JP3662087B2 - 曲面切削加工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、曲面の中でも特に軸非対称曲面を対象とした光学素子の光学機能面、および光学素子の成形用型の光学機能面の切削加工をする曲面切削加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、軸非対称曲面の切削加工には、工具先端に所定の曲率半径を有するダイヤモンドの切刃を回転させ加工しており、高精度な形状精度を得るために工具先端曲率半径Rの真円度をサブミクロンに抑える、又は1回加工したワークの形状誤差から加工データを補正して行っていた。
【0003】
従来例の1として、特開平8−11223号公報に記載された光学素子及びその成形方法がある。この中で、光学素子の成形用型部材の光学機能面の加工において、所定の曲率半径を有するダイヤモンドバイトの刃先を外周方向へ向け、バイトを回転して前記成形用型部材を彫り込むように加工するもので、前記刃先の曲率半径は略3ミリ以下でその真円度が略1ミクロン以下に設定され、前記刃先の回転半径を略3ミリ以下に設定して回転させることを特徴としている。
【0004】
従来例の2として、特開平7−136903号公報に記載された自由曲面の加工方法がある。これは加工したワークの形状測定結果を基に、形状誤差の主要因である工具原点の設定誤差、工具半径の誤差、工具ノーズ半径の誤差と形状誤差との間で、加工面のすべての点で成立する式を用いて形状誤差の主要因を直接修正するために、一回の修正加工で高精度な形状精度が得られる。また、式の関係は加工面上のすべての点において成立することから、形状を測定する点は任意に選ぶことができることを特徴としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例では、以下のような欠点があった。
従来例1の問題点として、曲率半径の真円度がワーク加工面に直接転写されるため、高精度な形状精度を得るために曲率半径はその真円度が略1ミクロン以下に設定されている。この場合使用するダイヤモンドバイトの曲率半径の真円度以下の精度の形状は得られなく、真円度1ミクロン以下のダイヤモンドバイトの製作は難しく高価である。
【0006】
従来例2の問題点として、加工したワーク形状の測定結果に基づいて補正加工しているものの、その補正方法は図19(a)に示すように工具軌跡指定の原点を変えて加工形状と設計形状を合わせ、工具半径及び工具ノーズ半径を見込んだ工具軌跡をあらたに設定するか、または数値制御装置の工具径補正機能を用いることにより行うもので、設計形状に対して加工形状が全面でベストフィットされるが、工具半径および工具ノーズ半径の誤差は全体としての誤差として求めているため、従来例1同様に工具の曲率半径の真円度の誤差までは補正できない。このため、特に工具ノーズ半径の曲率半径の誤差がある場合、ワーク形状の曲率の違いにより工具とワークとの当接点が異なると、図19(b)に示すように加工した形状にうねりが生ずる等、加工可能な精度に限界がある。
【0007】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、使用する切削工具の切削刃曲率半径の真円度に影響されることなく、軸非対称曲面を高精度に切削加工する曲面切削加工方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る請求項1の曲面切削加工方法は、所定の曲率半径を有する切削刃を所定の工具半径で回転させ、ワーク曲面に対して相対的に移動させワーク曲面を切削加工する方法であって、加工されたワーク曲面の断面の形状データに基づいて前記切削刃の曲率半径の真円度誤差を求め、この真円度誤差がフィードバックされた工具移動軌跡のデータにより、ワーク曲面を切削加工することとした。
【0011】
請求項1の作用は、切削刃の曲率半径の真円度誤差をNCデータで補正することにより、切削刃の真円度の誤差に影響されることなく軸非対称曲面が高精度に加工できる。
【0012】
さらに、加工されたワーク断面の形状誤差を基に切削刃の曲率半径の真円度誤差を補正することで、軸非対称曲面がより高精度に加工できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
図1および図2は、本発明に基づく実施の形態1の方法で加工する軸非対称曲面レンズを示し、図1は斜視図であり、図2(a)は正面図、図2(b)は図2(a)のA−A断面図(以下、X方向形状という)、図2(c)は図2(a)のB−B断面図(以下、Y方向形状)である。また、本実施の形態ではアクリル樹脂製のレンズをダイヤモンドの切削刃を持つ工具で切削加工するものである。
