JPH10231774A - 水力機械 - Google Patents

水力機械

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JPH10231774A
JPH10231774A JP9031894A JP3189497A JPH10231774A JP H10231774 A JPH10231774 A JP H10231774A JP 9031894 A JP9031894 A JP 9031894A JP 3189497 A JP3189497 A JP 3189497A JP H10231774 A JPH10231774 A JP H10231774A
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JP
Japan
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upper cover
bearing support
thrust bearing
hydraulic machine
spindle
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JP9031894A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Watanabe
邊 俊 寛 渡
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/20Hydro energy
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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  • Hydraulic Turbines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 上カバーの製作期間および現地での作業工期
を短縮できるようにし、かつ流水面からの水圧脈動によ
る上カバーの振動を低減させることができるようにす
る。 【解決手段】 ステイリング32に、ガイドベーン35
の上スピンドル35aを支持する上部軸受36および中
間軸受37を設ける。下カバー34に、ガイドベーン3
5の下スピンドル35bを支持する下部軸受38を設け
る。これにより、上カバー33の最外周径が、前記各軸
受36,37,38の取付けピッチ円径より小さくなる
ようにし、上カバー33を一体構造にしても、上部ピッ
トライナ46を通して上方に吊り上げられるようにす
る。回転部のスラスト荷重を支持するスラスト軸受支持
台50bを、上カバー33と一体構造にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水車、ポンプある
いはポンプ水車等の水力機械に係り、特に製造期間およ
び現地据付け工期の短縮を図ることができる水力機械に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、水車やポンプ等の水力機械は、
二床式構造の建屋やバレル式構造の建屋内に設置されて
いる。図6は、バレル式構造の建屋内に設置された従来
の水力機械を示すもので、この水力機械は、図示しない
上池から導水する鉄管に接続されたケーシング1とケー
シング1の内周に配置されたステイベーン2aおよびス
テイベーン2aを上下に挟み込んで流路を形成するリン
グからなるステイリング2を備えている。
【0003】ステイリング2には、上側フランジ2bと
下側フランジ2cとが設けられているとともに、上カバ
ー3には上カバーフランジ部3aが設けられており、上
カバー3は、この上カバーフランジ部3aを上側フラン
ジ2bにボルト締結することによりステイリング2に取
付けられている。
【0004】一方、下カバー4には下カバーフランジ部
4aが設けられており、下カバー4は、この下カバーフ
ランジ部4aを前記下側フランジ2cにボルト締結する
ことによりステイリング2に取り付けられている。
【0005】前記ステイベーン2aの内側であって前記
上カバー3と下カバー4との間の流路には、ガイドベー
ン5が円形翼列状に配置されており、このガイドベーン
5の上スピンドル5aは、上カバー3に設けた上部軸受
6および中間軸受7によって回転自在に支持され、また
ガイドベーン5の下スピンドル5bは、下カバー4に設
けた下部軸受8によって回転自在に支持されている。そ
して、このガイドベーン5で流量調整された水はランナ
9に流れ、ランナ9から流れた水は、上部吸出し管10
