JPH10239466A - リモコン受信機能付き電気機器およびリモコン受信機能付き時計装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ＴＶ等に付属する既存のリモコン用赤外線送
信器を使用可能とし、リモコン受信機能付き時計装置の
価格を引き下げる。 【解決手段】 赤外線受光手段３は、既存の遠隔操作用
赤外線送信器２から送信される赤外線信号Ｌを受光して
この赤外線信号に対応した出力信号Ｓ２を発生する。判
定手段５は、赤外線受光手段３から発せられる出力信号
Ｓ２の中の同じパターンのパルス信号Ｓ６が一定時間に
所定回数繰り返されたときに有効とを判定する。制御部
６は、判定手段５からの出力信号Ｓ７を受けて制御内容
が変更される。表示部７は、制御部６からの出力信号Ｓ
８を受けて表示内容が標準時刻表示とサマータイム表示
との一方から他方へ切り換わる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の技術分野】本発明は、既存のテレビジョン受像
機（以下「ＴＶ」という。）やエアコンデショナー（以
下「エアコン」という。）などの遠隔操作（以下「リモ
コン」という。）用赤外線送信器が発する赤外線信号を
受光することによって、制御内容を変更できるリモコン
受信機能付き電気機器およびリモコン受信機能付き時計
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】ＴＶやエアコンを初めとする電気機器の
多くは赤外線信号を利用したリモコン受信機能を備えて
いる。リモコン受信機能付き電気機器は、リモコン受信
装置を備えた電気機器の本体と、これとは別体の赤外線
信号を発信する赤外線送信器とで構成されている。一般
にリモコン受信機能付き電気機器は誤動作防止のために
電気機器の各メーカー毎に一定の波形パターンの信号で
所定の制御ができるようになっており、その信号に対応
させて各電気機器毎に専用のリモコン送信器を付属させ
ている。このため、一般の家庭では複数のリモコン送信
器が存在し、これらの送信器を各電気機器毎にそれぞれ
使い分けしている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】リモコンは便利なもの
であるため数多くの種類の電気機器への応用が望まれて
いるが、リモコン送信器はかなり高価のものである。Ｔ
Ｖなどのように本体価格の高価なものについてはリモコ
ン送信器の価格は本体の価格に吸収可能であるが、照明
装置や掛時計のように比較的安価な装置にとっては本体
に対する価格の比率が大きなものとなる。このため、各
電気機器毎に高価なリモコン送信器を必要とすること
は、リモコン受信機能付き電気機器の普及を阻害する問
題がある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
め、本発明のリモコン受信機能付き電気機器は、既存の
赤外線送信器から出力される赤外線信号を赤外線受光手
段で受光し、この受光手段からの出力信号の中の特定信
号が一定時間に所定回数繰り返されたときに有効と判定
する判定手段を設けている。そして、この判定手段から
の出力信号により制御手段の制御内容が変更される。ま
た、本発明のリモコン受信機能付き時計装置は、上記制
御手段の制御内容を表示手段に表示される標準時刻表示
またはサマータイム表示としてある。

【０００５】

【発明の実施の形態】本発明のリモコン受信機能付き電
気機器は、既存の遠隔操作用赤外線送信器から送信され
る赤外線信号を受光して当該赤外線信号に対応した出力
信号を発生する赤外線受光手段と、この赤外線受光手段
から発せられる上記出力信号の中の特定信号を判定する
判定手段と、この判定手段からの出力信号を受けて制御
内容が変更される制御手段とを備え、判定手段は上記特
定信号が一定時間に所定回数繰り返されたときに有効と
判定するように設定してある。

【０００６】また、本発明のリモコン受信機能付き時計
装置は、既存の遠隔操作用赤外線送信器から送信される
赤外線信号を受光して当該赤外線信号に対応した出力信
号を発生する赤外線受光手段と、この赤外線受光手段か
ら発せられる上記出力信号の中の特定信号を判定する判
定手段と、この判定手段からの出力信号を受けて制御内
容が変更される制御手段と、この制御手段からの出力信
号を受けて表示内容が標準時刻表示とサマータイム表示
との一方から他方へ切り換わる表示手段とを備え、判定
手段は上記特定信号が一定時間に所定回数繰り返された
ときに有効と判定するように設定してある。

