JPH10234740A - 手術用縫合針の組立装置 - Google Patents

手術用縫合針の組立装置

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JPH10234740A
JPH10234740A JP9042762A JP4276297A JPH10234740A JP H10234740 A JPH10234740 A JP H10234740A JP 9042762 A JP9042762 A JP 9042762A JP 4276297 A JP4276297 A JP 4276297A JP H10234740 A JPH10234740 A JP H10234740A
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JP
Japan
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thread
needle
surgical
surgical thread
suture
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Application number
JP9042762A
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English (en)
Inventor
Tsuyoshi Uemura
強 植村
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Keisei Medical Industrial Co Ltd
Original Assignee
Keisei Medical Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 種類に係わらず手術糸をスムーズに送ること
ができる手術用縫合針の組立装置を提供する。 【解決手段】 手術糸の端部を縫合針の孔部に合せる糸
供給手段42を設ける。この糸供給手段42は、可動吸引管
51と固定吸引管52からなる糸吸引路54を有する。この糸
吸引路54の後側に糸吸引手段53を接続する。また、糸供
給手段42の前側には、手術糸Sを固定するチャック部43
を設ける。吸引を用いるから手術糸の太さや強度などに
係わらずスムーズに手術糸Sを送ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、手術用縫合針に手
術糸を自動的に取り付けるための手術用縫合針の組立装
置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】外科手術等で用いられ
る手術用縫合針には、予め手術糸が取り付けられている
ものが多く用いられている。しかし、この手術用縫合針
は極めて多種のものが用いられ、寸法的にも直径が1mm
以下のものもあり、この大きさに伴って取り付ける手術
糸も細くなる。そして、従来、手術用縫合針に手術糸を
取り付けるには各種の方法があるが、図26に示すよう
なタテ孔式のものが使い易いために好まれている。この
タテ孔式の縫合針Nに対する手術糸Sの取り付けは、従
来では、1個ずつ手作業で円弧状の縫合針Nのスウエッ
ジと称する後端部Naに設けた孔部Nbに手術糸Sの先
端を差し込み、かしめ止め機械により手術糸Sをかしめ
止めしていた。しかし、この手作業による取り付けは熟
練を要すると共に、作業能率にも劣り、しかも、製品不
良の発生率も大きいという欠点がある。
【0003】そこで、同一出願人は、特公平5−119
81号公報において、手術用縫合針の後端部から先端部
方向に向け穿孔した孔部に手術糸を挿入してかしめ止め
する装置を提案しており、この装置は、手術糸の送り出
し長さを測定するためのロータリエンコーダ7、手術糸
Sを送り出すために手術糸を固定しながら前進する送り
チャック、及び案内部(公報第4欄第1〜4行)を備
え、前記装置では縫合針への手術糸の取り付けを自動化
することができる。
【0004】また、特開平8−66402号公報には、
リードクリッパ手段より、縫合糸(手術糸)の先端側を
引っ張りながら針の孔部に挿入する装置が提案されてお
り、この装置では、リードクリッパ手段すなわちクリッ
パ右ガイドロッドに沿って上下に往復し、その間に底部
グリッパ手段すなわち左グリッパが左ガイドロッドに沿
って上下に往復(公報第78頁第46〜49行及び図13)
する装置が提案されている。
【0005】ところで、上記特公平5−11981号公
報の装置は、ロータリエンコーダにより手術糸を送り出
すものであるから、比較的柔らかい手術糸を用いると、
ロータリエンコーダより先の手術糸端側をスムーズ送る
ことができなくなることが予想される。一方、上記特開
平8−66402号公報の装置では、手術糸の先端側を
グリッパにより挟持し、グリッパが移動することによ
り、手術糸を送るものであるから、グリッパが移動距離
が手術糸の長さだけ必要となり、手術糸を送るための装
置が大型化することが予想される。
【0006】そこで、本発明は、種類に係わらず手術糸
をスムーズに送ることができる手術用縫合針の組立装置
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、後端
部から先端部方向に穿設した孔部を有する手術用縫合針
をかしめ止めする手術用縫合針の組立装置において、前
記孔部を手術糸の進入方向に向ける位置決め手段と、こ
の位置決め手段の針固定部に所定向きにした前記縫合針
を供給する針供給手段と、前記手術糸の端部を前記縫合
針の孔部に合せる糸供給手段と、前記位置決め手段と糸
供給手段により前記手術糸を前記縫合針の孔部に挿入し
た状態で、前記縫合針の後端部をかしめて該手術糸を固
定するかしめ手段とを備え、前記糸供給手段は、糸吸引
路と、この糸吸引路に接続可能に設けられた糸吸引手段
