JPH10239187A - 回転速度検出装置及びタイヤ発生力検出装置 - Google Patents

回転速度検出装置及びタイヤ発生力検出装置

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JPH10239187A
JPH10239187A JP9046100A JP4610097A JPH10239187A JP H10239187 A JPH10239187 A JP H10239187A JP 9046100 A JP9046100 A JP 9046100A JP 4610097 A JP4610097 A JP 4610097A JP H10239187 A JPH10239187 A JP H10239187A
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孝治 梅野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パルス発生時点と制御時点との時刻のずれが
無視できない場合でも回転体の瞬時速度を高精度に推定
する。 【解決手段】 回転体の制御のための制御トルクを検出
する検出手段30と、検出された制御トルクと外乱トル
クが作用する回転体のモデルに基づいて、制御周期毎に
回転体の瞬時速度及び瞬時位置を推定する状態推定手段
32と、制御周期が一定回数以上繰り返される間にカウ
ントされたパルスジェネレータ37のパルス数が基準値
以上となった時点を誤差修正タイミングと判断する誤差
修正判断手段34と、誤差修正タイミング時に、位置検
出手段38が検出した回転位置θと推定された瞬時位置
との間に生じた誤差を、外乱トルクの推定値、瞬時速度
及び瞬時位置の各初期値の誤差によるものとみなし、外
乱トルクの推定値、瞬時速度及び瞬時位置の各初期値を
修正する推定誤差修正手段36と、から構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回転速度検出装置及
びタイヤ発生力検出装置に係り、特に、回転体の力学的
モデルを用いて構成されたオブザーバにより回転体の瞬
時速度を推定する回転速度検出装置及び該装置を用いて
車輪に作用する制動力を推定するタイヤ発生力検出装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電動機や車両等の回転体の回
転速度を検出する方法として、いわゆるパルスエンコー
ダ、パルスジェネレータといった位置検出器を用いて回
転体の回転位置(回転角度)を検出し、検出された回転
位置(以下、単に「位置」ともいう)の値に基づいて回
転速度を検出する方法がある。一般的には、ある時間周
期で位置検出器の値が読み込まれ、その読み込みタイミ
ングにおける検出値と1タイミング前における検出値と
の差分によって、回転速度(以下、単に「速度」ともい
う)が検出される。
【0003】しかし、上記方法の場合、本来、連続量で
ある位置が、位置検出器の分解能に規定される離散値で
検出されるため、検出速度の時間遅れや量子化ノイズと
いった問題が生じる。さらに、速度が低速になると、位
置読み込み周期間で十分なパルス数が得られないため、
上記問題はより深刻なものとなる。
【0004】そこで、上記問題を回避するため、回転体
のモデルに基づいて、いわゆるオブザーバ(状態観測
器)を構成し、該オブザーバによりパルスが来ない間の
瞬時速度を推定する「瞬時速度オブザーバ」の手法が提
案されている(今野,堀:「高次外乱補償機能を有する
瞬時速度オブザーバ」,電気学会論文誌D,112,No6,平
成4 年)。以下、本手法について説明する。なお、上記
文献記載の本手法は、電動機制御における速度検出につ
いて述べられているので、以下の説明では回転体を電動
機として説明する。
【0005】図5には、瞬時速度オブザーバ10の構
成、電動機12及び位置検出器14が示されている。同
図に示すように、入力された電流iにより回転駆動した
電動子の位置を求めるとき、電動機12は、電流iから
電動子の駆動トルクへの変換係数を示すトルク係数K
と、該駆動トルク及び電動子に外部から作用する外乱ト
ルクTd の加算要素と、電動子の慣性J及び積分要素1
/sからなる変換要素(1/Js)と、積分要素1/s
と、により表される。なお、sはラプラス変換の演算子
に相当している。
【0006】この電動機12の作用を説明すると、まず
電流iを入力すると、電流iのエネルギーは、電動子の
駆動トルク(Ki)に変換される。この駆動トルクに対
し、電動機外部から作用する外乱トルクTd が加わる
と、実際に電動子に作用するトルクは全トルクTm とな
る。次に、演算要素(1/Js)を慣性Jの逆数(1/
J)と積分要素(1/s)とに分解して考えると、全ト
ルクTm は、(1/J)により電動子の回転角速度に変
換され、さらに、この回転角速度は積分要素(1/s)
により電動子の回転速度ωに変換される。そして、回転
速度ωは、後段の積分要素(1/s)により連続量とし
ての実際の回転位置に変換される。
【0007】電動子の実際の回転位置は、位置検出器1
4により離散値の回転位置θ(パルス計数値)として位
置読み取り周期T1 毎に検出される。
【0008】瞬時速度オブザーバ10は、上記した電動
機12の等価モデル16を有しており、この等価モデル
16は、トルク係数Kn (トルク係数Kのノミナル値を
意味する)の定数器20と、駆動トルクの演算値及び外
乱トルクの推定値を加算する加算器22と、電動子に作
用する全トルクの推定値に対して(1/Jn s)を演算
する演算器24(Jn は慣性Jのノミナル値)と、演算
器24の演算結果に対して(1/s)を演算する積分器
26と、から構成される。なお、図5の瞬時速度オブザ
ーバ10では、回転速度ωの推定値、回転位置θの推定
値、外乱トルクTd の推定値及び全トルクTm の推定値
を、各変数に∧を付与した変数で表している。
【0009】等価モデル16では、電流i及び外乱トル
クの推定値の入力により、制御系の制御周期T2 毎に演
算器24が電動子の速度の推定値を出力し、さらに積分
器26が位置の推定値を出力する。すなわち、等価モデ
ル16によれば、制御周期T 2 毎に上記推定値を出力す
るので、位置検出器14の読み取り周期T1 の間の位置
情報が得られない間でも位置及び速度の推定値を得るこ
とができる。
【0010】さらに、瞬時速度オブザーバ10は、等価
モデル16により演算された位置の推定値と位置検出器
14により検出された位置θとの偏差Δθを演算する偏
差器28と、演算されたΔθに基づいて、読み取り周期
1 毎に、等価モデル16で用いられる外乱トルクの推
