JPH10240322A - 曲面切削加工方法 - Google Patents

曲面切削加工方法

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JPH10240322A
JPH10240322A JP9041814A JP4181497A JPH10240322A JP H10240322 A JPH10240322 A JP H10240322A JP 9041814 A JP9041814 A JP 9041814A JP 4181497 A JP4181497 A JP 4181497A JP H10240322 A JPH10240322 A JP H10240322A
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radius
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用する切削工具の切刃曲率半径の真円度に
影響されることなく、軸非対称曲面を高精度に切削加工
する。 【解決手段】 所定の曲率半径を有する切削刃を所定の
工具半径で回転させ、ワーク曲面に対して相対的に移動
させワーク曲面を切削加工する方法であって、前記切削
刃の曲率半径の真円度誤差を、設計形状と実加工形状と
の差から求め、その誤差を設計形状のデータにフィード
バックしたデータにより、ワーク曲面を切削加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、曲面の中でも特に
軸非対称曲面を対象とした光学素子の光学機能面、およ
び光学素子の成形用型の光学機能面の切削加工をする曲
面切削加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、軸非対称曲面の切削加工には、工
具先端に所定の曲率半径を有するダイヤモンドの切刃を
回転させ加工しており、高精度な形状精度を得るために
工具先端曲率半径Rの真円度をサブミクロンに抑える、
又は1回加工したワークの形状誤差から加工データを補
正して行っていた。
【0003】従来例の1として、特開平8−11223
号公報に記載された光学素子及びその成形方法がある。
この中で、光学素子の成形用型部材の光学機能面の加工
において、所定の曲率半径を有するダイヤモンドバイト
の刃先を外周方向へ向け、バイトを回転して前記成形用
型部材を彫り込むように加工するもので、前記刃先の曲
率半径は略3ミリ以下でその真円度が略1ミクロン以下
に設定され、前記刃先の回転半径を略3ミリ以下に設定
して回転させることを特徴としている。
【0004】従来例の2として、特開平7−13690
3号公報に記載された自由曲面の加工方法がある。これ
は加工したワークの形状測定結果を基に、形状誤差の主
要因である工具原点の設定誤差、工具半径の誤差、工具
ノーズ半径の誤差と形状誤差との間で、加工面のすべて
の点で成立する式を用いて形状誤差の主要因を直接修正
するために、一回の修正加工で高精度な形状精度が得ら
れる。また、式の関係は加工面上のすべての点において
成立することから、形状を測定する点は任意に選ぶこと
ができることを特徴としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、以下のような欠点があった。従来例1の問題
点として、曲率半径の真円度がワーク加工面に直接転写
されるため、高精度な形状精度を得るために曲率半径は
その真円度が略1ミクロン以下に設定されている。この
場合使用するダイヤモンドバイトの曲率半径の真円度以
下の精度の形状は得られなく、真円度1ミクロン以下の
ダイヤモンドバイトの製作は難しく高価である。
【0006】従来例2の問題点として、加工したワーク
形状の測定結果に基づいて補正加工しているものの、そ
の補正方法は図19(a)に示すように工具軌跡指定の
原点を変えて加工形状と設計形状を合わせ、工具半径及
び工具ノーズ半径を見込んだ工具軌跡をあらたに設定す
るか、または数値制御装置の工具径補正機能を用いるこ
とにより行うもので、設計形状に対して加工形状が全面
でベストフィットされるが、工具半径および工具ノーズ
半径の誤差は全体としての誤差として求めているため、
