JPH10227351A - 変動を吸収するプーリ装置 - Google Patents

変動を吸収するプーリ装置

Info

Publication number
JPH10227351A
JPH10227351A JP3042497A JP3042497A JPH10227351A JP H10227351 A JPH10227351 A JP H10227351A JP 3042497 A JP3042497 A JP 3042497A JP 3042497 A JP3042497 A JP 3042497A JP H10227351 A JPH10227351 A JP H10227351A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulley
sleeve
peripheral surface
endless belt
fixed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3042497A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Kato
寛 加藤
Ryoichi Otaki
大滝  亮一
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP3042497A priority Critical patent/JPH10227351A/ja
Publication of JPH10227351A publication Critical patent/JPH10227351A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pulleys (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 無端ベルトにより回転駆動するプーリ3の角
速度変化に拘らず、内側スリーブ1の角速度変化を小さ
く抑える。これにより、上記無端ベルトの耐久性向上を
図る。 【解決手段】 プーリ3を外嵌固定した外側スリーブ2
と、回転軸に外嵌固定する内側スリーブ1とを、サポー
ト軸受4、4により、相対回転自在に組み合わせる。内
側スリーブ1の外周面と外側スリーブ2の内周面との間
に、ローディングカムの如き、カム式の回転伝達機構1
0を設ける。この回転伝達機構10は、プーリ3と回転
軸との間で角速度が異なった場合に、これらプーリ3と
回転軸との間に回転位相差を生じさせつつ、回転力の伝
達を行なわせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の変動を吸収するプー
リ装置は、例えば各種エンジン用補機の一種であるオル
タネータの回転軸の端部に固定し、エンジンのクランク
シャフトの端部に固定した駆動プーリとの間にベルトを
掛け渡す事により、上記オルタネータを駆動する為に利
用する。
【0002】
【従来の技術】オルタネータ等のエンジン用補機は、例
えば自動車の駆動用エンジンのクランクシャフトの端部
に固定した駆動プーリにその一部を掛け渡したベルトに
より駆動する。即ち、エンジン用補機の回転軸の端部に
固定した従動プーリと上記駆動プーリとの間に無端ベル
トを掛け渡し、上記エンジン用補機を、駆動用エンジン
と同期して回転駆動自在としている。
【0003】上記従動プーリとして従来一般的には、単
に上記回転軸に固定しただけのものを使用していた。こ
れに対して近年、ベルトの走行速度が一定若しくは上昇
傾向にある場合には、ベルトから回転軸への動力の伝達
を自在とし、ベルトの走行速度が低下傾向にある場合に
は、プーリと回転軸との相対回転を自在とする、ローラ
クラッチ内蔵型プーリが各種提案され、一部で使用され
ている。例えば、特開平7−31807〜8号公報、同
8−61443号公報、特公平7−72585号公報、
フランス特許公報FR2726059A1等に、上述の
様な機能を有するローラクラッチ内蔵型プーリが記載さ
れている。
【0004】これら各文献に記載されたローラクラッチ
内蔵型プーリは、回転軸に外嵌固定自在なスリーブを有
する。そして、このスリーブの周囲に、円筒状の内周面
