JPH10249138A - 排ガスの浄化方法、その浄化装置及び吸着浄化材 - Google Patents

排ガスの浄化方法、その浄化装置及び吸着浄化材

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JPH10249138A
JPH10249138A JP9078857A JP7885797A JPH10249138A JP H10249138 A JPH10249138 A JP H10249138A JP 9078857 A JP9078857 A JP 9078857A JP 7885797 A JP7885797 A JP 7885797A JP H10249138 A JPH10249138 A JP H10249138A
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JP
Japan
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purifying
exhaust gas
adsorption
purification
side wall
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Withdrawn
Application number
JP9078857A
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English (en)
Inventor
Shinjiro Waguri
眞次郎 和栗
Hitoshi Kubota
仁 窪田
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Sangyo Shinko Co Ltd
Original Assignee
Sangyo Shinko Co Ltd
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Publication date
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  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 排ガス中の有害成分等を確実に吸着除去して
クリーンな状態で大気中に放散し、吸着使用後の浄化ユ
ニットは簡易、迅速に交換でき、吸着性能を安定的に維
持できるようにする。 【解決手段】 排ガス系路1中に設置した吸着装置10
中には圧潰可能な吸着浄化材50を充填保持した浄化ユ
ニット20を交換自在に収納し、有害成分等を吸着した
使用後の吸着浄化材50は圧潰、減容化して処理する。
吸着装置10は、筒状の機枠11内に、上流側から下流
側に至るように複数に区画形成した浄化域15、上流側
の浄化域15からこの浄化域15に隣接する下流側の浄
化域15内に至る通風路16、排ガス中の有害成分等を
吸着捕捉する吸着浄化材50が充填されていて、夫々の
浄化域15内に交換自在に配装される浄化ユニット20
を有して成る。また吸着浄化材50は、横断面がドーナ
ツ状の中空筒状の圧潰可能な収納保持体内に各種の吸着
体を充填保持して成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主として各種塵芥、
廃棄物その他を焼却処理するごみ・産業廃棄物焼却プラ
ント、石炭等の化石燃料を利用したボイラーを備えた発
電プラント等における燃焼時に生じた排ガス中の各種の
臭気成分、有害成分、有害ガス等を除去できるようにし
た排ガス浄化方法、その浄化装置及び吸着浄化材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から行なわれている例えばプラスチ
ック、ゴム、廃油、生ゴミ・雑芥等の各種塵芥、廃棄物
の焼却処理、化石燃料利用のボイラーを備えた発電のた
めの燃焼処理等に際し焼却・燃焼時に発生する排ガスを
浄化する方法として、吸着、吸収、拡散、遠心力の利
用、乾燥、ガス分析装置による制御、化学的浄化等によ
っているものである。例えば吸着法による場合の一方法
では焼却後の排煙を導出させる排ガス煙路中に例えば消
石灰粉末等の吸着剤等を噴射混入することで排ガス中に
含有されている有害成分その他を吸着剤等に吸着させた
後にフィルターによって濾過収集したり、活性炭吹き込
み方式、活性炭充填塔等によって活性炭中に排ガスを吹
き込ませることで活性炭に存する微小孔内に捕捉収集し
たりしているが、ダイオキシン類、ベンゼン類等は完全
に除去されずに僅かでもこれが含まれたままで排気され
るものとなっている。
【0003】また各種廃棄物を焼却する焼却炉から排気
を大気に放出する煙突出口までの間に設置される電気式
集塵機、マルチサイクロン、バックフィルター等で一時
的に除去したとしても、同様に排ガス中には除去できず
に上記の微小有害物質等が少なからず残存していたもの
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ただ上述した従来の吸
着方法では有害成分等を吸着収集したフィルター内の堆
積物の除去処理が必要であり、その除去処理自体は極め
て面倒であるばかりでなく、特に有害なダイオキシン
類、ベンゼン類の除去は極めて困難なものであった。し
かもこの吸着方式による場合、長期間に亙り使用すると
きには吸着剤自身の吸着平衡量に達すると吸着性能が著
しく劣化し、それの交換、再生処理を行なわなければな
らないものである。また排ガスの排出系路中に設置され
る関係上、その排ガスの円滑な排出を阻害しないように
圧力損失の増大を防止すること、設備費、運転費等が安
価であること、保守・点検が容易であること等が要求さ
れているのである。
【0005】また従来の活性炭吹き込み方式による場合
には、活性炭の使用量が多いためにランニングコストが
