JPH10242862A - D/a変換器 - Google Patents

D/a変換器

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JPH10242862A
JPH10242862A JP4201097A JP4201097A JPH10242862A JP H10242862 A JPH10242862 A JP H10242862A JP 4201097 A JP4201097 A JP 4201097A JP 4201097 A JP4201097 A JP 4201097A JP H10242862 A JPH10242862 A JP H10242862A
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JP
Japan
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resistor
analog
converter
resistors
analog ground
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Application number
JP4201097A
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English (en)
Inventor
Satoshi Hanazawa
聡 花沢
Takao Okazaki
孝男 岡崎
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抵抗値のプロセスばらつきによるS/N特性
劣化の低減を図ることにある。 【解決手段】 複数の抵抗が直列接続されるとともに、
アナロググランドレベルを基準として正負の分圧電位を
上記抵抗の直列接続箇所から取り出し可能なタップが形
成された抵抗ラダー部(24)と、量子化データをデコ
ードするためのデコーダ(30)と、上記デコーダの出
力信号に基づいて上記抵抗ラダー部のタップ選択を行う
スイッチ(26)とを含んでD/A変換器が構成される
とき、上記量子化データに対する上記アナログ信号の波
形歪みが上記アナロググランドを中心に対称になるよう
に上記抵抗をレイアウトすることで、実使用域での抵抗
のプロセスばらつきに起因するS/N特性劣化の軽減を
図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル信号を
アナログ信号に変換するD/A変換器のS/N特性を向
上を図るための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】D/A変換器、特に複数の抵抗が直列接
続されるとともに、アナロググランドレベルを基準とし
て正負の分圧電位を上記抵抗の直列接続箇所から取り出
し可能なタップが形成された抵抗ラダー部を備えたD/
A変換器においては、入力されたディジタル信号に応じ
て上記抵抗ラダー部のタップ選択が行われることによ
り、入力されたディジタル信号に対応するアナログ信号
を得ることができる。上記抵抗はポリシリコンにより形
成され、通常は半導体チップの空き領域などを利用して
複数の抵抗がレイアウトされることで、抵抗ラダー部が
形成される。
【0003】尚、D/A変換器について記載された文献
の例としては、昭和59年11月30日に株式会社オー
ム社から発行された「LSIハンドブック(第630頁
〜)がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】入力されたディジタル
信号に応じて上記抵抗ラダー部のタップ選択が行われる
ことにより、入力されたディジタル信号に対応するアナ
ログ信号を得ることができる。しかしながら、抵抗ラダ
ー部を形成する単位抵抗の値にはプロセスばらつきがあ
り、このプロセスばらつきのために、D/A変換出力が
理想的なアナログ電圧と異なる場合がある。それはD/
A変換出力の歪みとされ、S/N特性の劣化を招く。
【0005】一般に抵抗ラダー部を形成するポリシリコ