【0015】
図3は、軸非対称曲面レンズ1を切削加工するための加工機と加工状態を示す図である。この加工機は、超精密NC加工機でありX軸、Y軸、Z軸の3軸方向にスライド可能なテーブル2,3,4を有し、3軸方向へ同時に移動制御しつつ運転可能となっている。Z軸スライドテーブル4上には回転可能な主軸5を有し、この主軸5の先端に加工する軸非対称曲面レンズ1が保持されている。又、ダイヤモンド工具6は、X軸テーブル2上に設けたY軸テーブル3に取り付けたスピンドル7(以下、切削スピンドル7という)に保持されており、ダイヤモンド工具6の回転中心軸8bは精密に回転するスピンドル7の回転中心軸8aと同軸に設定されている。
【0016】
図4はダイヤモンド工具6を示す斜視図であり、図5はその正面図を示す。ダイヤモンド工具6は、所定の曲率半径R1を有するダイヤモンドの切削刃9が所定の工具半径R2で回転するよう構成されている。
【0017】
次に、本実施の形態の曲面切削加工方法を説明する。
軸非対称曲面レンズ1は、前記ダイヤモンド工具6により以下のように切削加工される。図6は、軸非対称曲面レンズ1の光軸10上でのダイヤモンド工具6の作用する状態を示す上面図、図7はその側面図である。軸非対称曲面レンズ1の光軸10とダイヤモンド工具6の工具半径R2の回転中心8とが一致するNC座標のX、光軸10と切削刃9の曲率半径R1の中心11とが一致するNC座標のYをそれぞれ0とし、軸非対称曲面レンズ1に接した位置を工具半径R2の数値(Z座標)に書き替える。以上でX,Y,Zの基準位置が設定される。
【0018】
図8は加工時の切削刃9の軌跡および加工順序を示し、図9はY方向形状の加工開始時のダイヤモンド工具6a、加工終了時のダイヤモンド工具6bの切削刃9の曲率半径R1の当接点12の変化を示す。
【0019】
切削加工は切削スピンドル7によってダイヤモンド工具6が回転し、切削刃9が軸非対称曲面レンズ1と当接しつつ加工開始ラインL101に沿って、ダイヤモンド工具6をX軸方向、軸非対称曲面レンズ1をZ軸方向に移動させることで行う。そして、加工ラインL101の切削加工が終了後、ダイヤモンド工具6をY軸方向に移動して切削刃9と軸非対称曲面レンズ1を当接し、加工ラインL102を加工ラインL101と同様に行い、順次に加工ラインL103、・・・の切削加工を行う。このとき、各加工ラインL101、L102、・・・における切削刃9と軸非対称曲面レンズ1とが当接する各点(当接点12)は、その各点における法線が切削刃9の曲率中心を通る点となり、各加工ライン毎に切削刃9の当接点は、例えば図9の当接点12a〜12bの範囲で変化する。この時、切削刃9が真円の場合には、各加工ラインにおける各当接点12の位置は計算によって判明し、前記X,Y,Zの基準位置を基準にして各当接点12が設計形状の面上に位置するように切削刃9を移動させ、所望する形状の切削が可能になるが、切削刃9の真円度には誤差が伴うため、ダイヤモンド工具6の切削刃9の当接点12が各加工ラインを通過するように、各加工ラインに対し切削刃9の当接点12の変化と切削刃9の曲率半径R1の真円度誤差を考慮に入れて、工具半径R2の回転中心8の軌跡の各加工点データを計算してNCプログラムを作成する。前記各加工点データの真円度誤差の補正は以下のように行われる。
【0020】
図10は設計データ(切削刃9の真円度誤差補正を行っていないデータ)により、軸非対称曲面レンズ1の加工された面の光軸10上(光軸10を含むY軸方向の面)で切削刃9の曲率半径R1が作用する断面、すなわちY方向断面の形状データを示す。測定した実加工形状13と設計形状14の誤差(形状誤差)から切削刃9の曲率半径R1の真円度誤差を求め、その誤差を補正量として前記加工に用いた設計データに加える。
【0021】
加工時の設計データは設計形状14に対し切削刃9の設定した曲率半径形状が真円として作られており、この切削刃9で加工した加工面には切削刃9の曲率半径R1の真円に対する誤差がそのまま転写される。よって、加工した形状と設計形状との誤差(形状誤差)は切削刃9の真円に対する誤差となり、切削刃9の曲率半径の真円度誤差測定が可能になる。すなわち図10にあって、形状誤差は設計形状14のX,Y,Z座標で決まるポイント15と、そのポイント15から法線方向に延びる線16と実加工形状13の交わるポイント17の誤差Δh(−)であり、その誤差を光軸10上で実加工形状13の全面に亘り求める。求めた形状誤差は求める切削刃9の曲率半径R1の真円度誤差を表しており、その真円度誤差を図11に示す。30は切削刃9の設定曲率半径形状(切削刃9を真円とする形状)、32は真円度誤差を有する切削刃9の実際の曲率半径形状である。
