JPH1023304A - モニタ装置における画像合成方法及び監視カメラ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 単純な回路構成のモニタ装置により、複数の
テレビカメラで取得した画像を１台のモニタテレビで同
時にモニタすることができる方法を提供する 【解決手段】 同期した映像信号を出力する複数台のテ
レビカメラを用い、テレビカメラの台数よりも少ない複
数個のメモリを用いて各メモリに各々数台のテレビカメ
ラで取得した画像データを記憶させ、各メモリの画像デ
ータを書き込み時間よりも短い時間で順次読み出して全
メモリのデータを書き込み時間と一致した時間内に読み
出す画像合成方法とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、固体撮像素子（以
下単にＣＣＤという）を用いたテレビカメラによるモニ
タ装置に関し、特に監視カメラなどのように、複数台の
カメラで撮影した映像を１台のモニタテレビに映し出す
画像合成方法及び装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】今日、複数台のテレビカメラで種々の情
景を撮影し、各カメラで撮影した映像を１つのモニタテ
レビでモニタすることが多くなっている。この複数台の
テレビカメラで撮影した映像を１台のモニタテレビに映
し出すに際しては、図８に示すように、各テレビカメラ
71とモニタテレビ61との間にスイッチャー73と呼ばれる
切換え機を挿入するものがある。

【０００３】このスイッチャー73を用いる場合は、モニ
タテレビ61に映像信号を送るテレビカメラ71を選択する
ように切換え機を操作し、モニタテレビ61と接続するテ
レビカメラ71との接続を切り換え、モニタ画面に表示す
る映像は１台のテレビカメラ71による映像を表示するも
のである。従って、スイッチャー73を切り換えることに
より、順次又は適宜にモニタテレビ61と接続するテレビ
カメラ71を切り換えて表示される映像を切り換えること
ができるものである。

【０００４】又、図９に示すように、テレビカメラ71の
台数に応じたフレームメモリ75と読み出し制御回路77と
を用いた画像合成回路79を使用し、各テレビカメラ71の
映像信号による画像データを一旦フレームメモリ75に記
憶し、モニタテレビ61の画像形成のタイミングに合わせ
て各フレームメモリ75から所要の画像データを読み出す
ことにより、同時に各テレビカメラで取得した映像の表
示を行うものがある。この画像合成回路79を用いたシス
テムは、１台のモニタテレビ61の画面をテレビカメラ71
の台数に分割し、小さな画像の複数個を同時に表示する
ことができるものである。

【０００５】尚、監視カメラとして用いるテレビカメラ
71には、同期信号を含むコンポジットビデオ信号を出力
するテレビカメラ71に限ることなく、ＣＣＤ出力の映像
信号を出力するテレビカメラとしてテレビカメラ71を小
型化したもの（例えば特開平７−３１２７１０号）や、
複数台のテレビカメラ71を一本の信号線により信号処理
部に接続するもの（例えば特開平８−９２５６号）など
も用いられつつある。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】前述のように、スイッ
チャーを用いてモニタテレビと接続するテレビカメラを
切り換える方法は、カメラの台数が増加すると、全ての
カメラの映像を一定時間内に見るためには一箇所の映像
を表示する時間が短くなり、カメラによる画像の記録は
連続的であっても、モニタテレビに映し出される映像は
極短時間づつの不連続となり、変化の速い情景の観察に
適さない欠点があった。

【０００７】そして、フレームメモリと読み出し制御回
路とを用いて画像合成を行う方法は、メモリの数が最大
分割画面数と同数個必要となり、又、読み出し制御回路
が複雑となる欠点があった。本発明は、これらの欠点を
排除し、単純な回路構成であっても、複数のテレビカメ
ラで取得した画像を１台のモニタテレビで同時にモニタ
することができる方法及び装置を提供するものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、同期した映像
信号を出力する複数台のテレビカメラを用い、テレビカ
メラの台数よりも少ない複数個のメモリを用いて各メモ
リに各々数台のテレビカメラが出力する映像信号による
画像データを記憶させ、各メモリの画像データを書き込
み時間よりも短い時間で順次読み出して全メモリの画像
データを書き込み時間と一致した時間で読み出す画像合
成方法とする。

