JPH10238388A - スロットルバルブ制御装置 - Google Patents

スロットルバルブ制御装置

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JPH10238388A
JPH10238388A JP4418697A JP4418697A JPH10238388A JP H10238388 A JPH10238388 A JP H10238388A JP 4418697 A JP4418697 A JP 4418697A JP 4418697 A JP4418697 A JP 4418697A JP H10238388 A JPH10238388 A JP H10238388A
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JP
Japan
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throttle valve
signal
opening
control signal
throttle
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JP4418697A
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English (en)
Inventor
Katsumi Ishida
克己 石田
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Aisan Industry Co Ltd
Original Assignee
Aisan Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクセルペダルの踏込量に対応した制御信号
を受信する通信手段が故障した場合でも、安全な退避走
行が行うことができるスロットルバルブ制御装置を提供
すること。 【解決手段】 本発明のスロットルバルブ制御装置は、
アクセルペダル6の踏込量に対応した第1制御信号を受
信する通信手段11と、通信手段11の異常を検知する
異常検知手段12と、異常検知手段12が通信手段11
の異常を検知した場合に現在の変速ギヤポジションと速
度を考慮しながらガード信号VRQを演算するガード信
号演算手段13と、ガード信号VRQを1次遅れ処理し
第2制御信号として出力するガード信号補正手段14
と、第1制御信号又は第2制御信号に基づいて、スロッ
トルバルブ9の開度を制御するスロットル制御手段15
とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクセルペダルの
踏込量に対応した制御信号を受信する通信手段を有する
スロットルバルブ制御装置に関し、さらに詳細には、か
かる通信手段に異常が発生したときの対応手段に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年の自動車は、エンジンの電子制御を
筆頭に、オートマッチク・トランスミッション、サスペ
ンションなど、1台の自動車に複数のマイコンを使用し
ており、相互に情報をやり取りしながら各制御を行って
いる。特に、エンジンの電子制御においては、特開平6
−137206号公報に記載されているように、スロッ
トルバルブに相当する絞り弁制御用のCPUを、燃料制
御用のCPUとは別個に設け、絞り弁制御系の何れかに
故障などの異常が生じた場合でも、絞り弁制御用のCP
Uと燃料制御用のCPUの双方において異常発生時の処
理を行うことにより、運転者の行うアクセルペダル操作
に連動させて絞り弁を制御することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
6−137206号公報に記載されたエンジンの電子制
御装置においては、各CPUにおいて行われる異常発生
時の処理は、アクセルセンサからの踏込量信号に基づい
て行われているので、アクセルセンサと各CPUを接続
する通信手段に故障が発生すると、各CPUはアクセル
センサからの踏込量信号を受信することができなくなる
ので、異常発生時の処理を行うことができない問題点が
あった。
【0004】そこで、本発明は、上述した問題点を解決
するためになされたものであり、アクセルペダルの踏込
量に対応した制御信号を受信する通信手段が故障した場
合でも、安全な退避走行が行うことができるスロットル
バルブ制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に成された請求項1に係るスロットルバルブ制御装置
は、アクセルペダルの踏込量に対応した第1制御信号を
