JPH10240425A - 超音波タッチパネル - Google Patents

超音波タッチパネル

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JPH10240425A
JPH10240425A JP6376397A JP6376397A JPH10240425A JP H10240425 A JPH10240425 A JP H10240425A JP 6376397 A JP6376397 A JP 6376397A JP 6376397 A JP6376397 A JP 6376397A JP H10240425 A JPH10240425 A JP H10240425A
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interdigital
electrode
phase
electric signal
ultrasonic
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JP6376397A
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Koji Toda
耕司 戸田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低消費電力駆動で、接触位置の細密な検出を
可能にすること。 【解決手段】 すだれ状電極TX0,TY0,TX1,TX2
Y1およびTY2に電気信号を入力すると、圧電基板1の
すだれ状電極を有する方の板面に弾性表面波が励振さ
れ、すだれ状電極RX0およびRY0において位相θbase
有する電気信号に変換され出力される。同時に、すだれ
状電極RX11等で位相θj(j=1,2,……,χ)を有
する電気信号Ej(j=1,2,……,χ)に変換され
る。もしも、すだれ状電極TX1とRX11との間の位置Fj
(j=1,2,……,χ)のうち、位置Fxを接触する
と、すだれ状電極RX11において位相θを有する電気信
号Eが出力される。このとき、位相θbaseと位相θとの
差から接触位置Fxが検出できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は入力用および出力用
すだれ状電極を備えた圧電板上に人指または物体が接触
したことを感知し、その位置を検出する超音波タッチパ
ネルに関する。
【従来の技術】超音波方式による従来のタッチパネル
は、非圧電板に弾性表面波を励振させ、その非圧電板に
接触することにより弾性表面波が減衰するということを
利用したものである。非圧電板に弾性表面波を励振する
従来の方法としては、バルク波振動子を用いたくさび形
トランスデューサにより間接的に励振する方法、圧電薄
膜トランスデューサにより直接的に励振する方法等が挙
げられる。くさび形トランスデューサは超音波による非
破壊検査等に用いられているが、くさび角の工作精度の
問題等から比較的低い周波数領域においてのみ用いられ
る。圧電薄膜トランスデューサはZnO等の圧電薄膜を
基板に蒸着しすだれ状電極により弾性表面波を励振する
方法で、すだれ状電極の構成により種々の伝送特性を示
すことから高周波デバイスとして用いられるが、UH
F,VHF帯に限られるとともに加工性や量産性に問題
がある。このようにして、従来の超音波タッチパネルで
は応答時間、感度、耐久性、工作精度、加工性、量産性
および使用しやすさ等の点で問題があり、使用周波数領
域も制限されている。そこで、これらの問題点を解決す
る超音波タッチパネルが本願発明者により特願平4−2
18336等で出願された。この超音波タッチパネル
は、圧電薄板とすだれ状電極とから成る超音波デバイス
を非圧電板の一方の板面に少なくとも2つ設けて成るも
のであり、低消費電力で効率良く弾性表面波を非圧電板
の板面に励振することができる。従って、一方の超音波
デバイスを入力用とし、もう一方の超音波デバイスを出
力用とした場合、非圧電板の一方の板面における弾性表
面波の伝搬路に人指または物体が接触すれば弾性表面波
が減衰または消滅することから、出力用超音波デバイス
におけるすだれ状電極に出力される電気信号も減衰また
は消滅する。しかし、この超音波タッチパネルを含む従
来のタッチパネルは、接触位置の細密さにいっそうの向
上を要するとともに、信号処理の仕方が複雑にならざる
を得なかった。
【発明が解決しようとする課題】従来の超音波タッチパ
ネルでは感度、工作精度、加工性、量産性、消費電力等
に問題があるばかりでなく、信号処理の仕方や回路構成
等にも問題があった。本発明の目的は、加工性、耐久性
および量産性に優れ、低消費電力駆動で応答時間が短
く、信号処理の仕方が簡単で、回路の規模も小さく、接
触位置の細密な検出が可能で、使用しやすさに優れた超
音波タッチパネルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の超音波
タッチパネルは、圧電基板と、超音波送受波手段Xおよ
びYと、前記超音波送受波手段XおよびYに接続された
情報処理部から成る超音波タッチパネルであって、前記
各超音波送受波手段は1組の入力用すだれ状電極T
0と、N組の入力用すだれ状電極Ti(i=1,2,…
…,N)と、前記すだれ状電極T0に対応する出力用す
だれ状電極R0と、前記各すだれ状電極Tiにそれぞれ対
応する少なくとも2組の出力用すだれ状電極Ri1および
i2(i=1,2,……,N)から成り、前記圧電基板
の厚さは前記すだれ状電極T0,TiおよびR0の電極周
期長Pの3倍以上の値を有し、前記すだれ状電極T0
よびTiは前記圧電基板の一方の板面上に設けられ、前
記すだれ状電極R0は前記圧電基板の前記一方の板面上
の前記すだれ状電極T0に対向する部分に設けられ、前
記すだれ状電極Ri1およびRi2は前記圧電基板の前記一
