震
対策型ガス供給設備のメインライン側及びバイパスライ
ン側を示す説明図。
【符号の説明】
1 共用ガス源 3 メインライン 3a 第1の分岐部 3b 第2の分岐部 4 バイパスライン 5 遮断弁(電磁弁) 7 感震器 9 メイン調整器 10 サブ調整器 11 ガス流検知手段 17 メイン調整弁(メイン調整電磁弁) 18 サブ調整弁(サブ調整電磁弁) 116 上流側サブ調整器 117 下流側サブ調整器 GB ガスボンベ K 供給先
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年7月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 地震対策型ガス供給設備
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数のガスボン
ベによって構成された共用ガス源から配管を通して複数
の供給先にガスを供給するように構成したガス供給設備
であって、特に地震に対する対策が施された地震対策型
ガス供給設備に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のガス供給設備においては、地震
による被害を最小限に抑えること、及び地震後の復旧を
迅速に行うことが重要な課題となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、特に地震
後の復旧を迅速に行うことのできる地震対策型ガス供給
設備を提供することを課題としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明は、複数のガスボンベ(GB)
を備えた共用ガス源(1)から配管を通して複数の供給
先(K)にガスを供給するように構成したガス供給設備
であって、前記共用ガス源(1)には、供給先(K)に
接続されたメインライン(3)と、このメインライン
(3)に対して第1の分岐部(3a)及び第2の分岐部
(3b)を介して並列に接続されたバイパスライン
(4)と、前記メインライン(3)における第1の分岐
部(3a)の前記共用ガス源(1)側(上流側)あるい
は第2の分岐部(3b)の前記供給先(K)側(下流
側)に設けられ、同メインライン(3)を開閉する遮断
弁(5)と、前記バイパスライン(4)に設けられ、同
バイパスライン(4)を流れるガス流を検知するガス流
検知手段(11)と、所定震度の地震を感知することに
よって地震信号を発する感震器(7)とを備えてなり、
前記地震信号に基づいて遮断弁(5)を閉じるように構
成したことを特徴としている。
【0005】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明において、ガス流検知手段(11)は、ガスの流量を
検出する流量測定式ガス流検知手段によって構成されて
いることを特徴としている。
【0006】請求項3に係る発明は、請求項1に係る発
明において、ガス流検知手段(11)は、圧力の低下に
よってガスの流れを検出する圧力測定式ガス流検知手段
によって構成されていることを特徴としている。
【0007】請求項4に係る発明は、請求項1、請求項
2、請求項3に係る発明において、メインライン(3)
には、供給先(K)へのガスの圧力を所定の圧力に減圧
するメイン調整器(9)を設け、バイパスライン(4)
には、供給先(K)へのガスの圧力を前記メイン調整器
(9)よりわずかに高い圧力に減圧するサブ調整器(1
0)を設けたことを特徴としている。
【0008】請求項5に係る発明は、請求項3に係る発
明において、メインライン(3)には、供給先(K)へ
のガスの圧力を所定の圧力に減圧するメイン調整器
(9)を設け、バイパスライン(4)には、圧力測定式
ガス流検知手段の下流側に下流側サブ調整器(10)を
設けてなり、前記下流側サブ調整器(10)は、供給先
(K)へのガスの圧力を前記メイン調整器(9)よりわ
ずかに高い圧力に減圧するように構成されていることを
特徴としている。
【0009】請求項6に係る発明は、請求項1、請求項
2、請求項3に係る発明において、メインライン(3)
には、逆止弁によって構成されたものであって、その逆
止弁の有する最低作動圧力によって、供給先(K)への
ガスの圧力を所定の圧力に減圧するメイン調整器(9)
を設けていることを特徴としている。
【0010】請求項7に係る発明は、請求項1又は請求
項2に係る発明において、感震器(7)は、ガス流検知
手段(11)と一体的に構成され、あるいはガス流検知
手段(11)に内蔵されたことを特徴としている。
