JP3856151B2 - タッチパネル装置 - Google Patents

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本発明は、指,ペンなどの物体が接触したことを検出するタッチパネル装置に関し、特に、IDT(Inter Digital Transducer:櫛形電極)を用いた弾性表面波(SAW:Surface Acoustic Wave)の減衰,遮断を検知してその接触位置を検出するタッチパネル装置に関する。
主としてパーソナルコンピュータ等のコンピュータシステムの普及に伴って、コンピュータシステムにより情報が表示される表示装置の表示画面上を指またはペンにより指示することにより、新たな情報を入力したり、コンピュータシステムに対して種々の指示を与えたりする装置が利用されている。パーソナルコンピュータ等の表示装置の表示画面に表示された情報に対してタッチ方式にて入力操作を行う場合には、その表示画面上での接触位置(指示位置)を高精度に検出する必要がある。
指,ペンなどの物体の接触位置を検出するタッチパネル装置としては、抵抗膜を用いた装置と超音波を用いた装置とが良く知られている。前者の抵抗膜を用いた装置では、抵抗膜に物体が接触することによって生じるその抵抗膜の抵抗値の変化を検知する。これは、消費電力が少なくて良いが、応答時間,検出性能,耐久性の点で問題がある。
これに対して、超音波を用いた装置では、例えば非圧電基板に弾性表面波を伝搬させて、その非圧電基板に指,ペンなどの物体が接触することによって生じる弾性表面波の減衰を検知して、物体による接触位置を検出するものである。
図14は、このような弾性表面波を用いたタッチパネル装置の構成を示す図である。矩形状のパネル51の左上隅部には、第1弾性表面波発振器52a及び第2弾性表面波発振器52bが設けられ、その左下隅部には第1弾性表面波受信器53aが設けられ、その右上隅部には第2弾性表面波受信器53bが設けられている。また、パネル51の4辺には、等ピッチで反射面が形成されている反射器54a,54b,54c,54dが夫々上辺,下辺,左辺,右辺に設けられている。
そして、第1弾性表面波発振器52aから励振された弾性表面波は、反射器54aの反射面で反射されて、縦方向(Y軸方向)にパネル51上を走査伝搬し、更に反射器54bの反射面で反射された後、第1弾性表面波受信器53aに受信される。また、第2弾性表面波発振器52bから励振された弾性表面波は、反射器54cの反射面で反射されて、横方向(X軸方向)にパネル51上を走査伝搬し、更に反射器54dの反射面で反射された後、第2弾性表面波受信器53bに受信される。図15は、このような弾性表面波の伝搬の様子を示す。
この例では、弾性表面波が2回反射した後に各受信器に入射するので、各弾性表面波はti =2D/Vs (D:反射面の形成ピッチ、Vs :弾性表面波の伝搬速度)間隔にて各受信器に到達する。図16は、この際の各受信器における時系列受信信号を示す。パネル51上に物体が接触している場合には、その位置に応じた受信信号のレベルが減衰するので、このような受信信号を解析することにより、物体の接触の有無及びその接触位置を検出できる。
時間的な分解能を高めるため、つまり、短時間での検出を可能とするためには、弾性表面波の伝搬速度を速くして図16のtR を短くする手法が考えられ、空間的な分解能を高めるためには、反射面の形成ピッチDを小さくする手法が考えられる。高精細に接触位置を検出するためには、これらの時間的な分解能及び空間的な分解能の両方を総合的に向上させる必要がある。
図17は、第1,第2弾性表面波発振器52a,52bの構成例を示す。パネル51上に作成したくさび形の圧電体55に電極56を介して電圧を印加することによって、弾性表面波を励振する。また、反射器54a,54b,54c,54dは、一般的に切削加工にて作成されているため、その反射面を微小ピッチにて加工することは容易でない。従って、時間的な分解能及び空間的な分解能を向上させて高精細に接触位置を検出することは困難である。
このようなタッチパネル装置に対して、反射器が不要であり、トランスデューサとして、フォトリソグラフィ技術を用いて一括形成が可能なIDTを用いるタッチパネル装置の研究開発を、本発明者等は進めている。このタッチパネル装置では、弾性表面波を励振する励振素子及び伝搬された弾性表面波を受信する受信素子として、IDT及び圧電薄膜にて構成される素子を使用する。