ン抵抗の形状が大きいほど、抵抗値のばらつきは小さく
なる傾向にあるのが知られている。
【0006】しかしながら、抵抗ラダー部を形成するポ
リシリコン抵抗の形状が大きいほど、抵抗ラダー部のチ
ップ占有面積が大きくなり、それは半導体チップの大型
化を招く。
【0007】本発明の目的は、抵抗ラダー部を形成する
抵抗のレイアウトを工夫することにより、半導体チップ
の大型化を招くことなく、抵抗値のプロセスばらつきに
よるS/N特性劣化の低減を図るための技術を提供する
ことにある。
【0008】本発明の前記並びにその他の目的と新規な
特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるで
あろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記
の通りである。
【0010】すなわち、複数の抵抗が直列接続されると
ともに、アナロググランドレベルを基準として正負の分
圧電位を上記抵抗の直列接続箇所から取り出し可能なタ
ップが形成された抵抗ラダー部(24)と、量子化デー
タをデコードするためのデコーダ(30)と、上記デコ
ーダの出力信号に基づいて上記抵抗ラダー部のタップ選
択を行うスイッチ(26)と、を含んでD/A変換器が
構成されるとき、上記量子化データに対する上記アナロ
グ信号の波形歪みが上記アナロググランドを中心に対称
になるように上記抵抗をレイアウトする。
【0011】回路設計においては、実際のD/A変換動
作において、アナロググランドレベル付近のタップ選択
が最も多く行われるように入力信号レベルの設定や各部
の定数設定が行われるはずであり、このアナロググラン
ドレベル付近の抵抗値のプロセスばらつきが少なけれ
ば、D/A変換器としては実使用域において高S/N特
性となるはずである。そこで、上記量子化データに対す
る上記アナログ信号の波形歪みが上記アナロググランド
を中心に対称になるように上記抵抗をレイアウトするこ
とで、アナロググランドAG付近の複数の抵抗間でのプ
ロセスばらつきを低減し、D/A変換器の実使用域での
S/N特性の向上を達成する。
【0012】また、非反転入力端子、反転入力端子、及
び出力端子を有するリファレンスアンプ(25)を含
み、アナログ基準電圧が上記リファレンスアンプの非反
転入力端子に入力され、上記抵抗ラダー部の一端部が上
記リファレンスアンプの出力端子に結合され、上記抵抗
ラダー部の中央部が上記リファレンスアンプの反転入力
端子に結合されてアナロググランドレベルとされると
き、上記抵抗ラダー部のアナロググランドを基準に折り
返されるように上記複数の抵抗をレイアウトすること
で、上記量子化データに対する上記アナログ信号の波形
歪みを上記アナロググランドを中心に対称にすることが
できる。
【0013】上記量子化データに対する上記アナログ信
号の波形歪みが上記アナロググランドレベルを中心に対
称になるように抵抗がレイアウトされるとき、抵抗のプ
ロセスばらつきに起因するS/N特性劣化が軽減される
ことがシミュレーションにより確認される。
【0014】尚、ノイズをさらに低下させるため、上記
デコーダの前段にオーバーサンプリング2次ΔΣ型変調
器を配置するとよい。
【0015】
【発明の実施の形態】図1には本発明にかかるD/A変
換器の構成例が示される。
【0016】図1に示されるD/A変換器100は、D
/A変換部20、及びデコーダ30を含む。
【0017】D/A変換部20は、リファレンスアンプ
25、抵抗ラダー部24、スイッチ部26、バッファア
ンプ27とを含んで成る。
【0018】リファレンスアンプ25は、例えば演算増
幅器であり、非反転入力端子(+)、反転入力端子
(−)、及び出力端子を有し、非反転入力端子(+)及
び反転入力端子(−)に入力された信号レベルの差を出
力端子から得ることができる。非反転入力端子(+)に
はアナログ基準電圧が入力される。
【0019】抵抗ラダー部24は、r1〜r6で示され
る6個の抵抗が直列接続され、各抵抗の端子から分圧電
圧の取り出しを可能とするためのタップが設けられてい
る。抵抗ラダー部24の一端は(抵抗r1の一方の端
子)はリファレンスアンプ25の出力端子に結合されて