方の板面上の前記各すだれ状電極Tiに対向する部分に
設けられており、前記すだれ状電極R0の電極指の方向
と、前記すだれ状電極T0の電極指の方向は互いに平行
で、前記すだれ状電極Ri1およびRi2の電極指の方向
と、前記すだれ状電極Tiの電極指の方向とは互いに平
行でなく、前記すだれ状電極Ri1およびRi2の電極指の
方向は、前記すだれ状電極Tiの電極指の方向に対し角
αの傾きを有し、前記すだれ状電極Ri1およびRi2の電
極指に直交する方向での電極指の周期長PNは、前記電
極周期長Pとcosαとの積に等しく、前記すだれ状電極
0およびTiは、前記電極周期長Pにほぼ対応する周波
数の電気信号を入力されることにより、前記圧電基板の
前記一方の板面の表面近傍に前記電極周期長Pとほぼ等
しい波長を有する弾性表面波を励振し、前記すだれ状電
極R0は前記すだれ状電極T0によって励振された前記弾
性表面波を位相θbaseを有する電気信号に変換して出力
し、前記各すだれ状電極Ri1およびRi2は、前記すだれ
状電極Tiによって励振された前記弾性表面波を、位相
θj(j=1,2,……,χ)を有する電気信号Ej(j
=1,2,……,χ)にそれぞれ変換し、前記電気信号
jは前記電極周期長Pにほぼ対応する周波数を有し、
前記位相θjを合成することにより生ずる位相Totalθj
は零であり、前記電気信号Ejを合成することにより生
ずる電気信号TotalEjの振幅は零であって、前記電気信
号TotalEjは前記各すだれ状電極Ri1およびRi2におい
て検出されることはなく、前記すだれ状電極Tiおよび
i1は前記圧電基板の前記一方の板面上に弾性表面波の
伝搬路Di1(i=1,2,……,N)を形成し、前記各
伝搬路Di1はそれぞれ微細伝搬路Zj(j=1,2,…
…,χ)で成り、前記すだれ状電極TiおよびRi2は前
記圧電基板の前記一方の板面上に弾性表面波の伝搬路D
i2(i=1,2,……,N)を形成し、前記各伝搬路D
i2はそれぞれ微細伝搬路Zj(j=1,2,……,χ)
で成り、前記圧電基板の前記一方の板面上における位置
j(j=1,2,……,χ)は、前記微細伝搬路Zj
対応し、前記微細伝搬路Zjは前記位相θjに対応し、前
記情報処理部は、微細伝搬路Zxに対応する位置Fxに人
指または物体が接触したことを、前記すだれ状電極Ri1
またはRi2のどれかにおいて位相θを有する電気信号E
が出力されることにより感知し、前記接触位置Fxを、
前記電気信号Eを出力した前記すだれ状電極Ri1または
i2を判別することと、前記位相θba seと前記位相θと
の差を検出することにより特定し、前記接触位置Fx
位相θxを有する電気信号Exに対応し、前記出力電気信
号Eは前記電気信号TotalEjから前記電気信号Exを除
いた成分と等しく、前記位相θは前記位相Totalθjから
前記位相θxを除いた成分と等しい。請求項2に記載の
超音波タッチパネルは、前記すだれ状電極Tiにそれぞ
れ対応するスイッチWi(i=1,2,……,N)を含
む超音波タッチパネルであって、前記スイッチWiの出
力端はそれぞれ前記すだれ状電極Tiの入力端に接続さ
れており、前記各すだれ状電極Ri1の出力端は互いに1
つの接続点Q1で接続され、前記各すだれ状電極Ri2
出力端は互いに1つの接続点Q2で接続され、前記情報
処理部は前記スイッチWiを順次に所定の周期で断続
し、前記位置Fxに人指または物体が接触したことを、
前記接続点Q1またはQ2において位相θを有する電気信
号Eが出力されることにより感知し、前記接触位置Fx
を、前記出力電気信号Eが検出された前記接続点Q1
たはQ2を判別することと、前記出力電気信号Eが検出
された時に接続されていた前記スイッチWiを特定する
ことと、前記位相θbaseと前記位相θとの差を検出する
ことにより特定する。請求項3に記載の超音波タッチパ
ネルは、前記各すだれ状電極Ri1およびRi2の電極指の
方向での交差幅LPの合計が、前記すだれ状電極Tiの電
極交差幅Lとsecαとの積にほぼ等しい。請求項4に記
載の超音波タッチパネルは、前記超音波送受波手段Xに
おける前記伝搬路Di1およびDi2と、前記超音波送受波
手段Yにおける前記伝搬路Di1およびDi2とが互いに直
交している。請求項5に記載の超音波タッチパネルは、
前記伝搬路Di1およびDi2が互いに隣接するかまたは一
部分を重複させている。請求項6に記載の超音波タッチ
パネルは、前記超音波送受波手段Xにおける前記すだれ
状電極T0とR0との間の弾性表面波の伝搬路を遅延素子
とする発振器が構成されていて、前記超音波送受波手段
Xにおける前記すだれ状電極R0の出力端は、前記超音
波送受波手段XおよびYにおけるそれぞれの前記すだれ
状電極T0の入力端に増幅器AXを介して接続されてい
る。請求項7に記載の超音波タッチパネルは、前記圧電
基板が圧電セラミックで成り、該圧電セラミックの分極
軸の方向は該圧電セラミックの厚さ方向と平行である。
【発明の実施の形態】本発明の超音波タッチパネルは、
圧電基板と、超音波送受波手段XおよびYと、その超音
波送受波手段XおよびYに接続された情報処理部から成
る。各超音波送受波手段は1組の入力用すだれ状電極T
0と、N組の入力用すだれ状電極Ti(i=1,2,…
…,N)と、すだれ状電極T0に対応する出力用すだれ
状電極R0と、各すだれ状電極Tiにそれぞれ対応する少
なくとも2組の出力用すだれ状電極Ri1およびRi2(i
=1,2,……,N)から成る。圧電基板の厚さはすだ
れ状電極T0,TiおよびR0の電極周期長Pの3倍以上
の値を有する。すだれ状電極T0およびTiは圧電基板の
一方の板面上に設けられ、すだれ状電極R0は圧電基板
の同じ板面上のすだれ状電極T0に対向する部分に設け
られ、すだれ状電極Ri1およびRi2は圧電基板の同じ板
面上の各すだれ状電極Tiに対向する部分に設けられて
いる。すだれ状電極R0の電極指の方向と、すだれ状電
