JPH1024301A - ロール成形性に優れる熱延鋼板および溶融亜鉛めっき鋼板ならびにそれらの製造方法 - Google Patents

ロール成形性に優れる熱延鋼板および溶融亜鉛めっき鋼板ならびにそれらの製造方法

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JPH1024301A
JPH1024301A JP18240996A JP18240996A JPH1024301A JP H1024301 A JPH1024301 A JP H1024301A JP 18240996 A JP18240996 A JP 18240996A JP 18240996 A JP18240996 A JP 18240996A JP H1024301 A JPH1024301 A JP H1024301A
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hot
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pickling
rolled steel
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Takaaki Hira
隆明 比良
Chikako Fujinaga
千香子 藤長
Osamu Furukimi
古君  修
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗装後の鮮映性に優れ、しかもロール成形性
にも優れる熱延鋼板および溶融亜鉛めっき鋼板を提供す
る。 【解決手段】鋼素材を熱間粗圧延し、得られたシートバ
ーの少なくとも一方の面に、衝突圧25kgf/cm2
以上の超高圧デスケーリングを施したのち、熱間仕上げ
圧延を行い、次いで、酸洗前塑性加工を伸び率0.5%
以下に制限して酸洗し、その後、伸び率0.2〜0.7
%の調質圧延を行うことにより、表面粗さが、Rmax
4.0μm以下かつRv /Rmax 0.6以上であり、降
伏伸びが1.0〜5.0%である熱延鋼板とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロール成形による
建築部材等の使途に好適であり、とくに塗装鮮映性とと
もにロール成形性に優れた特性を有する、熱延薄鋼板
(以下、単に熱延鋼板と略記)および溶融亜鉛めっき鋼
板ならびにそれらの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、熱延鋼板は、連続鋳造法あるい
は造塊法によって得た鋼片を熱間圧延して製造される。
こうして製造された熱延鋼板は、一部は冷延鋼板用素材
として使用され、一部は熱延のままで加工用に使用され
る。さて、建材分野において用いられる鋼材の品種は、
これまではH形鋼などが主体として用いられてきたが、
最近、上記鋼板の需要が増しつつある。この理由の一つ
は、例えば、耐震性に優れ、コスト的にも有利な、「ス
チールハウス」と呼ばれる鋼板製の、一般家庭用家屋な
ど新しい分野での需要展開が増加したことにある。ただ
し、こうした鋼板は、従来、表面性状、成形性に優れる
冷延鋼板(通常、必要板厚は0.6〜1.2mm)が専
ら用いられてきた。
【0003】最近、上述した建材分野においても、一層
の製品コストの低減が要望されるようになり、その方策
として、従来から用いられてきた冷延鋼板を、より安価
な熱延鋼板に置き替えようとする傾向が増してきた。こ
のような、冷延鋼板に代替するための熱延鋼板の製造技
術は、例えば、特開昭4−136122号公報などに提
案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記既
知技術で製造した熱延鋼板は、安価ではあるものの、そ
の表面特性が冷延鋼板には遠く及ばず、壁板などとし
て、鋼板表面に塗装を施して使用する場合に、鮮映性に
代表される表面外観が劣るのが実情であった。このよう
に、従来技術による熱延鋼板の表面特性が劣る大きな理
由として、製品の表面粗さが粗い(Rmax:15μm
程度)ことが挙げられる。ところで、このように表面性
状が劣る熱延鋼板の表面粗さを低減するための手段とし
て、焼鈍後の冷延鋼板に一般的に採用されている、調質
圧延を適用することが考えられる。しかし、この場合に
は、加工性、特にロール成形性の低下が避けられないと
いう問題があった。上述したように、従来の技術では、
表面特性とロール成形性とを共に満たした熱延鋼板、と
くに板厚0.6〜1.2mmといった極薄の熱延鋼板を
