JPH10231048A - シート搬送装置並びに紙幣処理装置 - Google Patents

シート搬送装置並びに紙幣処理装置

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JPH10231048A
JPH10231048A JP9036361A JP3636197A JPH10231048A JP H10231048 A JPH10231048 A JP H10231048A JP 9036361 A JP9036361 A JP 9036361A JP 3636197 A JP3636197 A JP 3636197A JP H10231048 A JPH10231048 A JP H10231048A
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JP
Japan
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skew
sheet
conveying
transport
value
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JP9036361A
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English (en)
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Hajime Imamura
一 今村
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】この発明は、紙幣処理速度を低下させることな
く、搬送されるシートスキューを除去可能な紙幣処理装
置を提供することにある。 【解決手段】この発明の紙幣処理装置は、シートの長手
方向と直交する方向のシートの端部またはその近傍を保
持してシートを搬送する搬送機構と、シート搬送機構が
搬送するシートのスキューを計測する第1の位置および
第1の位置から所定距離離れた第2の位置に配置された
第1のセンサ対201,202と第2のセンサ対20
3,204と、第1および第2のセンサ対により所定時
間内に計測された全てのスキューの値を記憶するメモリ
と、メモリに記憶されたスキューの値の平均値を計算す
る平均値し、搬送路中の第1のセンサ対と第2のセンサ
対による計測の結果が所定の範囲内となるよう、搬送機
構のシート保持位置の搬送速度を変更する搬送機構駆動
部と、を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、銀行等
の金融機関の出納業務で利用される紙幣処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】紙幣処理装置は、紙幣を券種毎に区分し
て保管する金庫と、金庫に収容すべき紙幣を受け入れる
紙幣受入部と、紙幣受入部に投入された紙幣を金庫へ搬
送する搬送部と、搬送部を搬送される紙幣の券種(金
額)真偽ならびに正損を識別する識別部とを有し、紙幣
受入部に投入された紙幣を券種別に区分して金庫へと収
納する。
【0003】搬送部は、紙幣受入部と金庫との間に、紙
幣の長手方向の両端部または両端部から所定の距離の位
置を保持するよう、紙幣の長手方向と直交する方向に、
一対に配置された搬送ベルトからなる搬送路を含み、紙
幣受入部に投入された紙幣を金庫に案内する。
【0004】ところで、上述した紙幣搬送装置において
は、紙幣を搬送する速度が高速度であることから、一対
に構成されたベルトの僅かな速度差により紙幣が斜めに
搬送されて搬送路から飛び出して搬送路に詰まることが
ある。特に、搬送中の紙幣の枚数が多い場合には、連続
して搬送される紙幣が塊状となって紙幣の除去が困難に
なったり紙幣が破けてしまう虞れがある。このことか
ら、搬送路を搬送される紙幣の傾きを紙幣1枚毎に検出
し、一対に構成されたベルトの僅かな速度差を常時補正
する方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように、一対に構成されたベルトの速度差を常時補正
する方法においては、各ベルトの速度を常時変更しなけ
ればならないことから、紙幣の搬送速度を高めることの
できる上限値が低くなる問題がある。また、搬送されて
いる紙幣の傾きを1枚ずつ検知してその結果をベルトの
速度に反映させることは、装置の制御部の負担を大幅に
増大させる問題がある。このことは、同時に、出納業務
に必要となる時間を増大させる問題がある。なお、紙幣
を搬送中にベルトの速度を変化することは、ベルトおよ
びベルトを回転するモータに大きな負荷を与えることか
ら、モータを含む紙幣処理装置の寿命を縮める問題があ
る。
【0006】また、紙幣搬送中すなわち出納業務中に、
ベルトの速度を変化させることは、紙幣処理装置の処理
速度を低下させる問題がある。この発明の目的は、紙幣
処理速度を低下させることなく、装置の搬送ベルトの速
度差を除去可能で、しかも、装置の負荷を低減できる紙
幣処理装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上述した問
題点に基づきなされたもので、シートを搬送する搬送路
中の任意の区間において、シートのスキューを計測する
計測手段と、ある時間内に計測されたスキューの値を記
憶する記憶手段と、このスキューの値の変化の平均値を
計算する平均値計算手段と、任意の区間内で計算した平
均値に基づいてスキューを変更し、その状態を維持する
もので、シート搬送動作中以外の時間に、スキューの変
更値を変更する搬送条件変更手段を具備したことを特徴
とするシート搬送装置を提供するものである。
【0008】またこの発明は、シートを搬送する搬送路
中の任意の区間において、シートのスキューを計測する
スキュー計測手段と、このスキュー計測手段により所定
時間内に計測された全てのシートに対するスキューの値
の変化を記憶するスキュー記憶手段と、このスキュー記
憶手段に記憶されたスキューの値の平均値を計算する平
均値計算手段と、この計算手段により求められたスキュ
ーの値の平均値に基づいて、上記搬送路中の上記スキュ
ー計測手段がスキューを計測する区間のスキューの程度
を変更する搬送条件変更手段と、この搬送条件変更手段