極T0の電極指の方向は互いに平行である。すだれ状電
極Ri1およびRi2の電極指の方向と、すだれ状電極Ti
の電極指の方向とは互いに平行でなく、すだれ状電極R
i1およびRi2の電極指の方向は、すだれ状電極Tiの電
極指の方向に対し角αの傾きを有する。すだれ状電極R
i1およびRi2の電極指に直交する方向での電極指の周期
長PNは、電極周期長Pとcosαとの積に等しくなるよう
な大きさに設定される。各すだれ状電極Ri1およびRi2
の電極指の方向での交差幅LPの合計は、すだれ状電極
iの電極交差幅Lとsecαとの積にほぼ等しくなるよう
な大きさに設定される。本発明の超音波タッチパネルで
は、電極周期長Pにほぼ対応する周波数の電気信号をす
だれ状電極T0およびTiに入力する構造を採用すること
により、圧電基板の各すだれ状電極が設けられた方の板
面の表面近傍に電極周期長Pとほぼ等しい波長を有する
弾性表面波を励振することができる。すだれ状電極T0
によって励振された弾性表面波はすだれ状電極R0によ
って位相θbaseを有する電気信号に変換され、すだれ状
電極R0から出力される。すだれ状電極Tiによって励振
された弾性表面波は、各すだれ状電極Ri1およびRi2
よって位相θj(j=1,2,……,χ)を有する電気
信号Ej(j=1,2,……,χ)にそれぞれ変換され
る。電気信号Ejは電極周期長Pにほぼ対応する周波数
を有する。位相θjを合成することにより生ずる位相Tot
alθjは零であり、電気信号Ejを合成することにより生
ずる電気信号TotalEjの振幅は零である。つまり、電気
信号TotalEjは各すだれ状電極Ri1およびRi2において
検出されることはない。本発明の超音波タッチパネルで
は、圧電基板の各すだれ状電極が設けられた方の板面上
において、すだれ状電極TiおよびRi1は弾性表面波の
伝搬路Di1(i=1,2,……,N)を形成し、すだれ
状電極TiおよびRi2は弾性表面波の伝搬路Di2(i=
1,2,……,N)を形成する。各伝搬路Di1は微細伝
搬路Zj(j=1,2,……,χ)で成り、各伝搬路D
i2もまた微細伝搬路Zj(j=1,2,……,χ)で成
る。微細伝搬路Zjはそれぞれ位相θjに対応している。
また、圧電基板の各すだれ状電極が設けられた方の板面
上における位置Fj(j=1,2,……,χ)を、微細
伝搬路Zjに対応させることが可能である。微細伝搬路
xに対応する位置Fxに人指または物体が接触すると、
すだれ状電極Ri1またはRi2のどれかにおいて位相θを
有する出力電気信号Eが情報処理部によって検出され
る。つまり、圧電基板の板面を接触しない場合には、各
すだれ状電極Ri1またはRi2において弾性表面波から変
換される電気信号TotalEjは均衡がとれて零であったも
のが、接触により超音波の微細伝搬路Zxが遮断される
と、その微細伝搬路Zxに対応する弾性表面波が各すだ
れ状電極Ri1またはRi2において位相θxを有する電気
信号Exに変換されることがないので、全体としての均
衡が崩れて各すだれ状電極Ri1またはRi2において出力
電気信号Eが検出されることになる。従って、出力電気
信号Eは電気信号TotalEjから電気信号Exを除いた成
分と等しくなり、出力電気信号Eの位相θは位相Total
θjから位相θxを除いた成分と等しくなる。本発明の超
音波タッチパネルの情報処理部では、電気信号Eを出力
したすだれ状電極Ri1またはRi2を判別することと、位
相θbaseと位相θとの差を検出することにより、微細伝
搬路Zxに対応する接触位置Fxを特定している。本発明
の超音波タッチパネルでは、すだれ状電極Tiにそれぞ
れ対応するスイッチWi(i=1,2,……,N)を備
えることが可能である。スイッチWiの出力端はそれぞ
れすだれ状電極Tiの入力端に接続される。また、各す
だれ状電極Ri1の出力端は互いに1つの接続点Q1で接
続され、各すだれ状電極Ri2の出力端は互いに1つの接
続点Q2で接続される。このとき、情報処理部はまず第
1に、スイッチWiを順次に所定の周期で断続する機能
を有する。第2に、位置Fxに人指または物体が接触し
たことを、接続点Q1またはQ2において位相θを有する
電気信号Eが出力されることにより感知する。第3に、
出力電気信号Eが検出された接続点Q1またはQ2を判別
する。第4に、出力電気信号Eが検出された時に接続さ
れていたスイッチWiを特定する。そして第5に、位相
θbaseと位相θとの差を検出することにより、微細伝搬
路Zxに対応する接触位置Fxを特定する。本発明の超音
波タッチパネルでは、超音波送受波手段Xにおける伝搬
路Di1およびDi2と、超音波送受波手段Yにおける伝搬
路Di1およびDi2とを互いに直交させる構造を採用する
ことにより、互いに直交するそれらの伝搬路をそれぞれ
X軸およびY軸とする2次元の座標に対応させることが
可能となる。本発明の超音波タッチパネルでは、伝搬路
i1およびDi2を互いに隣接させるかまたは一部分を重
複させる構造、すなわち、伝搬路Di1,Di2
(i+1)1,D(i+1)2……,が互いに隣接するかまたは一
部分が重複した構造を採用することにより、圧電基板の
板面上にまんべんなく弾性表面波を伝搬させることがで
きる。本発明の超音波タッチパネルでは、超音波送受波
手段Xにおけるすだれ状電極T0とR0との間の弾性表面
波の伝搬路を遅延素子とする発振器を構成することが可
能である。このとき、超音波送受波手段Xにおけるすだ
れ状電極R0の出力端は、超音波送受波手段XおよびY
におけるそれぞれのすだれ状電極T0の入力端に増幅器
Xを介して接続される。このようにして、低電圧で、
低消費電力駆動が可能となる。本発明の超音波タッチパ
ネルでは、圧電基板として圧電セラミックを採用し、そ
の圧電セラミックの分極軸の方向と厚さ方向とを平行に
する構造を採用することにより、圧電基板の各すだれ状
電極が設けられた方の板面上に効率よく弾性表面波を励