定値及び該等価モデル16で推定される速度の推定値を
修正するためのゲインを各々演算する修正ゲイン演算部
18と、を備えている。
【0011】瞬時速度オブザーバ10では、修正ゲイン
演算部18により演算されたゲインにより外乱トルクの
推定値及び速度の推定値が、Δθが零に一致するように
修正されるので、等価モデル16の各推定値は、現実の
電動機12の各出力値と略一致するようになり、よっ
て、回転速度及び外乱トルクの正確な推定が可能とな
る。
【0012】図5の瞬時速度オブザーバ10として、上
記文献には、2つの態様が示されている。第1の態様は
「位置読み込み形」であり、第2の態様は「平均速度読
み込み形」である。以下、各態様についてさらに詳細に
説明する。
【0013】まず、第1の態様「位置読み込み形」につ
いて説明する。図6には、位置θに対応するパルス計数
値、位置検出器14による位置の読み込みタイミング、
及び制御周期が示されている。ここで、読み取り周期T
1 と制御周期T2 との間には、 T1 = mT2 ,mは整数 (1) という関係があるものとする。読み取り周期T1 は、速
度分解能が十分得られるように数[ms]〜数十[m
s]に設定されている。また、本手法では、DSP(Di
gital Signal Processor)などの高速の演算デバイスの
使用を前提としているので、制御周期T2 は数十[μ
s]程度となる。なお、第1の態様では、位置検出器1
4から発生するパルスの間隔は、制御周期T2 よりも短
いと仮定している。
【0014】位置検出器14の読み込み周期内では、時
間tは、 t = jT1 +kT2 ,0≦k<m (2) となる。但し、jは読み取り周期T1 の各区間に順番に
付与されたインデックス(番号)、kは読み取り周期T
1 の1区間内で生じたm個の制御周期T2 の各区間に順
番に付与されたインデックスである。j、kを指定する
と、(2) 式より時間tが定まるので、以下では、時間t
における一般の変数f(t)をf[j,k]と表すこと
にする。なお、f[j,m]=f[j+1,0]となる
ので、(2)式では、kの定義域に0を含ませている。
【0015】また、回転速度の推定のためには、制御周
期T2 毎に外乱の推定値が必要となるが、簡単のため、
【0016】
【数1】
【0017】と仮定する。(3) 式は、間隔T2 において
外乱が一定値をとることを意味している。この仮定はT
2 が十分短い場合には、有効な近似となる。
【0018】ここで、時点[j,k]で電動子に作用す
る全トルクTm [j,k]の推定値は、定数器20及び
加算器22により、
【0019】
【数2】
【0020】と演算される。但し、i[j,k]は、時
点[j,k]での電流値である。そこで、演算器24
が、全トルクの推定値を台形積分することにより、次式
のような速度の推定値を得る。
【0021】
【数3】
【0022】次に、積分器26が(5) 式の速度推定値を
台形積分することにより、次式のような位置の推定値を
得る。
【0023】
【数4】
【0024】なお、(5) 、(6) 式の台形積分は、上述し
たように制御周期T2 毎に行われる。
【0025】次に、(5) 式による速度ω[j,m]の推
定値(∧付)及び(6) 式による位置θ[j,m]の推定
値(∧付)には、推定誤差が含まれているので以下のよ
うに修正を行う。
【0026】[j,m]の時点において、位置検出器1
4の読み込みにより正確な位置θ[j,m]=θ[j+
1,0]がわかるので、偏差器28により位置の推定誤
【0027】
【数5】
【0028】が得られる。そこで、この推定誤差が生じ
る原因を、推定外乱ベクトルの初期値Td [j,0]
(∧付)及び速度推定値の初期値ω[j,0](∧付)
の誤差によるものと考える。Δθを各初期値誤差に分け
て書くと次式のように表せる。
【0029】
【数6】
【0030】である。ここに、λは誤差Δθを各初期値
誤差に分配するための重み係数ベクトルである。(8) 式
に基づいてxerr を計算し、これを以下のように次の速
度推定期間[j+1]における初期値の修正に用いる。
【0031】
【数7】
【0032】である。従って、修正演算式は次式のよう
になる。
【0033】
【数8】
【0034】(10)式の演算は、位置検出器14の読み込
み周期毎に行う。また、同式右辺第2項の係数ベクトル
が、修正ゲイン演算部18が演算する修正ゲインに相当
する。
【0035】なお、上記演算に必要なλは以下のように
して決定する。瞬時速度オブザーバ10は、制御理論的
観点からみると一種の最小次元オブザーバとみなすこと
ができる。すなわち、電動機12の状態量は、位置、速
度、外乱の3つであるが、位置は、位置検出器14の読
み込み時点でわかるので、速度と外乱のみを推定する最
小の構成となっている。
【0036】この瞬時速度オブザーバ10の推定誤差の
収束特性は、
【0037】
【数9】
【0038】で与えられる。ここに、A、Cは電動機1
2の物理パラメータで決まる定数、Gはオブザーバゲイ
ン行列、x[j]はシステムの状態変数(∧付きは該状
態変数の推定値)である。
【0039】オブザーバの極は、次の特性方程式の根と
して求められる。なお、Iは単位行列である。
【0040】 |zI−(A−GCA)| = 0 (12) ここで、上記特性方程式の根が、z平面における原点を
中心とした半径1の円内に入るようにゲイン行列Gを設
計すれば、推定誤差は時間と共に0に収束し、瞬時速度
及び外乱を推定できるようになる。そして、ゲイン行列
Gと誤差配分行列λとの間には、G=LK-1λという関
係があるので、この関係からλを決定することができ
る。
【0041】次に、第2の態様「平均速度読み込み形オ
ブザーバ」について説明する。平均速度読み込み形の位
置検出器14は、以下で述べるように、エンコーダのパ
ルス間隔(隣接するパルス間の時間間隔)を測定する機
能を有しており、測定されたパルス間隔より回転位置θ
を求める。このように平均速度読み込み形オブザーバで
は、パルス間隔毎に位置θを求めるので、パルス間隔を
1 としている。この場合、T1 は可変となる。また、
平均速度読み込み形オブザーバでは、エンコーダのパル
ス間隔が制御周期T2 より長くなる場合を想定してお
り、エンコーダパルスが発生した直後の制御時点で推定
値の修正を行う。
【0042】図7に、平均速度読み込み形オブザーバの
タイミングチャートを示す。同図において、エンコーダ
のパルス間隔を測定するための高速カウンタはパルスの
到着と同時にリセットされるものとする。高速カウンタ
によりパルス間隔の測定ができ、また、1パルス当たり
の回転角度も予めわかっているので、両者よりその間の
平均速度<ω[j+1]>が以下のように計算される。
