JPH10236956A - 免疫賦活剤 - Google Patents

免疫賦活剤

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JPH10236956A
JPH10236956A JP6016397A JP6016397A JPH10236956A JP H10236956 A JPH10236956 A JP H10236956A JP 6016397 A JP6016397 A JP 6016397A JP 6016397 A JP6016397 A JP 6016397A JP H10236956 A JPH10236956 A JP H10236956A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 ラフィノースを有効成分とする免疫賦活
剤。 【効果】 ラフィノース1日当り4〜20g(好適には
5〜15g)を経口投与することによりすぐれた免疫賦
活作用が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、免疫賦活剤に関
し、更に詳細には、ラフィノース(オリゴ糖)を有効成
分とする免疫賦活剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】腸の中には約百種類、百兆個の細菌が生
息している。このような腸内細菌と宿主との関係が、近
年、注目を浴びるようになり、腸内細菌の研究が盛んに
なってきた。
【0003】一方、オリゴ糖は、2〜10個の単糖類が
結合した糖であり、ビフィズス菌を増殖させ、腸の働き
を助ける性質がある。最近は乳酸菌飲料、清涼飲料水、
缶コーヒーなどに使用されている。ラフィノースは、ビ
フィズス菌・乳酸桿菌に資化されるオリゴ糖の一つで、
植物界に広く分布する三糖類である。白色で針状の結晶
構造をしており、ビートからは1885年に見つかっ
た。ラフィノースは、ビフィズス菌の増殖を誘導し、大
腸菌やウェルシュ菌などの増殖を抑制すると考えられ
る。
【0004】また、ビフィズス菌は宿主の免疫機構に影
響を及ぼす事が最近の報告から明らかになってきている
が、ラフィノースの投与によって免疫機能が高められた
という報告は未だなされていない。ましてや本発明のよ
うに、ラフィノースの投与によって実際にヒトの末梢血
における免疫細胞の増殖を確認したという報告、ラフィ
ノースの投与によるin vivoでの免疫賦活作用を確認し
たという報告については、いずれも従来全くなされてい
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】免疫賦活、免疫力の増
強が、癌をはじめとする各種疾病の予防、治療にきわめ
て重要である点に鑑み、本発明者らは、すぐれた免疫賦
活剤、特に安全性の高い有用な免疫賦活剤を新たに開発
することを目的として設定した。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために各方面から検討の結果、免疫賦活性の
ほかに安全性の面にも注目し、経口投与も可能な免疫賦
活剤を開発することとし、副作用の少ない天然物に着目
した。
【0007】そして数多くの天然物の内、オリゴ糖、特
にラフィノースがすぐれた免疫賦活作用を有することを
見出し、本発明者らは、更に、ラフィノースの投与によ
る腸内ミクロフローラにおけるビフィズス菌の増加、免
疫細胞増殖作用、好中球の機能について、実際にヒト糞
便及び血液で確認し、また更に、ヒトボランティアによ
るラフィノース経口投与の安全性ないし健康チェックも
行い、機能及び安全性の両面から、しかもin vitroでは
なくin vivoレベルでラフィノースの有用性を確認し、
本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、ラフィノース(オリ
ゴ糖)を有効成分とする免疫賦活剤に関するものであ
り、本発明によれば、安全性が高く、経口投与も可能な
卓越した免疫賦活剤が提供される。以下、本発明につい
て詳述する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に係る免疫賦活剤は、ラフ
ィノースを有効成分としてこれに常用される無機又は有
機の担体ないし医療用賦形剤を加えて、常法にしたが
い、固体、半固体又は液体の形で、経口投与剤のほか、
外用剤等の非経口投与剤に製剤化する。経口投与剤の場
合、その投与形態としては、例えば錠剤、カプセル剤、
顆粒剤、散剤、シロップ剤、うがい薬等が挙げられる。
これらの各種製剤は、主薬に賦形剤、結合剤、崩壊剤、
滑沢剤、矯味矯臭剤、溶解補助剤、懸濁剤、コーティン
グ剤などの医薬の製剤技術分野において通常使用しうる
既知の補助剤を用いて製剤化することができる。
【0010】その使用量は、症状、年令、体重、投与方
法および剤形等によって異なるが、通常、成人1日当り
4〜20g、好ましくは5〜15gを経口投与すること
ができる。本発明に係る有効成分は、天然起源でありし
