JPH10228731A - ディジタル信号の再生装置 - Google Patents

ディジタル信号の再生装置

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JPH10228731A
JPH10228731A JP2929997A JP2929997A JPH10228731A JP H10228731 A JPH10228731 A JP H10228731A JP 2929997 A JP2929997 A JP 2929997A JP 2929997 A JP2929997 A JP 2929997A JP H10228731 A JPH10228731 A JP H10228731A
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signal
output
edge
waveform
identification
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JP2929997A
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Tadaaki Yoshinaka
忠昭 吉中
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】レベル変動に影響されることなく3値識別を可
能にする。 【解決手段】再生信号を積分等化した出力から再生信号
のエッジ位相と同相か若しくは1クロック分離れたエッ
ジ信号U、Dを得、これに基づいて2値化手段38で再
生信号に対する復号2値化出力を形成する。基準位相を
もつ複数の信号をパーシャルレスポンスPR4によって
等化基準した波形等化出力を再生信号のエッジ位相と同
相の識別信号と、1クロック離れた識別信号に基づいて
それぞれ生成し、これら複数の基準波形等化出力と、再
生信号をパーシャルレスポンスによって波形等化した出
力とを比較し、その差分が最少となる上記基準波形等化
出力に対応したエッジ信号を復号2値化出力用エッジ信
号として使用する。複数のサンプル点を使用して波形を
比較するため再生レベルに変動があっても正しく識別し
て2値化できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は磁気記録再生装置や光
ディスク装置の再生系に適用して好適なディジタル信号
の再生装置に関する。詳しくは、積分等化検出手段と振
幅検出手段を巧みに併用することによって、ノイズおよ
び振幅変動に強い2値化再生系を実現したものである。
【0002】
【従来の技術】ディジタル式磁気記録再生装置(VT
R)や光ディスク装置において、その再生信号から正し
い2値出力を得るための識別として今まで様々な方法が
提案されている。この識別方法は何れも再生信号を、符
号間干渉がないかまたはその干渉が予め知れている(パ
ーシャルレスポンスPR)のように等化(波形等化)し
て2値識別を行なう方法である。
【0003】最も一般的な識別方法は積分検出方法と呼
ばれるもので、図8に示すようにナイキスト第1基準に
等化し、その波形等化出力(ナイキスト等化出力)をコ
ンパレータで2値化するものである。図9はナイキスト
等化されたときのアイパターンを示す。
【0004】図10はこの積分検出方式を採用したとき
のディジタル信号再生装置10の従来例を示す。
【0005】VTRなどより再生された再生信号(図1
1A)は積分等化器1に供給される。積分等化器1はコ
サインイコライザー等で構成されている。図11Bに示
す積分等化出力はコンパレータ2で2値化された後、コ
ンパレータ出力(図11C)がクロック発生器3と同期
化回路4Aに供給される。
【0006】クロック発生器3はPLL構成であって、
電圧制御型の可変発振器(VCO)5を有し、その発振
出力(クロック)が位相比較器6に2値化出力と共に供
給され、その位相比較出力が積分器7で積分され、この
積分出力が発振出力を制御するための制御電圧として可
変発振器5に供給される。可変発振器5からは2値化出
力に位相ロックしたクロック(図11D)が生成され
る。図11の例では、コンパレータ出力のエッジとクロ
ックの立ち下がりエッジが合うように位相制御される。
【0007】同期化回路4Aではコンパレータ出力がク
ロックによって再整形(ラッチ)されて、図11Eに示
