JPH10262978A - 手術用縫合針の組立装置 - Google Patents

手術用縫合針の組立装置

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JPH10262978A
JPH10262978A JP9068784A JP6878497A JPH10262978A JP H10262978 A JPH10262978 A JP H10262978A JP 9068784 A JP9068784 A JP 9068784A JP 6878497 A JP6878497 A JP 6878497A JP H10262978 A JPH10262978 A JP H10262978A
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JP
Japan
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case
needle
surgical thread
thread
surgical
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JP9068784A
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English (en)
Inventor
Tsuyoshi Uetake
強 植竹
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Keisei Medical Industrial Co Ltd
Original Assignee
Keisei Medical Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケースに手術糸を収納する作業の自動化を容
易に行うことができる手術用縫合針の組立装置を提供す
る。 【解決手段】 糸繰出し手段123 によりケース51内に手
術糸Sを送り込む。この送り込んだ手術糸Sを切断手段
137 により切断する。この切断した手術糸Sの後側をチ
ャック部43により保持する。このチャック部43により保
持した手術糸Sの後端部に、手術糸Sをかしめ固定す
る。予めケース51に手術糸Sを収納した後に、その手術
糸Sに縫合針をかしめ止めするため、ケース51への手術
糸Sの収納作業を容易に行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、手術用縫合針に手
術糸を自動的に取り付けるための手術用縫合針の組立装
置に係わり、特に手術糸をケースに収納する手術用縫合
針の組立装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】外科手術等で用いられ
る手術用縫合針には、予め手術糸が取り付けられている
ものが多く用いられている。しかし、この手術用縫合針
は極めて多種のものが用いられ、寸法的にも直径が1mm
以下のものもあり、この大きさに伴って取り付ける手術
糸も細くなる。そして、従来、手術用縫合針に手術糸を
取り付けるには各種の方法があるが、図46に示すよう
なタテ孔式のものが使い易いために好まれている。この
タテ孔式の縫合針Nに対する手術糸Sの取り付けは、従
来では、1個ずつ手作業で円弧状の縫合針Nのスウエッ
ジと称する後端部Naに設けた孔部Nbに手術糸Sの先
端を差し込み、かしめ止め機械により手術糸Sをかしめ
止めしていた。しかし、この手作業による取り付けは熟
練を要すると共に、作業能率にも劣り、しかも、製品不
良の発生率も大きいという欠点がある。
【0003】そこで、同一出願人は、特公平4−665
79号公報において、手術用縫合針の後端部から先端部
方向に向け穿孔した孔部に手術糸を挿入してかしめ止め
する装置を提案している。ところで、この特公平4−6
6579号公報では、縫合針への手術糸の取り付けを自
動化することができるが、取付け済みの縫合針と手術糸
をケースに収納する具体的な構成は開示されておらず、
手術糸に縫合針を取付けた後、手術糸と縫合針とをケー
スに収めるには、別個に包装装置等が必要となる。
【0004】そこで、取付け済みの縫合針と手術糸をパ
ッケージングするものが特開平8−66402号公報に
提案されており、この装置では、ロータリースエージダ
イヤルに取付けられた4つのワークステーションで連続
的に利用して針縫合糸アセンブリを形成(公報第75頁右
欄最下行〜第76頁左欄第2行)し、自動包装装置は、ロ
ータリー縫合糸巻き付け及び包装ダイヤルの周辺に位置
する8つワークステーション(公報第76頁左欄第23〜25
行)を備えている。
【0005】しかし、上記特開平8−66402号公報
の装置では、手術糸を縫合針にかしめ固定した後、その
手術糸をトレーに装着するものであるから、取付け後の
縫合針と手術糸とをロータリー縫合糸巻き付け及び包装
ダイヤルに受け渡す必要があると共に、その手術糸をト
レーに装着する作業に複雑な装置が必要となる。
【0006】そこで、本発明は、ケースに手術糸を収納
する作業の自動化を容易に行うことができる手術用縫合
針の組立装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、後端
部から先端部方向に穿設した孔部を有する手術用縫合針
に手術糸をかしめ止めする手術用縫合針の組立装置にお
いて、ケース内に収納した手術糸の端部を前記縫合針の
孔部に挿入した状態で、前記縫合針の後端部をかしめて
手術糸を固定するかしめ手段を設けたものであり、予め
ケースに手術糸を収納した後に、その手術糸に縫合針を
かしめ止めするため、かしめ後に手術糸をケースに収納
する場合に比べ、ケースへの手術糸の収納作業を容易に
行うことができ、自動化も容易となる。
【0008】また、請求項2の発明は、後端部から先端
部方向に穿設した孔部を有する手術用縫合針に手術糸を
かしめ止めする手術用縫合針の組立装置において、ケー
スを保持するケース保持手段と、このケース保持手段に
より保持した前記ケース内に、手術糸を送り込む糸繰出
し手段と、この送り込んだ手術糸の後側を保持する糸保
持手段と、この糸保持手段により保持した手術糸の後端
部を前記縫合針の孔部に挿入した状態で、前記縫合針の
後端部をかしめて手術糸を固定するかしめ手段とを備え
るものであり、ケース保持手段によりケースを保持し、
このケース内に、糸繰出し手段により手術糸を送り込
み、その手術糸の後側を糸挟持手段により保持し、この
状態で手術糸の後端部に縫合針をかしめ固定することに
より、ケースに収納した手術糸に、縫合針をかしめ止め
した製品が得られる。
【0009】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施例を添付図面を
参照して説明する。図1ないし図46は本発明の一実施
例を示し、図1に示すように、縫合針Nをかしめ止めす
るかしめ手段1はダイス1A,1Bを有し、これらダイ
ス1A,1Bは、ガイド1Cにより、図2に示すように
2方向から中心部に向かって移動可能に設けられ、対向
する2方向から縫合針Nの後端部Naをかしめ止めでき
るようになっている。また、それらダイス1A,1B
は、それぞれマイクロメータ1D,1Eによりそのスト
ロークを調整できるようになっている。縫合針Nは、前
後進、上下動、左右動、回転のように任意の方向に動き
得る位置決め手段2により手術糸Sの端部に位置決めさ
れ、この位置決め手段2の前側に、縫合針Nを固定する
開閉チャックからなる針固定部3が設けられている。こ
の針固定部3には、針供給手段4により所定向きにした
縫合針Nが1個ずつ供給され、その針固定部3はかしめ
位置Kpに向かって進退する。図中2Aは針固定部3の
前後進の駆動をする駆動手段、2Bは針固定部3の上下
動及び左右動の駆動をする駆動手段、2Cは針固定部3
の左右動の駆動をする駆動手段、また、3Aは前記針固
定部3の開閉動作を行う開閉駆動手段であって、それら
駆動手段には、電動式や空気圧式などのものが用いられ
る。尚、この例では、前記手術糸Sは後述するケースに
収納され、その手術糸Sはナイロン製等の腰の有る材質
のものが用いられる。
【0010】前記針供給手段4は、複数の縫合針Nを並
べたパレット5と、このパレット5に並んだ縫合針Nの
向きを検出する検出手段6と、前記パレット5に並んだ
縫合針Nを挟持して前記針固定部3に移送する移送手段