かも食品として使用されているものを起源とするため、
毒性については格別の問題はなく、ラットに対して1日
当り500mg経口投与しても急性毒性は全く認められ
なかった。したがって、必要あれば上記範囲よりも多量
に使用してもさしつかえない。
【0011】本発明に係る免疫賦活剤は、ヒトのほか、
ウシ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、スイギュウといった各種の
哺乳動物に対して適用することができ、また、ウサギ、
ラット、マウスといった実験動物に対しても適用するこ
とができる。そして有効成分についても、精製されたラ
フィノースを使用するのが最適ではあるが、例えば一部
の経口投与剤の場合においては、甜菜糖の製造工程で副
生するシロップの加工品といった精製度は多少低下した
ものを使用することも可能である。
【0012】ラフィノースによる免疫賦活作用の詳細な
メカニズムについては、今後の研究にまたねばならない
が、ラフィノースの投与により腸内細菌そう(腸内ミク
ロフローラ)のビフィズス菌の占める割合が増加して、
二次的に免疫反応が高めることが考えられている。そし
て、ラフィノースを投与することによって、免疫賦活作
用が高まり、各種疾病の予防、治療が有効に行われるこ
ととなり、例えば経口投与、うがい薬、局所投与等によ
る歯周病の予防、治療にも有効であることが大いに期待
される。
【0013】以下、本発明の実施例について述べる。
【0014】
【実施例1】ラフィノースのボランティアへの投与によ
る腸内細菌そう、免疫細胞増殖作用、好中球の貪食機能
に対する影響
【0015】(1)被験者 被験者は本研究の主旨を理解し、同意が得られたボラン
ティア10名(男性2名、女性8名)、平均年齢は2
4.4歳(21歳〜27歳)を対象とした。被験者は全
身疾患を有さず、過去3ヶ月以内に抗生剤などの薬物投
与を受けていない者とした。
【0016】(2)実験スケジュール ラフィノース投与開始より一週間前(−1W)、投与開
始日(0W)、投与開始後1週目(1W)、2週目(2
W)、3週目(3W)、4週目(4W)に各検査項目を
検索した。
【0017】(3)投与方法 被験者を無作為に5名ずつに分け、盲検法にてラフィノ
ース投与群(テスト群)とプラセーボ投与群(コントロ
ール群)の2群に分けた。各群とも一回量3gとし、一
日三回の服用で、一日投与量は9g/Dayとした。な
お、プラセーボとしてグルコースを投与した。
【0018】(4)観察項目及び結果(1) (i)腸内細菌そうの検索 週一回糞便を採取し、腸内細菌そうの検索を行なった。
糞便は滅菌済みのビニール袋に排便し、よくもみほぐし
た後、滅菌済みの舌圧子にて糞便中央部より親指第一関
節程度の大きさの試料を採取した。採取した糞便の1g
を希釈液(9ml)に加えて十分に混和した後、この液
の10倍希釈系列を作製し、検液とした。これを平板培
地上ヘ0.05mlずつ正確に滴下し、コンラージ棒で
十分に塗沫した。嫌気性菌用の各平板培地は、作製後2
4〜28時間嫌気的条件下に保存して還元処理した後に
使用した。好気性菌は35℃、48時間、嫌気性菌は嫌
気性培養装置(Anaerobic system model 1024, Forma S
cientific)内で35℃、72時間培養後、同定および
菌数計算を行った。細菌の同定は、平板培地上の集落形
態、グラム染色標本の鏡検、好気的条件下における発育
試験および各種生化学的性状試験により行った。菌数計
算は、平板培地上の集落数をコロニーカウンターで測定
し、下記式により、糞便1g中の菌数を算出した。 糞便1g中の生菌数=コロニー数×糞便希釈倍率×20
【0019】(ii)腸内細菌そうの検索結果 イ)総菌数に対するビフィズス菌の割合 テスト群の総菌数に対するビフィズス菌の割合は、投与
1週間前で22.68%、投与開始日で38.07%、
投与1週目で37.02%、投与2週目で55.81
%、投与3週目で61.31%、投与4週目で40.4
9%であった。コントロール群の総菌数に対するビフィ
ズス菌の割合は、投与1週間前で23.73%、投与開
始日で22.75%、投与1週目で30.12%、投与
2週目で49.98%、投与3週目で44.64%、投
与4週目で34.88%であった。
【0020】以上のように、テスト群・コントロール群
共、総菌数に対するビフィズス菌の割合は、投与3週目
まで経週的に増加し、投与4週目で減少した(図1)。
統計学的検索では投与1週間前と比較してテスト群では
投与2週目(p<0.05)、投与3週目(p<0.0
5)で有意な増加が、コントロール群では投与2週目
(p<0.05)、投与3週目(p<0.05)、投与
4週目(p<0.05)に有意な増加が認められた。群
間比較においては、試験期間を通じて統計学的有意差は
認められなかった。
【0021】ロ)嫌気性菌数に対するビフィズス菌の割
合 テスト群の嫌気性菌数に対するビフィズス菌の割合は、
投与1週間前で22.76%、投与開始日で38.10
%、投与1週目で37.72%、投与2週目で55.9
8%、投与3週目で62.93%、投与4週目で40.
