JPH10248168A - 分散型電源の単独運転防止装置 - Google Patents
分散型電源の単独運転防止装置Info
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- JPH10248168A JPH10248168A JP9062023A JP6202397A JPH10248168A JP H10248168 A JPH10248168 A JP H10248168A JP 9062023 A JP9062023 A JP 9062023A JP 6202397 A JP6202397 A JP 6202397A JP H10248168 A JPH10248168 A JP H10248168A
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Abstract
散型電源の単独運転を防止する。 【解決手段】 需要家設備7に、電力系統5の基本波に
同期したその非整数倍の周波数の電流を中間次数調波の
注入電流として形成し,この電流を設備7の引込線9か
ら系統5に注入する中間調波電流注入装置16と、受電
点Aでの系統5の中間次数調波の電圧,電流の計測結果
から系統5の停止を監視して検出し,分散型電源6を系
統5から解列する系統停止検出処理装置23とを備え、
この装置23に、受電点変圧器21,受電点変流器22
の出力に含まれた中間次数調波の計測電圧,計測電流を
検出する手段と、計測電圧,計測電流により,受電点A
からみた系統5の中間次数調波についてのインピーダン
ス又はアドミタンスを算出する手段と、このインピーダ
ンス又はアドミタンスの変化から系統5の停止を検出し
て解列の指令を出力する手段とを設ける。
Description
に需要家設備の分散型電源を電力系統から解列してその
単独運転を防止する分散型電源の単独運転防止装置に関
する。
備等の自家用発電設備は、電力系統に連系運転されて分
散型電源を形成する。
ては、系統事故等により電力会社の変電所の遮断器が開
放されて上位系統からの給電が停止する電力系統の停止
時、例えば資源エネルギー庁監修の「分散型電源系統連
系技術指針」(社団法人 日本電気協会,平成6年1月
31日第2版発行)に記載されているように、単独運転
による感電事故等の発生を防止して電力系統の供給信頼
度の低下が生じないようにするため、電力系統から解列
して単独運転を確実に防止しなければならない。
源から電力系統への電力の逆潮流が生じる場合、前記技
術指針に記載されているように、従来は需要家側のみで
電力系統の停止を確実に検出する方法がなく、分散型電
源の単独運転をどのようにして防止するかが重要な技術
的課題の1つとなっている。
ス(又はアドミタンス)の変化から検出する方法とし
て、特開平6−343230号公報(H02J 3/3
0)には、電力系統にその基本波周波数(基本波電圧周
波数)の整数倍の周波数のn次高調波の電流を注入し、
需要家設備の受電点のn次高調波の電流,電圧の計測結
果に基づき、その高調波についての受電点からみた電力
系統のインピーダンスの変化を監視し、この変化から電
力系統の停止を検出することが記載されている。
タンスの変化を利用した検出方法により分散型電源を解
列することができると、需要家側のみで分散型電源の単
独運転を防止し得る。
分散型電源の単独運転を防止することは、つぎに説明す
るように、現実的でない。
波が存在し、その大きさ,次数は系統,時間帯等によっ
て異なる。
して注入電流に基づくn次高調波についての電力系統の
インピーダンスを計測するには、注入電流を常に電力系
統のn次高調波より十分に大容量にする必要がある。
する極めて大容量,大型で高価な装置が必要になり、し
かも、そのような大容量の高調波電流を電力系統に注入
することは好ましくない。
り分散型電源の単独運転を防止することは、現実的でな
い。
ように、従来は、この種分散型電源の単独運転を確実に