を有するプーリを、このスリーブと同心に配置してい
る。そして、これらスリーブの外周面とプーリの内周面
との間に、1対のサポート軸受とローラクラッチとを設
けている。このうちのサポート軸受は、上記プーリに加
わるラジアル荷重を支承しつつ、これらスリーブとプー
リとの相対回転を自在とする。又、上記ローラクラッチ
は、上記プーリがスリーブに対して所定方向に回転する
場合にのみ、プーリからスリーブへの回転力の伝達を自
在とする。
【0005】この様なローラクラッチ内蔵型プーリを使
用する理由は、次の通りである。例えば、上記駆動用エ
ンジンがディーゼルエンジンであった場合、アイドリン
グ時等の低回転時には、図4に示す様に、クランクシャ
フトの角速度の変動が大きくなる。この結果、上記駆動
プーリに掛け渡した無端ベルトの走行速度も細かく変動
する事になる。一方、この無端ベルトにより従動プーリ
を介して回転駆動するオルタネータの回転軸は、この回
転軸並びにこの回転軸に固定したロータ等の慣性質量に
基づき、それ程急激には変動しない。従って、上記従動
プーリを回転軸に対し単に固定しただけの場合には、ク
ランクシャフトの角速度の変動に伴い、上記無端ベルト
と従動プーリとが両方向に擦れ合う傾向となる。この結
果、この従動プーリと擦れ合う無端ベルトに、繰り返し
異なる方向の応力が作用して、この無端ベルトと従動プ
ーリとの間に滑りが発生し易くなったり、或はこの無端
ベルトの寿命が短くなったりする原因となる。
【0006】そこで、この様な従動プーリとして、上記
ローラクラッチ内蔵型プーリを使用する事により、上記
無端ベルトの走行速度が一定若しくは上昇傾向にある場
合には、上記従動プーリから回転軸への回転力の伝達を
自在とし、反対に上記無端ベルトの走行速度が低下傾向
にある場合には、これら従動プーリと回転軸との相対回
転を自在とする。即ち、上記無端ベルトの走行速度が低
下傾向にある場合には、上記従動プーリの角速度を上記
回転軸の角速度よりも遅くして、上記無端ベルトと従動
プーリとの当接部が強く擦れ合う事を防止する。この様
にして、従動プーリと無端ベルトとの擦れ合い部に作用
する応力の方向を一定にし、この無端ベルトと従動プー
リとの間に滑りが発生したり、或はこの無端ベルトの寿
命が低下するのを防止する事を意図している。
【0007】一方、実公昭61−35557号公報に
は、プーリと回転軸との間に緩衝部材を介在する事によ
り無端ベルトの張力変動を抑制し、この無端ベルトの寿
命延長を図る構造が記載されている。上記緩衝部材とし
ては、ばね、或はゴム等の弾性体が考えられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ローラクラッチ内蔵型
プーリの場合、プーリの内側で回転軸が、このプーリに
対して回転するオーバーラン時に、ローラクラッチを構
成する複数のローラの転動面と内輪の外周面及び外輪の
内周面とが摩擦し合い、このローラクラッチが発熱す
る。例えば、エンジンを高速回転させた状態から停止し
た場合、無端ベルトは直ちに停止するのに対して、オル
タネータの回転軸はしばらく回転を続ける。この結果、
上述の様に、ローラクラッチが発熱する。従って、ロー
ラクラッチの耐久性を考慮すると、高回転域での使用は
困難である。
【0009】又、無端ベルトの走行速度が低下傾向から
上昇傾向に移る際に、上記ローラクラッチがオーバーラ
ン状態から接続状態に変化するが、この変化の瞬間に回
転軸の角速度が急変する。即ち、上記無端ベルトを掛け
渡したプーリの角速度が図5に破線αで示す様に変化し
た場合、ローラクラッチ内蔵型プーリの角速度は同図に
実線βで示す様に変化する。この実線βのうち、破線α
から外れた直線域γ、γでは、上記ローラクラッチがオ
ーバーラン状態となる。そして、これら各直線域γ、γ
が終了するx、x点で、上記ローラクラッチがオーバー
ラン状態から接続状態に変化し、上記回転軸の角速度が
急変(急上昇)する。この急変に基づき、上記ローラク
ラッチを構成する上記複数のローラと外輪と内輪とに衝
撃荷重が加わり、このローラクラッチの耐久性を悪化さ
せる。又、慣性質量を有する上記回転軸の速度を急変さ
せる為の力を上記無端ベルトが伝達しなければならず、
この無端ベルトにも衝撃荷重が加わる為、この無端ベル
