JPH10241696A - 二次電池用渦巻型電極とその製造方法 - Google Patents

二次電池用渦巻型電極とその製造方法

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JPH10241696A
JPH10241696A JP9042192A JP4219297A JPH10241696A JP H10241696 A JPH10241696 A JP H10241696A JP 9042192 A JP9042192 A JP 9042192A JP 4219297 A JP4219297 A JP 4219297A JP H10241696 A JPH10241696 A JP H10241696A
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JP9042192A
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English (en)
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Kazunari Okita
一成 大北
Yoshihiro Shoji
良浩 小路
Naoya Nakanishi
直哉 中西
Yoshito Konno
義人 近野
Toshiyuki Noma
俊之 能間
Ikuro Yonezu
育郎 米津
Koji Nishio
晃治 西尾
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電池の体積と重量をほとんど増大させること
なく、セパレータの破損による内部ショートを生じるこ
とのない高エネルギ密度を有する二次電池用渦巻型電極
を提供する。 【解決手段】 二次電池用渦巻型電極において、帯状の
正極(1)と負極(2)とがそれらの間に挿入された帯
状のセパレータ(4)とともに積層巻回されており、そ
れらの帯状の正極(1)と負極(2)の各々は長さ方向
に沿った所定の複数の位置に接合された複数の金属製集
電タブ(3)を含み、金属製集電タブ(3)は紫外線硬
化型樹脂と熱硬化型樹脂から選択された固化樹脂薄膜
(5)によって覆われており、固化樹脂薄膜(5)は金
属製集電タブ(3)がセパレータ(4)を破損させて電
池の内部ショートを生じることを防止するように作用す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は二次電池用渦巻型電
極に関し、特に、電気自動車などに好ましく用いること
ができるような大きなエネルギ密度を有する二次電池用
として用いられ得る渦巻型電極の改善に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】たとえば電気自動車用二次電池のよう
に、家庭用二次電池に比べてはるかに大きなエネルギ密
度を必要とする二次電池を開発するために、渦巻型電極
を備えた二次電池が注目されている。なぜならば、薄く
て柔軟な帯状の正極と負極とを帯状のセパレータを介し
て重ね合わせて巻回することによって得られる渦巻型電
極においては、正極と負極の実効面積を非常に大きくす
ることができ、これによって二次電池のエネルギ密度を
増大させることができるからである。なお、ここに言う
渦巻型電極とは、必ずしも円形の断面を有する円柱状の
ものに限られず、たとえば矩形断面を有する角柱状に巻
回された渦巻型電極などをも含む。
【0003】このような渦巻型電極において、正極は帯
状の金属箔の集電体とその表面に被着された正極活物質
とを含み、負極は帯状の金属箔の集電体とその表面に被
着された負極活物質とを含んでいる。電流が比較的小さ
な二次電池にあっては、集電体として比較的厚くて短い
帯状の金属箔を用いることができるので、電池の内部抵
抗や集電体から電流を導き出すための集電タブまたは集
電リードに関して特に問題を生じることはない。
【0004】しかし、自動車用二次電池のように非常に
大きな電流を必要とする二次電池の開発においては、正
極と負極の実効面積をさらに拡大するために、帯状の集
電体をさらに長くかつ薄くすることが望まれる。ところ
が、帯状集電体を薄くすれば、その面積当りの電気抵抗
値が増大する。したがって、集電体が薄くなるのみなら
ずさらにその長さも増大すれば、帯状電極の特に長さ方
向における内部抵抗が増大し、大きな電流を流したとき
の大きな電圧降下や抵抗発熱による電池の温度上昇など
によって、電池から大電流を取出すことが困難となる。
このような状況下において、帯状電極の長さ方向におけ
