JPH10238868A - 冷凍サイクル - Google Patents

冷凍サイクル

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JPH10238868A
JPH10238868A JP4635797A JP4635797A JPH10238868A JP H10238868 A JPH10238868 A JP H10238868A JP 4635797 A JP4635797 A JP 4635797A JP 4635797 A JP4635797 A JP 4635797A JP H10238868 A JPH10238868 A JP H10238868A
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弘次 鹿島
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隆喜 岩永
Teruo Kobuna
照男 小鮒
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    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2600/00Control issues
    • F25B2600/21Refrigerant outlet evaporator temperature

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蒸発器の吸熱能力を最大限に活用でき、冷凍
サイクルの運転効率の向上に寄与することができる冷凍
サイクルを提供することにある。 【解決手段】 蒸発器11の入口温度Tinと出口温度T
out とが略同一温度になった場合には、蒸発器11の出
口から圧縮機3に至る冷媒経路の温度Tsac の方が外気
温度Tair よりも高くなるように制御部17によって制
御することで、蒸発器11内部を気液二相状態に保持す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍サイクルに関
し、特に、蒸発器出口の過熱度(スーパーヒートの度合
い)を制御する冷凍サイクルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、冷凍サイクルが適応されている冷
蔵庫としては、図8に示す冷蔵庫101が知られてい
る。この冷蔵庫101の冷凍サイクルにおいては、ま
ず、コンプレッサ103で圧縮された冷媒は、凝縮器1
05で放熱され、次に、キャピラリチューブ107で高
圧から中間圧へと絞られる。このキャピリチューブ10
7の下流側にある電子膨脹弁109によって更に低圧に
絞られる。次に、低温/低圧に絞られた冷媒は、蒸発器
111で蒸発することによって庫内の熱を奪い、次に、
サクションパイプ113を通ってコンプレッサ103へ
と環流される。
【0003】また、従来の冷蔵庫101にあっては、同
図に示すように、蒸発器111内の冷媒状態を蒸発器1
11の入口温度T1と出口温度T2とがなす温度差だけ
で把握するように構成していた。ところが、蒸発器11
1内の気液二相部は、同圧条件下で温度が一定になる特
性を有するため、蒸発器111の吸熱能力を最大限に活
用するために、蒸発器111の入口温度T1と出口温度
T2とが一致するように電子膨張弁109を開閉制御し
た場合、蒸発器111の出口から流出した液状の冷媒
が、断熱層115を通過した後でも気液二相状態になっ
ていてもこれを認識できず、また、サクションパイプ1
13の外気と接触する部分で結露が発生し、冷蔵庫10
1を設置している床面を濡らすおそれがあった。
【0004】そこで、従来の冷蔵庫101にあっては、
蒸発器111の出口付近を意図的に気相となるように調
整し、蒸発器111の入口温度と出口温度とがなす温度
差、即ち、スーパーヒート温度(以下、過熱度という)
を充分に確保するように制御していた。この結果、上述
したようなサクションパイプ113上の結露の発生を防
止することができるという利点を有するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
冷蔵庫101にあっては、スーパーヒート温度を例えば
+6℃程度確保するように冷凍サイクルを制御していた
ので、蒸発器111内の出口付近は気相となり、蒸発器
111の吸熱能力を最大限に活用できなかった。
【0006】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
その目的としては、蒸発器の吸熱能力を最大限に活用で
き、冷凍サイクルの運転効率の向上に寄与することがで