【0043】
【数10】
【0044】そして、パルスの到着直後の制御時点から
次のパルスの到着直後の制御時点までの間隔T1 と、そ
の間の平均速度<ω[j+1]>を用いて、時点[j+
1,0]における位置が、 θ[j+1,0]=θ[j,0]+<ω[j+1]>T1 (14) で近似できる。この発明では、パルス発生時点と制御時
点の時刻のずれは、大きくてT2 程度なので無視できる
と仮定している。
【0045】(13)、(14)式より、パルスが発生した直後
の制御時点での真の回転位置θがわかるので、以後、誤
差修正等のアルゴリズムはT1 が変動する以外は前記第
1の態様の位置読み込み形の瞬時速度オブザーバ10と
全く同じである。
【0046】ところで、車両の車輪速度を検出するに
は、現状、以下のような手法が用いられている(例え
ば、特開平6−92116)。すなわち、車軸に取り付
けられた、車輪速に比例した周波数成分を持つ交流信号
を発生する車輪速センサからの出力波形をパルス波形に
整形し、図8に示すように、このパルス信号を用いて、
決められた制御周期Ts に基づくある読み込み区間kで
発生したパルス個数N(k)及びサンプルタイミング直
前の立ち上がりパルス間隔Tw (k)を求める。そし
て、次式により区間kでの車輪速度ω(k)を求める。
【0047】ω(k)=Kw ・N(k)/Tw (k) なお、Kw は変換係数である。
【0048】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術には、以下のような問題がある。
【0049】まず、上記発明のうち、瞬時速度オブザー
バの第1の態様では、位置検出器から発生するパルスの
間隔は制御周期T2 より短いものと仮定しているため、
この仮定が成立しないような低速度域では適用すること
ができない。
【0050】また、瞬時速度オブザーバの第2の態様で
は、低速度域に適用可能であるが、パルス発生時点と制
御時点との時刻のずれは、大きくてT2 程度なので無視
できると考えている。これは、DSPのような高速演算
デバイスを用いた場合に成り立つ条件であり、本発明で
は、T2 は数十[μs]程度という極めて速い周期を仮
定している。しかし、このような高速演算デバイスは一
般に高価であるため、装置全体が高額になるという問題
がある。さらに、安価な低速演算デバイスを用いると、
制御周期T2 が長くなり、パルス発生時点と制御時点の
時刻のずれは無視できなくなるため、真の検出位置に基
づく誤差の修正が難しくなる。
【0051】つまり、図9に示すように、パルス発生時
点と制御時点(k=m)との時刻のずれΔtが大きくな
り、その制御時点において真の位置θ* と(13)、(14)式
に基づいて計算された近似位置θ[j+1,0]との間
の差、すなわち量子化誤差が無視できなくなるほど大き
くなる。これに伴って、量子化ノイズの増大、パラメー
タ変動に対するロバスト性の劣化、オブザーバの不安定
化といった不具合が生じる。さらに、第2の態様では、
パルス発生毎に誤差修正を行うため、パルスが多く発生
する高速度域では、誤差修正の演算が増加する。
【0052】一方、従来の車輪速度検出方法では、制御
周期間の平均速度を検出するものであって、その読み取
り時点での瞬時速度ではない。また、パルス発生時点と
読み取り時点との間にずれがあるため、それに起因する
検出遅れ及び量子化ノイズの増大を招いている。さらに
は、低速度域では、制御周期間でパルスが1個も入らな
い状態が存在するため、こうした問題はより顕著とな
る。車輪速度は、アンチスキッド装置のような車両制御
装置に用いられるが、本来こうした制御は、瞬時制御を
用いるべきであり、従来法による速度検出では、検出速
度の信頼性からより高度なきめの細かい車両制御の実現
を阻害しているという問題がある。
【0053】より高度な車両制御を実現するためには、
タイヤと路面間に発生する力を知る必要がある。制動
時、この発生力は制動力と呼ばれており、次式で表せ
る。
【0054】
【数11】
【0055】・ここに、Jは車輪の慣性モーメント、ω
は車輪加速度、Tb は制動トルク、Rはタイヤの動荷重
半径である。(15)式からも明らかなように、制動力を求
めるためには、車輪加速度が必要である。従来技術で
は、車輪速度の時間差分によって車輪加速度を算出する
が、差分という操作は、ノイズに対して敏感であるた
め、検出遅れや量子化ノイズを含んでいる車輪速度から
車輪加速度を正確に求めるのは事実上不可能である。従
って、制動力も正しい値を得ることができない。
【0056】車輪の瞬時速度、加速度を検出する従来手
段として、車輪速センサが出力した車輪速に比例した周
波数成分をもつ交流信号をアナログ回路を用いて車輪速
度に変換し、アンチスキッド装置に用いるものがある
(特開昭56−34551号公報)。しかし、センサ信
号の処理を含む制御装置全体がデジタルシステムとして
設計される現在においては、アナログ回路の追加はコス
トアップにつながる。さらに、車輪速センサからの交流
信号は正確な正弦波になっておらず、また、多くのノイ
ズ成分を含んでいるため、正しい瞬時速度、加速度が検
出されないという問題がある。加えて、この従来技術で
は、車輪速に比例した周波数成分をもつ交流信号を発生
する車輪速センサにしか適用できず、回転角に応じてパ
ルス信号などの非正弦波信号が発生するセンサには対応
できないという問題がある。
【0057】本発明は、上記事実に鑑みて成されたもの
で、低速度域においても、また、制御系の制御周期が長
く、パルス発生時点と制御時点の時刻のずれが無視でき
ないような状況においても、回転体の瞬時速度を精度良
く推定できる回転速度検出装置及び該装置を用いること
により精度良く制動力を推定できるタイヤ発生力検出装
置を提供することを目的とする。
【0058】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、回転体に取り付けられたパルス生
成器が出力したパルスの計数値に基づいて回転体の回転
位置を検出する位置検出手段と、回転体を制御するため
の制御トルクを検出する制御トルク検出手段と、前記制
御トルク検出手段により検出された値の制御トルク及び
推定された値の外乱トルクが作用する回転体のモデルに
基づいて、与えられた回転速度及び回転位置の各初期値
とから回転体の回転速度及び回転位置を推定する状態推
定手段と、少なくとも前記パルス生成器が出力したパル
スの数に基づいて、誤差修正の時点を判断する誤差修正
判断手段と、前記誤差修正判断手段により判断された誤
差修正の時点において、前記位置検出手段により検出さ
れた回転位置と前記状態推定手段により推定された回転