る内部抵抗の増大から生じる問題を解消すべく、帯状電
極の長さ方向に沿った中央部の1ヶ所または両端部の2
ヶ所に取付けられていた従来のリードの代わりに、その
長さ方向に沿って適当な複数個のリードを取付けた帯状
電極が用いられる。
【0005】図4は、このような帯状電極の一例を概略
的な平面図で示している。なお、本願の各図において示
されている長さ,幅,厚さなどの相互の寸法関係は、図
面の明瞭化のために適当に変更されており、現実の寸法
関係を表しているものではない。図4においては、帯状
正極1または帯状負極2は、その長さ方向に沿った所定
の間隔で適当な複数個の金属板リードが集電タブ3とし
て取付けられている。集電タブ3は、たとえば電極活物
質層上から集電体を貫通するはとめ留めによって取付け
ることができる。より好ましくは、集電タブが取付けら
れる領域において金属箔集電体が電極活物質層から露出
されており、集電タブ3はその集電体表面に直接溶着さ
せることによって取付けられる。この溶着には、スポッ
ト溶接,超音波溶接等の種々の溶接方法を用いることが
できる。
【0006】図5は、図4に示されているような帯状の
正極と負極がセパレータを介して巻回された渦巻型電極
の一部を模式的な断面図で示している。図5において
は、1層の帯状正極が1層の帯状負極にセパレータを介
して重ねられた一部分のみを示しているが、実際には多
数の帯状正極1と負極2がセパレータ4を介して巻回さ
れ得ることは言うまでもない。
【0007】図5に示されているように、帯状正極1は
金属箔の集電体1aとその両面に被着された正極活物質
層1bを含んでいる。同様に、帯状負極2は、金属箔の
負極集電体2aの両面に被着された負極活物質層2bを
含んでいる。集電タブ3が取付けられる領域において
は、電極活物質層が付与されておらず、金属製集電タブ
3は金属箔集電体に直接溶着されている。帯状正極1と
負極2は、それらの間に挿入された帯状のセパレータ4
によって相互の短絡が防止されている。
【0008】ここで、電池の体積や重量に関するエネル
ギ密度を高めるためには、帯状電極1,2を薄くするの
みならず、セパレータ4を薄くすることも望まれる。そ
して、たとえば、厚さ25μmの微多孔性ポリプロピレ
ンフィルムやポリエチレン微多孔性フィルムがセパレー
タ4として用いられる。このような微多孔性薄膜からな
るセパレータ4は、決して機械的強度が高いものではな
い。他方、帯状電極の集電体は一般に10〜20μmの
厚さを有し、電極活物質層は約50〜80μmの厚さを
有している。ところが、集電タブ3は大きな電流を通す
必要があるので或る程度の厚さを有することが必要であ
り、一般には約100μmの厚さを有している。
【0009】すなわち、図5に示されているように、帯
状の正極と負極がセパレータを介して積層巻回されると
き、電極活物質層より厚い集電タブ3はセパレータ4に
対して局所的な力を及ぼすことになる。特に、集電タブ
3の角部3aがセパレータ4を破損しやすい。このよう
に、電極活物質層より厚くて突出している集電タブ3に
よってセパレータ4が破損されれば、帯状正極1と帯状
負極2との間に短絡が生じ、電池内ショートが発生す
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述のようなセパレー
タの破損を防止するために、特開平5−335007
は、帯状のセパレータに対して帯状のセパレータ破損保
護膜を重ねることを提案している。この特開平5−33
5007によれば、セパレータ破損保護膜は2〜10μ
mの膜厚を有しかつ1〜500μmの直径の多数の貫通
孔を有している。そして、そのセパレータ破損保護膜の
材料として、機械的強度に優れるポリフェニレンサルフ
ァイドやポリエステル等の二軸延伸フィルムを用いるこ
とができ、これらのフィルムは機械的打抜き法またはレ
ーザ法等によって貫通孔が形成された多孔質フィルムに
される。
【0011】このようなセパレータ破損保護膜は帯状電
極やセパレータに比べて厚さが薄いものの、帯状電極お
よびセパレータと同一の面積を有し、電池の体積と重量
を増大させるので、電池のエネルギ密度の観点から好ま
しくない。また、数ミクロンの厚さの極めて薄いフィル
ムを帯状電極およびセパレータと精度よく重ね合わせて
巻回することは決して容易なことではない。
【0012】他方、集電タブがセパレータを破損するこ
とを防止するために、その集電タブに粘着テープを貼り
付ける方法も知られている。しかし、集電タブを粘着テ
ープでカバーした場合、電池の電解液によってそのテー
プの粘着剤が溶け出して電池の特性に悪影響を与える。
