JP3856148B2 - タッチパネル装置 - Google Patents

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本発明は、指または指示具などの物体が接触したことを検出するタッチパネル装置に関し、特に、IDTを用いた弾性表面波の遮断を検知してそれらの接触位置を検出するタッチパネル装置に関する。
主としてパーソナルコンピュータ等のコンピュータシステムの普及に伴って、コンピュータシステムにより情報が表示される表示装置の表示画面上を指または指示具などの物体により指示することにより、新たな情報を入力したり、コンピュータシステムに対して種々の指示を与えたりする装置が利用されている。パーソナルコンピュータ等の表示装置の表示画面に表示された情報に対してタッチ方式にて入力操作を行う場合には、その表示画面上での接触位置(指示位置)を高精度に検出する必要がある。
物体の接触位置を検出するタッチパネル装置としては、抵抗膜を用いた装置と超音波を用いた装置とが良く知られている。前者の抵抗膜を用いた装置では、抵抗膜に物体が接触することによって生じるその抵抗膜の抵抗値の変化を検知する。これは、消費電力が少なくて良いが、応答時間,検出性能,耐久性の点で問題がある。
これに対して、超音波を用いた装置では、例えば非圧電基板に弾性表面波(SAW:Surface Acoustic Wave)を伝播させて、その非圧電基板に物体が接触することによって生じる弾性表面波の減衰を検知して、物体による接触位置を検出するものである。しかしながら、従来の超音波方式のタッチパネル装置では、弾性表面波を発生,検出するトランスデューサがセラミック振動子にて構成されていたため、他の方式と比べて、薄形・小型化が困難である、部品コストが高い、取付けが難しいなどの問題があった。
そこで、トランスデューサとして、フォトリソグラフィ技術を用いて一括形成が可能なIDT(Inter Digital Transducer:櫛形電極)を用いるタッチパネル装置が提案された。このタッチパネル装置では、弾性表面波を励振する励振素子及び伝播された弾性表面波を受信する受信素子として、IDT及び圧電薄膜にて構成される素子を使用する。
図18は、IDTを用いるこのような従来のタッチパネル装置の構成を示す図である。図18において、1は例えばガラス材からなる矩形状の非圧電基板であり、非圧電基板1のX方向,Y方向夫々の一端部には、入力IDT及び圧電薄膜で構成されており、弾性表面波を励振する複数の励振素子2が、夫々を複数のトラック夫々に対応させて、一列状に配列して形成されている。また、非圧電基板1のX方向,Y方向夫々の他端部には、励振素子2に対向させた態様で、出力IDT及び圧電薄膜で構成されており、弾性表面波を受信する複数の受信素子3が一列状に配列して形成されている。
図18に示すタッチパネル装置では、各励振素子2に電気信号を入力して弾性表面波を励振させて、非圧電基板1を伝播させ、伝播した弾性表面波を受信素子3で受信させる。そして、非圧電基板1上の弾性表面波の伝播路に物体が接触した場合には、弾性表面波は減衰する。よって、受信素子3の受信信号のレベル減衰の有無を検知することによって、接触の有無及びその接触位置を検出することが可能である。なお、破線で示す領域が接触位置を検出できる領域(以下、検出領域1aという)であり、励振素子2及び受信素子3を設置するその周縁部の領域を額縁領域という。
特開平6−43995号公報
このような構成を有するタッチパネル装置にあっては、IDTの開口長によってその分解能が決定する。従って、開口長は小さくした方が好ましい。しかしながら、開口長と弾性表面波の波長とには相関があり、開口を狭くした場合には回折効果が急激に高まって、弾性表面波が伝播した各トラックの判別が困難となる。また、開口を小さくするためには弾性表面波の波長を短くする必要があるが、波長が短くなると周波数が高くなるため高周波数用の回路を設ける必要があるだけでなく、散乱等によって減衰率が高くなるためにS/N比に注意を払う必要がある。