【0011】そして、請求項1に係る発明においては、
地震が発生すると、感震器(7)から発せられる地震信
号に基づいて、遮断弁(5)が閉状態になる。このた
め、ガスの供給が共用ガス源(1)において停止する。
すなわち、ガスの供給を供給元で停止することができ
る。
【0012】また、地震後の復旧においては、遮断弁
(5)を一時的に開くことによって、ガスを供給先
(K)に供給し、この際、バイパスライン(4)を流れ
るガス流をガス流検知手段(11)で検知することによ
って共用ガス源(1)から供給先(K)に至るまでのガ
ス漏れを確認することができる。すなわち、遮断弁
(5)を一時的に開けることによって、ガス漏れの確認
をすることができるから、安全かつ迅速に、ガスの漏れ
を確認することができる。
【0013】請求項2に係る発明においては、ガス流検
知手段(11)が流量測定式ガス流検知手段によって構
成されているから、バイパスライン(4)を流れるガス
の流量を直接的に正確に測定することができる。したが
って、ガス漏れの有無を正確かつ即座に判断することが
できる。
【0014】請求項3に係る発明においては、ガス流検
知手段(11)が圧力測定式ガス流検知手段によって構
成されているから、圧力の低下具合によって間接的にバ
イパスライン(4)を流れるガスの流量を測定すること
ができ、これによってガスの漏れを確認することができ
る。そして、単に圧力を測定する簡単な構造のものでガ
ス流検知手段(11)を構成することができるから、故
障しにくく、かつ安価である。
【0015】請求項4に係る発明においては、メインラ
イン(3)にはメイン調整器(9)を設け、バイパスラ
イン(4)にはサブ調整器(10)を設け、サブ調整器
(10)によって減圧する圧力をメイン調整器(9)よ
り高く設定しているから、ガスの漏れ量が少なく、この
漏れ量をバイパスライン(4)から供給するガスの流量
で補うことができるようであれば、サブ電磁弁(10)
は開くが、メイン調整器(9)は閉じたままの状態にな
る。
【0016】このため、例えば1時間の間隔で長期間
(例えば30日間)、バイパスライン(4)に流れるガ
スの流量又はガスの流れの有無を検出した場合、各1時
間単位の間にガスの流れが零となるデータが存在すると
すれば、メインライン(3)及びバイパスライン(4)
にガスが流れていない時間帯が存在することになり、ガ
ス漏れが発生していないと判断することができる。
【0017】しかし、各1時間単位の間隔のいずれをみ
ても、ガスの流れが零となるデータが存在しない場合に
は、ガス漏れが発生していると推定することができる。
【0018】したがって、地震直後に、ガス漏れが無い
と判断してガスの供給を開始した場合でも、その後のガ
ス漏れの有無をガス流検知手段(11)によって継続し
て検査することができる。このため、例えば、地震によ
って破断寸前になった埋設配管が自動車等の振動によっ
て破断に至り、ガス漏れが発生するような場合でも、ガ
ス漏れが少ないうちに、そのガス漏れを発見し補修等の
対策を行うことができる。
【0019】請求項5に係る発明においても、請求項4
と同様の作用効果を奏する。
【0020】請求項6に係る発明においては、通常、ガ
スが大量に消費されると、メイン調整器(9)の下流側
の圧力が低くなる。このため、メイン調整器(9)にお
ける上流側と下流側との差圧がメイン調整器(9)の最
低作動圧力より大きくなって、メイン調整器(9)が開
状態になる。しかし、供給先(K)におけるガスの使用
量が少なくなると、メイン調整器(9)の下流側の圧力
が高くなり、メイン調整器(9)における上流側と下流
側との差圧がメイン調整器(9)の最低作動圧力より小
さくなって、メイン調整器(9)が閉状態になる。
【0021】このため、ガスの流量が少ない場合には、
バイパスライン(4)のみを通して、ガスが供給先
(K)に供給されることになる。したがって、請求項4
に係る発明と同様に、例えば1時間の間隔で長期間、バ
イパスライン(4)に流れるガスの流量又はガスの流れ
の有無を検出することによって、復旧後においてもガス
漏れの有無を検査し続けることができる。
【0022】請求項7に係る発明においては、感震器
(7)がガス流検知手段(11)と一体的に構成され、
あるいはガス流検知手段(11)に内蔵されているか
ら、部品点数が少なく、コストの低減及び取付作業工数
の低減を図ることができる。しかも、建物のゆれを検知
しやすいという利点がある。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