によるスキューを計測する区間の間のスキューの程度の
変更タイミングを設定する制御手段と、を有する紙幣搬
送装置を提供するものである。
【0009】さらにこの発明は、シートの長手方向と直
交する方向のシートの端部またはその近傍を保持してシ
ートを搬送するシート搬送手段と、このシート搬送手段
が搬送するシートのスキューをシート搬送手段の任意の
位置で計測する第1のスキュー計測手段と、上記シート
搬送手段が搬送するシートのスキューを上記第1のスキ
ュー計測手段よりも上記シート搬送手段の搬送方向後流
側の任意の位置で計測する第2のスキュー計測手段と、
上記第1および第2のスキュー計測手段により所定時間
内に計測された全てのシートのスキューの値を記憶する
スキュー記憶手段と、このスキュー記憶手段に記憶され
たスキューの値の平均値を計算する平均値計算手段と、
この計算手段により求められたスキューの値の平均値に
基づいて、上記搬送路中の上記第1のスキュー計測手段
と上記第2のスキュー計測手段による計測の結果が所定
の範囲内となるよう、上記搬送手段がシートを搬送する
際に上記シートを保持するシート保持位置の少なくとも
一方を保持する上記搬送手段の搬送速度を変更する搬送
速度変更手段と、この搬送条件変更手段による搬送速度
の変更を上記シート搬送手段がシートを搬送動作中以外
の時間に変更する制御手段と、を有する紙幣搬送装置を
提供するものである。
【0010】またさらにこの発明は、シートの長手方向
と直交する方向のシートの端部またはその近傍を保持し
てシートを搬送するシート搬送手段と、このシート搬送
手段が搬送するシートのスキューをシート搬送手段の任
意の位置で計測する第1のスキュー計測手段と、上記シ
ート搬送手段が搬送するシートのスキューを上記第1の
スキュー計測手段よりも上記シート搬送手段の搬送方向
後流側の任意の位置で計測する第2のスキュー計測手段
と、上記第1および第2のスキュー計測手段により所定
時間内に計測された全てのシートのスキューの値を記憶
するスキュー記憶手段と、このスキュー記憶手段に記憶
されたスキューの値の平均値を計算する平均値計算手段
と、この計算手段により求められたスキューの値の平均
値に基づいて、上記搬送路中の上記第1のスキュー計測
手段と上記第2のスキュー計測手段による計測の結果が
所定の範囲内となるよう、上記搬送手段がシートを搬送
する際に上記シートを保持するシート保持位置の少なく
とも一方を保持する上記搬送手段の搬送距離を変更する
搬送速度変更手段と、この搬送条件変更手段による搬送
距離の変更を上記シート搬送手段がシートを搬送動作中
以外の時間に変更する制御手段と、を有する紙幣搬送装
置を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態を詳細に説明する。図1は、例えば、銀行等
の金融機関で使用される紙幣処理装置を示す概略図であ
る。
【0012】図1に示されるように、紙幣処理装置1
は、装置全体の操作およびデータ処理を行う第1および
第2の入力装置1aおよび1b、バラ紙幣の入出金を行
う紙幣入出金機2、紙幣入出金機2で余剰となった余剰
現金を施封して内部に保管するとともに小束紙幣の払出
しを行う施封・小束支払機3、バラ硬貨入金を行う硬貨
入金機4、バラ硬貨の出金を行う硬貨出金機5および5
0枚毎に包装された硬貨(棒金)の出金を行う棒金支払
機6により構成されている。
【0013】紙幣入出金機2は、入金用すべき紙幣を受
け入れる紙幣投入口11、入金時にリジェクトされた入
金リジェクト紙幣が集積される入金リジェクトボックス
12、出金時にリジェクトされた出金リジェクト紙幣が
集積される出金リジェクトボックス13および出金され
る紙幣が集積される出金口14を有している。なお、図
2を用いて後段に詳述するよう、紙幣投入口11、入金
リジェクトボックス12、出金リジェクトボックス13
および出金口14のそれぞれは、紙幣入出金機2の前面
に縦一列の状態で配置されている。
【0014】紙幣入出金機2の上面には、各取引の内容
を印字するジャーナルプリンタ15が配置されている。
また、紙幣投入口11、入金リジェクトボックス12お
よび出金リジェクトボックス13のそれぞれの近傍に
は、第1および第2の入力装置1aおよび1bのどちら
の入力装置に占有されているかを示す占有ランプ16,
17,18が配置されている。
【0015】紙幣入出金機2の前面には、紙幣入出金機
2内部の後段に説明する紙幣収納庫内の紙幣残量を表示
する残量表示19が配設されている。紙幣入出金機2の
上面には、さらに、後段に説明する施封端数紙幣を返却
するための施封一時庫返却扉20が、紙幣返却時に入出
金機の機体の上方部にホップアップするよう形成されて
いる。
【0016】また、紙幣入出金機2の前面には、上から
順に、入金搬送路引出扉21、入金時に紙幣返却を行う
一時集積扉22および紙幣収納庫を引き出す収納庫扉2
3が形成されている。
【0017】施封・小束支払機3は、上部に小束支払用
のを有し、出金扉24が開くことにより出金された小束
の取り出しが可能となっている。出金扉24の近傍に
は、紙幣入出金機2の占有ランプと同様の占有ランプ2
5が位置されている。
【0018】出金扉24の上部には、小束の施封におい
て消耗される施封帯を交換するために利用される施封帯
交換用のが配置されている。出金扉24の下方には、後
段に説明する損金庫の取り出しを可能とする損金庫取り
出し扉27が設けられている。
【0019】次に、紙幣処理装置1の紙幣入出金機2の
内部構造について説明する。なお、硬貨入金機4、硬貨
出金機5および棒金支払機6については、ここでは、詳
細な説明を省略する。
【0020】図2は、図1に示した紙幣処理装置1の紙
幣入出金機2の内部を説明する概略図である。図2に示
されるように、紙幣入出金機2において、入金すべき紙
幣を紙幣投入口11にセットし、入力装置1a(または
1b)により入金開始を指示すると、紙幣投入口11に
セットされた紙幣が1枚づつ内部に取り込まれる。
【0021】紙幣投入口11から取り込まれた紙幣は、
搬送手段としての鑑査前搬送路31を通過し、鑑査部3
4に導かれる。鑑査部34内に取り込まれた紙幣は、金
種、形状、表裏、真偽、正損等が鑑別される。この鑑別
結果に基づき、図示しない制御部の制御により搬送路内