【０００７】

【実施例】図１に示すように、本発明に係るリモコン受
信機能付き時計装置の一例としてのリモコン受信機能を
備えた掛時計１は、表示手段の一例としての表示部７に
標準時刻表示とサマータイム表示との一方をデジタル表
示可能に設けてある。 掛時計１の前面にリモコン用赤
外線送信器２から送信される赤外線信号Ｌを受光してこ
の赤外線信号Ｌに対応した電気信号からなる出力信号Ｓ
２を発生する赤外線受光手段３が設けてある。

【０００８】赤外線送信器２は、ＴＶ（図示略）やエア
コン（図示略）に付属している既存のリモコン用赤外線
送信器を転用して使用している。一般にリモコン用赤外
線送信器には多数のスイッチ類が設けられているが、本
実施例で利用するのはボリューム調整または温度調整用
のボタンスイッチ（図示略）である。これらのボタンス
イッチは押し続けると一定時間に同じ波形パターンのパ
ルス信号が連続して所定回数繰り返されて次々と出力さ
れるもので、後述の判定手段５における特定信号の判定
が容易である。

【０００９】赤外線受光手段３は赤外線受光部３ａと増
幅回路３ｂとで形成されている。赤外線受光部３ａはフ
ォトダイオード等の光センサ素子からなり、赤外線送信
器２からの赤外線信号Ｌを受光すると、光起電効果によ
って起電力を発生する。赤外線受光部３ａは、赤外線信
号Ｌの入力によってその波形パターンのパルス信号に対
応した電気信号からなる出力信号Ｓ１を出力可能であ
る。赤外線受光部３ａから出力される出力信号Ｓ１は微
弱なものであるので、これを増幅回路３ｂによって後述
の波形パターン認識部５ａにおける認識処理に適した強
さに増幅して出力信号Ｓ２として出力可能にしてある。

【００１０】判定手段５は、波形パターン認識部５ａと
波形パターン記憶部５ｂと波形パターン比較部５ｃおよ
び入力判定部５ｄとで形成されている。波形パターン認
識部５ａは増幅回路３ｂからの出力信号Ｓ２である複数
の波形パターンを分割し、１パターン毎に認識する部分
である。波形パターン認識部５ａに認識されたパターン
信号は１パターン毎に波形パターン記憶部５ｂと波形パ
ターン比較部５ｃに対しそれぞれ出力信号Ｓ３，Ｓ４と
して出力される。波形パターン認識部５ａは出力信号Ｓ
２の初めの１パターンに対応する出力信号Ｓ３，Ｓ４を
出力すると、出力信号Ｓ２の２番目の１パターンに置き
換えられ、以下同様な動作がボリューム調整または温度
調整用のボタンスイッチが解放されまで繰り返される。
波形パターン記憶部５ｂは波形パターン認識部５ａの出
力信号Ｓ３を１パターン毎に記憶する部分で、記憶した
パターン信号は出力信号Ｓ５として波形パターン比較部
５ｃに発せられる。波形パターン記憶部５ｂは初めの１
パターンに対応する出力信号Ｓ５を出力すると、出力信
号Ｓ２の２番目の１パターンに置き換えられ、以下同様
な動作がボリューム調整または温度調整用のボタンスイ
ッチが解放されまで繰り返される。

【００１１】波形パターン比較部５ｃは波形パターン認
識部５ａからの出力信号Ｓ４と波形パターン記憶部５ｂ
からの出力信号Ｓ５とを受けてこれらを比較する部分で
あり、波形パターン比較部５ｃに入力する入力出力信号
Ｓ４は出力信号Ｓ５よりも１パターン先行したパターン
信号となっている。すなわち、波形パターン比較部５ｃ
は赤外線受光手段３の出力信号Ｓ２の複数のパターン信
号の連続する前後のパターンが同じか否かを比較判定す
るようになっている。その結果両出力信号Ｓ４，Ｓ５が
同じ場合には、この両信号は同じという特定の関係にあ
る信号、すなわち特定信号であると判定し入力判定部５
ｄに出力信号Ｓ６を１回だけ発する。