図18は、IDTを用いるこのようなタッチパネル装置の構成を示す図である。図18において、61は矩形状の非圧電基板であり、非圧電基板61のX方向,Y方向夫々の一端部には、入力IDT及び圧電薄膜で構成されており、弾性表面波を励振する複数の励振素子62が、夫々を複数のトラック夫々に対応させて、一列状に配列して形成されている。また、非圧電基板61のX方向,Y方向夫々の他端部には、励振素子62に対向させた態様で、出力IDT及び圧電薄膜で構成されており、弾性表面波を受信する複数の受信素子63が一列状に配列して形成されている。
図18に示すタッチパネル装置(以下、離散IDTタイプのタッチパネル装置という)では、各励振素子62にバースト波を印加して弾性表面波を励振させて、非圧電基板61を伝搬させ、伝搬した弾性表面波を受信素子63で受信させる。そして、非圧電基板61上の弾性表面波の伝搬路に物体が接触した場合には、弾性表面波は減衰する。よって、受信素子63の受信信号のレベル減衰の有無を検知することによって、物体の接触の有無及びその接触位置を検出することが可能である。
また、本発明者等は、基板の斜め方向(対角方向)に弾性表面波を伝搬させるように励振素子,受信素子を配置するようにしたタッチパネル装置を提案している。図19は、このようなタッチパネル装置(以下、斜め連続IDTタイプのタッチパネル装置という)におけるIDTの構成を示す図である。矩形状をなす基板71の1つの周縁部に励振素子72が設けられている。この励振素子72は、対向する電極基部74,74と各電極基部74,74から交互に連なる複数の櫛形電極指75とを持ったIDT76を有する。また、これに隣合った基板71の周縁部に配設された受信素子73も、励振素子72と同様の構成のIDT76を有している。各IDT76にあっては、電極基部74,74の対向方向から傾いた方向に、言い換えると電極基部74,74の表面に垂直な方向から傾いた態様にて、各櫛形電極指75が電極基部74から延びている。このようなタッチパネル装置では、開口を少しずつずらせた構成をなしているので、物体が接触された位置を連続的に(アナログ的に)検出することが可能となる。
特開平6−430995号公報
図18に示す離散IDTタイプのタッチパネル装置では、空間的な分解能はIDTの設置間隔にて決定されるが、容易でなく限界がある。即ち、残りの時間的な分解能を高めることができれば、高精細な接触位置の検出を実現できる。一方、図19に示す斜め連続IDTタイプのタッチパネル装置では、IDTが連続した構成であるため、空間的な分解能の制約がない。よって、この例でも、時間的な分解能を高めることにより、高精細な接触位置の検出を実現できる。そこで、本発明者等は、時間的な分解能を高める手法についての研究を続けている。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、時間的な分解能の向上を図れて、高精細な接触位置の検出を実現できるタッチパネル装置を提供することを目的とする。
本発明に係るタッチパネル装置は、櫛形電極を有していてバースト波の印加により弾性表面波を励振する励振手段、及び、弾性表面波を受信する受信手段を基板上に配置しており、前記基板上を前記励振手段と前記受信手段との間で弾性表面波を伝搬させ、前記受信手段での受信信号に基づいて、前記基板に接触された物体の位置を検出するタッチパネル装置において、前記受信手段での受信信号の大きさが最大となるように、前記励振手段に印加されるバースト波の波数を決定するようにしたことを特徴とする。
弾性表面波の伝搬速度は主として基板材料の種類によって決定され、その伝搬時間は基板の大きさによって決まる。弾性表面波が基板上を伝搬する速度は、タッチパネル装置に要求される単位時間あたりの走査回数に対して十分でない。従って、時間的な分解能の向上を図るためには、即ち、短時間で効率良く検出処理を行うためには、IDT駆動に要する時間、つまりバースト波の波数を最適化する必要があり、本発明のタッチパネル装置では、最適なバースト波の波数を決定する。具体的には、例えば装置起動時に、励振手段へバースト波を印加して弾性表面波を励振させ、励振された弾性表面波を受信手段で受信し、その受信結果に応じてバースト波の最適な波数を決定する。例えば、受信結果が最大値を呈するような場合のバースト波の波数を最適な波数と決定する。よって、使用環境,使用状況に応じたバースト波の最適な波数が得られて、時間的な分解能を高くできる。
本発明のタッチパネル装置では、バースト波の波数を最適化するようにしたので、時間的な分解能の向上を図ることができ、高精細な接触位置の検出を実現することが可能となる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面を参照して具体的に説明する。