とを備えるものであり、糸吸引手段の吸引により、手術
糸が糸供給路内に吸引されて引出され、吸引を用いるか
ら手術糸の太さや強度などに係わらずスムーズに手術糸
を送ることができる。
【0008】また、請求項2の発明は、前記吸引手段に
より前記糸吸引路の一側から他側に前記手術糸を吸引
し、前記糸供給手段の一側に前記手術糸を固定する糸固
定部を設け、この糸固定部に固定した手術糸を切断する
切断手段を設けたものであり、一側から手術糸を吸引
し、その手術糸の一側を糸固定部により固定し、切断手
段により切断して所定長さの手術糸が得られる。
【0009】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施例を添付図面を
参照して説明する。図1ないし図24は本発明の一実施
例を示し、同図に示すように、縫合針Nをかしめ止めす
るかしめ手段1はダイス1A,1Bを有し、これらダイ
ス1A,1Bは、ガイド1Cにより、図2に示すように
2方向から中心部に向かって移動可能に設けられ、対向
する2方向から縫合針Nの後端部Naをかしめ止めでき
るようになっている。また、それらダイス1A,1B
は、それぞれマイクロメータ1D,1Eによりそのスト
ロークを調整できるようになっている。縫合針Nは、前
後進、上下動、左右動、回転のように任意の方向に動き
得る位置決め手段2により手術糸Sの端部に位置決めさ
れ、この位置決め手段2の前側に、縫合針Nを固定する
開閉チャックからなる針固定部3が設けられている。こ
の針固定部3には、針供給手段4により所定向きにした
縫合針Nが1個ずつ供給され、その針固定部3はかしめ
位置Kpに向かって進退する。図中2Aは針固定部3の
前後進の駆動をする駆動手段、2Bは針固定部3の上下
動及び左右動の駆動をする駆動手段、2Cは針固定部3
の左右動の駆動をする駆動手段、また、3Aは前記針固
定部3の開閉動作を行う開閉駆動手段であって、それら
駆動手段には、電動式や空気圧式などのものが用いられ
る。
【0010】前記針供給手段4は、複数の縫合針Nを並
べたパレット5と、このパレット5に並んだ縫合針Nの
向きを検出する検出手段6と、前記パレット5に並んだ
縫合針Nを挟持して前記針固定部3に移送する移送手段
7と、前記検出手段6により縫合針Nの後端部Naの向
きが前記所定向きに対応しない場合、縫合針Nの向きを
変える向き切換手段8とを備える。
【0011】前記パレット5は透明体からなり、その上
面には、図1,図3及び図4に示すように、前記縫合針
Nを挿入する挿入溝9が同一向きに複数刻設され、この
挿入溝9の平面形状は前記縫合針Nよりやや大きく形成
されている。そして、前記パレット5上に複数の縫合針
Nを供給し、図示しない振動装置により前記パレット5
を振動することにより、各挿入溝9に縫合針Nが挿入配
置され、各縫合針Nの中央側Nbが同一方向に向いて並
ぶ。この場合、振動により縫合針Nを挿入溝9に供給す
るものであるから、縫合針Nの後端部Naの向きは不揃
いとなる。尚、前記パレット5の挿入溝9の中央には、
移送爪13の下端を挿入する逃げ部9Aが凹設されてい
る。また、本装置においては、パレット5は回転台5A
の上に2つセットされており、針供給手段4側のパレッ
ト5から縫合針Nが全て移送された後、前記回転台5A
が180度回転して、縫合針Nを載置したパレット5が
自動的に交換される。
【0012】前記検出手段6は、図5及ぶ図6に示すよ
うに、パレット5上に沿って移動可能に設けられたモニ
ター手段10と、テレビモニタ11と、検出制御部12とから
なり、前記モニター手段10はテレビカメラなどであっ
て、パレット5上の挿入溝9の両端側にてそれぞれ縫合
針Nの端部の画像を出力し、この画像を前記テレビモニ
タ11が映出し、前記検出制御部12により、前記画像が走
査線等を利用した画像処理がなされ、演算により縫合針
Nの後端部Naの向きを検出する。すなわち、図5及ぶ
図6のテレビモニタ11に示すように、縫合針Nは、後端
部Naが先端部より太いから、挿入溝9における縫合針
Nの端部の面積を演算比較することにより、後端部Na
の向きを検出する。
【0013】前記移送手段7は、図7に示すように、開
閉可能に設けられた移送爪13と、この移送爪13を前後
動、左右動、上下動及び上下方向の中心軸13Aを中心に
回転する移動駆動手段14とを備えている。
【0014】前記向き切換手段8は、図7及び図8に示
すように、前後方向に設けた回転軸15の先端に、左右方
向の枢軸16を設け、この枢軸16に一対の反転体17,18を
開閉可能に設け、これら反転体17,18は平面略L型をな
し、それぞれの基端部17A,18Aが前記枢軸16に回動可
能に設けられ、それら基端部17A,18Aに伝達ローラ17
B,18Bがそれぞれ回動自在に設けられている。また、
前記回転軸15の側部には、エアーシリンダ20が配置さ
れ、このエアーシリンダ20の先端20Aが前記伝達ローラ
17B,18Bを押すことにより、対応する前記反転体17,
18が開成する。さらに、前記基端部17A,18Aと前記回
転軸15の基端側には、コイルスプリング21が設けられ、
このコイルスプリング21の収縮により、前記反転体17,
18が閉成する。尚、反転体17,18は、図示しないストッ
パーに係合することにより閉成位置が水平となる。そし
て、前記エアーシリンダ20とコイルスプリング21によ
り、前記反転体17,18を開閉する開閉手段22を構成して
いる。さらに、前記回転軸15の基端側には該回転軸15を
180度回動する電動式などの反転手段22Aが設けられ
ている。前記一対の反転体17,18の対向する面には、前
記縫合針Nを載置する載置面23,24が設けられ、一方の
反転体17の載置面23には、一対の針用溝25,26が設けら
れ、これら針用溝25,26は反転体17,18の中央の交叉部
27にて交叉し、また、針用溝25,26の両側は反転体17,