振することを可能にしている。また、その弾性表面波を
出力用すだれ状電極において効率よく電気信号に変換す
ることを可能にしている。
【実施例】図1は本発明の超音波タッチパネルの一実施
例を示す平面図である。本実施例は圧電基板1、情報処
理部2、スイッチW1,W2、増幅器AX、X軸方向の超
音波送受波手段XおよびY軸方向の超音波送受波手段Y
から成る。超音波送受波手段Xはすだれ状電極TX0、す
だれ状電極TX1,TX2、すだれ状電極RX0、すだれ状電
極RX11,RX12,RX13,RX14,RX21,RX22,RX23
およびRX24から成る。超音波送受波手段Yはすだれ状
電極TY0、すだれ状電極TY1,TY2、すだれ状電極
Y0、すだれ状電極RY11,RY12,RY13,RY14,R
Y21,RY22,RY23およびRY24から成る。但し、図1で
は圧電基板1および各すだれ状電極のみが描かれてい
る。各すだれ状電極はアルミニウム薄膜で成り、圧電基
板1の一方の板面上に設けられている。圧電基板1は厚
さ1.5mmの圧電セラミックで成る。すだれ状電極T
X0,RX0,TY0およびRY0は同様な構造を有し、それら
の電極交差幅はすだれ状電極TX1,TX2,TY1およびT
Y2よりも短い。すだれ状電極TX1,TX2,TY1およびT
Y2は同様な構造を有する。また、すだれ状電極RX11
X 12,RX13,RX14,RX21,RX22,RX23,RX24
Y11,RY12,RY13,RY14,RY21,RY22,RY23
よびRY24は同様な構造を有する。すだれ状電極RX11
X12,RX13,RX14,RX21,RX22,RX23およびR
X24の電極指の方向と、すだれ状電極TX1およびTX2
電極指の方向とは互いに平行ではない。すだれ状電極R
Y11,RY12,RY13,RY14,RY21,RY22,RY23およ
びRY24の電極指の方向と、すだれ状電極TY1およびT
Y2の電極指の方向とは互いに平行ではない。図2は図1
の超音波タッチパネルの部分拡大平面図である。図2で
は各すだれ状電極の位置関係が示される。各すだれ状電
極はそれぞれ10対の電極指を有する。すだれ状電極T
X0,RX0,TY0およびRY0の電極交差幅は1mm、電極
周期長Pは400μmである。すだれ状電極TX1
X2,TY1およびTY2の電極交差幅Lは12mm、電極
周期長Pは400μmである。すだれ状電極RX11,R
X12,RX13およびRX14それぞれの、すだれ状電極TX1
の電極指の方向での交差幅LNの合計は、すだれ状電極
X1の電極交差幅Lと等しく、すだれ状電極RX21,R
X22,RX23およびRX24それぞれの、すだれ状電極TX2
の電極指の方向での交差幅LNの合計は、すだれ状電極
X2の電極交差幅Lと等しい。また、すだれ状電極R
Y11,RY12,RY13およびRY14それぞれの、すだれ状電
極TY1の電極指の方向での交差幅LNの合計は、すだれ
状電極TY1の電極交差幅Lと等しく、すだれ状電極R
Y21,RY22,RY23およびRY24それぞれの、すだれ状電
極TY2の電極指の方向での交差幅LNの合計は、すだれ
状電極TY2の電極交差幅Lと等しい。本実施例の超音波
タッチパネルでは、すだれ状電極RX11,RX12
X13,RX14,RX21,RX22,RX23およびRX24におけ
る各交差幅LNの範囲内の、すだれ状電極TX1およびT
X2の電極指の方向に沿った位置Fj(j=1,2,…
…,χ)を人指または物体で接触した場合に、その位置
を検出することができる。同様にして、すだれ状電極R
Y11,RY12,RY13,RY14,RY21,RY22,RY23およ
びRY 24における各交差幅LNの範囲内の、すだれ状電極
Y1およびTY2の電極指の方向に沿った位置Fj(j=
1,2,……,χ)を人指または物体で接触した場合
に、その位置を検出することができる。図3はすだれ状
電極RX11を示す平面図である。すだれ状電極RX11,R
X12,RX13,RX14,RX21,RX22,RX23およびRX24
の電極指の方向はすだれ状電極TX1およびTX2の電極指
の方向に対して角αの傾きを有し、すだれ状電極
Y11,RY12,RY13,RY14,RY21,RY22,RY23
よびRY24の電極指の方向はすだれ状電極TY1およびT
Y2の電極指の方向に対して角αの傾きを有する。すだれ
状電極RX11,RX12,RX13,RX14,RX21,RX22,R
X23,RX24,RY11,RY 12,RY13,RY14,RY21,R
Y22,RY23およびRY24の電極指に直交する方向での電
極指の周期長PNは、電極周期長Pとcosαとの積に等し
くなるような大きさに設定されている。すだれ状電極R
X11、RX12、RX13およびRX14の電極指の方向でのそれ
ぞれの交差幅LPは交差幅LNとsecαとの積に等しい。
つまり、交差幅LPの合計は、電極交差幅Lとsecαとの
積に等しくなるような大きさに設定されている。同様に
して、すだれ状電極RX21、RX22、RX23およびRX24
電極指の方向でのそれぞれの交差幅LPの合計は、電極
交差幅Lとsecαとの積に等しくなるような大きさに設
定されている。すだれ状電極RY11、RY12、RY13およ
びRY14の電極指の方向でのそれぞれの交差幅LPの合計
は、電極交差幅Lとsecαとの積に等しくなるような大
きさに設定されている。すだれ状電極RY21、RY22、R
Y23およびRY24の電極指の方向でのそれぞれの交差幅L
Pの合計は、電極交差幅Lとsecαとの積に等しくなるよ
うな大きさに設定されている。図4は図1の超音波タッ
チパネルの駆動回路を示す図である。情報処理部2は8
つの位相比較器3、コンピュータ4およびスイッチ切り
替え器5から成る。スイッチW1の出力端はすだれ状電
極TX1およびTY1の入力端に接続され、スイッチW2
出力端はすだれ状電極TX2およびTY2の入力端に接続さ
