JPH10233177A - 偏向ヨーク及び偏向ヨークコア - Google Patents

偏向ヨーク及び偏向ヨークコア

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JPH10233177A
JPH10233177A JP4964397A JP4964397A JPH10233177A JP H10233177 A JPH10233177 A JP H10233177A JP 4964397 A JP4964397 A JP 4964397A JP 4964397 A JP4964397 A JP 4964397A JP H10233177 A JPH10233177 A JP H10233177A
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JP
Japan
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deflection yoke
core
deflection
yoke core
diameter portion
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JP4964397A
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Hideo Hishijo
秀夫 菱城
Tsutomu Yashiro
勉 八代
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Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 寸法精度がよく、渦電流損失等のコア損失が
少なく、磁気特性が優れた偏向ヨークコアを提供する。 【解決手段】 アミノキノン基を構成単位として有する
化合物を含んだ表面処理剤で表面処理した磁性粉体を、
高分子樹脂をバインダとして加圧成形し、加熱硬化して
偏向ヨークコア25を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー陰極線管に
用いられる偏向ヨーク及び偏向ヨークコアに係り、特
に、寸法精度がよく、渦電流損失等のコア損失が少な
く、磁気特性が優れた偏向ヨーク及び偏向ヨークコアに
関する。
【0002】
【従来の技術】パーソナルコンピュータやコンピュータ
ネットワーク等の電子計算機の表示装置や高精細な画像
を必要とする表示装置等に使われるカラー陰極線管(C
RT)表示装置においては、色ずれや幾何学的歪の少な
い高精度の表示性能が要求される。そのため、電子ビー
ムを水平・垂直方向に偏向するための磁界を発生させる
偏向ヨークにも、要求特性に合った高精度な磁界の発生
が要求されている。
【0003】図25は、CRTに偏向ヨークを装着した
状態を示す斜視図である。図25に示すように、CRT
は、外囲管として、パネル1,ファンネル2,ネック管
3より構成されている。また、一般に、偏向ヨーク4
は、水平偏向コイル(ここでは図示せず),プラスチッ
ク材料よりなるセパレータ(ここでは図示せず),垂直
偏向コイル(ここでは図示せず),偏向ヨークコア(以
下、単にコアと略記することがある)5等より構成され
ている。コア5は、水平及び垂直偏向コイルの外部を覆
うように装着されている。この偏向ヨーク4は、ネック
管3の端部からファンネル2とネック管3の間の部位ま
で挿通され、その部位を上から包むように装着される。
そして、偏向ヨーク4は、ネック管3内に設けられた電
子銃より発射される電子ビームを偏向させる。
【0004】ファンネル2の特にネック管3の近傍は、
CRTの生産性を考慮してコーン状(円錐状)をなして
いる。ファンネル2におけるネック管3近傍の断面は円
形であり、各断面の円の中心はCRTの管軸にあたる。
一般に、ファンネル2とネック管3の間のネック部位に
装着される偏向ヨーク4のコア5も、ネック管3近傍の
ファンネル2のコーン形状に対応してコーン形状の丸形
である。
【0005】コーン形状の丸形のコア5は、以下のよう
にして形成される。図26に示すように、中央に受穴部
9を有する支持台10上には、下金型11が固定されて
いる。図27に示すように、下金型11の内壁面には、
完成後のコア5を2つに分割するための分割切溝を形成
する、2本の突条14が円の中心線を挟んで対向するよ
うに形成されている。また、突条14の両側には、金具
取付溝形成用の突起部15が形成されている。この下金
型11の中央の開口部には、上金型13が挿入される。
下金型11と上金型13との間には、Mg−Zn系、N
i−Zn系、Mn−Zn系等のフェライト磁性粉体12
が注入され、上金型13を図26に示す矢印方向に加圧
することによって、磁性粉体12は所定形状に成形され
る。
【0006】このように形成されたコア5のための成形
品を成形品5′と称することとする。成形品5′を斜視
図にて図28に示す。この成形品5′は焼結された後、
偏向ヨークコア5となる。後述するように、成形品5′
を焼結すると、寸法が若干収縮する。ここでは寸法の収
縮による大きさの違いを無視し、図28は成形品5′及
び焼結後のコア5の双方を示しているとする。図28に
示すように、成形品5′(コア5)には、分割用切溝6
及びその両側に金具取付溝7とが成形されている。図2
9は図28のA−A断面図である。図29に示すよう
に、成形品5′(コア5)の内面5a′(5a)もコー
ン形状となっている。
【0007】焼結後のコア5は、分割用切溝6を利用し
て二分割される。そして、分割された両部分をセパレー
タの両側に取り付けられた水平・垂直偏向コイル(ここ
では図示せず)の外側から装着した後、締着用金具8を
金具取付溝7に挿入して両部分を一体化する。
【0008】ここで、成形品5′を焼結してコア5を形
成する工程について説明する。図30は成形品5′の焼
結前を示す断面図、図31は成形品5′の焼結後を示す
断面図である。図30及び図31に示すように、成形品
5′は焼結架台16に載置されて焼結される。図32
は、焼結架台16の斜視図である。また、図33は、図
32におけるB−B断面図である。図30に示すよう
に、焼結架台16は、コーン状とされた成形品5′の小
径側の保持位置Bで、成形品5′を線接触で保持する。
成形品5′を焼結すると、寸法が15〜20%程度収縮
するので、成形品5′の表面が焼結架台16の保持部A
(図33に図示)に接触しながらずり落ちる。従って、
焼結後には、成形品5′は、図31に示すように大径側
の保持位置Cにて保持されることになる。このようにし
て、成形品5′は焼結され、偏向ヨークコア5ができあ
がる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このようなフェライト
を用いた従来の偏向ヨークコア5においては、次のよう
な問題点がある。第1には寸法精度が得られないという
点であり、第2には丸形コーン形状以外の楕円形コーン
形状や角形コーン形状あるいは内周面に凹凸を設けた複