きる冷凍サイクルを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上記課題を解決するため、蒸発器出口の過熱度を制御す
る冷凍サイクルにおいて、蒸発器の入口温度と出口温度
とが略同一温度になった場合には、蒸発器出口から圧縮
機に至る冷媒経路で外気と接する部分の温度の方がその
近傍の外気温度よりも高くなるように制御する制御手段
を有することを要旨とする。
【0008】請求項2記載の発明は、上記課題を解決す
るため、前記制御手段は、電子膨張弁の絞り制御、圧縮
機の回転数制御等を行なうことを要旨とする。
【0009】請求項3記載の発明は、上記課題を解決す
るため、前記制御手段は、蒸発器の出口温度の所定時間
当たりの温度ばらつき度合が所定の基準値を超えた場合
には、電子膨張弁、圧縮機、または凝縮器が最適状態に
あるものと判断することを要旨とする。
【0010】請求項4記載の発明は、上記課題を解決す
るため、前記制御手段は、蒸発器の出口温度の所定時間
当たりの温度ばらつき度合が所定の基準値を下回った場
合には、蒸発器出口が気相状態か否かに応じて、電子膨
張弁、圧縮機、または凝縮器を最適状態に戻すように制
御することを要旨とする。
【0011】請求項5記載の発明は、上記課題を解決す
るため、前記制御手段は、蒸発器の入口温度と出口温度
との温度差に基づいて蒸発器の出口が気相状態か否かを
判定することを要旨とする。
【0012】請求項6記載の発明は、上記課題を解決す
るため、前記制御手段は、蒸発器出口まで充分に冷媒が
気液二相状態となるような調整運転を行ない、蒸発器の
入口温度と出口温度との温度差をオフセット値として記
憶する記憶手段と、該オフセット値に応じて、蒸発器の
入口温度と出口温度が同一になるように補正する温度補
正手段とを有することを要旨とする。
【0013】請求項7記載の発明は、上記課題を解決す
るため、前記制御手段は、蒸発器から圧縮機に至るサク
ションパイプの外気と接する部分の温度と蒸発器入口温
度との差がある一定温度範囲内に入ったことで、蒸発器
出口の冷媒が気液二相状態であるか気相状態であるかを
判断することを要旨とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。 (第1の実施の形態)図1は、本発明の第1の実施の形
態に係る冷蔵庫1のシステム構成を示す図である。同図
において、冷蔵庫1は、蒸発器11からのガス状の冷媒
を吸引して高温,高圧のガス状に圧縮するコンプレッサ
3と、コンプレッサ3から吐出された高温,高圧のガス
状の冷媒を液状に凝縮する凝縮器5と、凝縮器5からの
冷媒を低圧,低温の冷媒に状態変化させる例えば内径約
0.7mm程度の細いチューブからなるキャピラリチュ
ーブ7と、キャピラリチューブ7からの液状の冷媒をさ
らに低圧,低温の冷媒に状態変化させ流量を調整するた
めの弁を開閉する電子膨張弁9と、電子膨張弁9からの
低圧,低温の冷媒が庫内の食品等から熱を奪って蒸発し
て冷凍作用を生じさせる蒸発器11と、庫内の蒸発器1
1からの冷媒を断熱層15を貫通して庫外のコンプレッ
サ3に導くための導管であるサクションパイプ13と、
複数の温度センサからの温度状態に基づいて冷凍サイク
ルを制御する制御部17と、蒸発器11の入口温度Tin
を検出する温度センサ19と、蒸発器11の出口温度T
out を検出する温度センサ21と、サクションパイプ1
3の庫外部位への出口の温度Tsac を検出する温度セン
サ23と、サンションパイプ13の出口近傍の周囲温度
Tair を検出する温度センサ25とから構成される。
【0015】次に、図2に示すモリエルチヤートを用い
て冷蔵庫1の基本的動作を説明する。図2に示すよう
に、コンプレッサ3で圧縮(イ)されたガス状の冷媒
は、凝縮器5で放熱(ロ)され、次に、キャピラリチュ
ーブ7で高圧から中間圧へと絞られる。このキャピリチ
ューブ7は冷蔵庫内に通じており、冷媒は下流側にある
電子膨脹弁9によって更に低圧(ハ)に絞られる。な
お、冷蔵庫の場合には、この時の温度は約−25℃〜−
30℃である。ただし、圧力は冷媒の種類によって異な
る。
【0016】次に、電子膨張弁9によって低温/低圧
(ハ)に絞られた冷媒は、蒸発器11で蒸発(ニ)する
ことによって冷蔵庫内の熱を奪う。このとき、従来の制
御では、蒸発器11の出口付近を気相となるように調整
し、蒸発器11の入口温度と出口温度とがなす過熱度を
充分に確保するように制御する。次に、蒸発器11によ
って蒸発した冷媒はサクションパイプ13を通ってコン
プレッサ3へと環流する。ここで、蒸発器11からサク
ションパイプ13に入り込むガス冷媒は、そのときの蒸
発温度に近い低温であるため、このまま庫外に出るとサ
クションパイプ13に露や霜が付着してしまうととも