【0022】
求めた切削刃9の真円度誤差を補正量として設計データに加える方法を説明する。図10に示す設計形状14のX,Y,Z座標で決まるポイント15から法線方向に延びる線16と軸非対称曲面レンズ1の光軸10とのなす角θ2を求める。そして、図11に示す通り、切削刃9の曲率半径中心11を通る前記θ2の線29と設定曲率半径形状30の交わるポイント31、および前記θ2の線29と実際の曲率半径形状32の交わるポイント33との誤差Δhが補正量となる。この補正量を前記X,Y,Z座標で決まるポイント15の法線方向(線16の方向)へΔh(+)補正して、実際の加工ポイント18を決定する。設計形状14の設計データで加工を行うと、設計形状14のポイント15は切削刃9の曲率半径R1の真円度誤差により、Δh浅く切削加工される。よって実際はΔh深くなるポイント18を加工するように補正するため、前記補正量を設計データに加えることで、設計形状14のポイント15が設計値通り切削刃9により加工される。この補正を図10,11に基づいて光軸10上のY方向断面の全面で行い、切削刃9の真円度誤差を補正量として設計データに加える。これにより、切削刃9の全周(切削刃9が作用する面)の補正が行われる。
【0023】
次に、軸非対称曲面の光軸10上以外の各Y方向断面において、光軸10上でのY方向断面の曲率より大きい曲率を持つ、すなわち切削刃9の曲率半径R1の作用範囲が光軸10上のY方向断面より広くなるY方向断面をもった軸非対称曲面の補正を以下に説明する。
【0024】
図12は、光軸10上のY方向断面での切削刃9の作用を示し、図13は、Y方向断面での最も曲率の大きいところでの切削刃9の作用を示す。図14のθ3は光軸10上、θ4は光軸10上以外における最も曲率の大きいところでの切削刃9の作用範囲を示す。本実施の形態では、光軸10上のY方向断面における実加工形状と設定形状との誤差により切削刃9の真円度誤差を補正しているため、θ3の範囲でのみ補正可能となる。このため、光軸10上以外に曲率の大きい曲面が存在していたとしても、θ3の範囲以外で作用した加工面の測定データは設計データの補正にフィードバックされないことになる。そこで、図15,16に示すよう光軸10上のY方向断面で切削刃9がθ4以上の範囲を作用するよう、最大の曲率と同じ曲率あるいはこれより大きい曲率の曲面を有するダミー28を光軸10上でワークへ取り付け、切削刃9により加工を行う。こうして加工範囲を拡げ、光軸10上において切削刃9の作用範囲を拡げることで、前記軸非対称曲面全面に対しての補正が可能となる。なお、光軸10上の作用範囲θ3が最も曲率の大きい場合であるとき、作用範囲θ3内のデータで全ての軸非対称曲面をカバーできるので、ダミー28の必要はない。
【0025】
なお、測定基準面(補正用データ)を光軸10上としているのは、工具回転半径誤差の要因を除くためである。すなわち、加工データを作成する場合、切削刃9の曲率半径R1と工具回転半径R2からX,Y,Zの座標ポイントが計算され、切削刃9の曲率半径R1はY座標、工具回転半径R2はX座標にそれぞれ影響する。しかし、光軸10上ではX座標が0になることからX座標の影響を無視できるため、工具回転半径誤差に影響を受けないので、切削刃9の曲率半径R1のみ影響する断面である光軸10上を測定基準面としている。
【0026】
こうして作成されたNCプログラムにより、NC加工機のX軸、Z軸の各方向の移動をNC制御し、1つのライン、例えば加工ラインL101の加工を行う。この1ラインの加工が終了するとY軸をNC制御し、次のラインL102へ移動して同様に加工を行う。このようにラインL101からラインL102、・・・とY軸方向に細分化した全てのラインの加工を終了することにより軸非対称曲面レンズ1を形成することができる。
【0027】
本実施の形態によれば、切削刃9の曲率半径が作用する断面形状から、切削刃の曲率半径の真円度誤差補正をして加工することから、真円度の精度に影響されることなく高精度な光学面が得られる。又、曲面全面での全てのY方向断面へ作用する切削刃の真円度誤差に対する補正量は同じであることから、一断面の測定結果より曲面全面の補正データが得られるので、測定時間も短縮できる。
【0028】
なお、本実施の形態では、加工順序においてX,Z軸で制御される加工ラインをワーク曲面に対してY軸制御にて下から上に移動させ切削加工を行っているが、上から下に移動させ切削加工を行えることができる。更には、Y,Z軸で制御される加工ラインをワーク曲面に対してX軸制御にて横方向に移動させても加工できるものである。又、ワーク材質は、切削加工可能なものであればアクリル樹脂に限らず他の光学用樹脂、更には成形用型では、無電解ニッケルメッキ、無酸素銅、リン青銅、真鍮があり、ミラーにはアルミなどがある。
