JPH10231998A - 圧力容器及びその製造方法 - Google Patents

圧力容器及びその製造方法

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JPH10231998A
JPH10231998A JP9056940A JP5694097A JPH10231998A JP H10231998 A JPH10231998 A JP H10231998A JP 9056940 A JP9056940 A JP 9056940A JP 5694097 A JP5694097 A JP 5694097A JP H10231998 A JPH10231998 A JP H10231998A
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liner
reinforcing layer
injection
pressure vessel
frp
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JP9056940A
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Shingo Shimojima
伸吾 下島
Yasuhiro Nishimura
保宏 西村
Masahiro Ohashi
雅浩 大橋
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CNG等の各種加圧物質を充填したときのラ
イナーの伸びを実質的に無くし、耐久性を高めた圧力容
器及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 圧力容器1のライナー2をポリエチレン
樹脂により回転成形する。ライナー2の外面を覆うFR
P補強層8を巻付形成する。FRP補強層8の含浸樹脂
としてのエポキシ樹脂を加熱硬化させ、該加熱硬化後の
冷却により生じるライナー2とFRP補強層8との隙間
19に、エラストマー材料若しくは液状硬化型樹脂を注
入して注入層19を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CNG(圧縮天然
ガス)等の各種圧縮ガス、LNG(液化天然ガス)、L
PG(液化石油ガス)等の各種液化ガス、その他の各種
加圧物質を充填するための圧力容器及びその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、CNG用の圧力容器60として、
図9に示すように、CNGを透過させない合成樹脂製の
ライナー61と、耐圧性を高めて600kg/cm2
耐圧規格を満たす外層のFRP(繊維強化樹脂)補強層
65とからなるものが考えられており、両層の役割分担
により軽量化が図られている。ライナー61は、筒状の
周壁部62とその両端を閉鎖する湾曲面状の端壁部6
3、64とを合成樹脂により一体形成してなる。各々の
端壁部63,64の中心部には、金属製の口金70,7
1が取付けられている。
【0003】前記圧力容器60を製造するには、まず、
口金70,71を金型にセットし、回転成形法でライナ
ー61を合成樹脂により成形する。その後に、ライナー
61の外周に含浸樹脂としてのエポキシ樹脂を付着させ
たカーボン繊維をヘリカル巻き及びフープ巻きしてFR
P補強層65を巻付形成した後、該ライナー61及びF
RP補強層65を例えば約85℃の恒温槽(図示略)に
入れ、該FRP補強層65のエポキシ樹脂を加熱硬化さ
せる、という方法をとっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記エポキシ樹脂の加
熱硬化時には、恒温層から与えられる熱と、エポキシ樹
脂の硬化反応による自己発熱とにより、ライナー61も
150℃程度に付随的に加熱される。このとき、合成樹
脂製のライナー61は熱膨張率が大きく、例えば内径2
20mm、内法長900mmの場合、ライナー61単独
ならば約85℃の恒温槽で6mm伸びるところ、実際に
はFRP補強層65があるため、FRP補強層65のカ
ーボン繊維に制止され、むしろカーボン繊維のマイナス
の線膨張係数(−0.38×10-6/℃)によって15
0℃程度での硬化直後の全長はマイナス約4mmとなっ
て、塑性成形された形となる。
【0005】その後、ライナー61及びFRP補強層6