7と、前記検出手段6により縫合針Nの後端部Naの向
きが前記所定向きに対応しない場合、縫合針Nの向きを
変える向き切換手段8とを備える。
【0011】前記パレット5は透明体からなり、その上
面には、図1,図3及び図4に示すように、前記縫合針
Nを挿入する挿入溝9が同一向きに複数刻設され、この
挿入溝9の平面形状は前記縫合針Nよりやや大きく形成
されている。そして、前記パレット5上に複数の縫合針
Nを供給し、図示しない振動装置により前記パレット5
を振動することにより、各挿入溝9に縫合針Nが挿入配
置され、各縫合針Nの中央側Ncが同一方向に向いて並
ぶ。この場合、振動により縫合針Nを挿入溝9に供給す
るものであるから、縫合針Nの後端部Naの向きは不揃
いとなる。尚、前記パレット5の挿入溝9の中央には、
移送爪13の下端を挿入する逃げ部9Aが凹設されてい
る。また、本装置においては、パレット5は回転台5A
の上に2つセットされており、針供給手段4側のパレッ
ト5から縫合針Nが全て移送された後、前記回転台5A
が180度回転して、縫合針Nを載置したパレット5が
自動的に交換される。
【0012】前記検出手段6は、図5及び図6に示すよ
うに、パレット5上に沿って移動可能に設けられたモニ
ター手段10と、テレビモニタ11と、検出制御部12とから
なり、前記モニター手段10はテレビカメラなどであっ
て、パレット5上の挿入溝9の両端側にてそれぞれ縫合
針Nの端部の画像を出力し、この画像を前記テレビモニ
タ11が映出し、前記検出制御部12により、前記画像が走
査線等を利用した画像処理がなされ、演算により縫合針
Nの後端部Naの向きを検出する。すなわち、図5及び
図6のテレビモニタ11に示すように、縫合針Nは、後端
部Naが先端部より太いから、挿入溝9における縫合針
Nの端部の面積を演算比較することにより、後端部Na
の向きを検出する。
【0013】前記移送手段7は、図7に示すように、開
閉可能に設けられた移送爪13と、この移送爪13を前後
動、左右動、上下動及び上下方向の中心軸13Aを中心に
回転する移動駆動手段14とを備えている。
【0014】前記向き切換手段8は、図7及び図8に示
すように、前後方向に設けた回転軸15の先端に、左右方
向の枢軸16を設け、この枢軸16に一対の反転体17,18を
開閉可能に設け、これら反転体17,18は平面略L型をな
し、それぞれの基端部17A,18Aが前記枢軸16に回動可
能に設けられ、それら基端部17A,18Aに伝達ローラ17
B,18Bがそれぞれ回動自在に設けられている。また、
前記回転軸15の側部には、エアーシリンダ20が配置さ
れ、このエアーシリンダ20の先端20Aが前記伝達ローラ
17B,18Bを押すことにより、対応する前記反転体17,
18が開成する。さらに、前記基端部17A,18Aと前記回
転軸15の基端側には、コイルスプリング21が設けられ、
このコイルスプリング21の収縮により、前記反転体17,
18が閉成する。尚、反転体17,18は、図示しないストッ
パーに係合することにより閉成位置が水平となる。そし
て、前記エアーシリンダ20とコイルスプリング21によ
り、前記反転体17,18を開閉する開閉手段22を構成して
いる。さらに、前記回転軸15の基端側には該回転軸15を
180度回動する電動式などの反転手段22Aが設けられ
ている。前記一対の反転体17,18の対向する面には、前
記縫合針Nを載置する載置面23,24が設けられ、一方の
反転体17の載置面23には、一対の針用溝25,26が設けら
れ、これら針用溝25,26は反転体17,18の中央の交叉部
27にて交叉し、また、針用溝25,26の両側は反転体17,
18の縁にそれぞれ開口し、他方の載置面24には永久磁石
等の磁石24Aが設けられている。さらに、針用溝25,26
を設けた部分は、ねじ止め等により前記反転体17,18に
着脱可能に設けられている。尚、前記載置面23,24に
は、移送爪13の下端を挿入する逃げ部28がそれぞれ凹設
されている。前記交叉部27に対向して位置合せ手段29が
設けられ、この位置合せ手段29は、エアーシリンダ30の
先端に作動片31を設けてなり、この作動片31が前記反転
体17,18の先端の所定位置まで進退するように構成され
ている。
【0015】前記向き切換手段8は切換制御部32を有
し、この切換制御部32は、前記検出制御部12と電気的に
接続され、パレット5に並んだ縫合針Nが所定向きに対
応する場合と、所定向きに対応しない場合で、以下のよ
うに前記向き切換手段8、移送手段7及び位置合せ手段
29を制御する。図3の左側の縫合針Nのように、その後
端部Naが所定向きであれば、移送爪13が縫合針Nを一
方の反転体17の右側の針用溝25に挿入し、挿入後、移送
爪13は上昇する。この場合、エアーシリンダ20の伸長に
より、他方の反転体18は開成しており、また、移送爪13
は、縫合針Nの後端部Naが反転体17,18の先端から
2.5〜3ミリ程度突出するように、移動中に中心軸13
Aを中心に回転する。前記針用溝25に縫合針Nを挿入し
た後、移送手段7は上方に移動して待機し、エアーシリ
ンダ20が収縮し、コイルスプリング21の弾性復元力によ
り他方の反転体18が閉成する。この閉成後、前記位置合
せ手段29が駆動し、作動片31が縫合針Nの後端部Naを
押して復帰する。この場合、作動片31は反転体17,18と
間隔H位置まで進退して復帰し、間隔Hを例えば2ミリ
としているから、縫合針Nの位置決めがなされる。すな
わち、前記パレット5の挿入溝9と縫合針Nとには所定
のクリアランスがあるから、移送手段7により移送する
縫合針Nの挟持位置には、ばらつきが生じるが、位置合
せ手段29により一定にすることができ、これにより、縫
合針Nの後端部Naと移送爪13の挟持位置とが一定とな
る。このようにして、反転体17,18における縫合針Nの
位置決めを行った後、他方の反転体18が開成し、上方で
待機していた移送爪13が降下して縫合針Nを挟持して針
固定部3に移送する。一方、図3の右側の縫合針Nのよ
うに、パレット5上の縫合針Nの向きが所定向きに対応
していない場合は、移送爪13が縫合針Nを一方の反転体
17の左側の針用溝26に挿入する。この場合も、移送爪13
は、縫合針Nの後端部Naが反転体17,18の先端から
2.5〜3ミリ程度突出するように、移動中に中心軸13
Aを中心に回転する。左側の針用溝26に縫合針Nを挿入
後、他方の反転体18が閉成して一対の反転体17,18の間
に縫合針Nを挟んだ状態となり、前記閉成後、反転手段
22Aが駆動して一対の反転体17,18が180度回転する
ことにより縫合針Nが反転する。次に、位置合せ手段29
により間隔Hが揃えられ、この後、上になった一方の反
転体17が開成し、載置面24に縫合針Nが向きを代えて載
置された状態となる。このようにして所定向きに対応す
る向きに切換えた縫合針Nを、移送爪13が挟持して針固
定部3に移送する。尚、縫合針Nは他方の載置面24の磁
石24Aにより吸着されているため、反転体17,18を回転
しても位置ずれすることがない。また、移送爪13がパレ
ット5の縫合針Nを挟持し、向き切換え手段8側に移動
し、前記移送爪13がパレット5上から移動した後、前記
検出手段6により、次の縫合針Nの向きの検出が行われ
ている。
【0016】前記位置決め手段2の前側には、図1に示
すように、回転テーブル41が設けられ、この回転テーブ
ル41上には複数の作業部たる糸供給手段42が設けられ、
この例では6箇所の糸供給手段42を等間隔で配置してい
る。この糸供給手段42は、図9ないし図12に示すよう
に、先端に糸保持手段たるチャック部43を有し、このチ
ャック部43は、下端側がV字突起状の上側チャック爪44
と、上端側がV字溝状の下側チャック爪45とを有し、こ
れらチャック爪44,45が開閉手段46により開閉する。こ
の開閉手段46は、前記チャック爪44,45の後部に、スラ
イドブロック44A,45Aを一体に設け、これらスライド
ブロック44A,45Aを、縦方向に設けた複数の案内棒47
に上下移動可能に設け、それらスライドブロック44A,
45Aの後部に案内ローラ44B,45Bをそれぞれ回動可能
に設け、これら案内ローラ44B,45Bに係合する先端が
三角形状のスライド部材48を前後動可能に設け、このス
ライド部材48の上部中央に係合ローラ48Aを回動可能に
設け、この係合ローラ48Aに係合する斜辺部49Aを有す
るクランプ49を上下動可能に設け、このクランプ49を上
下動するエアーシリンダなどの駆動手段50を設け、さら