位置との間に生じた位置の誤差を、外乱トルクの推定値
の誤差、回転速度の初期値の誤差、及び検出された回転
位置に含まれる量子化誤差によるものとみなし、前記位
置の誤差に基づいて、前記状態推定手段が用いる外乱ト
ルクの推定値と回転速度及び回転位置の各初期値とを修
正する推定誤差修正手段と、を含んで構成したものであ
る。
【0059】請求項1の発明では、回転体が回転する
と、この回転体に取り付けられたパルス生成器がパルス
を出力し、位置検出手段は、出力されたパルスの計数値
に基づいて回転体の回転位置を検出する。例えば、この
パルス生成器を、回転速度に比例した周波数成分を有す
る交流信号をパルス波形に変換するパルスジェネレータ
として実現することができる。また、位置検出手段を、
パルス発生回数を積算することによりパルスの計数値を
求め、このパルス計数値を回転位置に変換する手段とし
て実現することができる。なお、パルス生成器は、上記
のような回転速度に比例した周波数成分をもつ交流信号
を発生するものに限らず、回転角に応じてパルス等の何
らかの信号を発生するものでも良い。
【0060】そして、制御トルク検出手段が、回転体を
制御するための制御トルクを検出する。この制御トルク
は、回転体が車両の車輪の場合はホイールシリンダへの
ブレーキ圧による車輪への制動トルクであり、電動機の
場合はモータを駆動するための駆動トルクに相当する。
【0061】また、状態推定手段が、制御トルク検出手
段により検出された値の制御トルク及び推定された値の
外乱トルクが作用する回転体のモデルに基づいて、与え
られた回転速度及び回転位置の各初期値とから回転体の
回転速度及び回転位置を推定する。例えば、制御トルク
と外乱トルクとを加算して回転体に作用する全トルクを
求め、この全トルクが作用した場合の回転体の回転角加
速度を、回転体のモデルに含まれる物理量(慣性モーメ
ント)から求めることができる。そして、回転角加速度
と回転速度の初期値とから積分演算によりこの時点の回
転体の回転速度を求め、さらに、この回転速度と回転位
置の初期値とから積分演算によりこの時点の回転位置を
求めることができる。なお、外乱トルクの推定値と回転
速度及び回転位置の各初期値は、最初は、所定の測定値
や推定値により得られた値を用いても良いが、後述する
推定誤差修正手段により修正された場合、状態推定手段
は、修正された外乱トルク、回転速度及び回転位置の各
初期値に基づいて回転体の回転速度及び回転位置を推定
する。
【0062】このように状態推定手段が回転速度等を推
定している間、誤差修正手段が、少なくともパルス生成
器が出力したパルスの数に基づいて、誤差修正の時点を
判断する。例えば、高速カウンタによりパルスが所定回
数カウントされた時点(この時点で高速カウンタはリセ
ットされる)を誤差修正の時点と判断しても良い(上記
所定回数が1回の場合は上記従来の第2の態様に相当す
る)。また、予め定められた時間間隔におけるパルスの
計数値の変化量が所定値以上となった時点を、誤差修正
時点と判断するようにしても良い。
【0063】従来では、上記位置の誤差の原因として、
外乱トルクの推定値の誤差及び回転速度の初期値の誤差
のみを考え、位置の誤差に基づいて外乱トルクの推定値
及び回転速度の初期値を修正し、さらに回転位置の初期
値を、誤差修正の判断時点(第2の態様では、パルス発
生時点)で検出された回転位置に修正する。しかし、実
際に修正された初期値により状態の指定が実行される時
点は、誤差修正の判断時点の直後の制御時点であり、両
時点間には時間差があるので、回転位置の検出値と制御
時点での真の位置との間に差、いわゆる量子化誤差が発
生する。
【0064】そこで、本発明では、誤差修正手段により
誤差修正の時点が判断されたとき、推定誤差修正手段
が、この時点において、位置検出手段により検出された
回転位置と状態推定手段により推定された回転位置との
間に生じた位置の誤差を、外乱トルクの推定値の誤差、
回転速度の初期値の誤差、及び回転位置の検出値に含ま
れる量子化誤差によるものとみなし、位置の誤差に基づ
いて、外乱トルクの推定値と回転速度及び回転位置の各
初期値とを修正する。修正された値は、状態推定手段で
用いられるので、各指定値は真の値に接近していく。な
お、位置の誤差を各物理量の誤差に分配する方法は、例
えば、推定誤差が時間と共に零に収束するように制御系
を設計する際の拘束条件などから得られる。
【0065】このように本発明では、外乱トルクの推定
値と回転速度の初期値の誤差と共に回転位置の初期値に
含まれる量子化誤差を考慮し、位置の誤差に基づいて、
外乱トルクの推定値、回転速度の初期値及び回転位置の
初期値を修正するようにしたので、従来技術に比べて推
定速度を速く設定でき、かつ推定誤差も小さく抑えるこ
とができる。特に、演算デバイスの能力によって制御系
の制御周期が十分に短くできず、よって、回転位置の量
子化誤差が増大する場合においても、正確に回転速度を
推定することができると共に、量子化ノイズの増大、パ
ラメータ変動に対するロバスト性の劣化、及びオブザー
バの不安定化などを防止することができる。
【0066】さらに、誤差修正の時点をパルス数に基づ
いて決定することにより、制御周期でパルスが発生しな
いような低速度域においても、正確に回転速度を推定す
ることができる。
【0067】また、本発明は、請求項1の前記誤差修正
判断手段を、制御系の制御周期が一定回数以上繰り返さ
れる間に前記パルス生成器が出力したパルスの数が基準
値以上となった時点を誤差修正の時点と判断することも
できる。
【0068】これによって、パルスの数の上記基準値を
適当な値に設定すれば、パルス発生毎に推定誤差の修正
を行う従来技術に見られる高速度域での演算負荷の増大
を回避することができる。
【0069】請求項2の発明は、車輪に取り付けられた
パルス生成器が出力したパルスの計数値に基づいて車輪
の回転位置を検出する位置検出手段と、車輪の制動トル
クを検出する制動トルク検出手段と、前記制動トルク検
出手段により検出された値の制動トルク及び推定された
値の外乱トルクが作用する車輪のモデルに基づいて、与
えられた回転速度及び回転位置の各初期値とから車輪の
回転速度及び回転位置を推定する状態推定手段と、少な
くとも前記パルス生成器が出力したパルスの数に基づい
て、誤差修正の時点を判断する誤差修正判断手段と、前
記誤差修正判断手段により判断された誤差修正の時点に
おいて、前記位置検出手段により検出された回転位置と
前記状態推定手段により推定された回転位置との間に生
じた位置の誤差を、外乱トルクの推定値の誤差、回転速
度の初期値の誤差、及び検出された回転位置に含まれる
量子化誤差によるものとみなし、前記位置の誤差に基づ