【０００９】このように、本発明は複数個のテレビカメ
ラから同期させた映像信号を出力させる故、一つのメモ
リに複数台のテレビカメラからの映像信号を切り換えて
記憶させることが容易に可能となり、小さな容量のメモ
リに複数台のカメラで取得した映像の画像データを記憶
させることが容易にできる。そして、映像信号による画
像データをメモリに記憶させるに際し、各テレビカメラ
を水平走査毎に切り換えて画像データをメモリに記憶
し、且つ、複数台のテレビカメラの内、１台のテレビカ
メラの黒レベル信号だけをメモリに記憶させることが好
ましい。

【００１０】このように、複数台のテレビカメラの内の
１台だけの黒レベル信号をメモリに記憶させることによ
り、メモリから各テレビカメラの画像データを連続して
読み出して映像信号を形成すると、各カメラで取得した
映像を連続させた状態でモニタに表示することができ
る。又、複数台のテレビカメラと、各テレビカメラが出
力する映像信号を同期させるタイミング調整手段と、各
々異なる数台のテレビカメラの画像データを組み合わせ
て記憶するメモリの複数個と、書き込み時間よりも短い
時間でメモリの読み出しを行い、読み出すメモリを順次
切り換えることにより全てのメモリの画像データを出力
させるメモリ制御手段と、メモリから出力された画像デ
ータに垂直水平同期信号を重畳してビデオ信号を形成す
るビデオ信号形成手段と、を有する監視カメラシステム
とする。

【００１１】このように、複数台のテレビカメラとこの
テレビカメラが出力する映像信号を同期させるタイミン
グ調整手段とを有する故、複数の映像信号を同期した状
態で形成することができ、１つのメモリに１フレーム又
は１フィールドの合成した画像データを容易に記憶させ
ることができる。そして、書き込み時間よりも短い時間
で読み出すメモリを順次切り換えて画像データを出力さ
せるメモリ制御手段を有する故、全てのテレビカメラで
取得した映像の画像データを出力させることができ、ビ
デオ信号形成手段によりこの画像データに同期信号を重
畳する故、モニタテレビに全てのテレビカメラで取得し
た映像を一画面に表示することができる。

【００１２】又、各テレビカメラは、同期信号を含まな
いＣＣＤ出力の映像信号を出力するテレビカメラとする
ことが好ましい。このように、同期信号を含まない映像
信号を出力するテレビカメラは、小型のテレビカメラと
することができ、又、信号処理を行う画像合成手段を単
純化することができる。

【００１３】

【発明の実施の形態】本発明に係る監視カメラ装置とし
ての実施の形態は、図１に示すように、４台のテレビカ
メラ11,12,13,14を画像合成手段20に接続するものであ
る。このテレビカメラ11,12,13,14は、図２に示すよう
に、ＣＣＤ19とＣＣＤ駆動パルス発生器15、及び、クロ
ック形成手段17とを組み込んだ小型のテレビカメラを用
い、この小型のテレビカメラ11,12,13,14の映像信号を
画像合成手段20により合成してビデオ信号を形成するも
のである。

【００１４】この小型の各テレビカメラ11,12,13,14
は、各々画像合成手段20における各信号処理部21,22,2
3,24から出力されるＡ信号とされたヘッド同期信号が入
力され、このヘッド同期信号はクロック形成手段17及び
ＣＣＤ駆動パルス発生器15に入力されるものである。そ
して、このテレビカメラ11,12,13,14では、ＰＬＬ回路
などを用いたクロック形成手段17により、所定のタイミ
ングで一定周期のクロック信号を形成し、ＣＣＤ駆動パ
ルス発生器15を作動させるものである。

【００１５】このＣＣＤ駆動パルス発生器15は、ヘッド
同期信号に基づいて所定のタイミングでＣＣＤ19を駆動
する転送ゲートパルスや読み出しクロックパルスなどの
ＣＣＤ駆動パルスをＣＣＤ19に出力し、且つ、このＣＣ
Ｄ駆動パルスに合わせて所定のタイミングとした映像タ
イミング信号をＢ信号として各信号処理部21,22,23,24
に出力するものである。