18の縁にそれぞれ開口し、他方の載置面24には永久磁石
等の磁石24Aが設けられている。さらに、針用溝25,26
を設けた部分は、ねじ止め等により前記反転体17,18に
着脱可能に設けられている。尚、前記載置面23,24に
は、移送爪13の下端を挿入する逃げ部28がそれぞれ凹設
されている。前記交叉部27に対向して位置合せ手段29が
設けられ、この位置合せ手段29は、エアーシリンダ30の
先端に作動片31を設けてなり、この作動片31が前記反転
体17,18の先端の所定位置まで進退するように構成され
ている。
【0015】前記向き切換手段8は切換制御部32を有
し、この切換制御部32は、前記検出制御部12と電気的に
接続され、パレット5に並んだ縫合針Nが所定向きに対
応する場合と、所定向きに対応しない場合で、以下のよ
うに前記向き切換手段8、移送手段7及び位置合せ手段
29を制御する。図3の左側の縫合針Nのように、その後
端部Naが所定向きであれば、移送爪13が縫合針Nを一
方の反転体17の右側の針用溝25に挿入し、挿入後、移送
爪13は上昇する。この場合、エアーシリンダ20の伸長に
より、他方の反転体18は開成しており、また、移送爪13
は、縫合針Nの後端部Naが反転体17,18の先端から
2.5〜3ミリ程度突出するように、移動中に中心軸13
Aを中心に回転する。前記針用溝25に縫合針Nを挿入し
た後、移送手段7は上方に移動して待機し、エアーシリ
ンダ20が収縮し、コイルスプリング21の弾性復元力によ
り他方の反転体18が閉成する。この閉成後、前記位置合
せ手段28が駆動し、作動片31が縫合針Nの後端部Naを
押して復帰する。この場合、作動片31は反転体17,18と
間隔H位置まで進退して復帰し、間隔Hを例えば2ミリ
としているから、縫合針Nの位置決めがなされる。すな
わち、前記パレット5の挿入溝9と縫合針Nとには所定
のクリアランスがあるから、移送手段7により移送する
縫合針Nの挟持位置には、ばらつきが生じるが、位置合
せ手段29により一定にすることができ、これにより、縫
合針Nの後端部Naと移送爪13の挟持位置とが一定とな
る。このようにして、反転体17,18における縫合針Nの
位置決めを行った後、他方の反転体18が開成し、上方で
待機していた移送爪13が降下して縫合針Nを挟持して針
固定部3に移送する。一方、図3の右側の縫合針Nのよ
うに、パレット5上の縫合針Nの向きが所定向きに対応
していない場合は、移送爪13が縫合針Nを一方の反転体
17の左側の針用溝26に挿入する。この場合も、移送爪13
は、縫合針Nの後端部Naが反転体17,18の先端から
2.5〜3ミリ程度突出するように、移動中に中心軸13
Aを中心に回転する。左側の針用溝26に縫合針Nを挿入
後、他方の反転体18が閉成して一対の反転体17,18の間
に縫合針Nを挟んだ状態となり、前記閉成後、反転手段
22Aが駆動して一対の反転体17,18が180度回転する
ことにより縫合針Nが反転する。次に、位置合せ手段29
により間隔Hが揃えられ、この後、上になった一方の反
転体17が開成し、載置面24に縫合針Nが向きを代えて載
置された状態となる。このようにして所定向きに対応す
る向きに切換えた縫合針Nを、移送爪13が挟持して針固
定部3に移送する。尚、縫合針Nは他方の載置面24の磁
石24Aにより吸着されているため、反転体17,18を回転
しても位置ずれすることがない。また、移送爪13がパレ
ット5の縫合針Nを挟持し、向き切換え手段8側に移動
し、前記移送爪13がパレット5上から移動した後、前記
検出手段6により、次の縫合針Nの向きの検出が行われ
ている。
【0016】前記位置決め手段2の前側には、図1に示
すように、回転テーブル41が設けられ、この回転テーブ
ル41上には複数の糸供給手段42が設けられ、この例では
4箇所の糸供給手段42を等間隔で配置している。この糸
供給手段42は、図9ないし図11に示すように、先端に
糸固定部たるチャック部43を有し、このチャック部43
は、下端側がV字突起状の上側チャック爪44と、上端側
側がV字溝状の下側チャック爪45とを有し、これらチャ
ック爪44,45が開閉手段46により開閉する。この開閉手
段46は、前記チャック爪44,45の後部に、スライドブロ
ック44A,45Aを一体に設け、これらスライドブロック
44A,45Aを、縦方向に設けた複数の案内棒47に上下移
動可能に設け、それらスライドブロック44A,45Aの後
部に案内ローラ44B,45Bをそれぞれ回動可能に設け、
これら案内ローラ44B,45Bに係合する先端が三角形状
のスライド部材48を前後動可能に設け、このスライド部
材48の上部中央に係合ローラ48Aを回動可能に設け、こ
の係合ローラ48Aに係合する斜辺部49Aを有するクラン
プ49を上下動可能に設け、このクランプ49を上下動する
エアーシリンダなどの駆動手段50を設け、さらに、上側
チャック爪44のスライドブロック44Aを下側に引張るコ
イルスプリングなどのばね(図示せず)と、下側チャッ
ク爪45のスライドブロック45Aを上方に引張るコイルス
プリングなどのばね(図示せず)とを糸供給手段42に設
けてなる。したがって、前記クランプ49を降下すると、
前記斜辺部49Aが係合ローラ48Aに係合してスライド部
材48が前進し、スライド部材48と各案内ローラ44B,45
Bの係合によりチャック爪44,45が開き、逆にスライド
部材48が後退すると、ばねの弾性復元力により、チャッ
ク爪44,45が閉まる。
【0017】前記チャック爪44,45間から前記回転テー
ブル41の中央側に向かって水平方向の可動吸引管51が設
けられ、この可動吸引管51はチャック爪44,45と同体的
に前後動する。さらに、前記可動吸引管51の後端には、
略90度に彎曲した固定吸引管52が接続され、前記可動
吸引管51の後端部51Aは細径に形成されており、この後
端部51Aが固定吸引管52内にスライド可能に挿入接続さ
れている。また、前記固定吸引管52の後側は、前記回転
