JPH10232682A - 適応処理装置及び能動騒音制御装置 - Google Patents

適応処理装置及び能動騒音制御装置

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JPH10232682A
JPH10232682A JP9035106A JP3510697A JPH10232682A JP H10232682 A JPH10232682 A JP H10232682A JP 9035106 A JP9035106 A JP 9035106A JP 3510697 A JP3510697 A JP 3510697A JP H10232682 A JPH10232682 A JP H10232682A
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JP
Japan
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sound
signal
adaptive
updating
noise
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Application number
JP9035106A
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English (en)
Inventor
Shigeharu Toyoda
重治 豊田
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】適応処理部13において、適応フィルタ係
数の更新をする時点が、サンプリングと同期しておら
ず、システムの規模と適応処理部13の演算能力によっ
て決められる。 【効果】適応フィルタ係数の更新がサンプリング周期内
に必ず終えなければならないという制限を取り外したの
で、システム規模が大きくなったり適応処理部13の演
算能力に制約があったりして1サンプリング周期内には
ディジタル信号処理システムの出力特性の更新を行うこ
とができなくて何サンプリング周期が経過しても、未知
システムの入出力特性を推定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディジタル信号処
理システムの出力信号と目標信号との差が小さくなるよ
うに、ディジタル信号処理システムの入出力特性を逐次
改善していく適応処理装置、及び騒音波を検出し、検出
された信号を消音波信号作成部に通して消音波を作成
し、消音波を二次音源から放出することで、残留波の低
減を図る能動騒音制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】能動騒音制御装置は、騒音源から発生す
る騒音波と打ち消しあうような消音波を発生させて、騒
音を低減する装置である。従来の能動騒音制御装置の一
般的な構成によれば、能動騒音制御装置は、騒音源から
発生する騒音波を検出する騒音検出マイクと、消音波を
放出する消音スピーカと、消音後の騒音波(残留波)を
検出するエラーマイクとを備えている。
【0003】消音波は、騒音波又は騒音波と相関の高い
信号を消音波信号作成部を通すことによって作成され
る。残留波はエラーマイクで監視され、消音状態が良好
に保たれるように消音波信号作成部の内容が適応的に制
御される。前記能動騒音制御装置において、エラーマイ
クが1つだけしかない場合は、消音が実現されるのは空
間の1点に限られる。そこで、広がりのある騒音低減領
域を作るには、複数のエラーマイクを用いればよい(特
表平1−501344号公報参照)。
【0004】図7は、2つのエラーマイク4c,4d、
1つの騒音検出マイク2、2つの消音スピーカ3a,3
bを用いた場合の能動騒音制御装置の構成を示すブロッ
ク図である。騒音検出マイク2で検出された騒音信号を
アンプ21で電気的に増幅し、折り返し歪みを防止する
ためのローパスフィルタ22でサンプリング周波数の1
/2以上の周波数成分を除き、AD変換器23でディジ
タル信号に変換して参照信号x(t) を得る。参照信号x
(t) は、消音波信号作成部12と適応処理部13とに与
えられる。消音波信号作成部12はFIRフィルタで構
成され、消音スピーカ3a,3bを駆動するための消音
波信号y1(t),y2(t)を出力する。消音波信号y1(t)
は、DA変換器31aによりアナログ信号に変換され、
ローパスフィルタ32aによりサンプリング周波数の1
/2以上の周波数成分が除かれ、アンプ33aで増幅さ
れた後に消音スピーカ3aに入力される。消音波信号y
2(t)も同様にして消音スピーカ3bに入力される。消音
スピーカ3a,3bで音波に変換された消音波は騒音と
干渉し、エラーマイク4cとエラーマイク4dの位置で
騒音を低減する。
【0005】エラーマイク4c,4dは、騒音に消音波
を干渉させた後の残留音を電気信号に変換する。この電