いて、この出力電圧Vrefが入力される。抵抗ラダー
24の他端(抵抗r16の一方の端子)はグランドに接
続される。それにより各タップからは、抵抗の分圧比応
じた直流電圧が得られる。抵抗ラダー部24の中央部
(抵抗r3の箇所)にリファレンスアンプ25の反転入
力端子が結合されることでフィードバックループが形成
される。非反転入力端子(+)にアナログ基準電圧が入
力されるため、フィードバックにより反転入力端子
(−)は、上記アナログ基準電圧に等しくなり、いわゆ
るアナロググランド(仮想接地点)AGとされる。反転
入力端子(−)がアナログ基準電圧に等しくされること
により、それに結合された抵抗ラダー部24の中央部も
アナロググランドAGとされる。バッファアンプ27
は、演算増幅器のボルテージフォロワにより形成され、
上記スイッチ部26のタップ選択による信号レベルをバ
ッファリングしてアナログ出力信号を形成する。
【0020】ディジタル信号がデコーダ30に入力され
ると、それがデコーダ30でデコードされ、そのデコー
ド結果に基づいてスイッチ部26によりタップ選択が行
われることで、上記ディジタル信号に対応するアナログ
信号が得られる。
【0021】ここで、上記抵抗ラダー部24のレイアウ
トについて説明する。
【0022】デコーダ30に入力されるディジタル信号
が経時的に正弦波を描くように変化されるとき、抵抗ラ
ダー部24を形成する全ての抵抗の値が設計通りであれ
ば、抵抗ラダー部24のタップ電位は、図2に示される
ように理想的な波形(正弦波)とされる。つまり、各タ
ップからは、アナロググランドレベルAGを基準として
正負の分圧電位が得られる。
【0023】しかしながら、実際には抵抗値のプロセス
ばらつきにより理想的な電圧と異なってしまい、アナロ
グ出力に歪みを生じて、S/N特性の劣化を招く。
【0024】抵抗値のプロセスばらつきによりアナログ
出力に歪みを生ずるのは基本的には回避できない。しか
しながら、図3に示されるように、アナログ信号の波形
歪みが上記アナロググランドAGのレベルを中心に正負
対称になるように上記抵抗をレイアウトすることによ
り、S/N特性の劣化を軽減することができる。そのよ
な抵抗レイアウトは、具体的には図4に示されるように
行われる。
【0025】上記抵抗ラダー部24を形成する複数の抵
抗r1〜r5が、上記抵抗ラダー部24のアナロググラ
ンドAGから折り返されている。ここで、抵抗r1〜r
5は、レイアウト上、それぞれ二つの単位抵抗が直列接
続されたものとされる。つまり、抵抗r1は単位抵抗r
1a,r1bが直列接続されたものであり、抵抗r2は
単位抵抗r2a,r2bが直列接続されたものであり、
抵抗r3は単位抵抗r3a,r3bが直列接続されたも
のであり、抵抗r4は単位抵抗r4a,r4bが直列接
続されたものであり、抵抗r5は単位抵抗r5a,r5
bが直列接続されたものである。単位抵抗r3a,r3
bの直列接続箇所がリファレンスアンプ25の反転入力
端子に結合されることによりアナロググランドAGとさ
れる。
【0026】プロセス的にいえることは、複数の単位抵
抗が近接配置されるほど、抵抗値のプロセスばらつきが
少なくなる。
【0027】そこで、図4のようにアナロググランドA
Gを基準に折り返されるように単位抵抗をレイアウトし
た場合には、近接する単位抵抗同士のプロセスばらつき
が少なくなる。例えば図4に示されるように抵抗列が折
り返された場合には、単位抵抗r3aとr3bとは互い
に近接配置されているため、抵抗値のプロセスばらつき
が少ない。同様に、単位抵抗r2bとr4a、r2aと
r4b、r1bとr5a、r1aとr5bは、それぞれ
互いに近接配置されているため、抵抗値のプロセスばら
つきが少ない。さらに、単位抵抗r3a,r2bや、r
3b,r4aなども互いに近接配置されるため、プロセ
スばらつきが少ない。換言すれば、上記のようにアナロ
ググランドAGを基準に折り返されるように単位抵抗列
がレイアウトされることにより、抵抗ラダー部24にお
いて、アナロググランドAG付近のプロセスばらつきが
少なくなる。D/A変換器の回路設計においては、アナ
ロググランドレベルAG付近のタップ選択が最も多く行