従来例1同様に工具の曲率半径の真円度の誤差までは補
正できない。このため、特に工具ノーズ半径の曲率半径
の誤差がある場合、ワーク形状の曲率の違いにより工具
とワークとの当接点が異なると、図19(b)に示すよ
うに加工した形状にうねりが生ずる等、加工可能な精度
に限界がある。
【0007】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて
なされたもので、使用する切削工具の切削刃曲率半径の
真円度に影響されることなく、軸非対称曲面を高精度に
切削加工する曲面切削加工方法を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る請求項1の曲面切削加工方法は、所定
の曲率半径を有する切削刃を所定の工具半径で回転さ
せ、ワーク曲面に対して相対的に移動させワーク曲面を
切削加工する方法であって、前記切削刃の曲率半径の真
円度誤差を工具移動軌跡のデータにフィードバックした
データにより、ワーク曲面を切削加工することとした。
【0009】また、本発明に係る請求項2の曲面切削加
工方法は、請求項1の構成にあって、前記フィードバッ
クしたデータは、加工されたワーク曲面の切削刃の曲率
半径が作用する面の断面の形状データに基づき補正する
こととした。
【0010】さらに、本発明に係る請求項3の曲面切削
加工方法は、請求項1の構成にあって、前記フィードバ
ックしたデータは、切削刃の真円度を直接測定したデー
タに基づき補正することとした。
【0011】請求項1の作用は、切削刃の曲率半径の真
円度誤差をNCデータで補正することにより、切削刃の
真円度の誤差に影響されることなく軸非対称曲面が高精
度に加工できる。
【0012】請求項2の作用は、加工されたワーク断面
の形状誤差を基に切削刃の曲率半径の真円度誤差を補正
することで、軸非対称曲面がより高精度に加工できる。
【0013】請求項3の作用は、あらかじめ切削刃の曲
率半径の真円度誤差を補正して加工するので、1回の加
工で軸非対称曲面が高精度に加工できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]図1および図2は、本発明に基づく実
施の形態1の方法で加工する軸非対称曲面レンズを示
し、図1は斜視図であり、図2(a)は正面図、図2
(b)は図2(a)のA−A断面図(以下、X方向形状
という)、図2(c)は図2(a)のB−B断面図(以
下、Y方向形状)である。また、本実施の形態ではアク
リル樹脂製のレンズをダイヤモンドの切削刃を持つ工具
で切削加工するものである。
【0015】図3は、軸非対称曲面レンズ1を切削加工
するための加工機と加工状態を示す図である。この加工
機は、超精密NC加工機でありX軸、Y軸、Z軸の3軸
方向にスライド可能なテーブル2,3,4を有し、3軸
方向へ同時に移動制御しつつ運転可能となっている。Z
軸スライドテーブル4上には回転可能な主軸5を有し、
この主軸5の先端に加工する軸非対称曲面レンズ1が保
持されている。又、ダイヤモンド工具6は、X軸テーブ
ル2上に設けたY軸テーブル3に取り付けたスピンドル
7(以下、切削スピンドル7という)に保持されてお
り、ダイヤモンド工具6の回転中心軸8bは精密に回転
するスピンドル7の回転中心軸8aと同軸に設定されて
いる。
【0016】図4はダイヤモンド工具6を示す斜視図で
あり、図5はその正面図を示す。ダイヤモンド工具6
は、所定の曲率半径R1を有するダイヤモンドの切削刃
9が所定の工具半径R2で回転するよう構成されてい
る。
【0017】次に、本実施の形態の曲面切削加工方法を
説明する。軸非対称曲面レンズ1は、前記ダイヤモンド
工具6により以下のように切削加工される。図6は、軸
非対称曲面レンズ1の光軸10上でのダイヤモンド工具
6の作用する状態を示す上面図、図7はその側面図であ
る。軸非対称曲面レンズ1の光軸10とダイヤモンド工
具6の工具半径R2の回転中心8とが一致するNC座標
のX、光軸10と切削刃9の曲率半径R1の中心11と
が一致するNC座標のYをそれぞれ0とし、軸非対称曲
面レンズ1に接した位置を工具半径R2の数値(Z座
標)に書き替える。以上でX,Y,Zの基準位置が設定
される。
【0018】図8は加工時の切削刃9の軌跡および加工