を通って吸出し管ランナから放水路に排出されるように
なっている。
【0006】このランナ9は、水車主軸11の下端部に
連結されており、ランナ9の回転トルクは、この水車主
軸11を介し発電機に伝達されて発電されるようになっ
ている。前記上カバー3には、ランナクラウン9a側の
外周シールが形成されており、また上カバー3上には、
ガイドベーンアーム12,ガイドベーンリンク13およ
びガイドリング14がそれぞれ設置されている。
【0007】また、前記ステイリング2の上部には、水
車のピットを形成する下部ピットライナ15および上部
ピットライナ16が設置されており、これら両ピットラ
イナ15,16には、図6に示すように、コンクリート
で固められた水車バレル17が設けられている。そし
て、この水車バレル17により、下部ピットライナ15
に負荷される発電機静止部重量、回転部重量および運転
時の水スラスト荷重等を十分支持できるようになってい
る。水車室は、この水車バレル17の大きさと、水車室
に設置される補機類のメンテナンススペースを考慮し
て、その大きさが決定されるようになっている。
【0008】前記カバー3には、図6に示すように、水
車主軸11の軸受支持台18および主軸封水部19がそ
れぞれ設置されており、またこの上カバー3は、図7に
示す発電電動機からのスラスト荷重をスラスト軸受支持
台20を介し支持するようになっている。
【0009】すなわち、前記発電電動機は、図7に示す
ように、水車主軸11で回転駆動されるロータ鉄心21
と、ステータコイル22を有するステータ鉄心23と、
リングベース24と、ランナ9、水車主軸11、ロータ
等の回転部重量からなるスラスト荷重を受ける下部ベア
リングブラケット25とを備えており、前記スラスト軸
受支持台20は、下部ベアリングブラケット25と上カ
バー3との間に設置され、その上下端を下部ベアリング
ブラケット25と上カバー3とにボルト締結することに
より固定されている。そして、このスラスト軸受支持台
20は、下部ベアリングブラケット25に負荷されるス
ラスト荷重を上カバー3で支える役割を担っている。
【0010】前記従来の水力機械の上カバー3において
は、ガイドベーン5の上スピンドル5aを、上カバー3
に設けた上部軸受6および中間軸受7で支持しているた
め、水圧脈動によってランナ9に生じる振動の影響を受
けて上カバー3が振動し、主軸封水部19や軸受支持台
18、さらにはガイドベーンの各軸受6,7,8が破損
するといった不具合がしばしば生じている。
【0011】また、従来の水力機械においては、負荷遮
断時の水路系の水圧変動と回転系の速度変動とを小さく
するため、また負荷の急変に対する電力系統の安定維持
のため、発電機の回転子には適当なはずみ車効果GD
を持たせる必要がある。このはずみ車効果GDは、回
転子重量とその回転半径の平方との積に比例するので、
大きな値を要求されるほど発電機の直径を大きくし、重
量も増やさなければならない。
【0012】一方で、水車を設計する上で要求される発
電機のはずみ車効果GDは、水車出力に比例し回転速
度の平方に反比例するので、低落差大容量機で低速の水
車では、はずみ車効果GDも大きくなり、必然的に回
転子直径も大きくなって回転子重量も重くなる。また、
ランナ9に作用する水スラストは、ランナ径の平方と有
効落差との積に比例するので、ランナ径の大きな大容量
機では水スラストも大きくなる。
【0013】このような水力機械では、回転子重量を含
む回転部重量と水スラストとの合力を支えるスラスト軸
受の負荷が大きくなり、スラスト荷重を受ける発電機の
下部ベアリングブラケット25にも大きな剛性が要求さ
れ、下部ベアリングブラケット25の高さを大きくする
必要がある。一般的には、下部ベアリングブラケット2
5を経て発電機の基礎を構成するコンクリートにかかる
圧縮応力を許容値以下とするため、リングベース24の
面積を大きくし、つまり水車ピット径よりも発電機基礎
架台を小さくして内径側に張出す構造を採用することが
多いが、この場合の発電機基礎ブラケットは、スラスト
荷重による曲げに対しても十分な強度を持たせる必要
上、そのブラケットも高さを大きくしなければならな
い。そして、これらの部分が高くなると、水車と発電機
との間の回転軸も長くなって不安定要因が増すことにな
る。このように、下部ベアリングブラケット25の内径
が水車ピット径より小さい場合には、水車の上カバー3
を組立てた状態では吊り降ろせないので、上カバー3を
2分割もしくは4分割構造で製作し、分割した状態で吊
り降ろしてから組立を行なうといった手順をとる必要が
