JPH10228026A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JPH10228026A
JPH10228026A JP9030964A JP3096497A JPH10228026A JP H10228026 A JPH10228026 A JP H10228026A JP 9030964 A JP9030964 A JP 9030964A JP 3096497 A JP3096497 A JP 3096497A JP H10228026 A JPH10228026 A JP H10228026A
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恭平 磯畑
Makoto Nakahara
真 中原
Daisuke Ikesugi
大輔 池杉
和也 ▲吉▼村
Kazuya Yoshimura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シールの厚みを4辺で均一にすることで、表
示エリアの中央部とシール近傍との明るさの濃淡の差を
無くし、表示品位を向上させることができる液晶表示装
置を提供する。 【解決手段】 複数本の表示用電極が形成された一対の
信号電極基板1・走査電極基板2と、上記一対の信号電
極基板1・走査電極基板2の電極形成面を対向させて接
続するシール5と、上記一対の信号電極基板1・走査電
極基板2とシール5とで囲まれた空間に液晶封入口14
から液晶を封入して形成される液晶層と、上記液晶層の
厚みを表示エリア内で均一化させるためのダミー電極と
を有する。上記表示用電極およびダミー電極は、上記シ
ール5上の4辺に互いに対向して介在し、かつ、該2電
極の重なり率の4辺でのバラツキの絶対値が所定値以下
となるように形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶層の厚みを均
一化するためのダミー電極を有する液晶表示装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、表示媒体として液晶を用いた表示
装置として液晶表示装置が広く用いられている。液晶表
示装置は、例えば図28に示すように、表面に複数本の
表示用上側電極103…が設けられた上ガラス101
と、表面に複数本の表示用下側電極104…が設けられ
た下ガラス102とが、シール105を介して互いの電
極が直交するように対向配置され、上記各ガラス101
・102とシール105とで囲まれた空間に液晶を封入
して液晶層106が形成された液晶セルを有している。
【0003】上記構成の液晶表示装置では、表示用下側
電極104…の端子部104aの形成側と反対側がシー
ル105の内側に配設されている。このため、上ガラス
101の表示用上側電極103…の形成部分と下ガラス
102の表示用下側電極104…の形成部分との間隔d
2と、表示用上側電極103・表示用下側電極104の
未形成部分のガラス101・102の間隔d1とが異な
る。つまり、上記の液晶表示装置のガラス101・10
2の電極形成部分と未形成部分とで、液晶層106に厚
みの差が生じることになる。
【0004】このように、液晶層106に厚みの差が生
じると、表示用上側電極103および表示用下側電極1
04に電圧を印加していないときの表示画面の色が、液
晶層106の厚みによって変化するので、表示画面に色
ムラが生じることになる。
【0005】また、近年においては、液晶表示装置、特
にSTN(Super Twisted Nematic)型カラー液晶表示装
置において、表示品位の向上が強く望まれている。特
に、STN型カラー液晶表示装置において、画像表示の
中間調で見られるシール近傍の色ムラの改善が望まれて
いる。
【0006】このような表示画面におけるシール近傍の
色ムラを低減させるための技術として種々の技術が提案
されている。例えば特開昭62−229234号公報に
は、表示用電極が形成されていない基板に、表示用電極
と同じ厚みのダミー電極を形成することにより液晶層の
厚みに差が生じることを防止し、表示画面の色ムラを低
減している「液晶表示装置」が開示されている。
【0007】また、実開平1−85779号公報には、
図29に示すように、セグメント電極基板111上に形
成されたセグメント電極113の端子引出し部113a
のパターン幅がコモン電極基板112の端子部(図示し
ない)から遠くなるにしたがって徐々に太くなり、この
端子引出し部113aのパターン幅が細い部分のパター
ン間にダミーパターン114が形成された「液晶表示パ
ネル」が開示されている。
【0008】さらに、特開平6−51332号公報に
は、図30に示すように、画面周辺部のシール125上
の上ガラス121の信号電極123が無い部分に上側ダ
ミー電極126が形成されるとともに、下ガラス122
の走査電極124が無い部分に下側ダミー電極127が
形成された「液晶表示装置」が開示されている。
【0009】また、特開平3−211524号公報に
は、図31に示すように、表面にセグメント電極133
が形成された上側電極基板131と、表面にコモン電極
134が形成された下側電極基板132とが、電極形成
面を対向するようにシール材135を介して配置され、
こらら各基板131・132の封入口側136に形成さ
れた封入口137から液晶を封入してなる「液晶表示素
子」が開示されている。この液晶表示素子では、液晶の
封入口側136のシール材135に対応した部分にダミ
ー用電極138が形成されている。
【0010】上記の何れの公報においても、表示画面の
液晶層の厚みに影響を与えるであろう部分に、ダミーパ
ターン114、上下側ダミー電極126・127、ダミ
ー用電極138等が形成されているので、画面の表示エ
リアとその周辺部との液晶層の厚みの差を低減するよう
になり、表示画面のシール近傍の色ムラの改善を図るよ
うになっている。
【0011】このように、表示画面のシール近傍の色ム
ラ改善のために、上述した各公報における技術を応用し
た液晶表示装置が製品化されている。このような液晶表
示装置としては、例えば図32に示すように、信号電極
基板141と走査電極基板142とがシール145を介
して対向配置され、表示エリア内に配設されたシール1
45近傍の信号電極(図示せず)の信号電極引回し部1
43および走査電極(図示せず)の走査電極引回し部1
44が外部回路との接続端子に対応するように、複数の
ブロックに分割されたものがある。
【0012】上記構成の液晶表示装置の場合、各電極引
回し部143・144は、表示エリア側の電極の配置密
度よりも外部回路の接続端子側の電極の配置密度の方が
高くなるように設計されている。そして、この電極の設
計に基づいて、電極引回し部143・144の電極間の
ダミー電極、あるいはこれら各電極引回し部143・1
44に対向するように2重ダミー電極が設計されること
で、表示エリアのシール145近傍の色ムラを改善する
ようになっている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図32に示
す液晶表示装置では、各電極引回し部143・144
は、設計許容範囲および表示用電極(信号電極・走査電
極)の抵抗値がその辺全体で均一になるように設計さ
れ、この設計に基づいてダミー電極(電極間ダミー電
極、2重ダミー電極)が設計されている。このため、表
示用電極およびダミー電極がシール145部分に占める
割合、即ち介在率が各辺で異なっていた。さらに、本発
明の説明図である図12に示すように、互いに対向する
表示用電極およびダミー電極の重なり合う領域Sの面積
のシール5に占める割合、即ち重なり率も各辺で異なっ
ていた。
【0014】特に、本発明の説明図である図10に示す
ように、カラーフィルタ層12を用いたカラー液晶表示
装置の場合、本発明の説明図である図11に示すよう
に、一方の表示用電極である信号電極3の幅xは、他方
の表示電極である走査電極4の幅(3x+2y)の約1
/3になっている。なお、xは信号電極3の線幅、yは
ブラックマトリクス13の線幅を示す。
【0015】したがって、図32に示す液晶表示装置の
場合、走査電極側の走査電極引回し部144…で構成さ
れる端子部Iと、信号電極側の信号電極引回し部143
…で構成される端子部IIとでは、表示用電極およびダミ
ー電極のシール145部分での介在率および重なり率は
大きく異なる。
【0016】さらに、図32に示す液晶表示装置の場
合、液晶の封入口146側の辺に液晶封入口側電極部1
47が形成されている。この液晶封入口側電極部147
では、走査電極基板142上の走査電極がそのままシー
ル145部分に延設されるとともに、対向基板である信
号電極基板141上の上記シール145部分に2重ダミ
ー電極が形成されているので、上記の端子部Iおよび端
子部IIとは表示用電極およびダミー電極の介在率および
重なり率が大きく異なる。
【0017】ところで、一般に、シールには厚み調整の
ためのガラスビーズが含まれている。このガラスビーズ
は、表示エリア内の液晶層の厚みを決定するために使用
されているプラスチックスペーサとは異なり、硬質であ
るので貼り合わせによる圧力が加わっても変形しない。
よって、シール近傍の液晶層の厚みは、シールに含まれ
るガラスビーズの直径を調整することによって調整する
ことができる。
【0018】具体的には、図30に示すように、表示用
基板151・152に挟まれたシール155に含まれる
シール内スペーサのガラスビーズ156…は、表示用電
極153とダミー電極154とに挟持されるガラスビー
ズ156a、表示用電極153のみが存在する部分で挟
持されるガラスビーズ156b、および上記の何れの電
極153・154も存在しない部分で挟持されるガラス
ビーズ156cの3つの状態に分類される。なお、図3
0には示されていないが、ガラスビーズ156bの状態
には、ダミー電極154のみが存在する部分で挟持され
る場合もある。
【0019】そして、辺全体で見た場合、表示用電極1
53とダミー電極154とに挟持されるガラスビーズ1
56aが支柱の役割を果たすため、シール155の厚み
は、該ガラスビーズ156aの直径によりほぼ決定され
ることになる。しかし、局所的に見た場合、ガラスビー
ズ156a、156b、156cが存在するそれぞれの
領域では、シール155の厚みはそれぞれd3、d2、
d1(d3>d2>d1)となっている。即ち、この時
ガラスビーズ156b、156cは浮いた状態にある。
【0020】以上のことから、従来の図32に示す液晶