製造することができなかった。また、当然のことなが
ら、このような特性を備えた溶融亜鉛めっき鋼板も製造
することができなかった。
【0005】そこで、本発明の主たる目的は、従来の熱
延鋼板が抱えている上述した問題を解決した新規な熱延
鋼板および溶融亜鉛めっき鋼板とこれらの製造方法を提
供することにある。この発明の他の目的は、塗装後の鮮
映性に優れ、しかもロール成形性にも優れる熱延鋼板お
よび溶融亜鉛めっき鋼板を提供することにある。この発
明のさらに他の目的は、上記特性を備えた板厚0.6〜
1.2mmの熱延鋼板および溶融亜鉛めっき鋼板を提供
することにある。この発明のさらにまた他の目的は、上
記熱延鋼板および溶融亜鉛めっき鋼板を、熱間粗圧延工
程と熱間仕上げ圧延工程との間に超高圧のデスケーリン
グを適用することなどにより、有利に製造する方法を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明者らは、上記の目的
を達成すべく、主として、仕上圧延に先立って行うデス
ケーリング条件、およびその後に行う調質圧延を含む冷
間での加工量に着目して、鋭意研究を重ねた。その結
果、上記目的実現のためには、これまでに用いられたこ
とのないような超高圧のデスケーリングを適用すること
によって、鋼板表面の表面粗さを極めて小さくすること
ができ、その後に施す上記冷間加工を低伸び率で行うこ
とが可能となり、塗装後の鮮映性とロール成形性とを共
に満たすために必要な表面粗さと伸び率を得ることが可
能になることを知見し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明の要旨構成は下記のとお
りである。 (1) 鋼板の少なくとも一方の面の表面粗さが、Rmax
4.0μm以下およびRv/Rmax 0.6以上であり、
降伏伸びが1.0〜5.0%であることを特徴とするロ
ール成形性に優れる熱延鋼板。
【0008】(2) 鋼板の少なくとも一方の面の表面粗さ
が、Rmax 4.0μm以下およびRv/Rmax 0.6以
上であり、降伏伸びが1.0〜5.0%であることを特
徴とするロール成形性に優れる溶融亜鉛めっき鋼板。
【0009】(3) 鋼素材を熱間粗圧延し、得られたシー
トバーの少なくとも一方の面に、衝突圧25kgf/c
2 以上の超高圧デスケーリングを施したのち、熱間仕
上げ圧延を行い、次いで、酸洗前塑性加工を伸び率0.
5%以下に制限して酸洗し、その後、伸び率0.2〜
0.7%の調質圧延を行うことを特徴とする上記(1) に
記載の熱延鋼板の製造方法。
【0010】(4) 鋼素材を熱間粗圧延し、得られたシー
トバーの少なくとも一方の面に、衝突圧25kgf/c
2 以上の超高圧デスケーリングを施したのち、熱間仕
上げ圧延を行い、次いで、酸洗前塑性加工を伸び率0.
5%以下に制限して酸洗し、その後、溶融亜鉛めっきを
施し、伸び率0.2〜0.7%の調質圧延を行うことを
特徴とする上記(2) に記載の溶融亜鉛めっき鋼板の製造
方法。
【0011】
【発明の実施の形態】先ず、本発明の中心技術につい
て、実験事実を踏まえて説明する。建材などの利用分野
において、ロール成形を施して使用される鋼板は、先に
触れたように、次の2つのポイントに配慮して製造され
る必要がある。その1つは、表面粗さが小さく塗装後鮮
映性に代表される表面外観に優れていること、他の1つ
は、ロール成形時にポケットウエーブと呼ばれる平坦部
における波打ち状の凹凸欠陥(図1参照)や曲げ部にお
ける腰折れ欠陥(図2参照)が発生しないことである。
【0012】ここに、ポケットウエーブは、ロール成形
時の曲げ部の変形が平坦部まで及び、長手ひずみの幅方
向アンバランスで発生するものである。そして、ポケッ
トウエーブを防止するためには、曲げ部だけで変形させ
ることが必要であり、降伏伸び1%以上の材質を確保す
ればよいことがわかった。一方、腰折れ欠陥は、曲げ部
で急激にひずみが加わるためであり、降伏伸びが5%を
超えると顕在化することがわかった。これらのことか
ら、ポケットウエーブや腰折れ欠陥が発生せず、優れた
ロール成形性を付与するためには、降伏伸びが1〜5%
の範囲に納まるように、鋼板の材質を制御することが必
要となった。
【0013】そこで、発明者らは、先ず、デスケーリン
グおよび調質圧延の条件を変えることによって、表面粗
さRmax を4〜10μm、また中心線からの谷深さRv
で無次元化したRv /Rmax を種々のレベルに変化させ
た熱延鋼板を製造し、塗装後の鮮映性を調査した。ここ
に、鮮映性(DOI)とは、試料法線の30°の方向か
ら光を照射したときの正反射量をRs、正反射より±0.