防止するため、電力系統の停止時、変電所の転送遮断装
置から通信線を介して需要家設備に遮断器のトリップ情
報の信号(開放信号)を送り、この信号に基づいて分散
電源を電力系統から確実に解列するようにしている。
系統の停止時、変電所から需要家設備に遮断器のトリッ
プ情報を転送して分散電源の単独運転を防止する場合、
トリップ情報の転送のために長距離の通信線の敷設等が
必要になる。
ジェネレーション事業者)が負担するが、そのために多
大な投資を要する問題点がある。
して需要家側のみで電力系統の停止を検出し、分散型電
源を電力系統から解列し得るようにし、小型の実用的な
装置により需要家の投資負担を大幅に軽減して分散型電
源の単独運転を確実に防止することを課題とする。
めに、請求項1に記載の本発明の分散型電源の単独運転
防止装置においては、分散型電源を有する需要家設備
に、分散型電源が接続された電力系統の基本波に同期し
た基本波の非整数倍の周波数の電流を中間次数調波の注
入電流として形成し,注入電流を需要家設備の引込線か
ら電力系統に注入する中間調波電流注入装置と、需要家
設備の受電点での前記電力系統の中間次数調波の電圧,
電流の計測結果から電力系統の停止を監視して検出し,
電力系統の停止を検出したときに分散型電源を電力系統
から解列する系統停止検出処理装置とを備え、系統停止
検出処理装置に、引込線の受電点変圧器,受電点変流器
の出力に含まれた中間次数調波の電圧,電流を計測電
圧,計測電流として検出する手段と、計測電圧,計測電
流により,受電点からみた電力系統の中間次数調波につ
いてのインピーダンス又はアドミタンスを算出する手段
と、中間次数調波についての算出したインピーダンス又
はアドミタンスの変化から電力系統の停止を検出して解
列の指令を出力する手段とを設ける。
統に注入する中間次数調波の注入電流は、本来、電力系
統に存在しない周波数の電流であり、存在しても極めて
僅かであり、しかも、電力系統の基本波に同期してい
る。
流を実用的な小容量にしても、系統停止検出処理装置は
デジタルフーリエ解析(DFT)等の周波数解析によ
り、受電点変圧器、受電点変流器の出力に含まれた中間
次数調波の電圧,電流,すなわち、需要家設備の受電点
から電力系統をみたときの注入電流に基づく電力系統の
電圧,電流を、電力系統の高調波等の影響を受けること
なく、精度よく計測電圧,計測電流として検出する。
ーダンス又はアドミタンスの計算により、受電点からみ
た電力系統の中間次数調波についてのインピーダンス又
はアドミタンスが精度よく求まり、このインピーダンス
又はアドミタンスの変化により電力系統の停止が正確に
検出され、この検出に基づき分散型電源を解列してその
単独運転を確実に防止できる。
不要になり、その通信線の敷設等が省け、電力系統に小
容量の電流を注入する実用的な小型の装置により、需要
家側のみで電力系統の停止を検出し、分散型電源を電力
系統から解列してその単独運転を確実に防止し得る。
間次数調波を、配電系統の力率改善用コンデンサによる
誤検出を阻止するように、配電系統の基本波の4倍未満
の周波数にすることが望ましい。
善用コンデンサが接続され、このコンデンサが需要家設
備の受電点からみた系統の短絡容量に影響を与え、注入
電流の周波数を高くする程前記短絡容量がみかけ上小さ
くなって計測電圧,計測電流に基づくインピーダンス又
はアドミタンス(絶対値)が配電系統の停止前,後で変
わらなくなり、配電系統の停止の誤検出が生じる。
デンサの容量が2MVA以上であることから、注入電流
の周波数を配電系統の基本波の4倍未満にすれば、力率
改善用コンデンサによる前記の誤検出を防止できること
が判明した。
は、中間次数調波を配電系統の基本波の4倍未満の周波
数にすることにより、力率改善用コンデンサの影響を排
除して配電系統の停止を正確に検出することができ、需
要家側のみで配電系統の停止を検出して分散型電源を配
電系統から解列し、その単独運転を確実に防止し得る。