表示装置のように、シール145の各辺で対向する表示
用電極およびダミー電極との重なり率が異なれば、シー
ル145内に存在する3種の直径のガラスビーズのそれ
ぞれの個数比も各辺で異なるため、シール145の厚み
が4辺で異なることになる。したがって、シール145
近傍の表示エリアでは液晶層の厚みが異なり、この結
果、4辺で色ムラが生じ、表示品位を低下させるという
問題が生じる。
【0021】また、上述のようにシール145の4辺で
の厚みが異なれば、表示エリア中央部とシール145近
傍との厚みの調整が困難となる。つまり、シール145
に含まれるガラスビーズの直径を調整するだけでは、4
辺全てにおいてシール145の厚みを均一にすることは
できない。したがって、表示エリアの中央部とシール1
45の4辺近傍との明るさの濃淡に差が生じ、表示品位
を低下させるという問題が生じる。
【0022】本発明は、上記の各問題点に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、シールの厚みを4辺で均
一にすることにより、表示エリアの中央部とシール近傍
との明るさの濃淡の差を無くし、表示エリア全体で均一
な明るさの表示品位の優れた液晶表示装置を提供するこ
とにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】請求項1の液晶表示装置
は、上記の課題を解決するために、複数本の表示用電極
が形成された一対の基板と、上記一対の基板の電極形成
面を対向させて接続するためのシールと、上記一対の基
板とシールとで囲まれた空間に液晶を封入して形成され
た液晶層と、上記液晶層の厚みを表示エリア内で均一化
させるためのダミー電極とを有し、上記表示用電極およ
びダミー電極は、上記シール上の4辺に介在し、このシ
ール上で、互いに対向する表示用電極およびダミー電極
の重なり度合いを示す重なり率の4辺でのバラツキの絶
対値が所定値以下となるように形成されていることを特
徴としている。
【0024】上記の構成によれば、シール上で、互いに
対向する表示用電極およびダミー電極の重なり度合いを
示す重なり率の4辺でのバラツキの絶対値が所定値以下
となるように形成されているので、シール内で支柱の役
割を果たすことによりシールの厚みを決定しているガラ
スビーズの存在率がほぼ一定となり、シールの厚みを4
辺でほぼ同一にすることができる。これにより、表示エ
リアのシール近傍の4辺での濃度ムラを低減することが
できるので、表示品位を向上させることができる。
【0025】なお、上記所定値は、使用者が実際に表示
エリアを見たときに、シール近傍の4辺の濃度ムラが低
減できていることが認識できるような範囲で設定すれば
よい。
【0026】請求項2の液晶表示装置は、上記の課題を
解決するために、請求項1の構成に加えて、上記表示エ
リア内からの表示用電極の電極引回し部は、外部回路と
の接続端子に対応するように複数のブロックに分割さ
れ、かつ、各ブロックの電極引回し部の電極が、表示エ
リア側よりも外部回路との接続端子側の方が配置密度が
高くなるように形成されるとともに、表示エリア内の表
示用電極および外部回路との接続端子に平行に形成され
た領域のシール上の表示用電極およびダミー電極の重な
り率と、上記領域以外のシール上の表示用電極およびダ
ミー電極の重なり率とのバラツキの絶対値が、所定値以
下となるように形成されていることを特徴としている。
【0027】上記の構成によれば、請求項1の作用に加
えて、表示用電極の電極引回し部が外部回路との接統端
子に対応するように複数のブロックに分割され、かつ、
表示エリア側の表示用引回し電極の配置密度よりも外部
回路との接続端子側の表示用引回し電極の配置密度の方
が高くなるように設計されることで、例えば、配線抵抗
を所定値に保つために、有効表示エリア内の表示用電極
と外部回路との接続端子を結ぶ電極引回し部のうち、有
効表示エリア内の表示用電極に平行な領域と平行でない
領域の電極幅を異ならせた場合でも、上記の有効表示エ
リア内の表示用電極と外部回路との接続端子を結ぶ電極
引回し部のうち、有効表示エリア内の表示用電極に平行
な領域と平行でない領域に対向する表示用電極およびダ
ミー電極の重なり率のバラツキの絶対値が所定値以下と
なるように、表示用電極およびダミー電極を形成してい
るので、電極引回し部の1ブロックのうちの有効表示エ
リア内の表示用電極に平行な領域と平行でない領域の占
有率の差による濃度ムラを低減することができ、さら
に、4辺の重なり率が異なることによる濃度ムラを低減
することができる。
【0028】なお、上記所定値は、使用者が実際に表示
エリアを見たときにシール近傍の4辺の濃度ムラが低減
できていることが認識できるような範囲で設定すればよ
い。
【0029】請求項3の液晶表示装置は、上記の課題を
解決するために、請求項1または2の構成に加えて、上
記ダミー電極は、表示用電極間に形成される電極間ダミ
ー電極と、これら表示用電極および電極間ダミー電極が
形成された基板の対向基板上に形成される2重ダミー電
極とを含み、上記2重ダミー電極が、上記の表示用電極
および電極間ダミー電極に対向して形成されることを特
徴としている。
【0030】上記の構成によれば、請求項1または2の
作用に加えて、基板に挟持されるシールを、上下2枚の
基板とも電極を有する部分に対応するシールと、上下2
枚の基板とも電極の無い部分に対応するシールとに分け
ることができる。つまり、一方の基板にのみ電極を有す
るシール部分を無くすことができる。これにより、シー
ルに含まれるシール内スペーサのガラスビーズ等の厚み
調整部材によって、シールの厚みの均一化を容易に行う
ことができる。しかも、シール上で対向する表示用電極
およびダミー電極は、4辺での重なり率のバラツキの絶
対値が所定値以下となるように形成されているので、シ
ールの厚みを4辺でほぼ同一にすることが容易になる。
【0031】請求項4の液晶表示装置は、上記の課題を
解決するために、請求項3の構成に加えて、上記2重ダ
ミー電極は、その線幅が対向する表示用電極および電極
間ダミー電極の線幅と所定値分だけ異なるように形成さ
れていることを特徴としている。
【0032】上記の構成によれば、請求項3の作用に加
えて、2重ダミ一電極は、その線幅が対向する表示用電
極および電極間ダミ一電極の線幅と所定値分だけ異なる
ように、即ち、狭く、または、広くなるように形成され
ていることで、表示用電極の配線抵抗値を所定値に保ち
ながら重なり率を調節することが可能となり、さらに、
基板の貼り合わせ時の対向する電極同士のずれを吸収す
ることができる。
【0033】請求項5の液晶表示装置は、上記の課題を
解決するために、請求項3または4の構成に加えて、上
記重なり率が、表示用電極と2重ダミー電極の重なり率
と、電極間ダミー電極と2重ダミー電極の重なり率との
和であることを特徴としている。
【0034】上記の構成によれば、請求項3または4の
作用に加えて、対向する表示用電極およびダミー電極の
重なり率が、対向する表示用電極と2重ダミー電極の重
なり率と、電極間ダミー電極と2重ダミー電極の重なり
率との和であることで、表示用電極と2重ダミー電極の
重なり率と、電極間ダミー電極と2重ダミー電極の重な
り率とがそれぞれ異なる値となっても、その和がシール
の4辺でほぼ同一であればよいことになる。これによ
り、最終的にシールの全ての辺で表示用電極およびダミ
ー電極の重なり率がほぼ同一となればよいため、表示用
電極、電極間ダミー電極および2重ダミー電極の重なり
率を全て均一にする必要がなくなる。したがって、液晶
表示装置の電極の設計を容易にし、量産性を向上させる
ことができる。
【0035】請求項6の液晶表示装置は、上記の課題を
解決するために、請求項1ないし5の何れかの構成に加
えて、上記表示用電極およびダミー電極の重なり率は、
対向する表示用電極およびダミー電極の重なり部分のピ
ッチに対する線幅の割合であることを特徴としている。
【0036】上記の構成によれば、請求項1ないし5の
何れかの作用に加えて、重なり率は、表示用電極および
ダミー電極の形成ピッチに対する電極の線幅の割合であ
ることで、実際に表示用電極およびダミー電極を基板上
に形成するときの設計を容易にすることができる。
【0037】請求項7の液晶表示装置は、上記の課題を
解決するために、請求項1ないし6の何れかの構成に加
えて、上記液晶表示装置の表示用電極およびダミー電極
は、シール上の4辺に介在し、このシール上での表示用
電極およびダミー電極が専有する割合を示す介在率の4
辺でのバラツキの絶対値が、所定値の範囲内に収まるよ
うに形成されていることを特徴としている。
【0038】上記の構成によれば、請求項lないし6の
何れかの作用に加えて、シール上での表示用電極および
ダミー電極が専有する割合を示す介在率の4辺でのバラ
ツキの絶対値が所定値以下となるように形成されること
で、シール内スペーサのガラスビーズが、表示用電極と
ダミー電極とに挟持される部分、表示用電極またはダミ
ー電極のみが存在する部分で挟持される部分、および上
記の何れの電極も存在しない部分で挟持される部分の専
有する割合の4辺でのバラツキの絶対値が所定値以下と
なり、シールの厚みを4辺でほぼ同一にすることができ
る。これにより、表示エリアのシール近傍の4辺での濃
度ムラを低減することができるので、表示品位を向上さ
せることができる。
【0039】なお、上記所定値は使用者が実際に表示エ
リアを見たときにシール近傍の4辺の濃度ムラが低減で
きていることが認識できるような範囲で設定すればよ
い。
【0040】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕本発明の一実施の形態について図1な
いし図12に基づいて説明すれば、以下の通りである。
なお、本実施の形態では、液晶表示装置として、STN
型カラー液晶表示装置に本発明を適用した場合について
説明する。
【0041】本実施の形態に係る液晶表示装置は、図1
0に示すように、ガラス等の絶縁性の一対の基板(信号
電極基板1、走査電極基板2)を対向させて、その周縁
部で貼り合わせる封止部材としてのシール5と、信号電
極基板1と走査電極基板2とシール5とによって囲まれ
た空間に液晶を封入して形成される液晶層9とを含む液
晶セルを有している。
【0042】上記信号電極基板1は、走査電極基板2の
対向面側に、ストライプ状にITO(Indium Tin Oxid
e)等の透明電極からなる信号電極3が設けられ、さら
に、信号電極3を覆うように絶縁膜7が形成され、さら
に、液晶層9の液晶分子を配向させるための配向膜8が