いて、前記状態推定手段が用いる外乱トルクの推定値と
回転速度及び回転位置の各初期値とを修正する推定誤差
修正手段と、前記推定誤差修正手段により修正された外
乱トルクと車輪の動半径とに基づいて、路面から反力と
して車輪に作用する制動力を推定するタイヤ発生力推定
手段と、を含んで構成したものである。
【0070】請求項2の発明では、タイヤ発生力推定手
段が、推定誤差修正手段により修正された外乱トルクと
車輪の動半径とに基づいて、路面から反力として車輪に
作用する制動力を推定する。本発明では、請求項1の回
転速度検出装置と同じ原理で、制御周期にパルスが発生
しないような低速度域及び高速度域のいずれにおいて
も、正確かつ安定に外乱トルクを推定できるので、常に
良好に制動力を推定することができる。また、従来技術
にあるような車輪速度の差分を用いることがないので、
種々のノイズに強く、安定して制動力を推定することが
できる。
【0071】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
回転速度検出装置及びタイヤ発生力検出装置を図面に基
づいて各々詳細に説明する。 (回転速度検出装置)本発明の実施の形態に係る回転速
度検出装置の構成ブロック図を図1に示す。同図に示す
ように、本回転速度検出装置は、計測対象である回転体
を制御するために加えられる制御トルクを検出する制御
トルク検出手段30と、回転体の力学的モデルに基づい
て、検出された制御トルク及び推定された外乱トルクに
より回転体の瞬時位置及び瞬時速度を推定する状態推定
手段32と、回転体の所定の回転角の回転毎にパルスを
生成するパルスジェネレータ37を備え、該パルスジェ
ネレータが出力したパルスの計数値に基づいて回転体の
位置を検出する位置検出手段38と、を含んで構成され
ている。なお、制御トルク検出手段30及び状態推定手
段32は、従来の瞬時速度オブザーバ10の等価モデル
16(図5)により実現できるが、この例に限定される
ものではない。
【0072】さらに、本回転速度検出装置は、パルスジ
ェネレータ37からのパルス数と制御周期T2 毎にカウ
ントされるカウント数とに基づいて誤差修正演算のタイ
ミングを判断する誤差修正判断手段34と、誤差修正演
算のタイミングと判断されたときに、状態推定手段32
により推定された位置と位置検出手段38により検出さ
れた位置との差分に基づいて、速度、外乱トルク及び位
置の推定値の修正を行う推定誤差修正手段36と、から
構成される。
【0073】次に、図1の回転速度検出装置の作用を図
3のフローチャートに基づいて説明する。なお、図3の
フローチャートにおいて、繰り返しループは、制御周期
2のタイミングで繰り返されるものであり、定数M、
Nは、予め定められた零以上の定数である。また、jは
誤差修正タイミングのインデックス、kは制御周期T 2
の制御タイミングのインデックスであり、本実施の形態
でも、上述のように時刻tを[j,k]で表すこととす
る。
【0074】図3のフローチャートに示すように、ま
ず、ステップ99において各変数の初期化を行い、次
に、制御周期T2 毎に繰り返される繰り返しループに移
行する。このループの始めにステップ100においてk
を1つカウントアップする。
【0075】次のステップ101では、時点[j,k]
における回転体の制御トルクTq [j,k]を検出す
る。制御トルクは、回転体を制御するために加えられる
トルクであり、回転体が電動機の電動子の場合は、時点
[j,k]の電動子電流をセンサ等で検出し検出値に制
御トルクへの変換係数を乗ずることによって得られる。
また、回転体が車両の車輪の場合は、ホイールシリンダ
圧を検出し、検出値にブレーキトルクへの変換係数を乗
ずることによって得られる。そして、次のステップ10
2では、誤差修正判断手段34が、時点[j,k−1]
と[j,k]との間でパルスジェネレータ37から発生
したパルス数np を読み込む。
【0076】ところで、既に述べたように、回転体の角
加速度は、制御トルクと回転体に加わる外乱Td との総
和トルクを回転体の慣性モーメントで割ることによって
求まり、回転体の角速度は、この角速度を時間積分する
ことによって求まり、回転体の回転位置は、さらに角速
度を時間積分することによって求まる。
【0077】そこで、状態推定手段32が、ステップ1
03において、ステップ101で得られた制御トルクと
外乱トルクの推定値とから回転体に加わる総和トルクを
(4)式により演算する。なお、外乱トルクの推定値は、
後述するように、誤差修正演算により修正されて真の外
乱トルクに接近するが、誤差修正演算を初めて実行する
前の外乱トルクの初期値は、検出された値を用いても良
い。例えば、外乱トルクとして車輪に作用する制動力を
推定する場合、上記(15)式に基づいて検出された制動力
を初期値として用いる。
【0078】次のステップ105では、状態推定手段
が、上記の(5) 、(6) 式により台形積分を用いて回転体
の速度の推定値及び回転位置の推定値を演算する。
【0079】次のステップ106では、誤差修正判断手
段34が、時点[j,0]から時点[j,k]までの間
にパルスジェネレータ37が出力したパルス数の総和n
を演算する。この演算では、ステップ102で読み込ま
れたパルス数npを、パルス数nに累積的に加算する
(n←n+np)。そして、ステップ107及びステッ
プ108において誤差修正判断を行う。
【0080】すなわち、ステップ107では、インデッ
クスkが規定値M以上となったか否かを判定し、否定判
定であれば、再びステップ100から同様の演算を繰り
返す。演算の繰り返しによりkが増加し、やがてステッ
プ107で肯定判定となったとき、ステップ108にお
いて、ステップ106で加算されるパルス数の総和nが
規定値N以上であるか否かを判定する。ステップ108
が否定判定であれば、再びステップ100から同様の演
算を繰り返す。このループを繰り返し演算中にパルス数
が増加し、やがてステップ108で肯定判定となったと
き、誤差修正演算を行う。
【0081】すなわち、最初1にセットされたインデッ
クスkがM以上となるまでの間にカウントされたパルス
数の総和nがN以上となったときに誤差修正演算を行
う。なお、上記の規定値M、Nの値は、制御周期T2
長さやパルスジェネレータ37の分解能などに応じて任
意好適に定められる。
【0082】誤差修正演算では、以下のような演算を行
う。上記処理までで加算されたkの値の時点で誤差修正
を行うため、その定義より誤差修正周期T1 は制御周期
2のk倍となる。そこで、ステップ109において、 T1 = kT2 (16) より、誤差修正期間T1 を求める。なお、T1 は出力さ