3 °ずれた角度に反射してくる光の量をR0.3 としたと
き DOI=(Rs−R0.3 )/Rs×100 で表したものである。その結果を表面外観の官能判定も
含めて図3に示す。図3から、良好な塗装後鮮映性(D
OI:90%以上)を達成するためには、表面粗さRma
x 4.0μm以下かつRv /Rmax 0.6以上を確保す
る必要があることがわかった。
【0014】さらに、鋼板表面を、上記の表面粗さRma
x 4.0μm以下に調整するためには、衝突圧25kg
f/cm2 以上の超高圧デスケーリングが必須であると
の結論を得た。というのは、単に上記Rmax のみを満足
させるためであれば、調質圧延によっても調整可能であ
るが、その反面ポケットウエーブが発生する。このた
め、ポケットウエーブの発生を防止してロール成形性を
確保するためには、調質圧延の伸び率が制限され、必然
的に表面粗さをRmax 4.0μm以下に調整できなくな
る。したがって、ロール成形性と表面外観を共に満たす
ためには、超高圧デスケーリングを施すことを前提にし
なければならない。また、鋼板表面を、Rv /Rmax
0.6以上に調整するためには、酸洗後の調質圧延が必
須である。これは、図4(a)に示すような、上下にほ
ぼランダムな酸洗後(調質圧延前)の表面粗さ形状を、
図4(b)に示すように、調質圧延によって上面だけを
平坦化した表面粗さ形状にすることによって達成され
る。このような表面粗さ形状とすれば、その平坦化効果
によって、鮮映性が顕著に向上するのである。
【0015】一方、鮮映性の確保に必要な調質圧延は、
降伏伸びに直接影響を及ぼして、調質圧延を過度に施す
と降伏伸びが過少となり、ポケットウエーブの発生を招
くようになる。発明者らは、この降伏伸びは、また酸洗
前に施す塑性加工(スキンパス、レベラー加工)によっ
ても影響を受けると考え、酸洗前の塑性加工と酸洗後に
行う調質圧延とが、伸び率に及ぼす影響についても調べ
た。その結果を図5に示す。図5から、ロール成形性を
確保するに必要な降伏伸び1〜5%の範囲に納まるよう
に材質を制御するためには、酸洗前の塑性加工を伸び率
0.5%以下、かつ酸洗後の調質圧延を伸び率0.2〜
0.7%の範囲とすることが必要となることがわかっ
た。上記した酸洗前の塑性加工の伸び率0.5%以下
は、通常行われている範囲が1〜2%であることから、
従来の伸び率よりかなり低く抑制する必要があることを
意味している。
【0016】以上、本発明において基本となる技術につ
いて説明したが、次に、その他の製造条件を含めて概説
する。また、必要なものにはその限定理由を説明する。
本発明は、下記a〜cの工程により実施される。 a.熱延前に鋼素材の加熱を行う。加熱温度としては、
通常の温度範囲である、1050〜1300℃が適す
る。 b.次いで、粗圧延および仕上げ圧延よりなる熱間圧延
を行う。この粗圧延と仕上げ圧延の間で、超高圧水によ
るデスケーリングを行う。 c.さらに、酸洗前の塑性加工を所定値以下に制限し
て、酸洗したのち、軽度の調質圧延を行う。ただし、こ
の調質圧延は、溶融亜鉛めっき鋼板の場合には、溶融亜
鉛めっき後に行う。
【0017】熱間圧延は、粗圧延と仕上げ圧延とからな
る。これらの圧延条件はとくに定めないが、加工性を満
たし、後述の超高圧デスケーリングを効果的に行わしめ
るために、1050〜1300℃に加熱後、(Ar3+5
0℃)〜(Ar3+100℃)の温度範囲で粗圧延を終了
し、超高圧デスケーリング後に、圧下率80%以上で仕
上げ圧延し、700℃以下で巻き取るのが好ましい。
【0018】上記の粗圧延と仕上げ圧延との間でデスケ
ーリングを施す。このデスケーリングは、粗圧延で得ら
れたシートバーの少なくとも一方の面に、鋼板面での衝
突圧25kgf/cm2 以上、好ましくは30kgf/
cm2 以上の超高圧とする必要がある。衝突圧が25k
gf/cm2 未満では、ロール成形性を確保した上、表
面粗さを高レベルに維持することが困難になるからであ
る。因に、従来の高圧デスケーリングの衝突圧は1.0
〜4.0kgf/cm2 程度であり、本発明では、その約10
倍に当たる超高圧を採用することで、従来技術の下では