形成されている。
【0043】また、上記走査電極基板2は、信号電極基
板1の対向面側に、カラーフィルタ層12、透明樹脂か
らなるオーバーコート層11が順次積層され、上記オー
バーコート層11上には上記信号電極3と直交するよう
にITO等の透明電極からなる走査電極4がストライプ
状に設けられ、さらに、この走査電極4を覆うように液
晶層9の液晶分子を配向させるための配向膜8が形成さ
れている。
【0044】上記シール5には、ガラスビーズ等の硬質
の部材からなるほぼ球状のシール内スペーサ6が含まれ
ており、このシール内スペーサ6の直径によってシール
5の厚みを決定するようになっている。
【0045】また、液晶層9には、上記シール内スペー
サ6のガラスビーズよりも軟質の樹脂等のほぼ球状の部
材からなるセル内スペーサ10が含まれており、このセ
ル内スペーサ10の径によって液晶層9の厚みを決定す
るようになっている。
【0046】よって、上記構成の液晶セルの液晶層9の
厚みは、液晶層9内のセル内スペーサ10の径と、シー
ル5内のシール内スペーサ6の直径とを調整することに
よって決めることができる。
【0047】また、上記カラーフィルタ層12は、図1
1に示すように、ストライプ型のRGBのパターンを有
しており、各々のR・G・Bのフィルタはブラックマト
リクス13で囲まれている。そして、これら各R・G・
Bがそれぞれ一つの絵素に対応し、隣接するR・G・B
の3つの絵素に対応するフィルタで表示エリアの一つの
画素に対応するようになっている。上記カラーフィルタ
層12の場合、信号電極3の幅をx、ブラックマトリク
ス13の幅をyとすると、走査電極4の幅は3x+2y
となり、信号電極3の幅は、走査電極4の幅の約1/3
となる。
【0048】上記構成の液晶セルを有する液晶表示装置
は、図1に示すように、中央部が画像表示のための表示
エリアとなる。なお、説明の便宜上、図1では、表示エ
リア内の信号電極3、走査電極4、画素電極等を省略し
ている。
【0049】上記表示エリアの外周部の各辺のシール5
部分には、走査電極駆動回路等の外部回路(図示せず)
との接続のための端子部I、信号電極駆動回路等の外部
回路(図示せず)との接続のための端子部II、および液
晶封入口14が形成されている。
【0050】上記端子部Iは、表示エリア内の走査電極
基板2の走査電極4(図10)が所定本数ごとに引回し
て構成された複数の走査電極引回し部16…からなる。
即ち、上記端子部Iには、走査電極の引回し電極が複数
のブロックとして形成されている。なお、この走査電極
引回し部16の構成の詳細は後述する。
【0051】また、上記端子部IIは、表示エリア内の信
号電極基板1の信号電極3(図10)が所定本数ごとに
引回して構成された複数の信号電極引回し部15…から
なる。なお、この信号電極引回し部15の構成の詳細は
後述する。
【0052】さらに、上記液晶封入口14が形成された
シール5の部分では、表示エリアからの走査電極4がシ
ール5まで延設されており、液晶封入口側電極部17を
構成している。なお、この液晶封入口側電極部17の構
成の詳細は後述する。
【0053】ここで、上記表示エリアの外周部の各辺の
シール5部分に存在する走査電極引回し部16、信号電
極引回し部15、液晶封入口側電極部17の構成につい
て、説明する。
【0054】まず、走査電極引回し部16について図
2、図3および図8を参照しながら以下に説明する。走
査電極引回し部16は、図2に示すように、走査電極4
と外部回路への接続用の接続端子18とを電気的に接続
する引回し電極19…を有している。
【0055】上記の接続端子18は、外部回路側のTA
B(Tape Automated Bonding)等に対応した密度で配置
されている。一般に、接続端子18の線幅は、走査電極
4に比べて狭い。このため、引回し電極19は、走査電
極4から接続端子18に向かって屈曲して接続されてい
る。
【0056】引回し電極19は、接続端子18側の直線
部19aと、走査電極4側の傾斜部19bとで構成され
ている。但し、引回し電極19は、図8に示すように、
走査電極引回し部16の中央部では接続端子18から走
査電極4まで直線状の直線部19aのみで形成されてい
る。そして、引回し電極19は、中央部から離れるにつ
れて、直線部19aの割合が小さくなり、傾斜部19b
の割合が増えるように形成されている。しかも、引回し
電極19は、走査電極引回し部16内の引回し電極19
同士の抵抗値を均一化するために、直線部19bの線幅
が傾斜部19aの線幅より広くなるように形成されてい
る。
【0057】このように、引回し電極19の直線部19
bの線幅が傾斜部19aの線幅よりも広くなるように形
成されると、直線部19a部分で引回し電極19同士の
間に空間が生じる。このように空間が生じれば、シール
5の厚みが引回し電極19の存在する部分と存在しない
部分とで異なり、シール5の厚みが不均一になる。
【0058】したがって、上記のように引回し電極19
間に設けられた空間には、シール5の厚みを均一にする
ために、上記引回し電極19の厚みと同じ厚みの電極が
ダミー電極として設けられている。このダミー電極は、
引回し電極19間に設けられるので、電極間ダミー電極
20と称する。また、電極間ダミー電極20は、走査電
極基板2上に走査電極4を形成するときに引回し電極1
9と同時に形成される。
【0059】また、走査電極引回し部16では、図3に
示すように、走査電極基板2の対向基板である信号電極
基板1に、引回し電極19…と電極間ダミー電極20…
とに対向する2重ダミー電極21…が形成されている。
この2重ダミー電極21の線幅および厚みは、上記引回
し電極19および電極間ダミー電極20と同じとする。
よって、図2では、2重ダミー電極21を省略して記載
してある。また、2重ダミー電極21は、信号電極基板
1上に信号電極3と同時に形成される。
【0060】なお、上記引回し電極19、電極間ダミー
電極20、2重ダミー電極21の線幅や、電極間の距離
等の設計事項については、後の実施例1において詳細に
述べる。
【0061】以下の説明では、シール5上に存在する引
回し電極19等の表示に関わる電極をまとめて表示用電
極と称し、電極間ダミー電極20や2重ダミー電極21
をまとめてダミー電極と称する。
【0062】つぎに、信号電極引回し部15について図
4および図5を参照しながら以下に説明する。信号電極
引回し部15は、図4に示すように、信号電極3と外部
回路への接続用の接続端子22とを電気的に接続する引
回し電極23を有している。
【0063】上記の接続端子22は、外部回路側のTA
B等に対応した密度で配置されている。一般に、接続端
子22の線幅は、信号電極3に比べて狭い。このため、
引回し電極23は、信号電極3から接続端子22に向か
って屈曲して接続されている。
【0064】引回し電極23は、接続端子22側の直線
部23aと、信号電極3側の傾斜部23bとで構成され
ている。この場合、引回し電極23における直線部23
aと傾斜部23bとの割合は、上述した走査電極引回し
部16の場合と同様に中央部から離れるにつれて変わ
る。しかも、引回し電極23は、信号電極引回し部15
内の引回し電極23同士の抵抗値が均一となるように、
直線部23aの線幅よりも傾斜部23bの線幅の方が若
干広くなるように形成されている。
【0065】上記引回し電極23の場合、上述したよう
に信号電極3の線幅が走査電極4の線幅の約1/3であ
る(図11参照)ので、信号電極3同士の間隔が走査電
極4同士の間隔よりも狭くなり、引回し電極23同士の
間隔も狭くなっている。よって、引回し電極23間に
は、走査電極引回し部16において引回し電極19間に
形成したようなダミー電極を形成しない。
【0066】また、信号電極引回し部15では、図5に
示すように、信号電極基板1の対向基板である走査電極
基板2上に上記引回し電極23…に対向する2重ダミー
電極24…が形成されている。この2重ダミー電極24
の線幅および厚みは、上記引回し電極23と同じとす
る。よって、図4では、2重ダミー電極24を省略して
記載してある。また、2重ダミー電極24は、走査電極
基板2上に走査電極4と同時に形成される。
【0067】なお、上記引回し電極23、2重ダミー電
極24の線幅や、電極間の距離等の設計事項について
は、後の実施例1において詳細に述べる。
【0068】ついで、液晶封入口側電極部17について
図6および図7を参照しながら以下に説明する。液晶封
入口側電極部17は、図6に示すように、走査電極4か
らシール5部分を超えて延設された延設電極25…を有
している。
【0069】延設電極25は、走査電極4の線幅に比べ
て狭い線幅となるように形成されている。これは、後述
するシール5部分での電極の介在率および重なり率を考
慮したものである。上記介在率および重なり率について
は、後で詳細に述べる。
【0070】また、液晶封入口側電極部17では、図7
に示すように、走査電極基板2の対向基板である信号電
極基板1上に上記延設電極25…に対向する2重ダミー
電極26…が形成されている。この2重ダミー電極26
の線幅および厚みは、上記延設電極25と同じとする。
よって、図6では、2重ダミー電極26を省略して記載
してある。また、2重ダミー電極26は、信号電極基板
1上に信号電極3と同時に形成される。
【0071】なお、上記延設電極25、2重ダミー電極
26の線幅や、電極間の距離等の設計事項については、
後の実施例1において詳細に述べる。
【0072】さて、上記構成の液晶表示装置において、
上記の走査電極引回し部16、信号電極引回し部15お
よび液晶封入口側電極部17は、表示用電極としての、
引回し電極19、引回し電極23および延設電極25
と、ダミー電極としての、電極間ダミー電極20、2重
ダミー電極21、2重ダミー電極24および2重ダミー
電極26とのシール5における表示エリアの4辺での介
在率および重なり率のバラツキの絶対値が、所定値以下
となるように設計される。ここで、上記介在率とは、表
示用電極およびダミー電極がシール5に占める割合をい
う。また、重なり率とは、図12に示すように対向する
2電極の重なり合う領域Sの面積のシール5に占める割
合をいう。
【0073】また、端子部Iの走査電極引回し部16の
間のシール5には、信号電極基板1および走査電極基板
2上にダミー電極がそれぞれ設けられている。このダミ
ー電極の介在率および重なり率も、走査電極引回し部1
6のシール5における介在率および重なり率と同様に、
所定値に設定される。また同様にして、端子部IIの信号
