JPH10230011A - 抗菌脱臭器 - Google Patents

抗菌脱臭器

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JPH10230011A
JPH10230011A JP9034850A JP3485097A JPH10230011A JP H10230011 A JPH10230011 A JP H10230011A JP 9034850 A JP9034850 A JP 9034850A JP 3485097 A JP3485097 A JP 3485097A JP H10230011 A JPH10230011 A JP H10230011A
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JP
Japan
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antibacterial
container
deodorant
deodorizer
air
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JP9034850A
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English (en)
Inventor
Yoji Fujimori
洋治 藤森
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抗菌作用及び脱臭作用の双方を、抗菌剤及び
脱臭剤の効果の相殺を引き起こすことなく確実に果たし
得る抗菌脱臭器を提供する。 【解決手段】 容器本体2とキャップ3よりなる容器4
内に抗菌剤5及び脱臭剤6を配置してなり、容器4に、
開口3cを形成してなり、開口3cの上方部分が脱臭剤
6に空気を接触させるための空気取り入れ口を、下方部
分が揮発性抗菌成分放出口を構成している抗菌脱臭器
1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗菌作用と脱臭作
用とを発揮する抗菌脱臭器に関し、例えば、冷蔵庫など
の内部の抗菌及び脱臭に好適に用いられる抗菌脱臭器に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、冷蔵庫などの内部の脱臭や抗菌を
果たすために、種々の脱臭剤や抗菌剤が用いられてい
る。例えば、脱臭剤としては、各種活性炭、酸化鉄を使
用したフィトンチッド、ゼオライト、セラミックスなど
の悪臭成分を吸着するもの、あるいは植物抽出物、植物
抽出物の主成分であるテルペン系油、茶抽出物、笹抽出
物などの脱臭効果のある液体などが用いられている。な
お、植物抽出物などの液体の脱出成分の場合には、寒天
のようなゲル剤に脱臭成分を配合することにより脱臭剤
製品とされている。
【0003】他方、抗菌剤としては、従来、ソルビン
酸、パラベン、エチルアルコールなどのアルコール類、
ワサビ抽出液、またはワサビ抽出液の主成分であるイソ
チオシアン酸アリルなどが用いられている。なお、イソ
チオシアン酸アリルは、低濃度で、殺菌及び抗菌作用を
十分に発揮するため、殺菌剤として用いられることが多
い。イソチオシアン酸アリルをゲル剤に配合する方法
は、特開平3−178902号公報、特開平8−845
77号公報などに開示されている。
【0004】しかしながら、従来の抗菌剤及び脱臭剤
は、それぞれ、抗菌作用及び脱臭作用の一方を有するも
のにすぎず、抗菌及び脱臭の双方の作用を発揮するもの
ではなかった。
【0005】他方、一部では、抗菌作用と脱臭作用の双
方を発揮し得る抗菌脱臭剤が市販されているが、この抗
菌脱臭剤は、脱臭成分である液体と、抗菌成分である液
体とを同一系内に混在させることにより構成されてい