雑な形状のコアを得るのが難しいという点である。
【0010】まず、第1の問題点である寸法精度につい
て説明する。寸法精度が得られない1つの原因として、
分割用切溝6と金具取付溝7の存在がある。図26で説
明したように、所定形状の金型11,13内に磁性粉体
12を注入して成形品5′を加圧成形すると、分割用切
溝6及び金具取付溝7の近傍と他の部分とで磁性粉体1
2の密度が不均一となる。成形品5′を焼結すると、磁
性粉体12の密度が不均一であることに起因して、分割
用切溝6及び金具取付溝7の近傍部分とそれ以外の部分
とで収縮の差が発生し、両部分の間に歪が生じることに
なる。従って、従来の偏向ヨークコア5の製造において
は、コア5の一方向のみに歪が発生して楕円形状になろ
うとし、真円にほど遠い形状のコア5ができるという不
具合があった。
【0011】他の原因としては、焼結架台16によるも
のがある。即ち、成形品5′は焼結によって15〜20
%程度収縮するので、成形品5′が高温により柔らかく
なった状態で、その円錐部が焼結架台16の保持部Aに
接触しながらずれ落ちることになる。従って、成形品
5′の円錐部の大部分は、焼結架台16の保持部Aの形
状に倣った状態で焼結される。ところで、この焼結架台
16は、1300℃以上の高温度にも耐えられるセラミ
クスでできており、セラミクスの粉体を加圧成形した
後、高温度で焼結して造る。それゆえ、硬度も大変硬
く、焼結後の加工も大変難しく、また、加工しようとす
ると高価な費用がかかるので加工することなく使用され
る。
【0012】そのため、成形品5′を保持する焼結架台
16の保持部Aの形状は、図34に一測定データを示し
たように、真円にほど遠い形状をしている。なお、図3
4において、円の中心部から放射状に伸びる目盛りは1
目盛りが20μmであり、成形品5′を保持する焼結架
台16の円形開口の中心からの距離を実線で示してい
る。図34中の破線は、理想的な真円である。上記のよ
うに、成形品5′の円錐部の大部分は、この真円にほど
遠い形状の保持部Aに倣うことになるので、成形品5′
を焼結した後のコア5の管軸に直交する断面の内面形状
は、それぞれ図35(a),(b),(c)に示すよう
な形状となる。図35(a)は、コア5の小径側の直線
部のほぼ中央付近の形状、図35(b)は、焼結前の保
持位置B付近の形状、図35(c)は、焼結後の保持位
置C付近の形状である。
【0013】この図35の測定結果より、コア5におけ
る焼結架台16の保持部Aに接触した部分の形状は、図
34に示す保持部Aの形状に類似し、保持部Aに接触し
ないコア5の小径側の部分には、加圧成形のときに磁性
粉体密度の不均一による形状歪が発生していることが分
かる。即ち、このような形状の焼結架台16で成形品
5′を焼結してコア5を得ると、小径側の内面形状は、
分割用切溝6の方向を長軸とする楕円であり、中央の円
錐部から大径側の内面形状は、第一象限と第三象限方向
を長軸とする楕円となる。
【0014】コア5の内面形状は、焼結架台16個々の
保持部Aの真円からの形状ずれやそのばらつき、さらに
は、成形品5′を焼結架台16の保持部Aに載せる方向
や角度によって変化する。そして、それらの組み合わせ
は無数にあり、個々のコア5の内面形状には、全く規則
性がない。従って、このようなコア5を用いた偏向ヨー
クが発生する磁界も、偏向ヨーク個々によって微妙に異
なり、画面の色ずれの原因になっている。
【0015】そこで、成形品5′を焼結しただけでは、
所定の内面寸法が得られないため、現状は、焼結後のコ
ア5の内面寸法を、想定される形状のばらつきの寸法分
以上の寸法値を削りしろとして確保するよう小さくして
おき(即ち、肉厚を厚くしておき)、切削や研削等の後
加工を行って所定の寸法に仕上げている。このため、切
削や研削等の後加工に必要な費用が必要となる。即ち、
削る作業に必要な費用、即ち、設備費,ハウジング費,
エネルギ費,労務費等々の後加工に直接関連した費用、
コア5の運搬,保管,在庫管理等々の物流費用、加工に
よる仕損じ費用、削り落とし分の材料費及びそのスラグ
の後処理のための費用等々、無駄な費用が多く発生し、
偏向ヨークのコストアップの大きな要因の1つになって
いる。その上、偏向ヨークを生産するにおいて、コア5
の後加工に必要な時間が、生産リードタイム短縮への足
枷となっている。
【0016】これらの問題点を解決するため、特公昭5
7−11092号公報,特公平5−15023号公報,
特開平6−215970号公報,特開平6−32596
1号公報等に記載の技術が提案されているが、高精細表
示装置を用途とするには、十分な実力を発揮するに至っ
ておらず、上記の諸問題点は解決されていない。
【0017】次に、第2の問題点である楕円形コーン形
状や角形コーン形状あるいは内周面に凹凸を設けた複雑
な形状のコアを得るのが難しいという点について説明す
る。また、ここで併せて、楕円形コーン形状や角形コー
ン形状あるいはコア内周面の長手方向に凹凸状のコイル
巻線溝を設けた構成のコアの必要性について説明する。
【0018】一般に、カラー陰極線管の電子ビームを偏
向する偏向ヨークの水平偏向電力は、大きな電力を必要
とする。水平偏向電力Wは、 W=K・D2 /L・sin2 θ・HV によって概略的に示される。この式において、Kは定
数、Dは偏向ヨークコアの平均直径(内径と外径との平
均)、Lは偏向ヨークコアの平均長さ、θはビーム偏向
角度、HVは陰極線管の陽極電圧をそれぞれ示す。
【0019】水平偏向磁界は、偏向ヨーク内部では上下
の方向に発生しており、単純にN,Sの磁石を考えた場
合、磁極が近いほど磁束密度が高い。陰極線管表示装置
の画面の横の長さ:縦の長さは、4:3または16:9
の横長の画面であるため、横長形状の長方形や楕円形状
をした偏向ヨークコアの方が丸形の偏向ヨークコアより
も水平の磁束密度を高め、偏向能率を向上させることが
できる。即ち、水平偏向電力Wを低減するには、コアの
開口部側の上下の距離を小さくすればよい。従って、ア
スペクト比4:3や16:9等の角形ラスタを描くため
に、丸形ファンネルは理に適っていない。
【0020】東芝レビュー27巻11号「RIS方式1
10゜偏向カラー受像管」には、横長の長方形コーンを
したファンネルと、大径側の開口部を長方形としたコア
を用いた偏向ヨークとの組み合わせが記載され、特開平
8−7781号公報には、大径側の開口部が楕円形状を
した偏向ヨークが記載されている。エネルギ消費の多い
CRT表示装置の消費電力削減は大きな課題の1つであ
り、特に、その中でも電力消費の多い水平偏向電力の低
減が急がれている。楕円形コーン形状や角形コーン形状
のコアは偏向電力低減に有効である。しかしながら、従
来においては、長方形や楕円形状をした所定寸法のコア
を得ることが困難で、焼結工程でのひび割れ等による歩
留の悪さが解決されず、未だに、丸形円錐形状のコアが
主流で使われている。
【0021】また、超高精細表示が要求される水平走査
周波数の高い用途に用いる従来の鞍−鞍型偏向ヨークで
は、水平・垂直偏向コイルに発生する渦電流損失や表皮