期待されていなかった特有の作用効果を発現したものと
思われる。
【0019】なお、デスケーリング時の鋼板表面での上
記衝突圧pは、一般に、ノズルの吐出圧Pおよび吐出量
Q、鋼板表面とノズルとの間の距離Hから次式により求
めることができる。(「鉄と鋼」1991 vol.77 No.9 p1
1450参照) p=5.64PQ/H2 ただし、p:鋼板表面での衝突圧(MPa) P:吐出圧(MPa) Q:吐出量(リットル/sec) H:鋼板表面とノズルとの間の距離(cm)
【0020】次いで、熱間仕上げ圧延、酸洗前塑性加工
を伸び率0.5%以下に制限して酸洗し、その後、伸び
率0.2〜0.7%の調質圧延を行う。酸洗は、常法に
よればよく、例えば、酸洗液として50℃の20%塩酸
液を用いればよい。本発明法で、上記の酸洗前の塑性加
工における伸び率と酸洗後の調質圧延における伸び率
は、前述した超高圧デスケーリングと並び特に重要な要
件である。酸洗前の塑性加工の伸び率、すなわち酸洗前
に、鋼板の矯正と酸洗性の向上のために行うスキンパス
またはレベラー加工による塑性加工の伸び率は、ロール
成形後の形状に影響を及ぼし、伸び率が値が0.5%を
超えると、前述したように、ロール成形後の形状不良を
招くようになる。また、酸洗後の調質圧延における伸び
率は、鋼板の表面粗さを調整するために必要ではある
が、余りに過度に与えると、前述したように、ロール成
形後の形状不良を招いてしまう。なお、溶融亜鉛めっき
鋼板にあっては、この調質圧延をめっき後に施すことに
よって、熱延鋼板の場合と同様な効果を得ることができ
る。これらの理由により、酸洗前塑性加工は伸び率0.
5%以下、酸洗後の調質圧延の伸び率0.2〜0.7%
にて行う必要がある。なお、調質圧延に用いるロールは
表面粗さRa<0.2μmのブライトロールを用いるの
がよい。
【0021】なお、この発明鋼板に適用される鋼素材
は、JIS G3131のSPHC、JIS G330
2のSGHC、あるいはJIS G3125のSPA−
Hなどである。具体的な化学組成範囲としては、C/
0.15wt%以下、Si/0.75wt%以下、Mn/0.6
wt%以下、P/0.15wt%以下、S/0.04wt%以
下を含有する炭素鋼が適する。
【0022】
【実施例】
C:0.04wt%、Mn:0.30wt%、P:0.01wt
%の厚さ:250mmの鋼スラブを、1150℃に加熱
し、粗圧延により、厚さ35mmのシートバーとした。次
いで、デスケーリングを施し、7パス、仕上げ温度90
0℃、仕上げ板厚0.8〜1.2mm、巻取温度550
℃で仕上げ圧延を行った。仕上げ圧延に続き、レベラー
及び軽圧下圧延による酸洗前塑性加工を行い、50℃、
20%塩酸液で酸洗を行ったのち、調質圧延(ロール表
面のRa ≦0.2 μm)を行た。これらの条件を表1に
示す。また、これら一部については、溶融亜鉛めっき鋼
板(上記酸洗ののち、めっきし、調質圧延を実施して製
造)についても実験した。
【0023】
【表1】
【0024】得られた熱延鋼板および溶融亜鉛めっき鋼
板について、表面粗さ、降伏伸びを測定するとともに、
表面外観およびロール成形性を調査した。測定方法は次
のとおりとした。 ・表面粗さは、JIS B0601によりRmax を、ま
た下記によりRv (中心線谷高さ)を測定し、Rv /R
max を求めた。 Rv :断面曲線の測定長さ内における最深の谷と中心線
までの距離(μm) ・降伏伸びは、JIS Z2241にもとづく引張試験
により求めた。 ・表面外観は、予め図3のような塗装後と表面外観の官
能判定との対応をとっておき、10μm厚みの塗装焼付
を施した鋼板について、そのレベルを○、△、×の3段
階で評価した。 ・ロール成形性は、100mm幅×2000mm長さの
鋼板を、図6に示すようなロールフラワー工程からなる
8スタンドのロール成形機でリップ溝形鋼にロール成形
し、平坦部におけるポケットウエーブ、曲げコーナー部
に生じる腰折れの有無を肉眼で観察、判定(○:なし、
×:あり)した。これらの結果を併せて表1に示す。
【0025】表1から明らかなように、本発明法によっ
て製造した熱延鋼板および溶融亜鉛めっき鋼板は、1.