【００１２】出力信号Ｓ６が一定時間に所定回数繰り返
し発生すると、入力判定部５ｄはこの信号Ｓ６を有効と
判定するように設定してあり、入力判定部５ｄは波形パ
ターン比較部５ｃからの出力信号Ｓ６を有効と判定する
と、制御手段の一例としての制御部６へ出力信号Ｓ７を
発生する。

【００１３】制御部６は判定手段５からの出力信号Ｓ７
を受けると、制御内容が変更されるもので、表示部７は
制御部６からの出力信号Ｓ８を受けると、表示中の表示
内容が標準時刻表示とサマータイム表示との一方から他
方へ切り換わるようになっている。

【００１４】

【動作の説明】掛時計１の表示部７が標準時刻表示にな
っているときに、ＴＶのリモコン用赤外線送信器２の発
光部を赤外線受光手段３に向け、ボリュウム調整用ボタ
ンスイッチを一定時間押し続けると、赤外線送信器２か
ら同じ波形パターンのパルス信号である赤外線信号Ｌが
所定回数送信される。赤外線信号Ｌが赤外線受光部３ａ
に入力すると、赤外線信号Ｌが赤外線信号Ｌに対応する
一定時間に所定回数同じ波形パターンのパルス信号を有
する電気信号に変換され、これが出力信号Ｓ１として増
幅回路３ｂに出力される。

【００１５】増幅回路３ｂで増幅された同じ波形パター
ンのパルス信号が一定時間に所定回数繰り返されている
出力信号Ｓ２は、まず初めの１パターンが波形パターン
認識部５ａで認識され、波形パターン認識部５ａから波
形パターン記憶部５ｂと波形パターン比較部５ｃに対し
それぞれ１パターンのパルス信号である出力信号Ｓ３，
Ｓ４として出力される。初めの１パターンの出力信号Ｓ
３は波形パターン記憶部５ｂで記憶され、波形パターン
比較部５ｃに対し波形パターン認識部５ａからの１パタ
ーンの出力信号Ｓ４に対し１パターン遅れで出力信号Ｓ
５として出力される。

【００１６】波形パターン比較部５ｃが波形パターン認
識部５ａからの初めの１パターンのパルス信号Ｓ４と波
形パターン記憶部５ｂからの１パターンのパルス信号Ｓ
５とを比較する。この結果は波形パターン記憶部５ｂか
らの１パターンのパルス信号Ｓ５は存在しないので入力
判定部５ｄへは出力信号Ｓ６が出力されない。次に２番
目の１パターンの波形パターンが波形パターン認識部５
ａで認識され、波形パターン記憶部５ｂと波形パターン
比較部５ｃに対しそれぞれ１パターンのパルス信号であ
る出力信号Ｓ３，Ｓ４として出力される。

【００１７】波形パターン比較部５ｃが波形パターン認
識部５ａからの２番目の１パターンのパルス信号Ｓ４と
波形パターン記憶部５ｂからの初めの１パターンのパル
ス信号Ｓ５とを比較する。この結果はパターンＳ４とＳ
５とは同一であるので入力判定部５ｄへは出力信号Ｓ６
が出力される。以下、上記と同様に次々とパターンＳ４
とＳ５とが比較され、一定時間に入力判定部５ｄに出力
信号Ｓ６が所定回数繰り返し出力されると、入力判定部
５ｄは出力信号Ｓ６を有効と判定し、制御部６に出力信
号Ｓ７を出力する。