われるように入力信号レベルの設定や各部の定数設定が
行われるはずであり、このアナロググランドレベルAG
付近の抵抗値のプロセスばらつきが少なければ、D/A
変換器としては実使用域において高S/N特性となるは
ずである。そこで、図4に示されるようにアナロググラ
ンドAGを基準に折り返されるような抵抗レイアウトが
行われることにより、アナロググランドAG付近の複数
の抵抗間ではプロセスばらつきが比較的少なくなり、A
/D変換の実使用域において高S/N特性を得ることが
できる。しかも、そのような高S/N特性を得るのに、
単位抵抗の形状を大きくする必要はないから、抵抗ラダ
ー部24のチップ占有面積が大きくなることもない。
【0028】また、図4においては、抵抗r1〜r5を
包囲するようにダミー抵抗rdや抵抗r6がレイアウト
されており、そのようにするのは、抵抗r1〜r5の形
成条件を等しくすることによって、抵抗r1〜r5のば
らつきを可能な限り抑えるためである。つまり、抵抗r
1〜r5の周囲に他の機能ブロック等が配置されたりす
ると、レイアウト的に抵抗r1〜r5の形成条件が変っ
てしまい、抵抗r1〜r5のばらつきが不所望に大きく
成ることが考えられるため、ダミー抵抗rdや抵抗r6
を介在させることで、抵抗r1〜r5間の形成条件を互
いに等しくしている。尚、図4において抵抗r6につい
ては、それと対になる抵抗が存在しないため、抵抗r1
〜r5と同等に取り扱う必要はない。
【0029】図5には本発明にかかるD/A変換器の別
の構成例が示される。尚、図5において、図1に示され
るのと同一機能を有するものには、同一符号が付されて
いる。
【0030】図5に示されるD/A変換器200は、特
に制限されないが、信号帯域を音声帯域fsw(0.3
k〜3.4kHz)とするとき、この音声帯域fswよ
り十分に高いサンプリング周波数fsで、オーバーサン
プリングされたnビットのディジタルデータをアナログ
信号に変換する2次Δ−Σ型D/A変換器とされ、2次
Δ−Σ変調器10、D/A変換部20、及びデコーダ3
0を含んで成る。
【0031】2次Δ−Σ変調器10は、加算器11,1
4、1サンプリング遅延回路12,13,16、及び積
分回路15が結合されて成り、出力信号と入力信号との
差が積分され、この積分出力が最小となるようにフィー
ドバック制御されるようになっており、量子化データの
コード列に含まれる量子化雑音が高い周波数に偏って分
布する性質があることから、ノイズシェイピング型とも
称される。この変調器10において、次数を増やすこと
により、S/N特性をさらに改善することができる。つ
まり、ディジタル積分の次数を1次増やす毎に、ほぼオ
ーバーサンプリング比の2乗に逆比例したノイズノイズ
シェイピング特性(雑音減少)が期待できる。この例で
は2次の雑音整形(すなわち2回のディジタル積分)が
行われる。
【0032】2次Δ−Σ変調器10の後段には、その出
力信号をデコードするためのデコーダ30が配置され
る。このデコード出力はD/A変換部20内に配置され
たスイッチの制御信号とされる。
【0033】D/A変換部20は、リファレンスアンプ
25、抵抗ラダー部24、スイッチ部26、バッファア
ンプ27とを含んで成る。
【0034】抵抗ラダー部24は、r1〜r16で示さ
れる16個の抵抗が直列接続され、各抵抗の端子から分
圧電位の取り出しを可能とするためのタップが設けられ
ている。抵抗ラダー部24の一端は(抵抗r1の一方の
端子)はリファレンスアンプ25の出力端子に結合さ
れ、他端(抵抗r16の一方の端子)はグランドに接続
される。抵抗ラダー部24の中央部(抵抗r8の箇所)
にリファレンスアンプ25の反転入力端子が結合される
ことでフィードバックが行われる。非反転入力端子
(+)にアナログ基準電圧が入力されるため、上記フィ
ードバックにより反転入力端子(−)は、上記アナログ
基準電圧に等しくなり、アナロググランド(仮想接地
点)とされる。反転入力端子(−)がアナログ基準電圧
に等しくされることにより、抵抗ラダー部24の中央部
もアナロググランドとされる。
【0035】このD/A変換器200のS/N特性を決