1〜図7を参照して説明する。なお、図1〜図3は第1
実施の形態、図4〜図5は第2実施の形態、図6は第3
実施の形態、図7は第4実施の形態を示している。
【0024】まず、この発明の第1実施の形態を図1〜
図3を参照して説明する。この第1実施の形態で示す地
震対策型ガス供給設備は、図1に示すように、複数のガ
スボンベGBを備えた共用ガス源1から埋設された配管
2を通して複数の供給先Kにガスを供給するように構成
したものであって、前記共用ガス源1には、供給先Kへ
の配管2に接続されたメインライン3と、このメインラ
イン3に対して第1の分岐部3a及び第2の分岐部3b
を介して並列に接続されたバイパスライン4と、前記メ
インライン3における第2の分岐部3bの前記供給先
(K)側(下流側)に設けられ、同メインライン3を開
閉する電磁弁(遮断弁)5と、前記バイパスライン4に
設けられ、同バイパスライン4を流れるガス流を検知す
るガス流検知手段11と、所定震度の地震を感知して地
震信号を発する感震器7(図2参照)とを備えてなり、
前記地震信号に基づいて電磁弁5を閉じるように構成し
たことを特徴としている。なお、電磁弁5は、第1の分
岐部3aの共用ガス源1側(上流側)に設けてもよい。
【0025】メインライン3の上流側には、図1に示す
ように、自動切替調整器8が設けられており、この自動
切替調整器8の左右には、パイプ8a、8bを介してガ
スボンベGBが複数接続されている。自動切替調整器8
は、例えばパイプ8a側のガスボンベGBから供給され
るガス(例えば、LPガス)を所定の圧力まで減圧(例
えば、この実施例では0.3〜0.8Kg/cm2 )し
て、メインライン3に供給するようになっている。さら
に、自動切替調整器8は、パイプ8a側のガスがなくな
ってくると、このパイプ8a側のガスからパイプ8b側
のガスに自動的に切り替えるようになっている。
【0026】電磁弁5は、図2に示すように、ソレノイ
ドSに流す電流の方向によって、プランジャPの駆動方
向が変化し、弁体Vを弁座5aに離接させるようになっ
ている。すなわち、電磁弁5は、ソレノイドSに流す電
流の方向によって、メインライン3の流路としての弁座
5aを開閉することができるようになっている。また、
電磁弁5の入口5b側は、第2の分岐部3bを介して、
メイン調整器9に接続され、出口5c側は、供給先K側
に接続されている。
【0027】メイン調整器9及びサブ調整器10は、第
1の分岐部3aに設けられたハウジングH1内に一体的
に収められたものであり、メイン調整器9は第1の分岐
部3aを介してメインライン3に位置し、サブ調整器1
0は第1の分岐部3aを介してバイパスライン4に位置
している。
【0028】メイン調整器9は、図3に示すように、ノ
ズルNに離接可能に構成された弁体Vを有しており、こ
の弁体Vの移動を、スプリングSp、ダイヤフラムD及
びアームAによって制御するようになっている。そし
て、ノズルNの下流側は、減圧空間Cになっており、こ
の減圧空間Cの圧力が増加すると、ダイヤフラムDが上
昇し、アームAを揺動させて、弁体VをノズルNに押し
付けるようになる。
【0029】すなわち、メイン調整器9は、第1の分岐
部3aを介して自動切替調整器8から供給されるガス
を、さらに所定の圧力(例えば、この実施の形態では2
80mmH2 O)に減圧して、電磁弁5、第2の分岐部
3bを介して供給先Kに送るようになっている。
【0030】サブ調整器10も、メイン調整器9と同じ
構造になっている。ただし、サブ調整器10は、メイン
調整器よりわずかに高い圧力(例えば、この実施の形態
では290mmH2 O)に減圧したガスを、絞り弁1
2、ガス流検知手段11、第2の分岐部3b、遮断弁5
を介して供給先Kに送るようになっている。
【0031】ガス流検知手段11は、図2に示すよう
に、流量計測部11aを有し、バイパスライン4内を流
れるガスの流量を直接検出する流量測定式ガス流検知手
段(流量計)によって構成されたものであり、ガスの入
口11bがサブ調整器10側に接続され、出口11cが
第2の分岐部3b側に接続されている。
【0032】また、ガス流検知手段11のカバー11d
内には、感震器7、圧力センサ13、コンピュータシス
テム(制御部)14、表示部15、駆動回路16が設け
られている。
【0033】感震器7は、ガス流検知手段11に固定さ
れており、バイパスライン4側に設けられた状態になっ
ている。そして、バイパスライン4側は、図1に示すよ
うに、地上に設置された建物や枠組み等の構造物に、ク
ランプ4aを介して確実に固定された状態になっている
ことから、地震が発生した際には、感震器7は上記構造