82%であった。コントロール群の総菌数に対するビフ
ィズス菌の割合は、投与1週間前で24.41%、投与
開始日で23.94%、投与1週目で30.37%、投
与2週目で50.00%、投与3週目で44.75%、
投与4週目で35.03%であった。
【0022】以上のように、テスト群・コントロール群
共、総菌数に対するビフィズス菌の割合は、投与3週目
まで経週的に増加し、投与4週目で減少した(図2)。
統計学的検索では投与1週間前と比較してテスト群では
投与2週目(p<0.05)、投与3週目(p<0.0
5)で有意な増加が、コントロール群では投与2週目
(p<0.05)、投与3週目(p<0.05)、投与
4週目(p<0.05)に有意な増加が認められた。群
間比較においては、試験期間を通じて統計学的有意差は
認められなかった。
【0023】(5)観察項目及び結果(2) (i)免疫学的検索 週一回採血を行い、免疫学的検索を行なった。
【0024】イ)リンパ球増殖反応 末梢血から、リンパ球を比重遠心法にて分離し、PBS
にて洗浄後、10%FCS加PRMI 1640にて5
×105cell/mlの細胞数となるよう調整した。
使用したマイトジェンは、T−cell mitoge
nとしてPHA(phytohemagglutinin : DIFCO)、T,
B−cell mitogenとしてPWM(pokeweed
mitogen : GIBCO)を用いた。マイクロプレートにマイ
トジェンを最終濃度でPHA 15μg/ml、PWM
150μg/mlになるように添加しておき、各ウェ
ルに5×105cell/mlのリンパ球を200μl
ずつ分注した。その後CO2インキュベーターにてPH
Aは65時間、PWMは89時間インキュベーションし
た。インキュベーション後、3H−Thymidine
を0.5μci/well加え、さらにCO2インキュ
ベーターで7時間インキュベーションした。セルハーベ
スターにて細胞を回収し、液体シンチレーションカウン
ターにて測定を行なった。
【0025】ロ)多形核白血球(PMN)の貪食能 末梢血からのPMNの分離は以下のように行なった。被
験者の前腕の皮静脈より、末梢血10mlをヘパリン加
チューブ(Vacutainer with sodium Heparin, Becton D
ickinson Vacutainer Systems, U.S.A.)を用いて採取
し、サンプルチューブ(Falcon 2096, U.S.A.)にMo
no−Poly resolving medium
(Flow Laboratories Inc., U.S.A.)を3ml入れ、そ
の上に静かに血液を3.5mlを重層した。その後、3
00×Gで30分間、室温で遠心分離し、PMNを含む
バフィーコートを取り出した。それを別のサンプルチュ
ーブ(Corning 25319, JAPAN)に移しリン酸緩衝液(P
BS,pH7.4)で2回洗浄後、1ml中に1×10
6個の細胞数となるように調整した。細胞生存率(Viabi
lity)の測定は、0.4%Trypan Blue(SI
GMAChemical Co, U.S.A.)を用いて、Trypan B
lue Exclusion法により決し、99%以上
がPMNであることを確認した。
【0026】貪食能の解析は以下のように行なった。P
MNの浮遊液100μlにPRMI 1640 med
ium(SIGMA Chemical co., U.S.A.)300μl(p
H7.4)、同一被験者の新鮮血清100μl、そして
貪食マーカーとして直径1μmのFITC標識ビーズ
(PolyscienceInc., U.S.A)添加PBS溶液5μlを超
音波処理後加えた。その後、37℃の恒温槽中にて、4
5分間インキュベート後、貪食作用を4℃の5mM E
DTA加PBS溶液を加え停止させた。さらに、同液に
より2回洗浄し、余剰のビーズを除去後、2%パラホル
ムアルデヒド加PBS/EDTA溶液で固定した。
【0027】PMNの貪食能の測定は、落射型蛍光顕微
鏡(BH-2, OLYMPUSK.K., JAPAN)を使用し、細胞形態の
確認とビーズの摂取状態を確認後、フローサイトメータ
ー(FACScan, Becton Dickinson Immunocytometry Syst