定するのは、サンプリング周波数fs量子化ビット数k
(k≦n)であり、理論的にはサンプリング周波数fs
量子化ビット数kが大きくなるほどS/N特性が向上さ
れることが知られている。S/N≧100[dB]のD
/A変換器を実現するため、n=16、k=4、fs=
1.02MHzとする。k=4により抵抗ラダー部24
を形成する抵抗は16個必要とされる(r1〜r1
6)。その場合理論的には117.8dBのS/N特性
が得られるはずであるが、現実には抵抗値のプロセスば
らつきにより劣化してしまう。
【0036】図6には図5に示されるD/A変換器のシ
ミュレーション結果が示される。
【0037】図6において、縦軸はS/N[dB]、横
軸は入力信号レベル[dBm0]である。尚、S/N特
性は入力信号が0[dBm0]の場合を基準としている
ため、S/N特性100[dB]ラインは、図6におい
て一点破線で示されるようになる。
【0038】抵抗r1〜r16について何らレイアウト
上の工夫を行わない場合には、全ての抵抗においてプロ
セスばらつきがあり、その場合にはS/N特性100
[dB]ラインを越えることができない。また、アナロ
ググランドAGを中心に上下2タップに対応する抵抗値
が非対称にばらついた場合にも、同様にS/N特性10
0[dB]ラインを越えることができない。
【0039】それに対して、アナロググランドAGを中
心に上下2タップに対応する抵抗値が対称にばらついた
場合には、つまり、抵抗r1〜r16が、図4に示され
るようにアナロググランドAGを基準に折り返されるよ
うなレイアウトにおいて、アナロググランドAG中心に
上下2タップに対応する抵抗値が対称にばらついた場合
には、S/N特性の劣化が少なく、入力信号レベルが−
50[dBm0]前後となる実使用域において、S/N
特性100[dB]ラインを越えることができる。この
ような特性が得られるのは、次の理由による。
【0040】回路設計においては、実際のD/A変換動
作において、アナロググランドレベルAG付近のタップ
選択が最も多く行われるように入力信号レベルの設定や
各部の定数設定が行われるはずであり、このアナロググ
ランドレベルAG付近の抵抗値のプロセスばらつきが少
なければ、D/A変換器としては実使用域において高S
/N特性となるはずである。故に、図4に示されるよう
にアナロググランドAGを基準に折り返されるような抵
抗レイアウトが行われることにより、アナロググランド
AG付近の複数の抵抗間ではプロセスばらつきが比較的
少なくなり、よって、入力信号レベルが−50[dBm
0]前後となる実使用域において、S/N特性100
[dB]ラインを越えることができる。
【0041】換言すれば、抵抗r1〜r16が相対的に
1%ばらついただけでもS/N特性は100[dB]以
下になってしまうのに対して、図4に示されるようにア
ナロググランドAGを基準に折り返されるように抵抗ラ
ダー部24が形成されることにより、近接する単位抵抗
同士のプロセスばらつきが少なくなり、仮に抵抗r1〜
r16が相対的に1%ばらついているにもかかわらず、
100[dB]以上のS/N特性が得られる。
【0042】図7には上記D/A変換器100又は20
0の適用例としての通信用LSIが示される。
【0043】図7に示される通信用LSIは、特に制限
されないが、音声コーデック部201、中間周波数部2
02、及び高周波部203を含み、公知の半導体集積回
路製造技術によって、単結晶シリコン基板のような一つ
の半導体基板に形成される。上記音声コーデック部20
1は、マイクロフォン(図示せず)から入力された送信
アナログ音声信号を増幅するためのアンプや、このアン
プの出力信号から高域雑音成分を抑制するためのフィル
タを含むアンプ及びプレフィルタ211、その出力をデ
ィジタル信号に変換するA/D(アナログ/ディジタ
ル)変換器212、A/D変換器212からの出力信号
の帯域圧縮処理や、中間周波数部202からの出力信号
の伸長処理を行うためのDSP213、このDSP21
3によって伸長された信号をアナログ信号に変換するた
めのD/A(ディジタル/アナログ)変換器214、そ
の変換出力に含まれる高調波成分を抑圧し、且つその出