5が冷却するとき、合成樹脂製のライナー61は熱膨張
率が大きいため大きく収縮する一方、FRP補強層65
はカーボン繊維のマイナスの線膨張係数によって約1m
m伸びる。この収縮差によりライナー61とFRP補強
層65との間には略全域にわたって隙間66が生じる。
この収縮差はライナー61の長手方向で大きく累積され
る一方、ライナー61の口金70,71はテーパ面がF
RP補強層65に係止した状態になるので、隙間66
は、周壁部62と端壁部63、64とのコーナーの頂点
部で特に大きくなる。
【0006】このように隙間66が生じた圧力容器60
にCNGを充填すると、CNGによる高い内圧によっ
て、合成樹脂製のライナー61はFRP補強層65に当
接するまで伸びることになり、特に口金70,71のフ
ランジ部72,73の外周縁に当接した部位は引張り、
曲げ、剪断の応力を受け、該ライナー61の耐久性を低
下させていた。特に低温時には、合成樹脂製のライナー
61は伸びが減少し、クラックが発生するおそれもあっ
た。
【0007】本発明の目的は、上記課題を解決し、合成
樹脂製のライナーとFRP補強層との間に生じた隙間を
注入層で埋めることにより、CNG等の各種加圧物質を
充填したときのライナーの伸びを実質的に無くすことが
でき、もってライナーの耐久性を高め、低温時でも問題
が起きないようにできる圧力容器及びその製造方法を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の圧力容器は、合成樹脂製のライナーと、ラ
イナーの外面を覆うFRP補強層と、ライナーとFRP
補強層との間に生じた隙間に注入材料を注入して形成さ
れた注入層とを備えている。
【0009】また、本発明の圧力容器の製造方法は、ラ
イナーを合成樹脂により成形する工程と、ライナーの外
面を覆うFRP補強層を巻付形成する工程と、FRP補
強層の含浸樹脂を加熱硬化させ、加熱硬化後の冷却によ
りライナーとFRP補強層との間に隙間を生じさせる工
程と、隙間に注入材料を注入して注入層を形成する工程
とを含む圧力容器の製造方法。
【0010】これらの発明において、注入材料は注入後
も弾性を保つ材料であることが好ましい。その弾性を保
つ注入層が衝撃に対するクッションとして働き、保護機
能を付与することができるからである。このような材料
としては、各種エラストマー、各種ゴム、軟質接着剤等
を例示できる。
【0011】ライナーの成形方法は、特に限定されない
が、継目なしのライナーが要求される場合には、回転成
形又はブロー成形に限定される。ライナーを成形する合
成樹脂は、特に限定されないが、ポリエチレン、ナイロ
ン、ポリプロピレン、ABS、飽和ポリエステル、ポリ
アミド、ポリカーボネート等、又はこれらに強化繊維を
混合したものを例示できる。
【0012】FRP用の繊維の材料は、補強性のあるも
のであれば、特定のものに限定されず、ガラス、カーボ
ン、ポリ−p−フェニレンテレフタルアミド、ナイロ
ン、ポリエチレン、ポリエステル等を例示できる。同繊
維の含浸固定用の合成樹脂としては、エポキシ、ビニル
エステル、不飽和ポリエステル等を例示できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明をCNG用の圧力容
器に実施した形態例について、図面を参照して説明す
る。
【0014】図1〜図6に示す第一実施形態の圧力容器
1は、図1に示すように、合成樹脂製のライナー2と、
ライナー2の両側の端壁部4,5に取付けられた口金
6,7と、ライナー2の外面全体を覆って補強するFR
P補強層8と、ライナー2とFRP補強層8との間に生
じた隙間19に注入材料を注入して形成された注入層9
とを備えている。
【0015】圧力容器1の内層をなすライナー2は、図
1に示すように、円筒状の周壁部3とその両端を閉鎖す
る湾曲面状の端壁部4,5とがポリエチレン樹脂により
継目なしで一体成形されたものである。ライナー2の寸
法は、例えば、内径220mm、内法長900mmであ
る。
【0016】右側及び左側の端壁部4の中心部には金属
製の口金6,7が取付けられている。右側の口金6は、
CNG配管の端部に取付けられたジョイント(図示略)
を外部から接続する側であり、左側の口金7は、該ジョ
イントを接続しない側である。
【0017】右側の口金6は、ライナー2(端壁部4)
を貫通する円筒状のボス部11及びボス部11の内端側