る。そのため、脱臭成分と抗菌成分とが混在しているた
め、ゲル剤の白濁、色素の褪色、離水の増加、有効成分
同士の効果の相殺などの種々の問題があり、脱臭作用及
び抗菌作用の双方を効果的に発揮するものではなかっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、抗菌
成分と脱臭成分の効果の相殺が生じ難く、双方の作用を
確実に発揮し得る抗菌脱臭器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、上記課題を達成するために成されたものであり、容
器内に、脱臭剤と、空気より重い揮発性抗菌成分を発生
する抗菌剤とが配置されており、脱臭剤よりも少なくと
も上方に空気取り入れ口が形成されており、該空気取り
入れ口よりも下方に揮発性抗菌成分放出口が形成されて
いることを特徴とする抗菌脱臭器である。
【0008】容器内に脱臭剤及び抗菌剤を配置する態様
については、本発明において特に限定されるものではな
く、例えば、請求項2に記載のように脱臭剤を抗菌剤の
上方に配置してもよく、請求項3に記載のように、脱臭
剤と抗菌剤とを容器内において横方向に並置してもよ
い。
【0009】また、本発明において、上記空気取り入れ
口は、脱臭剤に空気を導くために設けられており、揮発
性抗菌成分放出口は揮発性抗菌成分を容器外に放出して
抗菌作用を果たすために設けられているものであるが、
空気取り入れ口と、揮発性抗菌成分放出口とが連なって
開口を形成するように構成されていてもよい。すなわ
ち、空気取り入れ口及び揮発性抗菌成分放出口は別々に
形成される必要は必ずしもなく、例えば、上下方向に長
孔状の開口を形成し、該開口が両者を兼ねるように構成
されていてもよい。
【0010】作用 請求項1に記載の発明では、容器内に配置された抗菌剤
から揮発した揮発性抗菌成分が揮発性抗菌成分放出口か
ら容器外に放出される。放出された揮発性抗菌成分は、
容器外の、例えば、冷蔵庫内に存在する菌やカビに直接
作用し、抗菌作用を発揮する。
【0011】他方、揮発性抗菌成分が空気より重いの
で、揮発性抗菌成分放出口から放出された場合、容器の
揮発性抗菌成分放出口の外側で、揮発性抗菌成分が下方
に移動することによって空気が下方に移動する。その結
果、揮発性抗菌成分放出口よりも上方の位置では、逆に
空気が容器に向かって降下する流れが発生し、それによ
って揮発性抗菌成分放出口よりも上方に位置している空
気取り入れ口から空気が円滑に容器内に流れ込み、脱臭
剤に接触される。従って、空気取り入れ口から流入した
空気が脱臭剤と接触することにより脱臭作用が効果的に
発揮される。
【0012】通常、揮発性抗菌成分を発生する抗菌剤
は、カビや菌類に揮発性抗菌成分が直接作用するのに際
し、脱臭剤は、揮発性を有しないか、あるいは揮発性が
非常に低いため、積極的に悪臭物質に作用するものでは
なく、脱臭剤に接触される空気に含まれている悪臭成分
に作用するだけである。すなわち、請求項1に記載の発
明は、上記のような揮発性抗菌成分を発生する抗菌剤と
脱臭剤の作用の形態の違いに着目し、容器に両者を配置
して単に脱臭作用及び抗菌作用を発揮させるだけでな
く、空気取り入れ口と揮発性抗菌成分放出口とを上記特
定の位置関係に配置することにより、抗菌作用の発揮に
従って、空気の下方への流れを容器の上方で引き起こ
し、脱臭作用をより効果的に発揮させたことに特徴を有
するものである。
【0013】請求項2に記載の発明では、脱臭剤が抗菌
剤の上方に配置されているので、脱臭剤の上方に抗菌剤
が障害物として存在しないので、下降してきた空気がよ
り広い面積で脱臭剤に接触し、それによってより効果的
に脱臭作用が発揮される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
にかかる抗菌脱臭器の非限定的な構造例につき説明す