電極引回し部15の間のシール5にも、信号電極基板1
および走査電極基板2上にダミー電極がそれぞれ設けら
れている。このダミー電極の介在率および重なり率も、
信号電極引回し部15のシール5における介在率および
重なり率と同様に、所定値に設定される。
【0074】このように、シール5における4辺での表
示用電極およびダミー電極の介在率および重なり率のバ
ラツキが所定値以下となるように上記表示用電極および
ダミー電極を設計することで、シール5近傍の液晶層9
の厚みを4辺でほぼ均一にすることができる。これによ
り、シール5近傍での濃度ムラを無くすことができるの
で、表示品位の向上を図ることができる。
【0075】ここで、上記の所定値とは、使用者が実際
に表示エリアを見たときにシール5近傍の4辺の濃度ム
ラが低減できていることが認識できるような範囲で設定
すればよい。
【0076】また、シール5は、図10に示すように、
シール内スペーサ6によってその厚みが調整されるの
で、このシール内スペーサ6の直径を変えるだけで、液
晶層9の厚みに合わせることができる。これにより、表
示エリアにおける液晶層9の中央部とシール5近傍の液
晶層9との厚みを4辺で均一にすることができるので、
表示エリアの中央部とシール5近傍との濃度ムラを無く
すことができ、表示品位をさらに向上させることができ
る。
【0077】なお、上記構成の液晶表示装置は、ストラ
イプ状のカラーフィルタ層12を有し、このカラーフィ
ルタ層12に合わせて表示用電極が形成されている。
【0078】したがって、表示用電極がカラ一フィルタ
層12に合わせて形成されることで、例えば、表示用電
極が、走査電極基板2上に形成された走査電極4と信号
電極基板1上に形成された信号電極3とからなり、上記
信号電極3の電極ピッチが走査電極4の電極ピッチの1
/3になるように形成される。これにより、表示用電極
のうち信号電極3の線幅が走査電極4の線幅に対して約
1/3になるので、信号電極3が形成されたシール5上
の表示用電極およびダミー電極の重なり率と、走査電極
4が形成されたシール5上の表示用電極およびダミー電
極の重なり率とが異なることになる。
【0079】しかしながら、上記の重なり率をシール5
の4辺でそのバラツキの絶対値が所定値以下となるよう
に、表示用電極およびダミー電極を形成しているので、
重なり率が異なることによる濃度ムラを低減することが
できる。したがって、ストライプ状のカラーフィルタ層
12を有する液晶表示装置であっても、表示エリア全域
にわたり明るさの濃淡の差を低減することができるの
で、表示品位を優れたものにすることができる。
【0080】なお、上記構成の液晶表示装置がSTN型
液晶表示装置である場合、セル厚の差に対する特性の変
化が大きく、例えば、液晶層の厚みが0.05μm変化
すると、濃淡差としてムラに見えてしまう。
【0081】しかしながら、重なり率をシール5の4辺
でそのバラツキの絶対値が所定値以下となるように、表
示用電極およびダミー電極を形成しているので、重なり
率が異なることによる濃度ムラを低減することができ
る。したがって、STN型液晶表示装置であっても、表
示エリア全域にわたり明るさの濃淡の差を低減すること
ができるので、表示品位を優れたものにすることができ
る。
【0082】なお、上記構成の液晶表示装置の液晶セル
において、上記走査電極引回し部16の電極間ダミー電
極20を、引回し電極19と同じ素材(ITO)で、図
2に示すように走査電極基板2上で引回し電極19とは
電気的に接続しないように形成すると、電極間ダミー電
極20に余分な電荷が蓄積されるおそれがある。このよ
うに電極間ダミー電極20に電荷が蓄積されると、引回
し電極19に不要な電圧が印加される。即ち、走査電極
4に不要な電圧が印加され、表示品位の低下を招くおそ
れがある。
【0083】上記のような問題は、例えば図9に示すよ
うに、電極間ダミー電極20の一部である接続部20a
を、引回し電極19に電気的に接続することで解決でき
る。この場合、電極間ダミー電極20に蓄積された不要
な電荷を引回し電極19を通じて逃がすことができるの
で、引回し電極19に対して不要な電圧を印加すること
がなくなり、表示品位の低下を防止することができる。
しかしながら、電極間ダミー電極20を引回し電極19
と接続する場合、接続部20aの面積が大きくなれば、
電極間ダミー電極20は引回し電極19と電気的に一体
化され表示用電極として働くおそれがある。従って、上
記電極間ダミー電極20の接続部20aの線幅はできる
だけ狭い方がよい。
【0084】ここで、液晶表示装置のシール5の4辺で
の表示用電極およびダミー電極の介在率および重なり率
のバラツキを所定値以下に設計した液晶表示装置(以
下、統一品と称する)と、上記介在率および重なり率の
バラツキを考慮しない従来からの液晶表示装置(以下、
非統一品と称する)とで表示エリアの明るさの濃淡のバ
ラツキについて図25ないし図27を参照しながら以下
に述べる。
【0085】上記明るさの濃淡のバラツキは、階調表示
時の透過率比率(平均値基準)を測定した結果によって
判断することができる。
【0086】図25に示すような平均値を、図中にプロ
ットした点(図中の点線)毎に階調表示時の平均の透過
率を測定した値とし、液晶表示装置の表示エリアの解像
度を横800ドット(X軸)、縦600ドット(Y軸)
とした場合、階調表示時における透過率比率(平均値基
準)を各ドット毎に求めると、図26および図27に示
すような結果となった。なお、図26および図27で
は、統一品を実線で、非統一品を一点鎖線で表示してい
る。
【0087】図26および図27から、統一品は、非統
一品に比べて表示領域のシール近傍であるX軸の0、8
00ドット、Y軸の0、600ドット付近において、平
均値に近い透過率比率を示していることが分かる。この
ことから、統一品は、表示エリアの中央部とシール近傍
との明るさの濃淡のバラツキが非統一品に比べて少ない
ことが分かる。
【0088】〔実施の形態2〕本発明の他の実施の形態
について図13ないし図19に基づいて説明すれば、以
下の通りである。なお、説明の便宜上、前記の実施の形
態1と同一の機能を有する部材には同一番号を付記し、
その説明は省略する。
【0089】本実施の形態に係る液晶表示装置は、図1
3に示すように、前記の実施の形態1の液晶表示装置の
走査電極引回し部16…、信号電極引回し部15…、液
晶封入口側電極部17の代わりに、走査電極引回し部3
2…、信号電極引回し部31…、液晶封入口側電極部3
3を有している。
【0090】上記走査電極引回し部32は、図14およ
び図15に示すように、引回し電極19および電極間ダ
ミー電極20に対向して信号電極基板1上に形成される
2重ダミー電極34の線幅が、上記引回し電極19に対
向する部分は所定値分だけ狭く、上記電極間ダミー電極
20に対向する部分は所定値分だけ広く、形成されてい
る。
【0091】また、信号電極引回し部31は、図16お
よび図17に示すように、引回し電極23に対向して走
査電極基板2上に形成される2重ダミー電極35の線幅
が、上記引回し電極23の線幅よりも所定値分だけ狭く
なるように形成されている。
【0092】さらに、液晶封入口側電極部33は、図1
8および図19に示すように、延設電極25に対向して
信号電極基板1上に形成される2重ダミー電極36の線
幅が、上記延設電極25の線幅よりも所定値分だけ狭く
なるように形成されている。
【0093】本実施の形態が前記の実施の形態1と相違
するところは、2重ダミー電極の線幅を対向する電極の
線幅と異ならせて設計する点にある。即ち、表示用電極
としての、引回し電極19、引回し電極23および延設
電極25と、電極間ダミー電極20とに対向する2重ダ
ミー電極34、35、36の線幅が、上記の表示用電極
と電極間ダミー電極20の線幅とは異ならせて形成され
る。
【0094】これは、電極引回し部の配線抵抗と、介在
率および重なり率を所定の範囲の値にするためである。
上記の2重ダミー電極が対向する各電極の線幅よりも所
定値分だけ異ならせておけば、上下基板の貼り合わせが
多少ずれても2重ダミー電極を設けることによる効果は
何ら変わらない。即ち線幅が異なることにより、上下基
板を貼り合わせるときにマージンが生じる。よって、貼
り合わせるときの僅かなずれ等を吸収することができる
ので、液晶表示装置の量産性を向上させることができ
る。
【0095】なお、上記所定値は特に限定されるもので
はなく、上記のマージンができる範囲内、かつ、シール
5内における表示用電極およびダミー電極の介在率およ
び重なり率を考慮して自由に設定することができる。
【0096】また、本実施の形態においても、前記の実
施の形態1と同様に、シール5における4辺での表示用
電極およびダミー電極の介在率および重なり率のバラツ
キが所定値以下となるように上記表示用電極およびダミ
ー電極を設計することで、シール5近傍の液晶層9の厚
みを4辺でほぼ均一にすることができる。よって、シー
ル5近傍での濃度ムラを無くすことができるので、表示
品位の向上を図ることができる。
【0097】なお、上記の走査電極引回し部32、信号
電極引回し部31、および液晶封入口側電極部33にお
ける表示用電極およびダミー電極のシール5での介在率
および重なり率については、後述の実施例2において詳
細に述べる。
【0098】〔実施の形態3〕本発明のさらに他の実施
の形態について図20ないし図24に基づいて説明すれ
ば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記の各
実施の形態1および2と同一機能を有する部材には、同
一番号を付記し、その説明は省略する。
【0099】本実施の形態に係る液晶表示装置は、図2
0に示すように、信号電極基板1に形成された信号電極
3の引回し部として、前記の実施の形態2の信号電極引
回し部31の代わりに信号電極引回し部41、走査電極
引回し部32の代わりに走査電極引回し部42、液晶封
入口側電極部33の代わりに液晶封入口側電極部43を
有している。
【0100】上記走査電極引回し部42は、図21およ
び図22に示すように、引回し電極19および電極間ダ
ミー電極20に対向して信号電極基板1上に形成される
2重ダミー電極44の線幅が、上記引回し電極19に対
向する部分および上記電極間ダミー電極20に対向する
部分とも所定値分だけ狭く形成されている。
【0101】また、信号電極引回し部41は、図23に
示すように、引回し電極23に対向して走査電極基板2
上に形成される2重ダミー電極45の線幅が、上記引回
し電極23の線幅よりも所定値分だけ狭くなるように形