受信する通信手段と、前記第1制御信号に基づいてスロ
ットルバルブの開度を制御するスロットル制御手段とを
有するスロットルバルブ制御装置であって、前記通信手
段の異常を検知する異常検知手段と、前記異常検知手段
が前記通信手段の異常を検知した場合に現在の運転パラ
メータを考慮しながらガード信号を演算するガード信号
演算手段とを備え、前記スロットル制御手段は、前記第
1制御信号又は前記ガード信号に基づいて、前記スロッ
トルバルブの開度を制御することを特徴とする。
【0006】また、請求項2に係るスロットルバルブ制
御装置は、アクセルペダルの踏込量に対応した第1制御
信号を受信する通信手段と、前記第1制御信号に基づい
てスロットルバルブの開度を制御するスロットル制御手
段とを有するスロットルバルブ制御装置であって、前記
通信手段の異常を検知する異常検知手段と、前記異常検
知手段が前記通信手段の異常を検知した場合に現在の運
転パラメータを考慮しながらガード信号を演算するガー
ド信号演算手段と、前記ガード信号を1次遅れ処理し第
2制御信号として出力するガード信号補正手段とを備
え、前記スロットル制御手段は、前記第1制御信号又は
前記第2制御信号に基づいて、前記スロットルバルブの
開度を制御することを特徴とする。
【0007】また、請求項3に係るスロットルバルブ制
御装置は、請求項1又は請求項2に記載するスロットル
バルブの制御装置であって、前記ガード信号に対応する
前記スロットルバルブの開度は、現在の運転パラメータ
から想定される前記スロットルバルブの開度に所定量を
加えた開度であることを特徴とする。また、請求項4に
係るスロットルバルブ制御装置は、請求項3に記載する
スロットルバルブの制御装置であって、前記運転パラメ
ータが変速ギヤポジションと速度であることを特徴とす
る。
【0008】また、請求項5に係るスロットルバルブ制
御装置は、請求項4に記載するスロットルバルブの制御
装置であって、前記ガード信号が一定となる速度領域を
変速ギヤポジションごとに設けたことを特徴とする。
【0009】このような構成を有する本発明のスロット
ルバルブ制御装置では、異常検知手段が通信手段の異常
を検知しない場合には、通信手段で受信した第1制御信
号に基づいて、スロットル制御手段がスロットルバルブ
の開度を制御する。一方、異常検知手段が通信手段の異
常を検知した場合には、ガード信号演算手段で現在の運
転パラメータを考慮しながら演算されたガード信号に基
づいて、スロットル制御手段がスロットルバルブの開度
を制御する。
【0010】よって、ガード信号演算手段で演算される
ガード信号は、通信手段が故障した際に制御されるスロ
ットルバルブの開度に対応し、このときに運転者がアク
セルペダルを操作しても、スロットルバルブの制御には
何ら影響を与えない。さらに、現在の運転パラメータを
考慮しながらガード信号が演算されるので、通信手段が
故障した際に急激な挙動変化や暴走が起きることがな
い。尚、運転パラメータとしては、変速ギヤポジショ
ン、速度、エンジン回転数などがある。
【0011】また、ガード信号を1次遅れ処理し第2制
御信号として出力するガード信号補正手段を備えて、異
常検知手段が通信手段の異常を検知した場合に、第2制
御信号に基づいて、スロットル制御手段がスロットルバ
ルブの開度を制御したときは、ガード信号が1次遅れ処
理されることにより、第2制御信号は徐々にガード信号
に近づく値をとる。よって、スロットル制御手段で制御
されるスロットルバルブの開度は、ステップ応答のよう
に、現在の開度からガード信号に対応する開度へ変化す
るのではなく、1次遅れ要素のステップ応答のように、
現在の開度からガード信号に対応する開度へ徐々に変化
する。この結果、通信手段が故障した際の挙動を緩やか
にすることができる。
【0012】また、通信手段が故障した際にスロットル
制御手段が制御するスロットルバルブの開度を、現在の
運転パラメータから想定されるスロットルバルブの開度
に所定量を加えた開度にするときは、運転者がアクセル
ペダルを操作してもしなくても、車速は次第に増加する
ことになるが、運転者がブレーキペダルを操作して速度
を下げれば、その速度から想定されるスロットルバルブ
の開度に所定量を加えた開度にスロットルバルブが制御
されるので、運転者がアクセルペダルを操作する前と比
べて、スロットルバルブの開度も下がることになる。従
って、運転者がブレーキペダルを一旦踏み込めば、次第
に増加する車速を所望の低速度にすることができる。さ
らに、運転者がブレーキペダルの踏み込みを解除すれ
ば、車速はその下がった速度から次第に増すことにな
り、運転者にとっては、AT車のクリープ現象が起きて
いるような実感を得ることができるので、車両のコント