トに滑りや亀裂が発生する等、寿命低下の原因となる。
【0010】一方、プーリと回転軸との間に緩衝部材を
介在させる構造の場合には、実用的な構造を実現する事
が難しい。先ず、緩衝部材としてばねを使用した場合に
は、緩衝部材を内蔵したプーリが大型化し、実用的な大
きさに納める事が難しい。又、緩衝部材としてゴム等の
弾性材を使用した場合には、この弾性材の材質の面か
ら、コスト、耐久性の総てを満足する事が難しい。本発
明の変動を吸収するプーリ装置は、この様な事情に鑑み
て、角速度が変化する駆動プーリにより駆動される無端
ベルトの耐久性を向上させる事ができる、現実的な構造
を実現すべく発明したものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の変動を吸収する
プーリ装置は、回転軸に外嵌固定自在なスリーブと、こ
のスリーブの周囲にこのスリーブと同心に配置したプー
リと、これらスリーブの外周面とプーリの内周面との間
に設け、このプーリに加わるラジアル荷重を支承しつつ
これらスリーブとプーリとの相対回転を自在とするサポ
ート軸受と、上記スリーブの外周面で上記サポート軸受
から外れた部分と上記プーリの内周面で上記サポート軸
受から外れた部分との間に設けた回転伝達機構とを備え
る。そして、この回転伝達機構は、上記スリーブとプー
リとの間で伝達するトルクの大きさに応じて、これらス
リーブとプーリとの回転方向に亙る位相をずらせつつ、
これらスリーブとプーリとの間で回転力を伝達するもの
である。
【0012】
【作用】上述の様な本発明の変動を吸収するプーリ装置
によれば、回転伝達機構が、適宜スリーブとプーリとの
回転方向に亙る位相をずらせつつ、プーリからスリーブ
に回転を伝達する。従って、プーリの角速度が細かく変
動した場合でも、この変動がスリーブに伝達される間に
減衰される。この結果、スリーブを外嵌固定した回転軸
の角速度がプーリの角速度に追従しなくても、このプー
リに掛け渡した無端ベルトに大きな力が作用する事を防
止して、この無端ベルトの寿命延長を図れる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1〜2は、本発明の実施の形態
の1例を示している。内側スリーブ1は、特許請求の範
囲に記載したスリーブに相当する部材で、円筒状の内周
面を有し、例えばオルタネータを構成する、図示しない
回転軸に外嵌固定自在である。この様な内側スリーブ1
の周囲には外側スリーブ2を、この内側スリーブ1と同
心に配置している。この外側スリーブ2の外周面には、
プーリ3を外嵌固定する事により、上記内側スリーブ1
とプーリ3とを同心に配置している。
【0014】上記内側スリーブ1の両端部外周面と上記
外側スリーブ2の両端部内周面との間には、1対のサポ
ート軸受4、4を設けている。深溝型玉軸受であるこれ
ら両サポート軸受4、4は、それぞれ、外輪5の内周面
に設けた外輪軌道6と、内輪7の外周面に形成した内輪
軌道8との間に、複数の転動体(玉)9、9を転動自在
に設ける事により構成している。この様な上記各サポー
ト軸受4、4は、それぞれ、上記外輪5を上記外側スリ
ーブ2の両端部内周面に締まり嵌めにより内嵌固定し、
上記内輪7を上記内側スリーブ1の両端部外周面に締ま
り嵌めにより外嵌固定している。従って、上記外側スリ
ーブ2及びプーリ3は、上記内側スリーブ1の周囲に、
軸方向(図1の左右方向)に亙るずれを阻止した状態
で、この内側スリーブ1に対する回転自在に支持してい
る。
【0015】更に、上記内側スリーブ1の中間部外周面
と上記外側スリーブ2の中間部内周面との間には、ロー
ディングカムの如き、回転伝達機構10を設けている。
この回転伝達機構10を構成する為、上記内側スリーブ
1の中間部外周面には、変位側カムリング11を、この
内側スリーブ1に対する軸方向に亙る変位のみを自在に
(内側スリーブ1と変位側カムリング11との相対回転
を不能にして)支持している。即ち、上記内側スリーブ
1の中間部外周面には雄スプライン溝12を、上記変位
側カムリング11の内周面には雌スプライン溝13を、
それぞれ形成し、これら雄雌両スプライン溝12、13
同士を係合させている。又、上記内側スリーブ1の中間