大きくなり、使用済み活性炭の飛灰量が増大するために
処分量が増加し、バックフィルターに均一に活性炭を付
着させるのが困難であるために技術的に不安定なもので
ある。更に従来の活性炭充填塔では活性炭を塔内に大量
に充填すると圧力損失が大きくなるばかりでなく、使用
する活性炭量が多く、活性炭の交換が面倒でもあった。
しかも活性炭はそれ自体が燃焼容易なものであるために
温度上昇を抑制制御しながら使用する必要があり、発火
防止、石灰との混合使用等を考慮しなければならないも
のである。
【0006】一般に各種廃棄物を燃焼処理する場合には
燃焼対象物が各種の廃棄物、化石燃料等であるために燃
焼過程でできた組成により必然的にダイオキシン類等の
猛毒の化学物質が発生しているのである。そしてこれが
大気中に拡散された後降下されることで魚類、栽培物そ
の他を経て最終的に人体に蓄積されることによって発癌
の一因となり、催奇形性の問題も生じているのである。
このように地球環境保全の必要性からも、また地球温暖
化の原因とされている二酸化炭素の排出が抑制されてい
るから、大気中に有害ガス等を拡散させず、また生活環
境を破壊しない処理方式が望まれているのが現状であ
る。
【0007】特にダイオキシン類、ベンゼン類について
は法的規制も強化されているばかりでなく、処理物の燃
焼に際し燃焼管理の適正化の対策が早急に講じられるこ
と、連続的な燃焼運転が必要とされること等の緊急対策
が行政指導されている等のダイオキシン削減対策が一層
推進されているのである。
【0008】そこで本発明は叙上のような従来存した諸
事情に鑑み創出されたもので、各種廃棄物の焼却、化石
燃料の燃焼等によって生じる排ガス中の有害成分等を吸
着装置によって確実に吸着除去してクリーンな状態で大
気中に放散できるものとし、有害成分等を吸着した吸着
装置における浄化ユニット等は簡易、迅速に交換でき、
吸着性能を安定的に維持できるようにした排ガスの浄化
方法、その浄化装置及び吸着浄化材を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ための本発明に係る排ガス浄化方法にあっては、排ガス
系路1中に設置され、排ガスを内部に流動させる吸着装
置10によって排ガス中に含まれている有害成分等を吸
着捕捉することでこれを除去するものであって、吸着装
置10中には有害成分等を吸着捕捉する圧潰可能な多数
の吸着浄化材50を充填保持した浄化ユニット20,3
0,40を交換自在に収納しておき、有害成分等を吸着
した使用後の吸着浄化材50は圧潰、減容化して処理す
るものである。そして排ガスは吸着装置10の上流に設
置した排ガス冷却装置5によって冷却するものとした
り、吸着装置10内で上流側から下流側に複数の浄化ユ
ニット20,30,40を相互に連通させて配装し、浄
化ユニット20,30,40夫々に充填保持した物性が
異なる少なくとも2種以上の吸着浄化材50の組合せに
よって各種の有害成分等を順次に吸着捕捉するものとし
たりできる。また上記の本発明方法に使用される浄化装
置にあっては、排ガス系路1中に設置されることで排ガ
スが内部に流動される吸着装置10を備えて成るもの
で、吸着装置10は、機枠11内に、上流側から下流側
に至るように複数に区画形成した浄化域15と、上流側
の浄化域15からこの浄化域15に隣接する下流側の浄
化域15内に至る通風路16,36,47と、排ガス中
の有害成分等を吸着捕捉する圧潰可能な吸着浄化材50
が充填されていて、夫々の浄化域15内に交換自在に配
装される浄化ユニット20,30,40とを備えて成る
ものである。そして第1の浄化ユニット20は、機枠1
1内側面との間で通風路16を形成するよう機枠11の
内形に比し小さい外形を有し、多数の導入孔22が開穿
されている外周側壁21と、機枠11の内形に比し小さ
くなっている外形を有し、周囲が連通路24となる上流
側壁23と、機枠11の内形にほぼ沿ってガスシールす
る外形を有し、中央に導出口27が開口されている下流
側壁26と、これらの外周側壁21、上流側壁23、下
流側壁26によって囲繞されることで充填保持される圧
潰可能な吸着浄化材50とを備えて成り、この浄化ユニ
ット20の横断方向に沿って排ガスが流れるようにして
構成することができる。またこの浄化ユニット20にお
いては、外周側壁21に比し小さい内形を有し、多数の
導出孔29が開穿されている内周側壁28を備え、この
内周側壁28、前記の外周側壁21、上流側壁23、下
流側壁26によって圧潰可能な吸着浄化材50を囲繞し
てあるものとすることができる。第2の浄化ユニット3
0は、機枠11に内挿可能な周側壁31と、機枠11の
内形にほぼ沿ってガスシールする外形を有し、導入・出
孔33,35が形成されている上・下流側壁32,34
と、これらの周側壁31、上・下流側壁32,34によ
って囲繞されることで充填保持される圧潰可能な吸着浄
化材50とを備えて成り、この浄化ユニット30の縦断
方向に沿って排ガスが流れるようにして構成することが
できる。第3の浄化ユニット40は機枠11に内挿可能
で、多数の導入出孔42が開穿されている上・下側壁4
1と、この上・下側壁41夫々を連結している左・右側
壁41´と、機枠11の上・下部側のいずれかで、また
相互の位置が異なって上・下部連通口44,46が開口
形成されている上・下流側壁43,45と、これらの上
・下側壁41、左・右側壁41´、上・下流側壁43,
45によって囲繞されることで収納される圧潰可能な吸
着浄化材50とを備えて成り、この浄化ユニット40の
縦断方向に沿って排ガスが流れるようにして構成するこ
とができる。更に上記の本発明方法に使用される吸着浄
化材50にあって、その第1のものは、多孔素材による
内外二重の周側壁、この内外二重の周側壁を連結する多
孔素材による前後の前後壁を組合せて成る中空筒状の圧
潰可能な収納保持体51,55内に、排ガス中の有害成