テーブル41の中心に位置する回転軸41A内に縦設されて
収納されている。また、前記固定吸引管52の後端側は、
回転テーブル41の中央側を挿通して下方に延設されてお
り、この固定吸引管52の後端に、真空ポンプなどの糸吸
引手段53が接続されている。そして、前記可動吸引管51
と固定吸引管52とにより、糸吸引路54を構成しており、
上述したように前記糸吸引路54の一側である前側に前記
チャック部43が設けられ、該糸吸引路54の他側である後
側に前記糸吸引手段53が接続されるようになっている。
また、前記糸供給手段42の前後動は、前記回転テーブル
41の下面に設けたエアーシリンダ55によって行われ、チ
ャック部43と可動吸引管51とが一緒に前後動する。尚、
各糸供給手段42の糸吸引路54と前記糸吸引手段53とは、
切換えバルブ(図示せず)を介して接続され、個々の糸
吸引路54と前記糸吸引手段53とが選択的に連通及び閉鎖
され、この操作は装置の制御により行われるようになっ
ており、この例では、繰出し位置Jpにある糸供給手段
42の糸吸引路54の後部に糸吸引手段53が連通するように
なっている。
【0018】前記回転テーブル41は中央の回転軸41Aを
中心に回転可能に設けられており、電動式等の回転手段
61により回転し、この回転手段61は回転制御手段62によ
り制御される。この例では、前記回転テーブル41は反時
計回り方向に回転し、回転テーブル41の周囲には、糸繰
出し手段63が設けられ、この糸繰出し手段63は、図1に
示すように、前記かしめ位置Kpから回転テーブル41が
時計回り方向にほぼ90度回転した繰出し位置Jpに対
応して設けられている。図12ないし図15に示すよう
に、前記糸繰出し手段63の後部には、手術糸Sを巻いた
ボビン64が交換可能に設けられ、このボビン64から前記
糸繰出し手段63の先端まで手術糸Sの繰出し経路が設け
られ、この繰出し経路において、糸繰出し手段63の先端
には、可動繰出し管65と前後の固定繰出し管66,67とが
並んで設けられ、前記可動繰出し管65の後端側は細径に
形成されており、この細径部分が前の固定繰出し管66に
スライド可能に挿入接続されている。そして、糸繰出し
手段63に設けたエアーシリンダなどの進退手段68により
前記可動繰出し管65が前後方向に進退する。また、前後
の固定繰出し管66,67の間には、手術糸Sを送り出し、
その送り出し長さを計測するためのロータリーエンコー
ダ69が設けられている。一方、前記ボビン64側には、手
術糸Sの曲り癖を矯正するための加熱器70が縦設され、
この加熱器70の上部には案内ローラ71が設けられ、ま
た、糸繰出し手段63の側面には、案内ローラ72,73が設
けられ、この案内ローラ73は、前記固定繰出し管67の後
開口部67Aの斜め下方に配置されている。さらに、図1
3に示すように、前記後開口部67Aの後方で、前記案内
ローラ72の前側斜め上方には、手術糸Sを案内する棒状
の案内部74が横設され、この案内部74の前側に手術糸S
を検出するセンサ75が設けられ、このセンサ75は前記案
内部74の上方に発信部と受信部とを有する検出部75A,
75Aを上下にそれぞれ有し、これら検出部75Aは前記案
内部74より若干高い位置に設けられている。それら検出
部75A,75Aを手術糸Sが通過すると、前記発信部から
の光,赤外線等が遮断され、この遮断により手術糸Sの
硬化部Skを検出する。また、そのセンサ75と前記ロー
タリーエンコーダ69とは、繰出し制御手段76に電気的に
接続されている。前記手術糸Sには、所定間隔毎に硬化
剤により処理した硬化部Skが設けられ、この硬化部S
kは例えば20mm程度の長さを有する。尚、図14及
び図15においては、説明のために、硬化部Skを他の
部分より太く図示している。
【0019】また、前記糸繰出し手段63の前側には、手
術糸Sを斜めに切断するための鋏、ナイフなどからなる
切断手段77が設けられている。
【0020】次に、前記糸繰出し手段63による前記糸供
給手段42への手術糸Sの繰出しについて説明する。ま
ず、糸繰出し手段63に対向する位置の糸供給手段42は、
そのチャック部43を開成して待機する。これに対して、
糸繰出し手段63の進退手段68が作動して、可動繰出し管
65の前端が、前記可動吸引管51の先端位置まで移動し、
可動繰出し管65の先端から突出していた手術糸Sの先端
が、可動吸引管51内に挿入される。この後または前に、
前記糸吸引手段53が駆動して手術糸Sの吸引動作が開始
し、前記可動繰出し管65が前進した後、前記ロータリー
エンコーダ69が駆動し、ボビン64から手術糸Sを繰り出
す。この場合、糸吸引手段53により、手術糸Sは、糸吸
引路54の一側である前側から、他側である後側に吸引さ
れるから、ナイロン糸のような腰のある手術糸以外で
も、網糸などの比較的柔らかい手術糸でもスムーズに送
ることができる。また、ボビン64から引き出された手術
糸Sは、電熱コイルなどにより例えば130〜140°
Cに加熱された加熱器70に沿って送り出されることによ
り、曲り癖が矯正される。そして、繰り出された手術糸
Sは、図14に示すように、案内ローラ73の下を通っ
て、さらに案合部74に沿って繰出し管67の方向に向きを
変えて送られる。手術糸Sが所定量送られ、手術糸Sの
硬化部Skが案内部74に達すると、図15に示すよう
に、硬化部Skの先端側が立上がり、前記センサ75が手
術糸Sを検出する。この時点でセンサ75が検出信号を前
記繰出し制御手段76に出力し、繰出し制御手段76の制御
により、ロータリーエンコーダ69が手術糸Sを前記チャ
ック部43の前まで送って繰出しを停止する。この場合、
センサ75とチャック部43の前までの長さは既知であるか
ら、ロータリーエンコーダ69により送り出し長さを測定
して、硬化部Skをチャック部43の前で停止することが
でき、この停止後、糸吸引手段53を停止すると共に、チ
ャック部43を閉める。チャック部43により手術糸Sを挟
