JPH10227445A - 燃焼装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期着火時やバーナ切替時においても被加熱
体を所望の温度で燃焼することのできる燃焼装置を提供
することを目的とする。 【解決手段】 複数のバーナと、前記複数のバーナによ
って構成された複数のバーナ群と、前記複数のバーナ群
によって被加熱体を燃焼制御する燃焼装置において、前
記被加熱体を燃焼制御する際に前記複数のバーナ群を切
替る切替ルートを備えるとともに、目標燃焼量に応じて
最適な前記切替ルートを選択する選択手段を設ける。ま
た、前記選択手段は、初期着火時に必要な前記複数のバ
ーナ群を選択し、更に、前記バーナ群から別のバーナ群
の燃焼切替時に、前記複数のバーナ群を選択する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、複数のバーナ群に
よって被加熱体を燃焼制御する燃焼装置に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来、複数のバーナ群によって被加熱体
を燃焼制御する燃焼装置は、燃焼中や初期着火時には、
予め決められたバーナ群の組み合わせによって燃焼制御
していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の燃焼装
置においては、燃焼中に使用するバーナ群の組み合わせ
と、初期着火時やバーナ切替時に使用するバーナ群の組
み合わせが同じため、最適に目標となるバーナ群を使用
することができず、例えば一時的に熱量過剰な状態にな
り、被加熱体が所望の温度になるように燃焼制御するこ
とができなかった。また、燃焼しているバーナ群から燃
焼していないバーナ群に燃焼を切り替える際に、確実に
火移りできないという問題もあった。

【０００４】従って、本発明は、初期着火時やバーナ切
替時においても被加熱体を所望の温度で燃焼することの
できる燃焼装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明においては、複数のバーナと、前記複数のバ
ーナによって構成された複数のバーナ群と、前記複数の
バーナ群によって被加熱体を燃焼制御する燃焼装置にお
いて、前記被加熱体を燃焼制御する際に前記複数のバー
ナ群を切替る切替ルートを備えるとともに、目標燃焼量
に応じて最適な前記切替ルートを選択する選択手段を設
けたことを特徴とする。

【０００６】更に、前記選択手段は、初期着火時に必要
な前記複数のバーナ群を選択することを特徴とする。

【０００７】更に、前記選択手段は、前記バーナ群から
別のバーナ群の燃焼切替時に、前記複数のバーナ群を選
択することを特徴とする。

【０００８】また、複数のバーナと、前記複数のバーナ
によって構成された複数のバーナ群と、前記複数のバー
ナ群によって被加熱体を燃焼制御する燃焼装置におい
て、前記燃焼制御する際に使用する複数のバーナ群の組
み合わせと初期着火時に使用する前記複数のバーナ群の
組み合わせとを異ならせたことを特徴とする。

【０００９】また、複数のバーナと、前記複数のバーナ
によって構成された複数のバーナ群と、前記複数のバー
ナ群によって被加熱体を燃焼制御する燃焼装置におい
て、前記燃焼制御する際に使用する複数のバーナ群の組
み合わせと前記複数のバーナ切替時に使用する前記複数
のバーナ群の組み合わせとを異ならせたことを特徴とす
る。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面により詳細に説明する。

【００１１】図１は、本発明をガス給湯機に適用した燃
焼装置の一実施形態を示したブロック図である。

【００１２】上記ガス給湯機は、図示のように、給湯機
本体１、水源から給湯機本体１に水を供給するための給
水管３、及び給湯機本体１内で加熱された水を給湯端末
に供給するための給湯管５で構成されている。給湯機本
体１内には、熱交換器７、燃焼必要な空気を燃焼部に供
給するための送風機９をも備える。さらに複数のバーナ
で構成された３つのバーナ群１１、１３、１５を備えて
おり、着火の際必ず燃焼するバーナ群１１の両端に、バ
ーナ群１３、バーナ群１５が備えられている。

【００１３】また、バーナ群１１には２本のバーナ、バ
ーナ群１３には４本のバーナ、バーナ群１５には３本の
バーナで構成され、合計９本のバーナで構成されてい
る。また、バーナ群１１のバーナの上部には着火する際
に必要なイグナイタ３１が設けられている。

【００１４】複数のバーナ群１１、１３、１５にガスを
供給するためのガス供給管１７が設けられ、ガス供給管
にはガスの供給を開始／停止するための元電磁弁２９、
供給するガス量を可変するための比例弁２７がそれぞれ
備えられている。さらにそれぞれのバーナ群１１、１
３、１５にガスの供給を開始／停止するための電磁弁２
１、２３、２５が備えられている。

【００１５】次に実際に燃焼する際の動作について説明
する。

【００１６】必要燃焼量は給水管に流れる水の通水量及
び入水温度、リモコン（図示しない）等によって設定さ
れる設定温度等から演算される。その必要燃焼量から複
数のバーナ群の組み合わせにより燃焼される。