【００１６】そして、ＣＣＤ19は、ＣＣＤ駆動パルス発
生器15からのＣＣＤ駆動パルスに基づき、ＣＣＤ19に入
射される光に応じた映像信号をＣ信号として各信号処理
部21,22,23,24に出力するものである。又、画像合成手
段20は、図１に示したように、テレビカメラ11,12,13,1
4の台数に応じた画像処理部21,22,23,24を有し、この各
画像処理部21,22,23,24は各々各テレビカメラ11,12,13,
14と接続するものである。そして、図３に示すように、
この画像合成手段20は、更に２台のテレビカメラの映像
信号を１組として記憶する第１メモリ45及び第２メモリ
46の２個のメモリを有し、この第１メモリ45と第２メモ
リ46とからの画像データを順次読み出して画像合成を行
うものである。

【００１７】即ち、先ず各テレビカメラ11,12,13,14か
らＣ信号として入力されるＣＣＤ出力の映像信号を各々
ノイズ除去回路27で相関二重サンプリング法などによっ
てノイズの除去を行うものである。そして、各信号処理
部21,22,23,24でホワイトバランスの調整を行い、又、
Ｂ信号として入力される映像タイミング信号を用いて、
例えば色差信号を形成してＮＴＳＣ規格に合わせた映像
信号を形成し、プロセス回路31,32,33,34により黒レベ
ルの固定などの処理を行うものである。

【００１８】そして、この画像合成手段20では、タイミ
ングパルス発生器29を用い、各信号処理部21,22,23,24
から各テレビカメラ11,12,13,14に出力するヘッド同期
信号のタイミングを合わせ、各テレビカメラ11,12,13,1
4の映像信号のフレームタイミングを一致させるもので
ある。又、第１プロセス回路31からの映像信号と第２プ
ロセス回路32からの映像信号とを第１セレクタ37を介し
て第１メモリ45に記憶させ、第３プロセス回路33からの
映像信号と第４プロセス回路34からの映像信号とを第２
セレクタ38を介して第２メモリ46に記憶させるものであ
る。

【００１９】そして、この第１セレクタ37及び第２セレ
クタ38には、メモリ制御回路48からの切換信号を入力
し、一水平走査期間毎にメモリ45,46に送るプロセス回
路31,32,33,34の切り換えを行うものである。即ち、第
１セレクタ37は、一水平走査線毎の第１テレビカメラ11
からの映像信号と第２テレビカメラ12からの映像信号と
を交互にアナログデジタル変換器41を介して第１メモリ
45に送るものである。又、第２セレクタ38は、一水平走
査線毎の第３テレビカメラ13からの映像信号と第４テレ
ビカメラ14からの映像信号とを交互にアナログデジタル
変換器42を介して第２メモリ46に送るものである。

【００２０】そしてこのセレクタ37,38の切り換えに際
しては、メモリ制御回路48と前記タイミングパルス発生
器29とに同期信号形成回路59からの同期信号を入力し、
各セレクタ37,38の切り換えタイミングを映像信号の各
水平走査のタイミングと一致させて各プロセス回路31,3
2,33,34からの信号をアナログデジタル変換器41,42に送
り、且つ、各プロセス回路31,32,33,34から出力さるＹ
信号及びＲ−Ｙ信号やＢ−Ｙ信号を１画素分づつ順次切
り換えてアナログデジタル変換器41,42を介して各々の
メモリ45,46に送るものである。

【００２１】尚、図３に示す実施例は、第１メモリ45や
第２メモリ46に映像信号の画像データを記憶させるに際
し、アナログデジタル変換器41,42を用いているも、プ
ロセス回路31,32,33,34としてデジタル画像信号を出力
するプロセス回路31,32,33,34を用いる場合は、このア
ナログデジタル変換器41,42を省略するものである。そ
して、この画像合成手段20においては、第１メモリ45に
第１テレビカメラ11からの映像信号による画像データと
第２テレビカメラ12からの映像信号による画像データと
を記憶するに際し、図４に示すように、第１テレビカメ
ラ11及び第２テレビカメラ12の映像信号の内、第１テレ
ビカメラ11の映像信号における黒レベル信号ＯＢ１を第
１メモリ45に記憶させないように書き込み制御信号ＷＥ
のタイミングを定めている。同様に、第２メモリ46の書
き込み制御信号ＷＥも、第３テレビカメラ13の黒レベル
信号の画像データを記憶しないように制御するものであ
る。

【００２２】尚、この画像合成手段20は、タイミング調
整手段としてのタイミングパルス発生器29により、第１
テレビカメラ11乃至第４テレビカメラ14のフレームタイ
ミングを一致させるように同期させている故、第１メモ
リ45の書き込みタイミングと第２メモリ46の書き込みタ
イミングとを同一の書き込み制御信号による同一タイミ
ングで制御することができる。