る。
【0015】図1及び図2は、本発明にかかる抗菌脱臭
器の第1の例を説明するための横断面図及び外観斜視図
である。抗菌脱臭器1は、上方に開口を有する直方体状
の容器本体2と、容器本体2の上方開口を覆うように容
器本体2に取付けられるキャップ3とを有する。容器本
体2とキャップ3とにより容器4が構成されている。
【0016】容器本体2及びキャップ3を構成する材料
については、特に限定されるものではなく、合成樹脂、
金属、ガラスなどの適宜の材料を用いることができる。
もっとも、好ましくは、後述の抗菌剤及び脱臭剤により
侵されない材料からなるものを用いることが望ましく、
このような材料として、例えばポリオレフィン、ガラス
を例示することができる。
【0017】容器本体2内には、抗菌剤5が配置されて
いる。抗菌剤5については、空気より重い揮発性抗菌成
分を発生させて、該揮発性抗菌成分により抗菌作用を発
揮し得る限り、適宜の抗菌剤を用いることができる。用
い得る抗菌剤の例としては、例えば、イソチオシアン酸
アリル(以下、AITCと略す。)、AITCを主成分
とするワサビ精油、からし精油、エチルアルコールなど
のアルコール類などのような液体の抗菌剤を例示するこ
とができる。もっとも、液体のままでは、抗菌剤の揮発
性が高すぎるため、好ましくは、ゲル状もしくは固形状
の抗菌剤に加工することが望ましい。例えば、ゲル状物
質抗菌剤5とする場合には、寒天、カラギーナンなどの
天然組成物を水と混合し、加熱溶解したもの、吸水性樹
脂や膨潤性天然鉱物に、AITCやワサビ精油などを溶
解したものを用いることができる。もっとも、加熱する
と、AITCでは揮発性がかなり高くなるため、上記の
ようにゲル状物質に加工する際には、できるだけ加熱し
ない方が望ましい。
【0018】他方、固形状物質に加工する方法には、デ
ンプン、シクロデキストリン、またはケイ酸カルシウム
などを用い、これらにAITCやワサビ精油などの液体
抗菌成分を吸着させたもの、あるいはこれらを固めたも
のを使用することができる。
【0019】上記のような固形状の抗菌剤の形状につい
ては、得に限定されず、スティック状、直方体状、円柱
状など任意である。また、上記のように、空気より重い
揮発性抗菌成分を発生する抗菌剤に加えて、他の抗菌剤
を併用してもよい。併用し得る抗菌剤としては、防腐剤
として慣用されているパラベン、ソルビン酸などを例示
することができ、これらを併用することにより抗菌剤5
をゲルなどに包接させて固体状とした場合、該固体状の
抗菌剤自体における菌などの繁殖をより効果的に抑制す
ることができる。
【0020】容器本体2の上方には、開口2aよりも低
い位置に、外表面に外側に突出したキャップ支持リブ2
bが形成されている。このキャップ支持リブ2bの上面
はほぼ水平方向に延ばされており、キャップ3の下端面
3aが隙間なく固差されるように構成されている。もっ
とも、キャップ支持リブ2bの上面は必ずしも水平方向
に延ばされていずともよく、傾斜されていてもよい。そ
の場合には、キャップ3の下端面3aが、キャップ支持
リブ2bの上面の傾斜に適合して、両者の界面が隙間な
く密着し得るように傾斜されておればよい。
【0021】もっとも、容器本体2の上記キャップ支持
リブ2bの上面とキャップ3の下端面3aとの間に隙間
が存在してもよく、その場合には、該隙間も、本発明に
おける抗菌成分放出口の一部を構成することになる。
【0022】なお、キャップ3の下端面3aは、突出リ
ブ2bの上面に接着により固定されているが、キャップ
3と容器本体2とをネジ等により着脱自在に組み合わせ
得る構成としてもよい。
【0023】キャップ3は、下方に開口を有する下端面
3aを有し、該開口の上方に格子体3bが取り付けられ
ている。格子体3bは、平面視で格子状の形状を有し、
多数の開口を有する。もっとも、格子体3bに代えて、