【００１７】最小燃焼時には電磁弁２１が開かれた状
態、つまりバーナ群１１の２本のバーナで燃焼されてお
り、他の電磁弁２３、２５は閉じられている。更に必要
燃焼量が大きくなると電磁弁２１は閉じ、電磁弁２３が
開き、バーナ群１３の４本のバーナで燃焼される。更に
必要燃焼量が大きくなると電磁弁２５が開き、バーナ群
１３、及び１５の７本のバーナで燃焼され、最大燃焼量
で燃焼する際には全ての電磁弁２１、２３、２５が開
き、全バーナ群１１、１３、１５の９本のバーナで燃焼
される。つまり、バーナ本数が２本、４本、７本、９本
の合計４パターンのバーナ群の組合わせにより燃焼制御
される。

【００１８】次に、初期着火時の動作について図２によ
り説明する。

【００１９】初期着火は、イグナイタ３１により着火さ
れるバーナ群１１は必ず使用されるため、バーナ群１１
を燃焼させるための電磁弁２１は必ず開になる。いま、
全ての電磁弁は閉状態から（ステップＳ１）上述した必
要燃焼量を演算し（ステップＳ２）、バーナ本数が決定
される（ステップＳ３）。例えば、必要燃焼量により初
期着火にバーナ２本必要であると決定されると電磁弁２
１のみ開かれ（ステップＳ４）、バーナ群１１の２本の
バーナにより初期着火が行われる。バーナ４本必要であ
ると決定されるとまず電磁弁２１のみが開き（ステップ
Ｓ５）、次に電磁弁２３が開き（ステップＳ６）、バー
ナ群１１及びバーナ群１３の合計６本のバーナにより燃
焼され、最終的に電磁弁２１が閉じ（ステップＳ７）、
バーナ群１３の４本のバーナにより初期着火が行われ
る。バーナ７本必要であると決定されると電磁弁２１及
び電磁弁２３が開き（ステップＳ８）、バーナ群１１及
びバーナ群１３の６本のバーナにより燃焼され、次に電
磁弁２５が開き（ステップＳ９）全てのバーナ群の合計
９本のバーナにより燃焼され、最終的に電磁弁２１が閉
じ（ステップＳ１０）、バーナ群１３、１５の７本のバ
ーナにより初期着火が行われる。バーナ本数が９本必要
であると決定されると電磁弁２１及び電磁弁２３が開き
（ステップＳ１１）、バーナ群１１、１３の６本のバー
ナにより燃焼され、次に電磁弁２５が開き（ステップＳ
１２）、全バーナ群の合計９本のバーナにより燃焼さ
れ、最終的に全バーナ群のバーナ９本により初期着火が
行われる。このように目標となるバーナ本数により初期
着火に使用するバーナ群の組み合わせを変え、さらに上
述した通常燃焼で使用するバーナ群の４パターン以外の
組み合わせ、例えば電磁弁２１、電磁弁２３が開かれた
組み合わせであるバーナ群１１、１３のバーナ６本で燃
焼するという状態を用いることにより、最良のルートで
着火することができる。

【００２０】次に、バーナ切替時の火移り動作について
説明する。

【００２１】いま最小燃焼量付近で燃焼されている状
態、具体的には電磁弁２１のみが開かれバーナ群１１の
バーナ２本で燃焼されている状態から、設定温度等の変
更により、さらに燃焼量が必要になりバーナ４本に切り
替わる場合、まず電磁弁２３が開かれ、バーナ群１１、
１３のバーナ６本で燃焼する状態から電磁弁２１が閉じ
られ、最終的にバーナ群１３のバーナ４本に切り替わ
る。同様に７本に切り替わる場合は、電磁弁２３が開か
れバーナ群１１、１３のバーナ６本で燃焼後、さらに電
磁弁２５が開かれ全バーナ群のバーナ９本で燃焼された
後、電磁弁２１が閉じられ最終的にバーナ群１３、１５
のバーナ７本に切り替わる。更にバーナ９本に切り替わ
る場合も、電磁弁２３が開かれバーナ群１１、１３バー
ナ６本で燃焼後、さらに電磁弁２５が開かれ最終的に全
バーナ群のバーナ９本に切り替わる。

【００２２】次に電磁弁２３のみが開かれ、バーナ群１
３のバーナ４本で燃焼している状態からバーナ本数が切
替る場合について説明する。

【００２３】バーナ群１１のバーナ２本に切り替わる場
合、まず電磁弁２１が開かれバーナ群１１、１３のバー
ナ６本で燃焼する状態から電磁弁２３が閉じられ、最終
的にバーナ群１１のバーナ２本に切り替わる。同様にバ
ーナ７本に切り替わる場合は、電磁弁２１が開かれバー
ナ群１１、１３のバーナ６本で燃焼後、さらに電磁弁２
５が開かれ全バーナ群のバーナ９本で燃焼された後、電
磁弁２１が閉じられ最終的にバーナ群１３、１５のバー
ナ７本に切り替わる。更にバーナ９本に切り替わる場合
も、電磁弁２１が開かれバーナ群１１、１３のバーナ６
本で燃焼後、さらに電磁弁２５が開かれ最終的に全バー
ナ群のバーナ９本に切り替わる。