気信号をアンプ41c,41dで増幅した後、折り返し
歪みを防止するためのローパスフィルタ42c,42d
でサンプリング周波数の1/2以上の周波数成分を除
き、AD変換器43c,43dでディジタル信号に変換
してエラー信号e1(t),e2(t)を得る。適応処理部13
は、参照信号x(t) とエラー信号e1(t),e2(t)とか
ら、消音波信号作成部12が持つパラメータを、エラー
信号e1(t)及びエラー信号e2(t)が小さくなるように変
更していく。 以上の処理内容を、信号の流れを表した
図8を用いてさらに詳しく説明する。サンプリング周期
をT、時刻をTの倍数tT(tは整数)で表す。図8に
おいて、消音スピーカ3a,3bからエラーマイク4
c,4dまでの伝達関数をCjk(z) (j=1,2, k=1,2)と
し、Cjk(z) は、騒音制御を行う前に予め同定してお
く。
【0006】消音波信号y1(t),y2(t)は、時刻tTか
ら (t+1)Tの間に次式で計算される。 y1(t)=η1 T (t) χ(t) , (1) y2(t)=η2 T (t) χ(t) (2) ここで、η1 (t) とη2 (t) は適応フィルタ係数、χ
(t) は参照信号である。
【0007】 η1 (t) =[h1,0(t),h1,1(t),‥‥,h1,M-1(t)]T , (3) η2 (t) =[h2,0(t),h2,1(t),‥‥,h2,M-1(t)]T (4) χ(t) =[x(t) ,x(t-1) ,‥‥,x(t-M+1) ]T (5) である(Mはタップ数、Tは転置を表す)。消音波信号
作成部12のフィルタは、エラー信号が小さくなるよう
にフィルタ係数を変更する適応フィルタである。適応ア
ルゴリズムには、公知のLMS法、学習同定法、RLS
法等が使用でき、図8の適応処理部にはLMS法を用い
ている。適応処理部13は、時刻tTから (t+1)Tの間
に新しいフィルタ係数η1 (t+1) ,η2 (t+1) を次式に
より計算し、適応フィルタ係数をこれに変更する。
【0008】 η1 (t+1) =η1 (t) +μe1 (t) υ11(t) +μe2 (t) υ12(t) (6) η2 (t+1) =η2 (t) +μe1 (t) υ21(t) +μe2 (t) υ22(t) (7) ここで、ベクトルυjk(t) (j=1,2, k=1,2)は、 υjk(t) =[ujk(t) ,ujk(t-1) ,‥‥,ujk(t-M+
1) ]T で表され、その要素ujk(t) は、 ujk(t) =Cjk(z) x(t) =(cjk,0+cjk,1-1+‥‥+cjk,M-1-(M-1))x(t) =Σcjk,px(t−p) (総和Σはp=0からM−1まで) (8) で表される。
【0009】消音波信号y1(t),y2(t)の計算と適応フ
ィルタ係数η1 (t) ,η2 (t) の更新のタイミングは、
図9で表される。図9では、例えば時刻tTから (t+1)
Tの間に、適応フィルタ係数η1 (t) ,η2 (t) を用い
て消音波信号y1(t),y2(t)を計算し、その後適応フィ
ルタ係数をη1 (t) ,η2 (t) からη1 (t+1) ,η2(t+
1) に更新する。計算された消音波信号y1(t),y2(t)
がDA変換される時刻は(t+1) Tである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記能動騒音制御装置
の処理内容によれば、適応フィルタ係数の更新と、消音
波信号の作成は、1サンプリング周期内に行わなければ
ならない。しかし、コストやプロセッサ1の処理能力に
制約があるため、1サンプリング周期内に必要な計算が
行えない場合がある。もし、1サンプリング周期内にな
すべき計算が完了しなければ、消音ができない。逆に、
計算が間に合うようにシステム規模を小さくすると、騒
音低減領域の大きさや消音量が所望のレベルに達しな
い。
【0011】特に、前記の複数のエラーマイクを使用す
る能動騒音制御装置のように、チャンネル数やフィルタ
のタップ数が多くなれば、必要な計算量が増えるので、
上述の問題はクローズアップされる。また、1サンプリ
ング周期内に必要な計算を済ますことができた場合は、
図9に示すように、プロセッサが何もしない無駄な空き
時間が生じることがある。
【0012】そこで、本発明は、適応処理部の計算量が
多くなって1サンプリング周期内に計算が終わらなくて
も、ディジタル信号処理システムの入出力特性の更新が
可能な適応処理装置、及び消音波信号作成部と適応処理
部の計算量が多くなって1サンプリング周期内に両部の
計算が終わらなくても、消音が可能な能動騒音制御装置
を実現することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の適応処理装置
は、ディジタル信号処理システムの入出力特性を更新す
る時点が、サンプリングと同期しておらず、ディジタル
信号処理システムの規模と適応処理装置の演算能力によ
って決められることを特徴とする(請求項1)。ディジ