分等を吸着するに適した粒状、塊状等の各種の吸着体5
2を充填保持してピース状に形成したものである。また
第2のものにあっては、粉状、粒状等の各種の吸着体5
7を圧潰可能な毛状繊維材58によって包覆保持してマ
ット状に形成したものである。そして吸着体52,57
は、各種の有害成分等に対応して物性が異なるものとし
て、前記吸着装置10内に配される複数の浄化ユニット
20,30,40夫々に各別にあるいは混合して充填保
持することができる。
【0010】以上のように構成された本発明に係る排ガ
スの浄化方法、その浄化装置及び吸着浄化材にあって、
焼却、燃焼等によって生じた排ガス中の有害成分、有害
ガス等は吸着装置10内で区画形成した浄化域15夫々
に配装された交換自在な浄化ユニット20,30,40
における吸着浄化材50によって吸着捕捉され、清浄化
されたものとして大気に放散される。交換自在な浄化ユ
ニット20,30,40は、その内部に充填保持してあ
る吸着浄化材50が使用に伴ない吸着能力が減退した場
合には迅速に交換させられ、常時安定した吸着性能を発
揮させる。また有害成分等を吸着捕捉するとき、上流側
から下流側に配した複数の浄化ユニット20,30,4
0夫々で物性が異なる吸着体52,57によって各種に
異なる有害成分夫々を各別に、適正順次に吸着捕捉させ
る。吸着装置10の上流に設置した排ガス冷却装置5は
高温の排ガスを冷却して排ガス中の有害成分等の吸着効
率を増大させる。吸着装置10内で区画形成した浄化域
15夫々に配装される第1の浄化ユニット20において
はその横断方向すなわち径方向で排ガスを流すために、
浄化ユニット20自体の横断方向に沿って排ガスが流
れ、機枠11内において内外方向での蛇行状となってい
る通風路16を形成するものとなり、これによって浄化
ユニット20内に収納した吸着浄化材50に排ガスを満
遍なく接触させる。同様に第3の浄化ユニット40にお
いてはこの浄化ユニット40自体の縦断方向すなわち軸
方向で排ガスが流れるようにしてあるため、例えば横置
き状の機枠11における上流から下流への排ガスの全体
流れにおいては上下方向での蛇行状となっている通風路
47を形成するものとなり、これによって浄化ユニット
40内に収納した吸着浄化材50に排ガスを満遍なく接
触させる。また第2の浄化ユニット30において、この
浄化ユニット30での排ガスは浄化ユニット30自体の
縦断方向である軸方向に沿うものとなり、機枠11内に
おいて上流側から流されてくる排ガスに大きな圧力損失
を生じさせず、円滑に排気させるのである。浄化ユニッ
ト20,30,40内に収納した吸着浄化材50は、中
空筒状の圧潰可能な収納保持体51,55内に吸着体5
2を充填保持してあることでピース状となっているもの
でも、吸着体57を圧潰可能な毛状繊維材58に包覆保
持してあることでマット状となっているものでも排ガス
の吸着使用後では圧潰処理でき、全体を減容化させるこ
とで処分量を減少でき、例えばコンクリート材による固
化、埋設、焼却その他の後処理を容易にさせる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明するに、図において示される符号10は
各種の塵芥、廃棄物その他を焼却するごみプラント、ボ
イラーを備えた発電プラント等における排ガス系路1中
に配置される吸着装置であり、この吸着装置10は例え
ば排ガス系路1中に設置されているバックフィルターF
の後流部位に、排ガス系路1とは切り替えられるように
して排ガス系路1とは並列形成されたバイパス系路2中
に配置されている。すなわちバックフィルターFによっ
て濾過除去された一次除去後の一次排ガスが、浄化ユニ
ット20,30,40を備えた吸着装置10によって再
度濾過除去される二次除去が行なわれた後に清浄な二次
排ガスとして排気煙突3を経て大気に放散されるように
してある。
【0012】そしてバイパス系路2の入口には排ガス系
路1からの排ガスを切り替え導入するよう、また例えば
排気煙突3に直接に接続してある出口にはバイパス系路
2からの浄化済みの排ガスを導出すると共に排気煙突3
からの排ガスの逆流を阻止するよう切替ダンパー4が設
けてある。また吸着装置10の上流側には排ガスを冷却
することで有害成分等の吸着効率を増大させるようにし
た排ガス冷却装置5が設けられており、吸着装置10の
下流側には吸着装置10内での排ガスの流量を低下させ
ずに円滑に流動させるように適正制御する補助誘引通風
機6が設けられている。なお図中符号7は排ガス系路1
中に配装されている誘引通風機であり、バックフィルタ
ーFによる流速圧力損失を回復させ、下流側に排ガスを
円滑に導出案内するものである。
【0013】図1、図2に示される吸着装置10は、下
方から分岐供給された排ガスが上方に至るに伴ない次第
に浄化されるようにしたタワー構造に形成されたもの
で、ほぼ鉛直方向に沿って配される筒状のタワー構造の
機枠11内に、上流側から下流側に至るように複数に区
画形成した浄化域15と、上流側の浄化域15からこの
浄化域15に隣接する下流側の浄化域15内に至る通風
路16と、排ガス中の有害成分等を吸着捕捉する圧潰可
能な吸着浄化材50が充填されていて、夫々の浄化域1
5内に交換自在に配装される第1の浄化ユニット20と
を備えて成るものである。
【0014】機枠11は、上・下部夫々がバイパス系路
2に接続される錘体状に形成された入口、出口となって
おり、特に入口側にはバイパス系路2内に進入される火
の粉類が浄化域15内に進入しないようにこれを阻止す
る耐熱性材料製のスチールウールの如き前処理濾過材1
2が圧力損失を生じさせない程度に充填されている。ま
たこの機枠11の側壁には、浄化域15夫々に対応した
交換口が開口形成されていて、この交換口は浄化域15
夫々を密閉する開閉蓋13によって開閉可能にしてあ
る。交換口を閉塞した開閉蓋13自体は機枠11の側壁