メッシュや多孔プレートなどの他の開口部材を用いても
よい。
【0024】格子体3bの上部には、脱臭剤6が配置さ
れている。脱臭剤6について、空気中の悪臭成分と接触
することにより該悪臭成分を脱臭し得る限り、適宜の脱
臭剤を用いることができ、このような脱臭剤としては、
従来から脱臭剤として用いられている、やし殻活性炭な
どの各種活性炭、脱臭作用を発揮するセラミックス、ゼ
オライト、酸化鉄を用いたフィトンチッドなどを用いる
ことができる。
【0025】さらに、植物抽出油、植物抽出油の主成分
であるテルペン系油、茶抽出物、笹抽出物などの液体の
脱臭剤を用いてもよい。液体の脱臭剤を用いる場合、脱
臭剤6を格子体3b上において液体を貯蔵し得るシャー
レー状の容器に配置し、該容器内に液体の脱臭剤を収納
してもよい。
【0026】もっとも、好ましくは、液体の脱臭剤につ
いては、寒天などのゲルに包接させることにより、固体
状の脱臭剤として用いられ、それによって抗菌脱臭器1
が転倒した際の脱臭剤の漏洩を防止することができる。
脱臭剤6を固体状とした場合の形状についても、特に限
定されず、スティック状、円板もしくは固形板などの適
宜の表面形状の板状、あるいは六方体状など任意であ
る。
【0027】また、脱臭性粘度鉱物をスティック状に固
めたものであってもよい。さらに、活性炭などの固体状
脱臭剤についても、通常は、表面積を高めるために粉状
もしくは粒状体とされているため、これらの粉状もしく
は粒状体の脱臭剤を用いる場合には、脱臭剤をフォーム
材により固めたり、不織布や目の細かいネットなどによ
り包装した形態で格子体3b上に配置することが望まし
い。
【0028】キャップ3の上面から両側面に至るよう
に、複数の開口3cが形成されている。複数の開口3c
は、上方部分が、主として本発明における空気取り入れ
口を構成し、開口3cの相対的に下方部分が、本発明に
おける抗菌成分放出口を構成している。
【0029】抗菌脱臭器1では、抗菌剤5が揮発性抗菌
成分を揮散させる。この揮散された抗菌成分は、図1の
矢印Aで示すように、容器本体2内から開口3cの下部
から容器4外に放出される。放出された揮発性抗菌成分
は、矢印Aの先端で示すように、空気より重いため容器
4の下方に向かって移動する。その結果、容器4の上方
では、矢印Bで示すように、空気が下方に向かって降下
するように空気の流れが発生する。従って、開口3cの
相対的に上方の空気取り入れ口部分から空気が円滑にキ
ャップ3内に入り込み、脱臭剤6と接触する。よって、
揮発性抗菌成分の放出がない場合に比べて、より多くの
空気が脱臭剤6と接触されて、効果的に脱臭作用が発揮
される。
【0030】図3及び図4は、本発明の抗菌脱臭器の他
の構造例を説明するための横断面図及びキャップの斜視
図である。図3に示す抗菌脱臭器11では、容器本体1
2内に抗菌剤5及び脱臭剤6が横方向に並置されてい
る。抗菌剤5及び脱臭剤6については、図1に示した抗
菌脱臭器1の場合と同様に構成し得る。このように、本
発明においては、抗菌脱臭器11のように、抗菌剤5と
脱臭剤6とを容器内において横方向に並置してもよい。
【0031】なお、好ましくは、抗菌剤5と脱臭剤6と
の間に仕切り壁12aが形成される。仕切り壁12aを
形成することにより、揮発性抗菌成分の放出に際し、脱
臭剤6側ではなく、容器14の外側に向かって揮発性抗
菌成分をより効果的に導くことができる。仕切り壁12
aの高さは、抗菌剤5の上面5aより高ければよく、そ
れによって揮発性抗菌成分の放出に際しての流れ方向を
誘導する作用を発揮し得る。
【0032】キャップ13は、下方に開口を有し、かつ
上面から側面に至るように複数の開口13aを有する。
開口13aの相対的に上方部分が、本発明における空気
取り入れ口を構成し、相対的に下方の部分が本発明にお
ける揮発性抗菌成分放出口を構成する。