れている。すだれ状電極RX11とRX21、すだれ状電極R
X12とRX22、すだれ状電極RX13とRX23、およびすだれ
状電極RX14とRX24において、それぞれ2つの出力端は
互いに接続点QX1,QX2,QX3およびQX4で接続され、
各増幅器AMPを介して各位相比較器3の入力端に接続
されている。すだれ状電極RY11とRY21、すだれ状電極
Y12とRY22、すだれ状電極RY13とRY23、およびすだ
れ状電極RY14とRY24において、それぞれ2つの出力端
は互いに接続点QY1,QY2,QY3およびQY4で接続さ
れ、各増幅器AMPを介して各位相比較器3の入力端に
接続されている。図4の駆動回路において、すだれ状電
極TX0,TX1およびTX2から電極周期長Pにほぼ対応す
る周波数の電気信号を入力すると、圧電基板1の各すだ
れ状電極が設けられた方の板面の表面近傍に電極周期長
Pとほぼ等しい波長を有する弾性表面波が励振される。
すだれ状電極TX0によって励振された弾性表面波はすだ
れ状電極RX0によって位相θbaseを有する電気信号に変
換され、すだれ状電極RX0から出力され、増幅器AX
よって増幅される。増幅された電気信号の一部はすだ
れ状電極TX0およびTY0に再び入力される。このように
して、すだれ状電極TX0とRX0との間の弾性表面波の伝
搬路を遅延素子とする発振器を構成することができる。
すだれ状電極RX0から出力され、増幅された電気信号の
残部は4つの位相比較器3の入力端に接続される。す
だれ状電極TX1によって励振された弾性表面波は、すだ
れ状電極RX11、RX12、RX13およびRX14それぞれによ
って位相θj(j=1,2,……,χ)を有する電気信
号Ej(j=1,2,……,χ)に変換され、すだれ状
電極TX2によって励振された弾性表面波は、すだれ状電
極RX21、RX22、RX23およびRX24それぞれによって位
相θj(j=1,2,……,χ)を有する電気信号E
j(j=1,2,……,χ)に変換される。電気信号Ej
は電極周期長Pにほぼ対応する周波数を有する。位相θ
jを合成することにより生ずる位相Totalθjは零であ
り、電気信号Ejを合成することにより生ずる電気信号T
otalEjの振幅は零である。つまり、電気信号TotalEj
は各すだれ状電極RX11,RX12,RX13,RX14
X21,RX22,RX23およびRX24において検出されるこ
とはない。図4の駆動回路において、すだれ状電極
Y0,TY1およびTY2から電極周期長Pにほぼ対応する
周波数の電気信号を入力すると、圧電基板1の各すだれ
状電極が設けられた方の板面の表面近傍に電極周期長P
とほぼ等しい波長を有する弾性表面波が励振される。す
だれ状電極TY0によって励振された弾性表面波はすだれ
状電極RY0によって位相θbaseを有する電気信号に変換
され、すだれ状電極RY0から出力され、増幅器AYによ
って増幅される。増幅された電気信号の一部はスイッ
チ切り替え器5の入力端に入力され、残部は4つの位
相比較器3の入力端に接続される。スイッチ切り替え器
5はコンピュータ4の指令によってスイッチW1および
2を交互に切り替え、電気信号をすだれ状電極TX1
およびTY1と、すだれ状電極TX2およびTY2に交互に入
力する。すだれ状電極TY1によって励振された弾性表面
波は、すだれ状電極RY11,RY12,RY13およびRY14
れぞれによって位相θj(j=1,2,……,χ)を有
する電気信号Ej(j=1,2,……,χ)に変換さ
れ、すだれ状電極TY2によって励振された弾性表面波
は、すだれ状電極RY21,RY22,RY23およびRY24それ
ぞれによって位相θj(j=1,2,……,χ)を有す
る電気信号Ej(j=1,2,……,χ)に変換され
る。電気信号Ejは電極周期長Pにほぼ対応する周波数
を有する。位相θjを合成することにより生ずる位相Tot
alθjは零であり、電気信号Ejを合成することにより生
ずる電気信号TotalEjの振幅は零である。つまり、電気
信号TotalEjは各すだれ状電極RY11,RY12,RY13
Y14,RY21,RY22,RY23およびRY24において検出
されることはない。本実施例の超音波タッチパネルで
は、圧電基板1の各すだれ状電極が設けられた方の板面
上において、すだれ状電極TX1およびTX2と、すだれ状
電極RX11,RX12,RX13,RX14,RX21,RX22,R
X23およびRX24との間に弾性表面波の伝搬路DX11,D
X12,DX13,DX14,DX21,DX22,DX23およびDX24
が形成される。同様にして、すだれ状電極TY1およびT
Y2と、すだれ状電極RY11,RY12,RY13,RY14,R
Y21,RY22,RY23およびRY24との間に弾性表面波の伝
搬路DY11,DY12,DY13,DY14,DY21,DY22,D
Y23およびDY24が形成される。各伝搬路はそれぞれ微細
伝搬路Zj(j=1,2,……,χ)から成る。第1の
実施例の超音波タッチパネルでは、位相θjを位置Fj
対応させることが可能である。また、位置Fjを微細伝
搬路Zjに対応させることが可能である。もしも、位置
xを接触すると、すだれ状電極RX11,RX12,RX13
X14,RX21,RX2 2,RX23およびRX24のどれかにお
いて位相θを有する電気信号Eが出力されるとともに、
すだれ状電極RY11,RY12,RY13,RY14,RY21,R
Y22,RY23およびRY24のどれかにおいて位相θを有す
る電気信号Eが出力される。接触位置Fxは、微細伝搬
路Zxに対応するとともに、位相θxを有する電気信号E
xに対応する。このとき、出力電気信号Eは電気信号Tot
alEjから電気信号Exを除いた成分と等しく(E=Tota
lEj−Ex=−Ex)、出力電気信号Eの位相θは位相To
talθjから位相θxを除いた成分と等しくなる(θ=Tot
