JPH10228283A - 楽音合成装置 - Google Patents

楽音合成装置

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JPH10228283A
JPH10228283A JP9028619A JP2861997A JPH10228283A JP H10228283 A JPH10228283 A JP H10228283A JP 9028619 A JP9028619 A JP 9028619A JP 2861997 A JP2861997 A JP 2861997A JP H10228283 A JPH10228283 A JP H10228283A
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JP
Japan
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waveform
output
tone
delay
data
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JP9028619A
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English (en)
Inventor
Masahiro Nakanishi
雅浩 中西
Yoshito Obara
喜人 小原
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な回路構成で、楽音データ(楽器音をサ
ンプリングしたもの)に対し倍音の増幅,減衰をスムー
ズに行う。 【解決手段】 波形発生部11から出力される楽音デー
タに対し、巡回型コムフィルタ(倍音増幅器)と非巡回
型コムフィルタ(倍音減衰)を選択的に切り替えられる
デジタルフィルタ19を用いて音色制御を行う際、制御
部17が音色パラメータPの符号に応じて(Pが値0に
なった時に)セレクタ15の入力切り替えを行うことに
より、セレクタ15の出力で生じる不連続ノイズを防止
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子楽器の音源と
して用いられる楽音合成装置に関し、特に楽器音をサン
プリングすることによって得られた楽音データなどに対
し、デジタルフィルタを用いてその音色を変化させる楽
音合成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置として、メモリに記
憶された楽音データを打鍵位置(音高)に応じた読み出
しピッチで読み出し、打鍵の強さに応じて高域遮断周波
数を制御したローパスフィルタで加工し、高域含有量の
異なるさまざまな楽音波形を合成する楽音合成装置が開
示されている。また、駆動データ(例えばピアノのハン
マが弦に与える初期駆動波形や、ギターの弦を爪弾く指
が弦に与える初期駆動波形など)を楽器音から分析的に
抽出しメモリに記憶しておき、これを打鍵に応じて読み
出し、打鍵の位置(音高)に対応した共振周波数を有す
るとともに打鍵の強さに対応した共振レベルを有する共
振フィルタ(弦の共振動作をモデル化したデジタルフィ
ルタ)で共振させ、共振ピッチや共振度合いの異なるさ
まざまな楽音波形(ピアノ音やギター音ライクな音色)
を合成する楽音合成装置が開示されている(例えば、特
開昭62−109093号公報参照)。
【0003】以下、図面を参照しながら上述したような
従来の楽音合成装置について説明する。
【0004】図8は従来の楽音合成装置の構成を示すブ
ロック図である。なお、以下では、ピアノ音を合成する
場合について説明する。81は予めピアノ音から抽出し
たピアノの駆動波形(ピアノのハンマが弦に与える初期
駆動波形)をメモリに記憶し、これを発音開始フラグ
(以下、KONと称す)の発生時以降にシステムクロッ
ク(サンプリング周波数に対応する速度で発生するクロ
ックで、以下、SCKと称す)の発生タイミングに同期
して読み出し出力する駆動波形発生部、12は音高デー
タに対応した遅延時間分データを遅延させる遅延器、1
3は遅延器12から出力されたデータに音色パラメータ
P(0≦P≦1)を乗算する乗算器、14は駆動波形発
生部81の出力と乗算器13の出力とを加算する加算
器、82は遅延器12,乗算器13,加算器14をまと
めた巡回型コムフィルタであり、ピアノの弦の共振動作
を近似的に模擬したフィルタである。なお、KONは打
鍵時の最初の1サンプリング時間だけ値1となりその後
は値0を保持するフラグである。また駆動波形発生部8
1は、読み出し専用メモリと、SCKの発生タイミング
に同期して読み出し専用メモリのアドレスを更新するカ
ウンタを用いて簡単に構成できるので、内部構成の説明
については省略する。また遅延器12についても、読み
書きメモリをリングメモリ形式で構成し、その読み出し
ポインタRPと書き込みポインタWPの間隔を音高デー
タに対応する遅延段数に設定することにより簡単に構成
できるので、内部構成の説明については省略する。
【0005】図9は従来の楽音合成装置における駆動波