に、冷熱を無駄に外気の冷却に使ってしまう。この対策
として、冷熱状態のサクションパイプ13を高温状態で
あるキャピラリーチューブ7に接触させて熱交換させて
いる。
【0017】第1の実施の形態においては、さらに、蒸
発器11の吸熱能力を最大限に活用して冷凍サイクルの
運転効率を向上するために、以下のような制御を行なう
ものである。
【0018】以下、図3に示すフローチャートに基づい
て制御部17の制御動作を説明する。まず、ステップS
10では、蒸発器11の出口温度Tout を温度センサ2
1を用いて検出し、次に、蒸発器11の入口温度Tinを
温度センサ19を用いて検出する。ここで、蒸発器11
の出口温度Tout と入口温度Tinとを比較して、 Tout −Tin>△t か否かを判断する。△tは、温度センサの誤差等を考慮
し、実運転で約3℃とする。Tout −Tin>△tの場合
には、ステップS20に進む。
【0019】一方、蒸発器11の出口温度Tout が入口
温度Tinとほぼ同等の場合には、 Tout −Tin<△t 蒸発器11の出口は気液二相状態になっているので、ス
テップS30に進む。
【0020】ステップS20では、蒸発器11の出口温
度Tout の方が入口温度Tinよりも充分大きいので、蒸
発器11の出口は気相状態になっている。この場合、温
度差Tdiffは、 Tdiff=Tout −Tin となるので、制御部17は、温度差Tdiffの大きさに応
じて冷凍サイクルを正動作するように制御する。
【0021】正動作とは、冷凍サイクルを構成する各部
について冷媒流量を増加するように動作させる。例えば
コンプレッサ3では、回転数を温度差Tdiffの大きさに
応じて増加させる。または、電子膨脹弁9では、弁の開
度を温度差Tdiffの大きさ応じて増加させる。次に、ス
テップS10に戻る。
【0022】一方、ステップS30では、蒸発器11の
出口は気液二相状態になっているので、サクションパイ
プ13の庫外部位への出口の温度Tsac と出口近傍の周
囲温度Tair とを比較して、 Tsac >Tair か否かを判断する。Tsac >Tair の場合には、ステッ
プS50に進む。一方、Tsac <Tair の場合には、ス
テップS40に進む。この場合、 Tdiff2=Tair −Tsac とする。
【0023】ステップS40では、制御部17は、温度
差Tdiff2の大きさに応じて冷凍サイクルを負動作する
ように制御する。負動作とは、冷凍サイクルを構成する
各部について冷媒流量を減少するように動作させる。例
えばコンプレッサ3では、回転数を温度差Tdiff2の大
きさ応じて減少させる。また、電子膨脹弁9では、弁の
開度を温度差Tdiff2の大きさ応じて減少させる。次
に、ステップS10に戻る。
【0024】一方、ステップS50では、現在の状態を
最適状態と判断して、正動作および負動作をともに行な
わないようにするか、または、正動作を行い、ステップ
S10に戻る。このように、蒸発器の入口温度と出口温
度とが略同一温度(本実施の形態では、Tdiffが3℃以
内)になった場合には、蒸発器出口からコンプレッサに
至る冷媒経路の温度の方が外気温度よりも高くなるよう
に制御するので、従来より蒸発器出口を気液二相状態に
保持しやすくなり、その結果、蒸発器の吸熱能力を最大
限に活用でき、冷凍サイクルの運転効率の向上に寄与す
ることができ、しかも、サクションパイプの結露を防止
することができる。
【0025】(第2の実施の形態)本発明の第2の実施
の形態は、第1の実施の形態と同様に図1に示す冷蔵庫
1のシステム構成に適応可能である。なお、第2の実施
の形態では、制御部17は、蒸発器の入口温度Tinを検
出する温度センサ19と、蒸発器の出口温度Toutを検
出する温度センサ21のみを用いて制御するものであ
る。
【0026】ここで、図4は、蒸発器11出口の冷媒状
態が気液二相から気相に変化する場合の温度変化を表す
図である。一方、図5は、気相から気液二相に変化する
場合の温度変化を表す図である。図4および図5におい
て、気液二相と気相の境界では、液状の冷媒が沸騰して
簡単に加熱域に達したり、再び気液二相に戻ったりする
ため、温度変動が著しくなる。この状態は、蒸発器11
にとって最も無駄の少ない運転状態である。従って、制
御部17は、このような状態を保つように制御するもの
である。
【0027】次に、図6に示すフローチャートに基づい
て制御部17の制御動作を説明する。まず、ステップS
110では、制御部17は、蒸発器11の出口温度Tou
t を温度センサ21を用いて検出して一定周期でサンプ
リングし、常にn回分のデータを内部メモリ上のメモリ
アドレスTout [0]〜Tout [n−1]に保持し、サ
ンプリング毎に最新情報を更新する。これらのデータか