そこで、本発明者等は、非圧電基板1の斜め方向(対角方向)に弾性表面波を伝播させるように励振素子,受信素子を複数配置するようにしたタッチパネル装置(以下、先行例という)を提案している。図19は、このようなタッチパネル装置の構成を示す図である。図19に示す構成にあっては、非圧電基板1の各辺方向に対して45°傾けて、励振素子2,受信素子3間に弾性表面波の伝播路を形成して、2次元の接触位置を検出する。この例では、弾性表面波が伝播するトラックのサイズが、図18に示すような構成のタッチパネル装置と同じであっても、√2倍の位置分解能の向上を図ることができる。
しかしながら、複数の励振素子,受信素子を列状に配設した構成であるため、その構成上回折効果を考慮した場合に広い開口が必要であるので、弾性表面波が伝播するトラックサイズを細くするには限界があり、改善が望まれている。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、小型の構成であっても物体の接触位置の検出精度(検出位置の分解能)を大幅に向上できるタッチパネル装置を提供することを目的とする。
請求項1に係るタッチパネル装置は、基板と、該基板上に画定された四辺形状の検出領域の一方の対向する二辺夫々に設けられており、弾性表面波を励振する2つの励振手段と、前記検出領域の他方の対向する二辺夫々に前記励振手段と対向して設けられており、前記励振手段からの弾性表面波を受信する2つの受信手段とを備え、前記各励振手段は、その途中で屈曲している複数の櫛形電極指を有しており、前記各励振手段から前記櫛形電極指の屈曲角度に応じた対角二方向へ弾性表面波を発信させて前記各受信手段にて対角二方向からの弾性表面波を受信するように、弾性表面波を前記基板に伝播させ、前記両受信手段での受信結果に基づいて、前記基板に接触された物体の位置を検出するようにしてあることを特徴とする。
請求項2に係るタッチパネル装置は、請求項1において、前記各受信手段は、その途中で屈曲している複数の櫛形電極指を有しており、前記各受信手段の屈曲している前記複数の櫛形電極指夫々の一部分は一方の前記励振手段に対向し、前記各受信手段の屈曲している前記複数の櫛形電極指夫々の残部分は他方の前記励振手段に対向していることを特徴とする。
請求項3に係るタッチパネル装置は、請求項1または2において、前記各励振手段及び/または前記各受信手段の前記櫛形電極指の屈折角度は、物体の検出領域のサイズのアスペクト比に対応して設定されていることを特徴とする。
本発明では、四辺形状の検出領域の一方の対向する二辺夫々に弾性表面波を励振する励振手段を配列させ、これらの励振手段に対向するように、検出領域の他方の対向する二辺夫々に弾性表面波を受信する受信手段を配列させる。各励振手段は、その途中で屈曲している複数の櫛形電極指を有している。そして、各励振手段から検出領域の対角二方向へ弾性表面波を発信させ、各受信手段にて対角二方向からの弾性表面波を受信し、各受信手段での受信結果に基づいて、基板に接触された物体の位置を検出する。
本発明では、励振手段と受信手段との関連付けを弾性表面波の伝播路の長短(伝播時間の長短)によって行うこととし、対向する励振手段/受信手段にあって、対向する励振手段の櫛形電極指と受信手段の櫛形電極指との間の距離を異ならせておく。一括的に励振手段を励振させた場合、対応する両櫛形電極指間の距離が異なっているので、受信手段での時系列の受信信号から各伝播路を特定することができる。
また、本発明では、伝播時間差をより大きくとるために、対角方向に弾性表面波を伝播させる構成しているため、例えば45度の方向に伝播させる場合、辺方向に伝播させる構成に比べて伝播時間差を√2倍とすることが可能である。