タル信号処理システムの入出力特性の更新がサンプリン
グ周期内に必ず終えなければならないという制限を取り
外したので、システム規模が大きくなったり適応処理装
置の演算能力に制約があったりして1サンプリング周期
内にはディジタル信号処理システムの入出力特性の更新
を行うことができなくても、未知システムの入出力特性
を推定することができる。
【0014】さらに、ディジタル信号処理システムの入
出力特性の更新をサンプリング周期内に終えて空き時間
ができる場合には、その空き時間を利用して引き続き特
性の更新処理を行うので、演算しない無駄な空き時間が
なくなり、適応処理装置の使用効率が高くなる。また、
結果的に更新の回数が多くなり、収束までの時間を短く
することができる。
【0015】本発明の能動騒音制御装置は、適応フィル
タ係数の更新を行う適応処理部を備え、適応処理部は、
適応フィルタ係数の更新を、消音波信号作成部の消音波
作成とは非同期に繰り返し行うものである(請求項
2)。前記の構成によれば、フィルタ係数の更新を消音
波信号の作成とは非同期に行うので、フィルタ係数の更
新の頻度は適応処理部の処理能力のみに応じて決まる。
したがって、消音スピーカやエラーマイクの数が増えて
システムの規模が大きくなり適応処理部の計算量が多く
なって消音波作成周期内にフィルタ係数の更新をするこ
とができなくても、フィルタ係数の更新を間をあけるこ
となく次々と実行することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、2つの
エラーマイク4c,4d、1つの騒音検出マイク2、2
つの消音スピーカ3a,3bを用いた能動騒音制御装置
の構成を示すブロック図である。
【0017】装置構成自体は、図7のものと同じである
が、適応処理部13から消音波信号作成部12に渡され
るのが、適応フィルタ係数η1 (t+1) ,η2 (t+1) でな
く、η1 (k+1) ,η2 (k+1) となっているところが異な
っている。図2を用いて、適応処理部13と消音波信号
作成部12の処理内容を説明する。消音波信号作成部1
2の行う消音波信号y1(t),y2(t)の作成は、従来と同
じくサンプリング周期Tごとに行われる。時刻tTから
(t+1)Tの間に計算される消音波信号y1(t),y2(t)
は、時刻tTにおける適応フィルタ係数がη1 (k) ,η
2 (k) であるとすると、 y1(t)=η1 T (k) χ(t) , y2(t)=η2 T (k) χ(t) である。ここで、x(t) は時刻tTにおける参照信号で
ある。
【0018】適応処理部13は、フィルタ係数の更新を
始める時点の参照信号とエラー信号を用いて、フィルタ
係数を更新する。その時点で、参照信号がx(t) 、エラ
ー信号がe1(t),e2(t)、フィルタ係数がη1 (k) ,η
2 (k) であるとすると、次式に従って更新する。 η1 (k+1) =η1 (k) +μe1 (t) υ11(t) +μe
2 (t) υ12(t) η2 (k+1) =η2 (k) +μe1 (t) υ21(t) +μe
2 (t) υ22(t) ここで、適応処理部13の行う適応フィルタ係数の更新
は、サンプリングとは非同期に行い、1回のフィルタ係
数更新が終われば、間を開けずに次の更新を実行する。
したがって、フィルタ係数の更新番号を示すkは、サン
プリング番号を示すtと一致していない。
【0019】図3は、消音波信号の作成を3回行う間に
フィルタ係数の更新を1回する場合の更新のタイミング
図である。フィルタ係数の更新をする動作を実線で示
し、消音波作成の処理中であり、かつフィルタ係数の更
新がまだ終わっていない状態を破線で示している。フィ
ルタ係数の更新が終わるまでは、消音波信号y1(t+1),
2(t+1)の計算、消音波信号y1(t+2),y2(t+2)の計算
は、更新が終わる前のフィルタ係数η1 (k) ,η2 (k)
に基づいて行われる。フィルタ係数η1 (k+1) ,η2 (k
+1) への更新が終わった後の消音波信号y1(t+3),y
2(t+3)の計算で、初めてフィルタ係数η1 (k+1) ,η2
(k+1) を用いる。
【0020】このように、フィルタ係数の更新をサンプ
リングクロックと非同期にしたので、フィルタ係数の更
新に関して時間的な制限がなくなる。よって、システム
の規模が大きくなり適応処理部13の計算量が多くなっ
て消音波信号の作成とフィルタ係数の更新とを1サンプ
リング周期内に終えることができなくなっても、消音波
の作成だけでプロセッサの能力を超える場合以外は、消
音可能となる。
【0021】従来の処理(図7の場合)と比較すると、
従来ではフィルタ係数の更新と消音波信号の作成とを同
一サンプリング周期内で行っていたので、システムの規
模が大きくなれば、消音波信号作成部12と適応処理部
13の計算量が多くなって、1サンプリング周期の間に
計算を終えられず、プロセッサ1における処理が破綻す
ることがあった。
【0022】本発明では、消音波の作成だけでプロセッ