ないし図9を参照して説明する。図1の単線系統図に示
すように、一般に、上位系統1に変電所2の1又は複数
の変圧器3の1次側が接続され、各変圧器3の2次側か
ら遮断器4を介して1又は複数の下位の電力系統5,
5’が分枝状に引出される。
源6,6’を有する需要家設備7,7’又は分散型電源
6,6’が設けられていない一般需要家設備8,8’か
らなる複数の需要家設備が接続される。
に本発明を適用する場合、需要家設備7は他の需要家設
備と同様、電力系統5に引込線9の遮断器10を介して
負荷母線11が接続され、この負荷母線11に各負荷フ
ィーダ12の変圧器13を介してそれぞれの負荷が接続
される。
れ、この遮断器14に、解列用の開閉器15を介して分
散型電源6が接続されるとともに、中間調波電流注入装
置16が接続される。
回路構成の同期制御部17と、この同期制御部17によ
り同期制御された中間次数調波の注入電流を形成して出
力する注入電流出力部18とからなり、この注入電流出
力部18は、注入電流を形成する電流源回路19,この
回路19を負荷母線11に接続する注入用の変圧器20
により形成される。
線11側に、受電点変圧器21及び受電点変流器22が
設けられ、それらの出力が系統停止検出処理装置23に
供給され、電力系統5の停止時、系統停止検出装置23
から開閉器15に解列の指令が供給されて開閉器15が
開放される。
22は、この種分散型電源を有する需要家設備に必ず設
けられる既存の計器用変圧器及び計器用変流器である。
ず、通常は遮断器4,10,14及び開閉器15がいず
れも閉成され、上位系統1の電力が電力系統5,5’に
給電され、電力系統5,5’が電力供給状態にある。
5’に連系して運転され、その出力は自設備7,7’内
で消費されるとともに余剰分が引込線9等を介して電力
系統5,5’に逆潮流として出力される。
変圧器21,受電点変流器22により図1の受電点Aの
電圧及びこの受電点Aを出入する電流が常時検出され、
受電点変圧器21の出力が中間調波電流注入装置16に
設けられた同期制御部17に供給される。
り変圧器21の出力のうちの最もレベルが大きい電力系
統5の例えば60Hzの基本波電圧の成分を検出し、その
検出周波数に基づくPLL制御処理により、前記基本波
電圧に周波数同期した信号,すなわち電力系統5の基本
波に同期した同期信号を形成する。
18は同期信号を設定逓倍比で逓倍した周波数信号を形
成し、この信号により電流源回路19の例えばインバー
タを駆動し、電力系統5の基本波に同期したその非整数
倍の周波数の中間次数調波の注入電流を形成し、この注
入電流を変圧器20,負荷母線11,引込線9を介して
需要家設備7の受電点Aから電力系統5に注入する。
4が開放されると、受電点Aからみた電源インピーダン
スが短絡インピーダンスから開放インピーダンスに変わ
るため、受電点Aからみた電力系統Aのインピーダンス
又はアドミタンス(以下インピーダンス等という)を監
視すれば、その変化から電力系統5の停止,すなわち分
散型電源5の単独運転への移行を検出できる。
ンピーダンス等は、原理上は、系統電圧に任意の周波数
の電圧を重畳し、この電圧と対応する電流とを計測する
ことにより、簡単な計算から求めることができる。
数の成分が存在していれば、計測結果を系統5の既存成
分と重畳電圧により生じた成分とにベクトル的に分離す
ること等が必要になり、そのために、重畳電圧を十分に
大きくする必要があり、大容量の電流を電力系統5に注
入しなければならなくなる。
るその基本波の整数倍の周波数のn次高調波の電圧とす
ることは、現実的でない。
の非整数倍の周波数の成分は存在しない。
倍の成分を中間次数調波の成分とすると、実系統の電圧
の周波数分析結果を示した図2からも明らかなように、
実系統においても、基本波(60Hz)イ及びその整数倍
の周波数の3次高調波(180Hz)ロ,5次高調波(3
00Hz)ハ,7次高調波(420Hz)ニのレベルは非常
に大きいが、中間次数調波はほとんどが基本波イの0.