【0029】
本実施の形態と同じ構成で、切削工具の切削刃にc−BNを用いることで、ダイヤモンドと親和性の良い鉄系の材料においても、高精度で加工できる。
【0030】
[実施の形態2]
本実施の形態は、図5に示す実施の形態1で用いたダイヤモンド工具6の切削刃9の曲率半径R1と真円度をあらかじめ測定しておき、そのデータに基づき切削刃9の誤差補正を行い加工するものである。
【0031】
本実施の形態は、切削刃9の真円度誤差の補正方法のみ異なるものであり、本実施の形態の加工機構および加工方法は実施の形態1と同様であるので、その補正方法のみを以下に説明する。
【0032】
図17は軸非対称曲面レンズ1の光軸10上での切削刃9の曲率半径R1が作用する断面、即ちY方向断面を示し、図18はダイヤモンド工具6の切削刃9の曲率半径R1と真円度を示す。設計データ(切削刃の真円度誤差補正を行っていないデータ)を求め、あらかじめ測定しておいたダイヤモンド工具6の切削刃9の曲率半径R1と真円度誤差のデータを前記設計データに補正量として加える。前記補正量は、設計形状19のX,Y,Z座標で決まるポイント20から法線方向に延びる線21と軸非対称曲面レンズ1の光軸10とのなす角θ1を求め、真円度誤差データの切削刃9の曲率半径中心11を通る前記θ1の線22と設定曲率半径形状23の交わるポイント24と、前記θ1の線22と実際の曲率半径形状25の交わるポイント26との誤差Δhを求め、その誤差Δhを補正量として前記X,Y,Z座標で決まるポイント20の法線方向へΔh補正して、実際の加工ポイント27を決定する。設計形状19のデータで加工を行うと切削刃9の曲率半径R1の真円度誤差により、設計形状19よりΔh深く切削加工される。よって設計データに補正量Δhを加え、図17に示すように実際はΔh浅くなるポイント27を加工するようにする。
【0033】
このようにして補正されたNCプログラムにより、実施の形態1と同様に加工する。
【0034】
本実施の形態によれば、切削刃の曲率半径の真円度誤差をあらかじめ測定し、それに基づき補正されたデータにより加工することから、真円度の精度に影響されることなく、更には1回の加工で高精度な光学面が得られる。
【0035】
[実施の形態3]
本実施の形態は、実施の形態1の切削刃の曲率半径が作用する断面の形状データから補正する方法を用いて、切削刃の回転半径の作用する面を補正して加工するものである。
【0036】
本実施の形態の加工機構成及び加工方法は実施の形態1と同様であり、設計データ(切削刃9の真円度誤差補正を行っていないデータ)の補正方法のみを以下に説明する。
【0037】
設計データにより軸非対称曲面レンズ1を加工し、実施の形態1と同様に、光軸10上での切削刃の曲率半径が作用する断面(Y方向断面)の形状データから設計データに対する補正量を求める。
【0038】
また、実施の形態1の図10を光軸10上での切削刃の回転半径の作用する面、即ちX方向断面とする。すなわち、この場合光軸10上を光軸10を含むX方向の面とする。そして、設計形状14と実加工形状13との形状誤差から実施の形態1と同様に各ポイントの補正量Δhを求める。この場合、切削刃9の回転は回転中心8を回転軸とする真円であるので、切削刃9の真円度の補正ではなく、工具回転半径R2および加工機の動き(X軸方向およびZ軸方向)の誤差補正となる。
【0039】
前記X方向、Y方向の断面から求めた補正量を、実施の形態1と同様に設計データ(切削刃9の真円度誤差補正を行っていないデータ)に加え加工ポイントを決定する。
【0040】
本実施の形態によれば切削刃9の真円度補正のみならず、X、Y両方向の加工機の動きの補正を行えることから、より高精度な光学面が得られる。
【0041】
なお、前記発明の詳細な説明中には、以下の構成の発明が含まれている。
(1)所定の曲率半径を有する切削刃を所定の工具半径で回転させ、ワーク曲面に対して相対的に移動させワーク曲面を切削加工する方法であって、前記切削刃の曲率半径の真円度誤差をワークの光軸上における工具移動軌跡のデータにフィードバックしたデータにより、ワーク曲面を切削加工することを特徴とする曲面切削加工方法。
【0042】
(2)前記フィードバックしたデータは、加工されたワーク曲面の切削刃の曲率半径が作用する面の断面の形状データを加工した形状と設計形状との誤差に基づき補正したことを特徴とする構成(1)の曲面切削方法。
【0043】
(3)前記ワークの光軸はY軸方向であることを特徴とする構成(1)の曲面切削方法。
【0044】