【0033】抗菌脱臭器11においても、抗菌剤5から
発生した空気より重い揮発性抗菌成分が図示の矢印A方
向に揮散し、揮発性抗菌成分放出口としての開口13a
の上方部分から容器14外に放出される。揮発性抗菌成
分は空気より重いため、容器14外で下方に移動する。
【0034】その結果、キャップ13の上方において空
気が降下し、矢印Bで示すように空気取り入れ口部分と
しての開口13の下方部分から容器14内に取り入れら
れ、脱臭剤6と接触して脱臭作用が発揮される。
【0035】なお、図5に示す変形例のように、容器本
体12の側壁のうち、固形の抗菌剤5の近傍に揮発性抗
菌成分放出口12bを形成してもよい。この場合、揮発
性抗菌成分放出口12bは、上述した開口13aより下
方に位置されている。従って、揮発性抗菌成分が揮発性
抗菌成分放出口12bから容器14外に無理なく放出さ
れるので、図3に示した抗菌脱臭器11の場合と同様
に、開口13aから空気を脱臭剤6側へ効果的に導き得
る。
【0036】抗菌脱臭器1,11の何れにおいても、容
器4,14の容器本体2,12を略直方体状の形状と
し、キャップ3,13については、該直方体状の容器本
体2,12に合致するような形状としたが、本発明にお
ける抗菌脱臭器の外観形状は特に限定されるものではな
く、例えば、図6に示すように、円筒状の容器本体22
を用い、キャップ23については、容器本体22と合致
するような形状のものを用い、全体として略円筒状の抗
菌脱臭器21を構成してもよい。
【0037】なお、図6において、23aは空気取り入
れ口を有し、キャップ23の上面23bに複数形成され
ている。また、キャップ23の側面23cには、複数の
揮発性抗菌成分放出口23dが形成されている。
【0038】
【実施例】次に、本発明の実施例及び比較例を挙げるこ
とにより、本発明にかかる抗菌脱臭器の作用効果を明ら
かにする。
【0039】(実施例1) 脱臭剤:やし殻活性炭10gを不織布により包装し、図
1に示した抗菌脱臭器1のキャップ3内に脱臭剤6とし
て配置した。
【0040】抗菌剤:寒天2重量部、防腐剤(パラベ
ン)0.2重量部、水97.6重量部を90℃にて加熱
溶解した後、冷却し、55℃の温度でAITC0.2重
量部を加え、抗菌ゲルを得た。この抗菌ゲルを図1に示
した容器本体2の内部に抗菌剤5として80g充填し
た。上記のようにして、図1に示した抗菌脱臭器1を作
製した。
【0041】(実施例2) 脱臭剤:やし殻活性炭を発泡体により固めた脱臭プレー
ト(やし殻活性炭含有割合50重量%)20gを、図1
に示したキャップ3のキャップ格子体3b上に収納し
た。 抗菌剤:実施例1で用いたのと同様の抗菌剤を抗菌剤5
として図1の容器本体2内に配置した。
【0042】(実施例3) 脱臭剤:脱臭セラミックス(10g)を図1に示したキ
ャップ3のキャップ格子体3b上に配置した。 抗菌剤:実施例1で用いたのと同一の抗菌剤を、抗菌剤
5として図1の容器本体2内に配置した。
【0043】(実施例4) 脱臭剤:緑茶抽出物をシクロデキストリンに包接させ
(有効成分含有割合9重量%)、これを5gのスティッ
ク状る固め、脱臭剤スティックを作製した。この脱臭剤
スティックを図1に示したキャップ3のキャップ格子体
3b上に脱臭剤6として配置した。 抗菌剤:実施例1で用いたのと同一の抗菌剤を、容器本
体2の抗菌剤5として用いた。
【0044】(実施例5) 脱臭剤:実施例1と同様にして、脱臭剤6を用意した。 抗菌剤:AITC0.2重量部に代えて、ワサビ精油
0.2重量部を用いたことを除いては、実施例1と同様
にして抗菌剤を調製し、実施例1と同様に図1の容器本
体2内に抗菌剤5として配置した。
【0045】(実施例6) 脱臭剤:実施例1と同様にして、脱臭剤を作製し、キャ
ップ3のキャップ格子体3b上に配置した。 抗菌剤:AITC0.2重量部に代えて、からし精油