ある。図8は、分割構造の上カバー3の分割フランジ面
を示すもので、各分割面当り10数本の取付ボルト26
を用いて一体に組立てるようになっており、その組立が
容易でない。そこで、このような欠点を改善する構造と
して、スラスト荷重を水車の上カバー3で支え、ステイ
リング2を経て水車の基礎部分に分担させる構造が採用
されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の水力機械に
おいて、近年需要が増加している高落差大容量の高速回
転の水車では、水圧脈動が大きいためランナ9から伝達
される振動を極力抑え、上カバー3の振動が原因で発生
する主軸封水部19や軸受支持台18、あるいはガイド
ベーン5の各軸受6,7,8の破損を防ぎ、信頼性のあ
る水力機械を提供する必要がある。
【0015】また、高落差大容量の高速回転の水車で
は、水車出力は大きいが回転速度も大きいため、はずみ
車効果GDは極端に大きな値を要求されることはな
く、すなわち回転子径が低落差低速大容量機のように大
きくなることはない。したがって、発電機のステータコ
イル22の径が上カバー3の外径寸法よりも小さくなる
ことが多く、それに伴なって下部ベアリングブラケット
25を支持する上部ピットライナ16の内径も、上カバ
ー3の外径寸法よりも小さくなっている場合がほとんど
である。そして、従来のようにガイドベーン5の支持を
上カバー3が兼用している場合には、上カバー3の外径
寸法が大きくなり、輸送上の制限もあり上カバー3を分
割構造とし、上カバー3の組立時には、上側からクレー
ンで上カバー3の各分割片を吊り降ろして行なう必要が
ある。
【0016】このように、上カバー3を一体構造とする
ことが不可能な場合には、上カバー3は通常2分割もし
くは4分割が構造として製作され、現地において組立が
行なわれているが、水力機械の現地組立では、静止部品
のセンタリングを行なうため、上カバー3を仮組立して
センタリング作業を実施し、終了後上カバー3を分解し
て吊り上げる。そしてその後、ランナ9と水車主軸11
とを投入してから、上カバー3を再度組立して水力機械
の現地据付けを行なっている。このため、上カバー3
は、仮組立、分解、再組立といった現地作業工程があ
り、この作業に約2週間程度を要しているため、現地据
付工事の工程短縮化を考えた場合、上カバー3の組立作
業の短縮は大きな課題となっている。
【0017】また、上カバー3が分割構造となっている
場合には、分割された上カバー3は、割目フランジ部同
志を取付ボルト26で固定することによって組立てられ
ることになる。このため、水車運転時に上カバー3に水
圧が負荷されると、上カバー3の変形は強固な割目フラ
ンジ部とそうでない部分で変形が不均一なり、上カバー
3とボルト締結されている水車軸受部に悪影響を及ぼす
おそれがある。そしてこの場合には、軸受支持台18が
軸受機能を十分に果たすことができず、水車主軸11と
軸受部とで焼き付けを起こし、大きな事故となるおそれ
がある。
【0018】したがって、本発明の目的は、上カバーを
一体構造そして上カバーの製作期間および現地で作業工
期を大幅に短縮することができ、また流水面からの水圧
脈動による上カバーの振動を低減させ、主軸封水部や水
車軸受部、あるいはガイドベーンの軸受部の破損を防止
して信頼性を向上させることができる水力機械を提供す
ることにある。
【0019】本発明の他の目的は、下向きスラスト力お
よびランナをはじめとする回転体の重量を、より確実に
上カバーに伝えることができる水力機械を提供するにあ
る。
【0020】本発明の他の目的は、上カバーおよびスラ
スト軸受支持台を容易に製作することができる水力機械
を提供するにある。本発明の他の目的は、ガイドベーン
を駆動するガイドリングの浮き上がりを防止して安全性
を向上させることができる水力機械を提供するにある。
本発明のさらに他の目的は、流水面の水圧力による上カ
バーの変形を抑えることができ、また特別な部材を設け
ることなガイドリングの浮き上がりを防止することがで
きる水力機械を提供するにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、ステイベーンを有するステイリングと、ステ
イリングの内周側に配設された上カバーおよび下カバー
と、これら両カバー間の流路に配置された上スピンドル
および下スピンドルを有するガイドベーンと、ガイドベ
ーンで流量調整された水との間でエネルギの授受を行な
うランナと、ランナとともに回転する主軸とを備え、バ
レル式の建屋内に配置された水力機械において、前記ス
テイリングに上スピンドルを支持する軸受を設けるとと