01%以下の極めて小レベルであり、しかも、定常的に
は存在しないことが判明した。
横軸は周波数、縦軸は電圧(絶対値)である。
V)の0.1%(0.3V)のレベルを示し、波形ヘは
基本波のm倍(mは帯小数)の周波数の中間次数調波を
m次の中間次数調波としたときの中間調波電流注入装置
16の注入電流に基づく4.5次(m=4.5)の中間
次数調波を示す。
電力系統5に注入すると、この注入量が僅かであって
も、前記のベクトル的な分離を行うことなく、受電点A
からみた電力系統5のインピーダンス等を求めて監視す
ることができる。
数調波の電流(注入電流)が基本波に同期しているた
め、受電点変圧器21の検出電圧のDFT等の周波数解
析により注入電流に基づく電力系統5の中間次数調波の
電圧が精度よく求まり、同様に、受電点変流器22の検
出電流から注入電流が精度よく求まり、受電点Aからみ
た電力系統5のインピーダンス等が正確に求まる。
化からの電力系統5の停止検出を説明する。まず、電力
系統5の停止前(健全時)は、遮断器4が閉成し、受電
点Aからみた電力系統5は電源短絡状態にある。
の主な要素は変電所2の変圧器(バンクトランス)3の
短絡容量であり、これはどのバンクトランスでも同じで
あり、配電系統の場合、ほぼ150MVA(基本波)で
ある。
る場合を考慮すると、受電点Aからみた短絡容量は、配
電系統の場合、その線路インピーダンスも含めて70M
VAとみなすことができる。
に、分散型電源(自家用発電設備)の連系運転により系
統の短絡容量は増加するが、この短絡容量の増加により
他の需要家設備が遮断不能になる事態を回避するため、
配電系統の場合は、系統全体の短絡容量が150MVA
(基本波)を越えないように各需要家等で対策が施され
る。
型電源6’等の短絡容量は前記バンクトランスの短絡容
量より十分に小さく、配電系統の場合、全体で20MV
A(基本波)とみなすことができる。
り、図中のX1 は変電所2のバンクトランス3の等価イ
ンピーダンス、X2 は系統の線路インピーダンス、Xt
はインピーダンスX1 ,X2 を総合した電源インピーダ
ンス、X3 は他の設備の分散型電源6’の等価インピー
ダンスであり、それぞれ図中に示したパーセントインピ
ーダンス(%Z)であるとする。
5が配電系統の場合、受電点Aからみた基本波の短絡容
量は、遮断器4が閉成している系統停止前には90MV
A(=70MVA+20MVA)程度であり、遮断器4
が開放して系統が停止すると、系統停止前の数分の1の
20MVAに減少変化する。
えば30MVAに設定し、受電点Aからみた電力系統5
の短絡容量の30MVA未満への減少変化を監視するこ
とにより、電力系統5の停止を検出することができる。
ンピーダンスは後述するようにその短絡容量の逆数に比
例し、受電点Aからみた電力系統5のインピーダンスを
求めて前記短絡容量に換算し、その変化を計測監視すれ
ば、電力系統5の停止を検出することができる。
短絡容量は、周波数によって変化し、m次の中間次数調
波についての短絡容量は図4に示すように基本波(m=
1)の短絡容量の1/mになる。
配電系統の場合の実測結果であり、図中の実線aは系統
停止前の特性であり、実線bは系統停止後の特性であ
る。
間次数調波についての停止前,後の短絡容量Qma,Q
mbは、基本波(m=1)のときの90MVA(=70
MVA+20MVA),20MVAそれぞれの1/mに
減少し、つぎの数1の2式で示される。
(MVA) 停止後:|Qmb|=20/m (MVA)
受電点Aからみた電力系統5の概略の等価回路は図5に
示すようになる。
し、受電点変圧器21,受電点変流器22により計測さ
れた電力系統5のm次の中間次数調波の電圧,電流(い
ずれも複素数)をVimg(m),Iimg(m)とす
ると、受電点Aからみた電力系統5のm次の中間次数調