損失により、各部に異常な温度上昇を生じ、偏向電力増
加、性能劣化、短寿命という信頼性問題等の不具合が生
じ易い。これらの諸問題の発生を防ぎ、超高精細表示用
途に用いるに適すると言われているコア内周面の長手方
向に凹凸状のコイル巻線溝を設けた形状のフェライトコ
アがある。その一例としては、特開昭60−14735
号公報に記載のものがあるが、この公報に記載のコアは
量産が難しい。これを解決するものとして、特公平7−
7645号公報に記載のコアがあるが、この公報に記載
のコアでは大変高価なものになり、このような形状のコ
アを工業的規模で安く生産することは極めて困難であ
る。
【0022】また、焼結フェライトは、割れやすく欠け
が発生しやすく取り扱いに注意を要する。上述した種々
の形状的な問題を含め機械的な問題で、使用に必要な磁
気特性が得られればよい限界までコアの厚みを薄くする
ことができず、小型・軽量化が図りにくいという問題点
もあった。さらに、現在使われているCRTは、インラ
インガンでセルフコンバーゼンス方式が主流である。そ
の偏向ヨークの理想とする偏向磁界は、水平偏向磁界は
ネック側がバレル形、ファンネル側がピンクッション
形、垂直偏向磁界はネック側がピンクッション形、ファ
ンネル側がバレル形である。このような磁界は、回転非
対称コア(例えば、コアの一部に切り欠き部を設ける
等)を使用する等の工夫が必要であるが、コアのコスト
アップになるので、コイル分布やその他の手段で磁界分
布を調節しているのが現状である。
【0023】以上述べた種々の問題点を解決するものと
して、パーマロイ合金粉末またはセンダスト合金粉末を
合成樹脂に配合した高分子複合材料を素材とする磁心材
を、射出成形法で製作したコアを用いた偏向ヨークが、
特開平8−180815号公報に記載されている。
【0024】しかしながら、パーマロイ合金やセンダス
ト合金は、電気抵抗が小さく、これらを粉末にして合成
樹脂に配合した高分子複合材料を素材とする磁心材にし
てもその性質は変わらない。透磁率を大きくするため
に、磁性合金粉末の充填密度を上げると、合成樹脂によ
る磁性合金粉末への被覆むら等によって、磁性合金粉末
どうしが互いに接触する割合が大きくなって電気抵抗が
低下する。その結果、渦電流損失が増え、水平走査周波
数の高い高精細表示の偏向ヨーク用途では、Mg−Zn
系やNi−Zn系フェライトコアよりも発熱が大きくな
ってしまう。また、電気抵抗を増すために磁性合金粉末
の充填密度を下げると、磁気特性が悪化し、これを補う
ために大きな断面積のコアにする必要がある。このよう
に、パーマロイ合金粉末またはセンダスト合金粉末を用
いた偏向ヨークは現実的でない。
【0025】さらに、上述した渦電流損失以外にも、磁
性合金粉末の充填密度を上げると、射出成形金型内の流
動性が悪くなり、充填率を高めることには製法上の限界
がある。このため、フェライトコアを用いたときと同じ
磁気特性を得るためには、同じ磁気特性が得られるまで
コアの体積を大きくすればよいが、磁性合金粉末の充填
密度を大きくすることができないため、コア内の磁性合
金粉末の密度が均一になりにくい。また、コア内各部分
での透磁率の値が異なり、コア毎に発生する磁界が微妙
に変化し、ばらつきが少なく高精度に電子ビームを偏向
することができないという致命的な欠陥を有している。
【0026】本発明は、このような問題点に鑑みなされ
たものであり、寸法精度がよく、渦電流損失等のコア損
失が少なく、磁気特性が優れた偏向ヨーク及び偏向ヨー
クコアを提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した従来
の技術の課題を解決するため、陰極線管のネック管とフ
ァンネル部との間に装着され、電子銃より発射された電
子ビームを偏向する偏向ヨークに用いる偏向ヨークコア
を以下のように構成する。 (1)アミノキノン基を構成単位として有する化合物を
含んだ表面処理剤で表面処理した磁性粉体を、高分子樹
脂をバインダとして加圧成形し、加熱硬化して形成す
る。 (2)アミノキノン基を構成単位として有する化合物と
シランカップリング剤とを含んだ表面処理剤で表面処理
した磁性粉体、または、シランカップリング剤を含んだ
表面処理剤で表面処理すると共に、アミノキノン基を構
成単位として有する化合物を含んだ表面処理剤で表面処
理した磁性粉体を、高分子樹脂をバインダとして加圧成
形し、加熱硬化して形成する。 (3)アミノキノン基を構成単位として有する化合物を
含んだ表面処理剤で表面処理した磁性粉体を、シランカ
ップリング剤を含有する高分子樹脂をバインダとして加
圧成形し、加熱硬化して形成する。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の偏向ヨーク及び偏
向ヨークコアについて、添付図面(図1〜図24)を参
照して説明する。
【0029】本出願人は、先に、特願平8−21301
6号にて、特定構造のアミノキノン基を含む化合物を磁
性粉体に対して所定の含有率で添加することにより、所
定の磁化を維持しつつ(磁性体の充填密度を下げること
なく)、十分に大きな電気抵抗値を得ることができ、よ
って、渦電流損失が小さく、磁気特性が優れたボンド磁
性体を提案した。本発明は、高精細表示が要求されるカ
ラー陰極線管の偏向ヨーク(偏向ヨークコア)に、上記
先願の磁性体を応用したものである。
【0030】まず、本発明のコアを得るための磁性粉体
の処理方法について説明する。アミノキノン基として、
下記(1)式及び(2)式で示されるアミノキノン基の
内、少なくとも1つを構成単位として含有する化合物を
用い、この化合物を含んだ表面処理剤で磁性粉体を表面
処理する。
【0031】
【化1】
【0032】
【化2】
【0033】なお、式(1)中、Yは、水素原子、直鎖
状,環状もしくは分枝鎖を有するC1 〜C6 アルキル
基、アラルキル基またはフェニル基であり、Z1 はC2
〜C16アルキレン基またはフェニレン基、アラルキル
基、アルカリレン基または−(CH2 CH2 −O)n
CH2 −CH2 −(nは1〜50の整数)である。ま
た、式(2)中、Z2 は直鎖状もしくは分枝鎖を有する
1 〜C6 アルキレン基である。
【0034】具体的には、上記(1)式及び(2)式で
示されるアミノキノン基を含むジオールとイソシアネー
トとの反応により得られるポリウレタン等のポリマであ
ることが望ましい。アミノキノン基を含む化合物の磁性
粉体100重量%に対する含有率は、10重量%以下と
する。より好ましくは0.1〜10重量%、さらに好ま
しくは、0.1〜5重量%である。
【0035】上記(1)式及び(2)式で示されるアミ
ノキノン基は、その一方のみを含んでいても、あるいは
両方を含んでいてもよく、その化合物中、アミノキノン
基の含有率は、モノマとして合計5重量%以上であるこ
とが好ましく、さらに好ましくは、10重量%以上であ
る。このアミノキノン基モノマの含有率は多いほど効果
的であるが、多すぎるとポリマ化が困難になる。このた
め、含有率の上限は50%程度である。従って、より好
ましいアミノキノン基モノマの含有率は、5〜40重量