に設置された複数の振り分けゲートすなわち入金リジェ
クトゲート35a、表裏ゲート35b、整理ゲート35
c、金庫ゲート35d、一時庫ゲート35e〜35g、
精査ゲート35h、施封ゲート35i、出金リジェクト
ゲート35j、小束振り分けゲート35kおよび損券ゲ
ート35l等が適時駆動されて、各集積部に紙幣が振り
分けられる。
【0022】詳細には、鑑査部34を通過された紙幣が
判定不能な入金リジェクト紙幣である場合、入金リジェ
クトゲート35aにより、入金リジェクトボックス12
に振り分けられて集積される。この判定不能の入金リジ
ェクト紙幣は、もう一度紙幣投入口11にセットするこ
とにより再び取り込むか、手入力により計数データに算
入される。
【0023】以下、入金リジェクト紙幣以外の紙幣は、
次に、表裏ゲート35bにより表面が見えている表券と
裏向きの裏券に振り分けられる。なお、裏券は、表裏ゲ
ート35bに付随するスイッチバック搬送路で反転され
る。
【0024】表裏ゲート35bを介して表裏が取り揃え
られた紙幣は、整理ゲート35cにより下段収納庫部3
7または出金搬送路51に案内される。なお、通常は、
下段収納庫部37に搬送される。
【0025】下段収納庫部37に搬送された紙幣は、金
庫ゲート35dにより振り分け搬送路40に案内され
る。振分搬送路40に案内された紙幣は、一時庫ゲート
35e〜35gにより金種ならびに正損の区分に応じて
集積部としての一時集積庫41〜44に搬送され、それ
ぞれの一時集積庫内のフラッパ45a〜45b上に集積
される。なお、一時集積庫41〜44のそれぞれに集積
される紙幣の金種は、入力装置1a(または1b)によ
り任意に設定可能であって、例えば、一時集積庫41と
42には千円券が、一時集積庫43と44には万円券
が、集積される。
【0026】各一時集積庫41〜44内の紙幣が満杯で
あることが図示しない満杯センサで検知されると、フラ
ッパ45a、45bが約90°下側に回転され、集積さ
れた紙幣は、フラッパ45c、45d上に落下される。
以下、紙幣がさらに集積され続けると、紙幣の最上面
が、再度満杯センサにより検知されることで、フラッパ
45c、45dも下側に約90°回転される。このよう
にして、一時集積庫内に案内された紙幣は、各集積庫の
底部に取り付けられているシャッタ47a〜47da〜
47d上に集積される。ここで、さらに、紙幣の集積を
続けると、再度、満杯センサにより紙幣の最上面が検知
され、この時点で、集積部が満杯となったことが制御部
により入力装置1a(1b)に報知される。
【0027】一方、シャッタ47a〜47dは、図示し
ない駆動機構により左右に開放(図2において、千円券
に割り当てられている一時集積庫42に対応されるシャ
ッタ47b参照)され、シャッタ47a〜47d上に集
積された紙幣は、収納部としての収納庫48a〜48d
に落下する。
【0028】各収納庫48a〜48dの上部には、それ
ぞれの収納庫内に一対に形成されたセパレータ49が配
置されており、各シャッタ47a〜47dから落下した
紙幣はセパレータ49上に集積される。なお、シャッタ
47a〜47dが開放されると、一時集積部41〜44
dの上方に位置されているプッシャ52が駆動され、一
時集積庫41〜44内に残っている全ての紙幣を、収納
庫48a〜48d内に移動させる。
【0029】この移動が完了すると、プッシャ52が元
の位置に上昇されて、シャッタ47a〜47dが閉じら
れる。この状態で、次の入金が可能となる。出金時に
は、入力装置1a(または1b)を介して出金開始が指
示されることで、収納庫48a〜48dに集積されてい
る紙幣が出金口14に送られる。
【0030】詳細には、入力装置1a(1b)から出金
が指示されることで、対応する金種が収納されている収
納庫の最下部に配置されている取出ローラ56a〜56
dが駆動され、収納庫に収納されている紙幣が最下部か
ら1枚づつ取り出される。
【0031】より詳細には、取出ローラ56a〜56d
の直後に設置された取出計数センサ57a〜57dによ
り、取り出された紙幣の枚数がカウントされる。カウン
トが出金枚数に達すると、取出ローラ56が停止され、
取り出しが終了する。
【0032】取り出された紙幣は、収納庫下搬送路58
を通過され、出金鑑査部59に搬送される。出金鑑査部
59は、紙幣の2枚取り(重送)の有無および金種を確
認し、引き続く上段出金搬送路に送出する。
【0033】出金鑑査部59を通過された紙幣は、精査
ゲート35hを通過され、上段出金搬送路に案内され
て、施封ゲート35iにより出金口14側に搬送され
る。施封ゲート35iを通って出金口14側に送出され
た紙幣は、出金リジェクトゲート35jにより、出金鑑
査部59で問題ありと判定された紙幣と出金可能な紙幣
とに区分され、問題ありと判定された紙幣は出金リジェ
クト庫13へ、出金可能な紙幣は出金口14へ、それぞ
れ送出される。なお、出金リジェクト庫13へ送出され
た紙幣と同枚数の紙幣の追加取り出しが指示され、出金
口14へ送出されるべき紙幣の枚数が管理される。
【0034】出金口14に指定された枚数の紙幣が送出
されると、図示しない電磁ロックが解除され、出金口1
4が開放されて、紙幣の取り出しが可能となる。これで
出金処理が完了となる。
【0035】なお、収納庫48aないし48dに集積さ
れている紙幣は、通常、紙幣の重さ(自重)により、取
出ローラ56a〜56dに押し付けられることで安定な
取り出しが可能である。これに対し、紙幣の残量が少な
くなった場合は、収納庫48a〜48dのバックアップ
機構60a〜60dにより取出ローラ56a〜56dに
押し付けられることで、同様に、安定な取り出しが可能
となる。
【0036】図3は、図2に示した紙幣入出金機2と一
体的に組み立てられ、紙幣入出金機2の施封用集積部6
2aおよび62bにより集積保持されている紙幣を施封
して小束として取り扱う施封・小束支払機3の一例を示
す概略図である。
【0037】図3に示されるように、施封・小束支払機
3は、紙幣入出金機2の集積部62aおよび62bから
供給される所定枚数の紙幣を受けとるロボットハンド
(紙幣クランプ機構)64aおよび64b、ロボットハ
ンド64aおよび64bが一時的に退避された際にロボ
ットハンド64aおよび64bが受けとった紙幣が集積
される施封前集積部65、施封前集積部65に格納され
た所定枚数の紙幣を施封して小束を形成する施封装置6