【００２３】又、メモリ制御回路48が第１メモリ45や第
２メモリ46に出力する読み出しクロック信号は、第１メ
モリ45や第２メモリ46に出力する書き込みクロック信号
の２倍の周波数のクロック信号を用いており、一水平走
査期間中に第１テレビカメラ11の映像信号における一水
平走査線の画像データと第２テレビカメラ12の映像信号
における一水平走査線の画像データとを読み出すもので
ある。

【００２４】そして、この第１メモリ45に記憶した第１
テレビカメラ11の画像データと第２テレビカメラ12の画
像データとを連続して読み出すことにより、図５に示す
ように、偶数番の水平走査線の黒レベル信号を除去した
第１テレビカメラ11の映像信号に第２テレビカメラ12の
黒レベル信号を含む奇数番の水平走査線の映像信号が連
続して形成されることになる。

【００２５】又、読み出しクロックを書き込みクロック
の２倍の周波数としている故、第１メモリ45に書き込ま
れた１フィールド分の画像データを約２分の１のフィー
ルドタイムで読み出すことができ、残る２分の１のフィ
ールドタイムでは第２メモリ46から第３テレビカメラ13
及び第４テレビカメラ14の画像データをデジタルアナロ
グ変換器51に出力するものである。

【００２６】尚、第２セレクタ38も第１セレクタ37と同
様に一走査線毎の映像信号を切り換えて第２メモリ46に
送り、第２メモリ46は第３テレビカメラ13からの映像信
号の内の黒レベル信号は除去して記憶し、第３テレビカ
メラ13の一走査線分の画像データと第４テレビカメラ14
からの一走査線分の画像データとを記憶して第３テレビ
カメラ13の一走査線分の画像データに第４テレビカメラ
14からの一走査線分の画像データを続けて出力するもの
である。

【００２７】そして、４台のテレビカメラ11,12,13,14
の画像データを分離回路53でＹ信号及びＲ−Ｙ信号とＢ
−Ｙ信号とに分離し、更にエンコーダ55によりＲ−Ｙ信
号とＢ−Ｙ信号とを合わせて搬送色信号を形成し、ビデ
オ信号形成回路57により垂直同期信号や水平同期信号を
重畳してコンポジットビデオ信号を形成するものであ
る。

【００２８】このように、メモリ制御回路48はセレクタ
37,38の制御に際してそれぞれ２台のテレビカメラを一
水平走査期間毎に切り換える故、第１メモリ45や第２メ
モリ46には１フレーム分の画像データが記憶され、各フ
ィールドの画像データ記憶されるに際し、図６に示すよ
うに、第１メモリ45に記憶される画像データは、第１テ
レビカメラ11の偶数番走査線の映像信号の画像データが
送られて記憶され、第２テレビカメラ12の奇数番走査線
の映像信号の画像データが送られるて記憶されこととな
る。又、第２メモリ46には第３テレビカメラ13の偶数番
走査線の映像信号が送られ、第４テレビカメラ14の奇数
番走査線の映像信号が送られることとなり、この映像信
号の画像データが記憶される。

【００２９】そして、第１読み出し制御信号ＲＥ１は、
第１メモリ45のフィールドタイムの約２分の１の時間だ
けメモリ制御回路48から第１メモリ45に出力され、続け
て第２読み出し制御信号ＲＥ２が第２メモリ46にフィー
ルドタイムの約２分の１の時間だけ出力されて各メモリ
番地の頭から画像データを読み出すものである。そし
て、この読み出しに際し、メモリ制御回路48から出力さ
れる読み出しクロックは、メモリ制御回路48から出力さ
れる書き込みクロックの２倍の周波数のクロックとし、
読み出しのタイミングを書き込みのタイミングに対して
１フィールドタイムだけ遅らせる故、第１メモリ45で
は、Ａフィールドの画像データを書き込むフィールドタ
イミングにおいて前に記憶された第１テレビカメラや第
２テレビカメラのＢフィールドの画像データが読み出さ
れ、このときＡフィールドの画像データを順次書き換え
ている。そして、フィールドタイムの２分の１の時間が
経過して第２メモリ46の読み出しに際しては、第３テレ
ビカメラ13や第４テレビカメラ14の書き込まれているＢ
フィールドの画像データが順次読み出され、第３テレビ
カメラ13や第４テレビカメラ14のＡフィールドの画像デ
ータの書き込みに合わせて読み出しも終了する。尚、こ
のとき、第１メモリ45においても、Ａフィールドの画像
データの書き込みが終了するものである。