成されている。
【0102】さらに、液晶封入口側電極部43は、図2
4に示すように、延設電極25に対向して信号電極基板
1上に形成される2重ダミー電極46の線幅が、上記延
設電極25の線幅よりも所定値分だけ狭くなるように形
成されている。
【0103】前記の実施の形態2と同様、前記の実施の
形態1と相違するところは2重ダミー電極の線幅を対向
する電極の線幅と異ならせて設計する点であり、これ
は、電極引回し部の配線抵抗と、介在率および重なり率
を所定の範囲の値にするためである。
【0104】また、本実施の形態においても、前記の各
実施の形態1および2と同様に、シール5における4辺
での表示用電極およびダミー電極の介在率および重なり
率のバラツキが所定値以下となるように、上記の表示用
電極およびダミー電極を設計することで、シール5近傍
の液晶層9の厚みを4辺でほぼ均一にすることができ
る。よって、シール5近傍での濃度ムラを無くすことが
できるので、表示品位の向上を図ることができる。
【0105】なお、信号電極引回し部41、走査電極引
回し部42および液晶封入口側電極部43における表示
用電極およびダミー電極のシール5での介在率および重
なり率については、後述の実施例3において詳細に述べ
る。
【0106】
【実施例】
〔実施例1〕本発明の一実施例について図1ないし図7
に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0107】本実施例では、前記の実施の形態1で説明
した走査電極引回し部16、信号電極引回し部15、液
晶封入口側電極部17における表示用電極およびダミー
電極のシール5での介在率および重なり率のバラツキに
ついて述べる。
【0108】なお、上記介在率は、シール5における電
極の面積の占有率で定義される。また、重なり率は、図
12に示すように対向する2電極の重なり合う領域Sの
面積のシール5における占有率で定義される。
【0109】しかしながら、設計の簡易化のために、本
実施例および以下の他の実施例においては、“電極の線
幅/電極ピッチ”を介在率とし、また、“対向する2電
極の線幅のうち狭い方の線幅/電極ピッチ”を重なり率
として、走査電極引回し部16、信号電極引回し部15
および液晶封入口側電極部17の設計を行っている。
【0110】それぞれの電極引回し部では、2重ダミー
電極が電極引回し部に重なるように、それぞれ対向する
基板上に形成されている。さらに、端子部I・IIの端子
群の間にもダミー電極が、介在率および重なり率を一定
にするように形成されている。
【0111】そして、図11に示したように、端子部I
に比べて端子部IIは3倍の本数の接続端子を持ってい
る。したがって、端子部IIから延びる表示用電極の幅
は、端子部Iから延びる表示用電極の幅に比べて約1/
3になっており、端子部IIの引回し電極15のピッチは
端子部Iのピッチよりも狭く形成されている。そのた
め、端子部Iの走査電極引回し部16の引回し電極19
間には電極間ダミー電極20が形成されているが、端子
部IIの信号電極引回し部16の引回し電極23間には電
極間ダミー電極は形成されていない。
【0112】また、液晶封入口側電極部17は、シール
5の電極の介在率を他の辺とほぼ同一にするため、シー
ル5部分の表示用電極およびダミー電極の電極幅を狭め
てある。
【0113】まず、走査電極引回し部16の場合、図2
に示すように、引回し電極19の直線部19aの電極ピ
ッチaを0.2000mm、直線部19aの線幅bを
0.0665mm、電極間ダミー電極20の線幅cを
0.0886mm、引回し電極19の傾斜部19bの電
極ピッチdを0.1530mm、傾斜部19bの線幅e
を0.1187mmとして設計されるとともに、図3に
示す2重ダミー電極21の各線幅や電極ピッチが、この
2重ダミー電極21と対応する上記の引回し電極19お
よび電極間ダミー電極20と同一となるように設計され
ている。
【0114】つぎに、信号電極引回し部15の場合、図
4に示すように、引回し電極23の直線部23aの電極
ピッチfを0.0710mm、直線部23aの線幅gを
0.0551mm、引回し電極23の傾斜部23bの電
極ピッチhを0.0695mm、傾斜部23bの線幅i
を0.0539mmとして設計されるとともに、図5に
示す2重ダミー電極24の各線幅や電極ピッチが、この
2重ダミー電極24と対応する上記の引回し電極23と
同一となるように設計されている。
【0115】最後に、液晶封入口側電極部17の場合、
図6に示すように、延設電極25の電極ピッチjを0.
2730mm、延設電極25の線幅kを0.2118m
mとして設計されるとともに、図7に示す2重ダミー電
極26の電極ピッチおよび線幅が、上記の延設電極25
と同一となるように設計されている。
【0116】このようにして設計された、走査電極引回
し部16、信号電極引回し部15および液晶封入口側電
極部17を有する、図1に示すような、液晶表示装置で
の表示用電極およびダミー電極の介在率および重なり率
は、以下の表1に示すようになる。
【0117】
【表1】
【0118】表1より、液晶表示装置の表示エリアの外
周部の各辺のシール5上に存在する表示用電極およびダ
ミー電極の介在率および重なり率が、ほぼ同一になって
いることが分かる。この場合、介在率は、表示用電極お
よび電極間ダミー電極の介在率と2重ダミー電極の介在
率との和である。また、このときの表示用電極の配線抵
抗は、各辺で均一となるように設計されている。
【0119】そして、上記のように設計された表示用電
極およびダミー電極を有する信号電極基板1・走査電極
基板2を用いてSTN型カラー液晶表示装置を形成した
結果、表示エリア外周部の4辺それぞれの明るさの濃淡
が均一となった。さらに、シール5中に含まれるシール
内スペーサ6のガラスビーズの直径を調整することによ
って、4辺全ての表示エリアのシール近傍の明るさの濃
淡を、表示エリア中央部の明るさの濃淡に合わせること
が可能となった。
【0120】なお、各走査電極引回し部16間および各
信号電極引回し部15間のシール5上の空間に設けられ
たダミー電極の介在率および重なり率も上記の走査電極
引回し部16および信号電極引回し部15の表示用電極
およびダミー電極の介在率および重なり率、および液晶
封入口側電極部17のダミー電極の介在率および重なり
率に合わせて4辺でほぼ同じになるように揃えている。
【0121】〔実施例2〕本発明の他の実施例について
図13ないし図19に基づいて説明すれば、以下の通り
である。なお、説明の便宜上、前記の実施例1におい
て、定義した電極ピッチおよび線幅に使用した記号をそ
のまま使用するものとする。
【0122】本実施例では、前記の実施の形態2で説明
した走査電極引回し部32、信号電極引回し部31、液
晶封入口側電極部33における表示用電極およびダミー
電極のシール5での介在率および重なり率のバラツキに
ついて述べる。
【0123】なお、本実施例では、前記の実施例1同
様、設計の簡易化のために、“電極の線幅/電極ピッ
チ”を介在率とし、また、“対向する2電極の線幅のう
ち狭い方の線幅/電極ピッチ”を重なり率として、走査
電極引回し部32、信号電極引回し部31および液晶封
入口側電極部33の設計を行っている。
【0124】それぞれの電極引回し部では、2重ダミー
電極が電極引回し部に重なるように、それぞれ対向する
基板上に形成されている。さらに、端子部I・IIの端子
群の間にもダミー電極が、介在率および重なり率を一定
にするように形成されている。
【0125】前記の実施例1と相違するところは、2重
ダミー電極の線幅を対向する電極の線幅と異ならせて設
計する点であり、これは、電極引回し部の配線抵抗と、
介在率および重なり率を所定の範囲の値にするためであ
る。
【0126】そして、図11に示したように、端子部I
に比べて端子部IIは3倍の本数の接続端子を持ち、端子
部IIから延びる表示用電極の幅は、端子部Iから延びる
表示用電極の幅に比べて約1/3になっており、端子部
IIの引回し電極31のピッチは端子部Iのピッチよりも
狭く形成されている。そのため、端子部Iの走査電極引
回し部32の引回し電極19間には電極間ダミー電極2
0が形成されているが、端子部IIの信号電極引回し部3
1の引回し電極23間には電極間ダミー電極は形成され
ていない。
【0127】また、液晶封入口側電極部33は、シール
5の電極の介在率を他の辺とほぼ同一にするため、シー
ル5部分の表示用電極およびダミー電極の電極幅を狭め
てある。
【0128】まず、走査電極引回し部32の場合、図1
4および図15に示すように、引回し電極19の直線部
19aの電極ピッチaを0.1800mm、直線部19
aの線幅bを0.0864mm、電極間ダミー電極20
の線幅cを0.0536mm、引回し電極19の傾斜部
19bの電極ピッチdを0.1520mm、傾斜部19
bの線幅eを0.1320mmとして設計されるととも
に、引回し電極19の直線部19aに対応する2重ダミ
ー電極34の電極ピッチlを0.1800mm、直線部
19aに対応する2重ダミー電極34の線幅mを0.0
492mm、電極間ダミー電極20に対応する2重ダミ
ー電極34の線幅nを0.0700mm、引回し電極1
9の傾斜部19bに対応する2重ダミー電極34の電極
ピッチoを0.1520mm、傾斜部19bに対応する
2重ダミー電極34の線幅pを0.0869mmとして
設計される。
【0129】つぎに、信号電極引回し部31の場合、図
16および図17に示すように、引回し電極23の直線
部23aの電極ピッチfを0.0700mm、直線部2
3aの線幅gを0.0400mm、引回し電極23の傾
斜部23bの電極ピッチhを0.0642mm、傾斜部
23bの線幅iを0.0492mmとして設計されると
ともに、引回し電極23の直線部23aに対応する2重
ダミー電極35の電極ピッチqを0.0700mm、直
線部29aに対応する2重ダミー電極35の線幅rを
0.0536mm、引回し電極23の傾斜部23bに対
応する2重ダミー電極35の電極ピッチsを0.064
2mm、傾斜部23bに対応する2重ダミー電極35の
線幅tを0.0367mmとして設計される。
【0130】最後に、液晶封入口側電極部33の場合、
図18および図19に示すように、延設電極25の電極
ピッチjを0.2400mm、延設電極25の線幅kを
0.2084mmとして設計されるとともに、2重ダミ
ー電極36の電極ピッチuを0.2400mm、2重ダ
ミー電極36の線幅vを0.1371mmとして設計さ
れている。
【0131】このようにして設計された、走査電極引回