しかも、電池の長時間の使用の後には、粘着テープの剥
がれが発生し、その後の集電タブによるセパレータの破
損によって電池内ショートが生じ得る。
【0013】このような先行技術に鑑み、本発明は、電
池の高いエネルギ密度を可能にし、かつ電池内ショート
の生じることのない二次電池用渦巻型電極を効率的に提
供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの態様によ
る二次電池用渦巻型電極においては、帯状の正極と負極
とがそれらの間に挿入された帯状のセパレータとともに
積層巻回されており、帯状の正極と負極の各々は長さ方
向に沿った所定の複数の位置に接合された複数の金属製
集電タブを含み、それらの金属製集電タブは紫外線硬化
型樹脂と熱硬化型樹脂から選択された少なくとも1つの
固化樹脂薄膜によって覆われており、固化樹脂薄膜は金
属製集電タブがセパレータを破損させて電池の内部ショ
ートが生じることを防止するように作用することを特徴
としている。
【0015】本発明の他の態様による二次電池用渦巻型
電極においては、帯状の正極と負極とがそれらの間に挿
入された帯状のセパレータとともに積層巻回されてお
り、帯状の正極と負極の各々は長さ方向に沿った所定の
位置に接合された複数の金属製集電タブを含み、セパレ
ータは金属製集電タブと当接する部分が紫外線硬化型樹
脂と熱硬化型樹脂から選択された少なくとも1つの固化
樹脂薄膜によって補強されており、固化樹脂薄膜は金属
製集電タブがセパレータを破損させて電池の内部ショー
トが生じることを防止するように作用することを特徴と
している。
【0016】本発明のさらに他の態様による二次電池用
渦巻型電極の製造方法においては、ロール状に巻かれた
帯状の正極と負極の各々を引出して長さ方向に沿った所
定の複数の位置に順次に複数の金属製集電タブを接合
し、紫外線硬化型樹脂と熱硬化型樹脂から選択された少
なくとも1つの未硬化の液状樹脂を塗布することによっ
て金属製集電タブを覆う液状樹脂薄層を形成し、液状樹
脂薄層が紫外線硬化型か熱硬化型かに対応して紫外線と
熱から選択された一方を付与することによって液状樹脂
薄層を硬化させて固化樹脂薄膜にし、その後に帯状の正
極と負極の各々が他のロールに巻かれる工程を含むこと
を特徴としている。
【0017】本発明のさらに他の態様による二次電池用
渦巻型電極の製造方法においては、ロール状に巻かれた
帯状のセパレータを引出して金属製集電タブと当接する
位置に対応する複数の領域において紫外線硬化型樹脂と
熱硬化型樹脂から選択された1つを塗布することによっ
て未硬化の液状樹脂薄層を形成し、液状樹脂薄層が紫外
線硬化型か熱硬化型かに対応して紫外線と熱から選択さ
れた一方を付与することによって液状樹脂薄層を硬化さ
せて固化樹脂薄層にし、その後に帯状のセパレータが他
のロールに巻取られる工程を含むことを特徴としてい
る。
【0018】
【発明の実施の形態】図1と図2を参照しつつ、本発明
の実施の形態の一例による二次電池用渦巻型電極を説明
する。
【0019】図1の平面図と図2の断面図は、帯状の正
極または負極を模式的に表わしている。これらの図にお
いて、帯状の正極1は帯状の金属箔からなる正極集電体
1aの両面に被着された正極活物質層1bを含んでい
る。同様に、帯状の負極2は、帯状の金属箔からなる負
極集電体2aの両面に被着された負極活物質層2bを含
んでいる。集電タブ3が取付けられる領域においては電
極活物質層が塗着形成されておらず、金属製集電タブ3
は金属箔の集電体1aまたは2aに直接溶着されてい
る。そのような集電タブ3は、紫外線硬化型または熱硬
化型の未硬化の液状樹脂薄層が塗布された後に硬化させ
られた固化樹脂薄膜5によって覆われている。
【0020】このような固化樹脂薄膜5は、たとえば2
μmのような非常に薄い厚さに容易に形成することがで
きる。そして、この固化樹脂薄膜5は、帯状正極と負極
とがセパレータを介して積層巻回されるときに集電タブ
3がセパレータ4を破損させることを防ぐように作用す
る。特に、集電タブ3の角部3aが固化樹脂薄膜5によ
ってなだらかにされ、その角部における応力集中によっ
てセパレータ4が破損されることを効果的に防止するよ
うに作用する。したがって、本発明による二次電池用渦
巻型電極においては、セパレータ4が集電タブ3によっ
て破損されるおそれがなく、電池の内部ショートを確実
に防止することができる。また、セパレータ保護用の固
化樹脂薄膜5は集電タブ3の領域においてのみ形成され
るので、電池の体積や重量をほとんど増大させることが
なく、電池の高いエネルギ密度を維持することができ
る。
