JPH10246838A - 光ファイバアレイ装置 - Google Patents

光ファイバアレイ装置

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JPH10246838A
JPH10246838A JP9050041A JP5004197A JPH10246838A JP H10246838 A JPH10246838 A JP H10246838A JP 9050041 A JP9050041 A JP 9050041A JP 5004197 A JP5004197 A JP 5004197A JP H10246838 A JPH10246838 A JP H10246838A
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JP
Japan
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optical fiber
core
tape
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bare
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JP9050041A
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English (en)
Inventor
Akihiro Takagi
章宏 高木
Fumiaki Hanawa
文明 塙
Norio Takato
範夫 高戸
Makoto Sumita
真 住田
Takao Fukumitsu
高雄 福満
Yasuhiro Hida
安弘 肥田
Yoshitaka Enomoto
圭高 榎本
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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  • Mechanical Coupling Of Light Guides (AREA)
  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)
  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コスト、高精度で導波路型光チップの入出
力ポートと高密度接続可能な光ファイバアレイ装置を提
供すること。 【解決手段】 裸光ファイバを被覆した複数本の光ファ
イバを帯状に並設してなる第1および第2のテープ型多
心光ファイバと、前記第1および第2のテープ型多心光
ファイバの裸光ファイバを横一列に交互に配置させる光
ファイバ配列具とからなる光ファイバアレイ装置であっ
て、前記光ファイバ配列具は、前記各裸光ファイバを所
定の間隔に整列させるためのV字型の溝を設けたV字型
部と、前記テープ型多心光ファイバの第2の被覆部分を
固定するための固定部とを具備し、前記第1および第2
のテープ型多心光ファイバの被覆を剥がし露出させた裸
光ファイバを前記V字型部に固定し、被覆部分を前記固
定部に固定してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバアレイ
装置に関し、特に、光導波路基板と光ファイバあるいは
光ファイバ同士を簡便かつ精度よく高密度に接続する技
術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ通信をはじめとする光産業の
進展に伴い、光信号の分岐、合分波および波長フィルタ
リング等の機能を実現する各種の光部品が要求されてい
る。該光部品を作製・実現する形態としては、プリズ
ム、レンズおよびミラー等の個別の光部品を高精度に調
心・組み立てて作るバルク型光部品、単心または2本以
上の光ファイバ素線を融着・延伸加工等によって組み合
わせ、かつ、各々を接続して作るファイバ型光部品、光
信号が伝搬する光導波路または光導波回路を形成した基
板の入出力ポート端面に単心または多心光ファイバアレ
イを接続して作る導波路型光部品におおむね分類され
る。また、前述した形態順に高機能・低コストの光部品
が提案されてきた。特に、導波路型光部品にあっては、
複雑な光回路を1チップ化でき、しかも、大量生産向き
のLSI製造プロセスを利用しているので、マルチメデ
ィア光ネットワークの実現を推進していく高機能・低コ
ストのキーデバイスとして大いに期待されている。
【0003】近年の光導波路作製技術の進展に伴って、
光回路チップ自体が占める導波路型光部品全体に対する
コストは、相対的に下がってきており、現在では、組立
・実装および検査工程等の光回路チップと多心光ファイ
バとの接続におけるコストが目立ってきた。また、高機
能で複雑かつ大規模な光回路チップは、一般的に多数の
入出力ポートを有しており、多条の光ファイバを接続す
る必要があり、多大な時間と労力とを要していた。この
ため、導波路型光部品の高歩留まり化・経済化を実現す
るには、光回路チップと多心光ファイバとの接続をいか
に高密度・高精度および低コストで実現するかにかかっ
ていた。
【0004】図8は、従来の多心光ファイバアレイとし
ての一般的なテープ型多心光ファイバ心線(8心)の断
面図であり、該図8から明らかなように、従来の光ファ
イバ心線は、光パワーを閉じ込めて伝搬させる外径約1
25μmの裸光ファイバ801と、該裸光ファイバの周
りを覆う1次被覆802とからなる光ファイバ素線を横
一列に複数本並べて2次被覆803で覆うという構造を
していた。該光ファイバ素線の外径は、たとえば、約2
50μmであり、裸光ファイバの外径の約2倍に形成さ
れていた。したがって、裸光ファイバの中心にある図示
しないガラスコア同士の距離(ピッチ)は約250μm
となっていた。また、テープ型多心光ファイバ心線の厚
さhは、h=0.4mmのものが一般的であったが、最