物と一緒に動くようになる。また、感震器7から発する
地震信号は、コンピュータシステム14に入力されるよ
うになっている。
【0034】圧力センサ13は、サブ調整器10によっ
て減圧後のガスの圧力を測定して、その圧力信号をコン
ピュータシステム14に出力するようになっている。
【0035】コンピュータシステム14は、例えば流量
計測部11aから発せられる流量信号を所定の単位の流
量値に変換して表示部15に出力したり、圧力センサ1
3から発せられる圧力信号から最大値、最小値等を選別
してメモリーに蓄えたり、圧力を表示部15に出力した
りするようになっている。
【0036】また、コンピュータシステム14は、電磁
弁5の制御部として作用し、例えば感震器7から発せら
れた地震信号を受けて、電磁弁5を閉じるための信号を
駆動回路16に出力するようになっている。
【0037】駆動回路16は、コンピュータシステム1
4からの閉信号に基づいて、電磁弁5を閉じるための駆
動電流を出力するようになっている。
【0038】上記のように構成された地震対策型ガス供
給設備においては、所定震度以上の地震が発生すると、
感震器7から地震信号が発せられ、コンピュータシステ
ム14では、地震信号に基づいて、電磁弁5を閉にする
ための信号を駆動回路16に発する。そうすると、駆動
回路16から電磁弁5に、これを閉にするための電流が
出力され、同電磁弁5が閉状態になる。したがって、メ
インライン3及びバイパスライン4がその下流側で閉じ
た状態になり、共用ガス源1からのガスの供給が停止す
る。
【0039】また、地震後の復旧においては、電磁弁5
を一時的に開くことによって、ガスを供給先Kに供給
し、この際バイパスライン4を流れるガスの流量をガス
流検知手段11で測定することによって、ガス漏れを検
出する。この際供給するガスの流量は、絞り弁12によ
って微小に保たれる。そして、ガスの流量が零にならな
い場合には、配管2などにおいてガス漏れが発生してい
ると判断して、電磁弁5を閉じ、ガス漏れ発生箇所を発
見して修理する。
【0040】したがって、一時的に少量のガスを供給す
ることによって、ガス漏れを検出することができるか
ら、安全かつ迅速にガス漏れの箇所を発見し修理するこ
とができる。
【0041】また、ガス流検知手段11が流量測定式ガ
ス流検知手段によって構成されているから、バイパスラ
イン4を流れるガスの流量を直接的に正確に測定するこ
とができる。したがって、ガス漏れの有無を即座にかつ
正確に判断することができる。 またさらに、メインラ
イン3にはメイン調整器9を設け、バイパスライン4に
はサブ調整器10を設け、サブ調整器10によって減圧
する圧力をメイン調整器9より高く設定しているから、
ガスの漏れ量がバイパスライン4からの供給可能な流量
より少なければ、メイン調整器9は閉じたままの状態に
なる。
【0042】このため、例えば1時間の間隔で長期間
(例えば30日間)、バイパスライン4に流れるガスの
流量を検出することによって、各1時間単位の間におい
てガスの流量が零となっているデータがあるとすれば、
メイン調整器9及びサブ調整器10の両者が共に閉じて
いる時間帯があることになり、したがってガス漏れが発
生していないと判断することができる。
【0043】しかし、各1時間単位の間におけるいずれ
のデータをみても、必ずガスの流量が測定されていると
すれば、ガス漏れがどこかで発生していると推定するこ
とができる。
【0044】したがって、地震直後に、ガス漏れが無い
と判断してガスの供給を開始した場合でも、その後のガ
ス漏れの有無をガス流検知手段11によって継続して検
査することができる。このため、例えば、地震によって
破断寸前になった埋設配管が自動車等の振動によって破
断に至るような場合でも、その破断が微小なうちに発見
して、修理等の対策をとることができる。
【0045】また、感震器7がガス流検知手段11内に
あって、構造物に固定されたバイパスライン4側に設け
られているから、感震器7によって危険と判断される所
定の震度を正確に検知することができる。したがって、
地震によって危険が生じる前に、ガスの供給を停止する
ことができることはもちろんのこと、危険ではないよう
な地震のときに、ガスの供給を停止させてしまうような
ことも防止することができる。
【0046】次ぎに、この発明の第2実施の形態を図4
〜図5を参照して説明する。ただし、図1〜図4に示す
第1実施の形態の構成要素と共通する要素には同一の符
号を付し、その説明を簡略化する。この第2実施の形態
が第1実施の形態と異なる点は、ガス流検知手段11が