ロールを容易に行うことができる。
【0013】また、現在の運転パラメータから考慮し
て、エンジンに負荷が大きくかかっていると判断される
ときは、現在の運転パラメータから想定されるスロット
ルバルブの開度に対して加える所定量を大きくして、ガ
ード信号演算手段がガード信号を演算すれば、車両のコ
ントロールの容易性を状況に応じて確保することができ
る。
【0014】すなわち、本発明のスロットルバルブ制御
装置では、アクセルペダルの踏込量に対応した制御信号
を受信する通信手段が故障した場合には、変速ギヤポジ
ションや速度などの現在の運転パラメータを考慮しなが
らスロットルバルブの開度を制御するので、安全な退避
走行を行うことができる。
【0015】また、ガード信号を1次遅れ処理し第2制
御信号として出力するガード信号補正手段を備えて、異
常検知手段が通信手段の異常を検知した場合に、第2制
御信号に基づいて、スロットル制御手段がスロットルバ
ルブの開度を制御したときは、通信手段が故障した際の
挙動を緩やかにするので、さらに安全な退避走行が行う
ことができる。
【0016】また、通信手段が故障した際にスロットル
制御手段が制御するスロットルバルブの開度を、現在の
運転パラメータから想定されるスロットルバルブの開度
に所定量を加えた開度にするときは、運転者にとって
は、AT車のクリープ現象が起きているような実感を得
ることができるので、車両のコントロールを容易に行う
ことができる。
【0017】また、ガード信号が一定となる速度領域を
変速ギヤポジションごとに設ければ、通信手段が故障し
た際において、運転者がアクセルペダルの操作を全く行
わなわず、車速が次第に増加しても、その速度領域に達
すればスロットルバルブの開度は一定となり、車速が所
定の速度以上になることはないので、暴走を防ぐことが
できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施の
形態であるスロットルバルブ制御装置を図面を参照して
詳細に説明する。図1にスロットルバルブ制御装置の機
能構成をブロック図で示し、図2に具体的要素構成をブ
ロック図で示す。図1に示すように、燃料制御専用の第
1ECU2に、スロットルバルブ制御専用の第2ECU
10が接続している。燃料制御専用の第1ECU2は、
2つのアクセルセンサ7、8(図2参照)と接続してい
る。そして、2つのアクセルセンサ7、8(図2参照)
からの入力信号は、燃料制御専用の第1ECU2におい
て、アクセルペダル6(図2参照)の踏込量に対応した
第1制御信号に変換され、燃料制御のパラメータの一つ
として活用される。
【0019】また、スロットルバルブ制御専用の第2E
CU10は、通信手段11と、異常検知手段12と、ガ
ード信号演算手段13と、ガード信号補正手段14と、
スロットル制御手段15とを備えている。通信手段11
は、燃料制御専用の第1ECU2と接続しており、アク
セルペダルの踏込量に対応した第1制御信号を受信する
ものである。また、異常検知手段12は、通信手段11
と接続しており、通信手段11の異常を検知するもので
ある。
【0020】また、ガード信号演算手段13は、異常検
知手段12と接続しており、異常検知手段12が通信手
段11の異常を検知した場合にガード信号を演算するも
のである。また、変速ギヤポジションセンサ3や速度セ
ンサ4とも接続しており、変速ギヤポジションセンサ3
や速度センサ4からの入力信号に基づく情報が、ガード
信号を演算する際に考慮される。尚、ガード信号の演算
については、後で詳しく説明する。
【0021】また、ガード信号補正手段14は、ガード
信号演算手段13と接続しており、1次遅れ要素のよう
な入出力関係をもつものである。すなわち、入力された
ガード信号を1次遅れ処理した第2制御信号を、後述す
るスロットル制御手段15に出力するものである。尚、
1次遅れ処理については、後で詳しく説明する。
【0022】また、スロットル制御手段15は、異常検
知手段12やガード信号補正手段14と接続している。
また、スロットルアクチュエータ5とも接続している。
そして、異常検知手段12が通信手段11の異常を検知
しない場合には、通信手段11で受信した第1制御信号
をスロットルバルブ9(図2参照)に対する要求開度信
号に変換し、その要求開度信号を基に計算された出力制
御信号をスロットルアクチュエータ5に出力するもので
ある。異常検知手段12が通信手段11の異常を検知し
た場合には、ガード信号補正手段14で出力された第2
制御信号をスロットルバルブ(図2参照)に対する要求
開度信号に変換し、その要求開度信号を基に計算された
出力制御信号をスロットルアクチュエータ5に出力する
ものである。