順序を示し、図9はY方向形状の加工開始時のダイヤモ
ンド工具6a、加工終了時のダイヤモンド工具6bの切
削刃9の曲率半径R1の当接点12の変化を示す。
【0019】切削加工は切削スピンドル7によってダイ
ヤモンド工具6が回転し、切削刃9が軸非対称曲面レン
ズ1と当接しつつ加工開始ラインL101に沿って、ダ
イヤモンド工具6をX軸方向、軸非対称曲面レンズ1を
Z軸方向に移動させることで行う。そして、加工ライン
L101の切削加工が終了後、ダイヤモンド工具6をY
軸方向に移動して切削刃9と軸非対称曲面レンズ1を当
接し、加工ラインL102を加工ラインL101と同様
に行い、順次に加工ラインL103、・・・の切削加工
を行う。このとき、各加工ラインL101、L102、
・・・における切削刃9と軸非対称曲面レンズ1とが当
接する各点(当接点12)は、その各点における法線が
切削刃9の曲率中心を通る点となり、各加工ライン毎に
切削刃9の当接点は、例えば図9の当接点12a〜12
bの範囲で変化する。この時、切削刃9が真円の場合に
は、各加工ラインにおける各当接点12の位置は計算に
よって判明し、前記X,Y,Zの基準位置を基準にして
各当接点12が設計形状の面上に位置するように切削刃
9を移動させ、所望する形状の切削が可能になるが、切
削刃9の真円度には誤差が伴うため、ダイヤモンド工具
6の切削刃9の当接点12が各加工ラインを通過するよ
うに、各加工ラインに対し切削刃9の当接点12の変化
と切削刃9の曲率半径R1の真円度誤差を考慮に入れ
て、工具半径R2の回転中心8の軌跡の各加工点データ
を計算してNCプログラムを作成する。前記各加工点デ
ータの真円度誤差の補正は以下のように行われる。
【0020】図10は設計データ(切削刃9の真円度誤
差補正を行っていないデータ)により、軸非対称曲面レ
ンズ1の加工された面の光軸10上(光軸10を含むY
軸方向の面)で切削刃9の曲率半径R1が作用する断
面、すなわちY方向断面の形状データを示す。測定した
実加工形状13と設計形状14の誤差(形状誤差)から
切削刃9の曲率半径R1の真円度誤差を求め、その誤差
を補正量として前記加工に用いた設計データに加える。
【0021】加工時の設計データは設計形状14に対し
切削刃9の設定した曲率半径形状が真円として作られて
おり、この切削刃9で加工した加工面には切削刃9の曲
率半径R1の真円に対する誤差がそのまま転写される。
よって、加工した形状と設計形状との誤差(形状誤差)
は切削刃9の真円に対する誤差となり、切削刃9の曲率
半径の真円度誤差測定が可能になる。すなわち図10に
あって、形状誤差は設計形状14のX,Y,Z座標で決
まるポイント15と、そのポイント15から法線方向に
延びる線16と実加工形状13の交わるポイント17の
誤差Δh(−)であり、その誤差を光軸10上で実加工
形状13の全面に亘り求める。求めた形状誤差は求める
切削刃9の曲率半径R1の真円度誤差を表しており、そ
の真円度誤差を図11に示す。30は切削刃9の設定曲
率半径形状(切削刃9を真円とする形状)、32は真円
度誤差を有する切削刃9の実際の曲率半径形状である。
【0022】求めた切削刃9の真円度誤差を補正量とし
て設計データに加える方法を説明する。図10に示す設
計形状14のX,Y,Z座標で決まるポイント15から
法線方向に延びる線16と軸非対称曲面レンズ1の光軸
10とのなす角θ2を求める。そして、図11に示す通
り、切削刃9の曲率半径中心11を通る前記θ2の線2
9と設定曲率半径形状30の交わるポイント31、およ
び前記θ2の線29と実際の曲率半径形状32の交わる
ポイント33との誤差Δhが補正量となる。この補正量
を前記X,Y,Z座標で決まるポイント15の法線方向
(線16の方向)へΔh(+)補正して、実際の加工ポ
イント18を決定する。設計形状14の設計データで加
工を行うと、設計形状14のポイント15は切削刃9の
曲率半径R1の真円度誤差により、Δh浅く切削加工さ
れる。よって実際はΔh深くなるポイント18を加工す
るように補正するため、前記補正量を設計データに加え
ることで、設計形状14のポイント15が設計値通り切
削刃9により加工される。この補正を図10,11に基
づいて光軸10上のY方向断面の全面で行い、切削刃9
の真円度誤差を補正量として設計データに加える。これ