形データの波形図である。横軸と縦軸はそれぞれ時間と
振幅に対応する軸である。
【0006】図10は従来の楽音合成装置における楽音
波形図である。横軸と縦軸はそれぞれ時間と振幅に対応
する軸である。また、同図(A)〜(C)は、各々音色
パラメータPの値を変えた場合を示している。
【0007】図11は従来の楽音合成装置における巡回
型コムフィルタ82の伝達特性図である。横軸と縦軸は
それぞれ周波数,振幅値に対応する軸である。
【0008】以上のように構成された従来の楽音合成装
置について動作説明をする。まず打鍵時にKONが値1
となり駆動波形発生部81内に記憶された駆動波形の読
み出しアドレスを値0にリセットし、その後SCKの発
生タイミングに従って読み出しアドレスを更新するの
で、駆動波形発生部81に記憶された駆動波形データが
第1サンプル目から順次加算器14に入力されることと
なる(図9を参照)。ここで、駆動波形データはピアノ
の原音に対して巡回型コムフィルタ82の逆関数(P=
0.875とする)を畳み込むことによって抽出された
データである。巡回型コムフィルタ82はピアノの弦の
共振動作を近似的に模擬した回路であるので、駆動波形
データはピアノの原音から弦の共振成分(弦の振動成
分)を除去したもの、即ちハンマが弦にあたる際の衝撃
音に相当する非周期的なデータである。但し、厳密に言
えば、回路規模の制約上、巡回型コムフィルタ82はピ
アノの弦の共振動作を忠実に模擬できていないため、忠
実に模擬できなかったことに起因する残差成分も若干駆
動波形データに残ることとなる。しかしほとんどの成分
はハンマが弦にあたる際の衝撃音に相当する成分とな
る。
【0009】乗算器13に与えられる音色パラメータP
の値が0.0の時は、駆動波形データは加算器14を介
してそのまま楽音波形として出力される(図10
(A))。音色パラメータPの値が0.875(ピアノ
の原音から駆動波形データを抽出する際に巡回型コムフ
ィルタ82の逆伝達関数に設定した値)の時は、ピアノ
の原音に相当する楽音波形が得られる(図10
(B))。即ち、図8において、駆動波形データは巡回
型コムフィルタ82を音高データに相当する周期で巡回
することによって、図10(B)に示すように時間の経
過とともに次第に音高データに対応した周期性を帯びて
くる。なお、KON発生の直前に遅延器12に保存され
たデータは、値0にリセットされているものとする。
【0010】この現象を周波数領域で説明すると、巡回
型コムフィルタ82の伝達特性(振幅周波数特性)は図
11に示すような倍音成分を増幅する特性であるため、
駆動波形データは巡回型コムフィルタ82によって倍音
成分が増幅され周期性を帯びることとなる。なお、図1
1におけるf0は音高データに相当する周波数である。
また縦軸のxは音色パラメータPによって一意的に決ま
る値であり、音色パラメータPとxとの関係は(表1)
に示す通りである。音色パラメータPの値が0.937
5の時は、(表1)の関係から音色パラメータPの値が
0.875の時よりxが6dB大きくなるので、楽音波
形は図10(C)に示すように図10(B)よりも定常
部のレベルが約2倍大きくなる。
【0011】
【表1】
【0012】次に、実際のピアノやギターの発音機構に
ついて説明する。ピアノやギターの音は、ハンマが弦に
あたる時や、指が弦を弾く時の衝撃音と、衝撃によって
励起される弦そのものの振動音の、大きく2つの音から
なる。特にギターの場合は、弦を弾く際、弦を指でミュ
ートさせながら弦の共振度合いを調整することがある
が、これは、衝撃音のレベルは変えずに、弦の振動音の
みの振動レベルを制御するものである。ピアノでは通常
はそのような演奏制御はしないが、前衛的な音楽におい
ては稀に弦の共振度合いを手(打鍵しない方の手)で調
整しながら演奏することがある。さて、上述したような
従来の楽音合成装置では、音色パラメータPの制御が弦
の共振度合いの制御に相当するものであり、図10
(A)〜(C)に示すように、衝撃音(過渡部に対応す
る音)のレベルはそのままで、弦の振動音(定常部に対
応する音)のレベルのみを変化させた音色を合成するこ
とができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の楽音合成装置では、合成のためのソース(予め
メモリなどに記憶した波形データ)として駆動波形デー
タを用いる必要があり、現在、公に頒布されているソー
ス(楽音をサンプリングした楽音データであり、ほとん
どのソースがこのタイプ)を利用することができないと
いう問題点を有していた。また将来、インターネット等
を利用して楽音データを供給するシステムが検討されて
いるが、このシステムに適応できるようにするために
は、合成のためのソースを駆動波形データタイプではな
く、楽音データタイプにすることが必須条件となる。
【0014】本発明は、予めサンプリングされた楽音デ
ータに対して、簡単な回路構成で音色変化をシミュレー
トできる楽音合成装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明は、波形発生手段と、所望の楽音波形の
音高に対応した遅延時間を有する1つの遅延手段を含