し部32、信号電極引回し部31および液晶封入口側電
極部33を有する、図13に示すような、液晶表示装置
での表示用電極およびダミー電極の介在率および重なり
率は、以下の表2に示すようになる。
【0132】
【表2】
【0133】表2より、液晶表示装置の表示エリアの外
周部の各辺のシール5上に存在する表示用電極およびダ
ミー電極の介在率および重なり率が、ほぼ同一になって
いることが分かる。この場合、介在率は、表示用電極お
よび電極間ダミー電極の介在率と2重ダミー電極の介在
率との和である。また、このときの表示用電極の配線抵
抗は、各辺で均一となるように設計されている。
【0134】そして、上記のように設計された表示用電
極およびダミー電極を有する信号電極基板1・走査電極
基板2を用いてSTN型カラー液晶表示装置を形成した
結果、表示エリア外周部の4辺それぞれの明るさの濃淡
が均一となった。さらに、シール5中に含まれるシール
内スペーサ6のガラスビーズの直径を調整することによ
って、4辺全ての表示エリアのシール近傍の明るさの濃
淡を、表示エリア中央部の明るさの濃淡に合わせること
が可能となった。
【0135】なお、各走査電極引回し部32…および各
信号電極引回し部31…同士間のシール5上の空間に設
けられたダミー電極の介在率および重なり率も上記の走
査電極引回し部32および信号電極引回し部31の表示
用電極およびダミー電極の介在率および重なり率、およ
び液晶封入口側電極部33のダミー電極の介在率および
重なり率に合わせて4辺でほぼ同じになるように揃えて
いる。
【0136】上記の介在率および重なり率は、設計上の
介在率および重なり率であり、実際に信号電極基板1と
走査電極基板2をシール5によって貼り合わせた場合に
は、エッチング等の製造工程により表示用電極およびダ
ミー電極の介在率および重なり率が若干変わるおそれが
ある。
【0137】そこで、本実施例では、液晶表示装置完成
後において、表示用電極およびダミー電極の介在率およ
び重なり率の測定を行った。この測定には、前述した表
2に示す設計条件に基づいて形成された液晶表示装置を
2つ用いた。そして、この測定結果は、以下の表3・4
に示すようになった。
【0138】
【表3】
【0139】
【表4】
【0140】上記の表3・4から、表2に示す設計条件
に比べて表示用電極およびダミー電極の4辺での重なり
率のバラツキが大きくなっていることが分かる。しかし
ながら、表3・4程度の表示エリアにおける4辺での重
なり率のバラツキでは、明るさの濃淡の差が若干異なる
が、許容レベルであった。つまり、表2で示した設計条
件に基づいて形成された液晶表示装置では、シール5の
4辺での表示用電極およびダミー電極の重なり率に多少
のバラツキは生じるものの、表示エリアの中央部とシー
ル5近傍との濃淡ムラを許容範囲内に低減することがで
きることがわかった。
【0141】上記のシール5の4辺での重なり率のバラ
ツキは、4辺で0%に近いほど表示品位は向上するが、
表3・4から、シール5の4辺での重なり率のバラツキ
が±5%以下であれば良品レベルとなることが分かる。
そして、重なり率のバラツキが±3%以内であれば、さ
らに品位は向上し、±1%以内に抑えることができれ
ば、4辺での濃淡差の無い高品位の表示を可能とするこ
とができる。
【0142】よって、本実施例の場合、4辺での重なり
率のバラツキの所定値は、±5%が好ましく、さらに±
3%が好ましく、より好ましくは±1%である。4辺で
の重なり率のバラツキの所定値を設定し、重なり率の絶
対値のバラツキをこの所定値以下となるように、シール
5の4辺での表示用電極およびダミー電極を形成すれ
ば、シール内で支柱の役割を果たすことによりシール5
の厚みを決定しているシール内スペーサ6のガラスビー
ズの存在率がほぼ一定となり、シール5の厚みを4辺で
ほぼ同一にすることができる。これにより、表示エリア
のシール5近傍の4辺での濃度ムラを低減することがで
きるので、表示品位を向上させることができる。
【0143】また、介在率の4辺でのバラツキの絶対値
を±10%以下に抑えるように、シール5の4辺での表
示用電極およびダミー電極を形成すれば、シール5上で
シール内スペーサ6のガラスビーズが、表示用電極とダ
ミー電極とに挟持される部分、表示用電極またはダミー
電極のみが存在する部分で挟持される部分、および上記
の何れの電極も存在しない部分で挟持される部分の専有
する割合の4辺でのバラツキの絶対値が所定値以下とな
り、シール5の厚みを4辺でほぼ同一にすることができ
る。これにより、表示エリアのシール5近傍の4辺での
濃度ムラを低減することができるので、表示品位を向上
させることができる。
【0144】なお、上記介在率および重なり率のバラツ
キは、上述したようにエッチング等の製造工程によって
決定される。したがって、表示用電極やダミー電極の形
成時のエッチング精度を向上させて、エッチングによる
バラツキを低減することにより、介在率および重なり率
のバラツキを0%に限りなく近づけることができ、表示
品位をさらに向上させることができる。
【0145】〔実施例3〕本発明のさらに他の実施例に
ついて図20ないし図24に基づいて説明すれば、以下
の通りである。説明の便宜上、前記の実施例1および2
において、定義した電極ピッチおよび線幅に使用した記
号をそのまま使用するものとする。
【0146】本実施例では、前記の実施の形態3で説明
した走査電極引回し部42、信号電極引回し部41、液
晶封入口側電極部43における表示用電極およびダミー
電極のシール5での介在率および重なり率のバラツキに
ついて述べる。
【0147】なお、本実施例では、前記の実施例1およ
び2同様、設計の簡易化のために、“電極の線幅/電極
ピッチ”を介在率とし、また、“対向する2電極の線幅
のうち狭い方の線幅/電極ピッチ”を重なり率として、
走査電極引回し部42、信号電極引回し部41および液
晶封入口側電極部43の設計を行っている。
【0148】それぞれの電極引回し部では、2重ダミー
電極が電極引回し部に重なるように、それぞれ対向する
基板上に形成されている。さらに、端子部I・IIの端子
群の間についてもダミー電極が、介在率および重なり率
を一定にするように形成されている。
【0149】本実施例は、電極引回し部の配線抵抗と、
介在率および重なり率を所定の範囲の値にするため、前
記の実施例1と相違して2重ダミー電極の線幅を対向す
る電極の線幅と異ならせて設計する点で、前記の実施例
2と同様である。
【0150】そして、図11に示したように、端子部I
に比べて端子部IIは3倍の本数の接続端子を持ってい
る。したがって、端子部IIから延びる表示用電極の幅
は、端子部Iから延びる表示用電極の幅に比べて約1/
3になっており、端子部IIの引回し電極31のピッチは
端子部Iのピッチよりも狭く形成されている。そのた
め、端子部Iの走査電極引回し部32の引回し電極19
間には電極間ダミー電極20が形成されているが、端子
部IIの信号電極引回し部31の引回し電極23間には電
極間ダミー電極は形成されていない。
【0151】また、液晶封入口側電極部33は、シール
5の電極の介在率を他の辺とほぼ同一にするため、シー
ル5において表示用電極およびダミー電極の電極幅を狭
めてある。
【0152】まず、走査電極引回し部42の場合、図2
1および図22に示すように、引回し電極19の直線部
19aの電極ピッチaを0.2400mm、直線部19
aの線幅bを0.0476mm、電極間ダミー電極20
の線幅cを0.1524mm、引回し電極19の傾斜部
19bの電極ピッチdを0.1413mm、傾斜部19
bの線幅eを0.1183mmとして設計されるととも
に、引回し電極19の直線部19aに対応する2重ダミ
ー電極44の電極ピッチlを0.2400mm、直線部
19aに対応する2重ダミー電極44の線幅mを0.0
319mm、電極間ダミー電極20に対応する2重ダミ
ー電極44の線幅nを0.0797mm、引回し電極1
9の傾斜部19bに対応する2重ダミー電極44の電極
ピッチoを0.1413mm、傾斜部19bに対応する
2重ダミー電極44の線幅pを0.0657mmとして
設計される。
【0153】つぎに、信号電極引回し部41の場合、図
23に示すように、引回し電極23の直線部23aの電
極ピッチfを0.0860mm、直線部23aの線幅g
を0.0400mm、引回し電極23の傾斜部23bの
電極ピッチhを0.0732mm、傾斜部23bの線幅
iを0.0572mmとして設計されるとともに、引回
し電極23の直線部23aに対応する2重ダミー電極4
5の電極ピッチqを0.0860mm、直線部29aに
対応する2重ダミー電極45の線幅rを0.0672m
m、引回し電極23の傾斜部23bに対応する2重ダミ
ー電極45の電極ピッチsを0.0732mm、傾斜部
23bに対応する2重ダミー電極45の線幅tを0.0
340mmとして設計される。
【0154】最後に、液晶封入口側電極部43の場合、
図24に示すように、延設電極25の電極ピッチjを
0.3510mm、延設電極25の線幅kを0.293
9mmとして設計されるとともに、2重ダミー電極46
の電極ピッチuを0.3510mm、2重ダミー電極4
6の線幅vを0.1633mmとして設計される。
【0155】このようにして設計された、走査電極引回
し部42、信号電極引回し部41および液晶封入口側電
極部43を有する、図20に示すような、液晶表示装置
での表示用電極およびダミー電極の介在率および重なり
率は、以下の表5に示すようになる。
【0156】
【表5】
【0157】表5より、液晶表示装置の表示エリアの外
周部の各辺のシール5上に存在する表示用電極およびダ
ミー電極の介在率および重なり率が、ほぼ同一になって
いることが分かる。この場合、介在率は、表示用電極お
よび電極間ダミー電極の介在率と2重ダミー電極の介在
率との和である。このときの表示用電極の配線抵抗は、
各辺で均一となるように設計されている。
【0158】そして、上記のように設計された表示用電
極およびダミー電極を有する信号電極基板1と走査電極
基板2を用いてSTN型カラー液晶表示装置を形成した
結果、表示エリア外周部の4辺それぞれの明るさの濃淡
が均一となった。さらに、シール5中に含まれるシール
内スペーサ6のガラスビーズの直径を調整することによ
って、4辺全ての表示エリアのシール近傍の明るさの濃
淡を、表示エリア中央部の明るさの濃淡に合わせること
が可能となった。
【0159】なお、各走査電極引回し部42…および各
信号電極引回し部41…同士間のシール5上の空間に設
けられたダミー電極の介在率および重なり率も上記の走