す同期化出力が得られる。この同期化出力が再生信号に
対する復号出力(2値化出力)として利用される。
【0008】積分検出方式では図8のように低域成分を
必要とするが、この低域成分をあまり必要としない識別
方式として振幅検出方式が知られている。
【0009】振幅検出方式での等化基準は、前述したナ
イキスト等化基準にSIN(πf/fb)(fbはビット
周波数)の伝達特性を掛けたものである。図12にその
周波数特性を示す。図13はそのときのアイパターンで
あり、このアイパターンから判るように再生信号の識別
は3値識別となる。
【0010】図14はこの振幅検出方式を採用した再生
装置10の従来例を示す。図15Aに示す再生信号(記
録信号と同一波形)は積分等化器1を介してコンパレー
タ2に供給されて2値のコンパレータ出力が生成され、
このコンパレータ出力がクロック発生器3に供給されて
所定位相のクロック(図15E)が生成される。したが
って積分等化器1、コンパレータ2およびクロック発生
器3は所定のクロックを生成するために使用される。
【0011】再生信号は積分等化器1でナイキスト等化
されたのち、SIN(πf/fb)のフィルタ8を通す
ことによってPR(1、−1)の特性に波形等化され
る。したがって積分等化器1とフィルタ8は、PR
(1、−1)の生成手段として機能する。ここで、PR
(1、−1)とは、「1」の孤立波形が入力されたとき
の応答が次のビットに「−1」の符号間干渉を与えるよ
うな波形等化を言う。
【0012】従ってPR(1、−1)を通すことによっ
て、その出力信号は図15Bのように3値となる(図1
3参照)。この出力信号は基準値が異なる一対のコンパ
レータ11A、11Bに供給されて3値の識別が行わ
れ、それぞれから得られる比較出力Ca、Cb(図15
C、D)がJKフリップフロップ12に供給されて上述
したクロックを使用して同期化される。この同期化によ
って再生信号が復号されて図15Fのような2値化出力
が得られる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した積
分検出による識別方式は図8の周波数特性を見ればわか
るように低域成分を多く必要とするから、本質的に直流
成分の再生できない磁気記録再生系では過度の低域強調
が必要になり、これによってクロストーク等の低域ノイ
ズが問題となることが知られている。
【0014】これに対して、図14に示す振幅検出方式
では、振幅検出による等化基準は図12の周波数特性か
らも明らかなように直流成分が不要であり、低域成分も
比較的少ないため積分検出方式の欠点を回避できる。
【0015】しかし、図13からも判るように、この等
化方式では再生信号は3値信号に変換される。このため
3値の識別(1、0、ー1)が必要となる。3値識別の
場合には再生信号にレベル変動があると、3値識別を正
確に行うことができなくなるから、レベル変動に極めて
弱いという磁気記録系においては致命的な欠陥を有す
る。
【0016】このレベル変動を補うため、高速応答のA
GC手段などを設けることも考えられるが、高速追従性
が悪くレベル変動を充分には吸収できないという問題を
持っている。
【0017】そこで、この発明はこのような従来の識別
方式の欠点を改善するもので、特にノイズやレベル変動
に強いディジタル信号の再生装置を提案するものであ
り、したがってこの発明に係る再生装置は、高域ノイズ
やクロストーク等の低域ノイズが問題となる磁気記録装
置や光ディスク装置の2値識別方式に適用して極めて有
効である。
【0018】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、この発明に係るディジタル信号の再生装置では、
再生信号を積分等化した出力から上記再生信号のエッジ
位相と同相か若しくは1クロック分離れたエッジ信号を
得、これに基づいて上記再生信号に対する復号2値化出
力を形成すると共に、基準位相をもつ複数の信号をパー
シャルレスポンスによって等化基準した波形等化出力を
上記再生信号のエッジ位相と同相の識別信号と、1クロ
ック離れた識別信号に同期させてそれぞれ生成し、これ
ら複数の基準波形等化出力と、上記再生信号をパーシャ
ルレスポンスによって波形等化した出力とを比較し、そ
の差分が最少となる上記基準波形等化出力に対応した上
記エッジ信号を復号2値化出力用エッジ信号として使用
するようにしたことを特徴とする。