近においては、h=0.3mmのものも開発され、すで
に、実用化されている。
【0005】図9は、特願平4−147274号公報に
記載のテープ型多心光ファイバ心線を用いた光ファイバ
アレイ装置の概略構成を説明するための図である。この
テープ型多心光ファイバ心線は、光ファイバ素線7(光
ファイバ)として裸光ファイバ径すなわち光ファイバガ
ラス(クラッド)径が125μm、被覆の外径が250
μmである。該テープ型多心光ファイバ心線を用いた光
ファイバアレイ装置は、図9(a)に示すように、先端
のプラスチック被覆を一部除去した8心テープ型多心光
ファイバ心線2組を2段に整列させるように、上下それ
ぞれに2mm幅の角型溝を直接形成し、さらに、図9
(b)の断面図に示すように、光ファイバ素線を互い違
いに噛み合わせることにより、特別なピッチ間隔整列用
の部品を用いることなく、水平方向の光ファイバコア間
隔が125μmに設定できるというものである。
【0006】図10は、特開平5−313026号公報
に記載の光伝送体アレイと称する光ファイバアレイ装置
の概略構成を説明するための図である。当該光ファイバ
アレイ装置では、複数の光ファイバアレイの導入孔32
を孔間隔のある俵積み配列構造とし、その導出孔33を
平行密接配列構造とすることにより、孔間隔密接配列部
は裸光ファイバの導出部のみとなり、各孔間隔を厚くす
ることができるので、図10(b)に示すように、図1
0(a)に示した従来の光ファイバアレイ導入孔22お
よび導出孔23を、共に平行密接配列構造とした場合の
光伝送体配列装置31(光ファイバ搭載用部材,フェル
ール)の強度不足を解消するというものであった。
【0007】図11は、特願平7−246887号公報
に記載の多心光コネクタと称する光ファイバアレイ装置
の概略構成を説明するための図である。当該多心光コネ
クタは、図11(a)および図11(b)に示すよう
に、複数の光ファイバがほぼ250μmピッチで横一列
に並設される4心あるいは8心テープ型多心光ファイバ
心線145を2枚重ね合わせ、約125μmピッチの光
ファイバ挿通孔が備えられた位置決め用フェルール14
1すなわち光ファイバ搭載用部材に、重ね合わせたテー
プ型多心光ファイバ心線の裸光ファイバ先端部を挿入・
固定して、従来の約2倍の高密度で光ファイバアレイ装
置を実現するというものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、前記従来
技術を検討した結果、以下の問題点を見いだした。
【0009】特願平4−147274号公報に記載の図
9に示す従来の光ファイバアレイ装置には、以下に示す
問題点があった。第1の問題点は、実際に製造されてい
る裸光ファイバの直径は、製造ロットの違いによってば
らつきがあり、その直径は概ね125±1μm以内とな
るので、前述するような複数の裸光ファイバのみで高精
度のコアピッチを実現することが不可能であった。第2
の問題点は、裸光ファイバの外径が125±1μm以内
でばらつくことによって、裸光ファイバを搭載する高精
度のV字型の溝のピッチを125.0μmで製造できた
場合であっても、たとえば、隣接する裸光ファイバの直
径が126μmであったならば、該裸光ファイバ同士が
お互いに接触しあい光軸がずれてしまうという問題があ
った。第3の問題点は、当該特願平4−147274号
公報には、8心および16心のファイバアレイに関する
記述は存在するが、心線数が16心を越える場合につい
ては、その具体的な実現方法の記載がないという問題が
あった。
【0010】特開平5−313026号公報に記載の図
10に示す光ファイバアレイ装置にあっては、この構造
では、光ファイバアレイの導出部の孔間隔が依然として
密接配列構造を形成しているため、当該個所での強度が
不足し、たとえば、図12(b)に示すような間壁のダ
レや損傷が生じ、裸光ファイバアレイのコアピッチの精
度が大きく低下してしまうという問題があった。ただ
し、図12(a)は、正常時の状態を示す。また、俵積
み配列構造とした導入孔32の付近では、光伝送体配列
装置31の厚さが大きくなり、高密度化に不向きである
という問題もあった。さらには、交互に異なった斜め直
線状の配列孔を光伝送体配列装置に形成することは、従
来のものと比較して、その形成がかなり困難であり、製
造コストが上昇してしまうという問題があった。
【0011】特願平7−246887号公報に記載の図
11に示す多心光コネクタにあっては、横一列にほとん
ど隙間なく密接に挿通孔を配列したフェルール141
は、光ファイバの配列密度を一見向上させたように見え
るが、図12(b)に示すように、孔間壁が薄くなり、
光ファイバ挿入時の摩擦および磨耗等によって孔間壁が
破損し、最も重要な接続部端面でのピッチ精度が得られ
ないという欠点があった。また、当該公報中にも記載さ
れるように、このような多心光コネクタのフェルール
は、一般的には、樹脂等の有機材料を成形して作られて
おり、周囲の温度変化による材料の膨張・収縮のために
1μm以下の安定なピッチ精度を得ることは困難であ
り、高温高湿での耐環境性および長期的な信頼性の点で
も問題があった。さらには、当該公報中に記載されてい
る8心および16心等の比較的心数の少ない場合には実
現可能であっても、32心および64心以上の心数の多
い場合には、樹脂フェルールの熱膨張係数が大きいの
で、配列されたファイバの配列軸が大きくずれてしまう
という問題があった。また、当該多心光コネクタは、フ
ェルールを含むコネクタの構成部品点数が多いため、組
立に時間がかかり、製造コストが上昇してしまうという
問題もあった。また、図13に示すように、多心テープ
ファイバ被覆除去工具(ストリッパー)でテープ型多心
光ファイバ心線145の先端部被覆を除去すると、一般
的に各裸光ファイバ144は、必ず放射状に多少変形し
てしまうため、このままでフェルール141の挿通孔1
43に一度に挿入しようとしても、各裸光ファイバ14