alθj−θx=−θx)。つまり、圧電基板1の板面を接
触しない場合には、電気信号TotalEjは均衡がとれて零
であったものが、接触により超音波の微細伝搬路Zx
遮断されると、その微細伝搬路Zxに対応する弾性表面
波が各すだれ状電極において電気信号Exに変換される
ことがないので、全体としての均衡が崩れて位相θを有
する電気信号Eが出力されることになる。位相比較器3
は位相θbaseと位相θとの差(θbase−θ)を検出し、
コンピュータ4は、この位相差(θbase−θ)から接触
した微細伝搬路Zx上の接触位置Fxを検出する。本実施
例の超音波タッチパネルでは、コンピュータ4は、スイ
ッチ切り替え器5に指令を出してスイッチW1およびW2
を交互に切り替えるとともに、出力電気信号Eが検出さ
れた時に接続されていたスイッチW1またはW2を特定す
ることができる。従って、接触位置Fxに対応する微細
伝搬路Zxが伝搬路DX11,DX12,DX13,DX14
Y11,DY12,DY13およびDY14で成るグループに含ま
れるのか、または伝搬路DX21,DX22,DX23,DX24
Y21,DY22,DY23およびDY24で成るグループに含ま
れるのかが分かる。また、位相差(θbase−θ)が検出
されたときの位相比較器3を特定することにより、接触
位置Fxに対応する微細伝搬路Zxが伝搬路DX11および
X21で成る対に含まれるのか、伝搬路DX12およびD
X22で成る対に含まれるのか、伝搬路DX13およびDX23
で成る対に含まれるのか、伝搬路DX14およびDX24で成
る対に含まれるのか、伝搬路DY11およびDY21で成る対
に含まれるのか、伝搬路DY12およびDY22で成る対に含
まれるのか、伝搬路DY13およびDY23で成る対に含まれ
るのか、伝搬路DY14およびDY24で成る対に含まれるの
かが分かる。このようにして、出力電気信号Eが検出さ
れた時に接続されていたスイッチW1またはW2を特定す
るとともに、位相差(θbase−θ)が検出された位相比
較器3を特定することにより、接触位置Fxに対応する
微細伝搬路Zxを含む伝搬路が判明する。さらに、この
位相差(θbase−θ)から接触位置Fxを特定すること
ができる。本実施例の超音波タッチパネルでは、超音波
送受波手段Xにおける各伝搬路と、超音波送受波手段Y
における各伝搬路とが互いに直交している。従って、互
いに直交するそれらの伝搬路をそれぞれX軸およびY軸
とする2次元の座標に対応させることができる。超音波
送受波手段Xにおける各伝搬路どうしは互いに隣接して
おり、超音波送受波手段Yにおける各伝搬路どうしは互
いに隣接している。従って、圧電基板1の板面上にまん
べんなく弾性表面波を伝搬させることができるので、よ
り細密な接触位置の検出が可能であり、圧電基板1の板
面上を隙間なく利用できる。図5は圧電基板1上の接触
位置Fxと、超音波送受波手段XまたはYにおける位相
比較器3で検出される位相差(θbase−θ)との関係を
示す特性図である。但し、位置FxとFx-1との距離は
0.5mmとした。位置Fxが零から12mmの間であ
るのはすだれ状電極TX1,TX2,TY1およびTY2の電極
交差幅Lが12mmであることによる。位置Fxと位相
差(θbase−θ)との間には良好な線形性があることが
分かる。このようにして、位相差(θbase−θ)から接
触した位置Fxを判別することが可能となる。
【発明の効果】本発明の超音波タッチパネルは、圧電基
板と、超音波送受波手段XおよびYと、その超音波送受
波手段XおよびYに接続された情報処理部から成る簡単
な構造を有する。各超音波送受波手段はすだれ状電極T
0,R0,Ti(i=1,2,……,N)および少なくと
も2組のすだれ状電極Ri1およびRi2(i=1,2,…
…,N)から成る。各すだれ状電極は圧電基板の一方の
板面上に設けられ、すだれ状電極R0はすだれ状電極T0
に対向し、すだれ状電極Ri1およびRi2は各すだれ状電
極Tiに対向している。圧電基板の厚さはすだれ状電極
0,TiおよびR0の電極周期長Pの3倍以上の値を有
する。すだれ状電極T0およびR0の電極指の方向は互い
に平行である。すだれ状電極Ri1およびRi2の電極指の
方向は、すだれ状電極Tiの電極指の方向に対し角αの
傾きを有する。すだれ状電極Ri1およびRi2の電極指に
直交する方向での電極指の周期長PNは、電極周期長P
とcosαとの積に等しくなるような大きさに設定され
る。各すだれ状電極Ri1およびRi2の電極指の方向での
交差幅LPの合計は、すだれ状電極Tiの電極交差幅Lと
secαとの積にほぼ等しくなるような大きさに設定され
る。本発明の超音波タッチパネルでは、電極周期長Pに
ほぼ対応する周波数の電気信号をすだれ状電極T0およ
びTiに入力することにより、圧電基板の各すだれ状電
極が設けられた方の板面の表面近傍に電極周期長Pとほ
ぼ等しい波長を有する弾性表面波を励振することができ
る。すだれ状電極T0によって励振された弾性表面波は
すだれ状電極R0によって位相θbaseを有する電気信号
に変換され、すだれ状電極R0から出力される。すだれ
状電極Tiによって励振された弾性表面波は、各すだれ
状電極Ri1およびRi2によって位相θj(j=1,2,
……,χ)を有する電気信号Ej(j=1,2,……,
χ)にそれぞれ変換される。電気信号Ejは電極周期長
Pにほぼ対応する周波数を有する。圧電基板として圧電
セラミックを採用し、その圧電セラミックの分極軸の方
向と厚さ方向とを平行にする構造を採用することによ
り、圧電基板の各すだれ状電極が設けられた方の板面の
表面近傍に効率よく弾性表面波を励振することができ、
また、その弾性表面波を出力用すだれ状電極において効
率よく電気信号に変換することを可能にしている。但
し、位相θjを合成することにより生ずる位相Totalθj
は零となり、電気信号Ejを合成することにより生ずる
電気信号TotalEjの振幅は零となることから、電気信号