6、及び、施封装置66を介して施封された紙幣の小束
を、券種および正損に応じて区分して収容する小束収容
部70等を有している。
【0038】施封前集積部65は、紙幣入出金機2から
ロボットハンド64aおよび64bにより搬送される正
券および損券のそれぞれに対応された第1および第2の
集積部65aおよび65bを有している。
【0039】施封前集積部65と施封装置66の間に
は、ロボットハンド64aおよび64bを介して給送さ
れた一まとまりの紙幣を上下方向に移送するバックアッ
プ67とバックアップ67により施封前集積部65から
取出された紙幣を施封装置66に向けて搬送するキャリ
ア68とが、また、施封装置66と小束収容部70との
間には、施封装置66により施封された紙幣の小束を小
束収容部70に搬送する縦キャリア69が配置されてい
る。
【0040】施封装置66は、テープホルダ66hに収
容されている施封テープ(紙帯)Tを引き込み、キャリ
ア68により搬送された所定枚数の紙幣を施封する施封
位置66a、施封位置66aに引き込まれる施封テープ
Tの長さを所定の長さに切断するカッタ66b、施封テ
ープTを加熱することで接着するヒータ66cおよび施
封された小束の施封テープTに所定の文字または記号な
どを印字するプリントユニット66dなどから構成され
ている。
【0041】小束収容部70は、券種ごとの正券の小束
を収容する第1ないし第4の収納庫70a,70b,7
0cおよび70dならびに損券の小束を収容する損券収
納庫70e、及び、縦キャリア69により搬送された小
束を所定の収納庫に搬送する入金搬送部72などを有し
ている。
【0042】入金搬送部72は、縦キャリア69から受
け渡された小束を、それぞれの収納庫70aないし70
dおよび損券収納庫70eのいづれかに向かって移動さ
せるクランプ搬送装置74と、クランプ搬送装置74に
対向され、クランプ搬送装置74と協働して小束を案内
するための複数のクランプガイドローラ76を有し、縦
キャリア48が下降した時点で、クランプ搬送装置74
の入金搬送部72側を支点としてクランプ搬送装置74
を回動させることによりクランプ搬送装置74を、縦キ
ャリア69上に覆い被せることで、縦キャリア69を介
して搬送された小束を水平方向に移動させる。なお、ク
ランプガイドローラ76は、縦キャリア69における小
束との接触面に自身の一部が露出するよう形成され、縦
キャリア69に載置されている小束を入金搬送部72に
無理なく案内する。
【0043】次に、図1ないし図3に示した紙幣処理装
置1の動作について説明する。図2を用いて説明したよ
うに、紙幣入出金機2の集積部62aおよび62bに集
積保持された紙幣すなわち第1の集積部62aに100
枚集積された正券Poは、施封・小束支払機3のロボッ
トハンド64aによってクランプされ、バックアップ6
7上に移動される。この状態で、ロボットハンド64a
が解放され、正券Poがバックアップ67に移載され、
同時に、ロボットハンド64aが、退避位置Aまで後退
する。
【0044】正券Poが移載されたバックアップ67
は、キャリア68の位置まで下降され、バックアップ6
7からキャリア68に正券Poがさらに移載される。続
いて、キャリア68が施封装置66の施封位置66aま
で移動され、テープホルダ66hから引き出された施封
テープ(紙帯)Tによって、正券Poが施封される。こ
の場合、施封テープTは、カッタ66bにより所定の長
さに切断され、ヒータ66cにより少なくともテープT
の一端が加熱されて、接着される。また、施封テープT
の所定の位置には、プリンタ66dにより、例えば、日
付あるいは店名などが印字される。
【0045】施封位置66aで施封された小束は、キャ
リア68により施封位置66aから引き戻され、縦キャ
リア69に移動される。この時点で、縦キャリア69が
下降され、小束収容部70の小束搬送部72のクランプ
ガイドローラ76上に結合される。同時に、クランプ搬
送装置74がBの位置まで回動されて小束搬送部72の
通路が形成され、正券Poの小束が所定の収納庫に搬送
可能となる。
【0046】上述した施封行程により施封された正券P
oの小束が、例えば、第4の収納庫70dに収納される
場合には、クランプガイドローラ76上に移動された小
束は、クランプ搬送装置74により収納庫70dに向か
って付勢される。
【0047】続いて、搬送シャッタ(プッシャ)78b
を通過され、把姿検知センサ82により把姿状態が規定
内か否かが検出されるとともに把姿状態が規定内の場合
は、搬送シャッタ78cおよび78dを順次搬送され
て、ゲートストッパ86dまで搬送される。なお、ゲー
トストッパ86dは、正券Poの小束が後端検知センサ
84dを通過されることで、搬送シャッタ78dによっ
て構成される通路に突出される。
【0048】ゲートストッパ86dにより収納庫70d
上で停止された正券Poの小束は、搬送シャッタ78d
が回動されることで、収納庫70dのストッパ88d上
に移動され、収納庫70dのベース92d上に載置され
て、収納庫70dに収納される。なお、ストッパ78d
上に移動された正券Poの小束は、搬送シャッタ78d
が回動されることによって、収納庫70dに押し込まれ
る。搬送シャッタ78dおよびストッパ88dは、それ
ぞれ、正券Poの小束が収納庫70dに落下された時点
でもとの状態に復帰される。
【0049】図4は、図2および図3に示した施封・小
束支払機3および紙幣入出金機2の制御機構を概略的に
示すブロック図である。図4に示されるように、紙幣処
理装置1の入力装置1aおよび1bは、施封・小束支払
機3の制御部3aおよび紙幣入出金機2の制御部2aの
それぞれと入力サーバ9を介して相互に接続されてい
る。また、紙幣入出金機2の制御部2aと施封・小束支
払機3の制御部3aとは、相互に接続されている。
【0050】紙幣入出金機2は、制御部2aに接続さ
れ、図6を用いて後述する紙幣の搬送状態を検知する第
1および第2のセンサ201および202並びに第3お
よび第4のセンサ203および204からのセンサ出力
が入力される入力回路111、入力回路111により入
力されたセンサ出力を所定のデータ形態で保持する記憶
装置119を有している。
【0051】また、制御部2aには、鑑査前搬送路3
1、振り分け搬送路40、出金搬送路51および収納庫