4が挿通孔以外のテーパ状挿入孔の壁面や外部壁面にぶ
つかってしまい、場合によっては、裸光ファイバを裂傷
または破損させてしまう、あるいは、これを回避するた
めの専用治具を新たに開発する必要がある等の問題があ
った。
【0012】さらには、近年では、波長多重伝送用や光
線路試験用光部品として、8、16、32個あるいはそ
れ以上の複数個の同一光導波回路が1チップ化された高
密度で低価格な多チャンネル導波路型光部品モジュール
が要望されている。このような、多チャンネル型のモジ
ュールでは、たとえば、1、3、・・・、15および1
7、19、・・・、31というような奇数本目の光導波
路には、波長λ1の光を入射し、2、4、6、・・・、
16および18、20、・・・、32という偶数本目の
光導波路には、波長λ2の光を入射するというように、
光導波路の配列順に交互に光を入射させたり、その逆
に、奇数本目の光導波路からの光と偶数本目の光導波路
からの光を交互に取り出すと共に、各光をまとめて伝送
可能な導波路型16連WDM光カプラモジュールを高密
度化、低価格化することが要望されている。
【0013】本発明の目的は、低コスト、高精度で導波
路型光チップの入出力ポートと高密度接続可能な光ファ
イバアレイ装置を提供することにある。
【0014】本発明の他の目的は、1つの光導波路チッ
プ内に集積された複数の光導波路入力ポート等の配列順
に、交互に別々の波長の光を入射させることが可能な光
ファイバアレイ装置を提供することにある。
【0015】本発明のその他の目的は、光導波路出力ポ
ート等の配列順に、交互に別々の波長の光を取り出して
同一波長の光を束ねることが可能な光ファイバアレイ装
置を提供することにある。
【0016】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らか
になるであろう。
【0017】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。
【0018】(1)裸光ファイバを被覆した複数本の光
ファイバを帯状に並設してなる第1および第2のテープ
型多心光ファイバと、前記第1および第2のテープ型多
心光ファイバの裸光ファイバを横一列に交互に配置させ
る光ファイバ配列具とからなる光ファイバアレイ装置で
あって、前記光ファイバ配列具は、前記各裸光ファイバ
を所定の間隔に整列させるためのV字型の溝を設けたV
字型部と、前記テープ型多心光ファイバの第2の被覆部
分を固定するための固定部とを具備し、前記第1および
第2のテープ型多心光ファイバの被覆を剥がし露出させ
た裸光ファイバを前記V字型部に固定し、被覆部分を前
記固定部に固定する。
【0019】(2)前述する(1)に記載の光ファイバ
アレイ装置において、前記V字型の溝の間隔は、前記裸
光ファイバの間隔のほぼ1/2に設定する。
【0020】(3)前述する(1)もしくは(2)に記
載の光ファイバアレイ装置において、 前記光ファイバ
配列具は、前記第1および第2のテープ型多心光ファイ
バを配列させる第1のV字型部と、他のテープ型多心光
ファイバを配列させる第2のV字型部とを具備し、隣接
する前記第1および第2のV字型部の間隔を前記V字型
の溝の間隔と異なる間隔に設定する。
【0021】前述した(1)〜(3)の手段によれば、
光ファイバ配列具のV字型部のV字型の溝(V溝)によ
って各裸光ファイバを配列する際には、たとえば、平板
状の裸ファイバ押さえを用いて、V溝に配列させた裸光
ファイバを固定した後、紫外線硬化接着剤等で該裸光フ
ァイバと光ファイバ配列具とを接着することによって、
裸光ファイバは、各V溝内部の2つの側面(壁面)およ
び裸ファイバ押さえの平面との合計3平面で固定される
ことになる。このとき、裸光ファイバの外周面は前述の
3平面と各1点で接触するいわゆる3点支持構造となる
ので、裸光ファイバを高精度に所定の位置に位置合わせ
することができる。したがって、低コスト、高精度で導
波路型光チップの入出力ポートと高密度接続可能な光フ
ァイバアレイ装置を製造できる。
【0022】また、製造ロット間等での裸光ファイバの
外径のバラツキがあった場合であっても、光ファイバア
レイ装置のピッチを安定に高精度に保つことができる。
【0023】さらには、V溝の間隔を裸光ファイバの間
隔のほぼ1/2に設定したので、テープ型多心ファイバ
を重ね合わせて配列することが容易にできるので、1つ
の光導波路チップ内に集積された複数の光導波路入力ポ
ート等の配列順に、交互に別々の波長の光を入射させ
る、あるいは、光導波路出力ポート等の配列順に、交互
に別々の波長の光を取り出して同一波長の光を束ねるこ
とが可能な光ファイバアレイ装置を容易に製造すること
ができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、発明の実
施の形態(実施例)とともに図面を参照して詳細に説明
する。
【0025】なお、発明の実施の形態を説明するための
全図において、同一機能を有するものは同一符号を付
け、その繰り返しの説明は省略する。
【0026】図1は本発明の実施の形態1の光ファイバ
アレイ装置の概略構成を説明するための図であり、図1
(a)は本実施の形態1の光ファイバアレイ装置を用い
た4×32光スプリッタモジュールの斜視図であり、図
1(b)は本実施の形態1の光ファイバアレイ装置の概
略構成図であり、図1(c)は本実施の形態1で用いた
導波路型4×32光スプリッタ回路チップの一例を示す
図である。
【0027】図1において、1は光ファイバ搭載用部
材、2aは第1のテープ型多心光ファイバ心線、2bは
第2のテープ型多心光ファイバ心線、2cは第3のテー
プ型多心光ファイバ心線、2dは第4のテープ型多心光
ファイバ心線、3aは第1のテープ型多心光ファイバ心
線の裸光ファイバ、3bは第2のテープ型多心光ファイ
バ心線の裸光ファイバ、3cは第3のテープ型多心光フ
ァイバ心線の裸光ファイバ、3dは第4のテープ型多心
光ファイバ心線の裸光ファイバ、4は裸光ファイバ搭載