【0021】図3は、図1および図2に示されているよ
うな固化樹脂薄膜5によって覆われた集電タブ3を有す
る帯状正極または帯状負極を形成し得る工程の一例を模
式的に図解している。図3において、ロール10として
巻かれた帯状正極1または負極2が引出され、タブ付装
置11A,11Bによって集電タブ3が溶着される。た
とえば、集電タブ3は超音波溶接によって正極1または
負極2の集電体に溶接することができ、帯状電極の長さ
方向における所定の位置がタブ付装置11A,11B上
にきたときに、集電タブ3が挿入されるとともに上側の
超音波溶接端子が降下されて溶接が行なわれる。
【0022】その後、帯状正極1または負極2が進行し
て、未硬化の液状樹脂の塗布装置10A,10Bによっ
て集電タブ3が液状樹脂によって覆われる。この液晶樹
脂塗布装置は、上側の液状樹脂塗布ロール12Aと下側
のバックアップロール12Bを含んでいる。液状樹脂1
3は、液状樹脂保持容器14から塗布ロール12Aの表
面に付与される。塗布ロール12Aの表面は、液状樹脂
13を所定の厚さで保持するように浅い多数の溝が設け
られている。そしてバックアップロール12Bが上昇す
ることによって集電タブ3が塗布ロール12Aに押付け
られ、集電タブ3の表面が未硬化の液状樹脂薄層(図示
せず)によって覆われる。
【0023】未硬化の液状樹脂薄層が塗布された集電タ
ブは、スムージングバー(図示せず)の下を通らされ、
その樹脂薄層の厚さが約2μmになるように制御され
る。
【0024】その後、液状樹脂薄層によって覆われた集
電タブ3は、硬化ステーションにおいて固化樹脂薄膜に
される。液状樹脂薄層が紫外線硬化型の樹脂である場
合、図3に示されているように紫外線ランプ15からの
紫外線が照射されることによって固化される。なお、液
状樹脂薄層が熱硬化型樹脂である場合には、紫外線ラン
プの代わりに、温風装置からの温風を集電タブ3に吹付
けてやればよい。
【0025】このようにして、集電タブ3が取付けられ
てその集電タブが固化樹脂薄膜によって覆われた帯状正
極1または負極2は、もう1つのロール16に巻取られ
る。すなわち、図3に例示されているような工程によっ
て、保護用固化樹脂薄膜に覆われた集電タブ3を有する
帯状正極1または負極2が連続的に効率よく形成され得
る。そして、このような正極と負極を用いて、本発明に
よる二次電池用渦巻型電極が効率よく製造されて、かつ
内部ショートの生じないエネルギ密度の高い二次電池を
得ることができる。
【0026】なお、以上の実施の形態においては集電タ
ブ3が固化樹脂薄膜によって覆われる場合について説明
したが、この代わりに、渦巻型電極中で集電タブに当接
するセパレータの領域を固化樹脂薄膜で補強してもよ
い。その場合には、図3に示されているようなロール1
0から帯状のセパレータが引出され、長さ方向の所定の
位置の領域において樹脂塗布装置12A,12Bによっ
て紫外線硬化型の液状樹脂薄層が塗布され、その後に紫
外線ランプ15によってその液状樹脂薄層が固化樹脂薄
膜にされる。このようにして集電体3と当接する領域に
おいて補強用の固化樹脂薄膜が付与された帯状セパレー
タはもう1つのロール16に巻取られる。
【0027】こうして得られた局所的な補強用樹脂薄膜
を有する帯状セパレータを用いれば、渦巻型電極を積層
巻回するときの集電タブ3とセパレータ上の固化樹脂薄
膜領域との位置合わせが必要であるものの、前述の実施
の形態による渦巻型電極と同様に、内部ショートを生じ
ることなく高いエネルギ密度を有する二次電池用渦巻型
電極を形成し得ることが理解されよう。なお、例えば集
電タブ3が10mmの幅を有するとき、セパレータ上の
保護薄膜領域は、その位置合わせを容易にするために例
えば20mmの幅を有するように形成される。
【0028】
【実施例】本発明による実施例として、円筒形のリチウ
ム二次電池が作製された。まず90重量%のリチウム酸
コバルトと5重量%のアセチレンブラック粉末と5重量
%のポリフッ化ビニリデンの結着剤との混合物をアルミ
ニウムの金属箔の集電体に塗布することによって帯状正
極が用意された。他方、帯状負極は、95重量%の天然
黒鉛粉末と5重量%のポリフッ化ビニリデンの結着剤と
の混合物を銅の金属箔の負極集電体に塗布することによ
って形成された。これらの帯状正極と負極が帯状セパレ
ータを介して巻回されて作製された渦巻型電極が長さ4
0cmの円筒形の電池外装缶に収納され、この電槽にエ
チレンカーボネイトとジエチルカーボネイトを等量含む
混合溶媒に、1モル/リットルの六フッ化リン酸リチウ
ムが溶解された電解液が注入された。
【0029】(実施例1)上述のような円筒形リチウム