(第1実施の形態)
図1は、第1実施の形態に係るタッチパネル装置(離散IDTタイプのタッチパネル装置)の基本構成を示す模式図である。1は弾性表面波の伝搬が可能な矩形状の基板である。基板1の一端部には弾性表面波を励振する複数の励振素子2が配列して形成されている。また、基板1の他端部には、各励振素子2に対向させた態様で、弾性表面波を受信する複数の受信素子3が配列して形成されている。
図2は、基板1及び励振素子2の構成の一例を示す図である。この例では圧電体からなる基板1上に、励振用の電極としての対向する電極基部4,4にN個の櫛形電極指5を交互に接続させてなるIDT6を形成して、励振素子2が構成されている。各励振素子2は、入力周波数に対して所定の中心周波数と所定の帯域幅とで規定される通過帯域周波数のみの弾性表面波を励振する。即ち、IDT6に所定周波数のバースト波を印加することにより、圧電作用によって表面付近が歪み、その所定周波数と同相で加えられた弾性表面波が最も強力に励振される。その所定周波数で励振された弾性表面波は各櫛形電極指5を通過する毎に加算され、利得の最大値は1つの櫛形電極指5で励起された弾性表面波のN倍となる。
図3は、基板1及び励振素子2の構成の他の例を示す図である。この例では例えばガラス基板などの非圧電基板からなる基板1上に、図2の例と同様のIDT6を形成し、形成したIDT6の上にZnOなどの圧電薄膜7を成膜している。この例でも、図2の例と全く同様に弾性表面波が励振される。
また、各受信素子3は、各励振素子2と同様に、受信用の電極としての対向する電極基部4,4に複数の櫛形電極指を交互に接続させてなるIDTを有しており、各励振素子2と同じく規定される通過帯域周波数のみの弾性表面波を受信する。
各電極基部4は、駆動検出回路10に接続されている。駆動検出回路10は、MPU11,周波数制御器12,発振器13,カウンタ14,A/D変換器15,閾値格納部16,比較器17を有する。MPU11は、その他の部材の動作を制御すると共に、比較器17による比較結果に基づく物体の接触位置及び幅の検出、2値化処理時の閾値の設定、励振周波数の設定、励振タイミングの設定などの処理を行う。また、MPU11は、タイマ11a,演算部11bを内蔵する。
周波数制御器12は、MPU11からの指示に従って励振周波数を制御する。発振器13は、入力された電圧で一義的に決まる周波数で発振する。発振されたバースト波は電極基部4に印加され、各励振素子2から少しずつタイミングをずらせて弾性表面波が励振される。カウンタ14は、発振器13での発振回数、即ちバースト波の波数を計数し、その計数結果をMPU11へ送る。
受信用の電極基部4に接続されているA/D変換器15は、各受信素子3での時系列の受信信号をサンプリングしてサンプリング値を得、そのサンプリング値を比較器17へ出力する。比較器17は、閾値格納部16に格納されている閾値とサンプリング値とを比較して、その比較結果(2値化結果)をMPU11へ出力する。
第1実施の形態にあって、時間的な分解能の向上を図るために、受信素子3での受信信号の利得と励振素子2のIDT6の櫛形電極指5の数(N)とに注目して、印加するバースト波の波数の最適値を決定する。櫛形電極指5の数(N)と同数のバースト波を印加することによって、受信信号の最大の利得が得られ、それ以上の回数のバースト波を印加した場合には、受信信号の利得は飽和して一定となる。従って、印加するバースト波の波数を櫛形電極指5の数(N)と同じN個とする、言い換えると、発振器13にてN回のバースト波を印加することにより、効率よく検出時間を短縮できて時間的な分解能の向上を図れ、高精細な接触位置の検出を実現できる。よって、第1実施の形態では、カウンタ14にて発振器13による発振回数を計数し、その計数結果がN回に到達した時点で、MPU11が発振器13での発振処理を停止するように制御する。この結果、最大の利得が得られると共に、時間的な分解能を高くできる。
図4は、第1実施の形態に係るタッチパネル装置(離散IDTタイプのタッチパネル装置)の他の構成例を示す図である。図4において、図1と同様な部分には同一番号を付して説明を省略する。図1に示す励振素子2/受信素子3の複数対の1組に加えて、基板1の残りの両端部に、対向し合う態様で、更にもう1組の励振素子2及び受信素子3の複数対が配列して形成されている。このような構成例では、2組の励振素子2/受信素子3の複数対を直交させた態様で配設させているので、物体の2次元の接触位置を検出することができる。