み、外部から与えられる音色パラメータPに応じて巡回
型コムフィルタもしくは非巡回型コムフィルタに切り替
えられるデジタルフィルタ手段とを備え、波形発生手段
が楽器音をサンプリングした楽音データを発生し、例え
ば弦の共振度合いが大きな音色を合成する場合はデジタ
ルフィルタ手段が巡回型コムフィルタとして作用し、即
ち楽音データが含む倍音成分を増幅させるように作用
し、逆に弦の共振度合いが小さな音色を合成する場合は
デジタルフィルタ手段が非巡回型コムフィルタとして作
用し、即ち楽音データが含む倍音成分を減衰させるよう
に作用するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明は、波形発生手段と、デー
タを所定時間遅延させる遅延手段と、遅延手段から出力
されたデータに音色パラメータPを乗算する乗算手段
と、乗算手段から出力されたデータと波形発生手段から
出力されたデータとの加算を行う加算手段と、加算手段
から出力されたデータと波形発生手段から出力されたデ
ータとの選択を行い選択結果を遅延器に入力する選択手
段と、選択手段における選択動作を制御する制御手段と
を備え、選択手段において加算器の出力が選択されてい
る時、遅延手段と乗算手段と加算手段とで構成される閉
ループ状の回路は、波形発生手段から出力された楽音デ
ータの倍音成分を増幅させる巡回型コムフィルタとして
作用し、選択手段において波形発生手段の出力が選択さ
れている時、遅延手段と乗算手段と加算手段とで構成さ
れる開ループ状の回路は、波形発生手段から出力された
データの倍音成分を減衰させる非巡回型コムフィルタと
して作用する。制御手段が音色パラメータPの符号に応
じて(Pが値0になった時に)選択手段の切り替え制御
を行い、波形発生手段から出力された楽音データの倍音
の増幅・減衰制御をスムーズに行う。
【0017】以下、本発明の実施の形態について、図面
を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、特に
説明のない限り従来と同様の構成要件には同一符号を付
し、説明を省略する。
【0018】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1における楽音合成装置の構成を示すブロック図であ
る。図1において、11はピアノやギターなどの楽器音
をサンプリングした楽音データを予め記憶しておき、発
音時にこれを読み出し出力する波形発生手段としての波
形発生部、15は加算器14の加算結果と波形発生部1
1から出力された楽音データとを選択的に遅延器12に
送出する選択手段としてのセレクタ、16は楽音波形の
レベル制御を行う音量調整手段としての乗算器、17は
外部から与えられる音色パラメータP(−1〜1の値)
が、非負の時(P≧0)にセレクタ15に対してA入力
(加算器14の出力)の選択を指示し、音色パラメータ
Pが負の時にセレクタ15に対してB入力(波形発生部
11の出力)の選択を指示する制御手段としての制御
部、18は音色パラメータPの値に基づき乗算器16に
おけるゲインを決定する変換部、19は遅延器12,乗
算器13,加算器14,セレクタ15から構成されるデ
ジタルフィルタである。その他のブロックは従来の楽音
合成装置と同様である。なお、波形発生部11は、読み
出し専用メモリと、SCKの発生タイミングに同期して
読み出し専用メモリのアドレスを更新するカウンタを用
いて簡単に構成できるので、内部構成の説明については
省略する。
【0019】図4は波形発生部11が出力する楽音デー
タの波形図である。横軸と縦軸はそれぞれ時間と振幅に
対応する軸である。
【0020】図5,6は本発明の楽音合成装置における
楽音波形図である。横軸と縦軸はそれぞれ時間と振幅に
対応する軸である。
【0021】図7は、図1に示したデジタルフィルタ1
9の伝達特性図である。横軸と縦軸はそれぞれ周波数,
振幅値に対応する軸である。
【0022】以上のように構成された楽音合成装置につ
いて動作説明をする。まず、乗算器16におけるゲイン
を値1に固定させた場合について説明する。打鍵時にK
ONが値1となり波形発生部11内に記憶された楽音デ
ータの読み出しアドレスを値0にリセットし、その後S
CKの発生タイミング及び音高データに従って読み出し
アドレスを更新するので、波形発生部11に記憶された
楽音データが加算器14に入力されることとなる(図4
を参照)。ここで波形発生部11に記憶された楽音デー
タとはピアノなどの楽器音をサンプリングした波形デー
タである。また読み出しアドレス値の更新間隔(以降ス
テップデータとする)は音高データに対応しており、例
えば音高データ値が大きい(ステップデータが大きい)
場合は図4に示す楽音データの時間軸が圧縮されること
となり、結果的に楽音データの音高が高くなる。即ち楽
音データは音高データに対応した音高のものが加算器1
4に送出される。
【0023】音色パラメータPの値が−0.875(従
来の楽音合成装置においてピアノの原音から駆動波形デ
ータを抽出する際に設定した値0.875の符号をマイ
ナスにした値)の時は、ピアノの駆動波形データ(ハン