また、本発明では、各励振手段から検出領域の対角二方向へ弾性表面波を発信させ、各受信手段にて対角二方向からの弾性表面波を受信することにより、物体の2次元の接触位置を検出することができる。これを容易に実現するために、各励振手段における櫛形電極指と各受信手段における櫛形電極指とを、途中で屈曲させた構成として、各励振手段の櫛形電極指夫々の一部分とこれに対向する一方の受信手段の櫛形電極指夫々の一部との間、及び、各励振手段の櫛形電極指夫々の残部分とこれに対向する他方の受信手段の櫛形電極指夫々の一部との間にて、弾性表面波を伝播させる。
また、本発明では、検出領域のサイズのアスペクト比(縦横比)に対応させて、各励振手段の櫛形電極指と各受信手段の櫛形電極指との屈折角度を調整している。よって、励振手段からの弾性表面波が確実に受信手段にて受信できるため、物体の正確な位置を安定的に検出することが可能である。
本発明のタッチパネル装置では、小型の簡易な構成であっても、指または指示具などの物体が接触している正確な2次元の接触位置を精度良く検出することができる。
タッチパネル装置の構成について先行例と比較しながら説明する。図20は上述した先行例におけるIDTの構成を示す図である。非圧電基板1上の矩形状をなす検出領域の1つの周縁部に列状に配設された複数の励振素子2夫々は、対向する電極基部4,4と各電極基部4,4から交互に連なる複数の櫛形電極指5とを持ったIDT6を有する。また、これに隣合った検出領域の周縁部に列状に配設された複数の受信素子3夫々も、励振素子2と同様の構成のIDT6を有している。各IDT6にあっては、電極基部4,4の対向方向と同じ方向に、言い換えると電極基部4,4の表面に垂直な方向に、各櫛形電極指5が電極基部4から延びている。このような構成にあって、励振素子2(IDT6)にて弾性表面波が励振され、励振された弾性表面波が非圧電基板1の対角方向に伝播されて受信素子3(IDT6)で受信される。
図1は、タッチパネル装置におけるIDTの構成を示す図である。非圧電基板1上の矩形状をなす検出領域の1つの周縁部に励振素子2が設けられている。この励振素子2は、対向する電極基部4,4と各電極基部4,4から交互に連なる複数の櫛形電極指5とを持ったIDT6を有する。また、これに隣合った検出領域の周縁部に配設された受信素子3も、励振素子2と同様の構成のIDT6を有している。各IDT6にあっては、電極基部4,4の対向方向から傾いた方向に、言い換えると電極基部4,4の表面に垂直な方向から傾いた態様にて、各櫛形電極指5が電極基部4から延びている。
このような構成にあって、励振素子2(IDT6)にて弾性表面波が励振され、励振された弾性表面波が非圧電基板1の対角方向に伝播されて受信素子3(IDT6)で受信される。この際、IDT6で励振される弾性表面波の全体での波面は櫛形電極指5の傾き方向に斜めになるが、その伝播方向は開口と直交する方向となる。そのため、あるタイミングでの励振中心は、開口に直交する弾性表面波が通過する複数の櫛形電極指5の中心位置となる。また、そのときに寄与する開口幅は交差幅の2倍になる。
図21は、先行例での位置検出における励振信号及び受信信号の波形の一例を示す図である。指などが接触された位置に対応する部分の受信信号が減衰するので、その位置検出は可能である。しかしながら、複数の励振素子2及び受信素子3夫々を離散的な階段状に設置しているので、ディジタル的な検出となり、一定の幅である開口幅によって規定される分解能の向上には限界があり、また、隣合うトラック間にあってはその両トラックにおける受信信号レベルを用いた補間処理を行わなければならないという問題がある。
