JPH10244571A - 射出成形機の圧力制御方法および圧力制御装置 - Google Patents

射出成形機の圧力制御方法および圧力制御装置

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JPH10244571A
JPH10244571A JP6557497A JP6557497A JPH10244571A JP H10244571 A JPH10244571 A JP H10244571A JP 6557497 A JP6557497 A JP 6557497A JP 6557497 A JP6557497 A JP 6557497A JP H10244571 A JPH10244571 A JP H10244571A
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Abstract

(57)【要約】 樹脂圧力の再現性や応答性が高く、振動もなく高品質の
成形品を得ることができる、射出成形機の圧力制御方法
を提供する。 【課題】 【解決手段】 少なくともスクリュー(3)と、このス
クリュー(3)を射出方向に駆動する射出用のモータ
(2)とを備えた射出成形機の樹脂圧力を制御すると
き、設定樹脂圧力値(Q)と検出樹脂圧力値(QFB)と
の動作信号に基づいて射出速度を演算し、この演算した
射出速度とオブザーバ(40)により推定した無効速度
(ω1”)とから得られる動作信号、すなわち射出速度
と無効速度(ω1”)との差を、射出軸の圧力値が設定
圧力値と一致するように制御する。上記無効速度
(ω1”)を推定するとき、オブザーバ(40)のパラ
メータをスクリュー(3)の位置により修正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくともスクリ
ューと、このスクリューを射出方向に駆動する射出用の
モータとを備えた射出成形機の樹脂圧力を制御する、射
出成形機の圧力制御方法およびこの方法の実施に使用さ
れる圧力制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】射出成形機は、文献名を挙げるまでもな
く従来周知で、射出シリンダ、この射出シリンダ内で回
転方向と軸方向とに駆動自在に設けられているスクリュ
ー等から構成されている。そして射出成形機が電動式の
場合は、スクリューを回転駆動する可塑化用の電動モー
タも、軸方向に駆動する射出用の電動モータも共にサー
ボモータから構成されている。
【0003】このような電動射出成形機の具体例を、図
2によりさらに詳しく説明する。電動射出成形機は、可
塑化用の電動モータ1と射出用の電動モータ2とを備え
ている。そして、可塑化用の電動モータ1の出力軸に
は、駆動軸6が接合されている。駆動軸6は中間プレー
ト7のスラストおよびラジアル軸受に軸受けされ、そし
て、射出シリンダ3内で回転方向と軸方向とに駆動され
るスクリュー8に接続されている。射出用の電動モータ
2の出力軸には、カップリングを介してボールネジ9が
接合され、このボールネジ9に中間プレートに設けられ
ているボールナットが螺合している。ボールネジ9は、
ラジアル軸受と共にスラスト軸受により軸受けされ、軸
方向の移動は拘束されている。したがって、ボールネジ
9が回転駆動されると、中間プレート7が軸方向に移動
し、スクリュー8が射出シリンダ3内で射出方向に駆動
されることになる。
【0004】電動射出成形機は、概略以上のように構成
されているので、可塑化用の電動モータ1によりスクリ
ュー8を射出シリンダ3内で回転駆動して従来周知のよ
うに計量することができ、また射出用の電動モータ2に
よりスクリュー8を軸方向に駆動して射出し、そして保
圧することもできる。ところで、上記のようにして計
量、射出、保圧、計量を繰り返しながら成形するときの
背圧、射出圧力、保圧等は成形品の品質に影響を及ぼす
ので、これらの圧力は色々な方法で検出され、そして制
御されている。例えば、射出樹脂圧力は、射出シリンダ
3の先端部、あるいは金型に樹脂圧力センサを取り付け
て直接樹脂圧力を測定する方法、図2に示されているよ
うにスクリュー8が射出時に受ける反力をロードセル5
により検出する方法、電動射出成形機においては、樹脂
圧力の発生源は射出用の電動モータ2のトルクであるの
で、電動モータ2の電流値を測定し、測定した電流値に
予め設定された定数を剰算する方法等が採用されてい
る。
【0005】金型あるいは射出シリンダ3に樹脂圧力セ