【0023】また、スロットルバルブ制御装置は、具体
的には、図2に示す要素で構成されている。すなわち、
アクセルペダル6の踏込量を検出するための第1アクセ
ルセンサ7及び第2アクセルセンサ8とが、軸に回動す
るアクセルペダル6の軸受部に連結されて回動するよう
に取り付けられている。または、アクセルペダル6のス
トロークに対応してスロットルレバーの回転軸に取り付
けられている。ここで、本実施の形態では、アクセルセ
ンサとしてポテンショメータを使用している。
【0024】また、上述したように、第1アクセルセン
サ7及び第2アクセルセンサ8は、燃料制御専用の第1
ECU2に接続されており、かかる燃料制御専用の第1
ECU2において、アクセルセンサ7、8からの入力信
号は、アクセルペダル6の踏込量に対応した第1制御信
号に変換される。
【0025】また、燃料制御専用の第1ECU2には、
スロットルバルブ制御専用の第2ECU10が接続され
ている。かかるスロットルバルブ制御専用の第2ECU
10には、変速ギヤポジションセンサ3や速度センサ4
が接続されている。よって、第1ECU2で変換された
第1制御信号、変速ギヤポジションセンサ3や速度セン
サ4からの入力信号が、スロットルバルブ制御専用の第
2ECU10に入力される。
【0026】また、スロットルバルブ制御専用の第2E
CU10には、回動可能に保持されているスロットルバ
ルブ9の回動軸に連結されたスロットルアクチュエータ
5が接続されている。スロットルバルブ9は、エンジン
への燃料空気供給量を制御するためのものであり、スロ
ットルアクチュエータ5により開閉される。
【0027】次に、上記構成を有するスロットルバルブ
制御装置の作用をフローチャートに基づいて説明する。
図3に実施の形態のスロットルバルブ制御装置の作用を
フローチャートで示す。このフローチャートは、燃料制
御専用の第1ECU2でアクセルセンサ7、8からの入
力信号が第1制御信号に変換される毎に起動され処理さ
れるため、2〜4msecのサイクルタイムで実行され
る。始めに、通信手段11が異常であるか否かを判断す
る(S1)。
【0028】通信手段11が異常でないと判断した場合
(S1:No)、通信手段11が受信した第1制御信号
を要求開度信号としてVTARに記憶する(S2)。こ
こで、VTARに記憶した第1制御信号をSTAにも記
憶する(S3)。そして、VTARに記憶した第1制御
信号からスロットルアクチュエータ5の出力制御信号を
算出し(S4)、かかる出力制御信号をスロットルアク
チュエータ5に出力する(S5)。これにより、通信手
段11が異常でないときは(S1:No)、第1制御信
号に基づいてスロットルバルブ9の開度を制御すること
ができる。
【0029】一方、通信手段11が異常であると判断し
た場合(S1:Yes)、ガード信号を演算してVRQ
に記憶する(S6)。かかるガード信号は、図4に示す
ように、現在の変速ギヤポジションと車両の速度を考慮
して演算される。図4は、変速ギヤポジションと車両の
速度に対するスロットルバルブ9の通常時の特性を示し
たものであり、その縦軸はガード信号VRQに基づいて
制御されるスロットルバルブ9の開度を意味し、その横
軸は速度を意味する。すなわち、ガード信号VRQは、
現在の変速ギヤポジションと速度から想定されるスロッ
トルバルブ9の開度(図4の点線)に所定量を加えた開
度(図4の実線)に対応するように設定される。
【0030】さらに、図4が示すように、ガード信号V
RQが一定となる速度領域を変速ギヤポジションごとに
設けている。従って、1速で走行している場合に通信手
段11に異常が発生すると、図4のA1が示す速度以上
で走行することはできない。また、2速で走行している
場合に通信手段11に異常が発生すると、図4のA2が
示す速度以上で走行することはできない。また、3速で
走行している場合に通信手段11に異常が発生すると、
図4のA3が示す速度以上で走行することはできない。
尚、現在の変速ギヤポジションと速度は、変速ギヤポジ
ションセンサ3や速度センサ4からの入力信号から得
る。
【0031】このように演算されVRQに記憶されたガ
ード信号は、STAに記憶された前回の要求開度信号と
比較される(S7)。尚、STAに記憶された制御信号
とは、現在のスロットルバルブ9の開度に対応する要求
開度信号である(S3、S9参照)。VRQに記憶され
たガード信号がSTAに記憶された前回の要求開度信号
以上である場合、言い換えれば、ガード信号VRQに対
応するスロットルバルブ9の開度が現在のスロットルバ
ルブ9の開度以上となる場合(S7:Yes)、VRQ
に記憶されたガード信号は1次遅れ処理される(S
8)。
【0032】かかる1次遅れ処理は、VRQに記憶され