をも形成するもので、場合によっては全部の浄化域15
を纏めて一括的に開閉するように構成することも可能で
ある。
【0015】浄化域15は、機枠11内で上流側から下
流側に至る間で所定空間の容量を有するように相互間に
配置される隔壁によって、あるいは後述するように所定
大きさに設定されていて、配装保持される第1の浄化ユ
ニット20自体によって区画形成されるものとしてあ
る。
【0016】また通風路16は、浄化域15を隔壁によ
って区画する場合にはその隔壁に流通孔を開口すること
で上流側からの排ガスが下流側の浄化域15に送られる
ようにしてあり、また浄化ユニット20内に収納した吸
着浄化材50に排ガスが満遍なく接触するように例えば
横断面における内外方向に沿って蛇行状になるように、
すなわち機枠11の上下方向に沿って自身の上下方向が
合致されて配装される浄化ユニット20自体においての
外周側から中心側へのあるいは中心側から外周側への径
方向に沿って流れるようにしてある。
【0017】図示にあっての第1の浄化ユニット20
は、これ自体で夫々の独立した浄化域15を形成すると
共に機枠11内に連続配置されることで隣接される浄化
域15相互を連通させる通風路16をも形成できるよう
にしてある。すなわち例えば機枠11の内形に比し小さ
くなっている外形で多数の導入孔22が開穿されている
筒状の外周側壁21と、機枠11の内形に比し小さくな
っている外形を有し、周囲が連通路24となる上流側壁
23と、機枠11の内形にほぼ沿ってガスシールする外
形を有し、中央に導出口27が開口されていると共に隣
接配装される下流側の浄化ユニット20における上流側
壁23に対して所定の間隙を設けて配置される下流側壁
26と、これらの外周側壁21、上流側壁23、下流側
壁26等によって囲繞されることで充填保持される圧潰
可能な吸着浄化材50とを有してなるものである。
【0018】外周側壁21は、例えば円筒状の機枠11
における内径に比しやや小径にすることで周囲に空隙を
形成する円筒状に形成されており、例えばネット材、パ
ンチングメタル材等を素材とすることで導入孔22を特
別に形成することを不要なものとしている。この外周側
壁21周囲における空隙は上流側壁23における連通路
24に連通していて、上流側で隣接する他の浄化ユニッ
ト20から排出される排ガスを外周側壁21のほぼ全域
にある導入孔22を経て外周側壁21内に導入させるよ
うにしてある。
【0019】上流側壁23はバイパス系路2における入
口側に配置されるプレート状のもので、機枠11内にお
ける通風路16のほぼ中央に位置するように例えば図3
に示すように、機枠11の内周側面に放射状に突設した
複数の保持脚片25によって支持されるようにしてあ
り、上流側壁23自体と保持脚片25相互間との空隙が
連通路24を形成している。このため上流側の浄化ユニ
ット20の下流側壁26のほぼ中央から排出される排ガ
スが、この上流側壁23前面に沿って一旦は機枠11の
外周側に案内され、連通路24を経て外周側壁21の導
入孔22によって機枠11の中心側に導入されるのであ
る。
【0020】下流側壁26は、例えば円筒状の機枠11
における内径にほぼ等しい外径を有する円盤プレート状
に形成されていて、排ガスを機枠11内周面に沿って排
気させないようにガスシールしており、浄化ユニット2
0内に導入された排ガスはこの下流側壁26の前面に沿
って案内されることで中央に開口されている導出口27
のみから下流側に排気されるようにしてある。
【0021】なおこの浄化ユニット20において、導出
口27の開放面自体にネット材その他の網状材を張設す
ることで浄化ユニット20内の全体に吸着浄化材30を
充填することができる。また図2、図3に示すように導
出口27の内径にほぼ等しい内径で、例えばネット材、
パンチングメタル材等を素材とすることで導出孔29を
開穿してある筒状の内周側壁28を形成することによ
り、排ガスの流通を浄化ユニット20自体の径方向に沿
ったものとすることができる。
【0022】またこの機枠11は横断面で円形を呈する
場合のみならず、四角形、六角形その他の多角形状のも
のとして構成することもでき、浄化ユニット20におい
てもその横断面形状に沿うものとして構成されれば足
り、ただ排ガスが浄化ユニット20の横断面方向に沿っ
て流れるものとなっているものとされる。なおこの機枠
11の横断面形状は後述する他の実施の形態においても
同様に円形のみならず、矩形その他の種々な形状とする
ことが可能であるのは勿論である。
【0023】図4において示される吸着装置10は横置
きタイプのものとして構成した場合であり、その浄化ユ
ニット20は例えば図示のように、水平方向に沿って配
置構成された機枠11内に上流側から下流側に至るよう
に複数に区画形成した夫々の浄化域15に横置き状に収
納することで隣接配置されるものとしたのである。すな
わち図2、図3に示される上下方向に沿うタワー構造と
した機枠11内に配装されるものとほぼ同様なものとし
たのであり、同一の符号が付されることで詳細な説明は
省略されている。
【0024】図5乃至図7に示される実施の形態におい
ては、図1乃至図4に示された実施の形態における第1
の浄化ユニット20自体がその横断方向すなわち径方向
に沿って排ガスを流すようにしてあるのとは異なり、吸
着装置10内に配装した第2の浄化ユニット30、第3
の浄化ユニット40自体の縦断方向すなわち軸方向に沿
って排ガスが流れるように構成したものである。すなわ
ち図5において示される吸着装置10における第2の浄
化ユニット30は、ほぼ鉛直方向に沿って配される筒状
のタワー構造の機枠11内を上流側から下流側に至るよ
うに複数の浄化域15に区画形成しておき、機枠11に
内挿可能な周側壁31と、機枠11の内形にほぼ沿って
ガスシールする外形を有し、導入・出孔33,35が形
成されている上・下流側壁32,34と、これらの周側
壁31、上・下流側壁32,34等によって囲繞される