圧力の低下によってガスの流れを検出する圧力測定式ガ
ス流検知手段によって構成されている点である。
【0047】すなわち、ガス流検知手段11は、図4に
示すように、3つの分岐管111、112、113を備
え、各分岐管111、112、113には開口径の異な
るオリフィス111a、112a、113a及びストッ
プバルブ114がそれぞれ設けられている。さらに、各
分岐管111、112、113の下流側に、同下流側の
ガスの圧力を検知する圧力スイッチ115が設けられて
いる。
【0048】また、各分岐管111、112、113の
上流側には、上流側サブ調整器116が設けられ、圧力
スイッチ115と第2の分岐部3bとの間には、下流側
サブ調整器117が設けられている。これらの上流側サ
ブ調整器116及び下流側サブ調整器117は、前述し
たサブ調整器10やメイン調整器9と同様の構造になっ
ている。
【0049】ただし、メイン調整器9が例えばガスを2
80mmH2 Oに減圧する用に構成されているとすれ
ば、上流側サブ調整器116は、例えば800mmH2
Oに減圧するように構成され、下流側サブ調整器117
は、例えば290mmH2 Oに減圧するように構成され
ている。
【0050】したがって、例えば供給先Kでガスが使わ
れなくなり、第2の分岐部3bの圧力が280mmH2
O以上になってくると、メイン調整器9が閉になり、下
流側サブ調整器117を介してバイパスライン4のみか
らガスが供給されるようになっている。
【0051】また、上流側サブ調整器116は、第1の
分岐3aの部分にあって、メイン調整器9と一体的に構
成されている。すなわち、上流側サブ調整器116とメ
イン調整器9とは、同一のハウジングH1内に一体的に
収納されている。
【0052】さらに、ガス流検知手段11には、図示し
ていないが、第1実施例で示した感震器7、圧力センサ
13、コンピュータシステム14、表示部15、駆動回
路16を備えられており、駆動回路16によって電磁弁
5を駆動するようになっている。
【0053】上記のように構成された地震対策型ガス供
給設備においては、どのストップバルブ4を開くかによ
って、バイパスライン4を流れるガスの流量を設定する
ことができる。ここでは、最も開口径の小さなオリフィ
ス111aのストップバルブ114を開け、他を閉じた
状態にする。また、電磁弁5は開になっているとする。
【0054】そして、バイパスライン4内をガスが流れ
ていないとすると、オリフィス111aにおいて圧力降
下を生じることがないから、圧力スイッチ115の位置
における圧力は上流側サブ調整器116によって減圧さ
れた800mmH2 Oの圧力になる。すなわち、図5に
示すように、圧力スイッチ115の位置での圧力は、ガ
ス流量が零のときは800mmH2 Oになる。そして、
バイパスライン4を流れるガスの流量が増すにしたがっ
て、圧力が降下する。したがって、圧力がわかれば、図
5のグラフからバイパスライン4を流れる流量を求める
ことができる。また、圧力スイッチ115は、所定の圧
力まで低下した時点でスイッチが入り、バイパスライン
4に所定流量のガスが流れていることを検知するように
なっている。すなわち、圧力センサ115は、ガスの流
量をコンピュータシステム14に出力するのと同じ機能
を有している。
【0055】したがって、圧力測定式ガス流検知手段1
1を備えた地震対策型ガス供給設備においても、第1実
施の形態と同様の作用効果を奏することができる。しか
も、流量を測定する部分は、オリフィス111a、11
2a、113a、ストップバルブ114、圧力スイッチ
115などの単純な構造のもので構成することができる
から、故障しにくく、かつ安価である。
【0056】なお、上記実施の形態においては、分岐管
111、112、113として3本の管で構成したが、
1本の管あるいは他の複数本の分岐管で構成してもよ
い。ただし、複数の分岐管で構成した場合には、オリフ
ィスの開口径の異なるものを設けることができるから、
流量の測定範囲が広くなる利点がある。
【0057】次ぎに、この発明の第3実施の形態を図6
を参照して説明する。ただし、図1〜図3に示す第1実
施の形態の構成要素と共通する要素には同一の符号を付
し、その説明を簡略化する。この第3実施の形態が第1
実施の形態と異なる点は、メイン調整器9が逆止弁によ
って構成され、サブ調整器10が取り除かれた構造にな
っている点である。
【0058】すなわち、メイン調整器9は、逆止弁によ
って構成されたものであって、球状の弁体91をスプリ
ング92で弁座93に押し付けることによって、第2の
分岐部3bから第1の分岐部3aへのガスの逆流を防止