下搬送路58等に適用される搬送機構すなわち搬送ベル
トを所定速度で回転させるための図示しないモータを駆
動するモータ駆動回路112、紙幣投入口11、入金リ
ジェクトボックス12、出金リジェクトボックス13、
出金口14のそれぞれに形成されている扉を開閉する図
示しないドアモータ等を制御するドアモータ駆動回路1
13、ジャーナルプリンタ15による印字を制御する印
字制御部114、鑑査部34および出金鑑査部59によ
る鑑査を制御する鑑査CPU115、並びに、搬送路中
に配置されているゲート35a〜35lを切り替えるメ
カニカルコントローラ116等が接続されている。
【0052】施封・小束支払機3の制御部3aには、紙
幣入出金機2に類似して配置されている図示しない紙幣
の搬送状態を検知する複数のセンサからのセンサ出力が
入力される入力回路121、入力回路121により入力
されたセンサ出力を所定のデータ形態で保持する記憶装
置129が接続されている。
【0053】また、制御部3aには、紙幣入出金機2と
同様に、小束収容部70の入金搬送部72等に適用され
る搬送機構すなわち搬送ベルトを所定速度で回転させる
図示しないモータを駆動するモータ駆動回路122、出
金扉24、帯セット扉26等を開閉するための図示しな
いドアモータ等を制御するドアモータ駆動回路123、
施封装置66による施封を制御する施封制御部124、
及び、搬送路を構成するクランプ搬送装置74を回動さ
せるとともに、ロボットハンド64aおよび64b、バ
ックアップ67、キャリア68および縦キャリア69等
を所定位置に移動させるメカニカルコントローラ125
等が接続されている。
【0054】また、図4に示されるように、入力サーバ
9は、第1および第2の入力装置のそれぞれからのコマ
ンドを受け入れるとともに、紙幣入出金機2、施封・小
束支払機3、硬貨入金機4、硬貨出金機5および棒金支
払機6のそれぞれに、入力されたコマンドに対応する命
令を出力し、さらに紙幣処理装置1をイニシャライズす
る主制御装置9a、主制御装置9aによるイニシャライ
ズのためのプログラムなどが記憶されている読み出し専
用メモリ(ROM)9b、作業メモリ(RAM)9cお
よび基本クロックを発生するクロック発生装置9dを含
み、不揮発性外部メモリ(NVM)10に接続されてい
る。なお、作業メモリ9c及び外部メモリ10は、紙幣
入出金機2および施封・小束支払機3のそれぞれの記憶
装置119および129を共有するよう構成されてもよ
い。
【0055】図5は、図2を用いて既に説明した紙幣入
出金機2に適用される鑑査前搬送路31、振り分け搬送
路40、出金搬送路51および収納庫下搬送路58ある
いは施封・小束支払機3の小束収容部70の入金搬送部
72等に適用される搬送機構すなわち搬送ベルトと搬送
ベルトにより搬送される紙幣の状態の一例を示す概略図
である。
【0056】図5に示されるように、搬送路の多くは、
紙幣Pの長手方向両端部または両端部から所定の距離の
位置を保持可能に、紙幣Pの長手方向と直交する方向に
配置された一対の搬送ベルトBaとBbにより形成され
ている。従って、各搬送路を搬送される紙幣Pは、実質
的に、搬送ベルトBaとBbおよびベルトに対向して配
置される図示しないガイドあるいはベルト等により形成
される通路内を、高速度で移動される。
【0057】このことから、一対の搬送ベルトBaとB
bとの間に速度差が生じた場合には、紙幣Pは、搬送ベ
ルトが移動される方向に対して直交せずに、傾いた状態
で搬送されることになる。
【0058】以下、搬送ベルト速度差を除去する方法に
ついて詳細に説明する。図6は、紙幣Pの傾きすなわち
スキューを求め、図5に示したような紙幣Pの長手方向
両端部を支持して紙幣Pを搬送する搬送ベルトの速度差
を除去する手順を示すフローチャートである。
【0059】図6に示されるように、紙幣処理装置1の
外部メモリ10(または紙幣入出金装置2の記憶装置1
19あるいは施封・小束支払機3の記憶装置129)に
記憶されているスキュー変化量のヒストグラムをリセッ
トする。なお、スキュー変化量は、図7を用いて以下に
説明するスキュー計数方法(S11〜S18参照)によ
り計数される(S1)。
【0060】スキュー変化量は、 a)紙幣Pが図7における紙面の左から右に搬送される
ものとすると、紙幣Pの前端が、搬送路と直交する方向
に紙幣の長手方向の両端部または所定長さ離れた位置に
配置された第1および第2のセンサ201,202のセ
ンサ光軸201a,202aすなわち検出ラインC−C
´を通過する際に、をクロック発生装置9dで発生され
たクロック数を数えることにより計数し、計数された時
間とセンサ光軸202a−201a間の距離(紙幣Pの
長手方向)から検出ラインC−C´に対する紙幣Pの傾
き角度(スキュー)を算出し、 b)第1及び第2のセンサ201,202から所定距離
だけ離れた場所に搬送路と直交するよう配置された第3
および第4のセンサ203,204のセンサ光軸203
a,204aすなわち検出ラインD−D´を紙幣Pの前
端及び後端が通過した時点で、検出ラインD−D´に対
する紙幣Pの傾き角度(スキュー)を算出し、 c)センサ光軸203a,204a(検出ラインD−D
´)で測定したスキューからセンサ光軸201a,20
2a(検出ラインC−C´)で測定したスキューを引き
算することにより、 紙幣Pが区間C−C´〜 D−D
´を搬送されることで生じるスキューの変化が求められ
る。
【0061】詳細には、センサ201の出力が「明」か
ら「暗」に変化したか(S11)、センサ202の出力
が「明」から「暗」に変化したか(S12)、センサ2
02の出力がセンサ201の出力よりも先に「明」から
「暗」に変わったか(S11−No〜S12−Yes)
が検知され、センサ202がセンサ201に先行して
「明」から「暗」に変わった場合( S11−No〜S
12−Yes)には、クロック発生装置9dのクロック
をカウントする際に、センサ201の出力をカウントす
る場合に比較して逆符号が設定されて(S13)、クロ
ック発生装置9dのクロックのカウントが開始される
(S14)。次に、先に「明」から「暗」に変化された
センサに引き続いて残りのセンサが「明」から「暗」に
変化された時点で、クロック発生装置9dのクロックの
カウントが終了される(S15)。
【0062】続いて、計数されたクロック数とセンサ光