ら温度のばらつきを示す指数を算出する。この温度ばら
つきを示す指数の一例として、ここでは分散値σを用い
ることとする。分散値σは、
【数1】 を用いる。
【0028】次に、ステップS120では、算出された
分散値σが基準値kとして例えばk=50を超えるか否
かを判断する。分散値σが基準値kを超える場合には、
分散値σは適性範囲にあることと判断して、上述したよ
うな正動作または負動作は行わないものとし、ステップ
S110に戻る。一方、分散値σが基準値kを下回る場
合には、ステップS130に進む。
【0029】このように、蒸発器の出口温度の所定時間
当たりの温度ばらつき度合が基準値を超えた場合には、
電子膨張弁、コンプレッサ、または凝縮器が最適状態に
あるものと判断するので、蒸発器の吸熱能力として最適
な運転を行なっていることを確認することができる。
【0030】ステップS130では、蒸発器11の出口
温度Tout を温度センサ21を用いて検出し、次に、蒸
発器11の入口温度Tinを温度センサ19を用いて検出
する。次に、検出値を一定周期でサンプリングし、蒸発
器11の出口温度Tout [0]と入口温度Tin[0]と
を比較して、 Tdiff[0]=Tout [0]−Tin[0] Tdiff[0]>△t か否かを判断する。ここで、△tは3℃とする。Tdiff
[0]>△tの場合には、ステップS140に進む。一
方、蒸発器11の出口温度Tout [0]が入口温度Tin
[0]とほぼ同等の場合には、 Tdiff[0]<△t となる。Tdiff[0]<△tの場合、蒸発器11の出口
は気液二相状態になっているので、ステップS150に
進む。
【0031】ステップS140では、蒸発器11の出口
温度Tout [0]の方が入口温度Tin[0]よりも大き
いので、蒸発器11の出口は気相状態になっている。こ
の場合には、制御部17は、温度差Tdiff[0]の大き
さに応じて冷凍サイクルを正動作するように制御し、ス
テップS110に戻る。一方、ステップS150では、
制御部17は、温度差Tdiff[0]の大きさに応じて冷
凍サイクルを負動作するように制御し、ステップS11
0に戻る。
【0032】このように、蒸発器の出口温度の所定時間
当たりの温度ばらつき度合が所定の基準値を下回った場
合に、蒸発器出口が気液二相状態か否かに応じて、電子
膨張弁、コンプレッサ等を分散値σが基準値kに戻るよ
うに制御するので、蒸発器の吸熱能力を常に最大限に活
用でき、冷凍サイクルの冷蔵庫の冷却効果を向上するこ
とができる。
【0033】(第3の実施の形態)本発明の第3の実施
の形態は、第1および第2の実施の形態と同様に図1に
示す冷蔵庫1のシステム構成に適応可能である。なお、
第3の実施の形態では、制御部17は、蒸発器の入口温
度Tinを検出する温度センサ19と、蒸発器の出口温度
Tout を検出する温度センサ21のみを用いて制御する
ものである。
【0034】第1および第2の実施の形態においては、
温度センサ19,21から出力された蒸発器の入口温度
Tinと出口温度Tout とがなす測定誤差が大きい場合に
は、入口温度Tinと出口温度Tout を制御部17上で判
断して動作させているが、温度センサ自体にオフセット
が生じているので、実際のシステムでは適切な制御を行
なえないことがある。そこで、第3の実施の形態は、以
下の様にして温度センサ19,21から出力される蒸発
器の入口温度Tinと出口温度Tout のオフセット補正を
行なうものである。
【0035】次に、図7に示すフローチャートに基づい
て制御部17の制御動作を説明する。まず、ステップS
210では、工場出荷時や電源初期投入時等の定常運転
を期待できないような始動時において、蒸発器11の出
口を気液二相状態にするために、電子膨張弁9を開度制
御し、コンプレッサ3の回転数を増加するように制御
し、冷凍サイクルの調整運転を開始する。
【0036】次に、ステップS220では、蒸発器11
の出口が気液二相状態であるか否かを判断する。詳しく
は、蒸発器11の入口温度Tinと、サクションパイプ1
3の庫外部位への出口の温度Tsac とから、両者の温度
差Tdiff3 を、 Tdiff3 =Tin−Tsac として求め、この差Tdiff3 の絶対値を基準温度Tk と
比較して、 |Tdiff3 |<Tk となったか否かを判断する。なお、基準温度Tk は、例
えば2℃とする。
【0037】基準温度Tk よりも温度差Tdiff3 の方が
小さくなった場合には、蒸発器11の出口には充分液状
の冷媒が到達しているので、蒸発器11の出口が気液二
相状態であると判断し、ステップS230に進む。一
方、まだ蒸発器11の出口が気液二相状態ではない場合
には、ステップS220に戻る。
【0038】ここで、蒸発器11の出口が気液二相状態
になった場合、蒸発器11の入口および出口の実温度は