0.2重量部を用いたことを除いては、実施例1と同様
にして、図1の容器本体2内に抗菌剤5として配置し
た。
【0046】(実施例7)脱臭剤及び抗菌剤を実施例6
と同様にして用意し、ただし、図3に示す抗菌脱臭器の
容器本体12内に抗菌剤5及び脱臭剤6として配置し
た。
【0047】(実施例8) 脱臭剤:寒天ゲル2重量部、パラベン0.2重量部及び
水92.8重量部を95℃で溶解し、これを70℃まで
冷却した後、茶抽出物10重量部を添加し、均一とし
た。これを図3に示した容器本体12の仕切り壁12a
の側方に脱臭剤6として80g充填し、室温まで冷却
し、脱臭剤を完成させた。
【0048】抗菌剤:パルプ製のビスコパールにAIT
Cを含浸させ(AITC含有割合:15重量%)、その
0.5gを抗菌剤5として図3に示した容器本体12内
において仕切り壁12aの側方に配置した。
【0049】(比較例1)抗菌剤を用いなかったことを
除いては、実施例1と同様にして、図1の抗菌脱臭器1
を作製した。
【0050】(比較例2)抗菌剤を用いなかったことを
除いては、実施例8と同様にして、図3に示した抗菌脱
臭器11を作製した。
【0051】(実施例及び比較例の評価)実施例及び比
較例で得た各抗菌脱臭器について、以下のアンモニア脱
臭力テスト、硫化水素脱臭力テスト及び抗菌力テストを
行った。結果を下記の表1に示す。
【0052】アンモニア脱臭力テスト…20リットル
のポリプロピレン容器内にアンモニア水溶液を揮散さ
せ、容器内のアンモニア濃度を約200ppmとした。
これを初期濃度C0 として、ポリプロピレン容器内に、
抗菌脱臭器を配置した後、ポリプロピレン容器を密封
し、10時間放置した後、ポリプロピレン容器内のアン
モニア濃度C10を測定し、下記の式に基づいてアンモニ
ア残存率を測定し、アンモニア脱臭力を評価した。 アンモニア残存率=(C0 −C10/C0 )×100)
(%)
【0053】硫化水素脱臭力テスト…20リットルの
ポリプロピレン容器内に硫化水素を揮散させ、硫化水素
濃度を約50ppmとし、この濃度を初期濃度C0 とし
た。以下、アンモニア脱臭力テストと同様の方法に従
って、硫化水素残存率を求めた。
【0054】抗菌力テスト…試験用菌として、大腸菌
E.coliを用いた。液状培地にE.coliを投入
し、30℃の恒温槽内で24時間以上培養し、これを生
理食塩水で106 倍に希釈したものを試験菌液とした。
【0055】BHI培地(Heart Infusion Broth培地;
DIFCO社製)を25g計り取り、1リットルの水を
加え、オートクレーブで加圧及び加熱し、溶解した。冷
却後、滅菌シャーレにこの溶液約20gを充填した。
【0056】滅菌シャーレに充填された培地に、上記試
験菌液100μlを配置し、均等に塗り広げ、試験菌培
地とした。20リットルのポリプロピレン容器内に試験
菌培地3枚と、抗菌脱臭器とを収納し、ポリプロピレン
容器を密封し、30℃で24時間放置し、しかる後、菌
の増殖の確認を行った。すなわち、菌がコロニーとなっ
ているサンプルについては、抗菌性がないと判断した。
【0057】
【表1】
【0058】表1から明らかなように、抗菌剤を用いな
かった比較例1,2では、大腸菌E.coliの増殖が
認められていただけでなく、アンモニア残存率が22%
以上、硫化水素残存率が26%と高かった。
【0059】これに対して、実施例1〜8では、何れの
場合に比べても、抗菌剤の作用により大腸菌E.col
iの増殖が見られなかっただけでなく、アンモニア残存
率及び硫化水素残存率の何れもが低かった。これは、抗
菌剤の揮発により、脱臭剤に対して空気が効果的に導か
れ、それによって脱臭作用が高められていることによる
と考えられる。
【0060】
【発明の効果】請求項1に記載の発明にかかる抗菌脱臭
器では、容器内に脱臭剤及び抗菌剤が配置されており、