れるパルス数の発生頻度に応じて変動する。そして、こ
のタイミングでの位置情報を、ステップ110におい
て、位置検出手段38が、 θ[j+1,0]=θ[j,0]+nθs (17) より演算する。ここに、θs は位置検出器から発生する
1 パルス当たりの回転角である。
【0083】次に、ステップ111において、(17)式に
より得られた位置θ[j+1,0]がθ1 以上となった
か否かを判定する。ここに、θ1 は回転体の1回転分の
回転角であり、ラジアンの単位で表現すれば、θ1 =2
π[rad]となる。すなわち、ステップ111は、回
転体が1回転したか否かの判定となる。
【0084】ステップ111で、位置θ[j+1,0]
がθ1 以上であると肯定判定した場合には、ステップ1
12で、θ[j+1,0]及びθ[j,k]の推定値か
らそれぞれθ1 を減じ、次のステップ113に移行す
る。この処理を施すことによって、位置は常に
【0085】
【数12】
【0086】の範囲に入るため、θ[j+1,0],θ
[j,k]の推定値(∧付)のオーバーフローを防ぐこ
とができる。なお、ステップ111で、否定判定の場合
には、ステップ112の処理を実行することなく直ちに
ステップ113に移行する。
【0087】次のステップ113では、ステップ105
で求められた位置の推定値と、ステップ110で求めら
れた位置検出手段からの位置情報との差分を次式のよう
に求める。
【0088】
【数13】
【0089】次のステップ114では、推定誤差修正手
段36が、ステップ113で求められた差分Δθに基づ
いて、次の時点[j+1,0]からの位置推定に行われ
る位置、速度、外乱のそれぞれの推定値の初期値を、次
式のように修正する。
【0090】
【数14】
【0091】ここに、λは本実施の形態の特徴となる誤
差の分配を行うための重み係数ベクトルである。このλ
は以下のような役割を持つ。
【0092】すなわち、従来技術では、制御周期T2
十分に短くできることを仮定しているため、パルスジェ
ネレータ37のパルス発生時点と、パルス読み込み時点
とのずれは、高々T2 で無視できるものとしている。こ
の前提によれば位置検出手段38が検出した位置を正確
なものとみなすことができ、よって、差分Δθの生じる
原因を推定外乱の初期値Td [j,0](∧付)及び速
度推定値の初期値ω[j,0](∧付)の誤差によるも
のとすることができる。
【0093】しかし、既に述べたように、制御周期T2
が十分に短くできない場合は、位置検出手段のパルス発
生時点と位置読み込み時点との間のずれは大きくなり、
従って、位置読み込み時点における真の位置と位置検出
手段からの位置の間の量子化誤差が増大する。このよう
な要因が無視できない場合は、Δθの生じる原因を従来
のように推定外乱の初期値と速度推定値の初期値に帰す
る前提の下では、量子化ノイズの増大、パラメータ変動
に対するロバスト性の劣化、オブザーバの不安定化とい
った不具合を生じる。
【0094】そこで、本実施の形態では、位置検出手段
38からの位置には、量子化誤差などの位置読み取り誤
差が含まれているとみなし、差分Δθの生じる原因に
は、推定外乱の初期値、速度推定値の初期値と共に、位
置読み取り誤差も含まれていると考える。この場合、Δ
θを各誤差に分けて書くと次式のようになる。
【0095】
【数15】
【0096】である。但し、Δθq が位置読み取り誤差
を表しており、推定誤差Δθのλ0 の分がΔθq の影響
であることを意味している。(20)式に基づいてxerr
計算し、これを次の推定期間[j+1]における初期値
の修正に用いるには、以下のようにする。
【0097】
【数16】
【0098】である。(21)式を整理すると、
【0099】
【数17】
【0100】となるので、これをステップ114の誤差
修正演算に用いるのである。一方、誤差修正時点におけ
る推定誤差の収束特性は、
【0101】
【数18】
【0102】となる。従って、上記推定誤差が時間と共
に零に収束するには、方程式 |zI−(A−GCA)| = 0 (24) の根が、z平面における原点を中心とした半径1の円内
に入るようにゲイン行列Gを設計すればよい。
【0103】Gとλとの間には、
【0104】
【数19】
【0105】で示される関係が導き出されるため、(25)
式を用いて(24)式を整理すると、
【0106】
【数20】
【0107】を得る。よって、オブザーバのz平面上の
極を(z1 ,z2 ,z3 )に設定するには、次の連立方
程式を解けばよいことになる。
【0108】
【数21】
【0109】従って、λは、希望の特性(z1 ,z2
3 )を設定し、(27)式を解くことによって得ることが
できる。
【0110】そして、ステップ115では、誤差修正タ
イミングのインデックスjを1つカウントアップすると
同時に、ステップ116、ステップ117において、k
及びnを零にリセットし、ステップ100に戻り再び繰
り返しループの演算を実行する。
【0111】このように本実施の形態では、位置検出手
段38からの位置には、量子化誤差などの位置読み取り
誤差が含まれているとみなし、推定値誤差の生じる原因
を推定外乱の初期値と速度推定値の初期値の誤差、及び
位置読み取り誤差によるものと考え、推定値の修正を外
乱、速度に加えて、位置に対しても実施している。
【0112】従って、演算デバイスの能力によって制御
周期T2 が十分に短くできない場合に生じる位置読み取
り誤差の増大に対しても、安定かつ正確に外乱トルク及
び位置を推定することができる。また、推定誤差修正タ
イミングを位置検出手段からのパルス発生回数に応じて
変化させているので、パルス発生毎に推定誤差の修正を
行う従来技術(第2の態様)にみられる高速度域での演
算負荷の増大を回避することができる。
【0113】さらに、パルス計数値から求められる位置
(回転角)と真の位置との差を推定誤差要因の一つとし
て考慮し、位置に対しても誤差修正を行うため、制御周
期内にパルスが発生しないような低速時においても良好
に速度を推定できる。 (タイヤ発生力検出装置)本発明の実施の形態に係るタ
イヤ発生力検出装置の構成ブロック図を図2に示す。同
図に示すように、本タイヤ発生力検出装置は、図1の回
転速度検出装置と同様の構成要件(同一符号)と共に、
さらに、推定誤差修正手段36により修正された外乱ト
ルクの推定値を、タイヤと路面との間に発生するタイヤ
発生力(制動力)として検出するタイヤ発生力推定手段
40と、を備えている。
【0114】次に、図2のタイヤ発生力検出装置の作用
を図4のフローチャートに基づいて説明する。なお、図
4のフローチャートにおいて、図3のフローチャートと
同様の作用部分(ステップ)については同一の符号を付