ことで充填保持される圧潰可能な吸着浄化材50とを備
えて成るものとしたのであり、その通風路36はほぼ鉛
直方向に沿ったものとして形成される。なお図中符号1
3は浄化ユニット30を交換するための開閉蓋であり、
25は浄化ユニット30を支持するための保持脚片であ
る。
【0025】また図6、図7において示される吸着装置
10はほぼ水平方向に沿う横置き状に構成されたもの
で、この吸着装置10に内装される第3の浄化ユニット
40は例えば図示のように、上流側から下流側に至るよ
うに機枠11内を複数に区画形成した夫々の浄化域15
に収納することで隣接配置される浄化ユニット40相互
間で、上流側から導入される排ガスは例えば奇数段位置
の浄化ユニット40では上方から下方に至るようにし、
偶数段位置の浄化ユニット40では下方から上方に至る
ようにして上下方向で蛇行流動する通風路47を形成す
るようにしてある。そのため例えば機枠11に内挿可能
で、多数の導入出孔42が開穿されている上・下側壁4
1と、この上・下側壁を夫々を連結している左・右側壁
41´と、機枠11の上・下部側のいずれかで、また相
互の位置が異なって上・下部連通口44,46が開口形
成されている上・下流側壁43,45と、これらの上・
下側壁41、左・右側壁41´、上・下流側壁43,4
5等によって囲繞されることで収納される圧潰可能な吸
着浄化材50とを備えてなると共に、上・下部側に位置
する上・下部連通口44,46、上・下側壁41の導入
・出孔42によって通風路47を形成しているものであ
る。
【0026】この浄化ユニット40では機枠11内に内
挿された状態において、奇数段位置にあるものと偶数段
位置にあるものとでは隣接するもの同志での上・下部連
通口44,46は相互に上下位置が合致しており、一方
では上方から下方に、他方では下方から上方に至るよう
に連続的に排ガスが流れて全体として圧力損失が少な
く、効率的に上下方向で蛇行するようにしてある。また
こうすることで浄化ユニット40を同構造のものとして
構成でき、機枠11内への装入時に隣接するもの同志で
上下を反転して配置すればよく、全体構成の簡素化を図
ることも可能にしていると共に収納してある吸着浄化5
0に満遍なく接触し、その吸着効率を増大できるのであ
る。
【0027】なお浄化ユニット40は機枠11の断面形
状とも関連して円筒状、直方体状その他のものとでき、
場合によっては浄化ユニット40相互間に上方あるいは
下方に、更には浄化ユニット40自体の左方あるいは右
方に排ガスが流れる流通域を形成することも可能であ
る。図示にあっては断面でほぼ矩形状を呈する機枠11
内部に、ほぼ直方体状に形成した第4の浄化ユニット4
0を配装するものとして構成した例が示されており、導
入・出孔42をほぼ水平、平板状に配置形成される上・
下側壁41に開穿したものとしてあるも、場合によって
はその左・右側壁41´に開穿することもあり得るもの
である。また図示を省略したが断面でほぼ円形状を呈す
るように円筒状に構成した機枠11内に円筒状に形成し
た浄化ユニット40を配装する場合には機枠11内に配
装されたときの湾曲している周側壁の一部である上・下
部分に更には左・右部分に導入・出孔42が開穿される
こともある。
【0028】また機枠11更には機枠11内に収納した
浄化ユニット20,30,40等を回転させたり、機枠
11内に導入供給される排ガス自体の風向きを変更させ
たりする等によって充填収納されている吸着浄化材50
夫々に満遍なく排ガスが接触するようにしておくとよ
い。
【0029】また吸着浄化材50は図8に示すように、
例えばネット材、パンチングメタル材等の硬質性の多孔
素材による内外二重の周側壁、この内外二重の周側壁を
連結する前後のドーナツ状の前後壁を組合せて成る横断
面がドーナツ状の中空筒状の、いわゆるマカロニ状とな
る中空肉厚円筒状の収納保持体51内に、排ガス中の有
害成分等を吸着するに適した粒状、塊状等の各種の吸着
体52を充填保持したもので、外部からの強制的な圧潰
力によって圧潰されるようにしてある。すなわち図示に
あっての収納保持体51は硬質性の紐材料を格子状に連
結することで夫々の内外二重の周側壁、前後側壁を形成
したものであり、格子における夫々の目が排ガスを流通
させると共に格子目に比し大きい粒状、塊状の吸着体5
2夫々を格子夫々が内部に保持させるものとなってい
て、この吸着浄化材50自体の大きさは、例えば長さが
50〜70mm、外径が50mm、内径が20mm程度
のものとしてある。吸着体52は排ガス中の有害成分等
に対応してそれらを吸着するに適する物性を備えたもの
としてあって、例えば多孔質セラミックスピース、多孔
質石灰ピース、活性炭ピース、人工ゼオライトピース等
のものとしてある。そしてこれらの吸着体52を各別に
充填した吸着浄化材50を多数にして収納した浄化ユニ
ット20,30,40夫々を構成し、例えばタワー構造
の機枠11内で4区画で形成した浄化域15夫々の内部
にその上流側のものから下流側にものに至るに伴ない、
多孔質セラミックスピース製の吸着体52が充填収納さ
れた浄化ユニット20,30のものとして、同様に多孔
質石灰ピース製のものとして、活性炭ピース製のものと
して、人工ゼオライトピース製のものとして順次に配列
構成してある(図1参照)。
【0030】もとより同一の浄化ユニット20,30,
40内において、充填内容物の相違による各種別の吸着
浄化材50を複数種類で収納することで物性等の相違に
よる異種の吸着浄化材50を混合した浄化ユニット2
0,30,40とすることも可能であり、更には同種の
吸着体52を充填した吸着浄化材50から成る浄化ユニ
ット20,30,40を同一の機枠11内においての任
意の配列組合せ、その同種のものあるいは異種のものの
複合あるいは混合等も可能なものである。なお吸着体5
2は吸着処理する排ガス内の有害成分等によってこれら