たガード信号とSTAに記憶された制御信号の差を数値
「16」で割った商に、STAに記憶された制御信号を
加算した第2制御信号を、STAに新たに記憶すること
により行われる。ここで、STAに新たに記憶された第
2制御信号は、VTARに記憶される(S9)。そし
て、VTARに記憶した第2制御信号からスロットルア
クチュエータ5の出力制御信号を算出し(S4)、かか
る出力制御信号をスロットルアクチュエータ5に出力す
る(S5)。尚、1次遅れ処理で用いる数値は「16」
に限る必要はない。
【0033】図5に、1次遅れ処理された応答例を示
す。実線が1次遅れ処理された応答であり、点線が1次
遅れ処理しない応答である。すなわち、あるサイクルで
新たなガード信号がVRQに記憶された場合に(S
6)、VRQに記憶されたガード信号がSTAに記憶さ
れた制御信号以上であるときは(S7:Yes)、点線
が示すように、S4で要求開度信号に変換されるVTA
Rを、STAからVRQにステップ応答的にいきなり変
化させるのではなく、次回以降のステップにおいてST
AからVRQに徐々に変化させる。
【0034】一方、VRQに記憶されたガード信号がS
TAに記憶された制御信号以上でない場合、言い換えれ
ば、ガード信号VRQに対応するスロットルバルブ9の
開度が現在のスロットルバルブ9の開度以上でない場合
(S7:No)、VRQに記憶されたガード信号をST
Aに新たに記憶する。さらに、STAに新たに記憶され
たガード信号は、VTARに記憶される(S9)。そし
て、VTARに記憶したガード信号からスロットルアク
チュエータ5の出力制御信号を算出し(S4)、かかる
出力制御信号をスロットルアクチュエータ5に出力する
(S5)。これにより、通信手段11が異常であるとき
は(S1:Yes)、ガード信号又は第2制御信号に基
づいてスロットルバルブ9の開度を制御することができ
る。
【0035】以上詳細に説明したように、本実施の形態
のスロットルバルブ制御装置では、異常検知手段12が
通信手段11の異常を検知しない場合には(S1:N
o)、通信手段11で受信した第1制御信号に基づい
て、スロットル制御手段15がスロットルバルブ9の開
度を制御する(S4、S5)。一方、異常検知手段12
が通信手段11の異常を検知した場合には(S1:Ye
s)、ガード信号演算手段13で現在の運転パラメータ
を考慮しながら演算されたガード信号VRQに基づいて
(S6)、スロットル制御手段15がスロットルバルブ
9の開度を制御する(S4、S5)。
【0036】よって、ガード信号演算手段13で演算さ
れるガード信号VRQは、通信手段11が故障した際に
制御されるスロットルバルブ9の開度に対応し、このと
きに運転者がアクセルペダル6を操作しても、スロット
ルバルブ9の制御には何ら影響を与えない。さらに、現
在の運転パラメータを考慮しながらガード信号VRQが
演算されるので、通信手段11が故障した際に急激な挙
動変化や暴走が起きることがない。尚、運転パラメータ
として、変速ギヤポジションと速度が用いられている。
【0037】また、ガード信号VRQを1次遅れ処理し
第2制御信号として出力するガード信号補正手段14を
備えて、異常検知手段12が通信手段11の異常を検知
した場合に(S1:Yes)、第2制御信号に基づい
て、スロットル制御手段15がスロットルバルブ9の開
度を制御したときは(S4、S5)、ガード信号VRQ
が1次遅れ処理されることにより(S8)、第2制御信
号は徐々にガード信号VRQに近づく値をとる。よっ
て、スロットル制御手段15で制御されるスロットルバ
ルブ9の開度は、ステップ応答のように、現在の開度か
らガード信号VRQに対応する開度へ変化するのではな
く、1次遅れ要素のステップ応答のように、現在の開度
からガード信号VRQに対応する開度へ徐々に変化する
(図5参照)。この結果、通信手段11が故障した際の
挙動を緩やかにすることができる。
【0038】また、通信手段11が故障した際にスロッ
トル制御手段15が制御するスロットルバルブ9の開度
を、現在の変速ギヤポジションと速度から想定されるス
ロットルバルブ9の開度に所定量を加えた開度にすると
きは(図4参照)、運転者がアクセルペダル6を操作し
てもしなくても、車速は次第に増加することになるが、
運転者がブレーキペダルを操作して速度を下げれば、そ
の速度から想定されるスロットルバルブ9の開度に所定
量を加えた開度にスロットルバルブ9が制御されるの
で、運転者がアクセルペダル6を操作する前と比べて、
スロットルバルブ9の開度も下がることになる。従っ
て、運転者がブレーキペダルを一旦踏み込めば、次第に
増加する車速を所望の低速度にすることができる。さら
に、運転者がブレーキペダルの踏み込みを解除すれば、