波についてのインピーダンスZmはつぎの数2の式で示
される。
基本波のインピーダンスZ1 は、系統がインダクタンス
とみなせることから、インピーダンスZmの1/mにな
り、つぎの数3の式から求めることができる。
m=Zm/m
絡容量は、例えば基本波についてはつぎの数4の式から
求めることができ、インピーダンスZ1 に逆比例する。
短絡容量の絶対値であり、V1 は定格の基本波電圧であ
る。
停止前は、Xt≪X3 であるため、インピーダンスZm
に基づいて前記数3の式から求まる基本波のインピーダ
ンスZ1 は、Z1 ≒Xtとみなすことができる。
短絡容量Q1 は、配電系統の場合、つぎの数5の式に示
すように、しきい値容量30MVAより十分大きくな
る。
|)≫30MVA
止後は、インピーダンスZ1 ,Zmが極めて大きくな
り、電流Iimg(m)が著しく減少してIimg
(m)≒0とみなせる。
ンスZmはZm≫m・Xtになり、インピーダンスZ1
はZ1(=Zm/m)≫Xtになる。
短絡容量Q1 は、つぎの数6の式に示すように、しきい
値容量30MVAより小さくなる。
ンピーダンスZ1 ,Zmは短絡容量Q1 ,Qmの逆数に
比例する。
Qm)|=|Zm/m|=|Vimg(m)/Iimg
(m)/m|
電流Iimg(m)からインピーダンスZmを求め、こ
のインピーダンスZmの逆数に比例する短絡容量Qm又
はそのm倍の短絡容量Q1 の変化を監視することによ
り、配電系統の場合は、短絡容量Qm,Q1 が30/m
MVA,30MVAそれぞれより低下したときに電力系
統5の停止を検出できる。
処理装置23は例えば図6に示すように形成され、受電
点変圧器21の出力(計測電圧)VPT,受電点変流器2
2の出力(計測電流)ICTをサンプルホールド回路24
v,24i及びA/D変換器25v,25iによりサン
プルホールドしてデジタルデータDv,Diに変換し、
時々刻々のデジタルデータDv,Diをマイクロコンピ
ュータ26により処理する。
ロック発生回路27にも供給され、この発生回路27は
計測電圧VPTに含まれた電力系統5の基本波電圧の周波
数を例えば128逓倍し、電力系統5の基本波に同期し
たその1サイクル当り128個のタイミングクロックを
形成する。
ルホールド回路24v,24iにサンプルホールド信号
として供給され、このサンプルホールド信号に同期して
サンプルホールド回路24v,24iが出力VPT,ICT
をサンプルホールドする。
クロックがマイクロコンピュータ26にデータDv,D
iの読込みのタイミング信号として供給され、このタイ
ミング信号にしたがってマイクロコンピュータ26がデ
ータDv,Diを取込む。
トウエア処理によりつぎの(i),(ii),(iii) の
手段を形成する。
処理により出力VPT,ICTに含まれたm次の中間次数調
波の電圧Vimg(m),電流Iimg(m)を計測電
圧,計測電流として検出する手段
からみた電力系統5の中間次数調波についてのインピー
ダンスZmを算出する手段
短絡容量Q1 を算出し、インピーダンスZmの変化を短
絡容量Q1 の変化として監視し、この監視により電力系
統5の停止を検出して開閉器15に解列の指令を出力す
る手段
コンピュータ26は図7のフローチャートに示すように
動作し、ステップS1 により時々刻々の2サイクルのデ
ジタルデータDv,Diを取込み、ステップS2 によ
り、取込んだ最新の2サイクルのデジタルデータDv,
DiのDFT処理を実施し、電力系統5のm次の中間次
数調波の電圧Vimg(m),電流Iimg(m)を検
出する。
(m),電流Iimg(m)の検出結果からインピーダ
ンスZmを算出し、ステップS4 により例えばステップ
S2のDFT処理で得られた基本波の電圧V1 とステッ
プS3 で得られたインピーダンスZmとに基づき、イン
ピーダンスZmを短絡容量Q1 (絶対値)に換算する。