んで固定したら、可動繰出し管65を後退し、切断手段77
の先端が硬化部Sk位置まで移動して切断を行った後、
後退する。この切断は手術糸Sの長手方向に対して斜め
方向に切断するから、縫合針Nの孔部Nbへの挿入が容
易になる。
【0021】このようにして、糸繰出し手段63から所定
長さの手術糸Sが供給された後、回転テーブル41が90
度回転し、手術糸Sの端部がかしめ位置Kp側に向けら
れる。このかしめ位置Kp付近には、図2及び図16に
示すように、2方向から監視し得る例えばテレビカメラ
からなる2組のモニター81,82が相互に交叉する方向に
配置され、これらモニター手段81,82の出力はそれぞれ
テレビモニター81A,82Aに出力されるとともに、芯合
せ制御手段83に出力される。尚、この例では、モニター
手段81,82は90度異なる方向からかしめ位置Kpをモ
ニターしている。
【0022】手術糸Sのかしめ止めに際しては、手術糸
Sを先端から若干突出したチャック部43が、かしめ位置
Kpに前進するとともに、縫合針Nを固定した針固定部
3が、手術糸Sをその後端部Naの孔部Nbに挿入し得
る位置に移動する。このとき、モニター手段81の出力を
映像するテレビモニター81Aには、図16に示すよう
に、縫合針Nと手術糸Sの先端部との関係が映し出され
る。この画像は例えば走査線を利用して画像処理がなさ
れ、上方の走査線により縫合針Nのエッジが検出され、
演算により縫合針Nの中心線を求めることができ、さら
に、下方の走査線を用いて手術糸Sのエッジが検出さ
れ、同様に演算により中心線が求められる。これらの中
心線同志が一致しているか否かにより、芯合せ制御手段
83により縫合針Nと手術糸Sとの芯の狂いが検出され、
この狂いがなくなるように位置決め手段2の駆動手段2
A,2B,2Cを動作させて、芯合せを自動的に行う。
また、90度異なる方向からモニターしているモニター
手段82のテレビモニター82Aについても同様にモニター
している方向の芯合せ動作がなされ、縫合針Nと手術糸
Sの先端部の芯合せが完全に行われる。そして、針固定
部3が縫合針Nを固定しながら、図16の位置からさら
に前進して、手術糸Sが縫合針Nの孔部Nbに予め定め
られた長さだけ挿入された後も、チャック部43は手術糸
Sを固定するとともに、針固定部3は手術針Nを固定し
ている。前記挿入後、かしめ手段1のダイス1A,1B
により手術糸Sを挿入した縫合針Nの後端部Nbを押し
潰し、さらに、位置決め手段2は手術糸Sの長さ方向を
中心にして90度回転し、再びダイス1A,1Bにより
後端部Nbを押し潰すと、後端部Nbは図17に示す状
態となって、手術糸Sが縫合針Nにかしめ止めされる。
尚、2回のかしめ後、縫合針Nは、先端が下向きとな
る。
【0023】このかしめ止めが終了した後、回転テーブ
ル41がかしめ位置Kpから反時計回り方向に90度回転
し、検査位置Lpで停止し、この検査位置Lpに対応し
て、排出兼用の検査手段91が設けられている。この検査
手段91は、図1及び図18に示すように、前側に左右方
向に開閉する挟持部92を備え、この挟持部92が進退手段
93により回転テーブル41に向かって進退し、また、前記
挟持部92を開閉駆動するエアーシリンダなどの開閉手段
94を有する。さらに、前記検査位置Lpにおける前記チ
ャック部43の前側には、手術糸Sの有無を検出するセン
サ95が設けられ、このセンサ95は下方が開口し、左右に
対向して設けた発信部と受信部からなる検出部95A,95
Aを有し、そのセンサ95は昇降手段96により昇降する。
また、検査手段91の作動を制御する検査制御手段97が設
けられている。
【0024】次に、前記検査制御手段97によるかしめの
検査とかしめ後の縫合針Nと手術糸Nの排出について説
明する。上述したように、かしめ位置Kpでかしめ後の
縫合針Nは回転テーブル41の回転により、検査位置Lp
に送られる。これに対して、開いた状態で挟持部92が進
退手段93の駆動により前進し、縫合針Nの位置で開閉手
段94の駆動により挟持部92が縫合針Nを挟持する。この
挟持状態で、挟持部92が若干後退する。尚、実際には2
0mm程度後退するが、前記チャック爪44,45の係合部
分は機械加工による研磨がなされているため、手術糸S
を損傷することなく、チャック爪44,45間から手術糸S
を引き出すことができる。次に、昇降手段96の駆動によ
り、前記センサ95がチャック部43と縫合針Nの後端部N
aとの間に降下する。そして、縫合針Nの後退により手
術糸Sが引き出された場合は、この手術糸Sを検出し、
かしめが適性に行われたことを示す検出信号をセンサ95
が出力し、センサ95は上方に復帰する。一方、かしめ強
度が所定以下であれば、孔部Nbから手術糸Sが抜け出
し、手術針Nのみが後退することになり、センサ95は手
術糸Sを検出しないで上方に復帰する。このようにし
て、かしめ止めの確認をセンサ95により行い、また、進
退手段93により挟持部92がさらに後退することにより、
チャック部43から手術糸Sを抜き取り、かしめ後の縫合
針Nと手術糸Sを、図示しないハンドリング手段により
パッケージトレーに移送して梱包する。尚、かしめ止め
が不十分であっても、前記センサ95は、縫合針N側に降
下するから、チャック部43から突出する手術糸Sの端部
を検出することはない。また、かしめ止めが不十分の場
合、挟持部92は、縫合針Nを挟んだまま所定位置まで後
退した後、開成し、縫合針Nは、下方に配置した針受け
容器(図示せず)内に落下する。
【0025】次に、前記検査手段91により、かしめ止め
が不十分であった場合、位置決め手段2側に残った手術
糸Sを排出する糸排出手段101 について説明する。針排
出手段101 は、図1に示すように、回転テーブル41の回
転における前記検査位置Lpと繰り出し位置Jpとの間
に設けられ、この例では、検査位置Lpから回転テーブ
ル41が反時計回り方向に略45度回った位置に設けられ