用V溝、5は光ファイバ押さえ用ガラス部材を示す。
【0028】光ファイバ搭載用部材1は、図1(b)か
ら明らかなように、一端部にV溝が設けられているV溝
領域(V字型部)と、他端部が平坦となっている平坦領
域(固定部)とから構成されており、特に、本実施の形
態においては、V溝領域に配列した各裸光ファイバ3
a,3b,3c,3dに不要な応力が加わらないよう
に、V溝領域と平坦領域との間に4本の8心(8本)テ
ープ光ファイバ心線の被覆の厚み程度の段差を設けてい
る。該段差から各裸光ファイバ3a,3b,3c,3d
の先端までの距離は、光ファイバのマイクロベンディン
グによる放射損失の増加、光ファイバの破断および損傷
を防止するために、本実施の形態では10mm程度とな
っている。
【0029】第1〜4のテープ型多心光ファイバ心線2
a,2b,2c,2dは、周知の8心のテープ型光ファ
イバ心線であり、本実施の形態1においては、第1のテ
ープ型光ファイバ心線2aと第2のテープ型光ファイバ
心線2bと、および、第3のテープ型光ファイバ心線2
cと第4のテープ型光ファイバ心線2dとをそれぞれ重
ね合わせて配置する。
【0030】裸光ファイバ3a,3b,3c,3dは、
それぞれ第1〜4のテープ型光ファイバ心線2a,2
b,2c,2dの周知の裸光ファイバであり、それぞれ
の裸光ファイバを被覆する1次被覆と、各1次被覆され
た光ファイバを8本づつに並設する2次被覆がされてい
る。
【0031】裸光ファイバ搭載用V溝4は、配列ピッチ
が各裸光ファイバ3a,3b,3c,3dの外径(約1
25μm)よりもやや大きく設定されている。これは、
現実にテープ型光ファイバ心線を製造する際の製造ロッ
ト間バラツキ等によって、裸光ファイバの外径が125
±1μmとなるからである。したがって、本実施の形態
においては、裸光ファイバ3a,3b,3c,3dをV
溝4に搭載する際に、隣接する裸光ファイバ同士が接触
するのをさけるための十分なV溝ピッチとして、127
μmに設定した。また、配列変換された2組のテープフ
ァイバアレイ同士が光ファイバ搭載用部材1の近傍で接
触するのを防止するために、第2のテープ型光ファイバ
心線2bの最右端の裸光ファイバ3bと、第3のテープ
型光ファイバ心線2cの最左端の裸光ファイバ3cとの
間すなわち同一領域の各テープ型多心光ファイバ心線を
搭載するV溝領域の間に、裸光ファイバを搭載するV溝
4のピッチと異なるピッチの領域として、V溝4がなく
十分に広い領域を設けたことが本発明の第2の特徴であ
る。
【0032】光ファイバ押さえ用ガラス部材5は、たと
えば、石英ガラスあるいはパイレックス等のような、光
ファイバ搭載用部材1と同様なガラス材料を用いる。
【0033】図1(a)および図1(b)から明らかな
ように、本実施の形態1の光ファイバアレイ装置におい
ては、第1の裸光ファイバ3aに1次被覆を施した光フ
ァイバ(光ファイバ素線)8本を2次被覆で帯状に並設
した第1のテープ型光ファイバ心線2aと、第2の裸光
ファイバ3bに1次被覆を施した光ファイバ8本を2次
被覆で帯状に並設した第2のテープ型光ファイバ心線2
bとを重ね合わせて配置する。このとき、8心テープ型
多心光ファイバ心線2a,2bの先端側すなわち加工側
の2次被覆および1次被覆を除去することによって、剥
き出しにした第1および第2の裸光ファイバ3a,3b
とが交互に配列するように、配列変換する。該配列変換
は、1次被覆および2次被覆を除去することによって、
隣接する裸光ファイバ3a同士のあいだに形成される間
隙(被覆厚さの約2倍分≒125μm)に、第2の裸光
ファイバ3bを挿入するようにして、第1の裸光ファイ
バ3aと第2の裸光ファイバ3bとを交互にかつ横一列
に並べ換えることにより、第1および第2のテープ型多
心光ファイバ心線を密着させて配置することができるの
で、裸光ファイバの配列ピッチすなわち光ファイバアレ
イを高密度化することができる。
【0034】第3および第4のテープ型光ファイバ心線
3c,3dにおいても、前述する第1および第2のテー
プ型光ファイバ心線3a,3bと同様にして、光ファイ
バアレイを高密度化している。
【0035】このように、2本の8心テープ型多心光フ
ァイバ心線を重ね合わせることによって、倍密度に配列
変換したファイバアレイの組が1組以上(ただし、本実
施の形態1においては2組である)、同一の光ファイバ
搭載用部材1の上に搭載することが可能となるので、た
とえば、高価な32心のテープ型光ファイバ心線を使用
することなく、32心の光ファイバアレイ装置を構成す
ることができる。また、L組(ただし、Lは1以上の自
然数)の配列変換したファイバアレイを同一の光ファイ
バ搭載用部材1に搭載することによって、高価な32心
のテープ型光ファイバ心線を使用することなく、16×
L心の高密度の光ファイバアレイ装置を構成することが
できるので、光ファイバアレイ装置を安価に製造するこ
とができる。
【0036】次に、図2に本実施の形態1の光ファイバ
アレイ装置の配列順番を説明するための図を示し、以
下、図2に基づいて、実施の形態1の光ファイバアレイ
装置における裸光ファイバの配列順番について説明す
る。ただし、図2において、図2(a)はテープ型多心
光ファイバ心線の配列順番を説明するための図であり、
図2(b)は光ファイバ搭載用部材にV溝のない領域を
設けない場合の裸光ファイバとV溝との位置関係を説明
するための図であり、図2(c)は光ファイバ搭載用部
材にV溝のない領域を設けた場合の裸光ファイバとV溝
との位置関係を説明するための図である。
【0037】図2において、PcはV溝4を設けていな
い部分を含むV溝4のピッチ間隔であり、詳細について
は後述する。
【0038】V溝4の頂角部分に記載する数字は、本実
施の形態の光ファイバアレイ装置に設けた32個のV溝
4の位置を示すために記載したV溝番号であり、図2の
場合は、V溝4を設けていない部分の前後を拡大した図
となっているので、11〜22までとなっている。