%である。
【0036】磁性粉体を表面処理するための表面処理剤
は、アミノキノン基を含む化合物を溶剤に溶かすことに
より調整される。上記(1)式及び(2)式で示される
アミノキノン基の両末端に水酸基を導入して得られたジ
オールモノマを他の各種ジオール類と共に、ジイソシア
ネート類と反応させてポリウレタンポリマを調整する。
上記の他のジオール類としては、ブタンジオール,ブチ
レンアジペート,カプロラクトン,ポリエステル,ポリ
エーテル,グリコール,ポリカプロラクトン,ポリエス
テルアミド,ポリアルカンジオール,ポリブタジエンジ
オール,ポリアセタール等を用いることができる。ま
た、ジイソシアネート類としては、メチレンジイソシア
ネート,トルエンジイソシアネート等を用いることがで
きる。そして、このポリウレタンポリマをアノン等の溶
剤に溶解させることにより、磁性粉体の表面処理剤が得
られる。
【0037】さらに具体的実施例について説明する。ア
ミノキノン(AQ)モノマとして、下記(3)式で示さ
れるジオールモノマ(AQ−01)、及び、下記(4)
式で示されるジオールモノマ(AQ−02)の内、少な
くとも1つを構成単位として含有する化合物を使用す
る。
【0038】
【化3】
【0039】
【化4】
【0040】この化合物に各種ジオール類(分子量50
0〜5000)及びジイソシアネート類を反応させて、
分子量約5000〜50000のポリウレタンポリマを
合成する。そして、磁性粉体100重量%に対するポリ
ウレタン重量%が0.1〜10.0重量%含有するよう
に溶剤濃度を調整し、表面処理剤を作成する。磁性粉体
1kgと上記のようにして得た表面処理剤250gを混
合分散させ、しかる後、表面処理剤中の溶剤を蒸発させ
る。このようにして、磁性粉体に前処理(表面処理)を
施す。
【0041】さらに、このようにして前処理された磁性
粉体を、バインダとなる熱硬化性高分子樹脂(一例とし
て、エポキシ樹脂)と混合し、所定粒径の顆粒を造る。
この顆粒を金型で加圧成形した後、加熱硬化し、所定形
状のボンド磁性体よりなる成形品を製作した。なお、こ
の場合、成形品を、従来のフェライトのように焼結する
必要はなく、150〜160℃前後の比較的低い温度で
1〜2時間程度硬化させるだけでよい。
【0042】その結果、アミノキノン基を含有した表面
処理剤で表面処理したものは、従来の表面処理をしない
ものに比べ、磁気特性を落とすことなく、6〜2600
倍の比抵抗が得られることが明らかになった。また、ア
ミノキノン基を含有しない表面処理剤で表面処理をした
ものに比べても、アミノキノン基を含有した表面処理剤
で表面処理したものは、3〜1300倍の比抵抗が得ら
れることが明らかになった。
【0043】即ち、上述の表面処理技術を使ったボンド
磁性体は、軟磁性体の欠点であった比抵抗10〜100
[μΩ・cm]を108 〜109 [μΩ・cm]程度に
改善することができ、高周波領域においても軟磁性体の
優れた磁気特性を活かせることが明らかになった。
【0044】さらに、ボンド磁性体の比抵抗値を向上さ
せたり、機械的強度を向上させたい場合には、磁性粉体
を予めシランカップリング剤で表面処理し、さらに、ア
ミノキノン基を構成単位として有する化合物を含んだ表
面処理剤で表面処理する。磁性粉体をアミノキノン基を
構成単位として有する化合物を含んだ表面処理剤で表面
処理し、さらに、シランカップリング剤で表面処理して
もよい。また、上述の表面処理剤にシランカップリング
剤を0.1〜数%程度インテグラルブレンドした表面処
理剤で表面処理してもよい。このようにすると、アミノ
キノン基とシランカップリング剤との相互作用で、アミ
ノキノン基を含有した表面処理剤を磁性粉体に対して一
層均一に塗布することができ、比抵抗値を上述の値より
さらに1桁以上向上させることができる。
【0045】また、磁性粉体をアミノキノン基を構成単
位として有する化合物を含んだ表面処理剤で表面処理
し、シランカップリング剤を含有する高分子樹脂をバイ
ンダとして加圧成形し、加熱硬化してよい。シランカッ
プリング剤を用いたものでは、シランカップリング剤の
作用により、磁性粉体と高分子樹脂との結合力が向上
し、機械的強度を向上させることができる。
【0046】引き続き、本発明の偏向ヨーク及び偏向ヨ
ークコアの具体的構成について説明する。一般に、高精
細表示の偏向ヨークは、偏向磁界が偏向ヨーク周辺部の
金属等の磁性体の影響を受けにくくするために、図2に
示すように、カラー陰極線管の管軸と略平行な中間部2
3a,23bと、管軸に直交する小径部23c,大径部
23dより構成された鞍型偏向コイル23を、2個一組
として備えている。この鞍型偏向コイル23の中間部2
3a,23bと小径部23c,大径部23dに囲まれた
部分は、窓部23wを形成している。
【0047】さらに、偏向ヨークは、図3の展開構成図
で示すように、鞍型偏向コイル23として、一対の水平
偏向コイル23h及び一対の垂直偏向コイル23vを有
する。水平偏向コイル23hはセパレータ24の内面側
に組み込まれ、垂直偏向コイル23vはセパレータ24
の外面側に組み込まれる。さらに、垂直偏向コイル23
vの外側を偏向ヨークコア(以下、コアと略記すること
がある)25で覆うことにより、図1に一部切り欠き側
面図で示すような構成の鞍−鞍型偏向ヨーク30が構成
される。
【0048】鞍−鞍型偏向ヨーク30においては、上述
したように、その構造上、偏向ヨークコア25は各コイ
ル23h,23vの管軸と略平行な中間部23a,23
bのインダクタンスに対して大きく影響を及ぼし、小径
部23cや大径部23dのインダクタンスに対する影響
は少ない。なお、鞍−鞍型偏向ヨーク30におけるコア
25の大きさや透磁率が、偏向コイル23のインダクタ
ンスに与える影響は、コア25に直接垂直偏向コイル2
3vを巻く構成のセミトロイダル型偏向ヨークにおける
それと比較してはるかに小さい。
【0049】図1に示すような構成の偏向ヨーク30に
おいては、偏向ヨークコア25がある場合とない場合と
では、偏向コイル23の偏向磁界分布は大きく異なる。
一例として水平偏向磁界について、コア25がない場合
を図4に、コア25がある場合を図5に示す。なお、図
4及び図5は、図1のC−C断面図に相当する。偏向ヨ
ーク30内部での磁界をHとすると、コア25がない場
合には、図4に示すように、1/2H,1/2Hの磁界
が外側に漏れる。これに対し、コア25がある場合に
は、図5に示すように、外側に漏れていた1/2H,1
/2Hの磁界のほとんどがコア25を通り、電子ビーム
の偏向に寄与する。
【0050】従って、コア25は偏向コイル23のイン
ダクタンスに与える影響よりも、偏向に必要な電流の大
きさ、即ち、偏向磁界の強さに大きく影響を与える。よ
って、コア25の内径寸法及び厚さによる偏向磁界の強
弱、内径の部分的な寸法変化や透磁率の部分的な変化に
よる部分的磁界の乱れ、及び、それらのばらつき磁界の
非対称性が問題となる。コア25の透磁率は所定値以上
の値があればよく、その絶対値よりも各部分での均一さ
の方が要求される。