部外周面で上記雄スプライン溝12から外れた部分に
は、外向フランジ状の係止鍔部14を形成している。そ
して、この係止鍔部14の片側面(図1の右側面)と上
記変位側カムリング11の背面(図1の左側面)との間
に、圧縮ばね等の弾性部材15を配置している。そし
て、この弾性部材15の弾力に基づいて上記変位側カム
リング11に、次述する固定側カムリング16に向かう
弾力を付与している。
【0016】一方、上記外側スリーブ2の中間部内周面
で、上記変位側カムリング11から軸方向に、上記弾性
部材15と反対側にずれた位置には、固定側カムリング
16を固設している。本例の場合、この固定側カムリン
グ16と上記外側スリーブ2とを一体に形成している。
但し、これら固定側カムリング16と上記外側スリーブ
2とは、別々に造ったものを後から結合固定しても良
い。何れにしても、上記変位側カムリング11及び固定
側カムリング16の前面、即ち、互いに対向する面は、
円周方向に亙る凹凸であるカム面としている。先ず、変
位側カムリング11の前面(図1〜2の右側面)は、円
周方向に亙る形状が略波形である、変位側カム面17と
している。又、固定側カムリング16の前面(図1〜2
の左側面)は、同じく円周方向に亙る形状が略波形であ
る、固定側カム面18としている。これら変位側、固定
側両カム面17、18のピッチは、互いに等しくしてい
る。
【0017】そして、上記変位側カム面17を構成する
複数の凹部と、固定側カム面18を構成する複数の凹部
との間に、それぞれ玉或はローラ等の複数の転動体1
9、19を挟持している。上述の様に組み合わせる各部
材11、14、15、16、19により、前記回転伝達
機能10を構成している。そして、この回転伝達機能1
0は、上記内側スリーブ1と外側スリーブ2及びプーリ
3との間で、伝達するトルクの大きさに応じて、これら
内側スリーブ1と外側スリーブ2及びプーリ3との回転
方向に亙る位相をずらせつつ、これら内側スリーブ1と
外側スリーブ2及びプーリ3との間で回転力を伝達す
る。
【0018】上述の様な、本発明の変動を吸収するプー
リ装置によれば、上記回転伝達機構10が、適宜内側ス
リーブ1と外側スリーブ2及びプーリ3との回転方向に
亙る位相をずらせつつ、無端ベルトを掛け渡したプーリ
3から、内側スリーブ1を外嵌固定した、オルタネータ
の回転軸等に回転を伝達する。従って、エンジンのクラ
ンクシャフトの角速度の変動に伴い、上記無端ベルトを
掛け渡した上記プーリ3及び外側スリーブ2の角速度が
細かく変動した場合でも、この変動が上記内側スリーブ
1に伝達される間に減衰される。
【0019】即ち、上記無端ベルトが停止している場
合、或はこの無端ベルトがプーリ3を回転駆動する事に
伴うこのプーリ3及び外側スリーブ2の角速度と、上記
回転軸に外嵌固定した内側スリーブ1の角速度とが等し
い場合には、図2(A)に示す様に、前記変位側カム面
17と固定側カム面18との位相が一致若しくはほぼ一
致する。即ち、この状態では、前記弾性部材15の弾力
に基づいて、前記変位側カムリング11と固定側カムリ
ング16とが互いに近づき合い、前記各転動体19は、
上記変位側カム面17の底部と固定側カム面18の底部
との間で挟持された状態となる。この状態で上記プーリ
3を固定した外側スリーブ2から内側スリーブ1へは、
上記変位側、固定側両カム面17、18と転動体19の
転動面との押し付け合いに基づいて、回転力の伝達を行
なう。
【0020】これに対して、上記無端ベルトがプーリ3
を回転駆動する事に伴うこのプーリ3及び上記外側スリ
ーブ2の角速度と、上記回転軸に外嵌固定した内側スリ
ーブ1の角速度との間にずれが生じると、上記各転動体
19が、図2(B)に示す様に、上記変位側カム面17
と固定側カム面18とに乗り上げる。この際に上記変位
側カムリング11は、上記弾性部材15の弾力に抗し
て、上記固定側カムリング16から離れる方向に変位す
る。そして、上記内側スリーブ1を介して上記変位側カ
ムリング11を支持した回転軸と、前記外側スリーブ2
を介して上記固定側カムリング16を固定したプーリ3
との間に、δなる位相差を生じさせる。この状態でも、
上記プーリ3を固定した外側スリーブ2から内側スリー
ブ1へは、上記変位側、固定側両カム面17、18と各