【0019】この発明では再生信号をまずレベル変動に
強い積分検出方式を採用した手段に与えて、再生信号の
エッジと同相か若しくは1クロック進んだ位相をもつ識
別信号を得る。この識別信号は理想的な波形等化パター
ンを生成するための基準信号(トリガー信号)として使
用される他、この識別信号そのもの若しくは1クロック
遅延した信号が、再生信号を復号して2値化出力を得る
ためのエッジ信号として利用される。
【0020】再生信号は同時にパーシャルレスポンスP
R(1、0、ー1)(以後PR4と呼ぶ)で波形等化
し、そのピーク値を識別信号を利用して判定する。つま
りPR4の等化波形のうち、所定のピーク位相は識別信
号と同位相か若しくは1クロック遅れた位相にあるはず
である。そこでそれらの位相をピーク値とするPR4の
波形を仮定し、それらの基準波形を識別信号(再生信号
エッジと同相の信号と1クロック進んだ信号)に同期さ
せて出力させ、これら基準波形と実際にPR4等化した
再生信号との差分を検出し、それが最も小さくなるパタ
ーン(波形)を得る。差分が最少となる波形等化出力が
再生信号に最も近い波形であるからである。この際仮定
する基準波形はPR4等化の符号間干渉のおよぶ範囲の
ものすべてが対象となる。
【0021】選択された等化パターンが再生信号と同相
の識別信号によって生成されたものか、1クロック進ん
だ識別信号によって生成されたものであるかを識別し、
前者の場合には識別信号をそのまま、再生信号を2値化
するためのエッジ信号として利用し、後者の場合には識
別信号を1クロック遅延させたものを、再生信号を2値
化するためのエッジ信号として利用する。
【0022】このように等化出力同士を比較する多サン
プル比較処理を行うことによって、積分検出方式と振幅
検出方式の利点を生かした再生系となり、ノイズに強
く、レベル変動があっても正確に2値化できる再生系を
実現できる。
【0023】
【発明の実施の形態】続いて、この発明に係るディジタ
ル信号の再生装置の一実施態様を図面を参照して詳細に
説明する。
【0024】この発明の前提となる2値で記録された記
録信号の変調方式は、RLL(1,7)符号であり、こ
のような符号化信号を対象とする他に、パーシャルレス
ポンスとしてはPR(1、0、−1)となるPR4等化
が使用される。
【0025】この他の変調方式や等化基準の組み合わせ
は種々存在する。例えばEPR4(=PR(1、1、−
1、−1))、EEPR4(=PR(1、2、0、−
1、−2))等はPR4に比べより必要帯域が狭めるこ
とができるから実用上有効な方式である。
【0026】図1はこの発明に係るディジタル信号再生
装置10の一実施態様を示す要部の系統図であって、デ
ィジタルVTRなどから再生された信号(図2A、記録
信号と同じ)は積分等化器1で積分等化され(図2
B)、積分等化出力はコンパレータ2によって2値化さ
れる(図2C)。2値化された比較出力はクロック発生
器3に供給されて図2Dに示すようなクロックが生成さ
れる。積分等化器1は従来例で説明したコサインイコラ
イザが使用され、クロック発生器3はPLL回路が利用
されているので、その説明は省略する。
【0027】比較出力はさらに同期化回路16にも供給
される。従来方式では比較された信号が最も安定にラッ
チできるようにクロックの位相が設定されていたが(図
11C、D)、本例では図2C、Dに示すようにクロッ
ク位相はコンパレートされた出力と同位相に設定されて
いる。
【0028】これによって同期化出力は1クロックの不
確定要素を持つ。図2Eは比較出力と同相となって得ら
れる同期化出力を示し、同図Fは1クロック進んだ同期
化出力を示す。
【0029】クロックは1サイクル分の不確定要素を持
つので、同期化出力は再生信号のS/Nが悪くても、少
なくとも再生信号と同位相か1クロック進んだ位相に収
まることになる。
【0030】次にクロックに同期化された同期化出力は
微分回路20に供給されてその立ち上がりエッジ及び立
ち下がりエッジに対応した1クロック分の微分信号U、
Dが得られる。
【0031】微分回路20は図3に示すように同期化出
力を1クロック遅延させる遅延素子21、その反転用イ
ンバータ22およびアンド回路23で、同期化出力の立
ち上がりエッジが検出されて、U信号が得られる(図2
G、H)。また同期化出力を反転するインバータ25と
1クロック遅延させる遅延素子21とアンド回路26と