に、上側チャック爪44のスライドブロック44Aを下側に
引張るコイルスプリングなどのばね44Cと、下側チャッ
ク爪45のスライドブロック45Aを上方に引張るコイルス
プリングなどのばね45Cとを糸供給手段42に設けてな
る。したがって、前記クランプ49を降下すると、前記斜
辺部49Aが係合ローラ48Aに係合してスライド部材48が
前進し、スライド部材48と各案内ローラ44B,45Bの係
合によりチャック爪44,45が開き、逆にスライド部材48
が後退すると、ばね44C,45Cの弾性復元力により、チ
ャック爪44,45が閉まり、チャック部43に手術糸Sが挟
持された状態で保持される。
【0017】前記糸供給手段42には、前記チャック爪4
4,45の後方に、横方向に立てたケース51を挟持するケ
ース保持手段52が設けられている。このケース保持手段
52は、前記糸供給手段42に背面板53を一体に設け、この
背面板53の左右方向一側に固定腕54を一体に設け、他側
に移動腕55を左右方向移動可能に設け、これら固定腕54
及び移動腕55の内側には、前記ケース51の周面に当接す
る略V字状の当接部54A,55Aがそれぞれ設けられてい
る。前記移動腕55は、図13に示すように、移動部材56
に一体に設けられており、この移動部材56は、左右方向
の移動杆57,57を一体に備え、これら移動杆57,57が、
糸供給手段42に固定した案内ブロック58に、スライド可
能に挿入され、それら移動杆57,57の他端には抜止め片
59が一体に設けられ、この抜止め片59と前記案内ブロッ
ク58の間に弾機60が設けられている。また、前記移動部
材56の下部に、係合ローラ56Aを設けている。さらに、
この例では、前記かしめ位置Kpと対向する位置、すな
わち回転テーブル41における180度回転位置に、出入
れ位置Gpがあり、この出入れ位置Gpに、前記ケース
保持手段52の開閉を行う開閉手段61を設けている。この
開閉手段61は、尖鋭な作動片62を備え、この作動片62を
エアーシリンダなどの駆動手段63により前記係合ローラ
56Aの内側に向かって進退し、その駆動手段63は、位置
固定したブラケット64に固定されている。したがって、
前記駆動手段63が伸長すると、作動片62により係合ロー
ラ56Aが左右方向外側に移動して、前記移動腕55が開く
方向に移動し、この際、前記弾機60は収縮し、前記駆動
手段63の収縮により作動片62が後退すると、前記弾機60
の弾性復元力により移動腕55が閉まる。また、前記糸供
給手段42の前後動は、前記回転テーブル41の下面に設け
た進退手段たるエアーシリンダ65によって行われる。
【0018】前記ケース51は、図14に示すように、両
側に彎曲部51Aを有する平板状で、前後面と周面からな
る内部が中空に形成されており、その前面51Bには、前
記手術糸Sを挿入するための孔71が穿設されている。ま
た、前記前面51Bには、前記孔71を挟んで、円筒形の突
起部72と、縫合針Nを刺すためのスポンジなどの針止め
部73が設けられ、この針止め部73は接着等により前記前
面51Bに設けられ、また、該針止め部73は前記突起部72
より高く形成されている。尚、前記突起部72は樹脂製ケ
ース51の成型時に一体に形成される。
【0019】前記ケース51は、ケース供給手段81により
前記出入れ位置Gpに供給され、そのケース供給手段81
は回転式のフィーダ82を備える。このフィーダ82は、平
面略円形の中心から上方に傾斜して螺旋状をなす中心側
移送路83と、この中心側移送路83を振動する振動体84
と、前記中心側移動路83に連結された外周側移送路85と
を有し、この外周側移送路85の排出側には、前記出入れ
位置Gpに向かう供給移送路86が連結されている。ま
た、前記外周側移送路85の途中には、重なって送られた
前記ケース51を中央側に戻す案内部材87が設けられ、こ
の案内部材87の下方は1個の前記ケース51が通過可能に
構成されている。したがって、その案内部材87以降の外
周側移送路85には、ケース51が1個ずつ送られ、重なっ
た上部のケース51は前記中心側移動路83に案内落下す
る。
【0020】さらに、外周側移送路85の排出側には、反
転したケース51を排出する反転排出部88が設けられてい
る。この反転排出部88は、図16に示すように、外周側
移送路85に沿って設けた外側案内レール89の途中に開口
部90を設け、この開口部90の排出側に位置する外側案内
レール89の端部に傾斜面89Aを設け、また、前記外側案
内レール89と平行に内側案内レール91を設け、この内側
案内レール91の端部には、縦方向の案内傾斜面92を設
け、さらに、前記開口部90の搬入側に内側規制レール93
を設け、図17に示すように、この内側規制レール93は
断面略L型をなし、前記外周側移送路85との間に前記ケ
ース51を挿入可能な高さを有する。したがって、突起部
72及び針止め部73が上向きのケース51は、内側規制レー
ル93により側部が規制された状態で、外側案内レール89
の縁に沿って送られ、開口部90を通過して外側案内レー
ル89と内側案内レール91との間に送られ、一方、突起部
72及び針止め部73が下向きのケース51は、図17に示す
ように、内側規制レール93の下部に嵌まらないため、他
方の縁側が外側案内レール89の上に乗り上げた状態で送
られ、傾斜面89Aと案内傾斜面92とにより、傾斜面89A
に沿って外側に排出落下する。尚、この場合、突起部72
及び針止め部73が下向きのケース51は、図17に示した
以外にも、一側が内側規制レール93に乗り上げた状態で
送られる場合もあるが、案内傾斜面92により外側に案内
され、外側案内レール89と内側案内レール91との間に送
られることなく、続いて送られてきた他のケース51に押
されることにより、傾斜面89A側から排出落下する。
【0021】さらにまた、外周側移送路85の排出側に
は、幅方向における向きの異なるケース51を排出する検
査排出部94を設けている。この検査排出部94は、前記突
起部72と針止め部73の高さの違いにより向きを検出する
検出センサ95を備え、この検出センサ95はビームや音波
などを発射し、反射したビームや音波などを検出するも
のであり、図18(A)に示すように、針止め部73にビ
ームや音波などが反射してこれを検出し、図18(B)
に示すように、針止め部73より低い突起部72では、ビー
ムや音波などが反射しないことにより、ケース51の幅方
向の向きを検出するものである。また、突起部72が内側
にあるケース51は、検出センサ95からの信号により、ブ
ロワー96が駆動し、中心側移送路85に吹き飛ばされる。
したがって、針止め部73が内側に位置するケース51は、
そのまま送られ、突起部72が内側に位置するケース51
は、再び中心側移送路83に送られる。
【0022】このようにして、ケース供給手段81によ
り、針止め部73を上にし、かつ針止め部73を一側に揃え
たケース51は、出入れ手段101 により、前記出入れ位置
Gpの糸供給手段42に受け渡され、また、後述する工程
により手術糸Sと縫合針Nのセットが完了したケース51
は、出入れ手段101 により、前記出入れ位置Gpの糸供
給手段42から排出される。そして、前記出入れ手段101
によりケース搬入手段とケース搬出手段を構成してい
る。図19に示すように、前記出入れ手段101 は、位置
固定された機枠102 に、前記糸供給手段42に向かって進
退する進退手段103を設け、この進退手段103 はエアー
シリンダなどにより駆動し、前記進退手段103 の先端に
上下方向に駆動する昇降手段104 を設け、この昇降手段
104 の下端に作動部105 を設けている。この作動部105
は前記昇降手段104 により昇降する横方向の回転中心軸
106 を有し、この回転中心軸106 に一対の挟持アーム10
7 ,107 を設け、これら挟持アーム107 ,107 は90度
の角度で配置され、その挟持アーム107 の先端には一対
の挟持部108 ,108 が開閉自在に設けられ、これら挟持
部108 ,108 はエアーチャックなどにより構成されてい
る。また、前記回転中心軸106 にはギヤ106 Aが設けら
れ、このギヤ106 Aに噛合するラック106 Bを前後方向
移動可能に設け、このラック106 Bを往復駆動するエア
ーシリンダなどの回転駆動手段109 を備えている。ま
た、出入れ手段101 の制御は、出入れ制御部により制御
される。また、手術糸Sと縫合針Nのセットが完了した
