JPH10245862A - 土木作業用器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】シャベル等の土木作業用器具を使用した土砂の
除去作業の際に、シャベル等を掘り起こす目標へ突き立
てたり、シャベル等に作業員の体重を乗せながらの土中
へ先端部を差し込むという一連の作業が不要とすること
により、被災地等の足場の確保ができない場所において
も迅速な作業を可能し、作業中の不慮の事故の防止、植
物の根切り作業も簡単な土木作業用器具を提供する。 【解決手段】土砂の掘り起こし作業等を行う先端部及び
柄部からなる土木作業用器具において、筒体であって内
側を挿通路とした柄部と、該柄部の一端は開口部であ
り、該開口部から挿入され且つ前記挿通路を摺動する棒
状のハンマーと、前記柄部の他端側に設けられ且つ前記
ハンマーの先端が当接する受部と、前記柄部の他端に前
記先端部を設けたことを特徴とする土木作業用器具を構
成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、主として土中への
打ち込み等を容易に行うことを可能としたシャベル、た
がね等の土木作業用器具に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、土砂の除去、掘り起こし作業
等においてシャベル、たがね等の土木作業用器具が使用
されている。かかる器具、例えばシャベルを使用した作
業は、先ず掘り起こす目標にシャベルを勢いよく突き立
て、次にシャベルの一部を湾曲させて形成された足掛部
に足を乗せて、作業者の体重を掛けながらシャベル先端
を所定の箇所まで土中に差し込み、その後シャベルを倒
して土を掘り起こす。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の土木作業用器具
を使用した場合、前述の作業当初の器具の突き立ての
際、誤って器具を作業者の足に突き立てたり、小石を跳
ね上げたり等の危険を伴うものであった。

【０００４】植木の移植、土木建築の基礎作り等では、
シャベル等による植物の根切り作業が伴うが、植物の根
は非常に切りづらく、前述の如く作業者が器具に片足を
乗せた不安定な状態では非常に困難且つ危険を伴うもの
であった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明においては、以上
の課題を解決するため、土砂の掘り起こし作業等を行う
先端部(10)及び柄部(4)からなる土木作業用器具におい
て、筒体であって内側を挿通路(6)とした柄部(4)と、該
柄部(4)の一端は開口した開口部(9)であり、該開口部
(9)から挿入され、且つ、前記挿通路(6)を摺動する棒状
のハンマー(1)と、前記柄部(4)の他端側に設けられ、且
つ、前記ハンマー(1)の先端が当接する受部(8)と、前記
柄部(4)の他端に前記先端部(10)を設けたことを特徴と
する土木作業用器具を構成している。

【０００６】かかる構成により、土木作業用器具の先端
部(10)を目標とする箇所に当てて、ハンマー(1)を摺動
させるだけで土中に打ち込むことができるので、植物の
根切り、その他の作業が極めて安全且つ容易になる。

【０００７】また、以上の構成に加えて、ハンマー(1)
の一端に半円状に形成されたフランジ状の凸部(2)と、
挿通路(6)内に半円状に形成されたフランジ状の引上げ
受部(5)を形成する。

【０００８】かかる構成により、土中に打ち込んだ土木
作業用器具の引き抜きの際は、凸部(2)と引上げ受部(5)
が当接するので、ハンマー(1)を何度か引き上げるだけ
で、容易に引き抜くことができる。又、ハンマー(1)を
回転させて凸部(2)と引上げ受部(5)のフランジが形成さ
れていない部分とを合わせると、ハンマー(1)を柄部(4)
から引き抜くことができるので、ハンマー(1)が不要な
場合に便利である。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明は、土砂の掘り起こし作業
等を行う先端部(10)及び柄部(4)からなる、例えばシャ
ベル、たがね等の土木作業用器具にハンマー(1)を組み
込んだものである。

【００１０】柄部(4)は筒状である。柄部(4)の一端は開
口した開口部(9)である。かかる柄部(4)の中空部は後述
のハンマー(1)が摺動自在に挿入される挿通路(6)であ
る。又、柄部(4)の他端には通常この種の器具に取り付
けられている把持部(7)を形成している（図１）。