軸202a−201a(検出ラインC−C´)間の距離
とにより紙幣Pのスキューを算出する(S16)。次
に、第3および第4のセンサ203,204により、上
述したステップS11ないしS16と同様の方法で、第
1及び第2のセンサ201,202から所定距離だけ離
れた位置(検出ラインD−D´)におけるスキューが求
められる(S17)。
【0063】このようにして求められた検出ラインC−
C´上のスキューおよび検出ラインD−D´上のスキュ
ーのそれぞれは、外部メモリ10(またはRAM9c)
に記憶される(S18)。
【0064】以下、センサ光軸203a,204a(検
出位置C,C´ライン)で測定したスキューからセンサ
光軸201a,202a(検出位置D,D´ライン)で
測定したスキューを引き算することにより紙幣Pが区間
C−C´〜D−D´を移動された際に生じるスキューの
変化が求められる。なお、ここで求められた数値すなわ
ちスキューの変化が「0」以外である場合、搬送区間C
−C´〜D−D´に、何らかの不具合があることになる
(S2)。
【0065】次に、ある時間内、例えば一回の取引中に
より管理される所定枚数の紙幣Pについて、上述したス
キューおよびスキューの変化が計数される(S3)。な
お、ステップS3において、搬送された紙幣の毎数が所
定枚数よりも少ない場合、例えば、100毎に満たない
場合には、以下に説明するステップは、削除される(S
4)。
【0066】以下、ステップS3により求められた各紙
幣P毎のスキュー変化量(スキューの変化)を、統計的
手法を用いて、図8を用いて以下に説明するようなヒス
トグラム(スキューを複数の階級に分類し、各測定値が
どの階級に分類されるか頻度でまとめたもの)が作成さ
れ、続いて、変化量(スキューの変化)の平均値が求め
られる(S5)。
【0067】次に、図9および図10を用いて後段で詳
述するスキュー補正機構による搬送ベルトの速度差の除
去が開始される(S6)。なお、ステップS6において
は、ステップS5で求められた変化量の平均値とスキュ
ー補正機構により補正可能な修正値が比較され(S
7)、変化量の大きさがスキュー補正機構により補正可
能な修正値よりも小さい場合にはそのまま搬送ベルトの
速度差の除去が開始される(S7−Yes)。また、変
化量の大きさがスキュー補正機構により補正可能な修正
値よりも大きい場合には補正機構により補正可能な修正
値の最大値により搬送ベルトの速度差の除去が開始され
る(S7−No)。
【0068】なお、上述したスキューの補正は、通常、
紙幣処理装置1が運用されていない(ある取引が継続さ
れていない)時間に実施される。また、補正の結果(変
更内容)は、次の取引が開始されるまで維持される。こ
の場合、上述したスキューの補正は、取引終了時の時点
でスキューの変化量を検出して記憶し、次回の取引にお
いてその状態を再現するよう、設定されてもよい。
【0069】図8は、図7を用いて上述したスキュー変
化量のヒストグラムの例であって、図8(a)は、平均
値が時計方向の場合、図8(b)は平均値が反時計方向
の場合、図8(c)は平均値が0゜の場合、図8(d)
は分布が2つの偏りを持ち平均値が反時計方向である場
合をそれぞれ示している。なお、図8(a)ないし図8
(d)は、スキューの平均値をヒストグラムとして蓄積
する例であるが、他に、各紙幣のスキュー角度を蓄積し
て平均値を算出してもよい。この場合、例えば、紙幣1
枚1枚のスキュー角度やヒストグラムを蓄積せずに、ス
キュー角度に符号をつけ(例えば、時計方向のスキュー
をプラス、反時計方向をマイナス等)、各スキュー測定
値を累計し、同時に紙幣処理枚数を数え、スキュー累計
値を紙幣処理枚数で割り算することにより平均値を算出
してもよい。
【0070】次に、図8(a)〜図8(d)を用いて上
述したスキューの平均値を「0」とすることのできる搬
送ベルトの速度差を除去する機構について説明する。図
9は、一対に配置される搬送ベルトの速度比を変更する
ための速度変更機構の一例を示す概略図である。
【0071】図9に示されるように、速度変更機構30
0の駆動搬送ローラ301は、図示しない駆動源すなわ
ちモータあるいはモータにより回転される図示しないロ
ーラなどから駆動力を得て回転する。
【0072】挟持搬送ローラ303は、回転自在で、駆
動搬送ローラ301方向に常に押し付けられ、ローラ3
03とローラ301との間に紙幣Pを挟んで所定方向に
送出するものである。なお、搬送駆動ローラ302と挟
持搬送ローラ304も同様に構成されている。
【0073】駆動搬送ローラ301は、駆動プーリ30
5と一体に駆動される。駆動プーリ305の駆動力は、
ベルト309を経て、プーリ306,307に伝えら
れ、さらにベルト310を介して、駆動搬送ローラ30
2と一体のプーリ308に伝えられて、駆動搬送ローラ
302を駆動する。
【0074】プーリ306,307は、一体に形成され
た軸311と軸311を覆うように形成されるとともに
軸311の長手方向にスラスト可能に形成されたフラン
ジ軸312からなり、フランジ軸312は、外部からの
駆動力により、軸方向に移動可能である。
【0075】詳細には、図9に示されるように、例え
ば、フランジ軸312が左に移動すると、プーリ307
の外径が大きくなり、プーリ306の外径が小さくな
る。これにより、ローラ302の速度がローラ301の
速度よりも増大される。従って、スキュー変化のヒスト
グラムを、時計回り方向にシフトできる。
【0076】同様にして、フランジ軸312が右に移動
された場合には、スキューの変化のヒストグラムを反時
計周り方向にシフトできる。次に、搬送路の長さを変更
することでスキューを除去する機構の一例について説明
する。
【0077】図10(a)に示されるように、搬送路長
変更機構400は、回転自在に形成された複数の搬送ロ
ーラあるいはプーリ408,409,420411を囲
む搬送べルト407と、同様の複数のローラ(あるいは
プーリ)402,406,403,405を囲む搬送べ
ルト408を有し、それぞれの搬送ベルト407,40
8は、405〜402〜406の部分で互いに接するこ
とで搬送路411〜402〜409を形成している。
【0078】ローラ401,402,403の中心軸
は、マウント404に一体に形成され、マウント404
が移動することで、紙面に対して上下方向に移動可能で