に対応する任意なものを選定できるのであり、上記例に
限定されることがなく、気体に対しての反応効率が高い
物性を示すものが好ましく、更には例えば凹凸状、多孔
質状等にして表面積を増大するようにしてもよいのであ
る。
【0031】図9における吸着浄化材50は、圧潰可能
な筒状体53の表裏面に排ガス中の有害成分等を吸着捕
捉する吸着剤54を塗布、付着して成るものとしたので
あり、有害成分等の吸着後では外部からの圧潰力によっ
て圧潰されることで減容化されるものとして廃棄等の後
処理を容易に行なえるようにしてある。例えば金属製の
筒状体53の表裏面に吸着剤54としてのゼオライトを
塗布したものとし、吸着使用後では圧潰して減容化し、
更にはコンクリート固化して最終処分を容易にし、また
鉄スクラップ電気炉に投入して高温でダイオキシン類等
の有害成分を分解処理できるようにする。
【0032】図10における吸着浄化材50は、硬質性
の多孔素材による内外二重の周側壁、この内外二重の周
側壁を連結する前後の扇形状の前後壁を組合せて成る横
断面が半円ドーナツ状を呈する中空肉厚円筒状の収納保
持体55内に吸着体52を充填保持したものとすること
もできる。これは図8に示された吸着浄化材50におけ
る収納保持体51、吸着体52夫々の形成素材と同様な
ものとしたのであり、その詳細な説明は省略される。た
だこうした半円ドーナツ状とすることで、例えば偏平直
方体状とした収納保持体55内に吸着体52を収納後に
その収納保持体55自体を湾曲形成することで構成可能
であるから、その製造工程を簡素化できるばかりでな
く、多数にして浄化ユニット20,30,40内に充填
しても排ガスを流通させるに足りる空隙を確保させられ
るから、大きな圧力損失を生じさせないものとできる。
【0033】図11における吸着浄化材50は、粉状、
粒状等の各種の吸着体57を例えば綿、カーボン、合成
繊維等の圧潰可能な毛状繊維材58によって包覆保持し
てマット状に形成し、それを例えばネット材、パンチン
グメタル材等の硬質性の多孔素材、網状材製包装袋等の
包装材59によって覆ったものである。マット状構造と
するに際しキルティング縫製等によって毛状繊維材58
を区画することにより内部に保持した吸着体57の遍在
を防止するようにしてあり、またこの吸着浄化材50は
偏平状にしたマット部を層状に積み重ねることで排ガス
の流通空隙を形成するようにしてある。このマット状の
吸着浄化材50とすることで、毛状繊維材58自体は圧
縮、圧潰可能であり、排ガスを吸着体57によって吸着
使用後では外部からの圧縮作用で減容化でき、各種の後
処理を容易にさせる。
【0034】なお浄化ユニット20,30,40夫々は
図示を省略したが、吸着浄化材50が収納される筒状の
周側壁の上下を多数の流通孔が開穿されている例えば網
状材製の上流側壁、下流側壁によって覆うものとした
り、全体が網状材から成る包装袋等によって吸着浄化材
50を覆うものとしたり等によって構成することも可能
である。
【0035】次に以上のように構成されている排ガス浄
化装置の使用の一例を説明すると、収集された塵芥その
他の廃棄物を焼却するごみ焼却プラント、化石燃料等の
燃焼によってタービンを回転させることで発電する発電
プラント等においての排ガス系路1あるいはこの排ガス
系路1から分岐形成したバイパス系路2中に吸着装置1
0を設置しておくのであり、焼却、燃焼等によって発生
する排ガス中のダイオキシン類、ベンゼン類等の有害成
分等を吸着捕捉するのである。この吸着装置10によっ
て有害成分等を除去するに際し、定期的に更には内部に
充填収納してある吸着浄化材50が汚染され、また吸着
能力が減退されるとこれを浄化ユニット20,30,4
0毎に適当に交換するのであり、常時最良の吸着能力が
発揮されるようにしておくものである。
【0036】そして交換された使用後の浄化ユニット2
0,30,40はこれの内部に充填収納されている吸着
浄化材50自体が圧潰可能なものとなっていることを利
用して、浄化ユニット20,30,40全体を、あるい
はこれらから取り出した吸着浄化材50を圧潰処理して
減容化させるのである。然る後、コンクリート材で固化
したり、高温溶融したり、高温で有害成分等を分解処理
したり等によって無害化する。また場合によっては吸着
体52,57、吸着剤54に吸着されたダイオキシン
類、ベンゼン類等の有害成分等を高温スチームによって
分離することで浄化ユニット20,30,40を再生
し、これを再度使用するようにすることも可能である。
もとより、吸着捕捉、吸着後の処理等に際し、各種の触
媒、溶液を利用して効率を向上させることは可能なもの
である。
【0037】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されており、
これがため、各種廃棄物の焼却、化石燃料の燃焼等によ
って生じる排ガス中の有害成分等を確実に吸着除去して
クリーンな状態で大気中に放散できるのであり、有害成
分等を吸着捕捉した吸着装置10内における浄化ユニッ
ト20,30,40更には吸着浄化材50等は簡易、迅
速に交換でき、吸着性能を安定的に維持できるばかりで
なく、吸着使用後の吸着浄化材50はこれを減容化する
ことで簡単に処理できるものである。
【0038】すなわちこれは本発明浄化方法において、
排ガス系路1中に設置した吸着装置10中には圧潰可能
な吸着浄化材50を充填保持した浄化ユニット20,3
0,40を交換自在に収納しておき、有害成分等を吸着
した使用後の吸着浄化材50は圧潰、減容化して処理す
るものとし、また本発明浄化装置において、吸着装置1
0は、機枠11内で区画形成した浄化域15相互間で形
成した通風路16,36,47と、吸着浄化材50が充
填されていて、夫々の浄化域15内に交換自在に配装さ
れる浄化ユニット20,30,40とを有して成るもの
とし、更に本発明吸着浄化材50において、圧潰可能な
収納保持体51,55、包装材59内に各種の吸着体5