査電極引回し部42および信号電極引回し部41の表示
用電極およびダミー電極の介在率および重なり率、およ
び液晶封入口側電極部43の介在率および重なり率に合
わせて4辺でほぼ同じになるように揃えている。
【0160】上記の各実施例1〜3では、電極引回し部
における電極のピッチを等間隔に設計した場合について
説明したが、シール5における表示用電極およびダミー
電極の介在率および重なり率のバラツキを4辺でほぼ同
一にすることができるようにすれば、上記ピッチを等間
隔にする必要はなく、ピッチが変動するものであっても
同様の効果を得ることができる。
【0161】以下に、上記の実施例1〜3に対する比較
例として、シール5の4辺での表示用電極およびダミー
電極の介在率および重なり率のバラツキを特に考慮しな
いで設計した液晶表示装置について説明する。
【0162】〔比較例〕本比較例では、従来の技術で説
明した図32に示す液晶表示装置の走査電極引回し部1
44、信号電極引回し部143、液晶封入口側電極部1
47の設計について説明する。なお、上記の走査電極引
回し部144、信号電極引回し部143、液晶封入口側
電極部147の構成は、前記の実施例2と同じであり、
各電極ピッチおよび線幅が異なっているものとする。し
たがって、各部の説明図は、実施例2の図14、図1
6、図18を用いる。
【0163】まず、走査電極引回し部144の場合、図
14に示すように、引回し電極19の直線部19aの電
極ピッチaを0.2000mm、直線部19aの線幅b
を0.0745mm、電極間ダミー電極20の線幅cを
0.0993mm、引回し電極19の傾斜部19bの電
極ピッチdを0.1530mm、傾斜部19bの線幅e
を0.1380mmとして設計されるとともに、引回し
電極19の直線部19aに対応する2重ダミー電極34
の電極ピッチlを0.2000mm、直線部19aに対
応する2重ダミー電極34の線幅mを0.0545m
m、電極間ダミー電極20に対応する2重ダミー電極3
4の線幅nを0.0793mm、引回し電極19の傾斜
部19bに対応する2重ダミー電極34の電極ピッチo
を0.2000mm、傾斜部19bに対応する2重ダミ
ー電極34の線幅pを0.1180mmとして設計され
る。
【0164】つぎに、信号電極引回し部143の場合、
図16に示すように、引回し電極23の直線部23aの
電極ピッチfを0.0710mm、直線部23aの線幅
gを0.0416mm、引回し電極23の傾斜部23b
の電極ピッチhを0.0695mm、傾斜部23bの線
幅iを0.0544mmとして設計されるとともに、引
回し電極23の直線部23aに対応する2重ダミー電極
34の電極ピッチqを0.0710mm、直線部29a
に対応する2重ダミー電極34の線幅rを0.0216
mm、引回し電極23の傾斜部23bに対応する2重ダ
ミー電極34の電極ピッチsを0.0695mm、傾斜
部23bに対応する2重ダミー電極34の線幅tを0.
0344mmとして設計される。
【0165】最後に、液晶封入口側電極部147の場
合、図18に示すように、延設電極25の電極ピッチj
を0.2730mm、延設電極25の線幅kを0.25
30mmとして設計されるとともに、2重ダミー電極3
6の電極ピッチuを0.2730mm、2重ダミー電極
36の線幅vを0.2330mmとして設計される。
【0166】このようにして設計された、走査電極引回
し部144、信号電極引回し部143および液晶封入口
側電極部147を有する、図32に示すような、液晶表
示装置での表示用電極およびダミー電極の介在率および
重なり率は、以下の表6に示すようになる。
【0167】
【表6】
【0168】表6より、液晶表示装置の表示エリアの外
周部の各辺のシール5上に存在する表示用電極およびダ
ミー電極の介在率および重なり率の値にバラツキが生じ
ていることが分かる。この場合、介在率は、表示用電極
および電極間ダミー電極の介在率と2重ダミー電極の介
在率との和である。このときの表示用電極の配線抵抗
は、各辺で均一となるように設計されている。
【0169】そして、上記のように設計された表示用電
極およびダミー電極を有する基板141・142を用い
てSTN型カラー液晶表示装置を形成した結果、表示エ
リア外周部のシール145近傍の4辺それぞれの明るさ
の濃淡が不均一なもの(上辺と下辺は同レベル)となっ
た。さらに、シール145中に含まれるシール内スペー
サ6のガラスビーズの直径を調整することによっても、
4辺全ての表示エリアのシール145近傍の明るさの濃
淡を、表示エリア中央部の明るさの濃淡に合わせること
が不可能であった。
【0170】以上のことから、本発明のように、シール
上に存在する表示用電極およびダミー電極の介在率およ
び重なり率のバラツキを、表示エリアの4辺で所定値以
下となるように、上記表示用電極およびダミー電極を形
成することで、表示エリアの中央部とシール近傍との液
晶層の厚みをほぼ均一にすることができる。これによ
り、液晶層の厚みの差により生じる明るさの濃淡のバラ
ツキを無くすことができるので、表示品位を向上させる
ことができる。
【0171】なお、本発明の実施の形態および実施例で
は、液晶の特性のマージンが狭い、高表示品位、高速応
答、高精細化、狭額縁を要求される液晶表示装置のう
ち、STN型カラー液晶表示装置に本発明を適用した場
合について説明したが、これに限定されるものではな
く、TN型の液晶表示装置においても適用可能であり、
さらに他の方式の液晶表示装置にも適用可能である。
【0172】また、上記した各実施の形態および実施例
では、介在率および重なり率との両方が所定値内のバラ
ツキを有するように説明したが、少なくとも重なり率が
所定値内のバラツキとなるように設定すれば、シール内
で支柱の役割を果たすことによりシールの厚みを決定し
ているガラスビーズの存在率がほぼ一定となり、シール
の厚みを4辺でほぼ同一にすることができる。これによ
り、表示エリアのシール近傍の4辺での濃度ムラを低減
することができるので、表示品位を向上させることがで
きる。
【0173】
【発明の効果】請求項1の発明の液晶表示装置は、以上
のように、複数本の表示用電極が形成された一対の基板
と、上記一対の基板の電極形成面を対向させて接続する
ためのシールと、上記一対の基板とシールとで囲まれた
空間に液晶を封入して形成された液晶層と、上記液晶層
の厚みを表示エリア内で均一化させるためのダミー電極
とを有し、上記表示用電極およびダミー電極は、上記シ
ール上の4辺に介在し、このシール上で、互いに対向す
る表示用電極およびダミー電極の重なり度合いを示す重
なり率の4辺でのバラツキの絶対値が所定値以下となる
ように形成されている構成である。
【0174】それゆえ、シール上で、互いに対向する表
示用電極およびダミー電極の重なり度合いを示す重なり
率の4辺でのバラツキの絶対値が所定値以下となるよう
に形成されているので、シール内で支柱の役割を果たす
ことによりシールの厚みを決定しているガラスビーズの
存在率がほぼ一定となり、シールの厚みを4辺でほぼ同
一にすることができる。これにより、表示エリアのシー
ル近傍の4辺での濃度ムラを低減することができるの
で、表示品位を向上させることができるという効果を奏
する。
【0175】請求項2の発明の液晶表示装置は、以上の
ように、請求項1の構成に加えて、上記表示エリア内か
らの表示用電極の電極引回し部は、外部回路との接続端
子に対応するように複数のブロックに分割され、かつ、
各ブロックの電極引回し部の電極が、表示エリア側より
も外部回路との接続端子側の方が配置密度が高くなるよ
うに形成されるとともに、表示エリア内の表示用電極お
よび外部回路との接続端子に平行に形成された領域のシ
ール上の表示用電極およびダミー電極の重なり率と、上
記領域以外のシール上の表示用電極およびダミー電極の
重なり率とのバラツキの絶対値が、所定値以下となるよ
うに形成されている構成である。
【0176】それゆえ、請求項1の構成による効果に加
えて、表示用電極の電極引回し部が外部回路との接統端
子に対応するように複数のブロックに分割され、かつ、
表示エリア側の表示用引回し電極の配置密度よりも外部
回路との接続端子側の表示用引回し電極の配置密度の方
が高くなるように設計されることで、例えば、配線抵抗
を所定値に保つために、有効表示エリア内の表示用電極
と外部回路との接続端子を結ぶ電極引回し部のうち、有
効表示エリア内の表示用電極に平行な領域と平行でない
領域の電極幅を異ならせた場合でも、上記の有効表示エ
リア内の表示用電極と外部回路との接続端子を結ぶ電極
引回し部のうち、有効表示エリア内の表示用電極に平行
な領域と平行でない領域に対向する表示用電極およびダ
ミー電極の重なり率のバラツキの絶対値が所定値以下と
なるように、表示用電極およびダミー電極を形成してい
るので、電極引回し部の1ブロックのうちの有効表示エ
リア内の表示用電極に平行な領域と平行でない領域の占
有率の差による濃度ムラを低減することができ、さら
に、4辺の重なり率が異なることによる濃度ムラを低減
することができるという効果を奏する。
【0177】請求項3の発明の液晶表示装置は、以上の
ように、請求項1または2の構成に加えて、上記ダミー
電極は、表示用電極間に形成される電極間ダミー電極
と、これら表示用電極および電極間ダミー電極が形成さ
れた基板の対向基板上に形成される2重ダミー電極とを
含み、上記2重ダミー電極が、上記の表示用電極および
電極間ダミー電極に対向して形成される構成である。
【0178】それゆえ、請求項1または2の構成による
効果に加えて、基板に挟持されるシールを、上下2枚の
基板とも電極を有する部分に対応するシールと、上下2
枚の基板とも電極の無い部分に対応するシールとに分け
ることができる。つまり、一方の基板にのみ電極を有す
るシール部分を無くすことができる。これにより、シー
ルに含まれるシール内スペーサのガラスビーズ等の厚み
調整部材によって、シールの厚みの均一化を容易に行う
ことができる。しかも、シール上で対向する表示用電極
およびダミー電極は、4辺での重なり率のバラツキの絶
対値が所定値以下となるように形成されているので、シ
ールの厚みを4辺でほぼ同一にすることが容易になると
いう効果を奏する。
【0179】請求項4の発明の液晶表示装置は、以上の
ように、請求項3の構成に加えて、上記2重ダミー電極
は、その線幅が対向する表示用電極および電極間ダミー
電極の線幅と所定値分だけ異なるように形成されている
構成である。
【0180】それゆえ、請求項3の構成による効果に加
えて、2重ダミ一電極は、その線幅が対向する表示用電