ている。前記糸排出手段101 は、図19に示すように、
前側に上下方向に開閉する挟持部102 を備え、この挟持
部102 には、上下対をなす押えローラ103 ,104 が回動
可能に設けられ、下の押えローラ104 の一側には、排出
駆動手段たる電動モータ105 が縦設され、この電動モー
タ105 の回転軸に円筒ねじのウォーム106 を設け、この
ウォーム106 に噛合するギヤ107 を前記押えローラ104
の一側に設けている。また、糸排出手段101 には前記挟
持部102 を前記回転テーブル41側に向かって進退する進
退手段108 が設けられている。尚、前記挟持部102 はエ
アーシリンダなどの開閉手段109 により開閉する。
【0026】そして、前記検査手段91により、かしめ止
めが不十分であった場合、すなわち、前記センサ95によ
り手術糸Sが検出されない場合、回転制御手段62によ
り、回転テーブル41が45度回転して糸排出手段101 の
位置で停止する。次に、前記進退手段107 により前記挟
持部102 がチャック部43まで前進し、上下の押えローラ
103 ,104 が閉まり、挟持部進退手段107 により挟持部
102 が所定長さだけ後退する。尚、この後退の前に前記
チャック部43は開成しておく。その場合、ウォーム106
とギヤ107 との噛合により、前記下の押えローラ10の回
転に制動がかけられているから、上下の押えローラ103
,104 により挟んで手術糸Sを引き出すことができ
る。次に、電動モータ105 の駆動により下の押えローラ
104 を回転し、手術糸Sを図示しない後方の排出ケース
に排出する。
【0027】さらに、前記針固定部3の詳細につき説明
すると、前記針固定部3は、図20ないし図24に示す
ように、左右一対の挟持体301 ,302 を有し、これら挟
持体301 ,302 が前記駆動手段3Aにより開閉し、ま
た、それら挟持体301 ,302 は位置決め手段2に交換可
能に設けられている。前記挟持体301 はその先端側に中
央側に突出する挟持部303 を有し、この挟持部303 の内
側に針挿入溝304 を形成し、この針挿入溝304 は、内端
側の拡大溝部304 Aと、この拡大溝部304 Aの底部に連
続する逃げ溝部304 Bとからなり、挟持体301 の上面30
1 A寄りに設けられている。前記挟持体302 は、先端側
に針載置面305 を有し、この針載置面305は前記挟持体3
02 の上面302 Aより一段低く形成され、さらに、この
針載置面305 には、前記移送爪13の下端を挿入する逃げ
部306 が凹設されている。また、前記挟持体302 の先端
には、挟持部307 が設けられ、この挟持部307 の内端
は、挟持体302 の内面より突出し、内縁が縦方向に形成
されている。そして、上述した向き切換え手段8によ
り、所定向きにされた縫合針Nは移送手段7の移送爪13
により後端部Naが前後方向に向くようにして前記針載
置面305 に載置され、後端部Naが挟持体302 の先端か
ら2ミリ突出する位置に載置される。尚、上述したよう
に、縫合針Nは、向き切換え手段8において位置合せ手
段29により、位置合わせされ、後端部Naと移送爪13に
よる縫合針Nの挟持位置が正しく位置合わせされている
から、縫合針Nの形状に合わせて移送爪13を平面回動す
ることにより、後端部Naを正しい向きに向けることが
でき、また、その平面回動量は使用する縫合針Nにより
予め設定している。次に、開閉駆動手段3Aの動作によ
り挟持体301 ,302 が閉まり、拡大溝部304 Aの2辺と
挟持部307 の内縁とによる3点により縫合針Nが固定さ
れる。
【0028】次に前記工程につき説明すると、針供給手
段4においては、上述した制御により、パレット5上に
並んだ縫合針Nを、所定向きにして、針固定部3に供給
し、かしめ位置Kpに対応する位置決め手段2と針供給
手段4の動作により、縫合針Nの孔部Nbに手術糸Sの
先端を挿入した後、前記かしめ手段1によるかしめ止め
が行われる。一方、同時に、糸繰出し手段63において
は、上述した制御により、繰出し位置Jpに位置する糸
供給手段42に手術糸Sを繰出すと共に、糸吸引手段53に
よる吸引を行い、所定長さだけ手術糸Sを吸引したら、
チャック部43を閉め、切断手段77により、手術糸Sを切
断する。他方、同時に、検査手段91においては、上述し
た制御により、かしめ止め後の縫合針Nを引張って検査
を行うと共に、縫合針Nと手術糸Sの排出を行い、各位
置Jp,Kp,Lpにおいて、同時に、手術糸Sの繰出
しと、かしめ止めと、検査排出の作業が行われ、次に、
回転テーブル41が90度回転して、次の作業に移行し、
回転テーブル41は90度ずつ回転して対応する作業が連
続的に行われる。但し、検査手段91において、かしめ止
めの不良を検出した場合は、回転テーブル41が45度回
転し、糸排出手段101により、手術糸Sのみが残った糸
供給手段42から手術糸Sを排出し、排出後に、回転テー
ブル41を45度回転して、他の糸供給手段42を各位置J
p,Kp,Lpに合せるように制御がなされる。尚、針
固定部3の左右にはコイルスプリングなどのばね308 ,
308 がそれぞれ設けられ、このばね308 ,308 の弾性に
より前記挟持体301 ,302 の間が閉められ、したがっ
て、前記開閉手段3Aは、それらばね308 ,308 の弾性
に抗して前記挟持体301 ,302 を開くタイプのものであ
ればよい。
【0029】このように本実施例では、請求項1に対応
して、後端部Naから先端部方向に穿設した孔部Nbを
有する手術用縫合針Nをかしめ止めする手術用縫合針N
の組立装置において、孔部Nbを手術糸Sの進入方向に
向ける位置決め手段2と、この位置決め手段2の針固定
部3に所定向きにした縫合針Nを供給する針供給手段4
と、手術糸Sの端部を縫合針Nの孔部Nbに合せる糸供
給手段42と、位置決め手段2と糸供給手段42により手術