ケース51は、排出手段111 の吸引移動体112 により、ベ
ルトコンベヤなどの排出路113 の始点側に排出される。
【0023】次に、前記出入れ制御部による制御につい
て図20に基づいて説明する。尚、同図において、Cn
は前記回転中心軸106 の初期位置である。まず、図20
(A)において、糸供給手段42のケース保持手段52に
は、手術糸Sと縫合針Nのセットが完了したケース51
(以下、セット済みケース51という)が送られてくるも
のであり、また、前記供給移送路86により前記回転中心
軸106 の下方にケース51が移送されており、前記回転中
心軸106 は初期位置にある。この状態から、前記昇降手
段104 の駆動により作動部105 が降下し、図20(B)
に示すように、下側の挟持アーム107 が、供給移送路86
上のケース51を挟持する。次に、昇降手段104 及び進退
手段103 の駆動により、作動部105 が上昇及び前進を行
い、図20(C)に示すように、上側の挟持アーム107
がセット済みケース51を挟持し、この挟持後、前記移動
腕55が開く。次に、作動部105 は後退し、さらに、回転
駆動手段109 の駆動によるラック106 Bの前進により回
転中心軸106 が90度回転し、図20(D)に示すよう
に、上側の挟持アーム107 が上方に向き、この上側の挟
持アーム107 にあるセット済みケース51を、負圧による
吸引により吸引移動体112 が持ち上げて保持し、そのま
ま排出路113 まで移送する。また、セット済みケース51
が持ち上げられた後、作動部105 が前進し、ケース51を
前記ケース保持手段52に嵌め入れ、前記移動腕55が閉ま
った後、ケース51を挟持していた挟持部108 が開き、こ
の後、作動部105 が後退すると共に、回転中心軸106 が
逆方向に90度回転し、図20(A)の状態に戻り、供
給移送路86には新しいケース51が移送されてくると共
に、回転テーブル41の回転により、新たにセット済みケ
ース51が出入れ位置Gpに送られてくる。尚、作動部10
5 の前後動,昇降及び回中心軸106 の回転は、出入れ手
段101 が他の部材と干渉しなければ、その動作順序は適
宜選定できる。
【0024】前記出入れ手段101 により出入れ位置Gp
の糸供給手段42に供給されたケース51は、次に手術糸S
が供給される。前記回転テーブル41は中央の回転軸41A
を中心に回転可能に設けられており、電動式等の回転手
段121 により回転し、この回転手段121 は回転制御手段
122 により制御される。この例では、前記回転テーブル
41は反時計回り方向に回転し、回転テーブル41の周囲に
は、糸繰出し手段73が設けられ、この糸繰出し手段73
は、図1に示すように、前記かしめ位置Kpから回転テ
ーブル41が反時計回り方向にほぼ60度回転した繰出し
位置Hpに対応して設けられている。図21に示すよう
に、前記糸繰出し手段123 の後部には、手術糸Sを巻い
たボビン124 が交換可能に設けられ、このボビン124 か
ら前記糸繰出し手段123 の先端まで手術糸Sの繰出し経
路が設けられ、この繰出し経路において、糸繰出し手段
123 の先端には、可動繰出し管125 と前後の固定繰出し
管126 ,127 とが並んで設けられ、前記可動繰出し管12
5 の後端に、前の固定繰出し管126 がスライド可能に挿
入接続されている。尚、図1に示すように、前記固定繰
出し管126 は平面一側に屈曲しており、前記可動繰出し
管125 が、繰出し位置Hpの前記糸供給手段42の長さ方
向に向くようになっている。そして、糸繰出し手段123
に設けたエアーシリンダなどの進退手段128 により前記
可動繰出し管125 が前後方向に進退する。また、前後の
固定繰出し管126 ,127 の間には、手術糸Sを送り出
し、その送り出し長さを計測するためのロータリーエン
コーダ129が設けられている。一方、前記ボビン124 側
には、手術糸Sの曲り癖を矯正するための加熱器130 が
縦設され、この加熱器130 の上部には案内ローラ131 が
設けられ、また、糸繰出し手段123 の側面には、案内ロ
ーラ132 と洗浄手段133 が設けられている。この洗浄部
133 は、間に前記手術糸Sを挟む上下一対の洗浄体134
,135 と、洗浄体134 ,135 間の圧接力を調整する調
整部136 とを備え、それら洗浄体134 ,135 はパフ生地
などからなり、洗浄体133 A,133 B間を通る間に手術
糸Sの汚れを除去すると共に、手術糸Sの案内となる。
そして、前記ロータリーエンコーダ129 は繰出し制御部
140 に電気的に接続されている。
【0025】また、前記糸繰出し手段123 の前側には、
手術糸Sを斜めに切断するための鋏、ナイフなどからな
る切断手段137 が設けられており、図22には切断手段
137として鋏を図示しており、エアーシリンダなどの進
退駆動手段138 により前記鋏が進退し、駆動手段139 に
より鋏が開閉する。
【0026】次に、前記糸繰出し手段123 による前記糸
供給手段42への手術糸Sの繰出しについて説明する。ま
ず、糸繰出し手段123 に対向する位置の糸供給手段42
は、そのチャック部43を開成して待機する。これに対し
て、繰出し制御部140 の制御により糸繰出し手段123 の
進退手段128 が作動して、可動繰出し管125 の前端が、
ケース51の孔71近傍まで移動し、可動繰出し管125 の先
端から突出していた手術糸Sの先端が、孔71内に挿入さ
れる。そして、繰出し制御部140 の制御により、前記ロ
ータリーエンコーダ129 が駆動し、ボビン41から手術糸
Sを繰り出す。この場合、始動においては、前記ロータ
リーエンコーダ129 は手術糸Sを断続的に送り出し、例
えば数ミリ程度送って停止し、この送りと停止を複数回
繰り返した後、連続的に手術糸Sを送る。このように初
めに手術糸Sを少量ずつ断続的に送ることにより、ナイ
ロンなどの比較的腰の強い手術糸Sをスムーズにケース
51内に押し込むことができ、すなわち、初め手術糸Sは
ケース51の後面51Cに直交して送られるから、断続的に
送ることにより、手術糸Sの先端側がスムーズに向きを
変え、ケース51内へと収納される。また、ボビン41から
引き出された手術糸Sは、電熱コイルなどにより例えば
130〜140°Cに加熱された加熱器130 に沿って送
り出されることにより、曲り癖が矯正される。そして、
繰り出された手術糸Sは、ロータリーエンコーダ129 に
よりその繰出し量が測定され、繰出し制御部140 の制御
により、所定量の繰出しが終了したらロータリーエンコ
ーダ129が停止し、この停止後、前記糸供給手段42のチ
ャック部43が閉まり、チャック部43により手術糸Sが挟
まれて固定される。次に、可動繰出し管125 を後退し、
切断手段137 の先端が手術糸S位置まで移動して切断を
行った後、後退する。この切断は手術糸Sの長手方向に
対して斜め方向に行われるから、縫合針Nの孔部Nbへ
の挿入が容易になる。
【0027】このようにして、糸繰出し手段123 から所
定長さの手術糸Sが供給されたケース51は、回転テーブ
ル41が60度回転してケース調整位置Jpに移動する。
このケース調整位置Jpには、ケース位置調整手段141
が設けられている。このケース位置調整手段141 は、ケ
ース51の前面51Bの前記移動腕55側を背面板53に押し込
む調整部142 と、この調整部142 を進退するエアーシリ
ンダなどの進退駆動手段143 とからなる。そして、ケー
ス調整位置Jpにケース51が送られてくると、進退駆動
手段143 が駆動し、調整部142 がケース51の前面51Bを
叩くようにして背面板53に正しく位置合わせする。この
場合、前記調整部142 は、ケース51の前記移動腕55側を
叩くようにしている。
【0028】次に、回転テーブル41が反時計回り方向に
60度回転し、手術糸Sの端部がかしめ位置Kp側に向
けられる。このかしめ位置Kp付近には、図2及び図2
3に示すように、2方向から監視し得る例えばテレビカ
メラからなる2組のモニター手段151 ,152 が相互に交
叉する方向に配置され、これらモニター手段151 ,152
の出力はそれぞれテレビモニター151 A,152 Aに出力
されるとともに、芯合せ制御手段153 に出力される。
尚、この例では、モニター手段151 ,152 は90度異な
る方向からかしめ位置Kpをモニターしている。
【0029】手術糸Sのかしめ止めに際しては、手術糸
Sを先端から若干突出したチャック部43が、かしめ位置