図2は、タッチパネル装置での位置検出における励振信号及び受信信号の波形の一例を示す図である。図1に示す例では、電極基部4,4の対向方向から傾けて櫛形電極指5を連ねている、つまり、開口を少しずつずらせた構成をなしているので、指などが接触された位置を連続的に(アナログ的に)検出することが可能となって、先行例に比して検出位置の分解能は大幅に向上すると共に、先行例に見られたような補間処理も不要となる。
図3,図4は、1つの励振素子2にて2方向の弾性表面波を励振する(または1つの受信素子3にて2方向の弾性表面波を受信する)例におけるIDT6の構成を示す図である。
図3の例では、中央に1つの共通電極としての電極基部4を設け、これを挾む位置に2つの信号電極としての電極基部4,4を設けてあり、2組の対向する電極基部4,4(信号電極と共通電極)間で、夫々それらの対向方向から傾けた態様で複数の櫛形電極指5を交互に連ねている。信号電極としての各電極基部4,4に同時に駆動信号を印加することにより夫々の開口方向に弾性表面波を励振し、また、夫々の開口方向から弾性表面波を受信する。なお、夫々異なるタイミングで駆動信号を印加するようにした場合には、弾性表面波の伝播方向を切り換えることも可能である。
図4の例は、IDT6の開口面を図3の例から反転させたものである。この例では、どの部分でも同じ数の櫛形電極指5を弾性表面波が通過することになり、何れの領域にあっても等しいレベルの弾性表面波を励振または受信することができる。
図5は、、1対の電極基部構成により励振素子にて2方向の弾性表面波を励振する、または、1つの受信素子にて2方向の弾性表面波を受信する例におけるIDT6の構成を示す図である。
図5の例では、対向する電極基部4,4から櫛形電極指5を交互に連ねているが、各櫛形電極指5をその途中で屈曲させてあり、この構成によって、電極基部4,4の対向方向から2方向に傾けた櫛形電極指5の配列を形成し、同時に2方向への弾性表面波の励振または2方向からの弾性表面波の受信を実現している。この例では、図3,図4に比べて電極基部を少なくでき、額縁領域を狭くすることが可能となる。
図6は、櫛形電極指の屈曲角度の例を示す図である。図6(a)に破線で示す非圧電基板1の検出領域1aのサイズは縦:3インチ,横:4インチ,対角:5インチであり、検出領域1aは3:4のアスペクト比を有する。この例では、このアスペクト比に応じて、図5に示す屈曲型のIDT6における櫛形電極指5の屈曲角度を設定している。
具体的には、長辺側に設けるIDT6では、図6(b)に示すように、軸心方向から53.1°(4/5=sin53.1°)の角度で櫛形電極指5を屈曲させ、短辺側に設けるIDT6では、図6(c)に示すように、軸心方向から36.9°(3/5=sin36.9°)の角度で櫛形電極指5を屈曲させている。このようにすることにより、弾性表面波の励振−受信の関係を1対1に対応させることができる。
図7は、励振素子2(IDT6)及び受信素子3(IDT6)の配置例、つまり、これらの好ましい配置例を示す図である。物体検出に寄与しない弾性表面波、即ち、非圧電基板1の検出領域1a内を伝播しない弾性表面波に関連する部分のIDT6は削除している。前述した図4に示すIDT6を変形して、つまり、両側部分における櫛形電極指5の形成位置をずらせて、無駄がない効率的なIDT6の配置を実現している。このようにすることにより、額縁領域の低減化を図れる。
また、図7のような構成にすることにより、検出精度の向上も図れる。例えば、検出領域1aの隅部の周縁において、図8に示すようにIDT6を配置した場合、次のような問題がある。励振素子2のIDT6が受信素子3のIDT6に被さる位置まで延在しているので(Aの部分)、本来は検出領域1aを伝播した弾性表面波(矢符B)を受信すべき受信素子3のIDT6が、隣接する励振素子2のIDT6に励振された弾性表面波(矢符C)を受信してしまうことになる。この結果、この受信成分はノイズとなり正しい位置検出を行えなくなる。図7のような配置構成ではこのような問題はなく、正確な位置検出結果を得ることができる。