TotalEjは各すだれ状電極Ri1およびRi2において検出
されることはない。本発明の超音波タッチパネルでは、
圧電基板の各すだれ状電極が設けられた方の板面上にお
いて、すだれ状電極TiおよびRi1は弾性表面波の伝搬
路Di1(i=1,2,……,N)を形成し、すだれ状電
極TiおよびRi2は弾性表面波の伝搬路Di2(i=1,
2,……,N)を形成する。伝搬路Di1およびDi2のそ
れぞれは微細伝搬路Zj(j=1,2,……,χ)で成
る。微細伝搬路Zjはそれぞれ位相θjに対応している。
また、圧電基板のどちらか一方の板面上における位置F
j(j=1,2,……,χ)を、微細伝搬路Zjに対応さ
せることができる。微細伝搬路Zxに対応する位置Fx
人指または物体が接触すると、すだれ状電極Ri1または
i2のどれかにおいて位相θを有する出力電気信号Eが
情報処理部によって検出される。圧電基板の板面を接触
すると超音波の微細伝搬路Zxが遮断され、その微細伝
搬路Zxに対応する弾性表面波は各すだれ状電極Ri1
たはRi2において位相θxを有する電気信号Exに変換さ
れることがないので、全体としての均衡が崩れて各すだ
れ状電極Ri1またはRi2において出力電気信号Eが検出
されることになる。従って、出力電気信号Eは電気信号
TotalEjから電気信号Exを除いた成分と等しくなり、
出力電気信号Eの位相θは位相Totalθjから位相θx
除いた成分と等しくなる。本発明の超音波タッチパネル
の情報処理部では、電気信号Eを出力したすだれ状電極
i1またはRi2を判別することと、位相θba seと位相θ
との差を検出することにより、微細伝搬路Zxに対応す
る接触位置Fxを特定している。本発明の超音波タッチ
パネルでは、すだれ状電極Tiにそれぞれ対応するスイ
ッチWi(i=1,2,……,N)を備えることが可能
である。スイッチWiの出力端はそれぞれすだれ状電極
iの入力端に接続され、各すだれ状電極Ri1の出力端
は互いに1つの接続点Q1で接続され、各すだれ状電極
i2の出力端は互いに1つの接続点Q2で接続される。
このとき、情報処理部はまず第1に、スイッチWiを順
次に所定の周期で断続する機能を有する。第2に、位置
xに人指または物体が接触したことを、接続点Q1また
はQ2において位相θを有する電気信号Eが出力される
ことにより感知する。第3に、出力電気信号Eが検出さ
れた接続点Q1またはQ2を判別する。第4に、出力電気
信号Eが検出された時に接続されていたスイッチWi
特定する。そして第5に、位相θbaseと位相θとの差を
検出することにより、微細伝搬路Zxに対応する接触位
置Fxを特定する。本発明の超音波タッチパネルでは、
超音波送受波手段Xにおける伝搬路Di1およびDi2と、
超音波送受波手段Yにおける伝搬路Di1およびDi2とを
互いに直交させる構造を採用することにより、互いに直
交するそれらの伝搬路をそれぞれX軸およびY軸とする
2次元の座標に対応させることが可能となる。また、伝
搬路Di1およびDi2を互いに隣接させるかまたは一部分
を重複させる構造、すなわち、伝搬路Di1,Di2,D
(i+1)1,D(i+1)2……,が互いに隣接するかまたは一部
分が重複した構造を採用することにより、圧電基板の板
面上にまんべんなく弾性表面波を伝搬させることができ
る。さらに、超音波送受波手段Xにおけるすだれ状電極
0とR0との間の弾性表面波の伝搬路を遅延素子とする
発振器を構成することが可能である。このとき、超音波
送受波手段Xにおけるすだれ状電極R0の出力端は、超
音波送受波手段XおよびYにおけるそれぞれのすだれ状
電極T0の入力端に増幅器AXを介して接続される。この
ようにして、低電圧で、低消費電力駆動が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波タッチパネルの一実施例を示す
平面図。
【図2】図1の超音波タッチパネルの部分拡大平面図。
【図3】すだれ状電極RX11を示す平面図。
【図4】図1の超音波タッチパネルの駆動回路を示す
図。
【図5】圧電基板1上の接触位置Fxと、超音波送受波
手段XまたはYにおける位相比較器3で検出される位相
差(θbase−θ)との関係を示す特性図。
【符号の説明】
1 圧電基板 2 情報処理部 3 位相比較器 4 コンピュータ 5 スイッチ切り替え器 AX,AY 増幅器 AMP 増幅器 W1,W2 スイッチ TX0,RX0,TY0,RY0 すだれ状電極 TX1,TX2,TY1,TY2 すだれ状電極 RX11,RX12,RX13,RX14,RX21,RX22,RX23
X24 すだれ状電極 RY11,RY12,RY13,RY14,RY21,RY22,RY23
Y24 すだれ状電極

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電基板と、超音波送受波手段Xおよび
    Yと、前記超音波送受波手段XおよびYに接続された情
    報処理部から成る超音波タッチパネルであって、 前記各超音波送受波手段は1組の入力用すだれ状電極T
    0と、N組の入力用すだれ状電極Ti(i=1,2,…
    …,N)と、前記すだれ状電極T0に対応する出力用す
    だれ状電極R0と、前記各すだれ状電極Tiにそれぞれ対
    応する少なくとも2組の出力用すだれ状電極Ri1および
    i2(i=1,2,……,N)から成り、 前記圧電基板の厚さは前記すだれ状電極T0,Tiおよび
    0の電極周期長Pの3倍以上の値を有し、 前記すだれ状電極T0およびTiは前記圧電基板の一方の
    板面上に設けられ、前記すだれ状電極R0は前記圧電基
    板の前記一方の板面上の前記すだれ状電極T0に対向す
    る部分に設けられ、前記すだれ状電極Ri1およびRi2
    前記圧電基板の前記一方の板面上の前記各すだれ状電極