するようになっている。
【0059】また、第1の分岐部3aから第2の分岐部
3bへのガスの流れは、スプリング92による押し付け
力によって抵抗を受けるようになっている。そして、こ
の抵抗によって、最低作動圧力が生じ、メイン調整器9
の下流側を所定の圧力に減圧している。例えば、第1の
分岐部3aの圧力が自動切替調整器8によって、200
mmH2 Oに設定されているとすれば、第2の分岐部3
bの圧力が190mmH2 Oになるように、スプリング
92の強さが設定されている。
【0060】したがって、例えば供給先Kでガスが使わ
れなくなり、第2の分岐部3bの圧力が190mmH2
O以上になってくると、メイン調整器9が閉になり、バ
イパスライン4のみからガスが供給されるようになる。
【0061】上記のように構成された地震対策型ガス供
給設備においては、ガスが大量に消費されていると、メ
イン調整器9の下流側の圧力が低くなるため、メイン調
整器9における上流側と下流側との差圧が最低作動圧力
(この実施の形態の場合は10mmH2 O)より大きく
なって、メイン調整器9が開状態になる。また、換言す
れば、メイン調整器9の下流側の圧力が190mmH2
Oより低下するために、メイン調整器9が開き、上流側
のガスが下流側に流れることになる。
【0062】しかし、供給先Kにおけるガスの使用量が
少なくなると、メイン調整器9の下流側の圧力が190
mmH2 O以上に上昇し、メイン調整器9が閉状態にな
る。このため、バイパスライン4のみを通ってガスが供
給されることになる。
【0063】したがって、上記のように構成された地震
対策型ガス供給設備においても、第1の実施の形態と同
様の作用効果を奏する。しかも、バイパスライン4側に
サブ調整器10を設けなくてもよく、またメイン調整器
9を逆止弁を用いた簡単な構造のもので構成することが
できるから、故障しにくく、かつ安価である。
【0064】次ぎに、この発明の第4実施の形態を図7
を参照して説明する。ただし、図1に示す第1実施の形
態の構成要素と共通する要素には同一の符号を付し、そ
の説明を簡略化する。この第4実施の形態が第1実施の
形態と異なる点は、感震器7をメインライン3側にも、
バイパスライン4側にも設けている点である。
【0065】そして、信号線75は、電磁弁5からメイ
ンライン3に沿って感震器7の地震信号を受けて電磁弁
5を閉にする制御手段70に至るように配線されてい
る。信号線76は、電磁弁5からメインライン3及びバ
イパスライン4に沿ってガス流検知手段11内の駆動回
路16(図2参照)に至るように配線されている。
【0066】上記のように構成された地震対策型ガス供
給設備においては、感震器7がメインライン3側及びバ
イパスライン4側のそれぞれに設けられているから、地
震によってメインライン3側とバイパスライン4側とが
相対的にずれるように揺れたとしても、信号線75や信
号線76が切れることがない。したがって、メインライ
ン3においても、バイパスライン4においても、ガスの
供給を停止することができる。
【0067】なお、図1、図7に示す信号線75、76
が切れた際に、電磁弁5を閉じるように構成してもよ
い。また、各感震器7から電磁弁5に至る信号線であっ
て、切断したら、電磁弁5の制御が不可能になるような
信号線が断線した際に、電磁弁5を閉にするように構成
することがより好ましい。
【0068】そして、上記のように構成した場合には、
地震の揺れによって、信号線が断線した場合でも、ガス
の供給を確実に停止することができる。また、信号線が
すでに切断していたために、地震の際に電磁弁5が作動
しなかったというような事故を防ぐことができる。
【0069】さらに、感震器7から電磁弁5に至る信号
線であって、断線すれば電磁弁5を制御することができ
なくなるような信号線が切断されている場合に、この切
断を検知する断線検知手段を設けるように構成してもよ
い。
【0070】そして、上記のように構成した場合には、
断線検知手段によって、信号線が断線しているか否かを
確認することができるから、例えば信号線がすでに切断
していたために、地震の際に電磁弁5が作動しなかった
というような事故を防ぐことができる。
【0071】
【発明の効果】請求項1に係る発明においては、地震が
発生すると、感震器(7)から発せられる地震信号に基
づいて、遮断弁(5)が閉状態になる。このため、メイ
ンライン(3)が閉じ、ガスの供給が共用ガス源(1)
において停止する。すなわち、ガスの供給を供給元で停
止することができる。
【0072】また、地震後の復旧においては、遮断弁