マが弦をたたく時に発生する衝撃音)に相当する楽音波
形が得られる(図5(A)を参照)。即ち、図1におい
て、音色パラメータPの値は負であるので制御部17は
(表2)に従いセレクタ15に対しB入力の選択指示を
行う。なお制御部17は、(表2)に示す変換特性を、
読み出し専用メモリに記憶し、音色パラメータPをアド
レス値としてこれを読み出すこととする。また単に音色
パラメータPの符号のみを抽出しこれを選択フラグとし
て使用するようにしてもよい。
【0024】
【表2】
【0025】セレクタ15がB入力を選択するので、デ
ジタルフィルタ19は非巡回型コムフィルタとして作用
し、音高データに対応する周期成分(楽音波形の音高を
1次倍音とした時の1,2,3・・・次倍音)を減衰さ
せることなる。このデジタルフィルタ19の伝達関数は
従来の楽音合成装置の巡回型コムフィルタ82の逆伝達
関数と等しく、その作用は、従来の楽音合成装置におい
て、ピアノなどの楽器音から駆動波形データを抽出する
作用と等しい。なお、KON発生の直前に遅延器12に
保存されたデータは、値0にリセットされているものと
する。この現象を周波数領域で説明すると、デジタルフ
ィルタ19の伝達特性(振幅周波数特性)が図7の破線
に示すような倍音成分を減衰する特性であるため、楽音
データはデジタルフィルタ19によって倍音成分が減衰
され周期性が除去された波形となる。なお図7における
0は音高データに相当する周波数である。またxは音
色パラメータPによって一意的に決まる値であり、音色
パラメータPとxとの関係は(表3)に示す通りであ
る。
【0026】
【表3】
【0027】音色パラメータPの値が0.0の時は、楽
音データは加算器14を介してそのまま楽音波形として
出力される(図5(B))。音色パラメータPの値が
0.5の時は、(表3)の関係から音色パラメータPの
値が0.0の時よりxが6dB大きくなるので、楽音波
形は図5(C)に示すように図5(B)よりも定常部の
レベル(振幅)が約2倍大きくなる。図5(A),
(B),(C)に示すそれぞれの波形形状の違いは、図
10(A),(B),(C)に示すそれぞれの波形形状
の違いと同じであることがわかる。ここで重要なポイン
トは制御部17がデジタルフィルタ19を巡回型コムフ
ィルタあるいは非巡回型コムフィルタに切り替える際に
不連続ノイズが発生しないように制御する点である。即
ち、セレクタ15でのA,B入力の値が等しくなった時
点で切り替え制御を行えばノイズ発生を防止できるの
で、制御部17は加算器14の直前のゲイン(あるい
は、乗算器13の乗算係数)が値0になった瞬間にセレ
クタ15の入力を切り替えるようにしている。なお、こ
こでは、音色パラメータPは連続的に変更されるものと
する。
【0028】次に、乗算器16におけるゲインを音色パ
ラメータPに対応させて調整する場合について説明す
る。図5(A),(B),(C)に示したそれぞれの音
色の違いは、従来の楽音合成装置と同様、弦を指などで
ミュートして弦の共振度合いを変更することに対応した
音色の違いであったが、特にピアノにおいてよく行われ
る音色制御方法(演奏方法)として、打鍵の強さを制御
する音色制御方法がある。この音色制御方法による音色
変化をシミュレートするために、セレクタ15の切り替
え制御に加え、乗算器16におけるゲイン制御を行う。
【0029】ここで、実際のピアノの発音機構について
説明する。ピアノの音はハンマが弦にあたる時に衝撃音
と弦の振動音の大きく分けて2つの音からなる。打鍵の
強さに応じて全体の音量が変化するが、それと同時にハ
ンマの衝撃音と弦の振動音の比率も変化する。衝撃音は
打鍵の強さに比例して大きくなるものであるが、弦の振
動音は、弦の張力が原因し、打鍵の強さが強くなるにつ
れ弦の振動振幅、即ち弦の振動音のレベルが次第に飽和
してしまう(打鍵の強さに比例しなくなる)。即ち、打
鍵の強さが強くなるにつれ、弦の振動音レベルに対する
衝撃音のレベルの比率が次第に大きくなる。
【0030】図5では(C),(B),(A)の順番に
弦の振動音レベルに対する衝撃音のレベルの比率が大き
くなっている。この特性変化に加えて、音量を調整を行
うことにより、上述したような打鍵の強さに応じた音色
変化をシミュレートすることができる。そこで、本実施
の形態においては、変換部18が(表4)の変換特性に
基づき、音色パラメータPの値を乗算器16のゲインの
値に変換し、楽音波形の音量を調整する。なお変換部1
8は、(表4)に示す変換特性を、読み出し専用メモリ
に記憶し、音色パラメータPをアドレス値としてこれを
読み出すこととする。
【0031】
【表4】
【0032】その結果、図6(A),(B),(C)に
示すような楽音波形が得られ、ピアノにおける打鍵の強
さに応じた音色をシミュレートすることができる。
【0033】なお、波形発生部11は外部からピアノ音
などの楽音をKONの発生タイミングで入力し、これを
リアルタイムでアナログ−デジタル変換するような変換
回路であってもよい。また制御部17は音色パラメータ
Pの値が正の時にセレクタ15に対してA入力の選択を
指示し、音色パラメータPの値が0もしくは負の時にセ