ある対の励振素子/受信素子における周波数を他の対の励振素子/受信素子における周波数と異ならせる場合には、信号の重複によるS/N比の低下を防げる。
(第1実施の形態)
図9は、本発明の第1実施の形態によるタッチパネル装置の基本構成を示す図である。図9において、1は例えばガラス材からなる矩形状の非圧電基板1であり、中央の破線で囲まれた部分が矩形の検出領域1aである。非圧電基板1の周縁部である検出領域1aの外側の額縁領域には、前述した図5と同様の構成を有する4個のIDT6が配置されている。第1実施の形態では、上辺側及び下辺側のIDT6が異なる2方向へ同時に弾性表面波(周波数:f)を励振する励振素子として機能し、左辺側及び右辺側のIDT6が異なる2方向から弾性表面波(周波数:f)を受信する受信素子として機能する。
第1実施の形態では、上辺側,下辺側,左辺側,右辺側における夫々のIDT6に対して独立的に電極配線を施している。非圧電基板1の上辺側の右端部には、上辺側のIDT6用の入力端子11aとグランド端子13aとが設けられている。また、同様に、その下辺側の左端部、その右辺側の下端部、その左辺側の上端部には、夫々、下辺側のIDT6用の入力端子11bとグランド端子13c、右辺側のIDT6用の出力端子12aとグランド端子13b、左辺側のIDT6用の出力端子12bとグランド端子13dが設けられている。
入力端子11aは、上辺側のIDT6の信号電極7に接続されている。同様に、入力端子11b,出力端子12a,出力端子12bは、下辺側,右辺側,左辺側のIDT6の各信号電極7に夫々接続されている。グランド端子13aは、上辺側のIDT6のグランド電極8に接続されている。同様に、グランド端子13b,13c,13dは、右辺側,下辺側,左辺側のIDT6の各グランド電極8に夫々接続されている。
次に、このような構成のタッチパネル装置(周波数固定2入力2出力タイプ)における動作について説明する。図10に、その弾性表面波の励振/受信の信号例を示す。入力端子11aを周波数fで駆動して、上辺側のIDT6から同時に2方向に周波数fの弾性表面波を励振させ、この周波数fの弾性表面波を右辺側及び左辺側のIDT6にて受信して(1),1))、受信出力を出力端子12a,12bから取り出す。次いで、入力端子11bを同じく周波数fで駆動して、下辺側のIDT6から同時に2方向に周波数fの弾性表面波を励振させ、この周波数fの弾性表面波を右辺側及び左辺側のIDT6にて受信して(2),2))、受信出力を出力端子12a,12bから取り出す。
この第1実施の形態では、1種類の周波数の弾性表面波を用いるだけであるので、櫛型電極指5の形成ピッチが異なる複数種のIDT6を設ける必要がなく、装置構成を簡略化できる。
図11(a)〜(c)は、タッチパネル装置の各周縁部に配置するIDT6の形状例をその端子(入力端子11(または出力端子12)とグランド端子13)を付けて示したものである。なお、図11(a)の例は、上述した第1実施の形態での構成例を示している。これらの何れの構成例にあっても、それらを4個、図9の如く環状に配置することにより、タッチパネル装置における検出領域1aの全域を漏れなく弾性表面波で走査することができると共に、検出領域1aの隅部において重複して弾性表面波を励振/受信することがない。
(第2実施の形態)