ンサを取り付けて射出樹脂圧力を検出する方法は、スク
リュー8を射出方向に駆動する駆動装置の種類に関係な
く適用できる利点があり、また射出樹脂圧力を直接測定
するので、精度も高いが樹脂圧力センサは比較的高価で
ある難点がある。また、樹脂圧力センサを金型等に取り
付けなければならないので、金型の構造が複雑になる欠
点もある。樹脂圧力センサが高価で、金型の構造が複雑
になるので、全体として射出成形機のコストアップにな
ってしまう。
【0006】そこで、電動射出成形機においては射出用
の電動モータ2のトルクを制御する方法が採用されてい
る。この制御方法にはオープンループによる制御も行わ
れているが、一般には図3に示されているように、フィ
ードバック制御が行われている。この制御装置50は、
第1の加え合わせ点51、圧力制御ゲインK1の第1の
調節部52、第2の加え合わせ点53、速度制限ゲイン
2の第2の調節部54、第3の加え合わせ点55、ト
ルク定数Kτの第3の調節・操作部56、電流制御形電
力変換器57等から構成されている。
【0007】そして、第1の加え合わせ点51には圧力
設定値PSと、射出軸9’に関連して設けられているロ
ードセル5により検出される圧力検出値PFBとが入力さ
れるようになっている。第1の加え合わせ点51で得ら
れる動作信号には圧力制御ゲインK1で調節され、第3
の加え合わせ点55に入力される。この第3の加え合わ
せ点55には、射出用の電動モータ2に取り付けられて
いるエンコーダ4で検出される速度検出値V1と速度制
限値V2との動作信号を得る第2の加え合わせ点53か
ら出力される信号に速度制限ゲインK2が乗じられた信
号も入力される。第3の加え合わせ点55から出力され
る動作信号は、第3の調節・操作部56からトルク指令
信号として、その電流指令信号が電流制御形電力変換器
57に入力される。そして、この電流制御形電力変換器
57から射出用の電動モータ2に所定の電流が供給され
るようになっている。このように、従来は樹指圧の制御
は、射出用の電動モータ2の駆動力すなわちトルクを直
接制御することにより行われている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、電動モ
ータ2のトルクを制御することにより樹指圧力を制御す
ることはできるが、トルク制御によると、圧力の再現性
や応答性が低いという欠点がある。さらに詳しく説明す
ると、図3に示されているようにトルク制御をすると、
その圧力伝達方程式は、次のようになる。 TP=TM−J(dω/dt)−Kω−TR ただし、TP:圧力伝達トルク J:
慣性モーメント TM:電動モータ発生トルク K:走行摩擦
係数 TR:静止摩擦トルク等の非線形損失 ω:射出速度 上記式から、モータトルクが実際の樹指圧力として伝達
されるまでには、様々な損失があることが判る。なかで
も静止摩擦等の非線形損失は、フィードバック制御にお
いて非常に煩わしい外乱成分となり、大きな位相遅れを
発生し、系を不安定なものとする。系の不安定は、フィ
ードバック制御ゲインを小さくすると、安定にすること
はできる。しかしながら、応答速度が遅くなり、外乱に
対しても非常に弱い系になる。これとは逆にゲインを大
きくすると、系は不安定になり発振を起こしやくなる。
以上述べたように、従来の電動モータの駆動力すなわち
トルクを直接制御する方式では、圧力制御の高性能化を
図るためには、多くの外乱要素および非線形要素を考慮
しなければならないが、これは現実的には殆ど不可能に
近く、通常のPI制御で経験的に妥当なゲイン設定を行
うしか方法がなく、圧力の再現性や応答性が低いという
欠点がある。このように、樹脂圧力が設定値通りに制御
されないと、射出される樹脂の組成に悪影響を及ぼし成
形品の品質を落とすことにもなる。
【0009】そこで、本出願人は特願平8ー21691
5号により、樹脂圧力値と検出樹脂圧力値との動作信号
に基づいて射出速度を演算し、この演算した射出速度と
推定した無効速度とから得られる動作信号により射出用
のモータに入力するトルクを演算するようにした射出成
形機の圧力制御方法を現在提案している。この圧力制御
方法によると、スクリューの速度と無効速度との差を、
射出軸の圧力値が設定圧力値と一致するように制御する
ので、非線形要素や圧力損失がなく、樹脂圧力の再現性
や応答性の高い圧力制御ができるという、優れた効果が
得られる。しかしながら、スクリューの位置によるばね
定数の変化の影響を受け、圧力が振動し成形品の品質を
落とす場合がある。したがって、本発明は樹脂圧力の再