(第2実施の形態)
図5は、第2実施の形態に係るタッチパネル装置(斜め連続IDTタイプのタッチパネル装置)の基本構成を示す模式図である。31は弾性表面波の伝搬が可能な図1の基板1と同様の矩形状の基板である。基板31の一方の対向する端部(上辺及び下辺)には弾性表面波を励振する励振素子32が設けられ、他方の対向する端部(左辺及び右辺)には弾性表面波を受信する受信素子33が設けられている。
各励振素子32及び各受信素子33は同様の構成を有するIDT36を有している。中央に1つの共通電極としての電極基部34を設け、これを挾む位置に2つの信号電極としての電極基部34,34を設けてあり、2組の対向する電極基部34,34(信号電極と共通電極)間で、夫々それらの対向方向から傾けた態様で複数の櫛形電極指35を交互に連ねて、各IDT36は構成されている。信号電極としての各電極基部34,34にバース波を印加することにより夫々の開口方向に弾性表面波を励振し、また、夫々の開口方向から弾性表面波を受信する。1つの励振素子32にて2方向の弾性表面波を励振し、1つの受信素子33にて2方向からの弾性表面波を受信する。なお、各IDT36の信号電極は、図1の駆動検出部10と同様な構成の駆動検出部(図示せず)に接続されている。
次に、このような構成の第2実施の形態における印加すべきバースト波の波数の最適値について、対向するIDTを示す図6を参照して説明する。図6における菱形領域Bに含まれる櫛形電極指35の数と同数のバースト波を印加することにより、利得の最大値を得ることができる。ここで、対向する電極基部34,34の間隔をW、櫛形電極指35の傾き角度(チルト角)をθ、櫛形電極指35の形成ピッチをΔdとした場合、この菱形領域Bに含まれる櫛形電極指35の数Nは、下記(1)式で与えられる。
N=2W/(Δd・cosθ)−1 …(1)
菱形領域Bの頂点に位置する櫛形電極指35はほとんど利得に影響を及ぼさないが、この櫛形電極指35を含めた場合、数Nは下記(2)式のようになる。
N=2W/(Δd・cosθ)+1 …(2)
例えば、W=1mm,Δd=0.25mm,θ=30°とした場合、上記(1),(2)式によると、N=8または10となる。
図7は、バースト波を励振素子2,32に印加した際の受信素子3,33での受信信号の大きさを示すグラフである。同相の弾性表面波の重ね合せは、印加回数が櫛形電極指5,35の数に一致したN回になった時点で飽和する。このような受信信号の大きさの変化を例えば装置起動時に取得し、受信信号の大きさが最大になるように、バースト波の波数(印加回数)を決定するようにしても良い。
このようにしてバースト波の波数を決定するようにすれば、使用環境またはユーザの使用条件に合った波数(印加回数)を決定することが可能となる。受信信号の大きさを8ビット(256段階)にて離散化する場合、20段階の受信精度があれば十分に接触位置を検出できるということも報告されており(特開平10−133818号)、(20/256)×(受信信号の最大レベル)が得られるような回数をバースト波の波数(印加回数)に決定しても良い。このように波数(印加回数)を制御することにより、省電力化も図ることができる。
図8は、使用するIDT6,36の周波数特性を示すグラフである。IDT6,36は、中心周波数f0 においてピークの利得を有しており、その中心周波数f0 からずれると、急激に利得が低下する。よって、周波数制御器12によって最適な周波数に制御してバースト波を印加することにより、高い利得での受信が可能となる。具体的には、装置起動時または装置作動中の所定時間間隔にて、現在の駆動周波数f1 の近傍f1 ±Δfの範囲で周波数を変動させながらIDT6,36を励振させ、受信信号が最大レベルとなる周波数f2 を決定し、その決定した周波数f2 をそれ以降の駆動周波数とする。
図9は、励振素子2,32で励振された弾性表面波が受信素子3,33で反射して再び励振素子2,32に入射する状態を示す図である。励振素子2,32から励振された弾性表面波の受信に要する時間をTとした場合、反射波の受信に要する時間もTとなる。従って、バースト波とバースト波との時間間隔をこのT以上に設定することにより、反射波の影響を低減することができる。そこで、MPU11により、バースト波とバースト波との印加時間間隔がT以上になるように制御する。
図1の離散IDTタイプのタッチパネル装置の場合に、励振素子2のIDT6と受信素子3のIDT6との間を弾性表面波が伝搬する時間がTとなるので、例えば両IDT6,6の間隔が3cm、弾性表面波の伝搬速度が3000m/秒であるとき、Tは10マイクロ秒となる。図5の斜め連続IDTタイプのタッチパネル装置の場合に、基板31の対角線を弾性表面波が伝搬する時間がTとなるので、例えば対角線が4インチ、弾性表面波の伝搬速度が3000m/秒であるとき、Tは33マイクロ秒となる。