車速はその下がった速度から次第に増すことになり、運
転者にとっては、AT車のクリープ現象が起きているよ
うな実感を得ることができるので、車両のコントロール
を容易に行うことができる。
【0039】また、現在の変速ギヤポジションと速度か
ら考慮して、エンジンに負荷が大きくかかっていると判
断されるときは、現在の変速ギヤポジションと速度から
想定されるスロットルバルブ9の開度に対して加える所
定量を大きくして、ガード信号演算手段13がガード信
号VRQを演算すれば(S6)、車両のコントロールの
容易性を状況に応じて確保することができる。
【0040】すなわち、本発明のスロットルバルブ制御
装置では、アクセルペダル6の踏込量に対応した制御信
号を受信する通信手段11が故障した場合には、現在の
変速ギヤポジションや速度などを考慮しながらスロット
ルバルブ9の開度を制御するので、安全な退避走行を行
うことができる。
【0041】また、ガード信号VRQを1次遅れ処理し
第2制御信号として出力するガード信号補正手段13を
備えて、異常検知手段12が通信手段11の異常を検知
した場合に(S1:Yes)、第2制御信号に基づい
て、スロットル制御手段15がスロットルバルブ9の開
度を制御したときは(S4、S5)、通信手段11が故
障した際の挙動を緩やかにするので、さらに安全な退避
走行が行うことができる。
【0042】また、通信手段11が故障した際にスロッ
トル制御手段15が制御するスロットルバルブ9の開度
を、現在の変速ギヤポジションや速度から想定されるス
ロットルバルブ9の開度に所定量を加えた開度にすると
きは(図4参照)、運転者にとっては、AT車のクリー
プ現象が起きているような実感を得ることができるの
で、車両のコントロールを容易に行うことができる。
【0043】また、ガード信号VRQが一定となる速度
領域を変速ギヤポジションごとに設けているので(図4
参照)、通信手段11が故障した際において、運転者が
アクセルペダル6の操作を全く行わなわず、車速が次第
に増加しても、その速度領域(A1、A2、A3)に達
すればスロットルバルブ9の開度は一定となり、車速が
所定の速度以上になることはないので、暴走を防ぐこと
ができる。
【0044】尚、本発明は上記実施の形態に限定される
ものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が
可能である。例えば、本実施の形態のスロットルバルブ
制御装置では、図3のS6でガード信号VRQを演算す
る際に現在の変速ギヤポジションと速度の双方を考慮し
ているが、現在の速度のみを考慮してガード信号を演算
してもよいし、現在の変速ギヤポジションのみを考慮し
てガード信号を演算してもよい。また、現在の速度にか
わって現在のエンジン回転数を用いてもよい。
【0045】また、本実施の形態のスロットルバルブ制
御装置では、図3のS8でVRQに記憶されたガード信
号に対する1次遅れ処理を、VRQに記憶されたガード
信号とSTAに記憶された制御信号の差を数値「16」
で割った商に、STAに記憶された制御信号を加算した
第2制御信号を、STAに新たに記憶することにより行
っているが、サイクルタイムごとに所定量をSTAに記
憶された制御信号に加算することによって行ってもよ
い。このとき、かかる所定量を、現在のスロットルバル
ブ9の開度に対応させれば、空気量変化に対しエンジン
が敏感な低開度のときは比較的小さく、空気量変化に対
しエンジンが鈍感な高開度のときは比較的大きくするこ
とができる。
【0046】
【発明の効果】本発明のスロットルバルブ制御装置で
は、アクセルペダルの踏込量に対応した制御信号を受信
する通信手段が故障した場合には、変速ギヤポジション
や速度などの現在の運転パラメータを考慮しながらスロ
ットルバルブの開度を制御するので、安全な退避走行を
行うことができる。
【0047】また、ガード信号を1次遅れ処理し第2制
御信号として出力するガード信号補正手段を備えて、異
常検知手段が通信手段の異常を検知した場合に、第2制
御信号に基づいて、スロットル制御手段がスロットルバ
ルブの開度を制御したときは、通信手段が故障した際の
挙動を緩やかにするので、さらに安全な退避走行が行う
ことができる。
【0048】また、通信手段が故障した際にスロットル
制御手段が制御するスロットルバルブの開度を、現在の
運転パラメータから想定されるスロットルバルブの開度
に所定量を加えた開度にするときは、運転者にとって
は、AT車のクリープ現象が起きているような実感を得
ることができるので、車両のコントロールを容易に行う
ことができる。
【0049】また、ガード信号が一定となる速度領域を
変速ギヤポジションごとに設ければ、通信手段が故障し