ems, U.S.A.)で計測した。フローセル中を通過する細
胞浮遊液に488nmのアルゴンレーザーを照射し、前
方散乱光(FW−SC)および側方散乱光(RT−S
C)で得られたサイトグラム上でPMNを識別、ゲーテ
ィングし、各サンプルごとに5000個の細胞について
解析を行った。そして得られた蛍光強度のヒストグラム
から、ビーズの蛍光を有している群と有していない群の
値を得、陽性率(ビーズを摂取した細胞数の割合)を求
め、貪食率として算出するとともに、Mean Channelとビ
ーズ1個の蛍光強度より細胞内に取り込まれているビー
ズの数、すなわち貪食度を算出した。
【0028】(ii)免疫学的検索結果 イ)リンパ球増殖反応 テスト群のPHAによる増殖反応は、投与開始日を1と
すると、投与1週目で2.19、投与2週目で1.7
3、投与4週目で2.13であった。コントロール群の
PHAによる増殖反応は、投与開始日を1とすると、投
与1週目で1.09、投与2週目で0.95、投与4週
目で1.37であった(図3)。また、テスト群のPW
Mによる増殖反応は、投与開始日を1とすると、投与1
週目で1.97、投与2週目で1.79、投与4週目で
1.31であった。コントロール群のPWMによる増殖
反応は、投与開始日を1とすると、投与1週目で1.9
7、投与2週目で1.08、投与4週目で1.74であ
った。(図4)。
【0029】以上のように、PHAによる増殖反応は試
験期間を通して、テスト群で高い値を示した。一方PW
Mによる増殖反応は2週目でテスト群の方が高い値を示
したが、4週目ではコントロール群の方が高い値を示し
ていた。
【0030】ロ)多形核白血球(PMN)の貪食能 テスト群のPMNの貪食率は、投与開始日で89.65
%、投与1週目で88.76%、投与2週目で95.7
4%、投与4週目で95.29%であった。投与開始日
と比較して投与2週目で有意な増加が認められた。コン
トロール群のPMNの貪食率は、投与開始日で90.1
3%、投与1週目で89.98%、投与2週目で95.
38%、投与4週目で94.53%であった。投与開始
日と比較して各測定時に、統計学的有意差は認められな
かった。(図5)
【0031】テスト群のPMNの貪食度は、投与開始日
で8.09個、投与1週目で10.87個、投与2週目
で12.07個、投与4週目で10.08個であった。
投与開始日と比較して投与2週目で有意な増加が認めら
れた。コントロール群のPMNの貪食度は、投与開始日
で6.93個、投与1週目で9.48個、投与2週目で
10.89個、投与4週目で7.53個であった。投与
開始日と比較して各測定時に、統計学的有意差は認めら
れなかった。(図6)
【0032】以上のように貪食率、貪食度とも投与開始
より2週目までやや上昇し、4週目で減少する傾向がテ
スト群、コントロール群ともに認められた。テスト群と
コントロール群の間には貪食率は差はなく、貪食度にお
いてはテスト群でやや高い値を示したものの統計学的有
意差は認められなかった。
【0033】
【実施例2】試験期間中の体調および副作用について、
以下の項目について、被験者にアンケート調査を行なう
ことにより、本発明に係る免疫賦活剤の安全性確認のた
めのパネルテストを行なった。 (1)普段の体調 (2)試験期間中の体調の変化 (3)投与による効果の有無 (4)投与による副作用の有無 (5)投与薬剤の味
【0034】上記アンケート調査の結果は次のとおりで
あった。
【0035】(1)普段の体調 「便秘気味」が4人、「軟便気味」が1人、「便秘でも
軟便でもない」が4人、「肌荒れ」が3人、「吹き出物
がよくできる」が3人であった。各群別にみると、テス
ト群では「便秘気味」が4人、「軟便気味」が0人、
「便秘でも軟便でもない」が1人、「肌荒れ」が1人、
「吹き出物がよくできる」が2人で、コントロール群で
は「便秘気味」が0人、「軟便気味」が1人、「便秘で
も軟便でもない」が3人、「肌荒れ」が2人、「吹き出
物がよくできる」が1人であった。
【0036】(2)試験期間中の体調の変化 テスト群とコントロール群に分けて体調の変化をみてみ
ると、テスト群では、一週目に、「特になし」が5人、
二週目に、「特になし」が4人、「お腹が痛い日があっ