転動体19の転動面との押し付け合いに基づいて、回転
力の伝達を行なう。上記位相差δの大きさは、上記回転
軸と上記プーリ3との間で伝達するトルクの大きさに応
じて変化する。又、位相差が表われる方向は、上記回転
軸と上記プーリ3とのうちの何れの角速度が大きいかで
異なる。
【0021】即ち、本発明の変動を吸収するプーリ装置
の場合には、プーリ3の角速度が回転軸の角速度よりも
大きい場合には、内側スリーブ1の回転を外側スリーブ
2の回転よりも遅らせる傾向にする。反対に、プーリ3
の角速度が回転軸の角速度よりも小さい場合には、内側
スリーブ1の回転を外側スリーブ2の回転よりも進ませ
る傾向にする。そして、この様にプーリ3の角速度の変
化に応じて回転軸の角速度を調節する作用は、連続して
緩やかに行なう。この結果、上記プーリ3の角速度が、
図4に示す様に大きく変動した場合でも、上記回転軸の
変動は、図3に示す様に、小さくなる。言い換えれば、
プーリ3により回転軸を回転駆動する際、プーリ3の角
速度の変動幅W(図4)よりも回転軸の変動幅w(図
3)を十分に小さく(W≫w)できる。
【0022】この様に、プーリ3の角速度の変動幅Wよ
りも回転軸の変動幅wを十分に小さくすると、この回転
軸からプーリ3の側に加わる力を小さくできる。即ち、
プーリ3の角速度が回転軸の角速度よりも大きい場合
に、上記回転軸からこのプーリ3に加わる、このプーリ
3の回転を遅らせようとする力(制動方向の力)を小さ
くできる。反対に、プーリ3の角速度が回転軸の角速度
よりも小さい場合に、上記回転軸からこのプーリ3に加
わる、このプーリ3の回転を早くしようとする力(加速
方向の力)を小さくできる。又、この様な調整は、構成
各部に加わる荷重を急変動させる事なく、円滑に行なう
為、構成各部の損傷防止を有効に図れる。
【0023】この様に、本発明の変動を吸収するプーリ
装置は、上記内側スリーブ1を外嵌固定した回転軸の角
速度が無端ベルトを掛け渡したプーリ3の角速度に追従
しなくても、このプーリ3に掛け渡した無端ベルトに大
きな力が作用する事を防止して、この無端ベルトの寿命
延長を図れる。又、プーリ3の角速度変化に伴って構成
各部が大きく摩擦し合ったり、或は構成各部に衝撃荷重
が加わる事がない。従って、無端ベルトだけでなく、プ
ーリ装置の耐久性も十分に確保できる。尚、図示の例と
は逆に、変位側カムリングを外側スリーブ2の内周面に
支持し、固定側カムリングを内側スリーブ1の外周面に
固定する事もできる。更には、外側スリーブ2を省略
し、プーリ3の内周面に固定側カムリング又は変位側カ
ムリングを、固定若しくは支持する事もできる。
【0024】
【発明の効果】本発明の変動を吸収するプーリ装置は、
以上に述べた通り構成され作用するので、高回転域でも
耐久性を損なう事なく使用でき、特にコストが嵩んだり
する事のない実用的な構造を実現して、無端ベルトの耐
久性向上に寄与する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例を示す断面図。
【図2】回転伝達機構の機能を説明する為の模式図で、
(A)はスリーブとプーリとの間に位相差が生じていな
い状態を、(B)同じく生じている状態を、それぞれ表
している。
【図3】本発明の変動を吸収するプーリ装置を組み付け
た回転軸の角速度の変化状態を示す線図。
【図4】エンジンにより回転駆動されるプーリの角速度
の変化状態を示す線図。
【図5】エンジンにより回転駆動されるプーリの角速度
と、ローラクラッチ内蔵型プーリを組み付けた回転軸の
角速度との変化状態を示す線図。
【符号の説明】
1 内側スリーブ 2 外側スリーブ 3 プーリ 4 サポート軸受 5 外輪 6 外輪軌道 7 内輪 8 内輪軌道 9 転動体 10 回転伝達機構 11 変位側カムリング 12 雄スプライン溝 13 雌スプライン溝 14 係止鍔部 15 弾性部材 16 固定側カムリング 17 変位側カム面 18 固定側カム面 19 転動体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸に外嵌固定自在なスリーブと、こ
    のスリーブの周囲にこのスリーブと同心に配置したプー
    リと、これらスリーブの外周面とプーリの内周面との間