た際において、運転者がアクセルペダルの操作を全く行
わなわず、車速が次第に増加しても、その速度領域に達
すればスロットルバルブの開度は一定となり、車速が所
定の速度以上になることはないので、暴走を防ぐことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スロットルバルブ制御装置の機能的構成を示す
ブロック図である。
【図2】スロットルバルブ制御装置の具体的構成を示す
ブロック図である。
【図3】スロットルバルブ制御装置の制御方法を示すフ
ローチャート図である。
【図4】変速ギヤポジションと速度に対するスロットル
バルブの通常時の特性を示す図である。
【図5】1次遅れ処理の応答を示す図である。
【符号の説明】
6 アクセルペダル 9 スロットルバルブ 11 通信手段 12 異常検知手段 13 ガード信号演算手段 14 ガード信号補正手段 15 スロットル制御手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクセルペダルの踏込量に対応した第1
    制御信号を受信する通信手段と、前記第1制御信号に基
    づいてスロットルバルブの開度を制御するスロットル制
    御手段とを有するスロットルバルブ制御装置において、 前記通信手段の異常を検知する異常検知手段と、 前記異常検知手段が前記通信手段の異常を検知した場合
    に現在の運転パラメータを考慮しながらガード信号を演
    算するガード信号演算手段とを備え、 前記スロットル制御手段は、前記第1制御信号又は前記
    ガード信号に基づいて、前記スロットルバルブの開度を
    制御することを特徴とするスロットルバルブ制御装置。
  2. 【請求項2】 アクセルペダルの踏込量に対応した第1
    制御信号を受信する通信手段と、前記第1制御信号に基
    づいてスロットルバルブの開度を制御するスロットル制
    御手段とを有するスロットルバルブ制御装置において、 前記通信手段の異常を検知する異常検知手段と、 前記異常検知手段が前記通信手段の異常を検知した場合
    に現在の運転パラメータを考慮しながらガード信号を演
    算するガード信号演算手段と、 前記ガード信号を1次遅れ処理し第2制御信号として出
    力するガード信号補正手段とを備え、 前記スロットル制御手段は、前記第1制御信号又は前記
    第2制御信号に基づいて、前記スロットルバルブの開度
    を制御することを特徴とするスロットルバルブ制御装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載するスロッ
    トルバルブの制御装置において、 前記ガード信号に対応する前記スロットルバルブの開度
    は、現在の運転パラメータから想定される前記スロット
    ルバルブの開度に所定量を加えた開度であることを特徴
    とするスロットルバルブ制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載するスロットルバルブの
    制御装置において、 前記運転パラメータが変速ギヤポジションと速度である
    ことを特徴とするスロットルバルブの制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載するスロットルバルブの
    制御装置において、 前記ガード信号が一定となる速度領域を変速ギヤポジシ
    ョンごとに設けたことを特徴とするスロットルバルブの
    制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7318408B2 (en) 2005-06-14 2008-01-15 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle control apparatus and throttle trouble handling method
KR100907371B1 (ko) 2007-12-13 2009-07-10 현대자동차주식회사 엘피아이 차량의 가스 인젝션 신호 제어 방법
JP2009287480A (ja) * 2008-05-30 2009-12-10 Kawasaki Heavy Ind Ltd 走行制御装置及び乗物
KR20160000748A (ko) * 2014-06-25 2016-01-05 콘티넨탈 오토모티브 시스템 주식회사 차량시스템, 기어변속제어장치 및 기어변속제어장치의 동작 방법

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