(5)を一時的に開くことによって、ガスを供給先
(K)に供給し、この際、バイパスライン(4)を流れ
るガス流をガス流検知手段(11)で検知することによ
って共用ガス源(1)から供給先(K)に至るまでのガ
ス漏れを確認することができる。すなわち、遮断弁
(5)を一時的に開けることによって、ガス漏れの確認
をすることができるから、安全かつ迅速に、ガスの漏れ
を確認することができる。
【0073】請求項2に係る発明においては、ガス流検
知手段(11)が流量測定式ガス流検知手段によって構
成されているから、バイパスライン(4)を流れるガス
の流量を直接的に正確に測定することができる。したが
って、ガス漏れの有無を正確かつ即座に判断することが
できる。
【0074】請求項3に係る発明においては、ガス流検
知手段(11)が圧力測定式ガス流検知手段によって構
成されているから、圧力の低下具合によって間接的にバ
イパスライン(4)を流れるガスの流量を測定すること
ができ、これによってガスの漏れを確認することができ
る。そして、単に圧力を測定する簡単な構造のものでガ
ス流検知手段(11)を構成することができるから、故
障しにくく、かつ安価である。
【0075】請求項4に係る発明においては、メインラ
イン(3)にはメイン調整器(9)を設け、バイパスラ
イン(4)にはサブ調整器(10)を設け、サブ調整器
(10)によって減圧する圧力をメイン調整器(9)よ
り高く設定しているから、ガスの漏れ量が少なく、この
漏れ量をバイパスライン(4)から供給するガスの流量
で補うことができるようであれば、サブ電磁弁(10)
は開くが、メイン調整器(9)は閉じたままの状態にな
る。
【0076】このため、例えば1時間の間隔で長期間
(例えば30日間)、バイパスライン(4)に流れるガ
スの流量又はガスの流れの有無を検出した場合、各1時
間単位の間にガスの流れが零となるデータが存在すると
すれば、メインライン(3)及びバイパスライン(4)
にガスが流れていない時間帯が存在することになり、ガ
ス漏れが発生していないと判断することができる。
【0077】しかし、各1時間単位の間隔のいずれをみ
ても、ガスの流れが零となるデータが存在しない場合に
は、ガス漏れが発生していると推定することができる。
【0078】したがって、地震直後に、ガス漏れが無い
と判断してガスの供給を開始した場合でも、その後のガ
ス漏れの有無をガス流検知手段(11)によって継続し
て検査することができる。このため、例えば、地震によ
って破断寸前になった埋設配管が自動車等の振動によっ
て破断に至り、ガス漏れが発生するような場合でも、ガ
ス漏れが少ないうちに、そのガス漏れを発見し補修等の
対策を行うことができる。
【0079】請求項5に係る発明においても、請求項4
と同様の作用効果を奏する。
【0080】請求項6に係る発明においては、通常、ガ
スが大量に消費されると、メイン調整器(9)の下流側
の圧力が低くなる。このため、メイン調整器(9)にお
ける上流側と下流側との差圧がメイン調整器(9)の最
低作動圧力より大きくなって、メイン調整器(9)が開
状態になる。しかし、供給先(K)におけるガスの使用
量が少なくなると、メイン調整器(9)の下流側の圧力
が高くなり、メイン調整器(9)における上流側と下流
側との差圧がメイン調整器(9)の最低作動圧力より小
さくなって、メイン調整器(9)が閉状態になる。
【0081】このため、ガスの流量が少ない場合には、
バイパスライン(4)のみを通して、ガスが供給先
(K)に供給されることになる。したがって、請求項4
に係る発明と同様に、例えば1時間の間隔で長期間、バ
イパスライン(4)に流れるガスの流量又はガスの流れ
の有無を検出することによって、復旧後においてもガス
漏れの有無を検査し続けることができる。
【0082】請求項7に係る発明においては、感震器
(7)がガス流検知手段(11)と一体的に構成され、
あるいはガス流検知手段(11)に内蔵されているか
ら、部品点数が少なく、コストの低減及び取付作業工数
の低減を図ることができる。しかも、建物のゆれを検知
しやすいという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施の形態として示した地震対
策型ガス供給設備の説明図。
【図2】同地震対策型ガス供給設備の要部を示す説明
図。
【図3】同地震対策型ガス供給設備におけるメインライ
ン側及びバイパスライン側を示す説明図。
【図4】この発明の第2実施の形態として示した地震対
策型ガス供給設備のメインライン側及びバイパスライン
側を示す説明図。
【図5】同地震対策型ガス供給設備おけるガス流検知手