サ1の能力を超えない限りは、計算量が多くなっても、
前記のような不都合はない。次に、本発明の他の実施形
態を説明する。図4は、1つのエラーマイク4、1つの
騒音検出マイク2、1つの消音スピーカ3を用いた能動
騒音制御装置の構成を示すブロック図である。
【0023】騒音検出マイク2で検出された騒音信号を
アンプ21で電気的に増幅し、ローパスフィルタ22で
サンプリング周波数の1/2以上の周波数成分を除き、
AD変換器23でディジタル信号に変換して参照信号x
(t) を得る。参照信号x(t)は、消音波信号作成部12
と適応処理部13とに与えられる。消音波信号作成部1
2は、消音スピーカ3を駆動するための消音波信号y
(t) を出力する。消音波信号y(t) は、DA変換器31
によりアナログ信号に変換され、ローパスフィルタ32
によりサンプリング周波数の1/2以上の周波数成分が
除かれ、アンプ33で増幅された後に消音スピーカ3に
入力される。消音スピーカ3で音波に変換された消音波
は騒音と干渉し、残留波はエラーマイク4により検出さ
れる。
【0024】エラーマイク4の電気信号をアンプ41で
増幅した後、ローパスフィルタ42でサンプリング周波
数の1/2以上の周波数成分を除き、AD変換器43で
ディジタル信号に変換してエラー信号e(t) を得る。適
応処理部13は、参照信号x(t) とエラー信号e(t) と
から、消音波信号作成部12が持つフィルタ係数を、エ
ラー信号e(t) が小さくなるように変更していく。
【0025】図5は、信号の流れ図であり、消音スピー
カ3からエラーマイク4までの伝達関数をC(z) とし、
C(z) は予め同定しておく。消音波信号作成部12の行
う消音波信号y(t) の作成は、従来と同じくサンプリン
グ周期Tごとに行う。時刻tTから (t+1)Tの間に計算
される消音波信号y(t) は、時刻tTにおける適応フィ
ルタ係数がη(k) であるとすると、 y(t) =ηT (k) χ(t) で表される。ここで、x(t) は時刻tTにおける参照信
号である。
【0026】適応処理部13は、フィルタ係数の更新を
始める時点の参照信号とエラー信号を用いて、フィルタ
係数を更新する。その時点で、参照信号がx(t) 、エラ
ー信号がe(t) 、フィルタ係数がη(k) であるとする
と、次式に従って更新する。 η(k+1) =η(k) +μe(t) υ(t) ここで、ベクトルυ(t) は、 υ(t) =[u(t) ,u(t-1) ,‥‥,u(t-M+1) ]T で表され、その要素u(t) は、 u(t) =C(z) x(t) =Σcp x(t−p) (総和Σはp=0からM−1まで) で表される。適応処理部13の行う適応フィルタ係数の
更新は、サンプリングとは非同期に行い、1回のフィル
タ係数更新が終われば、間を開けずに次の更新を実行す
る。したがって、フィルタ係数の更新番号を示すkは、
サンプリング番号を示すtと一致していない。
【0027】消音波信号の計算とフィルタ係数更新の計
算が1サンプリング周期よりも短い時間に可能な場合で
あれば、更新のタイミング図は図6のようになる。図6
において、フィルタ係数の更新をする動作を実線で示
し、消音波作成の処理中であり、かつフィルタ係数の更
新がまだ終わっていない状態を破線で示している。消音
波信号y(t+1) の計算にはフィルタ係数η(k+1) を用
い、消音波信号y(t+2) の計算にはフィルタ係数η(k+
2) を用いる。
【0028】したがってこの場合は、係数の更新がサン
プリングクロックと同期していないため、プロセッサの
空き時間を作らないから、従来の方法よりも更新の回数
を増やすことができる。したがって適応フィルタの収束
を速くすることができる。なお、本発明の実施は、前記
の形態に限られるものではなく、例えば、エラーマイク
や消音スピーカの数がより多くなっても適用することが
可能である。
【0029】また、前記の実施形態は能動騒音制御装置
についてのものであったが、本発明はこれに限定される
ものではなく、未知のシステムの入出力特性を推定する
ための一般的な適応処理装置に適用することができる。
その他、本発明の範囲内において種々の設計変更を施す
ことが可能である。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明の適応処理装置によ
れば、ディジタル信号処理システムの入出力特性の更新
がサンプリング周期内に必ず終えなければならないとい
う制限を取り外したので、1サンプリング周期内にはデ
ィジタル信号処理システムの入出力特性の更新を行うこ
とができなくても、未知システムの入出力特性を推定す
ることができる。
【0031】さらに、ディジタル信号処理システムの入
出力特性の更新がサンプリング周期内に終えて空き時間
ができる場合には、その空き時間を利用して引き続き特
性の更新処理を行うので、演算しない無駄な空き時間が
なくなり、適応処理装置の使用効率が高くなる。また、
結果的に更新の回数が多くなり、収束までの時間を短く