極および電極間ダミ一電極の線幅と所定値分だけ異なる
ように形成されていることで、表示用電極の配線抵抗値
を所定値に保ちながら重なり率を調節することが可能と
なり、さらに、基板の貼り合わせ時の対向する電極同士
のずれを吸収することができるという効果を奏する。
【0181】請求項5の発明の液晶表示装置は、以上の
ように、請求項3または4の構成に加えて、上記重なり
率が、表示用電極と2重ダミー電極の重なり率と、電極
間ダミー電極と2重ダミー電極の重なり率との和である
という構成である。
【0182】それゆえ、請求項3または4の構成による
効果に加えて、対向する表示用電極およびダミー電極の
重なり率が、対向する表示用電極と2重ダミー電極の重
なり率と、電極間ダミー電極と2重ダミー電極の重なり
率との和であることで、表示用電極と2重ダミー電極の
重なり率と、電極間ダミー電極と2重ダミー電極の重な
り率とがそれぞれ異なる値となっても、その和がシール
の4辺でほぼ同一であればよいことになる。これによ
り、最終的にシールの全ての辺で表示用電極およびダミ
ー電極の重なり率がほぼ同一となればよいため、表示用
電極、電極間ダミー電極および2重ダミー電極の重なり
率を全て均一にする必要がなくなる。したがって、液晶
表示装置の電極の設計を容易にし、量産性を向上させる
ことができるという効果を奏する。
【0183】請求項6の発明の液晶表示装置は、以上の
ように、請求項1ないし5の何れかの構成に加えて、上
記表示用電極およびダミー電極の重なり率は、対向する
表示用電極およびダミー電極の重なり部分のピッチに対
する線幅の割合であるという構成である。
【0184】それゆえ、請求項1ないし5の何れかの構
成による効果に加えて、重なり率は、表示用電極および
ダミー電極の形成ピッチに対する電極の線幅の割合であ
ることで、実際に表示用電極およびダミー電極を基板上
に形成するときの設計を容易にすることができるという
効果を奏する。
【0185】請求項7の発明の液晶表示装置は、以上の
ように、請求項1ないし6の何れかの構成に加えて、上
記液晶表示装置の表示用電極およびダミー電極は、シー
ル上の4辺に介在し、このシール上での表示用電極およ
びダミー電極が専有する割合を示す介在率の4辺でのバ
ラツキの絶対値が、所定値の範囲内に収まるように形成
されている構成である。
【0186】それゆえ、請求項1ないし6の何れかの構
成による効果に加えて、シール上での表示用電極および
ダミー電極が専有する割合を示す介在率の4辺でのバラ
ツキの絶対値が所定値以下となるように形成されること
で、シール内スペーサのガラスビーズが、表示用電極と
ダミー電極とに挟持される部分、表示用電極またはダミ
ー電極のみが存在する部分で挟持される部分、および上
記の何れの電極も存在しない部分で挟持される部分の専
有する割合の4辺でのバラツキの絶対値が所定値以下と
なり、シールの厚みを4辺でほぼ同一にすることができ
る。これにより、表示エリアのシール近傍の4辺での濃
度ムラを低減することができるので、表示品位を向上さ
せることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る液晶表示装置の概略
構成図である。
【図2】図1に示す液晶表示装置に設けられた走査電極
引回し部の要部拡大図である。
【図3】図2に示す走査電極引回し部のA−A線矢視断
面図である。
【図4】図1に示す液晶表示装置に設けられた信号電極
引回し部の要部拡大図である。
【図5】図4に示す信号電極引回し部のB−B線矢視断
面図である。
【図6】図1に示す液晶表示装置に設けられた液晶封入
口側電極部の要部拡大図である。
【図7】図6に示す液晶封入口側電極部のC−C線矢視
断面図である。
【図8】図2に示す走査電極引回し部の中央付近の概略
構成図である。
【図9】図2に示す走査電極引回し部の他の構成を示す
概略構成図である。
【図10】図1に示す液晶表示装置の概略断面図であ
る。
【図11】図1に示す液晶表示装置に設けられたカラー
フィルタ層と信号電極および走査電極との関係を示す説
明図である。
【図12】重なり率の説明図である。
【図13】本発明の他の実施の形態に係る液晶表示装置
の概略構成図である。
【図14】図13に示す液晶表示装置に設けられた走査
電極引回し部の要部拡大図である。
【図15】図14に示す走査電極引回し部のD−D線矢
視断面図である。
【図16】図13に示す液晶表示装置に設けられた信号
電極引回し部の要部拡大図である。
【図17】図16に示す信号電極引回し部のE−E線矢
視断面図である。
【図18】図13に示す液晶表示装置に設けられた液晶
封入口側電極部の要部拡大図である。
【図19】図18に示す液晶封入口側電極部のF−F線
矢視断面図である。
【図20】本発明のさらに他の実施の形態に係る液晶表
示装置の概略構成図である。
【図21】図20に示す液晶表示装置に設けられた走査
電極引回し部の要部拡大図である。
【図22】図21に示す走査電極引回し部のG−G線矢
視断面図である。
【図23】図20に示す液晶表示装置に設けられた信号
電極引回し部の要部拡大図である。
【図24】図20に示す液晶表示装置に設けられた液晶
封入口側電極部の要部拡大図である。
【図25】図1に示す液晶表示装置での濃度ムラを比較
するための説明図である。
【図26】図25に示す説明図に基づいて測定した結果
を示すグラフである。
【図27】図25に示す説明図に基づいて測定した結果
を示すグラフである。
【図28】従来の液晶表示装置の概略断面図である。
【図29】従来の液晶表示装置の概略構成図である。
【図30】従来の液晶表示装置の概略構成図である。
【図31】従来の液晶表示装置の概略構成図である。
【図32】従来の液晶表示装置の概略構成図である。
【図33】従来の液晶表示装置におけるシール部分にお
ける概略断面図である。
【符号の説明】
1 信号電極基板(基板) 2 走査電極基板(基板) 3 信号電極 4 走査電極 5 シール 6 シール内スペーサ 7 絶縁膜 8 配向膜 9 液晶層 10 セル内スペーサ 11 オーバーコート層 12 カラーフィルタ層 13 ブラックマトリックス 14 液晶封入口 15 信号電極引回し部 16 走査電極引回し部 17 液晶封入口側電極部 18 接続端子 19 引回し電極(表示用電極) 20 電極間ダミー電極(ダミー電極) 21 2重ダミー電極(ダミー電極) 22 接続端子 23 引回し電極(表示用電極) 24 2重ダミー電極(ダミー電極) 25 延設電極(ダミー電極) 26 2重ダミー電極(ダミー電極) 31 信号電極引回し部 32 走査電極引回し部 33 液晶封入口側電極部 34 2重ダミー電極(ダミー電極) 35 2重ダミー電極(ダミー電極) 36 2重ダミー電極(ダミー電極) 41 信号電極引回し部 42 走査電極引回し部 43 液晶封入口側電極部 44 2重ダミー電極(ダミー電極) 45 2重ダミー電極(ダミー電極) 46 2重ダミー電極(ダミー電極)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲吉▼村 和也 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数本の表示用電極が形成された一対の基
    板と、 上記一対の基板の電極形成面を対向させて接続するため
    のシールと、 上記一対の基板とシールとで囲まれた空間に液晶を封入
    して形成された液晶層と、 上記液晶層の厚みを表示エリア内で均一化させるための
    ダミー電極とを有し、 上記表示用電極およびダミー電極は、上記シール上の4
    辺に介在し、このシール上で、互いに対向する表示用電
    極およびダミー電極の重なり度合いを示す重なり率の4
    辺でのバラツキの絶対値が所定値以下となるように形成
    されていることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】上記表示エリア内からの表示用電極の電極
    引回し部は、 外部回路との接続端子に対応するように複数のブロック
    に分割され、かつ、各ブロックの電極引回し部の電極
    が、表示エリア側よりも外部回路との接続端子側の方が
    配置密度が高くなるように形成されるとともに、 表示エリア内の表示用電極および外部回路との接続端子
    に平行に形成された領域のシール上の表示用電極および
    ダミー電極の重なり率と、上記領域以外のシール上の表
    示用電極およびダミー電極の重なり率とのバラツキの絶
    対値が、所定値以下となるように形成されていることを
    特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】上記ダミー電極は、表示用電極間に形成さ
    れる電極間ダミー電極と、これら表示用電極および電極
    間ダミー電極が形成された基板の対向基板上に形成され
    る2重ダミー電極とを含み、 上記2重ダミー電極が、上記の表示用電極および電極間
    ダミー電極に対向して形成されることを特徴とする請求
    項1または2記載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】上記2重ダミー電極は、その線幅が対向す
    る表示用電極および電極間ダミー電極の線幅と所定値分
    だけ異なるように形成されていることを特徴とする請求
    項3記載の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】上記重なり率が、表示用電極と2重ダミー
    電極の重なり率と、電極間ダミー電極と2重ダミー電極
    の重なり率の和であることを特徴とする請求項3または
    4記載の液晶表示装置。
  6. 【請求項6】上記表示用電極およびダミー電極の重なり
    率は、対向する表示用電極およびダミー電極の重なり部
    分のピッチに対する線幅の割合であることを特徴とする
    請求項1ないし5の何れかに記載の液晶表示装置。
  7. 【請求項7】上記液晶表示装置の表示用電極およびダミ
    ー電極は、シール上の4辺に介在し、このシール上での
    表示用電極およびダミー電極が専有する割合を示す介在
    率の4辺でのバラツキの絶対値が、所定値の範囲内に収
    まるように形成されていることを特徴とする請求項1な
    いし6の何れかに記載の液晶表示装置。
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