2mm以下のいずれの板厚でも、表面外観に優れ、ま
た、ロール成形時のポケットウエーブ、腰折れ欠陥とも
全く発生せず、ロール成形性にも優れていることがわか
る。これに対し、デスケーリング、酸洗前塑性加工の伸
び率、酸洗後調質圧延の伸び率などの条件が本発明範囲
を外れる比較例は、表面外観、ロール成形性の少なくと
も一方の特性が劣化することがわかる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
表面外観が良好なうえ、ロール成形性にも優れる熱延鋼
板および溶融亜鉛めっき鋼板を製造することが可能にな
る。したがって本発明によれば、これまでロール成形用
に用いられてきた冷延鋼板をこの発明による熱延鋼板ま
たは溶融亜鉛めっき鋼板で代替させることが可能になる
ので、建築部材などの低コスト供給が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ロール成形時のポケットウエーブを示す図であ
る。
【図2】ロール成形時の腰折れ欠陥を示す図である。
【図3】塗装後の表面外観(鮮映性)とRv /Rmax と
の関係を示す図である。
【図4】調質圧延の有無による表面粗さの違いを示す図
である。
【図5】降伏伸びに及ぼす酸洗前の塑性加工および酸洗
後の調質圧延の影響を示す図である。
【図6】ロール成形による各スタンドのロールフラワー
と成形材の最終形状を示す図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼板の少なくとも一方の面の表面粗さが、
    Rmax 4.0μm以下およびRv /Rmax 0.6以上で
    あり、降伏伸びが1.0〜5.0%であることを特徴と
    するロール成形性に優れる熱延鋼板。
  2. 【請求項2】鋼板の少なくとも一方の面の表面粗さが、
    Rmax 4.0μm以下およびRv /Rmax 0.6以上で
    あり、降伏伸びが1.0〜5.0%であることを特徴と
    するロール成形性に優れる溶融亜鉛めっき鋼板。
  3. 【請求項3】鋼素材を熱間粗圧延し、得られたシートバ
    ーの少なくとも一方の面に、衝突圧25kgf/cm2
    以上の超高圧デスケーリングを施したのち、熱間仕上げ
    圧延を行い、次いで、酸洗前塑性加工を伸び率0.5%
    以下に制限して酸洗し、その後、伸び率0.2〜0.7
    %の調質圧延を行うことを特徴とする請求項1に記載の
    熱延鋼板の製造方法。
  4. 【請求項4】鋼素材を熱間粗圧延し、得られたシートバ
    ーの少なくとも一方の面に、衝突圧25kgf/cm2
    以上の超高圧デスケーリングを施したのち、熱間仕上げ
    圧延を行い、次いで、酸洗前塑性加工を伸び率0.5%
    以下に制限して酸洗し、その後、溶融亜鉛めっきを施
    し、伸び率0.2〜0.7%の調質圧延を行うことを特
    徴とする請求項2に記載の溶融亜鉛めっき鋼板の製造方
    法。
JP18240996A 1996-07-11 1996-07-11 ロール成形性に優れる熱延鋼板および溶融亜鉛めっき鋼板ならびにそれらの製造方法 Pending JPH1024301A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008108044A1 (ja) 2007-03-01 2008-09-12 Jfe Steel Corporation 高張力冷延鋼板およびその製造方法
CN107971338A (zh) * 2017-11-23 2018-05-01 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 建筑混凝土固定件用高强冷硬卷冷轧方法

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