【００１８】制御部６からの出力信号Ｓ８を受けた表示
部７は、表示中の表示内容が標準時刻表示からサマータ
イム表示に切り換わる。チャンネル切換操作等で発せら
れる赤外線信号のように連続する出力波形パターンが等
しくない場合には、入力判定部５ｄへは出力信号Ｓ６が
出力されない。さらに、たまたま連続する出力波形パタ
ーンが等しく、入力判定部５ｄへ出力信号Ｓ６が出力さ
れても、一定時間に入力判定部５ｄにおける出力信号Ｓ
６を所定回数受信しない場合には出力信号Ｓ６を有効と
判定しないので制御部６の制御内容を変更する出力信号
Ｓ７は出力されず、制御部６および表示部７は動作せ
ず、そのままの状態を維持する。

【００１９】表示部７がサマータイム表示となっている
ときにさらに赤外線送信器２によって切り換え操作をす
ると、表示部７は再び標準時刻表示となり、この操作に
より交互に切り換えが行なわれる。

【００２０】本発明は、判定手段５が有効と判定する同
じパターンの繰り返し信号の時間および繰り返し回数
は、必要に応じて種々変更可能である。

【００２１】また、リモコン受信機能付き時計装置は掛
時計に限られるものではなく、リモコン受信機能付きの
時計装置であればどのようなものであってもよいことは
言うまでもない。さらに、上述の時計装置における表示
切換えの他、アラーム時計における鳴り止めスイッチの
オン・オフや内照式時計のランプの点灯と消灯の切換え
などにも適用可能である。また、本発明は、時計装置へ
の適用のみならず、天井に設置された照明装置の点灯・
消灯の切換え、扉の開閉装置等の電気機器にも適用可能
である。

【００２２】

【発明の効果】本発明のリモコン受信機能付き電気機器
は、既存の遠隔操作用赤外線送信器から送信される赤外
線信号を受光して当該赤外線信号に対応した出力信号を
発生する赤外線受光手段と、この赤外線受光手段から発
せられる上記出力信号の中の特定信号を判定する判定手
段と、この判定手段からの出力信号を受けて制御内容が
変更される制御手段とを備え、判定手段は上記特定信号
が一定時間に所定回数繰り返されたときに有効と判定す
るように設定してあるので、この電気機器専用の遠隔操
作用赤外線送信器が不要となり、リモコン受信機能付き
電気機器を低価格にできる。

【００２３】また、本発明のリモコン受信機能付き時計
装置は、上記電気機器の構成に加えて制御手段からの出
力信号を受けて表示内容が標準時刻表示とサマータイム
時刻表示との一方から他方へ切り換わる表示手段とを備
えてあるので、リモコン受信機能付き時計装置を低価格
にできるとともに標準時刻とサマータイムとの切り換え
が容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の構成を示すブロック図であ
る。

【符号の説明】

１ リモコン受信機能付き電気機器（時
計装置） ２ 赤外線送信器 ３ 赤外線受光手段 ５ 判定手段（判定部） ６ 制御手段（制御部） ７ 表示手段（表示部） Ｌ 赤外線信号 Ｓ２，Ｓ７，Ｓ８ 出力信号

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 既存の遠隔操作用赤外線送信器から送信
   される赤外線信号を受光して当該赤外線信号に対応した
   出力信号を発生する赤外線受光手段と、上記赤外線受光
   手段から発せられる上記出力信号の中の特定信号を判定
   する判定手段と、上記判定手段からの出力信号を受けて
   制御内容が変更される制御手段とを備え、 上記判定手段は、上記特定信号が一定時間に所定回数繰
   り返されたときに有効と判定するように設定してあるこ
   とを特徴とするリモコン受信機能付き電気機器。
2. 【請求項２】 既存の遠隔操作用赤外線送信器から送信
   される赤外線信号を受光して当該赤外線信号に対応した
   出力信号を発生する赤外線受光手段と、上記赤外線受光
   手段から発せられる上記出力信号の中の特定信号を判定
   する判定手段と、上記判定手段からの出力信号を受けて
   制御内容が変更される制御手段と、上記制御手段からの
   出力信号を受けて表示内容が標準時刻表示とサマータイ
   ム表示との一方から他方へ切り換わる表示手段とを備
   え、 上記判定手段は、上記特定信号が一定時間に所定回数繰
   り返されたときに有効と判定するように設定してあるこ
   とを特徴とするリモコン受信機能付き時計装置。