図12は、本発明の第2実施の形態によるタッチパネル装置の基本構成を示す図である。図12において、ガラス材からなる矩形状の非圧電基板1の中央の検出領域1aの額縁領域には、4個のIDT6が配置されている。この第2実施の形態でも、第1実施の形態と同様に、上辺側及び下辺側のIDT6は異なる2方向へ同時に弾性表面波を励振する励振素子として機能し、左辺側及び右辺側のIDT6は異なる2方向から弾性表面波を受信する受信素子として機能するが、上辺側のIDT6の両側部分,左辺側のIDT6の外側部分及び右辺側のIDT6の内側部分と、下辺側のIDT6の両側部分、右辺側のIDT6の外側部分及び左辺側のIDT6の内側部分とでは、櫛形電極指5の形成ピッチが異なっており、前者の各部分では励振/受信する弾性表面波の周波数がf1 であり、後者の各部分ではその周波数がf2 となっている。図13は、図12のDの部分の拡大図である。右辺側のIDT6の内側部分の櫛型電極指5の形成ピッチはλであり、右辺側のIDT6の外側部分の櫛型電極指5の形成ピッチはλ/2である。よって、弾性表面波の伝搬速度をvとした場合、f1 =v/λであり、f2 =v/(λ/2)=2v/λ=2f1 となる。
また、この第2実施の形態でも、第1実施の形態と同様に、夫々の4個のIDT6に対して独立的に電極配線を施している。即ち、非圧電基板1の上辺側の右端部には、上辺側のIDT6用の入力端子14aとグランド端子16aとが設けられており、同様に、その下辺側の左端部、その右辺側の下端部、その左辺側の上端部には、夫々、下辺側のIDT6用の入力端子14bとグランド端子16c、右辺側のIDT6用の出力端子15aとグランド端子16b、左辺側のIDT6用の出力端子15bとグランド端子16dが設けられている。入力端子14aは、上辺側のIDT6の信号電極7に接続されている。同様に、入力端子14b,出力端子15a,出力端子15bは、下辺側,右辺側,左辺側のIDT6の各信号電極7に夫々接続されている。グランド端子16aは、上辺側のIDT6のグランド電極8に接続されている。同様に、グランド端子16b,16c,16dは、右辺側,下辺側,左辺側のIDT6の各グランド電極8に夫々接続されている。
次に、このような構成のタッチパネル装置(2周波数同時2入力2出力タイプ)における動作について説明する。この例では、2つの周波数f1 ,f2 を用い、上辺側のIDT6の外側部分から右辺側のIDT6の内側部分へ伝播する弾性表面波及び上辺側のIDT6の内側部分から左辺側のIDT6の外側部分へ伝播する弾性表面波は周波数f1 とし、下辺側のIDT6の内側部分から右辺側のIDT6の外側部分へ伝播する弾性表面波及び下辺側のIDT6の外側部分から左辺側のIDT6の内側部分へ伝播する弾性表面波は周波数f2 としている。
図14に、その弾性表面波の励振/受信の信号例を示す。入力端子14aを周波数f1 、入力端子14bを周波数f2 で同時に駆動して、上辺側のIDT6から2方向に周波数f1 の弾性表面波を励振させ、この周波数f1 の弾性表面波を右辺側のIDT6の内側部分及び左辺側のIDT6の外側部分にて受信して(1),1))、受信出力を出力端子15a,15bから取り出すと共に、下辺側のIDT6から2方向に周波数f2 の弾性表面波を励振させ、この周波数f2 の弾性表面波を右辺側のIDT6の外側部分及び左辺側のIDT6の内側部分にて受信して(1),1))、受信出力を出力端子15a,15bから取り出す。
この第2実施の形態では、1回のタイミングによって位置検出を行えるので、動作処理を迅速かつ簡便に行うことができる。
また、第1,第2実施の形態では、各IDT6において電極配線を独立的に構成したので、各弾性表面波におけるノイズ対策も独立して行え、ノイズ処理を容易に実行できるという利点もある。
(第3実施の形態)