外周に突設されてライナー2の内面に当接するフランジ
部12を含む口金本体10と、ボス部11の外周に外挿
されてライナー2の外面に当接するリングプレート13
と、ボス部11の外端側外周に形成された雄ネジ部14
に螺合されてリングプレート13をライナー2を介して
フランジ部12に締付けるロックナット15とにより構
成されている。ボス部11の内周はCNG通路16とな
っており、外端側内周には前記ジョイントを接続するた
めの雌ネジ部17が形成されている。また、フランジ部
12のうちライナー2の内面との当接面には、耐熱・耐
ガス透過性ゴム製の弾性シール材18が成形又はディッ
ピングにより付設されている。
【0018】そして、後述する成形時にライナー2をフ
ランジ部12(弾性シール材18)に接着することによ
り、ライナー2と口金本体10との間の気密シールを図
っている。また、ロックナット15をリングプレート1
3及びライナー2を介してフランジ部12に締付け、ラ
イナー2とフランジ部12との接着面を直接締め付ける
ことにより、気密シールの向上を図っている。なお、ロ
ックナット15の外周面は、右端ほど拡径するテーパ面
となっている。
【0019】左側の口金7は、前記ジョイントを接続し
ないので、ライナー2を貫通させる必要が無い。従っ
て、ライナー2(端壁部5)を貫通しない有底円筒状の
ボス部21と、ボス部21の内端側外周に突設されてラ
イナー2の外面側に埋め込まれるフランジ部22とによ
り構成されている(図5参照)。ボス部21の内周には
後述する注入部材を接続するための雌ネジ部23が形成
され、ボス部21の筒壁の底部付近には注入口24とエ
ア抜き孔25とが貫設されている。フランジ部22には
ライナー2のポリエチレン樹脂が進入することによりラ
イナー2の回り止めを図る複数の回り止め孔26が設け
られ、該回り止め孔26とフランジ部22の外周縁と
は、後述するライナー2の収縮方向に対して抜けにくい
アンダーカット状のテーパ面又は曲面となっている。一
方、ボス部21の外周面は、後述するライナー2の収縮
時に左側の口金7がFRP補強層8に対してずれ動ける
ように、ストレート面又は左端ほど縮径するテーパ面と
なっている。
【0020】FRP補強層8は、例えば、含浸樹脂とし
てのエポキシ樹脂を付着させたカーボン繊維が両側の端
壁部4,5にかかるようにして略軸方向にヘリカル巻き
されたヘリカル巻き補強層と、該カーボン繊維が周壁部
3の周りに軸回り方向にフープ巻きされたフープ巻き補
強層とを含み、巻付後にエポキシ樹脂は加熱硬化されて
いる。
【0021】上記圧力容器1は、次の工程を経て製造さ
れる。 保持シャフト(図示略)で保持した口金本体10及
び口金7を金型(図示略)の所定位置にセットし、金型
内にポリエチレン樹脂パウダーを投入する。金型を回転
させながら加熱し、ポリエチレン樹脂パウダーを金型の
内面に付着させて溶融させ、ライナー2を回転成形す
る。図2は脱型後のライナー2を示している。
【0022】なお、回転成形の初期には、フランジ部1
2がライナー2の内面から離間するように、口金本体1
0を配設しておき、ライナー2のポリエチレン樹脂が回
転成形時の温度から冷却してまだ溶融状態にあるとき
に、口金本体10を変位させて、フランジ部12の弾性
シール材18をライナー2の内面に当接させ、接着させ
ることが好ましい。
【0023】 図3に示すように、右側の口金本体1
0において、リングプレート13をボス部11の外周に
外挿してライナー2の外面に当接させるとともに、ロッ
クナット15をボス部11の雄ネジ部14に螺合し、リ
ングプレート13及びライナー2を介してフランジ部1
2に強固に機械的に締付ける。
【0024】 図3に示すように、ライナー2の外周
全体に、含浸樹脂としてのエポキシ樹脂を付着させたカ
ーボン繊維をヘリカル巻き及びフープ巻きし、エポキシ
樹脂が硬化していない状態のFRP補強層8を形成す
る。このとき、ライナー2とFRP補強層8との間は密
着しており、隙間は無い。なお、左側の口金7の注入口
24及びエア抜き孔25には、エポキシ樹脂が流入して
閉鎖するのを防ぐため、メクラ栓、フィルム等(図示
略)を取付けて塞いでおく。
【0025】 ライナー2及びFRP補強層8を例え
ば約85℃の恒温槽(図示略)に入れ、該FRP補強層
8のエポキシ樹脂を加熱硬化させる。このエポキシ樹脂
の加熱硬化時には、恒温層から与えられる熱と、エポキ
シ樹脂の硬化反応による自己発熱とにより、ライナー2