ある。詳細には、マウント404がプーリ411,40
9から遠のく方向に移動することで、搬送路411〜4
02〜409の長さを増大させ、プーリ411,409
に接近することで、同長さを減少させることができる。
なお、マウント404に支持されているプーリ402,
403および401は、間隔を維持した状態で移動され
ることから、ベルト407,408の張力が一定に維持
される。
【0079】図10(b)は、図10(a)に示した搬
送路長変更機構400と組み合せて一対で配置される搬
送路長固定の搬送機構を示し、搬送ローラ601〜60
2〜603〜604〜605〜606に掛け渡されたベ
ルト607と、搬送ローラ602〜603〜604に掛
け渡されたベルト608より、搬送ローラ601〜60
2〜603〜604〜605の区間を搬送路としたもの
である。
【0080】すなわち、図7に示した方法で求めたスキ
ューの変化量から求められた平均値に基づいて紙幣Pの
一方の端部を搬送する搬送ベルトによる搬送距離を変化
することで、対をなす搬送ベルトとの間で搬送距離を相
対的に変化させることが可能となり、スキューのヒスト
グラムを変更できる。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の紙幣処
理装置は、シートの長手方向と直交する方向のシートの
端部またはその近傍を保持してシートを搬送する搬送機
構と、シート搬送機構が搬送するシートのスキューを計
測する第1の位置および第1の位置から所定距離離れた
第2の位置に配置された第1のセンサ対と第2のセンサ
対と、第1および第2のセンサ対により所定時間内に計
測された全てのスキューの値を記憶するメモリと、メモ
リに記憶されたスキューの値の平均値を計算する平均値
し、搬送路中の第1のセンサ対と第2のセンサ対による
計測の結果が所定の範囲内となるよう、搬送機構のシー
ト保持位置の搬送速度を変更する搬送機構駆動部とを有
し、搬送機構駆動部は、シート搬送動作中以外の時間す
なわち制御時間に余裕のある取引時間以外に時間に、ス
キューの値を変更することにより、搬送性能の劣った搬
送路に対して、安定した搬送状熊を提供することができ
る。これにより、出納業務に影響を与えることなく、搬
送状態を適切に維持できる。また、紙幣処理装置が主業
務を停止している時間にスキュー修正に関する処理を行
なうことにより、消費電力が低減できるとともに、モー
タを含む紙幣処理装置の寿命が向上される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態が適用される紙幣処理装
置を示す概略図。
【図2】図1に示した紙幣処理装置の紙幣入出金機の構
成を示す概略図。
【図3】図1に示した紙幣処理装置の施封・小束支払機
の構成を示す概略図。
【図4】図1に示した紙幣処理装置の概略ブロック図。
【図5】図1に示した紙幣処理装置の搬送部の搬送ベル
トと紙幣の搬送状態の一例を示す概略図。
【図6】図5に示した搬送ベルトにより搬送される紙幣
のスキューを検出したのち、スキューを補正する方法を
説明するフローチャート。
【図7】図6に示したフローチャートにおいてスキュー
を検出するために利用されるスキュー検出機構の一例を
示す概略図。
【図8】図7に示したスキュー検出機構を用いて図6に
示したフローチャートにより求められるスキューのヒス
トグラムを示す概略図。
【図9】図5に示した搬送ベルトの搬送速度を変更可能
な搬送機構の一例を示す概略図。
【図10】図5に示した搬送ベルトの搬送距離を変更可
能な搬送機構の一例を示す概略図。
【符号の説明】
1 …紙幣処理装置、 1a…第1の入力装置 (第1のテラー) 、 1b…第2の入力装置 (第2のテラー) 、 2 …紙幣入出金機、 2a…制御部、 3 …施封・小束支払機、 3a…制御部、 4 …硬貨入金機、 5 …硬貨出金機、 6 …棒金支払機、 9 …入力サーバ、 9a…主制御装置、 9b…ROM、 9c…RAM、 9d…クロック発生装置、 10 …外部メモリ、 111 …入力回路、 112 …モータ駆動回路、 113 …ドアモータ駆動回路、 114 …印字制御部、 115 …鑑査CPU、 116 …メカニカルコントローラ、 119 …記憶装置、 121 …入力回路、 122 …モータ駆動回路、 123 …ドアモータ駆動回路、 124 …施封制御部、 125 …メカニカルコントローラ、 129 …記憶装置、 201 …第1のセンサ、 201a…センサ光軸、 202 …第2のセンサ、 202a…センサ光軸、 203 …第3のセンサ、 203a…センサ光軸、 204 …第4のセンサ、 204a…センサ光軸、 Ba…搬送ベルト、 Bb…搬送ベルト、 P …紙幣。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シートを搬送する搬送路中の任意の区間に
    おいて、シートのスキューを計測する計測手段と、ある
    時間内に計測されたスキューの値を記憶する記憶手段
    と、このスキューの値の変化の平均値を計算する平均値
    計算手段と、任意の区間内で計算した平均値に基づいて
    スキューを変更し、その状態を維持するもので、 シート搬送動作中以外の時間に、スキューの変更値を変
    更する搬送条件変更手段を具備したことを特徴とするシ
    ート搬送装置。
  2. 【請求項2】上記スキュー計測手段により計測されたス
    キューの数が所定数に満たない場合は、上記搬送条件変
    更手段によるスキューの変更を禁止する制御手段をさら
    に有することを特徴とする請求項1記載のシート搬送装
    置。
  3. 【請求項3】上記スキュー記憶手段は、上記スキューの
    値の変化を、ヒストグラムとして記憶する記憶部を有す
    ることを特徴とする請求項1記載のシート搬送装置。
  4. 【請求項4】上記スキュー記憶手段は、上記スキューの
    値の変化を、各シートのスキュー角度として記憶する記
    憶部を有することを特徴とする請求項1記載のシート搬
    送装置。
  5. 【請求項5】上記スキュー記憶手段は、上記スキューの
    値の変化を、スキューの値の累積値とシート搬送枚数と
    して記憶する記憶部を有することを特徴とする請求項1
    記載のシート搬送装置。