糸Sを縫合針Nの孔部Nbに挿入した状態で、縫合針N
の後端部をかしめて該手術糸Sを固定するかしめ手段1
とを備え、糸供給手段42は、糸吸引路54と、この糸吸引
路54に接続可能に設けられた糸吸引手段53とを備えるも
のであるから、糸吸引手段53の吸引により、手術糸Sが
糸供給路54内に吸引されて引出され、吸引を用いるから
手術糸の太さや強度などに係わらずスムーズに手術糸S
を送ることができる。また、手術糸を挟持して移動する
ものとは異なり、手術糸Sを引出す装置の小形化及び簡
略化を図ることができる。
【0030】また、このように本実施例では、請求項2
に対応して、糸吸引手段53により糸吸引路54の一側から
他側に手術糸Sを吸引し、糸供給手段53の一側に手術糸
Sを固定する糸固定部たるチャック部43を設け、このチ
ャック部43に固定した手術糸Sを切断する切断手段77を
設けたものであるから、一側から手術糸Sを吸引し、そ
の手術糸Sの一側をチャック部43により固定し、切断手
段77により切断して所定長さの手術糸Sを得ることがで
きる。また、チャック部43に固定した状態で切断するこ
とにより、チャック部43から所定長さだけ手術糸Sの端
部が突出した状態となり、この後、糸供給手段42を用い
た縫合針Nと手術糸Sの端部とのかしめ作業を良好に行
うことができる。
【0031】また、実施例上の効果として、糸吸引路54
は、可動吸引管51の先端部51Aを細径に形成し、この先
端部51Aが固定吸引管52内にスライド可能に挿入接続し
ているから、チャック部43の前後動が可能となる。ま
た、固定吸引管52は彎曲状であるから、手術糸Sをスム
ーズに吸引することができ、さらに、固定吸引管52の後
側を回転テーブル41の回転軸41A内に縦設したから、前
記後側をコンパクトに収納することができると共に、糸
吸引路54の長さを比較的長くすることができる。また、
糸吸引路54を連続する断面円形の管により構成したか
ら、手術糸Sの吸引及び排出をスムーズに行うことがで
きる。しかも、回転テーブル41に複数の糸供給部42を設
け、各糸供給部42に糸吸引路54を設けているから、回転
テーブル41に所定長さに切断した複数の手術糸Sを収納
し、かしめ止め,排出などの作業を同時の行うことがで
きる。さらに、反転体17,18に載置した縫合針Nを位置
合わせする位置合わせ手段29を設けたから、クリアラン
スのある挿入溝9から運んできた縫合針Nの位置合わせ
を行うことができる。また、反転体17,18の基端部17
A,18Aに、伝達ローラ19を回動自在に設け、この伝達
ローラ19を押す開閉駆動手段たるエアーシリンダ20を1
つ設けたから、この1つのエアーシリンダ20を用いて上
になった反転体17,18の開閉を行うことができる。さら
に、他方の反転体18には磁石24Aを設けたから、反転時
に縫合針Nが位置ずれすることがない。また、回転台5
Aの上に2つパレット5,5がセットされ、針供給手段
4側のパレット5から縫合針Nが全て移送した後、前記
回転台5Aが180度回転するように制御するから、縫
合針Nを載置したパレット5を自動的に交換することが
でき、回転後、空になったパレット5に縫合針Nをセッ
トすればよいから、縫合針Nの供給を連続して行うこと
ができる。さらに、挟持体302 に、縫合針Nを載置する
針載置面305 を設けると共に、移送爪13の下端を挿入す
る逃げ部306 が凹設したから、移送手段7の移送爪13か
らの縫合針Nの受け渡しをスムーズに行うことができ
る。また、挟持体301 ,302 を閉めると、縫合針Nを拡
大溝部304 Aの2辺と挟持部307 の内縁とによる3点に
より挟持するから、縫合針Nを位置決め状態で確実に固
定することができる。さらに、回転テーブル41に複数の
糸供給手段42を設けたから、糸繰出しとかしめ止めと糸
排出の作業を同時に行うことができる。また、チャック
爪44の下端がV字突起状で、チャック爪45がV字溝状で
あるから、チャック爪44,45間に挟む手術糸Sの左右方
向の位置を正しく位置決めすることができる。また、手
術糸Sに硬化部Skを設け、この硬化部Skをセンサ75
により検出するようにしたから、硬化部Skを所定間隔
で設けておくことにより、手術糸Sの長さを正しく管理
することができ、しかも、硬化部Skにおいて手術糸S
を切断するように構成したから、その切断した端部をス
ムーズに孔部Nbに挿入することができ、網糸などの比
較的柔らかい手術糸でも、かしめ作業を良好に行うこと
ができる。さらに、検査手段91は、縫合針Nを挟持部92
により縫合針Nを後方に引っ張った後、縫合針Nと糸供
給手段42との間の手術糸Sの存在を確認するセンサ95を
備えるから、縫合針Nまたは手術糸Sの一方を引張っ
て、その張力によりかしめを検査するものより、信頼性
の高いものとなる。また、糸排出手段101 は、上下の押
えローラ103 ,104 で手術糸Sを挟持して引き出し、そ
の一方のローラ104 を回転して手術糸Sを排出するもの
であるから、挟持及び引出しに係わる機構が簡易なもの
となる。
【0032】図25は本発明の第2実施例を示し、上記
第1実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説
明を省略して詳述すると、この例では、糸排出手段101
をかしめ位置Kpの正面に配置しており、糸繰出し手段
63,位置決め手段2,検査手段91及び糸排出手段101 が
回転テーブル41の回りに90度間隔で配置されており、
検査手段において、かしめ止めの不良を検出した場合の
み、回転テーブル41が回転した後、そのかしめ止め不良
の手術糸Sを持つ糸供給手段42に対して、糸排出手段10
1 が動作して手術糸Sの排出が行われ、この排出作業
は、他の糸供給手段42,42,42における糸繰出し手段63
からの糸繰出し、かしめ止め、検査の作業と同時に行わ
れる。
【0033】尚、本発明は上記各実施例に限定されるも