【0039】まず、図2に基づいて、他のテープ型多心
光ファイバ心線と隣接することになる第2の8心テープ
型多心光ファイバ心線2bの最右端の裸光ファイバ3b
すなわち16番目のV溝4に配置される裸光ファイバ3
bと、第3の8心テープ型多心光ファイバ心線2cの最
左端の裸光ファイバ3cすなわち17番目のV溝4に配
置される裸光ファイバ3cとの間に、V溝4のない領域
を設けることによる効果を説明する。
【0040】図2(a)および図2(b)から明らかな
ように、横一列に並べ換えた2組のテープ型光ファイバ
心線2a,2b,2c,2dの裸光ファイバ3a,3
b,3c,3dを連続したV溝4に密接配列した場合、
テープ型光ファイバ心線の2次被覆の厚さの約2倍分、
16番目のV溝4に配置される第2の裸光ファイバ3b
と17番目のV溝4に配置される第3の裸光ファイバ3
cとピッチがずれてしまうことになる。このため、第1
のテープ型多心光ファイバ心線2aと第3のテープ型多
心光ファイバ心線2cと、および、第2のテープ型多心
光ファイバ心線2bと第4のテープ型多心光ファイバ心
線2dとが、それぞれ光ファイバ搭載用部材1の中央付
近すなわち各テープ型多心光ファイバ心線を並べた境界
で、互いに接触しあい、この状態で各裸光ファイバをV
溝4に配列した場合、剥き出しになっている部分の裸光
ファイバや該裸光ファイバと被覆の根本付近との間に不
要な応力がかかり、裸光ファイバの破断および損傷が生
じ易くなり、長期に安定して光信号を伝送できなくなる
という問題が生じることになる。
【0041】したがって、本実施の形態の光ファイバア
レイ装置では、図2(c)に示すように、異なるテープ
型多心光ファイバ心線の裸光ファイバが隣接することに
なるV溝間(本実施の形態1においては、16番目と1
7番目のV溝間)に、テープ型多心光ファイバ心線の2
次被覆の厚さtの少なくとも2倍以上の余裕すなわちV
溝4のないピッチ間隔を設けた。特に、本実施の形態1
では、厚さh=0.4mmの標準的なテープ型多心光フ
ァイバ心線(ただし、t≒0.075mm)を用いる場
合には、Pc≒0.25mmとなるので、余裕をみてP
c=0.3mm程度に設定した。なお、テープ型多心光
ファイバ心線の厚さhおよび2次被覆の厚さtについて
は、図8を参照されたい。ただし、近年開発され普及し
始めた厚さh=0.3mmのテープ型多心光ファイバ心
線(ただし、t≒0.025mm)を本発明に適用する
場合には、Pc≒0.175mmとなるので、余裕を考
慮してたとえばPc=0.2mm程度に設定することが
好適である。また、前述したV溝4のない部分を含むピ
ッチPcは、使用するテープ型多心光ファイバ心線によ
っては被覆の厚さにバラツキがあるので、該バラツキの
程度に応じて隣接するテープ型多心光ファイバ心線同士
がぶつかることがないように、たとえば、16番目と1
7番目のピッチ間隔を設定し直す必要があることはいう
までもない。また、たとえば、本願発明を適用した32
心光ファイバアレイ装置を持ち運ぶ、導波路型光回路と
接続する、パッケージングする、あるいは、所定の収納
箱に実装する等の過程において、固定されていない長尺
の4本のテープ型多心光ファイバ心線同士が接触し合
い、お互いに不要な応力を与え合った結果として、光フ
ァイバ搭載用部材1上の裸光ファイバ部分に損傷あるい
は断線等を生じさせてしまうことが懸念される場合に
は、たとえば、16番目と17番目との間の領域のV溝
のピッチ間隔Pcを、前述するピッチ間隔よりも十分大
きい値に設定することによって、テープ型多心光ファイ
バ心線同士の接触を防止できるので、裸光ファイバの損
傷あるいは断線等の懸念を解消できることは言うまでも
ない。
【0042】次に、図7に実施の形態1の光ファイバア
レイ装置の組立手順の一例を説明するための図を示し、
以下、図7に基づいて、本実施の形態1の光ファイバア
レイ装置の組立手順を説明する。
【0043】まず、8心の第2および第4のテープ型多
心光ファイバ心線2b,2dを光ファイバ搭載用部材1
の上方から降ろしてきて、第2および第4の裸光ファイ
バ3b,3dを、その先端部よりもピッチが極めて揃っ
ている被覆に近い部分から順番に、所定のV溝4上に載
せていく。このとき、被覆の根本部分は、V溝領域と平
坦領域との境部分に設けた段差よりも下側の平坦領域内
となるように、第2および第4のテープ型多心光ファイ
バ心線2b,2dを光ファイバ搭載用部材1に搭載す
る。この状態では、ピッチが極めて揃っている被覆に近
い裸光ファイバは所定のV溝4上に配置されるが、たと
えば、先端部付近の裸光ファイバは配置されない場合が
ある。この場合には、V溝4が延在する方向あるいは該
延在方向と垂直をなす方向に、各テープ型多心光ファイ
バ心線2b,2dを僅かに動かす動作を数回程度繰り返
すことによって、裸光ファイバ3b,3dを全て所定の
V溝4上に極めて簡単に自己配列させることができる。
次に、光ファイバ押さえ用ガラス部材5をV溝4に配列
させた裸光ファイバに押し当て、このままの状態で、た
とえば、UV接着剤(紫外線硬化接着剤)を、光ファイ
バ搭載用部材1と裸光ファイバ2b,2dとの隙間に注
入し、光ファイバ搭載用部材1と裸光ファイバ2b,2
dとをそれぞれ硬化・固定する。次に、光ファイバ搭載
用部材1の平坦領域とテープ型多心光ファイバ心線2
b,2dとの間に、たとえば、UV接着剤を注入し、該
光ファイバ搭載用部材1と裸光ファイバ2b,2dとを
それぞれ硬化・固定した後、周知の基板切断装置77で
光ファイバ搭載用部材1のV溝側の先端部を切断して斜
め研磨を行う。
【0044】以上説明したように、本発明の実施の形態
1の光ファイバアレイ装置を用いることによって、前述
するような迅速かつ簡単な手順によって裸光ファイバ2
b,2dを光ファイバ搭載用部材1に配列し固定するこ
とができるのは、光ファイバ搭載用部材1の上方すなわ
ちテープ型多心光ファイバ心線を搭載する側には、はじ
めに搭載した第2および4のテープ型多心光ファイバ心