により、切削刃9の全周(切削刃9が作用する面)の補
正が行われる。
【0023】次に、軸非対称曲面の光軸10上以外の各
Y方向断面において、光軸10上でのY方向断面の曲率
より大きい曲率を持つ、すなわち切削刃9の曲率半径R
1の作用範囲が光軸10上のY方向断面より広くなるY
方向断面をもった軸非対称曲面の補正を以下に説明す
る。
【0024】図12は、光軸10上のY方向断面での切
削刃9の作用を示し、図13は、Y方向断面での最も曲
率の大きいところでの切削刃9の作用を示す。図14の
θ3は光軸10上、θ4は光軸10上以外における最も
曲率の大きいところでの切削刃9の作用範囲を示す。本
実施の形態では、光軸10上のY方向断面における実加
工形状と設定形状との誤差により切削刃9の真円度誤差
を補正しているため、θ3の範囲でのみ補正可能とな
る。このため、光軸10上以外に曲率の大きい曲面が存
在していたとしても、θ3の範囲以外で作用した加工面
の測定データは設計データの補正にフィードバックされ
ないことになる。そこで、図15,16に示すよう光軸
10上のY方向断面で切削刃9がθ4以上の範囲を作用
するよう、最大の曲率と同じ曲率あるいはこれより大き
い曲率の曲面を有するダミー28を光軸10上でワーク
へ取り付け、切削刃9により加工を行う。こうして加工
範囲を拡げ、光軸10上において切削刃9の作用範囲を
拡げることで、前記軸非対称曲面全面に対しての補正が
可能となる。なお、光軸10上の作用範囲θ3が最も曲
率の大きい場合であるとき、作用範囲θ3内のデータで
全ての軸非対称曲面をカバーできるので、ダミー28の
必要はない。
【0025】なお、測定基準面(補正用データ)を光軸
10上としているのは、工具回転半径誤差の要因を除く
ためである。すなわち、加工データを作成する場合、切
削刃9の曲率半径R1と工具回転半径R2からX,Y,
Zの座標ポイントが計算され、切削刃9の曲率半径R1
はY座標、工具回転半径R2はX座標にそれぞれ影響す
る。しかし、光軸10上ではX座標が0になることから
X座標の影響を無視できるため、工具回転半径誤差に影
響を受けないので、切削刃9の曲率半径R1のみ影響す
る断面である光軸10上を測定基準面としている。
【0026】こうして作成されたNCプログラムによ
り、NC加工機のX軸、Z軸の各方向の移動をNC制御
し、1つのライン、例えば加工ラインL101の加工を
行う。この1ラインの加工が終了するとY軸をNC制御
し、次のラインL102へ移動して同様に加工を行う。
このようにラインL101からラインL102、・・・
とY軸方向に細分化した全てのラインの加工を終了する
ことにより軸非対称曲面レンズ1を形成することができ
る。
【0027】本実施の形態によれば、切削刃9の曲率半
径が作用する断面形状から、切削刃の曲率半径の真円度
誤差補正をして加工することから、真円度の精度に影響
されることなく高精度な光学面が得られる。又、曲面全
面での全てのY方向断面へ作用する切削刃の真円度誤差
に対する補正量は同じであることから、一断面の測定結
果より曲面全面の補正データが得られるので、測定時間
も短縮できる。
【0028】なお、本実施の形態では、加工順序におい
てX,Z軸で制御される加工ラインをワーク曲面に対し
てY軸制御にて下から上に移動させ切削加工を行ってい
るが、上から下に移動させ切削加工を行えることができ
る。更には、Y,Z軸で制御される加工ラインをワーク
曲面に対してX軸制御にて横方向に移動させても加工で
きるものである。又、ワーク材質は、切削加工可能なも
のであればアクリル樹脂に限らず他の光学用樹脂、更に
は成形用型では、無電解ニッケルメッキ、無酸素銅、リ
ン青銅、真鍮があり、ミラーにはアルミなどがある。
【0029】本実施の形態と同じ構成で、切削工具の切
削刃にc−BNを用いることで、ダイヤモンドと親和性
の良い鉄系の材料においても、高精度で加工できる。
【0030】[実施の形態2]本実施の形態は、図5に
示す実施の形態1で用いたダイヤモンド工具6の切削刃
9の曲率半径R1と真円度をあらかじめ測定しておき、
そのデータに基づき切削刃9の誤差補正を行い加工する
ものである。
【0031】本実施の形態は、切削刃9の真円度誤差の
補正方法のみ異なるものであり、本実施の形態の加工機
構および加工方法は実施の形態1と同様であるので、そ