して説明を省略し、異なる作用部分についてのみ説明す
る。
【0115】図4のフローチャートに示すように、ステ
ップ104において、車輪に作用する外乱トルクT
d [j,k]の推定値に基づいて以下のように制動力を
推定する。
【0116】車輪の制動時の運動方程式は、
【0117】
【数22】
【0118】で表せる。ここに、Wは輪荷重、Pはホイ
ールシリンダ圧、Kはホイールシリンダ圧から制動トル
クTb への変換係数である。今、ステップ101の制動
トルク検出において、 Tq = −KP (29) と制動トルクが検出されるので、
【0119】
【数23】
【0120】という関係が成り立ち、外乱トルクの推定
値が制動力μWにタイヤの動荷重半径Rを乗じたものに
対応していることがわかる。そこで、ステップ104に
おいて、外乱トルクの推定値からタイヤ動荷重半径Rを
割れば制動力μWを推定することができる。なお、外乱
トルクの初期値が、例えば(15)式等に基づいて与えられ
たとしても、外乱トルクの推定値は、誤差修正演算(ス
テップ109〜114)により順次修正されるので正確
な推定値となり、よって制動力の正確な推定が可能とな
る。
【0121】さらに、輪荷重Wをセンサや演算等により
検出すれば、タイヤと路面間の摩擦係数μも推定するこ
とができる。推定した制動力、摩擦係数等は、アンチス
キッド装置や車両安定化制御装置などに用いることがで
きる。
【0122】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例に係
る回転速度検出装置及びタイヤ発生力検出装置の動作実
験結果を説明する。 (回転速度検出装置)本実施例に係る回転速度検出装置
は、電動機、車両の車輪といった回転体の回転速度検出
装置(図1)に関するものであるが、本実施例では、車
両の車輪を回転体として扱う。なお、電動機の電動子及
び車両の車輪の間には、表1に示したような対応関係が
あり、本実施例に係る車輪の回転速度検出装置から、電
動機の回転速度検出装置への適用は、図10の変換表に
基づいて諸量を変換することにより簡単に得られる。
【0123】また、本実施例に係る回転速度検出装置
は、図3のフローチャートに基づいて回転速度を検出す
るが、本実施例の動作実験では、図3のフローチャート
において、M=1、N=1としている。車両制御におい
ては、一般に制御周期T2 は数msと長いため、Mを高
く設定すると、推定誤差周期T1 が長くなり過ぎるた
め、Mは1〜2程度が望ましいからである。また、現状
の車両に装着されている車輪速センサの分解能は、一回
転当たり48パルスと極めて低いため、誤差修正周期T
1 の期間でパルスが1回でも発生すれば誤差修正を行っ
た方が良好な推定が実現できるので、Nも1〜2回程度
が望ましいからである。
【0124】本実施例の動作実験では、50km/hで
定速走行している状態から、ステップ状に制動トルクを
印加し、この条件下での車両の前輪の瞬時速度を推定し
た。なお、制御周期T2 は5msである。以下、この動
作実験の結果について図11〜図14を用いて説明す
る。
【0125】図11には、上記条件下での車体速度、車
輪速度及び制御周期内で発生するパルス数の時間的変化
が示されている。制動トルクを印加しているため、時間
と共に、車体速度及び車輪速度が減少し、制御周期内の
パルス数も減少していくことがわかる。特に、車輪速度
(実線)が25(km/h)付近まで低下すると、パル
ス発生期間が制御周期より長くなり、制御周期の間でパ
ルスが入らなくなる期間も現れる。
【0126】図12(a)には、本実施例に係る回転速
度検出装置の速度推定結果が示されている。同図では、
破線が真の瞬時速度、実線が速度推定値であるが、動作
実験の速度範囲内できわめて良好に速度を推定している
ため、破線及び実線が一本に重なっている。
【0127】一方、図12(b)には、従来技術の瞬時
速度オブザーバによる同条件下での速度推定結果が示さ
れている。図12(a)の本実施例の結果では、車輪速
度が低速度域まで良好に推定されているのに対し、図1
2(b)の従来技術の推定結果では、低速度域において
推定値が振動し、不安定な結果となっていることがわか
る。これは、低速になるほどパルス計数値から求められ
る位置(回転角)と真の位置との差が大きくなるが、従
来技術では、パルス計数値から求められる位置を真の位
置として扱い、誤差修正しているためである。一方、本
発明の実施例では、パルス計数値から求められる位置
(回転角)と真の位置との差を推定誤差要因の一つとし
て考慮し、位置に対しても誤差修正を行うため、低速時
にも良好に速度を推定できるのである。
【0128】また、図13、図14には、それぞれ、本
発明の実施例及び従来技術における瞬時速度推定値の推
定誤差と推定速度との関係が示されている。これらの図
において、横軸は連続時間系に変換したオブザーバの極
(rad/s)であり、左に行くほど推定速度の設定が
速くなる。また、縦軸は推定誤差を表しており、上に行
くほど誤差が大きいことを意味している。また、本発明
においては規定値Mを、従来技術においては、(1) 式に
おける整数mをパラメータとして変化させており、M、
mの値が小さいほど誤差修正周期T1 が短くなる。
【0129】従来技術の結果では、図14に示すよう
に、m=1、極=−8(rad/s)で誤差が最小値を迎える
が、本実施例の結果では、図13に示すように、M=
1、極=−23(rad/s)で誤差が最小となっている。し
かも、誤差の最小値は、本実施例の方が従来技術よりも
小さな値となっている。従って、本発明によれば、従来
技術と比べて、推定速度を速く設定でき、かつ推定誤差
も小さく抑えられることがわかる。 (タイヤ発生力検出装置)本実施例に係るタイヤ発生力
検出装置の動作実験では、本実施例の回転速度検出装置
と同様に、車両が50km/hで定速走行している状態
から、ステップ状に制動トルクを印加し、この条件下で
車輪に発生した制動力を推定した。なお、本動作実験で
は、制御周期T2 を5ms、図4のフローチャートにお
いてM=N=1とした。以下、この動作実験の結果につ
いて図15を用いて説明する。
【0130】図15には、上記条件下において本実施例
のタイヤ発生力検出装置が推定した制動力の推定値の時
間的変化が示されている。なお、同図において、破線が
実測された制動力の真値、実線が制動力の推定値を示し
ている。また、参考までに、制御周期間に発生するパル
ス数も示してある。
【0131】図15に示すように、制動トルクを印加し
ているため、時間と共に車輪速が低下し、やがてパルス
発生期間が制御周期より長くなり、制御周期の間でパル
スが入らなくなる期間も現れる。このような低速域にお