力を増幅するためのポストフィルタ215を含み、この
ポストフィルタ215の出力に基づいてスピーカ(図示
せず)が駆動されるようになっている。特に制限されな
いが、上記アンプ及びプレフィルタ211におけるアン
プには、演算増幅器による反転アンプが適用される。
【0044】上記中間周波数部202は、上記DSP2
13から出力される信号に対して無線電送に適した変
調、例えばガウシアン・ミニマム・シフト・キーイング
(GMSK;Gaussian Minimum Sh
ift Keying)変調、又はπ/4シフト・キュ
ー・ピー・エス・ケー(QPSK)変調などを行うため
の第1変調器220、その変調出力をアナログ信号に変
換するためのD/A変換器221、そのアナログ出力に
含まれる高調波成分を抑圧するためのポストフィルタ2
22、及び上記とは逆に、高周波部203からの受信変
調信号に含まれる位相の変化を電圧変化に変換するため
の位相電圧変換回路223、この位相電圧変換回路22
3からの変換出力をディジタル信号に変換するためのA
/D変換器224、このA/D変換器224の出力から
元の基本信号成分を復調するための第1復調器225な
どによって構成される。
【0045】上記第1変調器220、D/A変換器22
1、及びポストフィルタ222は、システムの構成に応
じて、互いに正相及び逆相の信号出力を行うために、あ
るいは90°の位相差、すなわち直交した信号出力を行
うために、並列に複数組設けられる。
【0046】上記高周波部203は、ポストフィルタ2
22から出力される信号を、例えば無線周波数800M
Hzから2GHz程度のキャリア信号で変調するための
第2変調器230、この変調器230の変調出力を所定
の送信電力にまで増幅するための高電力増幅器233、
この高電力増幅器233からの高周波出力をアンテナ
(図示せず)に伝達したり、それとは逆にアンテナによ
って受信された信号を取込むための送受信切換えスイッ
チ231、この送受信切換えスイッチ231を介して取
込まれた受信信号を増幅するための増幅器234、及び
その増幅器234の出力信号から所望の信号を検出する
ための検波器235を含む。
【0047】上記D/A変換器221,214として、
上記D/A変換器100(図1参照)又は200(図5
参照)を適用することができる。上記D/A変換器10
0又は200は、実使用域で高S/N特性が得られるか
ら、通信用LSIのノイズ低減を図ることができる。
【0048】以上本発明者によってなされた発明を実施
形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限
定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲にお
いて種々変更可能であることは言うまでもない。
【0049】例えば、単位抵抗の数は6や16に限定さ
れるものではなく、適宜に設計変更することができる。
【0050】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野である通信用
LSIに適用した場合について説明したが、本発明はそ
れに限定されるものではなく、シングルチップマイクロ
コンピュータなどの各種半導体集積回路装置に広く適用
することができる。また、アナログ信号をディジタル信
号に変換するオーバサンプリングΔ−Σ型A/D変換器
において、ローカルD/A変換を行う回路へも適用する
ことができる。
【0051】本発明は、少なくとも抵抗ラダー部を含む
ことを条件に適用することができる。
【0052】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記
の通りである。
【0053】すなわち、複数の抵抗が直列接続されると
ともに、アナロググランドレベルを基準として正負の分
圧電位を上記抵抗の直列接続箇所から取り出し可能なタ
ップが形成された抵抗ラダー部と、量子化データをデコ
ードするためのデコーダと、上記デコーダの出力信号に
基づいて上記抵抗ラダー部のタップ選択を行うスイッチ
と、を含んでD/A変換器が構成されるとき、上記量子
化データに対する上記アナログ信号の波形歪みが上記ア