【0051】また、コア損失についても、少なければ少
ないほどよいが、コア損失による発熱よりも偏向コイル
23の損失による発熱の方がはるかに多いため、全体の
発熱に対するコア損失による発熱の寄与率は小さい。M
g−ZnフェライトコアをNi−Znフェライトコアに
変え、コア損失を約1/3にしても、偏向ヨークのピー
ク温度は15%程度下がるに過ぎない。従って、コア2
5のコア損失は、現在主に使われているMg−Znフェ
ライトコアと同程度か、それ以下ならば十分に使用可能
である。
【0052】そこで、磁性粉体として平均粒径70μm
の還元鉄粉を用い、この還元鉄粉1kgと、AQモノマ
を30%含むポリウレタンを還元鉄粉100重量%に対
し3.0重量%含有するように溶剤濃度を調整した表面
処理剤40gとを混合分散させ、しかる後、表面処理剤
中の溶剤を蒸発させることによって、還元鉄粉を前処理
(表面処理)した。次に、前処理済の還元鉄粉体1k
gに対し、20g(硬化剤を含む)のエポキシ樹脂を混
練分散させ、平均粒径74μmの顆粒体を得た。この顆
粒体を所定の金型にて加圧成形し、しかる後に、温度1
60℃の条件下にて1時間加熱して硬化させ、図6
(a)に示すようなリング形状のAQボンド磁性体20
(外径:23mm,内径:20mm,高さ:7.5m
m)を作成した。
【0053】図6(b)は、図6(a)に示すAQボン
ド磁性体20に、直径0.1mmの2UEW(ウレタン
・エナメル・ワイヤ)のマグネットワイヤを13本撚り
合わせたリッツ線21を10回、等ピッチで全周に巻き
付けたコイル22を斜視図にて示している。このコイル
22について、周波数1〜100kHzのコア損失を測
定した。その結果を図7に示す。
【0054】また、作成したAQボンド磁性体20の寸
法実測値を表1に示す。表1は、図8に示すように、A
Qボンド磁性体20の端部を基準面とし、その基準面か
ら1mm,3.5mm,7mmのa,b,cなる位置そ
れぞれの内径及び外径、高さhを、試料1〜5について
示している。図9は、作成したAQボンド磁性体20の
内径及び外径をグラフにて示している。
【0055】
【表1】
【0056】表1や図9より分かるように、AQボンド
磁性体20は、各部分の寸法のばらつきが小さく、円筒
度も非常によい。なお、このリング形状のAQボンド磁
性体20の圧粉密度は6.95[g/cm3 ]、透磁率
は72であった。ボンド磁性体20の損失特性は、現状
一般的に使用されているMg−Znフェライトコアの損
失特性より多少小さい値を示している。高精細表示が要
求されるカラー陰極線管の偏向ヨークの水平走査周波数
は、24〜100kHzの範囲が主流であるので、本発
明により得た磁性体は、高精細表示カラー陰極線管用偏
向ヨークコアとして使用できる実力があることが明らか
になった。
【0057】ところで、偏向ヨークコアとして用いる磁
性体は、いわゆる軟磁性体である。本発明の偏向ヨーク
コアのコア材質は、上記の還元鉄粉の他、アルパーム
(Fe−Al合金),センダスト(Fe−Si−Al合
金),パーマロイ(Ni−Fe合金),珪素鉄や珪素鋼
(Fe−Si合金)等を用いることができ、用途に応じ
て適宜軟磁性体の材質や複数の材質の組み合わせを選べ
ばよい。即ち、偏向ヨークコアとして用いる磁性体は、
鉄粉または鉄基合金磁性粉であればよい。さらに、軟磁
性粉体の平均粒径は上記の70μmに限るものではな
く、使用する周波数帯域での要求損失特性、要求磁気飽
和特性や要求透磁率等によって適宜最適な平均粒径を選
べばよく、また、複数の平均粒径を組み合わせたもので
もよい。
【0058】また、本発明の偏向ヨークコアは、鞍−鞍
型偏向ヨークだけでなく、セミトロイダル型偏向ヨーク
やトロイダル型偏向ヨークのいずれの場合でも全く同様
に適用できる。
【0059】本発明によるコアは、渦電流によるコア損
失が少なく、表面処理済の磁性粉体とバインダとして用
いるエポキシ樹脂との結合力が強いため、少ないエポキ
シ樹脂の含有率で強い機械的強度が得られる。エポキシ
樹脂の含有率が少なくてよいから、軟磁性粉体の充填率
を高くすることができ、硬化収縮を小さくすることがで
きる。そのため、透磁率の位置によるばらつきも少な
く、仕上がり寸法精度もよいので、従来のような切削や
研削の後加工の必要もない。そして、所定の磁界分布を
安定して得ることができるので、以下のように、従来の
フェライトコアでは実現することができなかった種々の
形状の偏向ヨークコアを提供することができる。
【0060】<第1実施例>丸形円錐形状の偏向ヨーク
コアの実施例について説明する。丸形円錐形状のコアの
基本寸法は、図10に示すように、小径側端部の内径φ
d1と外径φD1、大径側端部の内径φd2と外径φD
2、高さH、φd2からφd1に至る高さ方向(小径部
から大径部までの長さ方向)の内径φdH、及び、円錐
部分のコア厚tを決める大径側端部の外径端から小径側
に引いた垂線と円錐部外径側の延長線との交点Aでの角
度θで概略決められている。
【0061】従来、この角度θは、フェライトコア燒結
時の寸法変位を小さくするという製法上の理由から、小
径部から大径部までコア厚tが略均一になるよう決めら
ている。そのため、このようなコアを有する偏向ヨーク
においては、水平偏向電流及び垂直偏向電流を流して偏
向動作をさせた場合、小径部から大径部に向かうに従っ
てコア内の最大磁束密度が小さくなっていく。また、任
意の高さ位置での周方向の磁束密度も異なり、水平・垂
直の偏向磁界が重なるCRT表示面のほぼ対角線方向に
相当する角度部分でコア内の磁束密度が最大になってい
る。表2は、コア高さ位置別の最大磁束密度の値を示し
ている。
【0062】
【表2】
【0063】この動作例では、水平・垂直偏向コイルが
鞍型コイルで構成された鞍−鞍型偏向ヨークの場合、小
径側端部に比べ大径側端部近傍の最大磁束密度は約80
%であり、水平偏向コイルが鞍型コイル、垂直偏向コイ
ルをコアに直接トロイダル状に巻き付けたセミトロイダ
ル型偏向ヨークの場合では、小径側端部に比べ大径側端
部近傍の最大磁束密度は約70%以下になっている。
【0064】上述した磁性粉体処理技術を用いれば、任
意形状の磁性粉体成形品を160℃程度の比較的低温
で、バインダであるエポキシ樹脂を硬化させるだけで偏
向ヨークコアを生産できるので、生産工程での寸法変位
も小さく、小径側から大径側への高さ方向に対してコア
厚tを徐々に薄くすることが可能になる。そこで、コア
内の動作磁束密度が、小径側端部から大径側端部近傍ま
で略一定となるように、コア厚tを設定すればよい。即
ち、鞍−鞍型偏向ヨークの場合には、大径側端部近傍の
コア厚t/小径側端部のコア厚tを0.8程度とすれば
よく、セミトロイダル型偏向ヨークの場合には、大径側
端部近傍のコア厚t/小径側端部のコア厚tを0.7程
度とすればよい。図11は、このような原理に基づいた
本発明のコア31の具体的な寸法例を示している。
【0065】図12は、コアの周囲方向のコア厚も変化
させ、周囲方向の動作磁束密度も略均一になるようにし
たものである。図12に示すコア32は、磁束密度が最