線2b,2dを除いては解放された空間があり、作業者
の視野を妨げるものがないので、作業者が目視によって
配列状況を容易に確認できるからである。また、この配
列方法は、次の工程である第1および第3のテープ型多
心光ファイバ心線2a,2cを配列する場合にもそのま
ま適用することができ、さらには、64心、128心あ
るいは256心等の極めて心数が多くなった場合であっ
ても、そのまま適用可能である。さらには、この配列方
法は作業中の視認性が良好なことに加え、作業内容が簡
単となっているので、たとえば、光ファイバアレイ装置
の組立コストの低減化を期待することが可能な光ファイ
バアレイ装置の自動組立装置にも容易に適用できるの
で、さらに、光ファイバアレイ装置のコストを大きく低
減できる。
【0045】さらには、本実施の形態においては、裸光
ファイバ3a,3b,3c,3dをV溝4に配置する、
すなわち、隣接する裸光ファイバの間隔を所定の間隔に
配置する場合に、V溝4の壁面による2支点と光ファイ
バ押さえ用ガラス部材5による1支点との合計3支点
で、各裸光ファイバの位置決めを行うことができるの
で、各裸光ファイバ3a,3b,3c,3dの位置合わ
せ精度を向上できる。
【0046】図5は本発明を適用した32心の光ファイ
バアレイ装置のピッチ誤差を計測した結果を示す図であ
る。
【0047】該計測方法は、図2における16番目と1
7番目のV溝4のない領域の中間位置、すなわち、Pc
の中心位置を計測の基準点として、試作した18個の3
2心光ファイバアレイ装置のピッチを計測し、該計測値
と設計値127μmとの差の絶対値を誤差として示した
ものである。ただし、このときのサンプル数すなわち得
られた誤差の総数は、1個当たりのV溝4の数32と試
作し計測した光ファイバアレイ装置の数18との積とな
るので、576となる。
【0048】ピッチの計測は、精密X−Yステージに光
ファイバアレイ装置を搭載して、該端面部より別の単心
光ファイバから光を導入した時の各ファイバの他端から
の出射光が最大パワーとなる位置を求める周知のピーク
サーチ法に依った。
【0049】図5の結果から明らかなように、本発明を
適用することにより、全てのV溝4のピッチ誤差は、
1.1μm以内に入っており、極めて優れた位置精度の
光ファイバアレイ装置を実現できることが実証できた。
【0050】(実施の形態2)図3は本発明の実施の形
態2の光ファイバアレイ装置のテープ型多心光ファイバ
心線の配列順番を説明するための図であり、本実施の形
態2の光ファイバアレイ装置は、テープ型多心光ファイ
バ心線の配列順番が異なるのみであり、他は実施の形態
1の光ファイバアレイ装置と同じ構成となる。したがっ
て、ここでは、配列順番を変更したことによる実施の形
態1の光ファイバアレイ装置との相違点についてのみ説
明する。ただし、図3において、図3(a)はテープ型
多心光ファイバ心線の配列順番を説明するための図であ
り、図3(b)は光ファイバ搭載用部材にV溝のない領
域を設けた場合の裸光ファイバとV溝との位置関係を説
明するための図である。
【0051】また、32aは第1のテープ型多心光ファ
イバ心線、32bは第2のテープ型多心光ファイバ心
線、32cは第3のテープ型多心光ファイバ心線、32
dは第4のテープ型多心光ファイバ心線、33aは第1
のテープ型多心光ファイバ心線の裸光ファイバ、33b
は第2のテープ型多心光ファイバ心線の裸光ファイバ、
33cは第3のテープ型多心光ファイバ心線の裸光ファ
イバ、33dは第4のテープ型多心光ファイバ心線の裸
光ファイバを示す。
【0052】図3から明らかなように、本実施の形態2
では実施の形態1と比較して、8心の第1のテープ型多
心光ファイバ心線2aと第2のテープ型多心光ファイバ
心線2bとの配列位置が異なっているのみである。すな
わち、本実施の形態2の光ファイバアレイ装置では、第
1のテープ型多心光ファイバ心線32aの各裸光ファイ
バ33aが偶数番目のV溝4に、第2のテープ型多心光
ファイバ心線32bの各裸光ファイバ33bが奇数番目
のV溝4に配置されている。
【0053】この配列の場合には、隣接した結果、接触
することになるテープ型多心光ファイバ心線は、第1と
第3のテープ型多心光ファイバ心線32a,32cとな
る。したがって、該第1と第3のテープ型多心光ファイ
バ心線32a,32cが互いに接触しない16番目と1
7番目のV溝のピッチ(中心線間距離)Pcは、たとえ
ば、厚さh=0.4mmの標準的なテープ型多心光ファ
イバ心線を用いる場合には、Pc≒0.4mmとなるの
で、余裕を持たせて本実施の形態2ではPc=0.45
mm程度に設定する。ただし、近年開発され普及し始め
た厚さh=0.3mmのテープ型多心光ファイバ心線
(ただし、t≒0.025mm)を本発明に適用する場
合には、Pc≒0.3mmとなるので、余裕を考慮して
たとえばPc=0.35mm程度に設定することが好適
である。ただし、前述したV溝4のピッチPcは、前述
した実施の形態1と同様に、使用するテープ型多心光フ
ァイバ心線によっては被覆の厚さにバラツキがあるの
で、該バラツキの程度に応じて隣接するテープ型多心光
ファイバ心線同士がぶつかることがないように、たとえ
ば、16番目と17番目のV溝4のピッチを設定し直す
必要があることはいうまでもない。また、たとえば、本
願発明を適用した32心光ファイバアレイ装置を持ち運
ぶ、導波路型光回路と接続する、パッケージングする、
あるいは、所定の収納箱に実装する過程において、固定
されていない長尺の4本のテープ型多心光ファイバ心線
同士が接触し合い、お互いに不要な応力を与え合った結
果として、光ファイバ搭載用部材1上の裸光ファイバ部
分に損傷あるいは断線等を生じさせてしまうことが懸念
される場合には、たとえば、16番目と17番目との間
の領域のV溝4のピッチPcを、前述するピッチよりも
十分大きい値に設定することによって、裸光ファイバの
損傷あるいは断線等の懸念を解消できることは言うまで
もない。