で、同期化出力の立ち下がりエッジが検出されて、D信
号が得られる(図2K、L)。
【0032】微分出力であるこれらU信号とD信号は、
同期化出力が比較出力と同相で得られるか、あるいは1
クロック進んで得られるかによってその位相が比較出力
と同相で得られたり、1クロック進んで得られることに
なる。
【0033】再生信号はさらに波形等化手段9に供給さ
れるが、この波形等化手段9はパーシャルレスポンス
(1、0、−1)(=PR4)等化となるように構成さ
れたもので、上述した積分等化器1とsin(2πf/f
b)のフィルタ8で構成される。PR4等化された再生
信号はクロックに同期して動作するA/D変換器18に
よって所定ビット数(この例では6ビット)のディジタ
ル信号に変換され、その後識別回路30に供給される。
【0034】ここで、再生信号はRLL(1、7)符号
(1Tを含まない)となるように変調されたものであ
り、この再生信号をPR4等化すると符号間干渉によ
り、図4のように等化波形のピーク値の前後の様子が変
わる。
【0035】図4において黒丸N-1〜N2はクロックに
よるサンプル点を示し、太線で示したエッジが注目エッ
ジである。注目エッジの前後のエッジ位相が2Tと3T
以上で異なり、注目エッジの前後の状態により4通りの
等化パターンが得られる(同図A〜D)。
【0036】そこで、上述した識別回路30ではこの理
想的な4種類の基準波形等化パターンを利用して実際に
波形等化した出力がどのパターンに一番近いかを判別す
る。識別回路30には再生信号の立ち上がりおよび立ち
下がりエッジに同期した識別信号U,Dが供給される
が、この識別信号は後述するように基準波形等化出力を
生成するための生成タイミング信号として使用される
他、再生信号を復号するときの2値化生成用エッジ信号
として使用される。
【0037】識別回路30は図5にその一例を示すよう
に、再生信号の立ち上がりエッジ側のエッジ信号を得る
第1のエッジ信号形成手段34Aと、再生信号の立ち下
がりエッジ側のエッジ信号を得る第2のエッジ信号形成
手段34Bと、これらのエッジ信号に基づいて2値化出
力を形成する2値化手段38とで構成される。
【0038】第1と第2のエッジ信号形成手段34Aと
34Bとは内部に設けられた基準となる波形等化パター
ンを得るためのデータが相違するだけであるから、第1
のエッジ信号形成手段34Aについてその構成および動
作を説明する。
【0039】端子32aには図2F若しくはGに示すU
信号が供給される。実施例では同相のU信号が供給され
るものとする。このU信号でアドレス用の2ビットカウ
ンタ40がリセットされ、これより得られる4サンプル
分のアドレスデータで波形等化データ格納手段としての
ROMテーブル42がアクセスされる。
【0040】ROMテーブル42には図4に示した4通
りの基準波形等化パターンとなるような値(6ビットデ
ィジタルデータ)が格納されており、クロックに同期し
て4種類の基準波形等化出力(等化パターン値)が同時
に1サンプルごとに出力される。これらの基準波形等化
出力値がパターンごとに対応する誤差累積器44A〜4
4Dに供給される。図4Aに示す基準波形等化出力値が
誤差累積器44Aに供給されるときには、他の誤差累積
器44B〜44Dには図4B〜Dに示す基準波形等化出
力値がそれぞれ供給される。
【0041】一方、端子46にはA/D変換された再生
信号の波形等化出力(図2I参照)が供給され、これが
遅延手段48で所定クロック分だけ遅延される。この遅
延処理はROMテーブル出力データとそのタイミングを
合わせるためである。
【0042】再生信号の波形等化出力は上述した誤差累
積器44A〜44Dに共通に供給され、再生信号の波形
等化出力値と基準波形等化出力値との差分絶対値(また
はユークリッド距離(差分の自乗))が各サンプルごと
に求められ、それらの差分が累積され、その結果が第1
の最小値検出手段50に供給される。第1の最小値検出
手段50では4サンプル(N-1〜N2 )分の誤差分の累
積が終了した時点で、それらのうちの最小値を示す等化
パターン(波形)が求められる。最小値を示す基準波形
等化出力は再生信号の波形等化出力に最も近い出力と考
えられるからである。
【0043】再生信号のエッジは同相のU信号であると
確定している訳ではなく、これより1クロック離れてい
ることも考えられるから、U信号を1クロック遅らせた
信号によっても同様な誤差累積処理を行う必要がある。