も大きい小径側の画面対角線方向のコア厚を厚くするよ
う、小径部から大径部に向かうに従って高さが低くなっ
ていく凸部32tを設けたものである。この例では、凸
部32tは大径部に向かう途中で凸がなくなるような形
状となっている。図12において、α1〜α4は水平軸
に対する対角線の角度であり、32cはコア32の分割
線を示している。アスペクト比4:3の陰極線管では、
水平軸に対して、α1=約37度、α2=約143度、
α3=約217度、α4=約323度であり、アスペク
ト比16:9の陰極線管では、水平軸に対して、α1=
約30度、α2=約150度、α3=約210度、α4
=約330度である。図13には、図12に示す本発明
のコア32を組み込んだ偏向ヨーク33の小径部側近傍
の断面図を示している。
【0066】このように構成することにより、コアの小
径側から大径側までの管軸方向での動作磁束密度や、コ
アの周囲方向の動作磁束密度を均一にすることができる
他に、磁性粉体等の材料の効果的な削減、コアの重量の
低減、偏向電力の低減、温度上昇の低減(特に、小径側
の温度低減)を図ることが可能となる。
【0067】丸形円錐形状の偏向ヨークコアのさらに別
の改良について説明する。図14はコア装着前の偏向ヨ
ークのCRTネック側近傍の断面図である。ここで用い
る偏向ヨークコア34には、図15に示すように、内周
面の中央部に小径部から大径部に渡る凸部34′を設け
ている。このコア34を図14に示す偏向ヨークに装着
すると、凸部34′は垂直偏向コイル23vの窓部23
Vwに位置する。図16は、コア34を組み込んだ偏向
ヨーク35の小径側近傍の断面図である。
【0068】さらに、図17には、内周面に凸部3
6′,36″を設けたコア36を示している。このコア
36の凸部36′は、図16と同様、垂直偏向コイル2
3vの窓窓部23Vwに位置し、凸部36″は、垂直偏
向コイル23vの位置決めのためにセパレータ24に設
けた凸部24Vs(図14参照)の部分に相当する。即
ち、図17に示すコア36を組み込んだ偏向ヨーク38
のセパレータ37には、垂直偏向コイル23vの位置決
めのための凸部(図14の凸部24Vsに相当)を設け
ていない。そして、コア36と垂直偏向コイル23vと
の間に空隙部35g(図16参照)を形成しないよう
に、コア36は楕円形状としている。
【0069】また、図18は、内周面の任意の位置に他
の面より凹んだ凹部39を設けたコア40の分割した一
方側を示している。
【0070】このように、コアの内周面に凸部34′,
36′,36″や凹部39を設ければ、その部分の磁界
を強くしたり、弱くしたりすることができるので、偏向
コイル23の巻線分布だけでは得られない部分的な水平
・垂直偏向磁界の変化を得ることが可能となる。よっ
て、コア自体の磁界と偏向コイル23の巻線分布による
磁界とを組み合せることにより、目標とする磁界分布が
得られやすくなり、安いコストで画面の色ずれや歪みの
少ない優れた偏向ヨークを得ることができる。なお、凸
部34′,36′,36″や凹部39を適宜に組み合わ
せることにより、一層大きな効果を得ることができる。
【0071】さらに、垂直偏向コイル23vの窓部23
Vwのように偏向コイル23の巻線が位置しない部位に
凸部34′,36′を設けることにより、その部分のコ
ア内径を縮めることができるので、偏向感度を向上させ
ることが可能となる。また、垂直偏向コイル23vに限
りなくコア内面が接するようにすることにより、コア上
下方向の内径を丸形の場合よりも短い楕円形にすること
ができ、水平偏向電力の低減を図ることが可能となる。
【0072】<第2実施例>長方形角錐形状の偏向ヨー
クコアの実施例について説明する。従来より、図19に
示すように、大径側(表示面43側)が表示面の形状と
略相似の横長の長方形で、小径側(ネック管42側)は
略円形をした角錐形状コーン41を有するカラー陰極線
管44が、RIS(Rectangular cone,in-line gun sys
tem )タイプカラー受像管として発表されている。この
カラー陰極線管44の角錐形状コーン部41の拡大図を
図20に示している。図21は、丸形円錐形状コーンと
長方形角錐形状コーンの場合のリファレンスライン面で
のコーン部の形状を比較したものである。丸形円錐形状
コーンの形状は、一点鎖線で示す半径Rhの円形状45
であるのに対し、長方形角錐形状コーンの形状は、実線
で示すように、短辺側である左右側が半径Rhの円形状
45に接し、長辺側である上下側が半径Rvの円47に
接する略長方形46となっている。なお、Rv:Rh
は、略画面寸法の縦と横の比になるように選んである。
【0073】カラー陰極線管のコーン部の形状を、前述
のような長方形角錐形状コーンにすることにより、偏向
ヨークも大径側が長方形で小径側が略丸形形状になる。
従って、偏向コイルも偏向ヨークコアも同様の形状にな
る。図22は、上述のような長方形角錐形状コーンのカ
ラー陰極線管44に使用する偏向ヨークコア49であ
る。このコア49は、大径側が長方形で、小径側は略長
方形,略楕円形,略正方形,略円形のいずれかであり、
画面のアスペクト比、ビーム偏向角度、ネック管の太
さ、あるいは、要求される磁界分布によつて、その都度
最適な形状を選択すればよい。
【0074】従来のフェライトコアでは、焼結時にひび
や割れが多発するため、このような長方形角錐形状コー
ンのコア49を工業的規模で安く量産することができな
かったが、本発明によれば、このような形状のコアも量
産することが可能である。このコア49においては、上
下方向のコーン寸法が丸形コーンの場合に比べ、アスペ
クト比が4:3の陰極線管の場合は3/4=0.75倍
に、アスペクト比が16:9の陰極線管の場合は9:1
6=0.56倍に縮まる。このことは、水平偏向磁界の
磁極間隔がこれだけ縮まることを意味している。水平偏
向電力は磁極間の間隔に比例するので、水平偏向電力は
丸形コーンの場合に比べ、アスペクト比が4:3と1
6:9の陰極線管でそれぞれ0.75倍と0.56倍に
低減するという大きな効果を奏する。
【0075】さらに、長方形コーンにすることにより、
対角線方向のコーン長さが丸形コーンに比べ、約20%
大きくとれるので、電子ビームがコーンに当たり画面角
部に影ができるネックシャドウ裕度にも余裕ができる。
従って、偏向コイルの長さを長くして偏向感度を一層向
上させ、偏向電力の低減を図ったり、わずかな偏向電力
の増加で偏向角度を大きくし、陰極線管の奥行きを短く
することも可能である等々、省エネルギや使い勝手の点
で大きな効果を奏する。
【0076】<第3実施例>内周面に凹凸を設けた偏向
ヨークコアの実施例について説明する。図23は、偏向
ヨークの偏向感度や磁界分布の精度を向上させ、超高精
細表示の陰極線管の偏向ヨークに対応させるために、内
周面の管軸方向に略放射状に延びる凹部50,凸部51
を複数形成した偏向ヨークコア52を示している。凹部
50はコイル巻線溝である。また、図24は、管軸方向
の磁界分布を変化させるために、大径側と小径側との巻
線分布を変えることができるよう、内周面の管軸方向に