【0054】以上説明したように、本実施の形態2の光
ファイバアレイ装置では、図3に示すように、製造工程
上、後に配列することになるテープ型多心光ファイバ心
線同士が近接するように配列する場合、具体的には、当
該テープ型多心光ファイバ心線の裸光ファイバ33a,
33cが、隣接する16番目と17番目のV溝4に配列
する場合には、厚さhに余裕を持たせたPcを設定する
ことによって、前述する実施の形態1と同じ効果を得る
ことができる。
【0055】(実施の形態3)図4は本発明の実施の形
態3の光ファイバアレイ装置のテープ型多心光ファイバ
心線の配列順番を説明するための図であり、本実施の形
態3の光ファイバアレイ装置は、テープ型多心光ファイ
バ心線の配列順番が異なるのみであり、他は実施の形態
1の光ファイバアレイ装置と同じ構成となる。したがっ
て、ここでは、配列順番を変更したことによる実施の形
態1の光ファイバアレイ装置との相違点についてのみ説
明する。ただし、図4において、図4(a)はテープ型
多心光ファイバ心線の配列順番を説明するための図であ
り、図4(b)は光ファイバ搭載用部材にV溝のない領
域を設けた場合の裸光ファイバとV溝との位置関係を説
明するための図である。
【0056】また、42aは第1のテープ型多心光ファ
イバ心線、42bは第2のテープ型多心光ファイバ心
線、42cは第3のテープ型多心光ファイバ心線、42
dは第4のテープ型多心光ファイバ心線、43aは第1
のテープ型多心光ファイバ心線の裸光ファイバ、43b
は第2のテープ型多心光ファイバ心線の裸光ファイバ、
43cは第3のテープ型多心光ファイバ心線の裸光ファ
イバ、43dは第4のテープ型多心光ファイバ心線の裸
光ファイバを示す。
【0057】図4から明らかなように、本実施の形態3
では実施の形態1と比較して、8心の第2のテープ型多
心光ファイバ心線2bと第4のテープ型多心光ファイバ
心線2dとの配列位置が異なっているのみである。すな
わち、本実施の形態3の光ファイバアレイ装置では、第
2のテープ型多心光ファイバ心線42bの各裸光ファイ
バ43bが偶数番目のV溝4に、第4のテープ型多心光
ファイバ心線42dの各裸光ファイバ43dが奇数番目
のV溝4に配置される。
【0058】この配列の場合には、隣接した結果、接触
することになるテープ型多心光ファイバ心線は、第2と
第4のテープ型多心光ファイバ心線42b,42dとな
る。したがって、該第2と第4のテープ型多心光ファイ
バ心線42b,42dが互いに接触しない16番目と1
7番目のV溝4のピッチ(中心線間距離)Pcは、前述
した実施の形態2と同様に、たとえば、厚さh=0.4
mmの標準的なテープ型多心光ファイバ心線を用いる場
合には、Pc≒0.4mmとなるので、余裕を持たせて
Pc=0.45mm程度に設定する。ただし、近年開発
され普及し始めた厚さh=0.3mmのテープ型多心光
ファイバ心線(ただし、t≒0.025mm)を本発明
に適用する場合には、Pc≒0.3mmとなるので、余
裕を考慮してたとえばPc=0.35mm程度に設定す
ることが好適である。ただし、前述したV溝4のピッチ
Pcは、前述した実施の形態1と同様に、使用するテー
プ型多心光ファイバ心線によっては被覆の厚さにバラツ
キがあるので、該バラツキの程度に応じて隣接するテー
プ型多心光ファイバ心線同士がぶつかることがないよう
に、たとえば、16番目と17番目のV溝4のピッチを
設定し直す必要があることはいうまでもない。また、た
とえば、本願発明を適用した32心光ファイバアレイ装
置を持ち運ぶ、導波路型光回路と接続する、パッケージ
ングする、あるいは、所定の収納箱に実装する過程にお
いて、固定されていない長尺の4本のテープ型多心光フ
ァイバ心線同士が接触し合い、お互いに不要な応力を与
え合った結果として、光ファイバ搭載用部材1上の裸光
ファイバ部分に損傷あるいは断線等を生じさせてしまう
ことが懸念される場合には、たとえば、16番目と17
番目との間の領域のV溝4のピッチPcを、前述するピ
ッチよりも十分大きい値に設定することによって、裸光
ファイバの損傷あるいは断線等の懸念を解消できること
は言うまでもない。
【0059】以上説明したように、本実施の形態3の光
ファイバアレイ装置では、図4に示すように、製造工程
上、後に配列することになるテープ型多心光ファイバ心
線同士が近接するように配列する場合、具体的には、当
該テープ型多心光ファイバ心線の裸光ファイバ43b,
43dが、隣接する16番目と17番目のV溝4に配列
する場合には、厚さhに余裕を持たせたPcを設定する
ことによって、前述する実施の形態1と同じ効果を得る
ことができる。
【0060】(実施の形態4)図6は実施の形態1の光
ファイバアレイ装置を適用した16個のWDM光回路
(16連WDM光回路)の概略構成を説明するための図
である。
【0061】なお、WDM光回路は、2つの入力端から
入力する波長λ1と波長λ2の光が光結合部で合波さ
れ、共通の出力端から出力するものであり、16連WD
M光回路は該WDM光回路が1列に16個並んでいる光
回路である。また、図6のWDM光回路に適用した実施
の形態1の光ファイバアレイ装置は、入出力ポート16
番目と17番目との間隔は、前述したように、テープ型
多心光ファイバ心線同士が接触しないように、十分な間
隔を設けている。
【0062】次に、図6に基づいて、16連WDM回路
について説明する。
【0063】図6から明らかなように、本発明の実施の
形態1の光ファイバアレイ装置を適用することにより、
1,3,5,・・・,15および17,19,・・・,
31の奇数本目の光導波路には波長λ1の光を入射で
き、2,4,6・・・,16および18,20,・・
・,32の偶数本目の光導波路にはλ2の光を入射す
る、すなわち、光導波路の配列順に交互に光を入射させ
る、あるいは、その逆に奇数本目の光導波路からの光と
偶数本目の光導波路からの光とを交互に取り出して、か
つ、各光をまとめて伝送できるので、導波路型16連W
DM光カプラモジュールを高密度かつ低価格で構成でき