レクタ15に対してB入力の選択を指示するようなもの
であってもよい。また制御部17によるセレクタ15の
入力切り替え条件として値0をいわゆる閾値としている
が、聴感上ノイズが聞こえなければ、値0の近傍の値を
閾値としても構わない。また、セレクタ15から加算器
14までの信号線路中にローパスフィルタなどのフィル
タを介挿して、図7に示す共振ピークもしくはディップ
のレベルを周波数軸に応じて変化するようにしてもよ
い。また、セレクタ15から加算器14までの信号線路
中にオールパスフィルタなどの位相特性(遅延時間)が
周波数によって異なるフィルタを介挿して、図7に示す
共振ピークもしくはディップの周波数軸上の関係を非整
数次関係にするようにしてもよい。また波形発生部11
はピアノの楽音データだけでなくその他の楽器音を用い
てもよい。
【0034】以上のように、本実施の形態によれば、制
御部17が(表2)のように音色パラメータPの符号に
応じて、セレクタ15を切り替えるとともに、音色パラ
メータPの値に基づき加算器14の直前の波形レベル制
御するようにしたので、セレクタ15の出力値に不連続
ノイズが発生することなくデジタルフィルタ19を巡回
型コムフィルタあるいは非巡回型コムフィルタに切り替
えることができ、結果として図5(A),(B),
(C)に示すように、ピアノなどの楽音データを合成の
ソースとして、弦の振動度合いを制御した時の音色変化
をシミュレートすることができる。
【0035】また、上述した音色制御に加え、変換部1
8が、(表4)の変換特性に基づき楽音波形の音量レベ
ルを制御するようにしたので、図6(A),(B),
(C)に示すように、ピアノなどの楽音データを合成の
ソースとして、打鍵の強さ度合いを制御した時の音色変
化をシミュレートすることができる。
【0036】(実施の形態2)以下、本発明の実施の形
態2について図面を参照しながら説明する。
【0037】図2は本実施の形態における楽音合成装置
の構成を示すブロック図である。図2において、21は
入力A,Bを制御部23が指示した混合比率Mに基づき
混合する混合器、22は波形発生部11が出力する楽音
データと乗算器13が出力するデータとの加減算を行う
加減算部、23は制御部、24は音色パラメータPの絶
対値をとり、それを乗算器13の乗算係数として送出す
る変換部、25は遅延器12,乗算器13,加減算部2
2,混合器21から構成されるデジタルフィルタであ
る。その他のブロックは実施の形態1による楽音合成装
置と同様である。なお、混合器21は加算器や乗算器を
組み合わせて簡単に構成できるので内部構成の説明を省
略する。また、デジタルフィルタ25の伝達特性は、デ
ィジタルフィルタ19と同様で、図7に示したものとす
る。
【0038】図3は加減算部22の回路図である。図3
において、31は加減算回路、32は反転器である。加
減算部22は、制御部23からの加減算切り替えフラグ
が1の時に減算器として動作し、加減算切り替えフラグ
が0の時に加算器として動作する。即ち、反転器32
は、加減算切り替えフラグが1の時にビット反転し、0
の時は入力をそのまま出力するものである。
【0039】以上のように構成された楽音合成装置につ
いて動作説明をする。基本的な動作は実施の形態1にお
ける楽音合成装置と同様であるので、相違点のみについ
て説明する。制御部23は、(表5)に示す変換特性
を、読み出し専用メモリに記憶し、音色パラメータPを
アドレス値として加減算切り替えフラグと混合比率Mを
読み出す。なお、加減算切り替えフラグについては音色
パラメータPの符号を単に抽出することによって発生さ
せるようにしてもよい。混合器21は(数1)に基づく
ミキシング処理を行い、波形データWを遅延器12へ送
出する。
【0040】
【表5】
【0041】
【数1】
【0042】まず、音色パラメータPが値(−1)から
値(−0.875)の範囲においては、変換部24が音
色パラメータPの絶対値を乗算器13に送出し、制御部
23が(表5)に従い加減算切り替えフラグ(値1)を
加減算部22に送出することにより波形発生部11の出
力から乗算器13の出力を減算する減算モードに切り替
え、更に制御部23が(表5)に従い混合比率Mの値1
を混合器21へ送出し混合器21がB入力をそのまま遅
延器12に送出するので、デジタルフィルタ25は、非
巡回型コムフィルタとして作用し、図7の破線で示すよ
うな倍音を減衰するフィルタとして作用する。なお、加
減算切り替えフラグが値1の時に加減算部22が減算モ
ードになる理由は、図3において、加減算切り替えフラ
グが乗算器13の出力データに対し、2の補数をとる
(反転指示とキャリーインを供給する)ように作用する
からである。
【0043】次に、音色パラメータPが値(0.12
5)から値(1)の範囲においては、変換部24が音色
パラメータPの絶対値、即ち音色パラメータPそのもの
の値を乗算器13に送出し、制御部23が(表5)に従
い加減算切り替えフラグ(値0)を加減算部22に送出
することにより波形発生部11の出力と乗算器13の出
力とを加算する加算モードに切り替え、更に制御部23
が(表5)に従い混合比率Mの値0を混合器21へ送出
し混合器21がA入力をそのまま遅延器12に送出する