  6. 【請求項6】上記制御手段は、上記スキュー計測手段に
    より計測されたスキューの程度が上記搬送条件変更手段
    が変更可能なスキューを計測する区間の入口と出口との
    間のスキューの平均値が制御可能量を超えている場合、
    上記搬送条件変更手段によるスキューの程度の変更が可
    能な最大値の制御を行うことを特徴とする請求項2記載
    のシート搬送装置。
  7. 【請求項7】上記制御手段は、スキューを計測する区間
    におけるスキューの程度を変更した場合にその状態を記
    憶し、次回の動作時には、その状態を再現することを特
    徴とする請求項2記載のシート搬送装置。
  8. 【請求項8】シートを搬送する搬送路中の任意の区間に
    おいて、シートのスキューを計測するスキュー計測手段
    と、 このスキュー計測手段により所定時間内に計測された全
    てのシートに対するスキューの値の変化を記憶するスキ
    ュー記憶手段と、 このスキュー記憶手段に記憶されたスキューの値の平均
    値を計算する平均値計算手段と、 この計算手段により求められたスキューの値の平均値に
    基づいて、上記搬送路中の上記スキュー計測手段がスキ
    ューを計測する区間のスキューの程度を変更する搬送条
    件変更手段と、 この搬送条件変更手段によるスキューを計測する区間の
    間のスキューの程度の変更タイミングを設定する制御手
    段と、を有する紙幣搬送装置。
  9. 【請求項9】上記制御手段は、上記スキュー計測手段に
    より計測されたスキューの数が所定数に満たない場合
    は、上記搬送条件変更手段によるスキューの程度の変更
    を禁止する禁止手段を有することを特徴とする請求項8
    記載の紙幣処理装置。
  10. 【請求項10】上記スキュー記憶手段は、上記スキュー
    の値の変化を、ヒストグラムとして記憶する記憶部を有
    することを特徴とする請求項8記載の紙幣処理装置。
  11. 【請求項11】上記スキュー記憶手段は、上記スキュー
    の値の変化を、各シートのスキュー角度として記憶する
    記憶部を有することを特徴とする請求項8記載の紙幣処
    理装置。
  12. 【請求項12】上記スキュー記憶手段は、上記スキュー
    の値の変化を、スキューの値の累積値とシート搬送枚数
    として記憶する記憶部を有することを特徴とする請求項
    8記載の紙幣処理装置。
  13. 【請求項13】上記制御手段は、上記スキュー計測手段
    により計測されたスキューの程度が上記搬送条件変更手
    段が変更可能なスキューを計測する区間の入口と出口と
    の間のスキューの平均値が制御可能量を超えている場
    合、上記搬送条件変更手段によるスキューの程度の変更
    が可能な最大値の制御を行うことを特徴とする請求項8
    記載の紙幣処理装置。
  14. 【請求項14】上記制御手段は、スキューを計測する区
    間におけるスキューの程度を変更した場合にその状態を
    記憶し、次回の動作時には、その状態を再現することを
    特徴とする請求項8記載の紙幣処理装置。
  15. 【請求項15】上記制御手段は、シート搬送動作中以外
    の時間に、スキューの値を変更する変更手段を有するこ
    とを特徴とする請求項8記載の紙幣処理装置。
  16. 【請求項16】シートの長手方向と直交する方向のシー
    トの端部またはその近傍を保持してシートを搬送するシ
    ート搬送手段と、 このシート搬送手段が搬送するシートのスキューをシー
    ト搬送手段の任意の位置で計測する第1のスキュー計測
    手段と、 上記シート搬送手段が搬送するシートのスキューを上記
    第1のスキュー計測手段よりも上記シート搬送手段の搬
    送方向後流側の任意の位置で計測する第2のスキュー計
    測手段と、 上記第1および第2のスキュー計測手段により所定時間
    内に計測された全てのシートのスキューの値を記憶する
    スキュー記憶手段と、 このスキュー記憶手段に記憶されたスキューの値の平均
    値を計算する平均値計算手段と、 この計算手段により求められたスキューの値の平均値に
    基づいて、上記搬送路中の上記第1のスキュー計測手段
    と上記第2のスキュー計測手段による計測の結果が所定
    の範囲内となるよう、上記搬送手段がシートを搬送する
    際に上記シートを保持するシート保持位置の少なくとも
    一方を保持する上記搬送手段の搬送速度を変更する搬送
    速度変更手段と、 この搬送条件変更手段による搬送速度の変更を上記シー
    ト搬送手段がシートを搬送動作中以外の時間に変更する
    制御手段と、を有する紙幣搬送装置。
  17. 【請求項17】シートの長手方向と直交する方向のシー
    トの端部またはその近傍を保持してシートを搬送するシ
    ート搬送手段と、 このシート搬送手段が搬送するシートのスキューをシー
    ト搬送手段の任意の位置で計測する第1のスキュー計測
    手段と、 上記シート搬送手段が搬送するシートのスキューを上記
    第1のスキュー計測手段よりも上記シート搬送手段の搬
    送方向後流側の任意の位置で計測する第2のスキュー計
    測手段と、 上記第1および第2のスキュー計測手段により所定時間
    内に計測された全てのシートのスキューの値を記憶する
    スキュー記憶手段と、 このスキュー記憶手段に記憶されたスキューの値の平均
    値を計算する平均値計算手段と、 この計算手段により求められたスキューの値の平均値に
    基づいて、上記搬送路中の上記第1のスキュー計測手段
    と上記第2のスキュー計測手段による計測の結果が所定
    の範囲内となるよう、上記搬送手段がシートを搬送する
    際に上記シートを保持するシート保持位置の少なくとも
    一方を保持する上記搬送手段の搬送距離を変更する搬送
    速度変更手段と、 この搬送条件変更手段による搬送距離の変更を上記シー
    ト搬送手段がシートを搬送動作中以外の時間に変更する
    制御手段と、を有する紙幣搬送装置。
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