もに前記下カバーに下スピンドルを支持する軸受を設け
ることにより、前記上カバーの最外周径をガイドベーン
軸受取付けピッチ円径より小さくし、かつ回転部のスラ
スト荷重を支持するスラスト軸受支持台を、前記上カバ
ーと一体化するようにしたことを特徴とする。そして、
上カバーの最外周径をガイドベーン軸受取付けピッチ円
径よりも小さくすることにより、上カバーを一体構造と
することができ、上カバーの製作期間および現地での作
業工期を大幅に短縮することが可能となる。また、スラ
スト軸受支持台と上カバーとを一体化しているので、下
向きスラスト力およびランナをはじめとする回転体の重
量が上カバーに作用し、流水面からの水圧脈動による振
動が低減する。このため、主軸封水部や水車軸受部、あ
るいはガイドベーン用の各軸受部の破損を防止すること
が可能となる。また同時に、上カバー流水面の水圧力に
よる上カバーの変形を、前記下向きのスラスト力および
回転体の重量で相殺できるので、発電機の下部ベアリン
グブラケットに従来のような高い剛性を持たせる必要が
なく、信頼性の高い水力機械が得られる。
【0022】本発明はまた、スラスト軸受支持台と上カ
バーとを一体構造するようにしたことを特徴とする。そ
してこれにより、下向きのスラスト力および回転体の重
量を、より確実に上カバーに伝えることが可能となる。
【0023】本発明はまた、スラスト軸受支持台と上カ
バーとを別体で構成し、かつボルト締結により一体化す
るようにしたことを特徴とするそしてこれにより、上カ
バーおよびスラスト軸受支持台の製作が容易となり、ま
た運搬も容易となる。
【0024】本発明はまた、上カバーに、上スピンドル
上に設置したガイドベーンアームにガイドベーンリンク
を介し連結されるガイドリングを設置し、かつスラスト
軸受支持台に、前記ガイドリングを上方から支持するガ
イドリング浮き上がり防止板を設けられるようにしたこ
とを特徴とする。そしてこれにより、安全性を向上させ
ることが可能となる。
【0025】本発明はさらに、スラスト軸受支持台を、
下部スラスト軸受支持台と上部スラスト軸受支持台とか
ら構成し、下部スラスト軸受支持台の最内径寸法を、主
軸の軸受支持台の最外径寸法よりも大きく設定し、防止
板を兼ねるようにしたことを特徴とする。そしてこれに
より、流水面の水圧力によりる上カバーの変形を抑える
ことが可能となり、また特別な部材を設けることなくガ
イドリングの浮き上がりを防止することが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照して説
明する。図1および図2は、本発明の第1の実施の形態
に係る水力機械を示すもので、この水力機械は、バレル
式の建屋内に設置されており、図示しない上池から導水
する鉄管に接続されたうず巻状のケーシング31と、こ
のケーシング31の内周に配置されステイベーン32a
を上下に挟み込んで流路を形成するステイリング32と
を備えている。そして、このステイリング32の内側に
は、上カバー33および下カバー34が上下に対向して
配置され、これらはステイリング32にボルト締結によ
り一体に連結されるようになっており、前記ステイベー
ン32aの内側であって両カバー33,34間の流路に
は、ガイドベーン35が配置されるようになっている。
【0027】このガイドベーン35の上スピンドル35
aは、図1および図2に示すように、前記ステイリング
32に設けた上部軸受36および中間軸受37によって
回転自在に支持されており、またガイドベーン35の下
スピンドル35bは、下カバー34に設けた下部軸受3
8によって回転自在に支持されている。そしてこれによ
りガイドベーン35は、後述する上部吸出し管40およ
び下カバー34を分解した後、下側から取外し、組立が
できるようになり、上カバー33の分解、組立に影響し
ないようになっている。
【0028】前記ガイドベーン35で流量調整された水
は、図1および図2に示すように、ランナ39に流れる
とともに、ランナ39から流れた水は、下カバー34の
下に分解、組立可能に接続された上部吸出し管40を通
り、さらに吸出し管ライナ28から放水路に排出される
ようになっている。
【0029】前記ランナ39は、図1および図2に示す
ように、水車主軸41の下端部に連結されており、ラン
ナ39の回転トルクは、この水車主軸41を介し発電機
に伝達されて発電がなされるようになっている。そして
このランナ39のランナクラウン39aの外周部は、前
記ステイリング32の内周部に対向しており、このステ
イリング32の内周部によりランナクラウン39a側の
外周シールが形成されている。このランナ39は、下カ