図15は、本発明の第3実施の形態によるタッチパネル装置の基本構成を示す図である。図15において、ガラス材からなる矩形状の非圧電基板1の中央の検出領域1aの額縁領域には、4個のIDT6が配置されている。この第3実施の形態では、第1,第2実施の形態と同様に、上辺側及び下辺側のIDT6が弾性表面波を励振する励振素子として機能し、左辺側及び右辺側のIDT6が弾性表面波を受信する受信素子として機能するが、異なる4種類の周波数f1 ,f2 ,f3 ,f4 を利用している。即ち、上辺側のIDT6の内側部分と左辺側のIDT6の外側部分とは櫛形電極指5の形成ピッチが同じで周波数f1 に対応しており、同様に、上辺側のIDT6の外側部分と右辺側のIDT6の内側部分とは周波数f2 に対応し、下辺側のIDT6の内側部分と右辺側のIDT6の外側部分とは周波数f3 に対応し、下辺側のIDT6の外側部分と左辺側のIDT6の内側部分とは周波数f4 に対応している。図16は、図15のEの部分の拡大図である。右辺側のIDT6の内側部分の櫛型電極指5の形成ピッチはλであり、右辺側のIDT6の外側部分の櫛型電極指5の形成ピッチは2λ/3である。よって、周波数f2 ,f3 の関係を例とした場合、弾性表面波の伝搬速度をvとしたときに、f2 =v/λであり、f3 =v/(2λ/3)=3v/2λ=3f2 /2となる。
この第3実施の形態では、第1,第2実施の形態と異なり、各IDT6を一体的に駆動する。非圧電基板1の右側縁部には1つの入出力端子17が設けられており、この入出力端子17は、各IDT6の各信号電極7に接続されている。また、非圧電基板1の右下隅部には1つのグランド端子18が設けられており、このグランド端子18は、各IDT6の各グランド電極8に接続されている。
次に、このような構成のタッチパネル装置(4周波数1入出力タイプ)における動作について説明する。図17に、その弾性表面波の励振/受信の信号例を示す。入出力端子17を周波数f1 で駆動して、上辺側のIDT6の内側部分から周波数f1 の弾性表面波を励振させ、この周波数f1 の弾性表面波を左辺側のIDT6の外側部分にて受信して(1))、受信出力を入出力端子17から取り出し、次いで、入出力端子17を周波数f2 で駆動して、上辺側のIDT6の外側部分から周波数f2 の弾性表面波を励振させ、この周波数f2 の弾性表面波を右辺側のIDT6の内側部分にて受信して(2))、受信出力を入出力端子17から取り出し、次いで、入出力端子17を周波数f3 で駆動して、下辺側のIDT6の内側部分から周波数f3 の弾性表面波を励振させ、この周波数f3 の弾性表面波を右辺側のIDT6の外側部分にて受信して(3))、受信出力を入出力端子17から取り出し、次いで、入出力端子17を周波数f4 で駆動して、下辺側のIDT6の外側部分から周波数f4 の弾性表面波を励振させ、この周波数f4 の弾性表面波を左辺側のIDT6の内側部分にて受信して(4))、受信出力を入出力端子17から取り出す。
この第3実施の形態では、4種類の異なる周波数を使用するようにしてあり、任意のタイミングにおいて1方向にしか弾性表面波が伝搬しないので、伝播する弾性表面波の重複によるS/N比の劣化を防止することができる。
なお、上述した第1〜第3実施の形態は、本発明の一例を述べたに過ぎず、使用する周波数の個数及び各IDT対における励振/受信処理のタイミングを正当に設定した他の実施の形態(例えば、1種類の周波数を用いて4方向の各IDT対における励振/受信処理を経時的に順次行うようにした構成例、4種類の周波数を用いて各IDT対における励振/受信処理を同時に行うようにした構成例等)においても、本発明を適用できることは言うまでもない。
弾性表面波を非圧電基板の対角方向に伝播させる構成とし、対向する電極基部の対向方向からずれた方向に電極基部から櫛形電極指を延在させたIDTを使用するようにしたので、指などが接触された位置を連続的に検出することが可能となって、先行例に比して検出位置の分解能を大幅に向上することができる。
また、1つの励振素子にて2方向の弾性表面波を励振する、及び/または、1つの受信素子にて2方向の弾性表面波を受信するようにしたので、弾性表面波の励振処理及び/または弾性表面波の受信処理を効率良く行うことができる。
また、中途で屈曲させた櫛形電極指を有するIDTを用いるようにしたので、1対の電極基部の構成であっても、2方向の弾性表面波の励振及び/または受信を行うことができ、額縁領域を狭くすることができる。