た」が1人、三週目に、「特になし」が2人、「お腹が
痛い日があった」が2人、「排便の間隔が短くなった」
が1人、四週目に、「特になし」が3人、「排便の間隔
が短くなった」が1人、「便通が良くなった」が1人で
あった。コントロール群では、一週目に、「特になし」
が3人、「軟便になった」が1人、「お腹が張る感じ」
が1人、二週目に、「特になし」が3人、「軟便になっ
た」が1人、「お腹が張る感じ」が1人、三週目に、
「特になし」が3人、「やや軟便になった」が1人、
「お腹が張る感じ」が1人、四週目に、「特になし」が
3人、「やや軟便になった」が1人、「お腹が張る感
じ」が1人であった。
【0037】(3)投与による効果の有無 テスト群とコントロール群に分けて効果の有無をみてみ
ると、テスト群では、「効果があった」が1人、「若干
の効果があった」が2人、「どちらでもない」が2人、
「悪くなった」が0人で、コントロール群では、「効果
があった」が0人、「若干の効果があった」が1人、
「どちらでもない」が4人、「悪くなった」が0人であ
った。
【0038】(4)投与による副作用の有無 投与期間を通じ、テスト群とコントロール群共に副作用
等は認められなかった。
【0039】(5)投与薬剤の味 投与薬剤の味については、テスト群では「多少甘かっ
た」が1人、「のみやすい」が4人で、コントロール群
では、「甘かった」が3人、「甘味が強い」が2人であ
った。
【0040】
【発明の効果】テスト群の総菌数に対するビフィズス菌
の割合は、投与3週目まで経週的に増加し、4週目で減
少した。このことは、これまでの研究結果と一致し、ラ
フィノースの投与によりビフィズス菌が増加し、腸内細
菌そうに変化を与えることが確認された。また、テスト
群においてPMNの貪食率、貪食度が、ともに投与開始
より2週目で有意な増加を示し、リンパ球増殖反応(P
HA)が高い値を示したことから、ビフィズス菌がラフ
ィノースの影響により、増加し、同時にビフィズス菌の
免疫賦活作用が増強されたと考えられた。これらのこと
から、ラフィノースにはビフィズス菌を増加させ、免疫
細胞の機能を高める作用があることが確認され、また、
パネル試験の結果から、ラフィノースの長期間経口投与
によっても格別の副作用は認められなかった。
【0041】したがって、本発明によれば、安全性が高
くすぐれた免疫賦活剤を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】総菌数に対するビフィズス菌の割合を示す。
【図2】嫌気性菌に対するビフィズス菌の割合を示す。
【図3】リンパ球増殖反応(PHA)の変化を示す。
【図4】リンパ球増殖反応(PWM)の変化を示す。
【図5】多形核白血球(PMN)の貪食率の変化を示
す。
【図6】多形核白血球(PMN)の貪食度の変化を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清信 浩一 東京都葛飾区お花茶屋1−17−14 (72)発明者 佐山 晃司 北海道帯広市稲田町南9線西13番地 日本 甜菜製糖株式会社総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラフィノースを有効成分とすることを特
    徴とする免疫賦活剤。
  2. 【請求項2】 ラフィノースの経口投与量が1日当り4
    〜20g、好適には5〜15gであること、を特徴とす
    る請求項1に記載の免疫賦活剤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000327569A (ja) * 1999-05-20 2000-11-28 Nippon Taanaa Kk 腸内環境改善剤
JP2003026557A (ja) * 2001-07-13 2003-01-29 Takayuki Kodama 口腔用組成物
JP2005314280A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Nippon Beet Sugar Mfg Co Ltd 哺乳期家畜用免疫賦活剤およびそれを含有するスターター

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