Kpに前進するとともに、縫合針Nを固定した針固定部
3が、手術糸Sをその後端部Naの孔部Nbに挿入し得
る位置に移動する。このとき、モニター手段151 の出力
を映像するテレビモニター151 Aには、図23に示すよ
うに、縫合針Nと手術糸Sの後端部との関係が映し出さ
れる。この画像は例えば走査線を利用して画像処理がな
され、上方の走査線により縫合針Nのエッジが検出さ
れ、演算により縫合針Nの中心線を求めることができ、
さらに、下方の走査線を用いて手術糸Sのエッジが検出
され、同様に演算により中心線が求められる。これらの
中心線同志が一致しているか否かにより、芯合せ制御手
段153 により縫合針Nと手術糸Sとの芯の狂いが検出さ
れ、この狂いがなくなるように位置決め手段2の駆動手
段2A,2B,2Cを動作させて、芯合せを自動的に行
う。また、90度異なる方向からモニターしているモニ
ター手段152 のテレビモニター152 Aについても同様に
モニターしている方向の芯合せ動作がなされ、縫合針N
と手術糸Sの後端部の芯合せが完全に行われる。そし
て、針固定部3が縫合針Nを固定しながら、図23の位
置からさらに前進して、手術糸Sが縫合針Nの孔部Nb
に予め定められた長さだけ挿入された後も、チャック部
43は手術糸Sを固定するとともに、針固定部3は縫合針
Nを固定している。前記挿入後、かしめ手段1のダイス
1A,1Bにより手術糸Sを挿入した縫合針Nの後端部
Naを押し潰し、さらに、位置決め手段2の針固定部3
は手術糸Sの長さ方向を中心にして90度回転し、再び
ダイス1A,1Bにより後端部Naを押し潰すと、後端
部Naは図24に示す状態となって、手術糸Sが縫合針
Nにかしめ止めされる。尚、2回のかしめ後、縫合針N
は、先端が下向きとなる。
【0030】このかしめ止めが終了した後、回転テーブ
ル41がかしめ位置Kpから反時計回り方向に60度回転
し、かしめ検査位置Lpで停止し、このかしめ検査位置
Lpに対応して、検査手段161 及び針装着手段181 が設
けられている。前記検査手段161 は、図25に示すよう
に、前側に左右方向に開閉する挟持部162 を備え、この
挟持部162 はエアーチャックなどから構成されており、
該挟持部162 がエアーシリンダなどからなる第1及び第
2の進退手段163 ,163 Aにより回転テーブル41に向か
って進退し、また、前記挟持部162 は回転アーム164 の
後側に設けられ、この回転アーム164 の前側には左右方
向の回転軸165 が横設され、この回転軸165 を回転する
回転手段166 が設けられている。この回転手段166 は、
電動モータ167 を縦設すると共に、該電動モータ167 の
回転軸に円筒ねじのウォーム168を設け、このウォーム1
68 に噛合するギヤ169 を前記回転軸165 に設けてな
る。そして、前記挟持部162 、第2の進退手段163 ,16
3 A、回転アーム164 、回転軸165 及び回転手段166 に
より、前記縫合針Nを移動する移動手段170 を構成して
いる。また、前記検査手段161 は糸検出手段たるセンサ
171 を備え、前記かしめ検査位置Lpの上方に、手術糸
Sの有無を検出する前記センサ171 が設けられ、図28
に示すように、前記センサ171 は下方が開口し、左右に
対向して設けた発信部と受信部からなる検出部172 を有
し、これら検出部172 ,172 間を手術糸Sが通過する
と、前記発信部からの光,赤外線等が遮断され、この遮
断により手術糸Sを検出し、そのセンサ171 は昇降手段
173 により昇降する。また、前記検査手段161 の動作を
制御する検査制御手段174 が設けられている。尚、前記
回転軸165 は、図26中、時計回り方向に略90度回転
し、図27に示すように、挟持部162 の先端が上向きに
なる。
【0031】次に、前記検査制御手段174 によるかしめ
の検査について説明する。上述したように、かしめ位置
Kpで手術糸Sがかしめ止めされた縫合針Nは、回転テ
ーブル41の回転により、かしめ検査位置Lpに送られ
る。これに対して、開いた状態で挟持部162 が進退手段
163 ,163 Aの駆動により前進し、縫合針Nの位置で挟
持部162 が縫合針Nを挟持する。この場合、縫合針Nの
後端部Naが、挟持部162 の先端から出るように該挟持
部162 による挟持が行われる。この後、第1,第2の進
退手段163 ,163 Aにより挟持部162 が若干後退すると
共に、前記回転手段166 の駆動により挟持部162 が90
度回転し、図27に示すように、縫合針Nの後端部Na
は上向きとなり、チャック部43と縫合針Nの後端部Na
間の移動経路175 に手術糸Sが引き出される。尚、実際
には25mm程度後退するが、前記チャック爪44,45の
係合部分は機械加工による研磨がなされているため、手
術糸Sを損傷することなく、チャック爪44,45間から所
定の引張力で手術糸Sを引き出すことができる。次に、
昇降手段173 の駆動により、前記センサ171 が前記移動
経路175 に降下する。そして、縫合針Nの後退により手
術糸Sが引き出された場合は、この手術糸Sを検出部17
2 が検出し、かしめが適性に行われたことを示す検出信
号をセンサ171 が出力し、センサ171 は上方に復帰す
る。一方、かしめ強度が所定以下であれば、孔部Nbか
ら手術糸Sが抜け出し、手術針Nのみが後退することに
なり、センサ171 は手術糸Sを検出しないで上方に復帰
する。このようにして、かしめ止めの確認がセンサ171
により確実に行われる。尚、かしめ止めが不十分であっ
ても、前記センサ171 は、縫合針N側に降下するから、
チャック部43から突出する手術糸Sの端部を検出するこ
とはない。また、かしめ止めが不十分の場合、挟持部16
2 は、その場であるいは縫合針Nを挟んだまま所定位置
まで後退した後、開成し、縫合針Nは、下方に配置した
針受け容器(図示せず)内に落下する。
【0032】このようにしてかしめ止めの確認を行った
縫合針Nは、前記かしめ検査位置Lpにおいて、針装着
手段181 により、前記針止め部73に刺して止められる。
この針装着手段181 は、XY方向に移動可能な移動テー
ブル182 上に設けられ、該針装着手段181 の先端には、
エアーチャックなどからなる針止め挟持部183 が前後方
向に開閉可能に設けられている。前記針止め挟持部183
は前後方向の前後アーム184 の先端下部に左右方向一側
向きに設けられ、該前後アーム184 の基端は上下方向の
揺動アーム185 の上部に連結され、該揺動アーム185 の
下部は、前後方向の回転軸186 により、本体部189 に揺
動可能に連結されている。また、前記回転軸186 は、ギ
ヤ187 ,187 Aを介して電動モータなどの回転駆動手段
188 により角度回動し、さらに、前記本体部189 は、前
記針止め挟持部183 を上下方向に揺動する揺動駆動手段
190 に取り付けられ、この例では該揺動駆動手段190 に
設けた左右方向の軸部191 を中心に回動する。また、前
記針装着手段181 の動作を制御する前記針止め制御手段
192 が設けられている。
【0033】次に、前記針止め制御手段192 による針止
め動作について説明する。上述したように、かしめ検査
後、検査手段161 の挟持部162 により縫合針Nの後端部
Naは上向きとなり、これに対して、図32の平面図に
示すように、かしめ検査の間、針止め挟持部183 は左側
に待機しており、かしめ検査後、移動テーブル182 によ
り、前後アーム184 が右側に平行移動し、図29に示す
ように、針止め挟持部183 が縫合針Nの後端部Naを挟
持する。この後、前記検査手段161 の挟持部162 が開い
て、後方に退避する。この退避後、移動テーブル182 に
より前後アーム184 がほぼ75度旋回し、図32の二点
鎖線で示す旋回後位置となり、さらに、回転駆動手段18
8 の駆動により、図31の一点鎖線に示すように、回転
軸186 が略30度(θ)回転し、縫合針Nが斜めにな
る。この後、移動テーブル182 の駆動により縫合針Nが
前方に平行移動し、さらに、左側に平行移動し、図33
の二点鎖線に示すように、縫合針Nの先端が針止め部73
の右下側に当たり、この後、さらに、針止め挟持部183
が左側にほぼ平行移動すると共に、同時に揺動駆動手段
190 の駆動により針止め挟持部183 が僅かに上方に移動
するように駆動される。すなわち、移動テーブル182 に
より縫合針Nが前記ケース41と平行に左方向に移動する