の補正方法のみを以下に説明する。
【0032】図17は軸非対称曲面レンズ1の光軸10
上での切削刃9の曲率半径R1が作用する断面、即ちY
方向断面を示し、図18はダイヤモンド工具6の切削刃
9の曲率半径R1と真円度を示す。設計データ(切削刃
の真円度誤差補正を行っていないデータ)を求め、あら
かじめ測定しておいたダイヤモンド工具6の切削刃9の
曲率半径R1と真円度誤差のデータを前記設計データに
補正量として加える。前記補正量は、設計形状19の
X,Y,Z座標で決まるポイント20から法線方向に延
びる線21と軸非対称曲面レンズ1の光軸10とのなす
角θ1を求め、真円度誤差データの切削刃9の曲率半径
中心11を通る前記θ1の線22と設定曲率半径形状2
3の交わるポイント24と、前記θ1の線22と実際の
曲率半径形状25の交わるポイント26との誤差Δhを
求め、その誤差Δhを補正量として前記X,Y,Z座標
で決まるポイント20の法線方向へΔh補正して、実際
の加工ポイント27を決定する。設計形状19のデータ
で加工を行うと切削刃9の曲率半径R1の真円度誤差に
より、設計形状19よりΔh深く切削加工される。よっ
て設計データに補正量Δhを加え、図17に示すように
実際はΔh浅くなるポイント27を加工するようにす
る。
【0033】このようにして補正されたNCプログラム
により、実施の形態1と同様に加工する。
【0034】本実施の形態によれば、切削刃の曲率半径
の真円度誤差をあらかじめ測定し、それに基づき補正さ
れたデータにより加工することから、真円度の精度に影
響されることなく、更には1回の加工で高精度な光学面
が得られる。
【0035】[実施の形態3]本実施の形態は、実施の
形態1の切削刃の曲率半径が作用する断面の形状データ
から補正する方法を用いて、切削刃の回転半径の作用す
る面を補正して加工するものである。
【0036】本実施の形態の加工機構成及び加工方法は
実施の形態1と同様であり、設計データ(切削刃9の真
円度誤差補正を行っていないデータ)の補正方法のみを
以下に説明する。
【0037】設計データにより軸非対称曲面レンズ1を
加工し、実施の形態1と同様に、光軸10上での切削刃
の曲率半径が作用する断面(Y方向断面)の形状データ
から設計データに対する補正量を求める。
【0038】また、実施の形態1の図10を光軸10上
での切削刃の回転半径の作用する面、即ちX方向断面と
する。すなわち、この場合光軸10上を光軸10を含む
X方向の面とする。そして、設計形状14と実加工形状
13との形状誤差から実施の形態1と同様に各ポイント
の補正量Δhを求める。この場合、切削刃9の回転は回
転中心8を回転軸とする真円であるので、切削刃9の真
円度の補正ではなく、工具回転半径R2および加工機の
動き(X軸方向およびZ軸方向)の誤差補正となる。
【0039】前記X方向、Y方向の断面から求めた補正
量を、実施の形態1と同様に設計データ(切削刃9の真
円度誤差補正を行っていないデータ)に加え加工ポイン
トを決定する。
【0040】本実施の形態によれば切削刃9の真円度補
正のみならず、X、Y両方向の加工機の動きの補正を行
えることから、より高精度な光学面が得られる。
【0041】なお、前記発明の詳細な説明中には、以下
の構成の発明が含まれている。 (1)所定の曲率半径を有する切削刃を所定の工具半径
で回転させ、ワーク曲面に対して相対的に移動させワー
ク曲面を切削加工する方法であって、前記切削刃の曲率
半径の真円度誤差をワークの光軸上における工具移動軌
跡のデータにフィードバックしたデータにより、ワーク
曲面を切削加工することを特徴とする曲面切削加工方
法。
【0042】(2)前記フィードバックしたデータは、
加工されたワーク曲面の切削刃の曲率半径が作用する面
の断面の形状データを加工した形状と設計形状との誤差
に基づき補正したことを特徴とする構成(1)の曲面切
削方法。
【0043】(3)前記ワークの光軸はY軸方向である
ことを特徴とする構成(1)の曲面切削方法。
【0044】(4)前記ワークの光軸はX軸方向および
Y軸方向の2軸であることを特徴とする構成(1)の曲
面切削方法。
【0045】前記構成(1)、(2)、(3)によれ
ば、X座標が0になり、工具回転半径の誤差の影響を受
けることなく、加工された光軸上のワーク断面の形状誤