ので、デジタルフィルタ25は、巡回型コムフィルタと
して作用し、図7の実線で示すような倍音を増幅するフ
ィルタとして作用する。
【0044】音色パラメータPが値(−0.125)か
ら値(0)の範囲においては、加減算切り替えフラグが
値1でかつ混合比率Mが値1に近いので、基本的には非
巡回型コムフィルタとして作用する。ちなみに、混合比
率Mが1未満の場合、混合器21のA入力も遅延器12
に送出されるため巡回型コムフィルタとしての作用も若
干うけることとなるが、聴感上この巡回型コムフィルタ
としての作用は無視することができる。例えば音色パラ
メータPの値が値(−0.0625)の場合、A入力の
混合比率(1−M)が値0.25となり、混合器21,
遅延器12,乗算器13,加減算器22(減算モード)
とで構成させる負帰還の閉ループの帰還ゲインが0.0
625と0.25を掛け合わせた結果の値0.0156
25となり、更に負帰還のため、負帰還の閉ループによ
る作用(倍音増幅作用)は、共振周波数がf0/2,3
0/2,・・・で共振レベル(増幅レベル)が0.1
4dBになる増幅作用となるが、その増幅レベルが非常
に小さい為に、聴感的にはほとんど非巡回型コムフィル
タ側の作用(倍音減衰作用)となる。
【0045】音色パラメータPが値(0.125)から
値(0)の範囲においては、混合比率Mが値0に近いの
で、基本的には巡回型コムフィルタとして作用する。こ
の場合、非巡回型コムフィルタとしての作用を若干うけ
ることになるが、前述した理由から類推できるように、
倍音減衰のレベルが非常に小さい為、無視することがで
きる。従って、図2に示す楽音合成装置も、図1に示す
楽音合成装置と同様にして、図7に示すような倍音増
幅,減衰作用を音色パラメータPに応じて制御すること
ができる。
【0046】また、実施の形態1で説明した通り、変換
部18を(表4)に従って動作させることにより、倍音
の増幅,減衰作用に連動させた音量調整を行うこととな
る。
【0047】以上のように、本実施の形態によれば、制
御部23が(表5)に従い混合器21を制御し遅延器1
2への入力値をスムーズに変化させるとともに、音色パ
ラメータPの絶対値に基づき加算器14の直前の波形レ
ベルを制御し、更に音色パラメータPの符号に基づき加
減算部22の動作モード(加算もしくは減算)を切り替
えるようにしたので、混合器21の出力値に不連続ノイ
ズが発生することなくデジタルフィルタ25を巡回型コ
ムフィルタあるいは非巡回型コムフィルタに切り替える
ことができ、結果として図5(A),(B),(C)に
示すように、ピアノなどの楽音データを合成のソースと
して、弦の振動度合いを制御した時の音色変化をシミュ
レートすることができる。また、実施の形態1と同様
に、変換部18が(表4)の変換特性に基づき楽音波形
の音量レベルを制御するようにしたので、図6(A),
(B),(C)に示すように、ピアノなどの楽音データ
を合成のソースとして、打鍵の強さ度合いを制御した時
の音色変化をシミュレートすることができる。
【0048】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0049】選択手段が、デジタルフィルタ手段を巡回
型コムフィルタ(倍音増幅)あるいは非巡回型コムフィ
ルタ(倍音減衰)とに切り替えて音色制御を行う際、制
御手段が倍音の増幅,減衰度合いに対応する音色パラメ
ータPに応じてフィルタ切り替えを行うようにしたの
で、簡単な回路構成で、ピアノの楽音データなどの波形
ソースに基づき、倍音の増幅・減衰制御、即ち弦の振動
度合いの制御に対応した音色制御をスムーズに行うこと
ができる。また、前記音色制御に連動して、音量調整手
段が、楽音データの倍音の増幅,減衰作用によって生じ
た倍音のレベルに反比例して所望の楽音波形の音量を調
整するようにしたので、簡単な回路構成で、ピアノの楽
音データなどの波形ソースに基づき、打鍵の強さに対応
した音色制御をスムーズに行うことができる。
【0050】また混合手段が、デジタルフィルタ手段を
巡回型コムフィルタ(倍音増幅)あるいは非巡回型コム
フィルタ(倍音減衰)とに連続的に遷移させて音色制御
を行う際、制御手段が倍音の増幅,減衰度合いに対応す
る音色パラメータPに応じてフィルタ遷移を行うように
したので、簡単な回路構成で、ピアノの楽音データなど
の波形ソースに基づき、倍音の増幅・減衰制御、即ち弦
の振動度合いの制御に対応した音色制御をスムーズに行
うことができる。また、前記音色制御に連動して、音量
調整手段が、楽音データの倍音の増幅,減衰作用によっ
て生じた倍音のレベルに反比例して所望の楽音波形の音
量を調整するようにしたので、簡単な回路構成で、ピア
ノの楽音データなどの波形ソースに基づき、打鍵の強さ
に対応した音色制御をスムーズに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による楽音合成装置の構
成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態2による楽音合成装置の構
成を示すブロック図
【図3】同楽音合成装置の加減算部の構成を示す回路図