いても図15では、真の制動力の値と推定された制動力
の値との一致度がきわめて良く、制動力が良好に推定さ
れていることがわかる。
【0132】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、位置の誤差に基づいて、外乱トルクの推定値、回
転速度の初期値及び回転位置の初期値を修正するように
したので、従来技術に比べて推定速度を速く設定でき、
かつ推定誤差も小さく抑えることができる。特に、演算
デバイスの能力によって制御系の制御周期が十分に短く
できず、よって、回転位置の量子化誤差が増大する場合
においても、正確に回転速度を推定することができると
共に、量子化ノイズの増大、パラメータ変動に対するロ
バスト性の劣化、及びオブザーバの不安定化などを防止
することができる、という効果が得られる。
【0133】さらに、誤差修正の時点をパルス数に基づ
いて決定することにより、制御周期でパルスが発生しな
いような低速度域においても、正確に回転速度を推定す
ることができる。
【0134】請求項2の発明では、請求項1の回転速度
検出装置と同じ原理で、制御周期にパルスが発生しない
ような低速度域及び高速度域のいずれにおいても、正確
かつ安定に外乱トルクを推定できるので、常に良好に制
動力を推定することができる。また、従来技術にあるよ
うな車輪速度の差分を用いることがないので、種々のノ
イズに強く、安定して制動力を推定することができる、
という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る回転速度検出装置の
構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るタイヤ発生力検出装
置の構成を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態に係る回転速度検出装置の処理の
流れを示すフローチャートである。
【図4】本実施の形態に係るタイヤ発生力検出装置の処
理の流れを示すフローチャートである。
【図5】従来の瞬時速度オブザーバの構成を示すブロッ
ク図である。
【図6】従来の瞬時速度オブザーバの第1態様「位置読
み込み形」における位置読み込みタイミングを示す図で
ある。
【図7】従来の瞬時速度オブザーバの第2態様「平均速
度読み込み形」における平均速度読み込みタイミングを
示す図である。
【図8】従来の車輪速度演算法を説明するための図であ
る。
【図9】従来の瞬時速度オブザーバの第2態様「平均速
度読み込み形」における平均速度読み込みタイミングと
誤差修正タイミングのずれを説明するための図である。
【図10】電動機のパラメータと車輪のパラメータとの
対応関係を示す変換表である。
【図11】本発明の実施例に係る回転速度検出装置の動
作実験で用いられる車両の車体/車輪速度及び制御周期
内のパルス数の時間的変化を示す図である。
【図12】本実施例での動作実験において推定された回
転速度の時間的変化を示す図であって、(a)は本実施
例に係る回転速度検出装置の推定結果、(b)は従来の
瞬時速度オブザーバでの推定結果を示す図である。
【図13】本実施例に係る回転速度検出装置での瞬時速
度推定値の推定誤差と極(rad/s)との関係を示す
図である。
【図14】従来の瞬時速度オブザーバでの瞬時速度推定
値の推定誤差と極(rad/s)との関係を示す図であ
る。
【図15】本実施例に係るタイヤ発生力検出装置の制動
力の推定結果と車輪速パルス数とを示す図である。
【符号の説明】
30 制御トルク検出手段 32 状態推定手段 34 誤差修正判断手段 36 推定誤差修正手段 37 パルスジェネレータ 38 位置検出手段 40 タイヤ発生力推定手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体に取り付けられたパルス生成器が
    出力したパルスの計数値に基づいて回転体の回転位置を
    検出する位置検出手段と、 回転体を制御するための制御トルクを検出する制御トル
    ク検出手段と、 前記制御トルク検出手段により検出された値の制御トル
    ク及び推定された値の外乱トルクが作用する回転体のモ
    デルに基づいて、与えられた回転速度及び回転位置の各
    初期値とから回転体の回転速度及び回転位置を推定する
    状態推定手段と、 少なくとも前記パルス生成器が出力したパルスの数に基
    づいて、誤差修正の時点を判断する誤差修正判断手段
    と、 前記誤差修正判断手段により判断された誤差修正の時点
    において、前記位置検出手段により検出された回転位置
    と前記状態推定手段により推定された回転位置との間に
    生じた位置の誤差を、外乱トルクの推定値の誤差、回転
    速度の初期値の誤差、及び検出された回転位置に含まれ
    る量子化誤差によるものとみなし、前記位置の誤差に基
    づいて、前記状態推定手段が用いる外乱トルクの推定値
    と回転速度及び回転位置の各初期値とを修正する推定誤
    差修正手段と、 を含む回転速度検出装置。
  2. 【請求項2】 車輪に取り付けられたパルス生成器が出
    力したパルスの計数値に基づいて車輪の回転位置を検出
    する位置検出手段と、 車輪の制動トルクを検出する制動トルク検出手段と、 前記制動トルク検出手段により検出された値の制動トル
    ク及び推定された値の外乱トルクが作用する車輪のモデ
    ルに基づいて、与えられた回転速度及び回転位置の各初
    期値とから車輪の回転速度及び回転位置を推定する状態
    推定手段と、 少なくとも前記パルス生成器が出力したパルスの数に基
    づいて、誤差修正の時点を判断する誤差修正判断手段
    と、 前記誤差修正判断手段により判断された誤差修正の時点
    において、前記位置検出手段により検出された回転位置
    と前記状態推定手段により推定された回転位置との間に
    生じた位置の誤差を、外乱トルクの推定値の誤差、回転
    速度の初期値の誤差、及び検出された回転位置に含まれ
    る量子化誤差によるものとみなし、前記位置の誤差に基
    づいて、前記状態推定手段が用いる外乱トルクの推定値
    と回転速度及び回転位置の各初期値とを修正する推定誤
    差修正手段と、 前記推定誤差修正手段により修正された外乱トルクと車
    輪の動半径とに基づいて、路面から反力として車輪に作
    用する制動力を推定するタイヤ発生力推定手段と、 を含むタイヤ発生力検出装置。
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