(4)前記ワークの光軸はX軸方向およびY軸方向の2軸であることを特徴とする構成(1)の曲面切削方法。
【0045】
前記構成(1)、(2)、(3)によれば、X座標が0になり、工具回転半径の誤差の影響を受けることなく、加工された光軸上のワーク断面の形状誤差を基に切削刃の曲率半径の真円度誤差をNCデータで補正することにより、切削刃の真円度の誤差に影響されることなく軸非対称曲面が高精度に加工できる。
【0046】
また、前記構成(1)、(4)によれば、構成(1)〜(3)の作用に加え、加工機の動きの誤差補正が可能になり、軸非対称曲面がより高精度に加工できる。
【0047】
【発明の効果】
請求項1に係わる発明によれば、使用する工具の切削刃の真円度に影響されることなく軸非対称曲面などのあらゆる曲面が高精度に加工できる。更には、切削刃の真円度をサブミクロンに抑える必要がなく、工具の製作費用、日程も削減される。
【0048】
さらに、加工されたワーク断面の形状から補正を行うので、切削刃の真円度はもとより加工機の動きの補正も行え、より高精度な面が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のワークを示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態1のワークを示し、図2(a)は正面図、図2(b)は図2(a)におけるA−A断面図、図2(c)は図2(a)におけるB−B断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に用いる加工機を示す側面図である。
【図4】本発明の実施の形態1の工具を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態1の工具を示す正面図である。
【図6】本発明の実施の形態1の加工状態を示す上面図である。
【図7】本発明の実施の形態1の加工状態を示す側面図である。
【図8】本発明の実施の形態1の加工時の切削刃の軌跡を示す斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態1の加工状態を示す側面図(Y方向断面図)である。
【図10】本発明の実施の形態1のワークのY方向断面の設計形状と加工形状を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態1の切削刃の真円度を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態1の加工状態を示す側面図(Y方向断面図)である。
【図13】本発明の実施の形態1の加工状態を示す側面図(Y方向断面図)である。
【図14】本発明の実施の形態1の切削刃の作用範囲を示す図である。
【図15】本発明の実施の形態1の加工状態を示す側面図(Y方向断面図)である。
【図16】本発明の実施の形態1のワークを示す斜視図である。
【図17】本発明の実施の形態2のY方向断面の設計形状を示す図である。
【図18】本発明の実施の形態2の切削刃の真円度を示す図である。
【図19】従来例の問題点を説明する図である。
【符号の説明】
1 軸非対称曲面レンズ(ワーク)
2 X軸テーブル
3 Y軸テーブル
4 Z軸テーブル
5 主軸
6 ダイヤモンド工具
7 切削スピンドル
8 回転中心軸
9 切削刃
10 光軸
12 当接点
13 実加工形状
14,19 設計形状
23,30 設定曲率半径形状
25,32 曲率半径形状
R1 曲率半径
R2 工具半径
Δh 誤差
Claims (1)
- 所定の曲率半径を有する切削刃を所定の工具半径で回転させ、ワーク曲面に対して相対的に移動させワーク曲面を切削加工する方法であって、加工されたワーク曲面の断面の形状データに基づいて前記切削刃の曲率半径の真円度誤差を求め、この真円度誤差がフィードバックされた工具移動軌跡のデータにより、ワーク曲面を切削加工することを特徴とする曲面切削加工方法。
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EP3379353A4 (en) * | 2015-11-16 | 2019-07-24 | Makino Milling Machine Co., Ltd. | METHOD OF GENERATING TOOL PATH |
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JPH10240322A (ja) | 1998-09-11 |
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