【００１１】又、柄部(4)の他端には、土の掘り起こし
等の作業の目的に応じた先端部(10)が取り付けられる。
本実施の形態においては、図示の如くさじ形の先端部(1
0)としたシャベルを構成している。先端部(10)の取り付
けは、先端部(10)の一部に突出形成された差込部を柄部
(4)の他端に嵌入固定する。かかる差込部は、本実施の
形態においては受部(8)として機能する。

【００１２】該受部(8)は、ハンマー(1)が摺動し、ハン
マー(1)の一端が受部(8)を打ち付けることによって、先
端部(10)を土中に打ち込むためのものである。受部(8)
の形成は、柄部(4)の他端を閉塞させる等があるが、本
実施の形態においては前述の如く先端部(10)の一部によ
り構成されている。係る受部(8)はハンマー(1)により先
端部(10)を直接打ち付ける様に構成することが望まし
い。

【００１３】開口部(9)には挿通路(6)側に半円形状に突
出させたフランジ状の引上げ受部(5)を形成している。
係る引上げ受部(5)は、ハンマー(1)の摺動及び受部への
打ち付けを妨げなければ、挿通路(6)内の何れかの場所
に形成されればよい。

【００１４】ハンマー(1)は棒状であって、一端にはフ
ランジ状の凸部(2)を形成している。係る凸部(2)の直径
と挿通路(6)の直径は略同一である。又、ハンマー(1)の
他端には若干太径とした握り部(3)を形成している。

【００１５】棒状のハンマー(1)を、凸部(2)と半円状の
フランジが形成された開口部(9)とを合わせながら、開
口部(9)より挿通路(6)に挿入する。ハンマー(1)は挿通
路(6)を摺動自在に構成されている。

【００１６】以上の構成からなる土木作業用器具を使用
する際は、先端部(10)を掘り起こす目標に当てた後、ハ
ンマー(1)の引き上げ、打ち付けを繰り返すだけで、先
端部(10)は極めて簡単に土中に打ち込まれる。従って、
作業当初に器具を目標に突き立て、作業員が足により体
重を乗せながら土中に先端部(10)を差し込む、という一
連の作業が不要となる。

【００１７】又、柄部(4)の開口部(9)に形成された引上
げ受部(5)及びハンマー(1)の先端に形成された凸部(2)
により、ハンマー(1)を引っ張り上げれば凸部(2)が引上
げ受部(5)に当接するので、先端部(10)を土中から引き
抜く際に、ハンマー(1)を数回引っ張り上げれば、徐々
に先端部(10)が引き抜かれ、器具を容易に引き抜くこと
ができる。

【００１８】柄部(4)とハンマー(1)とを分離させる場合
は、ハンマー(1)を回転させて開口部(9)とハンマー(1)
の凸部(2)とを適合させて引き抜けばよい。

【００１９】

【発明の効果】本発明に係る土木作業用器具を使用すれ
ば、土砂の除去作業の際に、掘り起こす目標への器具の
突き立て及び作業員の体重を乗せながらの土中への先端
部の差し込み、という一連の作業が不要となる。従っ
て、足場の確保ができない場所においても迅速な作業が
可能となり、作業中の不慮の事故の防止にも寄与するも
のである。又、根切り作業も簡単となり、土中に差し込
んだ本器具の引き抜き作業も容易となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係る土木作業用器具の正面図。

【図２】 本発明の実施の態様を示すA-A'断面図。

【図３】 柄部の開口部及びハンマーの凸部の形状を示
す斜視図。

【符号の説明】

１ ハンマー ２ 凸部 ３ 握り部 ４ 柄部 ５ 引上げ受部 ６ 挿通路 ７ 把持部 ８ 受部（差込部） ９ 開口部 １０ 先端部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】土砂の掘り起こし作業等を行う先端部及び
   柄部からなる土木作業用器具において、 筒体であって内側を挿通路とした柄部と、 該柄部の一端は開口部であり、 該開口部から挿入され、且つ、前記挿通路を摺動する棒
   状のハンマーと、 前記柄部の他端側に設けられ、且つ、前記ハンマーの先
   端が当接する受部と、 前記柄部の他端に前記先端部を設けたことを特徴とする
   土木作業用器具。
2. 【請求項２】ハンマーの一端に半円状に形成されたフラ
   ンジ状の凸部と、 挿通路内に半円状に形成されたフランジ状の引上げ受部
   を形成してなる請求項１に記載の土木作業用器具。