【図4】本発明の実施の形態1,2による楽音合成装置
の波形発生部が出力する楽音データの波形図
【図5】同楽音合成装置における楽音波形図
【図6】同楽音合成装置における楽音波形図
【図7】同楽音合成装置のデジタルフィルタの伝達特性
【図8】従来の楽音合成装置のブロック図
【図9】同楽音合成装置における駆動波形データの波形
【図10】同楽音合成装置における楽音波形図
【図11】同楽音合成装置の巡回型コムフィルタの伝達
特性図
【符号の説明】
11 波形発生部 12 遅延器 13,16 乗算器 14 加算器 15 セレクタ 17 制御部 18 変換部 19,25 デジタルフィルタ

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波形発生手段と、所望の楽音波形の音高
    に対応した遅延時間を有する1つの遅延手段を含むデジ
    タルフィルタ手段とを備え、前記デジタルフィルタ手段
    が前記波形発生手段から出力されたデータの周期成分の
    振幅レベルを増幅または減衰させることを特徴とする楽
    音合成装置。
  2. 【請求項2】 波形発生手段と、所望の楽音波形の音高
    に対応した遅延時間を有する1つの遅延手段を含み、前
    記波形発生手段からの楽音データを処理するデジタルフ
    ィルタ手段とを備え、前記デジタルフィルタ手段は、外
    部から与えられる音色パラメータPに応じて巡回型コム
    フィルタもしくは非巡回型コムフィルタに切り替えられ
    ることを特徴とする楽音合成装置。
  3. 【請求項3】 波形発生手段と、所望の楽音波形の音高
    に対応した遅延時間を有する1つの遅延手段を含み、前
    記波形発生手段からの楽音データを処理するデジタルフ
    ィルタ手段と、前記デジタルフィルタ手段の出力ゲイン
    を調整する音量調整手段とを備え、前記デジタルフィル
    タ手段が外部から与えられる音色パラメータPに応じて
    巡回型コムフィルタもしくは非巡回型コムフィルタに切
    り替えられ、前記音量調整手段の出力ゲインが前記音色
    パラメータPに応じて調整されることを特徴とする楽音
    合成装置。
  4. 【請求項4】 波形発生手段と、所望の楽音波形の音高
    に対応した遅延時間を有する1つの遅延手段を含み、前
    記波形発生手段からの楽音データを処理するデジタルフ
    ィルタ手段とを備え、前記デジタルフィルタ手段が前記
    遅延手段から出力されるデータに乗算される音色パラメ
    ータPに応じて巡回型コムフィルタもしくは非巡回型コ
    ムフィルタに切り替えられることを特徴とする楽音合成
    装置。
  5. 【請求項5】 波形発生手段と、所望の楽音波形の音高
    に対応した遅延時間を有する1つの遅延手段を含み、前
    記波形発生手段からの楽音データを処理するデジタルフ
    ィルタ手段と、前記デジタルフィルタ手段の出力ゲイン
    を調整する音量調整手段とを備え、前記デジタルフィル
    タ手段が前記遅延手段から出力されるデータに乗算され
    る音色パラメータPに応じて巡回型コムフィルタもしく
    は非巡回型コムフィルタに切り替えられ、前記音量調整
    手段におけるゲインが前記音色パラメータPに応じて調
    整されることを特徴とする楽音合成装置。
  6. 【請求項6】 波形発生手段と、データを所定時間遅延
    させる遅延手段と、前記遅延手段から出力されたデータ
    に音色パラメータPを乗算する乗算手段と、前記乗算手
    段から出力されたデータと前記波形発生手段から出力さ
    れたデータとの加算を行う加算手段と、前記加算手段か
    ら出力されたデータと前記波形発生手段から出力された
    データとの選択を行い選択結果を前記遅延手段に入力す
    る選択手段と、前記選択手段における選択動作を制御す
    る制御手段とを備え、前記制御手段が前記パラメータの
    符号に応じて前記選択手段の入力を切り替えることを特
    徴とする楽音合成装置。
  7. 【請求項7】 制御手段は、音色パラメータPの値が正
    の時に選択手段が加算手段からの出力を選択するように
    制御し、音色パラメータPの値が負の時に前記選択手段
    が波形発生手段からの出力を選択するように制御するこ
    とを特徴とする請求項6記載の楽音合成装置。
  8. 【請求項8】 乗算手段は、遅延手段から出力されたデ
    ータと音色パラメータPの絶対値とを乗算し、加算手段
    は、選択手段が波形発生手段からの出力を選択する場
    合、前記波形発生手段の出力から前記乗算手段の出力を
    減算するように切り替わることを特徴とする請求項6ま
    たは7に記載の楽音合成装置。
  9. 【請求項9】 波形発生手段と、データを所定時間遅延
    させる遅延手段と、前記遅延手段から出力されたデータ
    に音色パラメータPを乗算する乗算手段と、前記乗算手
    段から出力されたデータと前記波形発生手段から出力さ
    れたデータとの加算を行う加算手段と、前記加算手段か