が設定したしきい値容量,例えば30MVAより小さく
なるか否かを監視し、電力系統5が停止して短絡容量Q
1 が30MVAより小さくなると、ステップS1 〜S5
のループ処理からステップS6 に移行し、開閉器15に
分散型電源6の解列指令を出力して開閉器15を電力系
統5から解列し、分散型電源6の単独運転を防止する。
しないか又は存在しても極めて小レベルの中間次数調波
の電流であり、電力系統5の既存の中間次数調波のレベ
ルがほぼ基本波の0.01%以下であることから、その
注入量は、電力系統5に0.1%程度の電圧歪みが生じ
る程度でよく、電流源回路19が数KVAの小容量のイ
ンバータで実現できる。
同期しているため、マイクロコンピュータ26のDFT
処理により電圧Vimg(m),電流Iimg(m)が
精度よく求まり、電力系統5の停止を確実に検出するこ
とができる。
の装置により、その分散型電源6の単独運転を確実に防
止でき、この場合、変電所2からのトリップ情報の信号
が不要になって需要家の設備投資が大幅に軽減される。
により事前に電力系統5の既存の周波数分布を測定し、
最もレベルの小さい中間次数調波の周波数に設定するこ
とが好ましいのは勿論である。
にアドミタンスYm(=1/Zm)を求めて短絡容量に
換算し、その変化を計測監視しても同様の効果が得られ
る。
るため、実際には、図1の中間調波電流注入装置16等
を相毎に設け、電力系統5の各相に中間次数調波の電流
を注入し、受電点変圧器21の各線間電圧の出力と、受
電点変流器22の各相電流とに基づき、系統停止検出処
理装置23により中間次数調波の各線間電圧,各相電流
を前記の電圧Vimg(m),電流Iimg(m)とし
て相毎に電力系統5の停止を監視検出し、例えば、1相
でも停止を検出したときに、分散型電源6の各相の開閉
器15を開放して分散型電源6を電力系統5から解列す
ることが好ましい。
等から引出された高圧系統の場合は、中間次数調波の周
波数,すなわち次数mの特別な制限はないが、電力系統
5が低圧の配電系統の場合は、現実には図1に破線で示
す力率改善用コンデンサ28が必ず存在し、その容量は
5〜2MVA程度である。
系統5が配電系統の場合は、受電点Aから中間次数調波
の電流を注入すると、インピーダンスXt等と力率改善
用コンデンサ28とが並列共振回路を形成し、受電点A
からみた電力系統5のインピーダンスがみかけ上大きく
なって短絡容量がこのコンデンサ28のない場合より小
さくなる。
合、中間次数調波の次数mに対する配電系統の停止前,
後の短絡容量特性は図8,図9に示すようになる。
に5MVA,2MVAの力率改善用コンデンサが接続さ
れた場合を示し、それぞれの実線a,bは受電点Aから
みた停止前,後の短絡容量Qma,Qmbの実測特性で
あり、実線a’,b’は受電点Aからみた停止前,後の
短絡容量Qma,Qmbを電圧Vimg(m),電流I
img(m)から算出した推定特性である。
にすることから、注入電流の次数mは、力率改善用コン
デンサ28の容量が大きい図8の場合、実線b’の絶対
値が実線aの絶対値を下回るm<3でなければ配電系統
の停止を検出することができない。
を簡単にするため、インピーダンスX3 を無視し、電源
インピーダンス(バンクトランスのインピーダンス)X
tと力率改善用コンデンサ28とが共振回路を形成する
とした場合、力率改善用コンデンサ28が5MVAであ
れば、その共振次数は、計算上、ルート(70MVA/
5MVA)≒3.7の式から3.7次になる。
統条件により共振次数が3.7より小さくならないた
め、図8の場合はm<3の制限が生じる。
5次の中間次数調波の電流を受電点Aに注入すると、
1.5次の中間次数調波に対しては、インピーダンスX
tの短絡容量が70MVA/1.5≒47MVAにな
り、力率改善用コンデンサ28の容量が5MVA・1.