2,57を保持したものとしたからであり、これらによ
ってカートリッジ式に交換できる浄化ユニット20,3
0,40での常時安定した吸着性能の維持、吸着使用後
の吸着浄化材50の圧潰、減容化での後処理の容易性等
が得られる一連の処理システムのものとすることが可能
なものである。
【0039】ま吸着装置10内で区画形成した浄化域1
5夫々には、各種の吸着浄化材50が充填保持されてい
る浄化ユニット20,30,40を収納してあるから、
この吸着装置10内で排ガスが流動すると、排ガス中の
有害成分等は吸着浄化材50によって吸着捕捉され、そ
の後に浄化されたものとして大気中に放散されるのであ
る。しかも浄化ユニット20,30,40は機枠11内
に交換自在に収納してあるから、その内部に充填保持し
てある吸着浄化材50が使用に伴ない吸着能力が減退し
た場合には交換すればよく、常時安定した吸着性能を発
揮することができるのである。
【0040】更に吸着装置10の上流に排ガス冷却装置
5を設置してあるから、高温の排ガスを冷却して排ガス
中の有害成分等の吸着効率を増大させることができ、ま
た吸着装置10の下流に補助誘引通風機6を設置してあ
ることで、吸着装置10内に流動する排ガスが、浄化ユ
ニット20,30,40内に充填してある吸着浄化材5
0によって流量が低下し、滞留するようなことがあって
もそれを防止して必要とする適正な流量を確保させるこ
とができ、迅速な吸着処理を続行することができる。
【0041】吸着装置10内で区画形成した浄化域15
夫々に配装した第1の浄化ユニット20において、浄化
ユニット20相互間では、浄化ユニット20を形成する
外周側壁21、上流側壁23、下流側壁26等によって
下流側からの排ガスを外周側壁21の外側から浄化ユニ
ット20自体の中心側に導入させるものとしてあるので
ある。そのためにこの浄化ユニット20においては下流
側壁26の中央の導出口27から導出させ、その後は隣
接する浄化ユニット20のガスシールしている上流側壁
23面に沿って外周方向に分散された後に外周側壁21
の外周から再び浄化ユニット20自体内に導入されるよ
う、浄化ユニット20自体の横断方向に沿って排ガスが
流れるようにして内外方向での蛇行状となっている通風
路16を形成してあり、これによって浄化ユニット20
内に収納した吸着浄化材50に排ガスを満遍なく接触さ
せることができ、吸着効率を増大できるのである。
【0042】一方、横置きされた機枠11内の浄化域1
5夫々に配装した第3の浄化ユニット40において、こ
の浄化ユニット40自体は機枠11に内挿可能で、また
相互間では、多数の導入出孔42が開穿されている上・
下側壁41と、この上・下側壁41を連結している左・
右側壁41´と、機枠11の上・下部側のいずれかで、
また相互の位置が異なって上・下部連通口44,46が
開口形成されている上・下流側壁43,45とで、浄化
ユニット40自体の縦断方向に沿って排ガスが流れるよ
うにしてあり、そのため機枠11における上流から下流
への排ガスの全体流れにおいては上下方向での蛇行状と
なっている通風路47を形成することができ、これによ
って浄化ユニット40内に収納した吸着浄化材50に排
ガスを満遍なく接触させることができ、吸着効率を増大
できるのである。
【0043】またほぼ鉛直方向に沿う機枠11に内挿可
能な周側壁31と、機枠11の内形にほぼ沿ってガスシ
ールする外形を有し、導入・出孔33,35が形成され
ている上・下流側壁32,34とで吸着浄化材50を充
填保持していることでの第2の浄化ユニット30におい
て、この浄化ユニット30での排ガスは浄化ユニット3
0自体の縦断方向である軸方向に沿うものとなり、上流
側から流されてくる排ガスは大きな圧力損失が生じるこ
となく円滑に排気されるのである。
【0044】また浄化ユニット20,30,40内に収
納した吸着浄化材50は、圧潰可能な収納保持体51,
55、毛状繊維体58、包装材59内に各種の吸着体5
2,57を充填保持してあるから、吸着使用後ではこの
吸着浄化材50自体を、更には場合によっては浄化ユニ
ット20,30,40全体を圧潰処理できるのである。
そのため全体を減容化させることで処分量を減少でき、
例えばコンクリート材による固化、埋設、高温溶融、焼
却、分解その他の後処理を容易にすることができ、また
吸着浄化材50に吸着した有害成分等を分離して再生す
ることで繰り返しの使用を可能にしているのである。
【0045】しかも物性が異なるようにした各種の吸着
体52,57を吸着浄化材50内に充填することで形成
した各別の浄化ユニット20,30,40とすると共
に、これを吸着装置10内に上流側から下流側に順次に
配装することで、排ガス中に含まれる各種の有害成分等
の吸着捕捉を一層効率的に、また適正順次に行なうこと
ができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の実施の一形態における概略図であ
る。
【図2】同じく第1の浄化ユニットの横断方向に沿って
排ガスを流す場合における要部の側断面図である。
【図3】同じくその要部の横断面図である。
【図4】同じく他の実施の形態における要部の側断面図
である。
【図5】同じく第2の浄化ユニットの縦断方向に沿って
排ガスを流す場合における実施の形態における要部の側
断面図である。
【図6】同じく第3の浄化ユニットを使用した他の実施
の形態における要部の側断面図である。
【図7】同じくその要部の横断面図である。
【図8】本発明吸着浄化材の実施の一形態における斜視
図である。
【図9】同じく他の実施の形態における斜視図である。
【図10】同じく他の実施の形態における斜視図であ
る。
【図11】同じく他の実施の形態における側断面図であ
る。
【符号の説明】
F…バックフィルター 1…排ガス系路 2…バイパス系
路 3…排気煙突 4…切替ダンパ
ー 5…排ガス冷却装置 6…補助誘引通