次に、受信素子3,33の受信信号に対する2値化処理、及び、その2値化結果に基づく接触位置及び接触幅の検出処理について説明する。
図10は、受信素子3,33での受信信号の時系列変化を示す図、図11は、このような受信信号をA/D変換器15にてサンプリングした例を示す図である。各サンプリング点における受信信号のレベルと、閾値格納部16に格納されている所定の閾値THとが、比較器17にて比較され、受信信号が2値化される。その2値化結果は、MPU11に入力される。
図12は、この2値化結果を示す図である。MPU11は内部のタイマ11aにて、検出開始の時刻T0 と立ち上がりから立ち下がりに移行する時刻T1 と立ち下がりから立ち上がりに再び移行する時刻T2 とを計時する。そして、図1の離散IDTタイプのタッチパネル装置の場合に、検出開始から立ち下がりに移行するまでの時間t1 (=T1 −T0 )と立ち下がりから再度の立ち上がりに移行するまでの時間t2 (=T2 −T1 )とを夫々求め、演算部11bにて、弾性表面波の伝搬速度をVs として、Vs 1 にて物体の接触位置を算出すると共に、Vs 2 にて物体の接触幅を算出する。
次に、各サンプリング点毎に独立的に閾値を設定する例について説明する。図13は、基板1,31に汚れがあってその部分で物体が接触していなくても弾性表面波が閾値THより大きく下回って減衰するような場合の受信信号のサンプリング結果を示す図である。このような場合に、全てのサンプリング点において共通の閾値THにて2値化した場合、汚れている部分では物体が接触していないにもかかわらず、物体が接触しているように誤検出されて、汚れと物体との区別が行えない。
そこで、各サンプリング点毎に異なる閾値を設定して、夫々の閾値を閾値格納部16に格納しておき、各サンプリング点毎に異なる閾値にて2値化処理を行う。例えば、装置起動時に各サンプリング点における受信信号レベルを検出し、その半分のレベルを各サンプリング点での閾値と設定して閾値格納部16に格納しておく。従って、図13に示すように汚れがある2つのサンプリング点(物体が接触していない場合の受信信号レベルVk ,Vk+1 )での閾値がVk /2,Vk+1 /2となるので、汚れに伴う誤検出を防止することができる。
第1実施の形態に係るタッチパネル装置の基本構成を示す模式図である。 基板及び励振素子の構成の一例を示す図である。 基板及び励振素子の構成の他の例を示す図である。 第1実施の形態に係るタッチパネル装置の他の構成例を示す図である。 第2実施の形態に係るタッチパネル装置の基本構成を示す模式図である。 第2実施の形態において対向するIDTを示す図である。 受信素子での受信信号の大きさを示すグラフである。 IDTの周波数特性を示すグラフである。 励振された弾性表面波の反射波の様子を示す図である。 受信信号の時系列変化を示す図である。 受信信号をサンプリングした例を示す図である。 受信信号の2値化結果を示す図である。 基板に汚れがある場合の受信信号のサンプリング結果を示す図である。 タッチパネル装置の構成を示す図である。 弾性表面波の伝搬の様子を示す図である。 弾性表面波受信器における時系列受信信号を示す図である。 弾性表面波発振器の構成例を示す図である。 タッチパネル装置の構成を示す図である。 タッチパネル装置におけるIDTの構成を示す図である。
符号の説明
1,31 基板
2,32 励振素子
3,33 受信素子
4,34 電極基部
5,35 櫛形電極指
6,36 IDT
10 駆動検出回路
11 MPU
12 周波数制御器
13 発振器
14 カウンタ
15 A/D変換器
16 閾値格納部
17 比較器


Claims (1)

  1. 櫛形電極を有していてバースト波の印加により弾性表面波を励振する励振手段、及び、弾性表面波を受信する受信手段を基板上に配置しており、前記基板上を前記励振手段と前記受信手段との間で弾性表面波を伝搬させ、前記受信手段での受信信号に基づいて、前記基板に接触された物体の位置を検出するタッチパネル装置において、前記受信手段での受信信号の大きさが最大となるように、前記励振手段に印加されるバースト波の波数を決定するようにしたことを特徴とするタッチパネル装置。
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