も150℃程度に付随的に加熱される。このとき、ポリ
エチレン樹脂製のライナー2は、線膨張係数が1.5×
10-5/℃程度と大きい一方、エポキシ樹脂が硬化する
前のFRP補強層8のカーボン繊維によって、熱膨張が
制止されるため、150℃程度での硬化熱で塑性変形
(形状が賦形)された形となり、ライナー2とFRP補
強層8との間は、まだ密着している。
【0026】その後、ライナー2及びFRP補強層8が
室温まで冷却するとき、前記の通り線膨張係数が大きい
ライナー2は大きく収縮する一方、カーボン繊維+エポ
キシ樹脂製のFRP補強層8は、カーボン繊維のマイナ
スの線膨張係数に影響されて、冷却とともに全長が約4
mm伸びる。この収縮差によりライナー2とFRP補強
層8との間には、図4に示すように隙間19が生じる。
【0027】この収縮差はライナー2の長手方向で大き
く累積されるから、隙間19もこの長手方向で大きくな
る。本実施形態では、前記の通りロックナット15の拡
径するテーパ面とFRP補強層8との間がアンダーカッ
ト部となって係止し、該FRP補強層8に対してライナ
ー2が図4で左側へ引き込まれないため、右側の端壁部
4の中心部とFRP補強層8との間には隙間が生じず、
その分、左側の端壁部5とFRP補強層8との間に隙間
19が片寄りして大きく生じるようになっている。ま
た、ライナー2が収縮するとき、左側の口金7はFRP
補強層8に対してずれ動き(ボス部21の外周面が縮径
するテーパ面であれば非常にずれやすい。)、ずれ動い
た後は、注入口24及びエア抜き孔25がちょうど隙間
19に開口して連通するように位置決めされている。
【0028】 これらの注入口24及びエア抜き孔2
5に取付けておいた前記メクラ栓、フィルム等(図示
略)を除去し、図6に示すように、口金7を上にすると
ともに注入口24側にやや傾けるようにして、ライナー
2及びFRP補強層8を立てる。この口金7の雌ネジ部
23に注入部材30を螺合して接続する。注入部材30
は、図5に示すように、口金7の内周に入り込むブッシ
ュ部31と、口金7の端面に当接するフランジ部32と
を備え、フランジ部32の端面からブッシュ部31をL
字状に貫いて注入口24に連通し得る注入路33と、フ
ランジ部32の端面からブッシュ部31をL字状に貫い
てエア抜き孔25に連通し得るエア抜き路34とが形成
されている。
【0029】注入路33に漏斗状の注入ホッパ35を接
続し、エア抜き路34にホース36を介して真空ポンプ
37を接続する。注入ホッパ35に溶融状態のエラスト
マー材料38を供給するとともに、真空ポンプ37を作
動させてエア抜き路34及びエア抜き孔25を経て隙間
19を減圧すると、エラストマー材料38は注入路33
及び注入口24を経て隙間19に注入・充填され、注入
層9が形成される。このとき、前記の通り隙間19が端
壁部5とFRP補強層8との間に片寄りして大きくなっ
ているので、注入しやすい。この注入層9が冷却硬化す
れば、圧力容器1が完成する。
【0030】本実施形態の圧力容器1によれば、合成樹
脂製のライナー2とFRP補強層8との間に生じた隙間
19を注入層9で埋めることにより、CNGを充填した
ときのライナー2の伸びを実質的に無くすことができ、
もってライナー2の耐久性を高め、低温時でも問題が起
きないようにできる。しかも、注入層9が注入・硬化後
も弾性を保つエラストマーで形成されているので、注入
層9が衝撃に対するクッションとして働き、保護機能を
付与することができる。
【0031】次に、図7〜図8に一部を示す第二実施形
態の圧力容器41は、左側の口金7の構造においてのみ
第一実施形態と相違するものである。この口金7のフラ
ンジ部22の外周縁と、フランジ部22の複数の回り止
め孔26とは、ライナー2の収縮方向に対して抜けやす
い非アンダーカット状のテーパ面になっている。一方、
ボス部21の外周面は、FRP補強層8に対してアンダ
ーカット部となって係止するように、左端ほど拡径する
テーパ面となっている。ボス部21の内底部には注入用
ネジ孔27とエア抜き用ネジ孔28とが貫設されてい
る。
【0032】本実施形態の圧力容器41は、第一実施形
態における前記工程〜と基本的には同様の工程を経
て製造されるが、次の点において相違している。
【0033】前記工程〜工程においては、図7に示
すように、注入用ネジ孔27とエア抜き用ネジ孔28に
樹脂等が付着しないようメクラネジ29を螺合してお