ナロググランドを中心に対称になるように上記抵抗をレ
イアウトすることにより、半導体チップの大型化を招く
ことなく、実使用域での抵抗値のプロセスばらつきを小
さくすることができ、それにより、抵抗値のプロセスば
らつきに起因するS/N特性の劣化を軽減することがで
きる。
【0054】また、非反転入力端子、反転入力端子、及
び出力端子を有するリファレンスアンプを含み、アナロ
グ基準電圧が上記リファレンスアンプの非反転入力端子
に入力され、上記抵抗ラダー部の一端部が上記リファレ
ンスアンプの出力端子に結合され、上記抵抗ラダー部の
中央部が上記リファレンスアンプの反転入力端子に結合
されてアナロググランドレベルとされるとき、上記抵抗
ラダー部の中央部から折り返されるように上記複数の抵
抗をレイアウトすることで、上記量子化データに対する
上記アナログ信号の波形歪みが上記アナロググランドを
中心に対称になるようなレイアウトを容易に行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるD/A変換器の一例回路図であ
る。
【図2】上記D/A変換器の理想的な特性図である。
【図3】上記D/A変換器のアナログ信号の波形歪みを
示す特性図である。
【図4】上記D/A変換器における抵抗のレイアウト説
明図である。
【図5】上記D/A変換器の別の構成例回路図である。
【図6】上記D/A変換器のシミュレーション結果を示
す特性図である。
【図7】上記D/A変換器の適用例としての通信用LS
Iのブロック図である。
【符号の説明】
10 2次Δ−Σ変調器 11,14 加算器 12,13,16 1サンプリング遅延回路 20 D/A変換部 24 抵抗ラダー部 25 リファレンスアンプ 26 スイッチ部 27 バッファアンプ 30 デコーダ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の抵抗が直列接続されるとともに、
    アナロググランドのレベルを基準として正負の分圧電位
    を上記抵抗の直列接続箇所から取り出し可能なタップが
    形成された抵抗ラダー部と、 量子化データをデコードするためのデコーダと、 上記デコーダの出力信号に基づいて上記抵抗ラダー部の
    タップ選択を行うスイッチ部と、 を含み、入力された量子化データに基づいて上記ラダー
    抵抗のタップ選択を行うことで、上記量子化データに対
    応するアナログ信号を得るD/A変換器において、 上記ラダー抵抗は、上記量子化データに対する上記アナ
    ログ信号の波形歪みが上記アナロググランドを中心に対
    称になるように上記抵抗をレイアウトして成ることを特
    徴とするD/A変換器。
  2. 【請求項2】 非反転入力端子、反転入力端子、及び出
    力端子を有するリファレンスアンプを含み、アナログ基
    準電圧が上記リファレンスアンプの非反転入力端子に入
    力され、上記抵抗ラダー部の一端部が上記リファレンス
    アンプの出力端子に結合され、上記抵抗ラダー部の中央
    部が上記リファレンスアンプの反転入力端子に結合され
    てアナロググランドレベルとされるとき、 上記抵抗ラダー部を形成する抵抗列が、上記抵抗ラダー
    部のアナロググランドを基準に折り返されるようにレイ
    アウトされて成る請求項1記載のD/A変換器。
  3. 【請求項3】 オーバーサンプリングΔΣ型変調器が上
    記デコーダの前段に配置されて成る請求項1又は2記載
    のD/A変換器。
JP4201097A 1997-02-26 1997-02-26 D/a変換器 Withdrawn JPH10242862A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006041992A (ja) * 2004-07-28 2006-02-09 Renesas Technology Corp A/d変換回路を内蔵した半導体集積回路および通信用半導体集積回路

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