    iに対向する部分に設けられており、 前記すだれ状電極R0の電極指の方向と、前記すだれ状
    電極T0の電極指の方向は互いに平行で、 前記すだれ状電極Ri1およびRi2の電極指の方向と、前
    記すだれ状電極Tiの電極指の方向とは互いに平行でな
    く、前記すだれ状電極Ri1およびRi2の電極指の方向
    は、前記すだれ状電極Tiの電極指の方向に対し角αの
    傾きを有し、 前記すだれ状電極Ri1およびRi2の電極指に直交する方
    向での電極指の周期長PNは、前記電極周期長Pとcosα
    との積に等しく、 前記すだれ状電極T0およびTiは、前記電極周期長Pに
    ほぼ対応する周波数の電気信号を入力されることによ
    り、前記圧電基板の前記一方の板面の表面近傍に前記電
    極周期長Pとほぼ等しい波長を有する弾性表面波を励振
    し、 前記すだれ状電極R0は前記すだれ状電極T0によって励
    振された前記弾性表面波を位相θbaseを有する電気信号
    に変換して出力し、 前記各すだれ状電極Ri1およびRi2は、前記すだれ状電
    極Tiによって励振された前記弾性表面波を、位相θ
    j(j=1,2,……,χ)を有する電気信号Ej(j=
    1,2,……,χ)にそれぞれ変換し、 前記電気信号Ejは前記電極周期長Pにほぼ対応する周
    波数を有し、 前記位相θjを合成することにより生ずる位相Totalθj
    は零であり、前記電気信号Ejを合成することにより生
    ずる電気信号TotalEjの振幅は零であって、前記電気信
    号TotalEjは前記各すだれ状電極Ri1およびRi2におい
    て検出されることはなく、 前記すだれ状電極TiおよびRi1は前記圧電基板の前記
    一方の板面上に弾性表面波の伝搬路Di1(i=1,2,
    ……,N)を形成し、前記各伝搬路Di1はそれぞれ微細
    伝搬路Zj(j=1,2,……,χ)で成り、 前記すだれ状電極TiおよびRi2は前記圧電基板の前記
    一方の板面上に弾性表面波の伝搬路Di2(i=1,2,
    ……,N)を形成し、前記各伝搬路Di2はそれぞれ微細
    伝搬路Zj(j=1,2,……,χ)で成り、 前記圧電基板の前記一方の板面上における位置Fj(j
    =1,2,……,χ)は、前記微細伝搬路Zjに対応
    し、 前記微細伝搬路Zjは前記位相θjに対応し、 前記情報処理部は、微細伝搬路Zxに対応する位置Fx
    人指または物体が接触したことを、前記すだれ状電極R
    i1またはRi2のどれかにおいて位相θを有する電気信号
    Eが出力されることにより感知し、前記接触位置F
    xを、前記電気信号Eを出力した前記すだれ状電極Ri1
    またはRi2を判別することと、前記位相θba seと前記位
    相θとの差を検出することにより特定し、 前記接触位置Fxは位相θxを有する電気信号Exに対応
    し、前記出力電気信号Eは前記電気信号TotalEjから前
    記電気信号Exを除いた成分と等しく、前記位相θは前
    記位相Totalθjから前記位相θxを除いた成分と等しい
    超音波タッチパネル。
  2. 【請求項2】 前記すだれ状電極Tiにそれぞれ対応す
    るスイッチWi(i=1,2,……,N)を含む超音波
    タッチパネルであって、 前記スイッチWiの出力端はそれぞれ前記すだれ状電極
    iの入力端に接続されており、 前記各すだれ状電極Ri1の出力端は互いに1つの接続点
    1で接続され、 前記各すだれ状電極Ri2の出力端は互いに1つの接続点
    2で接続され、 前記情報処理部は前記スイッチWiを順次に所定の周期
    で断続し、前記位置Fxに人指または物体が接触したこ
    とを、前記接続点Q1またはQ2において位相θを有する
    電気信号Eが出力されることにより感知し、前記接触位
    置Fxを、前記出力電気信号Eが検出された前記接続点
    1またはQ2を判別することと、前記出力電気信号Eが
    検出された時に接続されていた前記スイッチWiを特定
    することと、前記位相θbaseと前記位相θとの差を検出
    することにより特定する請求項1に記載の超音波タッチ
    パネル。
  3. 【請求項3】 前記各すだれ状電極Ri1およびRi2の電
    極指の方向での交差幅LPの合計は、前記すだれ状電極
    iの電極交差幅Lとsecαとの積にほぼ等しい請求項1
    または2に記載の超音波タッチパネル。
  4. 【請求項4】 前記超音波送受波手段Xにおける前記伝
    搬路Di1およびDi2と、前記超音波送受波手段Yにおけ
    る前記伝搬路Di1およびDi2とは互いに直交している請
    求項1,2または3に記載の超音波タッチパネル。
  5. 【請求項5】 前記伝搬路Di1およびDi2は互いに隣接
    するかまたは一部分を重複させている請求項1,2,3
    または4に記載の超音波タッチパネル。
  6. 【請求項6】 前記超音波送受波手段Xにおける前記す
    だれ状電極T0とR0との間の弾性表面波の伝搬路を遅延
    素子とする発振器が構成されていて、 前記超音波送受波手段Xにおける前記すだれ状電極R0
    の出力端は、前記超音波送受波手段XおよびYにおける
    それぞれの前記すだれ状電極T0の入力端に増幅器AX
    介して接続されている請求項1,2,3,4または5に
    記載の超音波タッチパネル。
  7. 【請求項7】 前記圧電基板が圧電セラミックで成り、
    該圧電セラミックの分極軸の方向は該圧電セラミックの
    厚さ方向と平行である請求項1,2,3,4,5または
    6に記載の超音波タッチパネル。
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