    ら出力されたデータと前記波形発生手段から出力された
    データとの混合を行い混合結果を前記遅延手段に入力す
    る混合手段と、前記混合手段における混合度合いを前記
    音色パラメータPに応じて制御する制御手段とを備えた
    ことを特徴とする楽音合成装置。
  10. 【請求項10】 乗算手段は、遅延手段から出力された
    データと音色パラメータPの絶対値とを乗算し、加算手
    段は、選択手段が波形発生手段からの出力を選択する場
    合、前記波形発生手段の出力から前記乗算手段の出力を
    減算するように切り替わることを特徴とする請求項9記
    載の楽音合成装置。
  11. 【請求項11】 波形発生手段と、データを所定時間遅
    延させる遅延手段と、前記遅延手段から出力されたデー
    タに音色パラメータPを乗算する乗算手段と、前記乗算
    手段から出力されたデータと前記波形発生手段から出力
    されたデータとの加算を行う加算手段と、前記加算手段
    から出力されたデータと前記波形発生手段から出力され
    たデータとの選択を行い選択結果を前記遅延手段に入力
    する選択手段と、前記選択手段における選択動作を制御
    する制御手段と、前記音色パラメータPに応じて所望の
    楽音波形の音量を調整する音量調整手段とを備え、前記
    制御手段が前記音色パラメータの符号に応じて前記選択
    手段の入力を切り替えることを特徴とする楽音合成装
    置。
  12. 【請求項12】 制御手段は、音色パラメータPの値が
    正の時に選択手段が加算手段からの出力を選択するよう
    に制御し、音色パラメータPの値が負の時に前記選択手
    段が波形発生手段からの出力を選択するように制御する
    ことを特徴とする請求項11記載の楽音合成装置。
  13. 【請求項13】 乗算手段は、遅延手段から出力された
    データと音色パラメータPの絶対値とを乗算し、加算手
    段は、選択手段が波形発生手段からの出力を選択する場
    合、前記波形発生手段の出力から前記乗算手段の出力を
    減算するように切り替わることを特徴とする請求項11
    または12に記載の楽音合成装置。
  14. 【請求項14】 波形発生手段と、データを所定時間遅
    延させる遅延手段と、前記遅延手段から出力されたデー
    タに音色パラメータPを乗算する乗算手段と、前記乗算
    手段から出力されたデータと前記波形発生手段から出力
    されたデータとの加算を行う加算手段と、前記加算手段
    から出力されたデータと前記波形発生手段から出力され
    たデータとの混合を行い混合結果を前記遅延手段に入力
    する混合手段と、前記混合手段における混合度合いを前
    記音色パラメータPに応じて制御する制御手段と、前記
    音色パラメータPに応じて所望の楽音波形の音量を調整
    する音量調整手段とを備えたことを特徴とする楽音合成
    装置。
  15. 【請求項15】 乗算手段は、遅延手段から出力された
    データと音色パラメータPの絶対値とを乗算し、加算手
    段は、選択手段が波形発生手段からの出力を選択する場
    合、前記波形発生手段の出力から前記乗算手段の出力を
    減算するように切り替わることを特徴とする請求項14
    記載の楽音合成装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009008736A (ja) * 2007-06-26 2009-01-15 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd 鍵盤楽器
JP2010107826A (ja) * 2008-10-31 2010-05-13 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd 鍵盤装置及び鍵盤制御方法
JP2010107827A (ja) * 2008-10-31 2010-05-13 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd 鍵盤装置及び鍵盤制御方法
JP2012203145A (ja) * 2011-03-24 2012-10-22 Yamaha Corp 楽音合成装置

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JP2010107826A (ja) * 2008-10-31 2010-05-13 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd 鍵盤装置及び鍵盤制御方法
JP2010107827A (ja) * 2008-10-31 2010-05-13 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd 鍵盤装置及び鍵盤制御方法
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