バー34を分解することにより下側にも、また上カバー
33を分解することにより上側にも、分解組立が可能な
構造となっている。
【0030】前記上カバー33は、図1に示すように、
ランナ背圧室を形成するとともに主軸封水部49を支持
する底板33aと、水車主軸41の軸受支持台48を支
える上側リング33bと、前記底板33aと上側リング
33bとを連結するテーパ筒状の側板33cとから一体
構造品として構成されており、その最外周径寸法は、前
記ガイドベーン35の各軸受36,37,38の取付け
ピッチ円径寸法よりも小寸法に設定されている。
【0031】前記ガイドベーン35の上スピンドル35
aの上端部には、図1に示すように、上部軸受36上に
搭載された状態でガイドベーンアーム42が取付けられ
ており、一方前記上カバー33の側板33cにはガイド
リング44が取付けられ、ガイドベーンアーム42とガ
イドリング44とは、ガイドベーンリンク43を介し相
互に連動連結されている。
【0032】また、前記上カバー33には、図1および
図2に示すように、回転部のスラスト荷重を支持するス
ラスト軸受支持台50が配設されており、このスラスト
軸受支持台50と上カバー33とは一体構造となってい
る。前記ステイリング32の上部には、水車のピットを
形成する下部ピットライナ45および上部ピットライナ
46が設置されており、これら両ピットライナ45,4
6の外周側には、コンクリートで固められた水車バレル
47が設けられている。そして、この水車バレル47に
より、下部ピットライナ45に負荷される発電機静止部
重量、回転部重量および運転時の水スラスト荷重等を十
分に支持できるようになっている。
【0033】次に、本実施の形態の作用について説明す
る。ガイドベーン35の上部スピンドル35aの各軸受
36,37はステイリング32に設けられ、またランナ
クラウン39a側の外周シールはステイリング32で形
成されている。このため、上カバー33の最外周径寸法
を、ガイドベーン35の軸受36,37,38の取付け
ピッチ円径寸法よりも小さくすることができ、上部ピッ
トライナ46を通してそのまま吊り上げ、吊り降ろすこ
とができるので、上カバー33を小型かつ一体化するこ
とができる。また、上カバー33の構造を、リングとリ
ブのみの単純構造とすることができる。このため、ラン
ナ39で生じる水圧脈動の影響を、上カバー33の底板
33aがステイリング32の内径側と接している一部の
みで受けることになり、従来構造の上カバー3よりも水
圧脈動の影響を減少させることができる。
【0034】また、上カバー33とスラスト軸受支持台
50とが一体構造をなしているので、上カバー33が下
向きスラスト力およびランナ39をはじめとする回転体
の重量によって押えつけられ、上カバー33の見掛け上
の質量増加により固有振動数fを低下させることができ
る。
【0035】すなわち、固有振動数fは次式で与えられ
る。 f=(1/2π)・(k/m)1/2 ただし k:ばね定数 n:質量 ここで、上カバー3が下向きスラスト力および回転体の
重量で押えつけられると、数1の質量nが増加すること
になるので、結果として固有振動数fを低下させること
ができる。
【0036】また同時に、上カバー33とスラスト軸受
支持台50とが一体構造をなしているので、上カバー3
3が下向きスラスト力および回転体の重量で押えられ、
上カバー33の底板33aにかかる水圧による荷重、上
カバー33の上側リング33bにかかる軸受支持台48
からのラジアル荷重、およびガイドリング44から負荷
されるガイドベーンサーボモータからの操作荷が作用し
ても、上カバー33の変形量を従来の上カバー3よりも
減少させることができる。
【0037】また、上カバー33が一体型でリングとリ
ブのみの単純構造であるので、従来の上カバー3のよう
な分割フランジを必要としない。このため、水車運転時
に水圧が負荷されても、分割面の口開き等が生じること
がなく、上カバー33の変形を均一にして変形量も低減
させることができる。これにより、従来よりも安全で信
頼性の高い上カバー33を得ることができる。
【0038】また、上カバー33を小型かつ一体化でき
るので、分解・組立時に、そのまま上部ピットライナ4
6を通して吊り降ろし、ステイリング32にボルト締結
するだけの作業となり、分解・組立に要する時間を大幅
に短縮でき、現地据付け工程の短縮化を図ることができ
る。
【0039】さらに、上カバー33にスラスト軸受支持
台50を設置したことで、流水面の水圧力による上カバ
ー33の変形を、下向きスラスト力および回転体の重量