現性や応答性が高く、振動もなく、高品質の成形品を得
ることができる、射出成形機の圧力制御方法およびこの
方法の実施に使用される圧力制御装置を提供することを
目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、圧力の制御をスクリューの変位の制御に
よって行う。すなわち、本発明の上記目的は圧力の発生
系をばね系として制御することにより達成される。この
場合の圧力伝達方程式は、次のようになる。 Q1=KS (x)∫(ω−ω1)dt (1) ただし、 Q1:発生圧力 ω :スクリューの速度 KS:ばね定数 ω1:無効速度 x:スクリュー位置 上記(1)式から、従来の方式に存在していた非線形要
素や圧力損失が全く無くなっていることが判る。さらに
は(ω−ω1)を制御すれば、常にばね系として制御で
きることも判る。換言すれば無効速度ω1は、樹脂の充
填状態に相当して発生する変数であるので、樹脂の充填
状態と無関係に圧力を制御できることを表している。と
ころで、無効速度ω1は、直接検出できない内部状態変
数であるので、実際の検出速度および検出圧力値を利用
して、圧力推定器すなわちオブザーバ(状態観測器)、
カルマンフィルタ等で推定し、(ω−ω1)を制御する
ことにより達成されるが、上記(1)式から明らかなよ
うに、係数(ばね定数)をスクリューの位置に関する変
数としているので、圧力の推定がより完全になる。
【0011】かくして、本発明は前記目的を達成するた
めに、少なくともスクリューと、このスクリューを射出
方向に駆動する射出用のモータとを備えた射出成形機の
樹脂圧力を制御するとき、設定樹脂圧力値と検出樹脂圧
力値との動作信号に基づいて射出速度を演算し、この演
算した射出速度と、オブザーバ、カルマンフィルタ等の
推定器のパラメータをスクリューの位置に応じて修正し
て推定した無効速度とから得られる動作信号により射出
用のモータに入力するトルクを演算するように構成され
る。請求項2記載の発明は、樹脂圧力の閉ループ制御部
と、樹脂射出速度の閉ループ制御部と、外乱オブザーバ
演算部と、射出する樹脂の圧力または樹脂の圧力に相当
する圧力を検出する圧力検出手段と、射出速度または射
出速度に相当する速度を検出する速度検出手段とからな
り、前記樹脂圧力の閉ループ制御部は、設定樹脂圧力値
と前記圧力検出手段で検出される検出樹脂圧力値とから
得られる動作信号を調節して速度指令値を出力する制御
器を備え、前記樹脂射出速度の閉ループ制御部は、前記
樹脂圧力の閉ループ制御部で調節された速度指令値と、
前記外乱オブザーバ演算部のオブザーバ、カルマンフィ
ルタ等の推定器のパラメータをスクリューの位置に応じ
て修正して演算された無効速度推定値とが入力される加
え合わせ点と、該加え合わせ点で得られる速度指令値
と、前記速度検出手段で検出される速度検出値とから射
出用のモータトルクを演算する速度制御器を備え、射出
用のモータは、前記樹脂射出速度の閉ループ制御部の速
度制御器の出力信号により制御されるように構成され
る。そして、請求項3記載の発明は、請求項2記載の外
乱オブザーバ演算部が、圧力検出手段で検出される検出
樹脂圧力値と圧力推定値とから得られる動作信号を調節
して無効速度推定値を得る調節部と、無効速度推定値と
速度検出手段で検出される速度検出値とから得られる動
作信号を調節して圧力推定値を得るオブザーバと、前記
オブザーバのパラメータをスクリューの位置に応じて修
正する関数発生器とから構成される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面により本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明の実施の形態を示す
ブロック線図であるが、同図において縦線Aから右方が
制御対象を、そして左方が制御装置を示している。制御
対象は、図3に関して説明したように構成されている
が、図1には射出用の電動モータ2、射出シリンダ・ス
クリュー系3のみが模式的に示されている。射出用の電
動モータ2は、速度/トルクの伝達関数がKm/(1+
ms)の一次系の遅れとして、また射出シリンダ・ス
クリュー系3は、ばね系とみなし圧力/速度の伝達関数
は積分系の1/Tcsとして表されている。そして、図
1に示されている実施の形態によると、スクリューの速
度あるいは射出速度は、射出用の電動モータ2に取り付
けられているエンコーダ4により検出され、また樹指圧
力値はスクリューの軸に関連して取り付けられているロ