そのため、実施例ではROMテーブル42より出力され
た4種類分の基準波形等化出力値が共通の遅延素子56
に供給されて1サンプル値ごとに1クロック分遅延され
たのち、4個の誤差累積器58A〜58Dに供給され
る。これら誤差累積器58A〜58Dには上述した再生
信号ほ波形等化出力値が共通に供給されている。
【0044】誤差累積器58A〜58Dからの累積出力
値は第2の最小値検出手段60に供給されて、再生信号
から形成された波形等化出力値と基準波形等化出力値と
の累積誤差分が最少となる等化出力値(第2の等化出力
値)が選択される。
【0045】図6を参照して累積誤差の検出例を示す。
同図aは再生信号から生成された波形等化出力値であ
り、同図bはそれぞれの誤差累積器44A〜44Dに送
られた基準波形等化出力値を示す。
【0046】今期間X1での誤差累積(=|a−b|)
を求めてみると、サンプル値が図のように便宜的に
「1、0、−1」を取る場合には、誤差累積器44Aで
は「0」、44Bでは「1」、44Cでは「2」、そし
て44Dでは「2」となる。したがってこのときの最小
値は誤差累積器44Aに供給された基準波形等化出力値
(図4A参照)となる。
【0047】同様に、同図cはそれぞれの誤差累積器5
8A〜58Dに送られた1クロック遅れた基準波形等化
出力値を示す。期間X1′(X1に相当する)での誤差
累積(=|a−c|)を求めてみると、誤差累積器58
Aでは「4」、58Bでは「5」、58Cでは「3」、
そして58Dでは「4」となる。したがってこのときの
最小値は誤差累積器58Cに供給された基準波形等化出
力値(図4A参照)となる。
【0048】期間X2では、誤差累積器44Dおよび6
8Cに供給された基準波形等化出力値がそれぞれ最小と
なる。
【0049】第1の最小値検出手段50で検出された最
小値を示す第1の等化出力値は遅延素子52によって1
クロック分遅延されたのちレベル比較器54に供給さ
れ、同じく第2の最小値検出手段60で検出された最小
値を示す第2の等化出力値がレベル比較器54に供給さ
れて今度はこれら第1と第2の最小値出力の大小が判別
され、その判別出力で遅延制御手段36がコントロール
される。
【0050】具体的には第1の最小値出力側(Aブロッ
ク側)の方が小さいときには、U信号を遅延することな
くスルーで通過させ、第2の最小値出力側(Bブロック
側)の方が小さいときはU信号が1クロック遅延されて
出力される。
【0051】このようにしたのは、Aブロック側の方が
累積誤差が小さいときには再生信号と同相のエッジ出力
であるU信号(図2G)をそのまま2値化のためのエッ
ジ信号として使用するためである。これとは反対にBブ
ロック側の方が累積誤差が小さいときにはU信号よりも
1クロック遅れた信号を2値化のためのエッジ信号とし
て使用できるように1クロック分遅延されることにな
る。
【0052】したがって、上述した例では再生信号のエ
ッジと同相のU信号(図2G)そのものがエッジ信号と
して選択されたことになり、これが2値化手段として機
能する合成器38に供給されて2値化出力の立ち上がり
エッジが形成される。
【0053】2値化出力の立ち下がりエッジは図5に示
す第2のエッジ信号形成手段34Bで生成される。この
検出手段34Bにも基準波形等化パターンを得るための
サンプル値が格納されたROMテーブル(図示はしな
い)が設けられていて、これららの4種類の基準波形等
化出力値と再生信号より生成された波形等化出力値との
比較が行われる。そして、最も累積誤差の少ない基準波
形等化出力値が求められ、この基準波形等化出力値が
A、B何れかのブロック(最小値検出手段)から求めた
かによってD信号(図2Kとする)をスルーで通過させ
るか、1クロック遅延させるかを判断する。その出力信
号がエッジ信号として合成器38に供給されて2値化出
力の立ち下がりエッジを形成する。
【0054】このように本発明によれば再生信号の1サ
ンプル点のみで識別を行うのではなく、符号間干渉を含
んだ波形が持つ数サンプルの情報を利用して等化波形同
士で判別するようにしたので精度の良い識別が可能であ
る。したがってレベルが変動している再生信号の場合で
も累積誤差値が大きくなるだけであるから、レベルが変
動する再生信号でも正しく2値化できる。
【0055】レベルが変動したままの再生信号より、レ
ベル補正された再生信号に基づいて2値化識別処理を行