で相殺でき、下部ベアリングブラケット25に従来のよ
うな高い剛性を持たせる必要がなく、構造を簡素化する
ことができる。
【0040】図3は、本発明の第2の実施の形態を示す
もので、上カバー33とスラスト軸受支持台50の下端
部を、上カバー33の上側リング33bにボルト51に
より締結して一体化するようにしたものである。なお、
その他の点については、前記第1の実施の形態と同一構
成となっており、作用も同一である。
【0041】しかして、上カバー33とスラスト軸受支
持台50とが別体構造となっているので、製作が容易で
あるとともに、運搬にも便宜である。
【0042】図4は、本発明の第3の実施の形態を示す
もので、上カバー33と一体構造のスラスト軸受支持台
50に、ガイドリング44を上方から支持するガイドリ
ング浮き上がり防止板52を設けるようにしたものであ
る。なお、その他の点については、前記第1の実施の形
態と同一構成となっており、作用も同一である。
【0043】しかして、ガイドリング浮き上がり防止板
52により、ガイドリング44の浮き上がりを完全に防
止することができるので、安全性をより向上させること
ができる。
【0044】図5は、本発明の第4の実施の形態を示す
もので、前記第1の実施の形態におけるスラスト軸受支
持台50に代え、スラスト軸受支持台60を用いるよう
にしたものである。すなわち、このスラスト軸受支持台
60は、図5に示すように、円筒状をなし上カバー33
と一体構造の下部スラスト軸受支持台60aと、テーパ
筒状をなし下端にフランジ部61を有する上部スラスト
軸受支持台60bとの二分割構造をなしており、前記下
部スラスト軸受支持台60aの最内径寸法は、水車主軸
41の軸受支持台48の最外径寸法よりも大寸法に設定
され、また両スラスト軸受支持台60a,60bは、前
記フランジ部61と下部スラスト軸受支持台60aとを
ボルトにより締結することにより一体化されている。そ
してこの際、フランジ部61はガイドリング44を上方
から支持するガイドリング浮き上がり防止板を兼ねるよ
うになっている。
【0045】なお、その他の点については、前記第1の
実施の形態と同一構成となっており、作用も同一であ
る。しかして、このスラスト軸受支持台60を用いるこ
とにより、流水面の水圧力による上カバー33の変形を
抑えることができ、また特別な部材を設けることなくガ
イドリング44の浮き上がりを防止し安全性を向上させ
ることができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、上カバー
の最外周径をガイドベーン軸受取付けピッチ円径よりも
小さくするようにしているので、上カバーを上部ピット
ライナを通して吊り上げ、吊り降ろすことができ、これ
により上カバーを一体構造にすることができる。このた
め、上カバーの製作期間および現地での作業工期を大幅
に短縮することができる。また、スラスト軸受支持台と
上カバーとを一体化するようにしているので、下向きス
アスト力およびランナ等の回転体の重量が上カバーに作
用し、流水面からの水圧脈動による振動が低減する。こ
のため、主軸封水部や水車軸受部、あるいはガイドベー
ン用の各軸受の破損を防止することができる。また同時
に、上カバー流水面の水圧力による上カバーの変形を、
前記下向きスラスト力および回転体の重量で相殺できる
ので、発電機の下部ベアリングブラケット等に従来のよ
うな高い剛性を持たせる必要がなく、信頼性が高い水力
機械を得ることができる。
【0047】本発明はまた、スラスト軸受支持台と上カ
バーとを一体構造とするようにしているので、下向きス
ラスト力および回転体の重量を、より確実に上カバーに
伝えることができる。本発明はまた、スラスト軸受支持
台と上カバーとを別体で構成し、かつボルト締結により
一体化するようにしているので、上カバーおよびスラス
ト軸受支持台の製作が容易となり、また運搬も容易とな
る。本発明はまた、上カバーに、上スピンドル上に設置
したガイドベーンアームにガイドベーンリンクを介し連
結されるガイドリングを設置し、かつスラスト軸受支持
台に、前記ガイドリングを上方から支持するガイドリン
グ浮き上がり防止板を設けるようにしているので、安全
性を向上させることができる。
【0048】本発明はさらに、スラスト軸受支持台を、
下部スラスト軸受支持台と上部スラスト軸受支持台とか
ら構成し、下部スラスト軸受支持台の最内径寸法を、主
軸の軸受支持台の最外径寸法よりも大きく設定し、かつ
上部スラスト軸受支持台の下端フランジが、ガイドリン
グ浮き上がり防止板を兼ねるようにしているので、流水
面の水圧力による上カバーの変形を抑えることができ、