【００３０】更に、Ｂフィールドを書き込むタイミング
では、第１メモリ45からは直前に書き込まれた第１テレ
ビカメラ11及び第２テレビカメラ12のＡフィールドの画
像データが読み出され、このとき、順次Ｂフィールドの
画像データが書き換えられ、且つ、第２メモリ46には第
３テレビカメラ13や第４テレビカメラ14のＢフィールド
の画像データが書き込まれ、第１メモリ45のＡフィール
ドの画像データの読み出し終了後、第２メモリ46から第
３テレビカメラ13及び第４テレビカメラ14のＡフィール
ドの画像データが出力されるものである。

【００３１】このように、複数台のテレビカメラ11,12,
13,14を同期した状態で作動させ、この複数台のテレビ
カメラ11,12,13,14の映像信号をメモリ制御手段とする
メモリ制御回路48及びセレクタ37,38により合成して１
フレーム分の画像データを順次１つのメモリに記憶させ
る故、１フレーム分の画像データを記憶する容量のフレ
ームメモリをもって複数台のテレビカメラの１フレーム
分の画像データを記憶することができる。

【００３２】又、メモリ制御手段としたメモリ制御回路
48は、読み出しクロックの周波数を書き込みクロックの
周波数の２倍として両メモリ45,46に出力し、読み出し
時間を書き込み時間の２分の１として２個のメモリ45,4
6の読み出し時間を書き込み時間である１フィールドタ
イムに合わせる故、ファーストイン・ファーストアウト
のフレームメモリを用い、容易に１画面中に複数のテレ
ビカメラが取得した画像を表示する映像信号を形成する
ことができる。

【００３３】そして、第１テレビカメラ11及び第２テレ
ビカメラ12の画像データを第１メモリ45に書き込む際、
第１テレビカメラ11の映像信号における黒レベル信号Ｏ
Ｂ１を除くようにして第１メモリ45に記憶させ、第１テ
レビカメラ11の画像データと第２テレビカメラ12の画像
データとを連続させて読み出す故、第１テレビカメラ11
の取得した画像と第２テレビカメラ12の取得した画像と
を連続させてモニタテレビ61に映し出すことができる。
又、第３テレビカメラ13及び第４テレビカメラ14の画像
データを第２メモリ46に書き込む際、同様に、第３テレ
ビカメラ13の映像信号における黒レベル信号を除くよう
にして第２メモリ46に記憶させ、第３テレビカメラ13の
画像データと第４テレビカメラ14の画像データとを連続
させて読み出している故、第３テレビカメラ13の取得し
た画像と第４テレビカメラ14の取得した画像とを連続さ
せてモニタテレビ61に映し出すことができる。

【００３４】即ち、各メモリ45,46には一水平走査線毎
に各テレビカメラ11,12,13,14の画像データを順次記憶
し、一つのメモリ45に画像データを記憶するに際して１
台のテレビカメラ12の黒レベル信号のみをメモリに記憶
するものとしている故、このメモリ45に記憶した画像デ
ータを読み出して各テレビカメラ11,12で取得した画像
を横に列べて１画面中に表示する際、画面の境界部に黒
線を生じさせることなく画像を列べて表示することがで
きる。

【００３５】そして、第１メモリ45の読み出しに続けて
第２メモリ46の読み出しを行えば、第１メモリ45と第２
メモリ46の読み出しを１フィールドタイムで行うことが
でき、モニタテレビ61の画面上半の第１テレビカメラ11
及び第２テレビカメラ12が取得した画像を映し出し、第
３テレビカメラ13及び第４テレビカメラ14が取得した画
像をモニタテレビ61の画面下半に連続的に映し出してモ
ニタ画面の全体に各テレビカメラ11,12,13,14が取得し
た画像を表示することができる。