ードセル5により検出されるようになっている。
【0013】制御装置は、樹脂圧力の閉ループ制御を行
う第1閉ループ制御部10と、射出速度の閉ループ制御
を行うマイナループ制御部30と、無効速度を推定する
外乱オブザーバ演算部40とから構成されている。第1
閉ループ制御部10は、第1の加え合わせ点11、比例
積分動作をするPI制御器13、第2の加え合わせ点1
2、速度リミッタ14、設定部15等から構成されてい
る。第1の加え合わせ点11には、設定部15で設定さ
れる圧力指令値Qと、ロードセル5で検出される圧力が
圧力検出フイルタ16を通してフィードバックされる圧
力検出値QFBとが入力され、第2の加え合わせ点12に
は、PI制御器13の出力値と外乱オブザーバ演算部4
0で推定される無効速度推定値ω1’とが入力され、そ
して速度リミッタ14には設定部15で設定される正、
負方向の速度制限値S1、S2がそれぞれ入力されるよう
になっている。
【0014】マイナループ制御部30は、速度制御器3
1とトルクリミッタ32とからなり、速度制御器31に
は速度リミッタ14から出力される速度指令値ωmと、
エンコーダ4で検出される速度検出値ωFBがフィードバ
ックされる。そして、このトルクリミッタ32には設定
部15で設定されるモータトルク制限値T1が入力さ
れ、制限されたトルクτとして射出用の電動モータ2に
出力される。
【0015】外乱オブザーバ演算部40は、第1、2の
加え合わせ点41、42と、オブザーバゲインKgの調
節部43と、伝達関数が積分系として表されているオブ
ザーバ44と、スクリューの位置xによりばね定数を修
正する関数発生器45とから構成されている。そして、
エンコーダ4により検出されるスクリューの位置xは、
関数発生器45を介してオブザーバ44に入力されるよ
うになっている。第1、2の加え合わせ点41には、圧
力検出値QFBとオブザーバ44で推定される圧力推定値
Q”とが入力される。第1の加え合わせ点41から出力
される信号は、オブザーバゲインKgで調節され、その
出力信号は無効速度推定値ω1”として前述した第1閉
ループ制御部10の第2の加え合わせ点12に入力され
る。
【0016】次に、作用について説明する。設定部15
に圧力指令値Q、正、負方向の速度制限値S1、S2およ
びモータトルク制限値Tτを設定する。そして、可塑化
用の電動モータと、射出用の電動モータ2により従来周
知のようにして計量し、射出・保圧し成形品を得る。こ
のとき、第1閉ループ制御部10の第1の加え合わせ点
11には設定圧力値あるいは圧力指令値Qと、ロードセ
ル5で検出される検出圧力値QFBとが入力され、その動
作信号はPI制御器13により調節され、モータの速度
指令信号として第1の加え合わせ点12に入力される。
外乱オブザーバ演算部40において、ロードセル5で検
出される検出圧力値QFBと、オブザーバ44によりスク
リューの位置xにより修正された圧力推定値Q”とが第
1の加え合わせ点41に入力され、そしてオブザーバゲ
インKgで調節されて無効速度推定値ω1”が得られ、第
1閉ループ制御部10の第2の加え合わせ点12に入力
される。なお、外乱オブザーバ演算部40では、第2の
加え合わせ点42に無効速度推定値ω1”と、エンコー
ダ4で検出される速度検出値ωFBが入力され、これが有
効速度としてオブザーバ44で調節されて圧力推定値
Q”が第1の加え合わせ点41へ出力される。
【0017】第1閉ループ制御部10の第2の加え合わ
せ点12からは、モータ速度指令値が出力される。そし
て、速度リミッタ14で制限されたモータ速度指令値ω
mが速度制御器31に入力される。速度制御器31には
エンコーダ4で検出される速度検出値ωFBが入力され、
モータトルクとして出力される。そして、トルクリミツ
タ32により制限値内に制限されたトルク値τが射出用
の電動モータ2に加えられる。これにより、樹指圧が設
定圧力値に一致するように制御される。
【0018】本実施の形態による制御方法により、電動
射出成形機に適用し、射出・保圧切り換え時の圧力波形
を計測したところ、保圧1段から速やかに圧力設定値と
整定し、完全に充填された時点の応答波形と殆ど同様に
制御されていることが確認された。なお、圧力の振動も
見られなかった。また、背圧制御時の圧力波形を同様に
計測した。背圧制御時は充填方向が射出時と逆方向であ
り、背圧の制御開始時には充填状態の変化すなわち計量
速度がステップ外乱として圧力制御系に入力されること
になるのでオーバシュートするが、本実施の形態による