同一になる。そこで、ステップS230では、温度セン
サ19,21から出力された蒸発器11の入口温度Tin
と出口温度Tout とから、温度オフセットToff を算出
すると、 Toff =Tin−Tout となる。
【0039】次に、ステップS240では、温度オフセ
ットToff を制御部17の内部メモリに記憶しておく。
次に、ステップS250では、温度オフセットToff を
用いて蒸発器11の出口温度Tout を補正する。即ち、
温度センサ21から出力される出口温度Toutに対し
て、補正後の新たな出口温度Toutsを、 Touts=Tout +Toff として補正する。
【0040】次に、ステップS260では、温度センサ
21から出力される出口温度Toutに代わって、補正後
の新たな出口温度Toutsを用いて、第1および第2の実
施の形態で説明した冷凍サイクルを正確な温度制御に基
づいて運転する。即ち、△tの値をゼロ又は非常に小さ
な値に設定して制御を行なうことになる。
【0041】このように、始動時に、蒸発器入口および
出口の冷媒を気液二相状態に意図的に調整して、蒸発器
の入口温度と出口温度との温度差Toff をオフセット値
として記憶しておき、このオフセット値に応じて、蒸発
器の入口温度と出口温度が同一になるように補正するの
で、温度センサから出力された蒸発器の入口温度と出口
温度とがなす測定誤差をなくすことができ、その結果、
制御部では入口温度と出口温度とに基づいた正確な判断
を行なえるので、蒸発器の吸熱能力を最大限に活用で
き、冷凍サイクルの運転効率の向上に寄与することがで
きる。
【0042】また、蒸発器からコンプレッサに至るサク
ションパイプの外気と接する部分の温度と、蒸発器入口
温度との差が小さいことで、蒸発器出口の冷媒が気液二
相状態であると推測し、温度センサのオフセット値を補
正することで、蒸発器の入口温度と出口温度とがなす温
度差を正確に測定することができ、その結果、制御部で
は入口温度と出口温度とに基づいた正確な判断を行なえ
るので、蒸発器の吸熱能力を最大限に活用でき、冷凍サ
イクルの運転効率の向上に寄与することができる。
【0043】なお、上記第1〜第3の実施の形態では、
本発明に係る冷凍サイクルを冷蔵庫に適応する場合につ
いて説明したが、本発明はこのような冷蔵庫の冷凍サイ
クルに限られることなく、空気調和装置等の冷凍サイク
ルを用いる装置にも適応することができ、同様に、蒸発
器の吸熱能力を最大限に活用でき、冷凍サイクルの運転
効率の向上に寄与することができる。
【0044】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1記載の
本発明によれば、蒸発器の入口温度と出口温度とが略同
一温度になった場合には、蒸発器出口から圧縮機に至る
冷媒経路で外気に接する部分の温度の方が外気温度より
も高くなるように制御することで、蒸発器出口を気液二
相状態に保持することができ、その結果、蒸発器の吸熱
能力を最大限に活用でき、冷凍サイクルの運転効率の向
上に寄与することができ、しかも、サクションパイプの
結露を防止することができる。
【0045】また、請求項2記載の本発明によれば、電
子膨張弁の絞り制御、圧縮機の回転数制御等を行なうこ
とで、蒸発器出口から圧縮機に至る冷媒経路の温度の方
が外気温度よりも高くなるように制御しているので、蒸
発器出口の冷媒状態を気液二相状態に保持することがで
き、その結果、蒸発器の吸熱能力を最大限に活用でき、
冷凍サイクルの運転効率の向上に寄与することができ
る。
【0046】また、請求項3記載の本発明によれば、蒸
発器の出口温度の所定時間当たりの温度ばらつき度合が
所定の基準値を超えた場合には、電子膨張弁、圧縮機、
または凝縮器が最適状態にあるものと判断することで、
蒸発器の吸熱能力を常に最大限利用することができる。
【0047】また、請求項4および5記載の本発明によ
れば、蒸発器の出口温度の所定時間当たりの温度ばらつ
き度合が所定の基準値を下回った場合に、蒸発器出口が
気相状態か否かに応じて、電子膨張弁、圧縮機、または
凝縮器を最適状態に戻すように制御することで、蒸発器
の吸熱能力を最大限に活用でき、冷凍サイクルの運転効
率を向上することができる。
【0048】また、請求項6記載の本発明によれば、始
動時に、蒸発器内の冷媒が気液二相状態になった場合に
は、蒸発器の入口温度と出口温度との温度差をオフセッ
ト値として記憶しておき、このオフセット値に応じて、
蒸発器の入口温度と出口温度が同一になるように補正す
るので、温度センサから出力された蒸発器の入口温度と
出口温度とがなす測定誤差をなくすことができ、その結
果、制御部では入口温度と出口温度とに基づいた正確な
判断を行なえるので、蒸発器の吸熱能力を最大限に活用