また、検出領域のアスペクト比に応じて、IDTにおける櫛形電極指の傾き角度を設定するようにしたので、弾性表面波の励振−受信の関係を1対1に対応させることができる。
また、検出領域内を伝播しない弾性表面波に関連する部分のIDTを削除するようにしたので、無駄がない効率的なIDTの配置を実現でき、ノイズの影響を除去して検出精度を向上できると共に、額縁領域の低減化を図ることができる。
また、ある対の励振素子/受信素子における弾性表面波の周波数を他の対の励振素子/受信素子における弾性表面波の周波数と異ならせるようにしたので、弾性表面波の重なりに伴うS/N比の低下を未然に防ぐことができる。
タッチパネル装置におけるIDTの構成を示す図である。 タッチパネル装置での位置検出における励振信号及び受信信号の波形の一例を示す図である。 IDTの構成例を示す図である。 IDTの構成例を示す図である。 IDTの構成例を示す図である。 櫛形電極指の屈曲角度の例を示す図である。 励振素子(IDT)及び受信素子(IDT)の配置例を示す図である。 励振素子(IDT)及び受信素子(IDT)の配置例の問題点を示す図である。 第1実施の形態によるタッチパネル装置の基本構成を示す図である。 第1実施の形態における弾性表面波の励振/受信の信号例を示す図である。 IDTの形状例を示す図である。 第2実施の形態によるタッチパネル装置の基本構成を示す図である。 図12のDの部分の拡大図である。 第2実施の形態における弾性表面波の励振/受信の信号例を示す図である。 第3実施の形態によるタッチパネル装置の基本構成を示す図である。 図15のEの部分の拡大図である。 第3実施の形態における弾性表面波の励振/受信の信号例を示す図である。 従来のタッチパネル装置の構成を示す図である。 先行例におけるタッチパネル装置の構成を示す図である。 先行例におけるIDTの構成を示す図である。 先行例での位置検出における励振信号及び受信信号の波形の一例を示す図である。
符号の説明
1 非圧電基板
1a 検出領域
2 励振素子
3 受信素子
4 電極基部
5 櫛形電極指
6 IDT
7 信号電極
8 グランド電極
11a,11b,14a,14b 入力端子
12a,12b,15a,15b 出力端子
13a〜13d,16a〜16d,18 グランド端子
17 入出力端子

Claims (3)

  1. 基板と、
    該基板上に画定された四辺形状の検出領域の一方の対向する二辺夫々に設けられており、弾性表面波を励振する2つの励振手段と、
    前記検出領域の他方の対向する二辺夫々に前記励振手段と対向して設けられており、前記励振手段からの弾性表面波を受信する2つの受信手段とを備え、
    前記各励振手段は、その途中で屈曲している複数の櫛形電極指を有しており、前記各励振手段から前記櫛形電極指の屈曲角度に応じた対角二方向へ弾性表面波を発信させて前記各受信手段にて対角二方向からの弾性表面波を受信するように、弾性表面波を前記基板に伝播させ、前記両受信手段での受信結果に基づいて、前記基板に接触された物体の位置を検出するようにしてあることを特徴とするタッチパネル装置。
  2. 前記各受信手段は、その途中で屈曲している複数の櫛形電極指を有しており、前記各受信手段の屈曲している前記複数の櫛形電極指夫々の一部分は一方の前記励振手段に対向し、前記各受信手段の屈曲している前記複数の櫛形電極指夫々の残部分は他方の前記励振手段に対向していることを特徴とする請求項1記載のタッチパネル装置。
  3. 前記各励振手段及び/または前記各受信手段の前記櫛形電極指の屈折角度は、物体の検出領域のサイズのアスペクト比に対応して設定されている請求項1または2記載のタッチパネル装置。
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