く。
【0034】前記工程の冷却時にライナー2が収縮す
るとき、左側の口金7はボス部21がFRP補強層8に
対してアンダーカット部となって係止するとともに、フ
ランジ部22の外周縁とフランジ部22の複数の回り止
め孔26とは、ライナー2の収縮方向に対して抜けやす
いテーパ面になっているので、図8に示すように、口金
7とライナー2とは容易に離脱し、両者間に隙間19が
生じる。
【0035】前記工程のエラストマー材料38の注入
・充填は、注入用ネジ孔27及びエア抜き用ネジ孔28
からメクラネジ29を取り外し、注入用ネジ孔27に注
入ホッパ35を接続し、エア抜き用ネジ孔28にホース
36を介して真空ポンプ37を接続し、その他は同様に
行う。注入部材30は不要である。充填後に、注入用ネ
ジ孔27及びエア抜き用ネジ孔28にメクラネジ29を
再度螺合する。
【0036】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、例えば以下のように、発明の趣旨から逸
脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。 (1)ライナー2をブロー成形により成形すること。 (2)CNG以外の各種加圧物質の充填用の圧力容器と
して実施すること。例えば、LNGの場合、内圧は50
kg/cm2 程度であり、LPGの場合、内圧は35k
g/cm2 程度であるから、前記実施形態より強度設計
は楽になり、容易に実施できる。
【0037】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の圧力容器及
びその製造方法によれば、加圧物質を充填したときのラ
イナーの伸びを実質的に無くすことができ、もってライ
ナーの耐久性を高め、低温時でも問題が起きないように
できる、という優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態に係る圧力容器の断面図
である。
【図2】同圧力容器の回転成形されたライナーの断面図
である。
【図3】同ライナーにFRP補強層を巻付形成した時の
断面図である。
【図4】同FRP補強層を加熱硬化させてから、同ライ
ナー及びFRP補強層を冷却した時の断面図である。
【図5】同圧力容器の口金と注入部材とを示す斜視図で
ある。
【図6】同ライナーとFRP補強層との間の隙間に注入
層を形成する工程の斜視図である。
【図7】第二実施形態に係る圧力容器のFRP補強層形
成時の左側の口金周辺を示す部分断面図である。
【図8】同圧力容器のライナー及びFRP補強層を冷却
した時の部分断面図である。
【図9】従来の圧力容器の断面図である。
【符号の説明】
1 圧力容器 2 ライナー 7 口金 8 FRP補強層 9 注入層 19 隙間 21 ボス部 22 フランジ部 23 雌ネジ部 24 注入口 25 エア抜き孔 27 注入用ネジ孔 28 エア抜き用ネジ孔 30 注入部材 31 ブッシュ部 32 フランジ部 33 注入路 34 エア抜き路 35 注入ホッパ 36 ホース 37 真空ポンプ 38 エラストマー材料

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂製のライナーと、前記ライナー
    の外面を覆うFRP補強層と、前記ライナーとFRP補
    強層との間に生じた隙間に注入材料を注入して形成され
    た注入層とを備えた圧力容器。
  2. 【請求項2】 ライナーを合成樹脂により成形する工程
    と、 前記ライナーの外面を覆うFRP補強層を巻付形成する
    工程と、 前記FRP補強層の含浸樹脂を加熱硬化させ、前記加熱
    硬化後の冷却により前記ライナーとFRP補強層との間
    に隙間を生じさせる工程と、 前記隙間に注入材料を注入して注入層を形成する工程と
    を含む圧力容器の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記注入材料が、注入後も弾性を保つ材
    料である請求項1記載の圧力容器又は請求項2記載の圧
    力容器の製造方法。
JP9056940A 1997-02-24 1997-02-24 圧力容器及びその製造方法 Withdrawn JPH10231998A (ja)

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