のではなく、本発明の容易の範囲内において、種々の変
形実施が可能である。例えば、位置決め手段と糸供給手
段により前記手術糸を前記縫合針の孔部に挿入する場
合、実施例においては、位置決め手段と糸供給手段の両
者が進退するように構成したが、位置決め手段と糸供給
手段の一方の進退して孔部に手術糸Sを挿入してもよ
い。また、実施例においては、回転テーブルに複数の糸
供給手段を設けたが、糸供給手段が1つのみのものに
も、本発明は実施可能である。さらに、糸吸引路の形状
は適宜選定可能であり、例えば直線状のものであっもよ
い。また、請求項1においては、糸供給路の一側から他
側に手術糸を吸引し、その他側に糸固定部を設けてもよ
い。さらに、糸吸引手段は、負圧を生じるものであれ
ば、各種のものを用いることができる。
【0034】
【発明の効果】請求項1の発明は、後端部から先端部方
向に穿設した孔部を有する手術用縫合針をかしめ止めす
る手術用縫合針の組立装置において、前記孔部を手術糸
の進入方向に向ける位置決め手段と、この位置決め手段
の針固定部に所定向きにした前記縫合針を供給する針供
給手段と、前記手術糸の端部を前記縫合針の孔部に合せ
る糸供給手段と、前記位置決め手段と糸供給手段により
前記手術糸を前記縫合針の孔部に挿入した状態で、前記
縫合針の後端部をかしめて該手術糸を固定するかしめ手
段とを備え、前記糸供給手段は、糸吸引路と、この糸吸
引路に接続可能に設けられた糸吸引手段とを備えるもの
であり、種類に係わらず手術糸をスムーズに送ることが
できる手術用縫合針の組立装置を提供することができ
る。
【0035】また、請求項2の発明は、前記吸引手段に
より前記糸吸引路の一側から他側に前記手術糸を吸引
し、前記糸供給手段の一側に前記手術糸を固定する糸固
定部を設け、この糸固定部に固定した手術糸を切断する
切断手段を設けたものであり、種類に係わらず手術糸を
スムーズに送ることができる手術用縫合針の組立装置を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す装置の全体平面図で
ある。
【図2】本発明の第1実施例を示すかしめ手段の正面図
である。
【図3】本発明の第1実施例を示すパレットの要部の平
面図である。
【図4】本発明の第1実施例を示すパレットの要部の断
面図である。
【図5】本発明の第1実施例を示す検出手段の説明図で
あり、テレビモニタは、縫合針の後端部を映している。
【図6】本発明の第1実施例を示す検出手段の説明図で
あり、テレビモニタは、縫合針の先端部を映している。
【図7】本発明の第1実施例を示す向き切換手段と移送
手段の側面図である。
【図8】本発明の第1実施例を示す向き切換手段の平面
図である。
【図9】本発明の第1実施例を示すチャック部の正面図
である。
【図10】本発明の第1実施例を示すチャック部を閉め
た状態の糸供給手段の側面図である。
【図11】本発明の第1実施例を示すチャック部を開い
た状態の糸供給手段の側面図である。
【図12】本発明の第1実施例を示す糸繰出し手段の側
面図である。
【図13】本発明の第1実施例を示す糸繰出し手段のセ
ンサ付近の斜視図である。
【図14】本発明の第1実施例を示す糸繰出し手段にお
ける手術糸の経路を示す側面図であり、案内部に沿って
手術糸が送られている状態である。
【図15】本発明の第1実施例を示す糸繰出し手段にお
ける手術糸の経路を示す側面図であり、案内部に手術糸
の硬化部が達した状態である。
【図16】本発明の第1実施例を示す芯合せ制御手段回
りの説明図である。
【図17】本発明の第1実施例を示す縫合針に手術糸を
取り付けた状態の断面図である。
【図18】本発明の第1実施例を示す検査手段の先端側
の斜視図である。
【図19】本発明の第1実施例を示す糸排出手段の先端
側の側面図である。
【図20】本発明の第1実施例を示す針固定部の平面図
である。
【図21】本発明の第1実施例を示す一方の挟持体の平
面図である。
【図22】本発明の第1実施例を示す一方の挟持体の正
面図である。
【図23】本発明の第1実施例を示す一方の挟持体の針
挿入溝の拡大図である。
【図24】本発明の第1実施例を示す他方の挟持体の斜
視図である。
【図25】本発明の第2実施例を示す装置の全体平面図
である。
【図26】本発明の第1実施例を示す手術糸を取り付け
た縫合針の平面図である。
【符号の説明】
1 かしめ手段 2 位置決め手段 3 針固定部 4 針供給手段 42 糸供給手段 43 チャック部(糸固定部) 53 糸吸引手段 54 糸吸引路 77 切断手段 N 縫合針 Na 後端部 Nb 孔部 Nc 中央側 S 手術糸

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 後端部から先端部方向に穿設した孔部を
    有する手術用縫合針をかしめ止めする手術用縫合針の組
    立装置において、前記孔部を手術糸の進入方向に向ける
    位置決め手段と、この位置決め手段の針固定部に所定向
    きにした前記縫合針を供給する針供給手段と、前記手術
    糸の端部を前記縫合針の孔部に合せる糸供給手段と、前
    記位置決め手段と糸供給手段により前記手術糸を前記縫
    合針の孔部に挿入した状態で、前記縫合針の後端部をか
    しめて該手術糸を固定するかしめ手段とを備え、前記糸
    供給手段は、糸吸引路と、この糸吸引路に接続可能に設
    けられた糸吸引手段とを備えることを特徴とする手術用
    縫合針の組立装置。
  2. 【請求項2】 前記吸引手段により前記糸吸引路の一側
    から他側に前記手術糸を吸引し、前記糸供給手段の一側
    に前記手術糸を固定する糸固定部を設け、この糸固定部
    に固定した手術糸を切断する切断手段を設けたことを特
    徴とする請求項1記載の手術用縫合針の組立装置。
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