5=7.5MVAになるため、受電点Aからみた1.5
次の中間次数調波に対する電源インピーダンスXtの短
絡容量は、47MVAから(47MVA−7.5MVA
≒)40MVAに下がり、基本波に対するその短絡容量
は計算上は70MVAから(40MVA・1.5=)6
0MVAに下り、図8の実測からは50MVA近くまで
下る。
でも20MVAであるため、力率改善用コンデンサ28
がない場合と同様、しきい値容量を30MVAにして配
電系統の停止を確実に検出できる。
が最小2MVAの図9の場合は、次数mの制限が緩和さ
れ、m<4であれば配電系統の停止を検出することがで
きる。
は、その停止を確実に検出するため、注入電流の次数m
にm<4の制限が生じ、この場合、電流源回路19によ
り基本波の4倍未満の周波数の注入電流を形成すればよ
い。
力系統に需要家設備7のような本発明の単独運転防止装
置を有する複数の需要家設備が存在する場合は、相互干
渉を避けるため、それぞれの注入電流の周波数を異なら
せる必要がある。
帯小数に設定できるため、m<4の制限が生じる配電系
統にあっても、その周波数設定(次数mの設定)に困る
ことはない。
開始前に電力系統の周波数分布を計測し、例えばそのレ
ベルが0.01%以下の他の需要家設備が使用していな
い周波数を検出して注入電流の周波数に設定すればよ
い。
停止検出装置23等の構成は図1,図6に限定されるも
のではない。
2は既存のものでなくてもよい。さらに、コンピュータ
26によりDFTと異なる周波数解析手法で受電点の中
間次数調波の電圧,電流を検出してもよいのは勿論であ
る。
る。まず、請求項1の場合は、中間調波電流注入装置1
6が電力系統5に注入する中間次数調波の注入電流が、
本来、電力系統5に存在しない周波数の電流であり、存
在しても極めて僅かであり、しかも、電力系統5の基本
波に同期しているため、中間調波電流注入装置16の注
入電流を実用的な小容量にしても、系統停止検出処理装
置23がデジタルフーリエ解析(DFT)等の周波数解
析により、受電点変圧器21、受電点変流器22の出力
に含まれた中間次数調波の電圧,電流,すなわち、需要
家設備7の受電点から電力系統5をみたときの注入電流
に基づくその電圧,電流を、電力系統5の既存の高調波
等の影響を受けることなく、精度よく計測電圧,計測電
流として検出することができる。
ピーダンス又はアドミタンスの計算により、受電点から
みた電力系統5の中間次数調波についてのインピーダン
ス又はアドミタンスを精度よく求めることができ、この
インピーダンス又はアドミタンスの変化により需要家側
のみで電力系統5の停止を正確に検出することができ、
この検出に基づき分散型電源6を解列してその単独運転
を確実に防止することができる。
からのトリップ情報が不要になり、その通信線の敷設等
が省け、電力系統5に小容量の電流を注入する実用的な
小型の装置により、需要家側のみで電力系統5の停止を
検出し、分散型電源6を電力系統5から解列してその単
独運転を確実に防止することができる。
配電系統の場合に、中間次数調波を、配電系統の力率改
善用コンデンサ28による誤検出を阻止するように、配
電系統の基本波の4倍未満の周波数にしたため、力率改
善用コンデンサ28の影響を排除して配電系統の停止を
正確に検出することができ、需要家側のみで配電系統の
停止を検出して分散型電源を配電系統から解列し、その
単独運転を確実に防止することができ、配電系統の分散
型電源の単独運転防止に好適な装置を提供できる。
ある。
間次数調波の次数mに対する短絡容量の特性図である。
図である。
次数調波の次数mに対する短絡容量の1例の特性図であ
る。
次数調波の次数mに対する短絡容量の他の例の特性図で
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】 分散型電源を有する需要家設備に、 前記分散型電源が接続された電力系統の基本波に同期し
た前記基本波の非整数倍の周波数の電流を中間次数調波
の注入電流として形成し,前記注入電流を前記需要家設
備の引込線から前記電力系統に注入する中間調波電流注
入装置と、 前記需要家設備の受電点での前記電力系統の前記中間次
数調波の電圧,電流の計測結果から前記電力系統の停止
を監視して検出し,前記電力系統の停止を検出したとき
に前記分散型電源を前記電力系統から解列する系統停止
検出処理装置とを備え、 前記系統停止検出処理装置に、 前記引込線の受電点変圧器,受電点変流器の出力に含ま
れた前記中間次数調波の電圧,電流を計測電圧,計測電
流として検出する手段と、 前記計測電圧,前記計測電流により,前記受電点からみ
た前記電力系統の前記中間次数調波についてのインピー
ダンス又はアドミタンスを算出する手段と、 前記中間次数調波についての算出したインピーダンス又
はアドミタンスの変化から前記電力系統の停止を検出し
て前記解列の指令を出力する手段とを設けたことを特徴
とする分散型電源の単独運転防止装置。 - 【請求項2】 電力系統を配電系統とし、中間次数調波
を、前記配電系統の力率改善用コンデンサによる誤検出
を阻止するように、前記配電系統の基本波の4倍未満の
周波数にしたことを特徴とする請求項1記載の分散型電
源の単独運転防止装置。
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-
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- 1997-02-28 JP JP06202397A patent/JP3367371B2/ja not_active Expired - Fee Related
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