また特別な部材を設けることなくガイドリングの浮き上
がりを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る水力機械の主
要部を示す縦断面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示す図2相当図で
ある。
【図4】本発明の第3の実施の形態を示す図2相当図で
ある。
【図5】本発明の第4の実施の形態を示す図2相当図で
ある。
【図6】従来の水力機械を示す図2相当図である。
【図7】従来の発電電動機の構成を示す縦断面図であ
る。
【図8】従来の分割形の上カバーの分割フランジの構成
を示す説明図である。
【符号の説明】
31 ケーシング 32 ステイリング 32a ステイベーン 33 上カバー 33a 底板 33b 上側リング 33c 側板 34 下カバー 35 ガイドベーン 35a 上スピンドル 35b 下スピンドル 36 上部軸受 37 中間軸受 38 下部軸受 39 ランナ 39a ランナクラウン 41 水車主軸 42 ガイドベーンアーム 43 ガイドベーンリンク 44 ガイドリング 45 下部ピットライナ 46 上部ピットライナ 47 水車バレル 48 軸受支持台 49 主軸封水部 50,60 スラスト軸受支持台 51,62 ボルト 52 ガイドリング浮き上がり防止板 60a 下部スラスト軸受支持台 60b 上部スラスト軸受支持台 61 フランジ部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステイベーンを有するステイリングと、ス
    テイリングの内周側に配設された上カバーおよび下カバ
    ーと、これら両カバー間の流路に配置された上スピンド
    ルおよび下スピンドルを有するガイドベーンと、ガイド
    ベーンで流量調整された水との間でエネルギの授受を行
    なうランナと、ランナとともに回転する主軸とを備え、
    バレル式の建屋内に配置された水力機械において、前記
    ステイリングに上スピンドルを支持する軸受を設けると
    ともに前記下カバーに下スピンドルを支持する軸受を設
    けることにより、前記上カバーの最外周径をガイドベー
    ン軸受取付けピッチ円径より小さくし、かつ回転部のス
    ラスト荷重を支持するスラスト軸受支持台を、前記上カ
    バーと一体化したことを特徴とする水力機械。
  2. 【請求項2】スラスト軸受支持台と上カバーとは一体構
    造になっていることを特徴とする請求項1記載の水力機
    械。
  3. 【請求項3】スラスト軸受支持台と上カバーとは別体で
    構成され、かつボルト締結により一体化されていること
    を特徴とする請求項1記載の水力機械。
  4. 【請求項4】上カバーには、上スピンドル上に設置した
    ガイドベーンアームにガイドベーンリンクを介し連結さ
    れるガイドリングが設置され、かつスラスト軸受支持台
    は、前記ガイドリングを上方から支持するガイドリング
    浮き上がり防止板を有していることを特徴とする請求項
    1,2または3記載の水力機械。
  5. 【請求項5】スラスト軸受支持台は、円筒状をなす下部
    スラスト軸受支持台と、テーパ筒状をなし下端フランジ
    を介し下部スラスト軸受支持台に連結される上部スラス
    ト軸受支持台とを備え、下部スラスト軸受支持台の最内
    径寸法は、主軸の軸受支持台の最外径寸法より大きく設
    定され、かつ上部スラスト軸受支持台の下端フランジ
    は、ガイドリング浮き上がり防止板を兼ねていることを
    特徴とする請求項4記載の水力機械。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114320706A (zh) * 2021-12-06 2022-04-12 长江勘测规划设计研究有限责任公司 立式两级混流水轮机二级流道的复合轴系支撑方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114320706A (zh) * 2021-12-06 2022-04-12 长江勘测规划设计研究有限责任公司 立式两级混流水轮机二级流道的复合轴系支撑方法
CN114320706B (zh) * 2021-12-06 2023-10-27 长江勘测规划设计研究有限责任公司 立式两级混流水轮机二级流道的复合轴系支撑方法

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