差を基に切削刃の曲率半径の真円度誤差をNCデータで
補正することにより、切削刃の真円度の誤差に影響され
ることなく軸非対称曲面が高精度に加工できる。
【0046】また、前記構成(1)、(4)によれば、
構成(1)〜(3)の作用に加え、加工機の動きの誤差
補正が可能になり、軸非対称曲面がより高精度に加工で
きる。
【0047】
【発明の効果】請求項1に係わる発明によれば、使用す
る工具の切削刃の真円度に影響されることなく軸非対称
曲面などのあらゆる曲面が高精度に加工できる。更に
は、切削刃の真円度をサブミクロンに抑える必要がな
く、工具の製作費用、日程も削減される。
【0048】請求項2に係わる発明によれば、加工され
たワーク断面の形状から補正を行うので、切削刃の真円
度はもとより加工機の動きの補正も行え、より高精度な
面が得られる。
【0049】請求項3に係わる発明によれば、あらかじ
め切削刃の真円度誤差を補正して加工するので、1回の
加工で高精度な曲面が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のワークを示す斜視図で
ある。
【図2】本発明の実施の形態1のワークを示し、図2
(a)は正面図、図2(b)は図2(a)におけるA−
A断面図、図2(c)は図2(a)におけるB−B断面
図である。
【図3】本発明の実施の形態1に用いる加工機を示す側
面図である。
【図4】本発明の実施の形態1の工具を示す斜視図であ
る。
【図5】本発明の実施の形態1の工具を示す正面図であ
る。
【図6】本発明の実施の形態1の加工状態を示す上面図
である。
【図7】本発明の実施の形態1の加工状態を示す側面図
である。
【図8】本発明の実施の形態1の加工時の切削刃の軌跡
を示す斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態1の加工状態を示す側面図
(Y方向断面図)である。
【図10】本発明の実施の形態1のワークのY方向断面
の設計形状と加工形状を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態1の切削刃の真円度を示
す図である。
【図12】本発明の実施の形態1の加工状態を示す側面
図(Y方向断面図)である。
【図13】本発明の実施の形態1の加工状態を示す側面
図(Y方向断面図)である。
【図14】本発明の実施の形態1の切削刃の作用範囲を
示す図である。
【図15】本発明の実施の形態1の加工状態を示す側面
図(Y方向断面図)である。
【図16】本発明の実施の形態1のワークを示す斜視図
である。
【図17】本発明の実施の形態2のY方向断面の設計形
状を示す図である。
【図18】本発明の実施の形態2の切削刃の真円度を示
す図である。
【図19】従来例の問題点を説明する図である。
【符号の説明】
1 軸非対称曲面レンズ(ワーク) 2 X軸テーブル 3 Y軸テーブル 4 Z軸テーブル 5 主軸 6 ダイヤモンド工具 7 切削スピンドル 8 回転中心軸 9 切削刃 10 光軸 12 当接点 13 実加工形状 14,19 設計形状 23,30 設定曲率半径形状 25,32 曲率半径形状 R1 曲率半径 R2 工具半径 Δh 誤差

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の曲率半径を有する切削刃を所定の
    工具半径で回転させ、ワーク曲面に対して相対的に移動
    させワーク曲面を切削加工する方法であって、前記切削
    刃の曲率半径の真円度誤差を工具移動軌跡のデータにフ
    ィードバックしたデータにより、ワーク曲面を切削加工
    することを特徴とする曲面切削加工方法。
  2. 【請求項2】 前記フィードバックしたデータは、加工
    されたワーク曲面の切削刃の曲率半径が作用する面の断
    面の形状データに基づき補正したことを特徴とする請求
    項1記載の曲面切削方法。
  3. 【請求項3】 前記フィードバックしたデータは、切削
    刃の真円度を直接測定したデータに基づき補正したこと
    を特徴とする請求項1記載の曲面切削加工方法。
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