二次電池において、アルミの正極集電体上に幅10mm
のアルミ製の集電タブが超音波溶着され、その上に紫外
線硬化型樹脂の固化樹脂薄膜が形成された。同様に、銅
からなる負極集電体上にニッケル製の集電タブが溶着さ
れ、その集電タブが紫外線硬化型樹脂の固化樹脂薄膜に
よって覆われた。このとき、第1の紫外線硬化型樹脂と
して、ウレタンの末端アクリル変性樹脂(ウレタンアク
リレート)の7重量部とメタクリル酸エステルの30重
量部と光反応開始剤であるベンゾフェノンの1重量部を
含む紫外線硬化型樹脂が用いられた。また、第2の紫外
線硬化型樹脂として、エポキシ系オリゴマーの8重量部
とアクリル酸エステルモノマーの20重量部と光反応開
始剤であるベンゾフェノンの1重量部を含む紫外線硬化
型樹脂が用いられた。これらの液状樹脂の塗布方法とし
ては、図3に示されているようなコンマダイレクト方式
が用いられたが、この他にコンマリバース方式やスクリ
ーン方式の塗布方法をも用いることができる。このよう
な第1と第2の紫外線硬化型樹脂によって被覆された集
電タブを有する渦巻型電極のそれぞれを用いて50本ず
つ計100本のリチウム二次電池が作製された。
【0030】(実施例2)常温速硬化型樹脂を用いて紫
外線の代わりにスポット的に加熱することによって固化
樹脂薄膜が形成されたこと以外は実施例1と同様にし
て、実施例2としての100本のリチウム二次電池が作
製された。常温速硬化型樹脂として、シリル基含有ポリ
マーを主成分とする1液常温硬化型樹脂が用いられた。
この液状樹脂を集電タブに塗布した後に、60℃の温風
を約2秒間かけることによって瞬時に固化樹脂薄膜が形
成され得る。なお、この常温速硬化型樹脂は、常温にお
いては約15秒で硬化するものである。
【0031】(比較例1)保護薄膜としての固化樹脂薄
膜を有しないことを除けば実施例1の場合と同様にし
て、比較例1としての100本のリチウム二次電池が作
製された。
【0032】(比較例2)集電タブが固化樹脂薄膜では
なくて粘着テープによって覆われたことを除けば実施例
1の場合と同様にして、比較例2としての100本のリ
チウム二次電池が作製された。
【0033】(比較例3)集電タブが固化樹脂薄膜によ
って覆われることなく、セパレータと帯状正極または負
極との間にセパレータ保護用の多孔性フィルムを介在さ
せたことを除けば、実施例1の場合と同様にして、比較
例3としての100本の円筒形リチウム二次電池が作製
された。このとき、保護用多孔性フィルムとしてポリフ
ェニレンサルファイド(東レ社製:商品名トレリナ)や
ポリエステルの二軸延伸フィルムを使用することができ
るが、この比較例3の場合には、6μmの厚さを有する
ポリフェニレンサルファイド膜が用いられた。
【0034】以上のようにしてそれぞれ100本ずつ作
製された実施例1,実施例2,比較例1,比較例2およ
び比較例3の電池について特性比較が行なわれ、その結
果が次の表1に示されている。
【0035】
【表1】
【0036】表1において、電池容量は3C放電の下に
おける容量を示している。この表1からわかるように、
実施例1および2の電池の外径はセパレータの破損に対
する何らの保護手段をも有しない比較例1の電池に比べ
てわずかに増大しているが、比較例2および3に比べれ
ばはるかに小さく形成することができる。また、実施例
1および2の電池においては内部ショートを生じた電池
が皆無であったのに対して、比較例1〜3においては多
数の電池が内部ショートを生じ、それに伴って平均電池
容量が著しく低下していることがわかる。なお、集電タ
ブを紫外線硬化型樹脂の保護膜で覆う場合に、紫外線ラ
ンプを電極活物質にも照射し続ければ、その電極活物質
層に含まれる結着剤が活性化し、酸素と結合して−C
O,−OH,−COOHなどの基が生成する。これらの
基が電解液と電極表面との濡れ性を改善し、帯状電極の
含液性が向上する。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、集電タ
ブを固化樹脂薄膜で覆うかまたはセパレータが集電タブ
に当接する領域を固化樹脂薄膜で補強することにより、
電池の体積や重量をほとんど増大させることなく内部シ
ョートの生じない高いエネルギ密度を有する二次電池を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による二次電池用渦巻型電極に用いられ
る帯状正極または負極を示す模式的な平面図である。
【図2】図1に示された帯状正極または負極の模式的な
断面図である。
【図3】本発明による渦巻型電極に用いられる帯状正極