それによって脱臭作用と抗菌作用の双方が果たされる。
のみならず、揮発性抗菌成分放出口が空気取り入れ口よ
りも下方に配置されているので、揮発性抗菌成分が容器
外に放出されると、揮発性抗菌成分が空気より重いので
下方に移動し、それに伴って容器の上方では空気が下方
に降下する流れが生じ、より多くの空気が脱臭剤に確実
に接触される。従って、単に抗菌作用及び脱臭作用を発
揮し得るだけでなく、従来の同様の脱臭剤を用いた脱臭
器に比べて、脱臭作用は飛躍的に高められる。
【0061】よって、単一の器具でありながら抗菌作用
及び優れた脱臭作用を発揮し得る抗菌脱臭器を提供する
ことが可能となる。特に、冷蔵庫内などでは、使用に際
して様々な食品や物品が庫内に収納されることが多く、
その場合冷蔵庫の循環機による空気の循環が遮断され、
庫内で十分に空気が循環していないことが多い。従っ
て、従来の活性炭や脱臭剤含有ゲルを用いた脱臭器で
は、十分な脱臭作用を得ることが困難であったのに対
し、本発明に係る抗菌脱臭器では、上記のように抗菌作
用を発揮する抗菌剤の揮散に伴って、空気がより効果的
に脱臭剤に接触させることになるため、このような食品
等が充填された冷蔵庫においても十分な脱臭作用を発揮
する。よって、従来の脱臭器では得られなかった高い脱
臭作用を有し、しかも抗菌作用をも合わせ持った抗菌脱
臭器であるので、冷蔵庫などに好適に用い得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る抗菌脱臭器の一例を示す横断面
図。
【図2】本発明に係る抗菌脱臭器の一例を示す外観斜視
図。
【図3】本発明の抗菌脱臭器の他の構造例を示す横断面
図。
【図4】本発明の抗菌脱臭器の他の構造例のキャップの
外観を示す斜視図。
【図5】図3に示した抗菌脱臭器の変形例を示す断面
図。
【図6】本発明の抗菌脱臭器のさらに他の形状例を説明
するための外観斜視図。
【符号の説明】
1…抗菌脱臭器 2…容器本体 3…キャップ 3c…開口 4…容器 5…抗菌剤 6…脱臭剤 11…抗菌脱臭器 12…容器本体 13…キャップ 13a…開口 21…抗菌脱臭器 22…容器本体 23…キャップ 23a…空気取り入れ口 23d…揮発性抗菌成分放出口 24…容器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器内に、脱臭剤と、空気より重い揮発
    性抗菌成分を発生する抗菌剤とが配置されており、脱臭
    剤よりも少なくとも上方に空気取り入れ口が形成されて
    おり、該空気取り入れ口よりも下方に揮発性抗菌成分放
    出口が形成されていることを特徴とする抗菌脱臭器。
  2. 【請求項2】 前記脱臭剤が、前記抗菌剤よりも上方に
    配置されている請求項1に記載の抗菌脱臭器。
JP9034850A 1997-02-19 1997-02-19 抗菌脱臭器 Pending JPH10230011A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7971634B2 (en) * 2003-07-24 2011-07-05 Valeo Climatisation Air conditioner and antibacterial case
JP2017077380A (ja) * 2015-10-21 2017-04-27 株式会社双葉マテリアル 揮散剤容器

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7971634B2 (en) * 2003-07-24 2011-07-05 Valeo Climatisation Air conditioner and antibacterial case
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