略放射状に延びる複数の凹部53を設け、この凹部53
間に形成された凸部54の大径側と小径側との間に、さ
らに円周方向へ延びる凹部55を設けた偏向ヨークコア
56を示している。即ち、コイル巻線溝である凹部53
間の凸部54には、この凸部54の一部を切り欠くよう
に円周方向に延びた凹部55が形成されている。
【0077】このような複雑な形状のコア52,56
は、超高解像度を要求される陰極線管の偏向ヨークに用
いるものである。100kHz以上の高い水平偏向周波
数では、水平・垂直偏向コイルに発生する渦電流損失や
表皮損失によって、各部に異常な温度上昇の発生を招き
やすいが、このコア52,56ではそれを防ぐことがで
きる。従来のフェライトコアでは、焼結時の変形を防ぐ
ために非常に厚肉にしなければならず、寸法精度も得ら
れなかったが、本発明によれば、このような形状のコア
も厚肉にすることなく量産することが可能である。
【0078】このコア52,56によれば、コアの内周
面を極力陰極線管に近付けると共に、磁束のコア内通路
を確保することにより、偏向電流の減少を図り、偏向ヨ
ークの発熱を低減させることができる。特に、図24に
示すコア56は、インラインガンを使用したセルフコン
バーゼンス方式の陰極線管に用いられる偏向ヨークに必
要な、水平偏向磁界はネック側がバレル形、ファンネル
側がピンクッション形、垂直偏向磁界はネック側からフ
ァンネル側の全域に渡ってバレル形の磁界を容易に得る
ことも可能になる。
【0079】このように、アミノキノン基を構成単位と
して有する化合物を含んだ表面処理剤で表面処理した磁
性粉体(軟磁性体)を、高分子樹脂をバインダとして加
圧成形し、加熱硬化して得た本発明の偏向ヨークコア
は、寸法精度がよいので、従来のように後加工が必要な
く、種々の形状の低コストで作成することが可能であ
る。しかも、渦電流損失等のコア損失が少なく、磁気特
性が優れているという特長を有する。
【0080】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の偏
向ヨークコアは、アミノキノン基を構成単位として有す
る化合物を含んだ表面処理剤で表面処理した磁性粉体
を、高分子樹脂をバインダとして加圧成形し、加熱硬化
して得たり、アミノキノン基を構成単位として有する化
合物とシランカップリング剤とを含んだ表面処理剤で表
面処理した磁性粉体、または、シランカップリング剤を
含んだ表面処理剤で表面処理すると共に、アミノキノン
基を構成単位として有する化合物を含んだ表面処理剤で
表面処理した磁性粉体を、高分子樹脂をバインダとして
加圧成形し、加熱硬化して得たり、あるいは、アミノキ
ノン基を構成単位として有する化合物を含んだ表面処理
剤で表面処理した磁性粉体を、シランカップリング剤を
含有する高分子樹脂をバインダとして加圧成形し、加熱
硬化して得たので、磁性粉体(軟磁性粉体)の比抵抗を
大幅に向上させることができる。このことにより、高周
波領域での渦電流損失によるコア損失が減少するので、
従来より100〜1000倍程度の高周波領域まで使用
することが可能となる。
【0081】さらに、150℃前後の比較的低い温度で
1〜2時間程度硬化させるだけで使用可能なコアを得る
ことができるので、硬化途中での硬化収縮や変形も少な
く、所定寸法のコアを精度よく得ることができる。よっ
て、従来のフエライトコアのように、所定寸法の形状を
得るために、研削や切削等の後加工の必要がない。従っ
て、加圧成形で製作が可能な形状であれば、部分的な凹
凸や形状の変化があっても所定寸法の形状を得ることが
できる。また、焼結工程が不要なので、そのエネルギも
削減できる等の効果もある。また、機械的強度が強く、
耐衝撃性にも優れ、割れや欠け等の発生も少なく取り扱
いが容易であり、薄型化・軽量化も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の偏向ヨークの一部切り欠き側面図であ
る。
【図2】鞍型偏向コイルを示す斜視図である。
【図3】本発明の偏向ヨークの展開構成図である。
【図4】偏向ヨークコアがない場合の水平偏向磁界分布
を示す図である。
【図5】偏向ヨークコアがある場合の水平偏向磁界分布
を示す図である。
【図6】本発明により得たリング形状のAQボンド磁性
体を示す斜視図である。
【図7】図6に示すAQボンド磁性体のコア損失を示す
特性図である。
【図8】図6に示すAQボンド磁性体の寸法実測位置を
示す側面図である。
【図9】図6に示すAQボンド磁性体の内径及び外径を
示す図である。
【図10】一般的な丸形円錐形状の偏向ヨークコアの基
本寸法の一例を示す断面図である。
【図11】本発明の丸形円錐形状の偏向ヨークコアの基
本寸法の一例を示す断面図である。
【図12】本発明の丸形円錐形状の偏向ヨークコアの他
の構成例を示す斜視図である。
【図13】図12に示す本発明の偏向ヨークコアを備え
た偏向ヨークを示す断面図である。
【図14】偏向ヨークコアを装着していない状態の偏向
ヨークの断面図である。
【図15】内周面に凸部を形成した本発明の偏向ヨーク
コアの構成例を示す斜視図である。
【図16】図15に示す本発明の偏向ヨークコアを備え
た偏向ヨークを示す断面図である。
【図17】本発明の偏向ヨークコアのさらに他の構成例
を備えた偏向ヨークを示す断面図である。
【図18】内周面に凹部を形成した本発明の偏向ヨーク
コアの構成例を示す斜視図である。
【図19】長方形角錐形状コーンを有するカラー陰極線
管を示す斜視図である。
【図20】図19の部分拡大図である。
【図21】丸形円錐形状コーンと長方形角錐形状コーン
とのリファレンスライン面でのコーン部の形状を比較す
るための図である。
【図22】長方形角錐形状コーンのカラー陰極線管に使
用する偏向ヨークコアを示す斜視図である。
【図23】内周面にコイル巻線溝を設けた偏向ヨークコ
アの一例を示す斜視図である。
【図24】内周面にコイル巻線溝を設けた偏向ヨークコ
アの他の例を示す斜視図である。
【図25】カラー陰極線管に偏向ヨークを装着した状態
を示す斜視図である。
【図26】偏向ヨークコアの成形装置を示す断面図であ
る。
【図27】図26中の下金型11の平面図である。
【図28】偏向ヨークコアを示す斜視図である。
【図29】図28のA−A断面図である。
【図30】偏向ヨークコアの焼結工程を説明するための
断面図である。
【図31】偏向ヨークコアの焼結工程を説明するための
断面図である。
【図32】図30,図31中の焼結架台16を示す斜視
図である。
【図33】図32中のB−B断面図である。
【図34】図33の保持部Aの形状を示す図である。
【図35】従来の偏向ヨークコアの内周面形状を示す図
である。
【符号の説明】
23h 水平偏向コイル 23v 垂直偏向コイル 24,37 セパレータ 25,31,32,34,40,49,52,56 偏
向ヨークコア 30,33,35,38 偏向ヨーク 32t,34′,36′,36″,51,54 凸部 39 凹部 50,53,55 凹部(コイル巻線溝)