【００２４】次に電磁弁２３、電磁弁２５が開かれバー
ナ群１３、１５のバーナ７本で燃焼している状態からバ
ーナ本数が切替る場合について説明する。

【００２５】バーナ群１１のバーナ２本に切り替わる場
合、電磁弁２１が開かれると共に、電磁弁２５が閉じら
れバーナ群１１、１３のバーナ６本で燃焼後、電磁弁２
３が閉じられ、最終的にバーナ群１１のバーナ２本に切
り替わる。同様にバーナ４本に切り替わる場合は、電磁
弁２５が閉じられ最終的にバーナ群１３のバーナ４本に
切り替わる。更にバーナ９本に切り替わる場合も、電磁
弁２１が開かれ最終的に全バーナ群のバーナ９本に切り
替わる。

【００２６】次に最大燃焼量付近で燃焼されており、全
ての電磁弁が開かれている状態、すなわち電磁弁２１、
電磁弁２３及び電磁弁２５が開かれ、全バーナ群のバー
ナ９本で燃焼している状態からバーナ本数が切替る場合
について説明する。

【００２７】バーナ群１１のバーナ２本に切り替わる場
合、電磁弁２３及び電磁弁２５が閉じられ、最終的にバ
ーナ群１１のバーナ２本に切り替わる。同様にバーナ４
本に切り替わる場合は、電磁弁２１及び電磁弁２５が閉
じられ最終的にバーナ群１３のバーナ４本に切り替わ
る。更にバーナ７本に切り替わる場合も、電磁弁２１が
閉じられ、最終的にバーナ群１３、１５のバーナ７本に
切り替わる。

【００２８】以上説明したように、通常燃焼では使用し
ないバーナ群（上記説明におけるバーナ群１１、１３に
よる燃焼）の組み合わせをバーナ切替時に使用すること
により、最良のルートでバーナ切替の火移りを行うこと
ができる。

【００２９】また、本実施例はバーナ群が３つの場合に
ついて説明したが、複数のバーナ群を備えていればよ
く、バーナ群が３つの場合に限定されないことはいうま
でもない。さらに本実施例はバーナ本数を切り替える際
の制御のしやすさから、着火に必ず使用されるバーナ群
を３つのバーナ群の中央に位置しているが、バーナ群の
位置はいずれであってもよい。

【００３０】

【発明の効果】以上のように構成したことにより、本発
明によれば、燃焼しているバーナ群から燃焼していない
バーナ群に燃焼を切り替える際に、最適な切替ルートを
選択するので、確実に火移りができる。また、通常の燃
焼中に使用するバーナ群の組み合わせ以外のバーナ群の
組み合わせを燃焼バーナ群切替時に使用するために、最
適な切替ルートを実現でき、一時的に熱量過剰になる状
態を防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態の燃焼装置の全体構成を示
すブロック図。

【図２】初期着火時のバーナ群切替動作を示すフローチ
ャート。

【符号の説明】

１１、１３、１５…バーナ群 ２１、２３、２５…電磁弁 ２７…比例弁 ２９…元電磁弁 ３１…イグナイタ

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数のバーナと、前記複数のバーナによ
   って構成された複数のバーナ群と、前記複数のバーナ群
   によって被加熱体を燃焼制御する燃焼装置において、 前記被加熱体を燃焼制御する際に前記複数のバーナ群を
   切替る切替ルートを備えるとともに、目標燃焼量に応じ
   て最適な前記切替ルートを選択する選択手段を設けたこ
   とを特徴とする燃焼装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載の燃焼装置において、 前記選択手段は、初期着火時に必要な前記複数のバーナ
   群を選択することを特徴とする燃焼装置。
3. 【請求項３】 請求項１記載の燃焼装置において、 前記選択手段は、前記バーナ群から別のバーナ群の燃焼
   切替時に、前記複数のバーナ群を選択することを特徴と
   する燃焼装置。
4. 【請求項４】 複数のバーナと、前記複数のバーナによ
   って構成された複数のバーナ群と、前記複数のバーナ群
   によって被加熱体を燃焼制御する燃焼装置において、 前記燃焼制御する際に使用する複数のバーナ群の組み合
   わせと初期着火時に使用する前記複数のバーナ群の組み
   合わせとを異ならせたことを特徴とする燃焼装置。
5. 【請求項５】 複数のバーナと、前記複数のバーナによ
   って構成された複数のバーナ群と、前記複数のバーナ群
   によって被加熱体を燃焼制御する燃焼装置において、 前記燃焼制御する際に使用する複数のバーナ群の組み合
   わせと前記複数のバーナ切替時に使用する前記複数のバ
   ーナ群の組み合わせとを異ならせたことを特徴とする燃
   焼装置。