と共に、この左方向への平行移動と同時に前後アーム18
4 が上方に回動することにより、図33に示すように、
縫合針Nの彎曲方向に沿って縫合針Nの先端を針止め部
73に差し込んで行く。そして、図33の実線に示す位置
まで縫合針Nを刺したら、針止め挟持部183 が開いて、
図32の実線に示した位置に復帰する。尚、縫合針Nを
針止め部73に刺す間、前記チャック部43は閉成したまま
である。
【0034】このように縫合針Nを針止め部73に止めた
後、回転テーブル41が反時計回り方向に60度回転し
て、針止め後の糸供給手段42は、針止め検査位置Mpに
送られる。この針止め検査位置Mpには糸戻し手段201
が設けられている。この糸戻し手段201 は、図35に示
すように、前側に上下方向に開閉する開閉部202 を備
え、この開閉部202 には、上下対をなす押えローラ203
,204 が回動可能に設けられ、下の押えローラ204 の
左右方向他側には、戻し駆動手段たる電動モータ205が
縦設され、この電動モータ205 の回転軸に円筒ねじのウ
ォーム206 を設け、このウォーム206 に噛合するギヤ20
7 を前記押えローラ204 の他側に設けている。また、糸
戻し手段201 には前記開閉部202 を前後左右に移動する
する移動手段208 が設けられている。尚、前記押えロー
ラ203 ,204 は、一側に片持ち状に突設され、前記開閉
部202 はエアーシリンダなどの開閉手段209 により開閉
し、該開閉部202 が閉まると、前記押えローラ203 ,20
4 が接触する。
【0035】また、前記針止め検査位置Mpには、針止
め検査手段211 が設けられている。この針止め検査手段
211 の先端には、図36及び図37に示すように、左右
一対の導通部212 ,213 が離間して設けられ、各導通部
212 ,213 にリード線212 A,213 Aがそれぞれ接続さ
れ、これらリード線212 A,213 Aが図示しない針検出
手段に接続されている。また、前記導通部212 ,213 を
前記縫合針Nの後端部Na側に進退する進退手段214 が
設けられている。
【0036】さらに、前記針止め検査位置Mpには、糸
押え手段221 が設けられ、この糸押え手段221 は、前記
糸戻し手段201 により手術糸Sを戻した後、孔71から突
出した手術糸Sを前記ケース51に沿わせるものであり、
図37に示すように、前記糸押え手段221 は、押え部22
2 とこの押え部222 をケース51に向って進退する進退手
段223 とを備える。
【0037】次に、前記針止め検査位置Mpにおける各
部の動作は図示しない制御部の制御により行われ、これ
について説明すると、針止め後、ケース51は、図34に
示す状態で、針止め検査位置Mpに送られてくる。これ
に対して、まず、前記糸戻し手段201 の移動手段208 が
駆動して、図38(A)に示すように、上,下の押えロ
ーラ203 ,204 が前記チャック部43から突出する手術糸
Sを挟む。この状態で押えローラ203 ,204 は前記ケー
ス51の前面51Bと平行である。上,下の押えローラ203
,204 が手術糸Sを挟んだ後、図38(B)に示すよ
うに、チャック部43が開き、移動手段208 の駆動によ
り、上,下の押えローラ203 ,204 がケース51の前面51
Bまで移動すると共に、電動モータ205 が駆動して手術
糸Sをケース51内に戻す。この後、進退手段214 の駆動
により、縫合針Nの有無を検出する。この検出は、針止
め部73に縫合針Nが有れば、この縫合針Nは金属等の導
通性を有するものであるから、導通部212 ,213 が導通
し、これを針検出手段が検出する。また、導通部212 ,
213 により押されることにより、図34のように傾いて
いた縫合針Nがケース51に沿う。そして、導通部212 ,
213 は前記押えローラ203 ,204 が退避するまで、縫合
針Nを押さえている。前記導通部212 ,213 が縫合針N
を押えた後、前記糸押え手段221 の進退手段223 が駆動
して、押え部222が、前記孔71から出た手術糸Sを押し
てケース51の前面51Bに沿わせる。図39には、ケース
51の前面51Bに当たる押え部222 の位置を示している。
このように針止め検査手段211 により縫合針Nを押さ
え、糸押え手段221 により手術糸Sを押さえた後、ま
ず、押えローラ203 ,204 が開いて、ケース51の前面51
Bから退避し、この退避後にチャック部43が閉まる。次
に、押え部222 が退避し、最後に、導通部212 ,213 が
退避する。尚、導通部212 ,213 の導通が確認できない
場合は、針止め部73の縫合針Nが正しく止められていな
い場合であるから、前記制御部はこれを記憶しておく。
【0038】このようにして、針止め検査位置Mpにお
いて、縫合針Nの検査,手術糸Sの戻し,縫合針N及び
手術糸Sをケース51に沿わせる工程を行った後、前記回
転テーブル41が反時計回り方向に60度回転して、前記
セット済みケース51は、前記出入れ位置Gpに送られ、
上述した出入れ手段101 と排出手段111 により、前記排
出路113 の始点側に送られる。
【0039】セット済みケース51は、排出手段111 の吸
引移動体112 により、ベルトコンベヤなどからなる排出
路113 の始点側に排出され、この排出路113 の始点側に
は、ケース51を検出する始点側センサ114 が設けられ、
前記吸引移動体112 によりケース51が供給されると、排
出路113 が駆動する。さらに、排出路114 の終点側に
は、ケース51を検出する終点側センサ115 が設けられ、
また、ストッパ116 が設けられ、このストッパ116 は始
点側にV字状の受部116 Aが設けられ、さらに、前記ス
トッパ116 を昇降する昇降手段117 が設けられている。
また、終点側に送られた前記ケース51は、収納用吸引移
動体118 により吸引されて収納ケース119に収納され、
この収納ケース119 は上部が開口した筒状をなし、複数
の収納ケース51が重ねて収納される。
【0040】そして、セット済みケース51が、排出路11
3 の始点側に受け渡されると、これを前記始点側センサ
114 が検知し、排出路113 を駆動し、上述した各工程に
おける検査を通過したケース51は、終点側のストッパ11
6 に当たって停止し、この検査に合格したセット済みケ
ース51は、収納用吸引移動体118 により吸引されて収納
ケース119 に収納される。この場合、終点側センサ115
がセット済みケース51を検知し、前記収納用吸引移動体
118 が駆動する。一方、検査に不合格のケース51が送ら
れてくると、前記昇降手段117 が駆動してストッパ116
が上昇し、その不合格のケース51は、排出路113 の終点
から落下し、下部に配置したケース(図示せず)内に落
下する。
【0041】さらに、前記針固定部3の詳細につき説明
すると、前記針固定部3は、図41ないし図45に示す
ように、左右一対の挟持体301 ,302 を有し、これら挟
持体301 ,302 が前記駆動手段3Aにより開閉し、ま
た、それら挟持体301 ,302 は位置決め手段2に交換可
能に設けられている。前記挟持体301 はその先端側に中
央側に突出する挟持部303 を有し、この挟持部303 の内
側に針挿入溝304 を形成し、この針挿入溝304 は、内端
側の拡大溝部304 Aと、この拡大溝部304 Aの底部に連
続する逃げ溝部304 Bとからなり、挟持体301 の上面30
1 A寄りに設けられている。前記挟持体302 は、先端側
に針載置面305 を有し、この針載置面305は前記挟持体3
02 の上面302 Aより一段低く形成され、さらに、この
針載置面305 には、前記移送爪13の下端を挿入する逃げ
部306 が凹設されている。また、前記挟持体302 の先端
には、挟持部307 が設けられ、この挟持部307 の内端
は、挟持体302 の内面より突出し、内縁が縦方向に形成
されている。そして、上述した向き切換え手段8によ
り、所定向きにされた縫合針Nは移送手段7の移送爪13
により後端部Naが前後方向に向くようにして前記針載
置面305 に載置され、後端部Naが挟持体302 の先端か
ら2ミリ突出する位置に載置される。尚、上述したよう
に、縫合針Nは、向き切換え手段8において位置合せ手
段29により、位置合わせされ、後端部Naと移送爪13に
よる縫合針Nの挟持位置が正しく位置合わせされている
から、縫合針Nの形状に合わせて移送爪13を平面回動す