った方がその精度が向上するのは当然である。図7はレ
ベル変動を抑えた再生処理の一実施態様を示す。
【0056】RLL(1,7)符号によって変調された
再生信号をPR4によって波形等化する場合には、図4
に示すように注目エッジ付近に波形等化出力のピーク値
が存在する。しかもそのピーク値は前後するサンプル点
0、N1で同じ値を取るから、再生信号の立ち上がりエ
ッジに相当するU信号での波形等化出力値をピーク値と
して検出することができる。
【0057】そのため、図7のように波形等化処理系に
AGC回路62が設けられる。この例ではフィルタ8の
前段にAGCアンプ64が設けられると共に、A/D変
換器18の出力段にピーク値検出回路66が設けられ、
U信号を基準にして波形等化出力値のピーク値が検出さ
れる。その検出値は誤差信号検出回路68に供給されて
基準値との差分が誤差信号として出力される。誤差信号
は一旦D/A変換器70でアナログ信号に変換され、ロ
ーパスフィルタ72で適当に積分されたのちゲインコン
トロール信号としてAGCアンプ64に帰還され、検出
値が基準値となるように積分等化出力のゲインが調整さ
れる。
【0058】このようなAGC回路62を設けることに
よって波形等化される信号のレベル変動が除去され、安
定した波形等化出力が識別回路30に供給されるように
なるため、2値識別精度が向上する。
【0059】AGCアンプ64は積分等化器1の前段に
設けるようにしてもよい。AGCアンプ64を設ける代
わりに、A/D変換器18の基準電圧をコントロールし
てもよい。あるいは、U信号によって検出された検出値
と基準値との差分により、ROMテーブル42に格納さ
れた識別基準値(+1、−1の値)を変えることでも実
現できる。
【0060】パーシャルレスポンスとして、EPR4や
EEPR4を使用する場合には同期化回路16で検出し
た位相での波形等化出力値は+2、+1、0の場合があ
り、単純に積分検出で得られた位相のサンプル点をEP
R4やEEPR4での波形のピーク値とするわけにはい
かない。この場合はピークの可能性がある2つのサンプ
ル点の大小を比較し大きい方をピーク値とすればよい。
【0061】なお前にも述べたが本発明は上記構成例以
外、例えばビタビ復号等にも適用できる。この場合識別
回路30がビタビ復号器になるだけである。
【0062】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明では、レベ
ル変動に強い積分検出方式と、低域成分を余り必要とし
ない振幅検出方式の双方の利点を巧みに生かせるように
多サンプルを比較しながら2値化識別処理を行うように
したものである。
【0063】これによれば、簡単な回路構成でレベル変
動に影響されにくい3値識別が可能になり精度のよい2
値の復号を実現できる。従って高速レート/高密度の記
録再生処理を実現できるため、この発明は低域再生が不
十分で、レベル変動が起きやすいディジタル式磁気記録
再生装置や光ディスク記録再生装置などに適用して極め
て好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るディジタル信号の再生装置の一
実施態様を示す要部の系統図である。
【図2】その動作説明に供する波形図である。
【図3】微分回路の一例を示す接続図である。
【図4】基準波形等化出力例を示す図である。
【図5】再生装置に使用される識別回路の具体例を示す
要部の系統図である。
【図6】再生信号の波形等化出力と基準波形等化出力と
の関係を示す波形図である。
【図7】この発明に係るディジタル信号の再生装置の他
の実施態様を示す要部の系統図である。
【図8】PR(1、−1)の波形等化特性を示す特性図
である。
【図9】そのときのアイパターンを示す図である。
【図10】従来の再生装置の系統図である。
【図11】そのときの動作を説明する波形図である。
【図12】PR4の波形等化特性を示す特性図である。
【図13】そのときのアイパターンを示す図である。
【図14】従来の再生装置の系統図である。
【図15】そのときの動作を説明する波形図である。
【符号の説明】
10・・・再生装置、1・・・積分等化器、8・・・フ
ィルタ、9・・・波形等化手段、16・・・同期化回
路、30・・・識別回路、42・・・ROMテーブル、
44A〜44D、58A〜58D・・・誤差累積器、5
0、60・・・最小値検出手段、54・・・レベル比較