るという効果がある。
【0064】以上、本発明者によってなされた発明を、
前記発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本
発明は、前記発明の実施の形態に限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能で
あることは勿論である。
【0065】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。
【0066】(1)低コスト、高精度で導波路型光チッ
プの入出力ポートと高密度接続可能な光ファイバアレイ
装置を製造することができる。
【0067】(2)1つの光導波路チップ内に集積され
た複数の光導波路入力ポート等の配列順に、交互に別々
の波長の光を入射させることが可能な光ファイバアレイ
装置を製造することができる。
【0068】(3)光導波路出力ポート等の配列順に、
交互に別々の波長の光を取り出して同一波長の光を束ね
ることが可能な光ファイバアレイ装置を製造することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の光ファイバアレイ装置
の概略構成を説明するための図である。
【図2】本実施の形態1の光ファイバアレイ装置の配列
順番を説明するための図である。
【図3】本発明の実施の形態2の光ファイバアレイ装置
のテープ型多心光ファイバ心線の配列順番を説明するた
めの図である。
【図4】本発明の実施の形態3の光ファイバアレイ装置
のテープ型多心光ファイバ心線の配列順番を説明するた
めの図である。
【図5】本発明を適用した32心の光ファイバアレイ装
置のピッチ誤差を計測した結果を示す図である。
【図6】実施の形態1の光ファイバアレイ装置を適用し
た16個のWDM光回路の概略構成を説明するための図
である。
【図7】実施の形態1の光ファイバアレイ装置の組立手
順の一例を説明するための図である。
【図8】従来の多心光ファイバアレイとしての一般的な
テープ型多心光ファイバ心線の断面図である。
【図9】従来のテープ型多心光ファイバ心線を用いた光
ファイバアレイ装置の概略構成を説明するための図であ
る。
【図10】従来の光伝送体アレイと称する光ファイバア
レイ装置の概略構成を説明するための図である。
【図11】従来の多心光コネクタの概略構成を説明する
ための図である。
【図12】従来の光ファイバアレイにおいて、導入孔お
よび導出孔を共に平行密接配列構造とした場合の光伝送
体配列装置の問題点を説明するための図である。
【図13】多心テープファイバ被覆除去工具でテープ型
多心光ファイバ心線の先端部被覆を除去した場合の裸光
ファイバアレイの状態を説明するための図である。
【符号の説明】
1…光ファイバ搭載用部材、2a,32a,42a…第
1のテープ型多心光ファイバ心線、2b,32b,42
b…第2のテープ型多心光ファイバ心線、2c,32
c,42c…第3のテープ型多心光ファイバ心線、2
d,32d,42d…第4のテープ型多心光ファイバ心
線、3a,33a,43a…第1のテープ型多心光ファ
イバ心線の裸光ファイバ、3b,33b,43b…第2
のテープ型多心光ファイバ心線の裸光ファイバ、3c,
33c,43c…第3のテープ型多心光ファイバ心線の
裸光ファイバ、3d,33d,43d…第4のテープ型
多心光ファイバ心線の裸光ファイバ、4…裸光ファイバ
搭載用V溝、5…光ファイバ押さえ用ガラス部材、Pc
…V溝を設けていない部分を含むV溝のピッチ間隔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 住田 真 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 福満 高雄 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 肥田 安弘 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 榎本 圭高 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 裸光ファイバを被覆した複数本の光ファ
    イバを帯状に並設してなる第1および第2のテープ型多
    心光ファイバと、前記第1および第2のテープ型多心光
    ファイバの裸光ファイバを横一列に交互に配置させる光
    ファイバ配列具とからなる光ファイバアレイ装置であっ
    て、 前記光ファイバ配列具は、前記各裸光ファイバを所定の
    間隔に整列させるためのV字型の溝を設けたV字型部
    と、前記テープ型多心光ファイバの第2の被覆部分を固
    定するための固定部とを具備し、前記第1および第2の
    テープ型多心光ファイバの被覆を剥がし露出させた裸光
    ファイバを前記V字型部に固定し、被覆部分を前記固定
    部に固定してなることを特徴とする光ファイバアレイ装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光ファイバアレイ装置
    において、 前記V字型の溝の間隔は、前記裸光ファイバの間隔のほ
    ぼ1/2に設定することを特徴とする光ファイバアレイ
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1もしくは2に記載の光ファイバ
    アレイ装置において、 前記光ファイバ配列具は、前記第1および第2のテープ
    型多心光ファイバを配列させる第1のV字型部と、他の
    テープ型多心光ファイバを配列させる第2のV字型部と
    を具備し、隣接する前記第1および第2のV字型部の間
    隔を前記V字型の溝の間隔と異なる間隔に設定すること
    を特徴とする光ファイバアレイ装置。
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