ることにより、後端部Naを正しい向きに向けることが
でき、また、その平面回動量は使用する縫合針Nにより
予め設定している。次に、開閉駆動手段3Aの動作によ
り挟持体301 ,302 が閉まり、拡大溝部304 Aの2辺と
挟持部307 の内縁とによる3点により縫合針Nが固定さ
れる。尚、針固定部3の左右にはコイルスプリングなど
のばね308 ,308 がそれぞれ設けられ、このばね308 ,
308 の弾性により前記挟持体301 ,302 の間が閉めら
れ、したがって、前記開閉手段3Aは、それらばね308
,308 の弾性に抗して前記挟持体301 ,302 を開くタ
イプのものであればよい。
【0042】次に前記工程につき説明すると、ケース供
給手段81により、出入れ位置Gpに送られてきたケース
51は、上述したようにケース搬入手段である出入れ手段
101により、出入れ位置Gpの糸供給手段42に渡され、
同時にケース搬出手段である出入れ手段101 により、セ
ット済みケース51は、排出路113 に送られる。次に、回
転テーブル41が反時計回り方向に60度回転して、その
ケース51は、繰出し位置Hpに送られ、糸繰出し手段12
3 により、前記ケース51内に手術糸Sが送り込まれ、ロ
ータリーエンコーダ129 により所定長さの手術糸Sが送
られた後、前記チャック部43が閉まることにより手術糸
Sの後側が挟持され、この後、切断手段137 により手術
糸Sが切断され、縫合針Nをかしめ止めする前にケース
51内に手術糸Sが収納される。次に、回転テーブル41が
反時計回り方向に60度回転して、そのケース51は、ケ
ース調整位置Jpに送られ、ケース位置調整手段141 に
よりケース保持手段52に正しく位置調整される。次に、
回転テーブル41が反時計回り方向に60度回転して、そ
のケース51は、かしめ位置Kpに送られ、上述したよう
に手術糸Sの後端部を先端から若干突出したチャック部
43が、かしめ位置Kpに前進するとともに、縫合針Nを
固定した針固定部3が、手術糸Sをその後端部Naの孔
部Nbに挿入し得る位置に移動し、縫合針Nの孔部Nb
に手術糸の後端部が挿入され、かしめ手段1により、縫
合針Nの後端部Naがかしめ止めされる。次に、回転テ
ーブル41が反時計回り方向に60度回転して、そのケー
ス51は、かしめ検査位置Lpに送られ、検査手段161 に
よりかしめの検査が行われ、この後、かしめ検査位置L
pの針装着手段181 により縫合針Nが針止め部73に刺し
て止められる。次に、回転テーブル41が反時計回り方向
に60度回転して、そのケース51は、針止め検査位置M
pに送られ、糸戻し手段201 により余分な手術糸Sをケ
ース51内に戻し、針止め検査手段211 により、縫合針N
の検査を行い、糸押え手段221 により、手術糸Sをケー
ス51に沿わせる。次に、回転テーブル41が反時計回り方
向に60度回転して、そのケース51は出入れ位置Gpに
送られ、ケース搬出手段である出入れ手段101 により、
排出手段111 に排出される。
【0043】このように本実施例では、請求項1に対応
して、後端部Naから先端部方向に穿設した孔部Nbを
有する手術用縫合針Nに手術糸Sをかしめ止めする手術
用縫合針Nの組立装置において、ケース51内に収納した
手術糸Sの端部を縫合針Nの孔部Nbに挿入した状態
で、縫合針Nの後端部Naをかしめて手術糸Sを固定す
るかしめ手段1を設けたものであるから、予めケース51
に手術糸Sを収納した後に、その手術糸Sに縫合針Nを
かしめ止めするため、かしめ後に手術糸をケースに収納
する場合に比べ、ケース51への手術糸Sの収納作業を容
易に行うことができ、手術糸Sの包装に係わる自動化を
容易に行うことができる。
【0044】また、このように本実施例では、請求項2
に対応して、後端部Naから先端部方向に穿設した孔部
Nbを有する手術用縫合針Nに手術糸Sをかしめ止めす
る手術用縫合針Nの組立装置において、ケース51を保持
するケース保持手段52と、このケース保持手段52により
保持したケース51内に、手術糸Sを送り込む糸繰出し手
段123 と、この送り込んだ手術糸Sの後側を保持する糸
保持手段たるチャック部43と、このチャック部43により
保持した手術糸Sの後端部を縫合針Nの孔部Nbに挿入
した状態で、縫合針Nの後端部Naをかしめて手術糸S
を固定するかしめ手段1とを備えるものであるから、ケ
ース保持手段52によりケース51を保持し、このケース51
内に、糸繰出し手段123 により手術糸Sを送り込み、そ
の手術糸Sの後側をチャック部43により保持し、この状
態で手術糸Sの後端部に縫合針Nをかしめ固定すること
により、ケース51に収納した手術糸Sに、縫合針Nをか
しめ止めした製品を得ることができる。
【0045】また、実施例上の効果として、糸供給手段
42には、一側方向である上下方向に開閉し手術糸Sを挟
む糸挟持部たるチャック部43と、他側方向である左右方
向に開閉しケース51を保持するケース保持手段52とを設
け、それらチャック部43の開閉方向とケース保持手段52
の開閉方向が相互に交叉する方向であるから、両者が干
渉せず、手術糸Sを挟むチャック部43とケース51を保持
するケース保持手段52とをコンパクトに設けることがで
きる。さらに、ケース保持手段52の開閉を行う開閉手段
61は、各糸供給手段42に個々に設けずに出入れ位置Gp
における回転テーブル41の回りに設けたから、糸供給手
段42をコンパクトにすることができる。また、糸繰出し
手段123 は、送り込みの開始時に、前記ロータリーエン
コーダ129 が手術糸Sを断続的に送り出し、例えば数ミ
リ程度送って停止し、この送りと停止を複数回繰り返し
た後、連続的に手術糸Sを送るように構成したから、ナ
イロンなどの比較的腰の強い手術糸Sをスムーズにケー
ス51内に押し込むことができる。さらに、針止め手段18
1 を設けたから、縫合針Nをケース51に止めた状態で排
出することができる。また、出入れ手段101 は、作動部
105 の回転中心軸106 に一対の挟持アーム107 ,107 を
設け、これら挟持アーム107 ,107 は所定角度である9
0度の角度で配置され、その挟持アーム107 の先端に一
対の挟持部108 ,108 を開閉自在に設け、前記作動部10
5 を上下及び前後に駆動し、出入れ制御部により、ケー
ス保持手段52へのケース51の搬入と、セット済みケース
51の排出とを同時に行うものであるから、ケース51の出
入れを効率よく行うことができると共に、スペースを取
らず装置の小型化が可能となる。また、反転体17,18に
載置した縫合針Nを位置合わせする位置合わせ手段29を
設けたから、クリアランスのある挿入溝9から運んでき
た縫合針Nの位置合わせを行うことができる。また、反
転体17,18の基端部17A,18Aに、伝達ローラ19を回動
自在に設け、この伝達ローラ19を押す開閉駆動手段たる
エアーシリンダ20を1つ設けたから、この1つのエアー
シリンダ20を用いて上になった反転体17,18の開閉を行
うことができる。さらに、他方の反転体18には磁石24A
を設けたから、反転時に縫合針Nが位置ずれすることが
ない。また、回転台5Aの上に2つパレット5,5がセ
ットされ、針供給手段4側のパレット5から縫合針Nが
全て移送した後、前記回転台5Aが180度回転するよ
うに制御するから、縫合針Nを載置したパレット5を自
動的に交換することができ、回転後、空になったパレッ
ト5に縫合針Nをセットすればよいから、縫合針Nの供
給を連続して行うことができる。さらに、挟持体302
に、縫合針Nを載置する針載置面305 を設けると共に、
移送爪13の下端を挿入する逃げ部306 が凹設したから、
移送手段7の移送爪13からの縫合針Nの受け渡しをスム
ーズに行うことができる。また、挟持体301 ,302 を閉
めると、縫合針Nを拡大溝部304 Aの2辺と挟持部307
の内縁とによる3点により挟持するから、縫合針Nを位
置決め状態で確実に固定することができる。さらに、回
転テーブル41に複数の糸供給手段42を設けたから、ケー
ス51の出入れと、糸繰出しと、ケース調整と、かしめ止
めと、かしめ検査及び針止めと、針止め検査との作業を
同時に行うことができる。また、チャック爪44の下端が
V字突起状で、チャック爪45がV字溝状であるから、チ
ャック爪44,45間に挟む手術糸Sの左右方向の位置を正
しく位置決めすることができ、さらに、チャック部43に
より手術糸Sを挟んだ状態で、縫合針Nを引張るため、
不十分なかしめを検出することができる。また、糸戻し