【００３６】又、第１メモリ45や第２メモリ46に画像デ
ータを書き込むに際し、１つのメモリに複数台のテレビ
カメラの画像データを書き込むこととしているも、この
テレビカメラからの映像信号の切り換えは、走査線単位
で行う故、フレーム飛び越しを行うことなく、画像の動
きを連続させて見易い画面とすることができる。更に、
ビデオ信号形成手段として、デジタルアナログ変換器51
や分離回路53及びビデオ信号形成回路57を有している
故、デジタルアナログ変換器51や分離回路53により画像
データをアナログ信号に戻し、第１メモリ45や第２メモ
リ46に記憶した各テレビカメラ11,12,13,14の映像信号
を合成した信号とし、ビデオ信号形成回路57により垂直
水平同期信号を加えて１つの映像信号としてのコンポジ
ットビデオ信号を形成することができる。

【００３７】従って、この画像合成手段20からのコンポ
ジットビデオ信号をモニタテレビ61に入力すれば、図７
に示すように、第１テレビカメラ11の取得した画像と第
２テレビカメラ12の取得した画像とが横に続き、その下
に第３テレビカメラ13の取得した画像と第４テレビカメ
ラ14の取得した画像とが横に並ぶことになる。そして、
第１テレビカメラ11や第３テレビカメラ13の黒レベル信
号の除去は、第１メモリ45や第２メモリ46への書き込み
制御信号のタイミングにより容易に除去することがで
き、画像合成手段20から出力する映像信号の一水平走査
信号の最後にのみ黒レベル信号を含ませ、複数台のテレ
ビカメラ11,12,13,14で取得する画像の映像信号に基づ
いて連続した画面を形成することができる。

【００３８】又、メモリ制御手段としては、読み出しク
ロックを書き込みクロックと同一周波数とし、読み出し
アドレスを１つおきとして各走査線の画像データを読み
出す際の読み出し速度を２倍とし、書き込み時間よりも
短い読み出し時間を可能とすることもある。更に、図３
に示した実施の形態は、タイミング調整手段としてのタ
イミングパルス発生器29により、各信号処理部21,22,2
3,24から各テレビカメラ11,12,13,14に出力するヘッド
同期信号のタイミングを合わせて各テレビカメラ11,12,
13,14が出力する映像信号のタイミングを一致させてい
るも、タイミング調整手段としては、１台のヘッド同期
信号出力装置を設け、このヘッド同期信号出力装置から
全てのテレビカメラ11,12,13,14に同期信号を出力し、
各テレビカメラ11,12,13,14を同期させることも有る。

【００３９】そして、９台のテレビカメラを接続する画
像合成手段としては、３台のセレクタ及び３個のメモリ
を用い、各メモリでは、３台目のテレビカメラの黒レベ
ル信号だけを残すように各テレビカメラの画像データを
記憶し、読み出しクロックを書き込みクロックの３倍の
周波数として約３分の１のフィールドタイムで各メモリ
を切り換えて画像データを読み出すことにより、画面を
９分割する画像データによるコンポジットビデオ信号を
形成するものである。

【００４０】このように、各走査線毎にテレビカメラを
切り換えてメモリに画像データを記憶させ、各メモリを
順次読み出せば、画面の縦及び横を同数に分割して表示
することが容易に可能であり、複数台のテレビカメラの
映像信号を合成して一つの映像信号を形成する画像合成
手段20を用いれば、複数箇所を同時に観察することが必
要なモニタ装置のモニタテレビを少ない台数として多く
の場所を同時に監視することができる。

【００４１】

【発明の効果】請求項１に記載した本発明は、同期した
テレビカメラを用いて複数のテレビカメラの映像データ
をメモリに記憶し、複数のメモリを書き込み時間よりも
短い時間で読み出して画像合成を行う方法である故、簡
単な回路構成により複数の映像信号を合成することがで
き、多数のテレビカメラで取得する画像を観察するモニ
タ装置に適した画像合成方法である。

【００４２】又、請求項２に記載した本発明は、一つの
メモリに記憶させる画像データは一つのテレビカメラの
黒レベル信号だけを残して各水平走査毎に切り換える方
法である故、一水平走査期間中に一つのメモリから複数
のテレビカメラの画像データを読み出す際、画像の境界
部分に黒レベル信号による黒線を生じさせない画像信号
を形成することが容易にできるものである。