することができる。
【0032】本発明の能動騒音制御装置によれば、フィ
ルタ係数の更新を1サンプリング周期内に終えなければ
ならないという制約を取り外し、プロセッサの演算能力
の範囲内で係数の更新を行うため、システムの規模が大
きくなることにより消音波信号の作成とフィルタ係数の
更新とを1サンプリング周期内に終えられなくなって
も、消音波の作成だけでプロセッサの能力を超える場合
以外は、消音可能である。したがって、プロセッサの能
力が相対的に低いシステムにおいて特に有効である。
【0033】さらに、プロセッサが計算をしていない無
駄な空き時間を作ることなく、フィルタ係数の更新を次
々と実行することができ、プロセッサの使用効率が高く
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】2つのエラーマイク、1つの騒音検出マイク、
2つの消音スピーカを用いた能動騒音制御装置の構成を
示すブロック図である。
【図2】適応処理部と消音波信号作成部の処理内容を説
明するための信号の流れ図である。
【図3】消音波信号の作成を3回行う間にフィルタ係数
の更新を1回する場合の更新のタイミング図である。
【図4】1つのエラーマイク、1つの騒音検出マイク、
1つの消音スピーカを用いた能動騒音制御装置の構成を
示すブロック図である。
【図5】適応処理部と消音波信号作成部の処理内容を説
明するための信号の流れ図である。
【図6】消音波信号の作成とフィルタ係数の更新を1サ
ンプリング周期内に行える場合の更新のタイミング図で
ある。
【図7】2つのエラーマイク、1つの騒音検出マイク、
2つの消音スピーカを用いた場合の従来の能動騒音制御
装置の構成を示すブロック図である。
【図8】適応処理部と消音波信号作成部の処理内容を説
明するための信号の流れ図である。
【図9】消音波信号の作成とフィルタ係数の更新の従来
のタイミング図である。
【符号の説明】
1 プロセッサ 2 騒音検出マイク 3a,3b 消音スピーカ 4c,4d エラーマイク 12 消音波信号作成部 13 適応処理部 21 アンプ 22 ローパスフィルタ 23 AD変換器 31a,31b DA変換器 32a,32b ローパスフィルタ 33a,33b アンプ 41c,41d アンプ 42c,42d ローパスフィルタ 43c,43d AD変換器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディジタル信号処理システムの出力信号と
    目標信号との差が小さくなるように、ディジタル信号処
    理システムの入出力特性を逐次改善していく適応処理装
    置において、 ディジタル信号処理システムの入出力特性を更新する時
    点が、サンプリングと同期しておらず、ディジタル信号
    処理システムの規模と適応処理装置の演算能力によって
    決まることを特徴とする適応処理装置。
  2. 【請求項2】騒音波を騒音検出手段で検出し、検出され
    た信号を消音波信号作成部に通して消音波を作成し、消
    音波を二次音源から放出することで、残留波検出手段の
    位置での消音後の騒音波(以下「残留波」という)の低
    減を図る能動騒音制御装置において、 適応フィルタ係数の更新を行う適応処理部を備え、 適応処理部は、適応フィルタ係数の更新を、消音波信号
    作成部の消音波作成とは非同期に繰り返し行うことを特
    徴とする能動騒音制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2798744C1 (ru) * 2022-12-23 2023-06-26 Федеральное государственное бюджетное научное учреждение "Федеральный исследовательский центр Институт прикладной физики им. А.В. Гапонова-Грехова Российской академии наук" (ИПФ РАН) Способ активного гашения вибраций

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2798744C1 (ru) * 2022-12-23 2023-06-26 Федеральное государственное бюджетное научное учреждение "Федеральный исследовательский центр Институт прикладной физики им. А.В. Гапонова-Грехова Российской академии наук" (ИПФ РАН) Способ активного гашения вибраций

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