手段201 は、上下の押えローラ203 ,204 で手術糸Sを
挟持して引き出し、その一方のローラ204 を回転して手
術糸Sを排出するものであるから、挟持及び引出しに係
わる機構が簡易なものとなる。
【0046】尚、本発明は上記各実施例に限定されるも
のではなく、本発明の容易の範囲内において、種々の変
形実施が可能である。例えば、実施例においては、糸繰
出し手段123 にロータリーエンコーダを用いるものを示
したが、ケースへの手術糸の供給は各種手段を用いるこ
とができる。また、ケース保持手段及び糸保持手段は、
ケース及び糸を保持するものであれば、各種のものを用
いることができる。さらに、位置決め手段と糸供給手段
により前記手術糸を前記縫合針の孔部に挿入する場合、
実施例においては、位置決め手段と糸供給手段の両者が
進退するように構成したが、位置決め手段と糸供給手段
の一方が進退して孔部に手術糸Sを挿入してもよい。さ
らに、検出手段のセンサは、光センサや遠赤外線センサ
に限らず、各種のものを用いることができる。
【0047】
【発明の効果】請求項1の発明は、後端部から先端部方
向に穿設した孔部を有する手術用縫合針に手術糸をかし
め止めする手術用縫合針の組立装置において、ケース内
に収納した手術糸の端部を前記縫合針の孔部に挿入した
状態で、前記縫合針の後端部をかしめて手術糸を固定す
るかしめ手段を設けたものであり、ケースに手術糸を収
納する作業の自動化を容易に行うことができる手術用縫
合針の組立装置を提供することができる。
【0048】また、請求項2の発明は、後端部から先端
部方向に穿設した孔部を有する手術用縫合針に手術糸を
かしめ止めする手術用縫合針の組立装置において、ケー
スを保持するケース保持手段と、このケース保持手段に
より保持した前記ケース内に、手術糸を送り込む糸繰出
し手段と、この送り込んだ手術糸の後側を保持する糸保
持手段と、この糸保持手段により保持した手術糸の後端
部を前記縫合針の孔部に挿入した状態で、前記縫合針の
後端部をかしめて手術糸を固定するかしめ手段とを備え
るものであり、ケースに手術糸を収納する作業の自動化
を容易に行うことができる手術用縫合針の組立装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す装置の全体平面図であ
る。
【図2】本発明の一実施例を示すかしめ手段の正面図で
ある。
【図3】本発明の一実施例を示すパレットの要部の平面
図である。
【図4】本発明の一実施例を示すパレットの要部の断面
図である。
【図5】本発明の一実施例を示す検出手段の説明図であ
り、テレビモニタは、縫合針の後端部を映している。
【図6】本発明の一実施例を示す検出手段の説明図であ
り、テレビモニタは、縫合針の先端部を映している。
【図7】本発明の一実施例を示す向き切換手段と移送手
段の側面図である。
【図8】本発明の一実施例を示す向き切換手段の平面図
である。
【図9】本発明の一実施例を示すチャック部の正面図で
ある。
【図10】本発明の一実施例を示すチャック部を閉めた
状態の糸供給手段の側面図である。
【図11】本発明の一実施例を示すチャック部を開いた
状態の糸供給手段の側面図である。
【図12】本発明の一実施例を示す糸供給手段の正面図
である。
【図13】本発明の一実施例を示す糸供給手段の平断面
図である。
【図14】本発明の一実施例を示すケースの斜視図であ
る。
【図15】本発明の一実施例を示すケース供給手段の平
面図である。
【図16】本発明の一実施例を示すケース供給手段の反
転排出部の斜視図である。
【図17】本発明の一実施例を示すケース供給手段の外
周側移送路の断面図である。
【図18】本発明の一実施例を示す検査排出部の断面図
であり、図17(A)は検出センサによる針止め部の検
出状態、図17(B)は否検出状態を示す。
【図19】本発明の一実施例を示す出入れ手段の側面図
である。
【図20】本発明の一実施例を示す出入れ手段の動作説
明図である。
【図21】本発明の一実施例を示す糸繰出し手段の側面
図である。
【図22】本発明の一実施例を示す切断手段の側面図で
ある。
【図23】本発明の一実施例を示す芯合せ制御手段回り
の説明図である。
【図24】本発明の一実施例を示す縫合針に手術糸を取
り付けた状態の断面図である。
【図25】本発明の一実施例を示す移動手段の平面図で
ある。
【図26】本発明の一実施例を示す移動手段の側面図で
ある。
【図27】本発明の一実施例を示す検査手段の説明図で
ある。
【図28】本発明の一実施例を示す糸検出手段の正面図
である。
【図29】本発明の一実施例を示す針止め手段の側面図
である。
【図30】本発明の一実施例を示す針止め手段の平面図
である。
【図31】本発明の一実施例を示す図30のA−A線矢
視図である。
【図32】本発明の一実施例を示す針止め手段の動作を
示す平面図である。
【図33】本発明の一実施例を示す針止め手段の先端側
の動作を示す拡大正面図である。
【図34】本発明の一実施例を示す針止め手段により針
止め部に縫合針Nを止めた状態の断面図である。
【図35】本発明の一実施例を示す糸戻し手段の側面図
である。
【図36】本発明の一実施例を示す糸戻し手段と針止め
検査手段の平面図である。
【図37】本発明の一実施例を示す糸戻し手段と針止め
検査手段の側面図である。
【図38】本発明の一実施例を示す糸戻し手段と針止め
検査手段と糸押え手段の動作説明図である。
【図39】本発明の一実施例を示すケースの正面図であ
る。
【図40】本発明の一実施例を示す排出手段の斜視図で
ある。
【図41】本発明の一実施例を示す針固定部の平面図で
ある。
【図42】本発明の一実施例を示す一方の挟持体の平面
図である。
【図43】本発明の一実施例を示す一方の挟持体の正面
図である。
【図44】本発明の一実施例を示す一方の挟持体の針挿
入溝の拡大図である。
【図45】本発明の一実施例を示す他方の挟持体の斜視
図である。
【図46】本発明の一実施例を示す手術糸を取り付けた
縫合針の平面図である。
【符号の説明】
1 かしめ手段 43 チャック部(糸保持手段) 51 ケース 52 ケース保持手段 123 糸繰出し手段 N 縫合針 Na 後端部 Nb 孔部 S 手術糸
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年7月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図18
【補正方法】変更
【補正内容】
【図18】本発明の一実施例を示す検査排出部の断面図
であり、図1(A)は検出センサによる針止め部の検
出状態、図1(B)は否検出状態を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 後端部から先端部方向に穿設した孔部を
    有する手術用縫合針に手術糸をかしめ止めする手術用縫
    合針の組立装置において、ケース内に収納した手術糸の
    端部を前記縫合針の孔部に挿入した状態で、前記縫合針
    の後端部をかしめて手術糸を固定するかしめ手段を設け
    たことを特徴とする手術用縫合針の組立装置。
  2. 【請求項2】 後端部から先端部方向に穿設した孔部を
    有する手術用縫合針に手術糸をかしめ止めする手術用縫
    合針の組立装置において、ケースを保持するケース保持
    手段と、このケース保持手段により保持した前記ケース
    内に、手術糸を送り込む糸繰出し手段と、この送り込ん
    だ手術糸の後側を保持する糸保持手段と、この糸保持手
    段により保持した手術糸の後端部を前記縫合針の孔部に
    挿入した状態で、前記縫合針の後端部をかしめて手術糸
    を固定するかしめ手段とを備えることを特徴とする手術
    用縫合針の組立装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113729820A (zh) * 2021-08-17 2021-12-03 北京大学深圳医院 手术护理用手术线固定盒

Cited By (2)

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CN113729820A (zh) * 2021-08-17 2021-12-03 北京大学深圳医院 手术护理用手术线固定盒
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