【００４３】そして、請求項３に記載した本発明は、複
数のテレビカメラを同期させるタイミング調整手段を有
し、数台のテレビカメラの画像データを記憶するメモリ
を有する故、タイミング調整手段により各テレビカメラ
の映像信号のタイミングを合わせ、合成した画像データ
を一つのメモリに容易に記憶させることができるもので
あり、書き込み時間よりも短い読み出し時間で各メモリ
の画像データを読み出すメモリ制御手段を有する故、全
てのテレビカメラて取得した映像を合成した映像信号を
形成することができ、この映像信号をビデオ信号とする
ビデオ信号形成手段を有する故、一台のモニタテレビに
複数のテレビカメラの映像を表示することができる監視
カメラ装置であって、画像合成を行った後に同期信号を
加えてビデオ信号とする監視カメラ装置である故、装置
の回路構成を単純とすることができるものである。

【００４４】更に、請求項４に記載した本発明は、ＣＣ
Ｄ出力の映像信号を出力するテレビカメラを用いる故、
テレビカメラを小型として監視場所に容易にテレビカメ
ラを設置することができ、又、画像合成を行った後に同
期信号を加えてビデオ信号とする監視カメラ装置である
故、装置全体の回路構成を単純として装置全体を小型化
することが容易にできるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るモニタ装置の概要を示す図。

【図２】本発明に係るモニタ装置に用いるテレビカメラ
の一例を示すブロック図。

【図３】本発明に係るモニタ装置の画像合成手段の一例
を示すブロック図。

【図４】本発明に係るモニタ装置における画像データの
記憶タイミングを示すタイムチャート図。

【図５】本発明に係るモニタ装置におけるメモリからの
画像データの出力状態を示す図。

【図６】本発明に係るモニタ装置における画像データの
出力状態を示すタイムチャート図。

【図７】本発明に係るモニタ装置におけるモニタ画面の
状態を示す図。

【図８】従来のモニタ装置における画像切り換えを示す
概要図。

【図９】従来のモニタ装置における画像切り換えの他の
実施の形態を示す概要図。

【符号の説明】

１１，１２，１３，１４ テレビカメラ １５ ＣＣＤ駆動パルス発生器 １７ クロック形成手段 １９ ＣＣＤ ２０ 画像合成手段 ２１，２２，２３，２４ 信号処理部 ２７ ノイズ除去回路 ２９ タイミングパルス発生器 ３１，３２，３３，３４ プロセス回路 ３７，３８ セレクタ ４１，４２ アナログデジタル変換器 ４５，４６ メモリ ４８ メモリ制御回路 ５１ デジタルアナログ変換器 ５３ 分離回路 ５５ エンコーダ ５７ ビデオ信号形成回路 ５９ 同期信号形成回路 ６１ モニタテレビ ７１ テレビカメラ ７３ スイチャー ７５ フレームメモリ ７７ 読み出し制御回路 ７９ 画像合成回路

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 同期した映像信号を出力する複数台のテ
   レビカメラを用い、テレビカメラの台数よりも少ない複
   数個のメモリを用いて各メモリに各々数台のテレビカメ
   ラが出力する映像信号による画像データを記憶させ、各
   メモリの画像データを各メモリの書き込み時間よりも短
   い時間で順次読み出して全メモリの画像データを書き込
   み時間と一致した時間内に読み出すことを特徴とするモ
   ニタ装置における画像合成方法。
2. 【請求項２】 数台のテレビカメラからの映像信号によ
   る画像データを一つのメモリに記憶させるに際し、各テ
   レビカメラを水平走査毎に切り換えて画像データをメモ
   リに記憶し、且つ、複数台のテレビカメラの内、１台の
   テレビカメラだけの黒レベル信号をメモリに記憶させる
   ことを特徴とする請求項１に記載したモニタ装置におけ
   る画像合成方法。
3. 【請求項３】 複数台のテレビカメラと、各テレビカメ
   ラが出力する映像信号を同期させるタイミング調整手段
   と、各々異なる数台のテレビカメラの画像データを組み
   合わせて記憶するメモリの複数個と、書き込み時間より
   も短い時間で読み出しを行って読み出すメモリを順次切
   り換えることにより全てのメモリの画像データを出力さ
   せるメモリ制御手段と、メモリから出力された画像デー
   タに垂直水平同期信号を重畳してビデオ信号を形成する
   ビデオ信号形成手段と、を有することを特徴とする監視
   カメラ装置。
4. 【請求項４】 各テレビカメラは、同期信号を含まない
   ＣＣＤ出力の映像信号を出力するテレビカメラとするこ
   とを特徴とする請求項３に記載した監視カメラ装置。