でき、冷凍サイクルの運転効率の向上に寄与することが
できる。
【0049】また、請求項7記載の本発明によれば、蒸
発器から圧縮機に至るサクションパイプの外気と接する
部分の温度と、蒸発器入口温度との差が例えば2℃以内
に入った場合、蒸発器出口の冷媒が気液二相状態である
と判断することで、請求項6記載のオフセット値の算出
を正確に行なえるため、冷凍サイクルの運転効率の向上
に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る冷蔵庫1のシ
ステム構成を示す図である。
【図2】冷蔵庫1の基本的動作を説明するためのモリエ
ルチヤートである。
【図3】制御部17の制御動作を説明するためのフロー
チャートである。
【図4】蒸発器11出口の冷媒状態が気液二相から気相
に変化する場合の温度変化を表す図である。
【図5】蒸発器11出口の冷媒状態が気相から気液二相
に変化する場合の温度変化を表す図である。
【図6】制御部17の別の制御動作を説明するためのフ
ローチャートである。
【図7】制御部17の他の制御動作を説明するためのフ
ローチャートである。
【図8】従来の冷蔵庫のシステム構成を示す図である。
【符号の説明】
1 冷蔵庫 3 コンプレッサ 5 凝縮器 7 キャピラリチューブ 9 電子膨張弁 11 蒸発器 13 サクションパイプ 17 制御部 19,21,23,25 温度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩永 隆喜 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝住空間システム技術研究所内 (72)発明者 小鮒 照男 東京都港区新橋3丁目3番9号 東芝エ ー・ブイ・イー株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸発器出口の過熱度を制御する冷凍サイ
    クルにおいて、 蒸発器の入口温度と出口温度とが略同一温度になった場
    合には、蒸発器出口から圧縮機に至る冷媒経路で外気と
    接する部分の温度の方がその近傍の外気温度よりも高く
    なるように制御する制御手段を有することを特徴とする
    冷凍サイクル。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、 電子膨張弁の絞り制御、圧縮機の回転数制御等を行なう
    ことを特徴とする請求項1記載の冷凍サイクル。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、 蒸発器の出口温度の所定時間当たりの温度ばらつき度合
    が所定の基準値を超えた場合には、電子膨張弁、圧縮
    機、または凝縮器が最適状態にあるものと判断すること
    を特徴とする請求項2記載の冷凍サイクル。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、 蒸発器の出口温度の所定時間当たりの温度ばらつき度合
    が所定の基準値を下回った場合には、蒸発器出口が気相
    状態か否かに応じて、電子膨張弁、圧縮機、または凝縮
    器を最適状態に戻すように制御することを特徴とする請
    求項3記載の冷凍サイクル。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、 蒸発器の入口温度と出口温度との温度差に基づいて蒸発
    器の出口が気相状態か否かを判定することを特徴とする
    請求項4記載の冷凍サイクル。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、 蒸発器出口まで充分に冷媒が気液二相状態となるような
    調整運転を行ない、蒸発器の入口温度と出口温度との温
    度差をオフセット値として記憶する記憶手段と、 該オフセット値に応じて、蒸発器の入口温度と出口温度
    が同一になるように補正する温度補正手段とを有するこ
    とを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の冷
    凍サイクル。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は、 蒸発器から圧縮機に至るサクションパイプの外気と接す
    る部分の温度と蒸発器入口温度との差がある一定温度範
    囲内に入ったことで、蒸発器出口の冷媒が気液二相状態
    であるか気相状態であるかを判断することを特徴とする
    請求項6項記載の冷凍サイクル。
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