とオーバシュートは見られなかった。
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明によると、射出成
形機の樹脂圧力を制御するとき、設定樹脂圧力値と検出
樹脂圧力値との動作信号に基づいて射出速度を演算し、
この演算した射出速度と、オブザーバ、カルマンフィル
タ等の推定器て推定した無効速度とから得られる動作信
号により射出用のモータに入力するトルクを演算すると
き、推定器のパラメータをスクリューの位置に応じて修
正するので、非線形要素や圧力損失がなく、樹脂圧力の
再現性や応答性が高く、振動もない圧力制御ができる。
特に、従来困難とされていた背圧制御、射出・保圧切り
換え時の圧力波形が改善され、高品質の成形品を得るこ
とができる効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示すブロック線図であ
る。
【図2】 電動射出機を一部断面にして模式的に示す正
面図である。
【図3】 従来の制御法を示すブロック線図である。
【符号の説明】
2 射出用の電動モータ 3 シリンダ・スクリュー系 4 エンコーダ 5 ロードセル 10 第1閉ループ制御部 11、12 第1、2の加え合わせ点 13 PI制御器 30 マイナループ制御部 31 速度制御器 40 外乱オブザーバ演算部 43 調節部 44 オブザーバ 45 関数発生器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともスクリュー(3)と、このス
    クリュー(3)を射出方向に駆動する射出用のモータ
    (2)とを備えた射出成形機の樹脂圧力を制御すると
    き、 設定樹脂圧力値(Q)と検出樹脂圧力値(QFB)との動
    作信号に基づいて射出速度を演算し、この演算した射出
    速度と、オブザーバ、カルマンフィルタ等の推定器のパ
    ラメータをスクリュー(3)の位置に応じて修正して推
    定した無効速度(ω1”)とから得られる動作信号によ
    り射出用のモータ(2)に入力するトルク(τ)を演算
    することを特徴とする射出成形機の圧力制御方法。
  2. 【請求項2】 樹脂圧力の閉ループ制御部(10)と、
    樹脂射出速度の閉ループ制御部(30)と、外乱オブザ
    ーバ演算部(40)と、射出する樹脂の圧力または樹脂
    の圧力に相当する圧力を検出する圧力検出手段(5)
    と、射出速度または射出速度に相当する速度を検出する
    速度検出手段(4)とからなり、 前記樹脂圧力の閉ループ制御部(10)は、設定樹脂圧
    力値(Q)と前記圧力検出手段(5)で検出される検出
    樹脂圧力値(QFB)とから得られる動作信号を調節して
    速度指令値を出力する制御器(13)を備え、 前記樹脂射出速度の閉ループ制御部(30)は、前記樹
    脂圧力の閉ループ制御部(10)で調節された速度指令
    値と、前記外乱オブザーバ演算部(40)のオブザー
    バ、カルマンフィルタ等の推定器のパラメータをスクリ
    ュー(3)の位置に応じて修正して演算された無効速度
    推定値(ω1”)とが入力される加え合わせ点(12)
    と、該加え合わせ点(12)で得られる速度指令値(ω
    m)と、前記速度検出手段(4)で検出される速度検出
    値(ωFB)とから射出用のモータトルク(τ)を演算す
    る速度制御器(31)を備え、 射出用のモータ(2)は、前記樹脂射出速度の閉ループ
    制御部(30)の速度制御器(31)の出力信号により
    制御されることを特徴とする射出成形機の圧力制御装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の外乱オブザーバ演算部
    (40)が、圧力検出手段(5)で検出される検出樹脂
    圧力値(QFB)と圧力推定値(Q”)とから得られる動
    作信号を調節して無効速度推定値(ω1”)を得る調節
    部(43)と、無効速度推定値(ω1”)と速度検出手
    段(4)で検出される速度検出値(ωFB)とから得られ
    る動作信号を調節して圧力推定値(Q”)を得るオブザ
    ーバ(44)と、前記オブザーバ(44)のパラメータ
    をスクリュー(3)の位置に応じて修正する関数発生器
    (45)とからからなる射出成形機の圧力制御装置。
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