段の圧力と流量との関係を示す図。
【図6】この発明の第3実施の形態として示した地震対
策型ガス供給設備のメインライン側及びバイパスライン
側を示す説明図。
【図7】この発明の第4実施の形態として示した地震対
策型ガス供給設備のメインライン側及びバイパスライン
側を示す説明図。
【符号の説明】 1 共用ガス源 3 メインライン 3a 第1の分岐部 3b 第2の分岐部 4 バイパスライン 5 遮断弁(電磁弁) 7 感震器 9 メイン調整器 10 サブ調整器 11 ガス流検知手段 116 上流側サブ調整器 117 下流側サブ調整器 GB ガスボンベ K 供給先
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のガスボンベ(GB)を備えた共用
    ガス源(1)から配管を通して複数の供給先(K)にガ
    スを供給するように構成したガス供給設備であって、 前記共用ガス源(1)には、供給先(K)に接続された
    メインライン(3)と、このメインライン(3)に対し
    て第1の分岐部(3a)及び第2の分岐部(3b)を介
    して並列に接続されたバイパスライン(4)と、前記メ
    インライン(3)における第1の分岐部(3a)の前記
    共用ガス源(1)側(上流側)あるいは第2の分岐部
    (3b)の前記供給先(K)側(下流側)に設けられ、
    同メインライン(3)を開閉する遮断弁(5)と、前記
    バイパスライン(4)に設けられ、同バイパスライン
    (4)を流れるガス流を検知するガス流検知手段(1
    1)と、所定震度の地震を感知することによって地震信
    号を発する感震器(7)とを備えてなり、 前記地震信号に基づいて遮断弁(5)を閉じるように構
    成したことを特徴とする地震対策型ガス供給設備。
  2. 【請求項2】 ガス流検知手段(11)は、ガスの流量
    を検出する流量測定式ガス流検知手段によって構成され
    ていることを特徴とする請求項1記載の地震対策型ガス
    供給設備。
  3. 【請求項3】 ガス流検知手段(11)は、圧力の低下
    によってガスの流れを検出する圧力測定式ガス流検知手
    段によって構成されていることを特徴とする請求項1記
    載の地震対策型ガス供給設備。
  4. 【請求項4】 メインライン(3)には、供給先(K)
    へのガスの圧力を所定の圧力に減圧するメイン調整器
    (9)を設け、バイパスライン(4)には、供給先
    (K)へのガスの圧力を前記メイン調整器(9)よりわ
    ずかに高い圧力に減圧するサブ調整器(10)を設けた
    ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3記載の
    地震対策型ガス供給設備。
  5. 【請求項5】 メインライン(3)には、供給先(K)
    へのガスの圧力を所定の圧力に減圧するメイン調整器
    (9)を設け、バイパスライン(4)には、圧力測定式
    ガス流検知手段の下流側に下流側サブ調整器(10)を
    設けてなり、 前記下流側サブ調整器(10)は、供給先(K)へのガ
    スの圧力を前記メイン調整器(9)よりわずかに高い圧
    力に減圧するように構成されていることを特徴とする請
    求項3記載の地震対策型ガス供給設備。
  6. 【請求項6】 メインライン(3)には、逆止弁によっ
    て構成されたものであって、その逆止弁の有する最低作
    動圧力によって、供給先(K)へのガスの圧力を所定の
    圧力に減圧するメイン調整器(9)を設けていることを
    特徴とする請求項1、請求項2、請求項3記載の地震対
    策型ガス供給設備。
  7. 【請求項7】 感震器(7)は、ガス流検知手段(1
    1)と一体的に構成され、あるいはガス流検知手段(1
    1)に内蔵されたことを特徴とする請求項1又は請求項
    2記載の地震対策型ガス供給設備。
JP15143196A 1996-06-12 1996-06-12 地震対策型ガス供給設備 Pending JPH102500A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013217387A (ja) * 2012-04-04 2013-10-24 Yazaki Energy System Corp ガス供給システム

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