器、36・・・遅延制御手段、38・・・2値化手段

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 再生信号を積分等化した出力から上記再
    生信号のエッジ位相と同相か若しくは1クロック分離れ
    たエッジ信号を得、これに基づいて上記再生信号に対す
    る復号2値化出力を形成すると共に、 基準位相をもつ複数の信号をパーシャルレスポンスによ
    って等化基準した波形等化出力を上記再生信号のエッジ
    位相と同相の識別信号と、1クロック離れた識別信号に
    同期させてそれぞれ生成し、 これら複数の基準波形等化出力と、上記再生信号をパー
    シャルレスポンスによって波形等化した出力とを比較
    し、 その差分が最少となる上記基準波形等化出力に対応した
    上記エッジ信号を復号2値化出力用エッジ信号として使
    用するようにしたことを特徴とするディジタル信号の再
    生装置。
  2. 【請求項2】 上記再生信号はRLL(1、7)符号に
    よって記録された信号の再生出力であることを特徴とす
    る請求項1記載のディジタル信号の再生装置。
  3. 【請求項3】 上記波形等化するパーシャルレスポンス
    は、パーシャルレスポンス(1、0、−1)であること
    を特徴とする請求項1記載のディジタル信号の再生装
    置。
  4. 【請求項4】 再生信号を等化する積分等化器と、 その積分等化出力を比較するコンパレータと、 コンパレータ出力を同期化する同期化手段と、 同期化出力を微分し、その立ち上がりエッジ若しくは立
    ち下がりエッジに対応した識別信号を得る微分手段と、 上記再生信号をパーシャルレスポンス(1、0、−1)
    で波形等化する等化手段と、 波形等化出力をディジタル化するA/D変換手段と、 上記識別信号に基づいてディジタル化された上記波形等
    化出力と基準の波形等化出力とを識別する識別手段とで
    構成され、 この識別手段より上記再生信号に対する2値化出力が復
    号されるようになされたことを特徴とする請求項1記載
    のディジタル信号の再生装置。
  5. 【請求項5】 上記識別手段は上記再生信号の立ち上が
    りエッジ側のエッジ信号を得る第1のエッジ信号形成手
    段と、 上記再生信号の立ち下がりエッジ側のエッジ信号を得る
    第2のエッジ信号形成手段と、 第1と第2のエッジ信号に基づいて2値化出力を形成す
    る2値化手段とで構成され、 上記第1のエッジ信号形成手段は、理想的な複数の等化
    パターンの基準波形等化出力を得る、立ち上がりエッジ
    と同相な第1のパターン発生手段と、 この立ち上がりエッジよりも1クロックずれて生成され
    る第2のパターン発生手段と、 これら複数の基準波形等化出力と上記再生信号から形成
    された波形等化出力との差分を累積検出する複数の誤差
    累積手段と、 それらの累積誤差の最小値の等化パターンを検出する上
    記第1および第2のパターン発生手段に対応した第1お
    よび第2の最小値検出手段と、 上記第1と第2の最小値のうち、第2の最小値の値の方
    が小さいときのみ上記識別信号を1クロック分だけ遅延
    する遅延手段とを有し、 上記第1のエッジ信号形成手段に設けられた上記遅延手
    段からの第1のエッジ信号と、上記第2のエッジ信号形
    成手段に設けられた上記遅延手段からの第2のエッジ信
    号とが上記2値化手段に供給されて、上記再生信号に対
    応した2値化出力が得られるようになされたことを特徴
    とする請求項4記載のディジタル信号の再生装置。
  6. 【請求項6】 上記再生信号に対するAGC手段が設け
    られ、 上記識別信号が得られるタイミングでの上記A/D変換
    出力が基準値と比較され、その出力に基づいて上記再生
    信号のレベルが一定となるように制御されたことを特徴
    とする請求項4記載のディジタル信号の再生装置。
  7. 【請求項7】 上記AGC手段に設けられるAGCアン
    プは上記パーシャルレスポンスによって波形等化する前
    若しくは波形等化した後に設けられることを特徴とする
    請求項6記載のディジタル信号の再生装置。
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