風機 7…誘引通風機 10…吸着装置 11…機枠 12…前処理濾過材 13…開閉蓋 15…浄化域 16…通風路 20…第1の浄化ユニット 21…外周側壁 22…導入孔 23…上流側壁 24…連通路 25…保持脚片 26…下流側壁 27…導出口 28…内周側壁 29…導出孔 30…第2の浄化ユニット 31…周側壁 32…上流側壁 33…導入孔 34…下流側壁 35…導出孔 36…通風路 40…第3の浄化ユニット 41…上・下側
壁 41´…左・右側壁 42…導入出孔 43…上流側壁 44…下部連通
口 45…下流側壁 46…上部連通
口 47…通風路 50…吸着浄化材 51…収納保持
体 52…吸着体 53…筒状体 54…吸着剤 55…収納保持
体 57…吸着体 58…毛状繊維
材 59…包装材

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排ガス系路中に設置され、排ガスを内部
    に流動させる吸着装置によって排ガス中に含まれている
    有害成分等を吸着捕捉することでこれを除去する排ガス
    の浄化方法であって、吸着装置中には有害成分等を吸着
    捕捉する圧潰可能な多数の吸着浄化材を充填保持した浄
    化ユニットを交換自在に収納しておき、有害成分等を吸
    着した使用後の吸着浄化材は圧潰、減容化して処理する
    ことを特徴とした排ガスの浄化方法。
  2. 【請求項2】 排ガスは吸着装置の上流に設置した排ガ
    ス冷却装置によって冷却する請求項1記載の排ガスの浄
    化方法。
  3. 【請求項3】 吸着装置内で上流側から下流側に複数の
    浄化ユニットを相互に連通させて配装し、浄化ユニット
    夫々に充填保持した物性が異なる少なくとも2種以上の
    吸着浄化材の組合せによって各種の有害成分等を順次に
    吸着捕捉する請求項1または2記載の排ガスの浄化方
    法。
  4. 【請求項4】 排ガス系路中に設置されることで排ガス
    が内部に流動される吸着装置を備えて成る排ガスの浄化
    装置において、吸着装置は、機枠内に、上流側から下流
    側に至るように複数に区画形成した浄化域と、上流側の
    浄化域からこの浄化域に隣接する下流側の浄化域内に至
    る通風路と、排ガス中の有害成分等を吸着捕捉する圧潰
    可能な吸着浄化材が充填されていて、夫々の浄化域内に
    交換自在に配装される浄化ユニットとを備えて成ること
    を特徴とする排ガスの浄化装置。
  5. 【請求項5】 浄化ユニットは、機枠内側面との間で通
    風路を形成するよう機枠の内形に比し小さい外形を有
    し、多数の導入孔が開穿されている外周側壁と、機枠の
    内形に比し小さくなっている外形を有し、周囲が連通路
    となる上流側壁と、機枠の内形にほぼ沿ってガスシール
    する外形を有し、中央に導出口が開口されている下流側
    壁と、これらの外周側壁、上流側壁、下流側壁によって
    囲繞されることで充填保持される圧潰可能な吸着浄化材
    とを備えて成り、この浄化ユニットの横断方向に沿って
    排ガスが流れるようにしてある請求項4記載の排ガスの
    浄化装置。
  6. 【請求項6】 浄化ユニットは、外周側壁に比し小さい
    内形を有し、多数の導出孔が開穿されている内周側壁を
    備え、この内周側壁、前記の外周側壁、上流側壁、下流
    側壁によって圧潰可能な吸着浄化材を囲繞してある請求
    項5記載の排ガスの浄化装置。
  7. 【請求項7】 浄化ユニットは、機枠に内挿可能な周側
    壁と、機枠の内形にほぼ沿ってガスシールする外形を有
    し、導入・出孔が形成されている上・下流側壁と、これ
    らの周側壁、上下流側壁によって囲繞されることで充填
    保持される圧潰可能な吸着浄化材とを備えて成り、この
    浄化ユニットの縦断方向に沿って排ガスが流れるように
    してある請求項4記載の排ガスの浄化装置。
  8. 【請求項8】 浄化ユニットは機枠に内挿可能で、多数
    の導入出孔が開穿されている上・下側壁と、この上・下
    側壁夫々を連結している左・右側壁と、機枠の上・下部
    側のいずれかで、また相互の位置が異なって上・下部連
    通口が開口形成されている上・下流側壁と、これらの上
    ・下側壁、左・右側壁、上・下流側壁によって囲繞され
    ることで収納される吸着浄化材とを備えて成り、この浄
    化ユニットの縦断方向に沿って排ガスが流れるようにし
    てある請求項4記載の排ガスの浄化装置。
  9. 【請求項9】 多孔素材による内外二重の周側壁、この
    内外二重の周側壁を連結する多孔素材による前後の前後
    壁を組合せて成る中空筒状の圧潰可能な収納保持体内
    に、排ガス中の有害成分等を吸着するに適した粒状、塊
    状等の各種の吸着体を充填保持してピース状に形成した
    ことを特徴とする吸着浄化材。
  10. 【請求項10】 粉状、粒状等の各種の吸着体を圧潰可
    能な毛状繊維材によって包覆保持してマット状に形成し
    たことを特徴とする吸着浄化材。
  11. 【請求項11】 吸着体は各種の有害成分等に対応して
    物性が異なるものとして、前記吸着装置内に配される複
    数の浄化ユニット夫々に各別にあるいは混合して充填保
    持してある請求項9または10のいずれか記載の吸着浄
    化材。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114495402A (zh) * 2022-02-07 2022-05-13 阿维塔科技(重庆)有限公司 一种危险区域警示方法及磁力吸附设备

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