または負極上に集電タブを取付けて固化樹脂薄膜によっ
て覆う工程を説明するための模式図である。
【図4】先行技術による帯状正極または負極と集電タブ
を示す模式的な平面図である。
【図5】図4に示されているような帯状正極と負極をセ
パレータを介して積層巻回した渦巻型電極の一部を示す
模式的な断面図である。
【符号の説明】
1 帯状正極 1a 正極集電体 1b 正極活物質層 2 帯状負極 2a 負極集電体 2b 負極活物質層 3 集電タブ 3a 集電タブの角部 4 帯状セパレータ 5 保護用固化樹脂薄膜 10 ロール 11A,11B タブ付装置 12A,12B 液状樹脂塗布装置 13 液状樹脂 14 液状樹脂用容器 15 紫外線ランプ 16 ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近野 義人 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 能間 俊之 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 米津 育郎 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 西尾 晃治 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二次電池用渦巻型電極であって、 前記渦巻型電極においては帯状の正極と負極とがそれら
    の間に挿入された帯状のセパレータとともに積層巻回さ
    れており、 前記帯状の正極と負極の各々は長さ方向に沿った所定の
    複数の位置に接合された複数の金属製集電タブを含み、 前記金属製集電タブは紫外線硬化型樹脂と熱硬化型樹脂
    から選択された少なくとも1つの固化樹脂薄膜によって
    覆われており、 前記固化樹脂薄膜は前記金属製集電タブが前記セパレー
    タを破損させて前記電池の内部ショートが生じることを
    防止するように作用することを特徴とする二次電池用渦
    巻型電極。
  2. 【請求項2】 二次電池用渦巻型電極であって、 前記渦巻型電極においては帯状の正極と負極とがそれら
    の間に挿入された帯状のセパレータとともに積層巻回さ
    れており、 前記帯状の正極と負極の各々は長さ方向に沿った所定の
    位置に接合された複数の金属製集電タブを含み、 前記セパレータは前記金属製集電タブと当接する部分が
    紫外線硬化型樹脂と熱硬化型樹脂から選択された少なく
    とも1つの固化樹脂薄膜によって補強されており、 前記固化樹脂薄膜は前記金属製集電タブが前記セパレー
    タを破損させて前記電池の内部ショートが生じることを
    防止するように作用することを特徴とする二次電池用渦
    巻型電極。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の二次電池用渦巻型電極
    の製造方法であって、 ロール状に巻かれた帯状の正極と負極の各々を引出して
    長さ方向に沿った所定の複数の位置に順次に複数の金属
    製集電タブを接合し、 紫外線硬化型樹脂と熱硬化型樹脂から選択された少なく
    とも1つの未硬化の液状樹脂を塗布することによって前
    記金属製集電タブを覆う液状樹脂薄層を形成し、 前記液状樹脂薄層が紫外線硬化型か熱硬化型かに対応し
    て紫外線と熱から選択された一方を付与することによっ
    て前記液状樹脂薄層を硬化させて固化樹脂薄膜にし、 その後に前記帯状の正極と負極の各々が他のロールに巻
    取られる工程を含むことを特徴とする二次電池用渦巻型
    電極の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の二次電池用渦巻型電極
    の製造方法であって、 ロール状に巻かれた帯状のセパレータを引出して前記金
    属製集電タブと当接する位置に対応する複数の領域にお
    いて、紫外線硬化型樹脂と熱硬化型樹脂から選択された
    少なくとも1つの未硬化の液状樹脂を塗布することによ
    って液状樹脂薄層を形成し、 前記液状樹脂薄層が紫外線硬化型か熱硬化型かに対応し
    て紫外線と熱から選択された一方を付与することによっ
    て前記液状樹脂薄層を硬化させて固化樹脂薄層にし、 その後に前記帯状のセパレータが他のロールに巻取られ
    る工程を含むことを特徴とする二次電池用渦巻型電極の
    製造方法。
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