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陰極線管のネック管とファンネル部との間
    に装着され、電子銃より発射された電子ビームを偏向す
    る偏向ヨークにおいて、 電子ビームを水平方向に偏向するための水平偏向コイル
    と、 電子ビームを垂直方向に偏向するための垂直偏向コイル
    と、 アミノキノン基を構成単位として有する化合物を含んだ
    表面処理剤で表面処理した磁性粉体を、高分子樹脂をバ
    インダとして加圧成形し、加熱硬化して得たコアとを備
    えて構成したことを特徴とする偏向ヨーク。
  2. 【請求項2】陰極線管のネック管とファンネル部との間
    に装着され、電子銃より発射された電子ビームを偏向す
    る偏向ヨークにおいて、 電子ビームを水平方向に偏向するための水平偏向コイル
    と、 電子ビームを垂直方向に偏向するための垂直偏向コイル
    と、 アミノキノン基を構成単位として有する化合物とシラン
    カップリング剤とを含んだ表面処理剤で表面処理した磁
    性粉体、または、シランカップリング剤を含んだ表面処
    理剤で表面処理すると共に、アミノキノン基を構成単位
    として有する化合物を含んだ表面処理剤で表面処理した
    磁性粉体を、高分子樹脂をバインダとして加圧成形し、
    加熱硬化して得たコアとを備えて構成したことを特徴と
    する偏向ヨーク。
  3. 【請求項3】陰極線管のネック管とファンネル部との間
    に装着され、電子銃より発射された電子ビームを偏向す
    る偏向ヨークにおいて、 電子ビームを水平方向に偏向するための水平偏向コイル
    と、 電子ビームを垂直方向に偏向するための垂直偏向コイル
    と、 アミノキノン基を構成単位として有する化合物を含んだ
    表面処理剤で表面処理した磁性粉体を、シランカップリ
    ング剤を含有する高分子樹脂をバインダとして加圧成形
    し、加熱硬化して得たコアとを備えて構成したことを特
    徴とする偏向ヨーク。
  4. 【請求項4】陰極線管のネック管とファンネル部との間
    に装着され、電子銃より発射された電子ビームを偏向す
    る偏向ヨークに用いる偏向ヨークコアにおいて、 アミノキノン基を構成単位として有する化合物を含んだ
    表面処理剤で表面処理した磁性粉体を、高分子樹脂をバ
    インダとして加圧成形し、加熱硬化して形成したことを
    特徴とする偏向ヨークコア。
  5. 【請求項5】陰極線管のネック管とファンネル部との間
    に装着され、電子銃より発射された電子ビームを偏向す
    る偏向ヨークに用いる偏向ヨークコアにおいて、 アミノキノン基を構成単位として有する化合物とシラン
    カップリング剤とを含んだ表面処理剤で表面処理した磁
    性粉体、または、シランカップリング剤を含んだ表面処
    理剤で表面処理すると共に、アミノキノン基を構成単位
    として有する化合物を含んだ表面処理剤で表面処理した
    磁性粉体を、高分子樹脂をバインダとして加圧成形し、
    加熱硬化して形成したことを特徴とする偏向ヨークコ
    ア。
  6. 【請求項6】陰極線管のネック管とファンネル部との間
    に装着され、電子銃より発射された電子ビームを偏向す
    る偏向ヨークに用いる偏向ヨークコアにおいて、 アミノキノン基を構成単位として有する化合物を含んだ
    表面処理剤で表面処理した磁性粉体を、シランカップリ
    ング剤を含有する高分子樹脂をバインダとして加圧成形
    し、加熱硬化して形成したことを特徴とする偏向ヨーク
    コア。
  7. 【請求項7】前記偏向ヨークコアにおける前記ネック管
    側の小径部と前記ファンネル部側の大径部との動作磁束
    密度が略一定となるように、前記小径部と前記大径部と
    のコア厚を設定したことを特徴とする請求項1ないし3
    のいずれかに記載の偏向ヨーク。
  8. 【請求項8】前記偏向ヨークコアにおける前記ネック管
    側の小径部と前記ファンネル部側の大径部との動作磁束
    密度が略一定となるように、前記小径部と前記大径部と
    のコア厚を設定したことを特徴とする請求項4ないし6
    のいずれかに記載の偏向ヨークコア。
  9. 【請求項9】前記偏向ヨークコアにおける管軸と直交す
    る周面の動作磁束密度が略均一となるように、前記陰極
    線管の表示面の対角線方向に相当する前記偏向ヨークコ
    アの外周4か所に、前記小径部から前記大径部に向かっ
    て高さが低くなっていく凸部を設けたことを特徴とする
    請求項1ないし3のいずれかに記載の偏向ヨーク。
  10. 【請求項10】前記偏向ヨークコアにおける管軸と直交
    する周面の動作磁束密度が略均一となるように、前記陰
    極線管の表示面の対角線方向に相当する前記偏向ヨーク
    コアの外周4か所に、前記小径部から前記大径部に向か
    って高さが低くなっていく凸部を設けたことを特徴とす
    る請求項4ないし6のいずれかに記載の偏向ヨークコ
    ア。
  11. 【請求項11】前記偏向ヨークコアの内周面に、凸部も
    しくは凹部を設けたことを特徴とする請求項1ないし3
    のいずれかに記載の偏向ヨーク。
  12. 【請求項12】前記偏向ヨークコアの内周面に、凸部も
    しくは凹部を設けたことを特徴とする請求項4ないし6
    のいずれかに記載の偏向ヨークコア。
  13. 【請求項13】前記偏向ヨークコアの前記大径部を、略
    長方形状もしくは略楕円形状としたことを特徴とする請
    求項1ないし3のいずれかに記載の偏向ヨーク。
  14. 【請求項14】前記偏向ヨークコアの前記大径部を、略
    長方形状もしくは略楕円形状としたことを特徴とする請
    求項4ないし6のいずれかに記載の偏向ヨークコア。
  15. 【請求項15】前記偏向ヨークコアの内周面に、前記小
    径部から前記大径部へと略放射状に延びるコイル巻線溝
    を設けたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
    に記載の偏向ヨーク。
  16. 【請求項16】前記偏向ヨークコアの内周面に、前記小
    径部から前記大径部へと略放射状に延びるコイル巻線溝
    を設けたことを特徴とする請求項4ないし6のいずれか
    に記載の偏向ヨークコア。
  17. 【請求項17】前記コイル巻線溝間の凸部には、この凸
    部の一部を切り欠くように円周方向に延びた凹部が形成
    されていることを特徴とする請求項15記載の偏向ヨー
    ク。
  18. 【請求項18】前記コイル巻線溝間の凸部には、この凸
    部の一部を切り欠くように円周方向に延びた凹部が形成
    されていることを特徴とする請求項16記載の偏向ヨー
    クコア。
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