    に設け、このプーリに加わるラジアル荷重を支承しつつ
    これらスリーブとプーリとの相対回転を自在とするサポ
    ート軸受と、上記スリーブの外周面で上記サポート軸受
    から外れた部分と上記プーリの内周面で上記サポート軸
    受から外れた部分との間に設けた回転伝達機構とを備
    え、この回転伝達機構は、上記スリーブとプーリとの間
    で伝達するトルクの大きさに応じて、これらスリーブと
    プーリとの回転方向に亙る位相をずらせつつ、これらス
    リーブとプーリとの間で回転力を伝達するものである、
    変動を吸収するプーリ装置。
JP3042497A 1997-02-14 1997-02-14 変動を吸収するプーリ装置 Pending JPH10227351A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3042497A JPH10227351A (ja) 1997-02-14 1997-02-14 変動を吸収するプーリ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3042497A JPH10227351A (ja) 1997-02-14 1997-02-14 変動を吸収するプーリ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10227351A true JPH10227351A (ja) 1998-08-25

Family

ID=12303580

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3042497A Pending JPH10227351A (ja) 1997-02-14 1997-02-14 変動を吸収するプーリ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10227351A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008180261A (ja) * 2007-01-24 2008-08-07 Jtekt Corp プーリユニット

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008180261A (ja) * 2007-01-24 2008-08-07 Jtekt Corp プーリユニット

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2478240B1 (en) Isolator decoupler
US6257385B1 (en) Roller clutch built-in type pulley apparatus for alternator
JP4948968B2 (ja) 遊星ローラ式変速機
JP4339475B2 (ja) 一方向クラッチ
JP2003207034A (ja) 複合シール部材を備えたオーバーランニングクラッチプーリー
JP2010053883A (ja) プーリユニット
JP2000230613A (ja) Vベルト式自動変速機
JP3811569B2 (ja) エンジンのクランクシャフト、補機用プーリユニット
JP2604987B2 (ja) 補助ユニット駆動装置
JP2009281435A (ja) プーリユニット
JPH10227351A (ja) 変動を吸収するプーリ装置
JP2009281436A (ja) プーリユニット
WO2009142139A1 (ja) プーリユニット
JP5418653B2 (ja) 回転速度感応型一方向クラッチ
JPH05118358A (ja) 回転伝達装置
JPH0135973Y2 (ja)
JP2016017593A (ja) 一方向クラッチ内蔵型プーリ装置
JP2001059532A (ja) 一方向クラッチ
JP5245712B2 (ja) 回転速度感応型一方向クラッチ
JP2007040376A (ja) 一方向クラッチおよび一方向クラッチ内蔵型プーリ装置
JP2002021953A (ja) 自動車用補機駆動装置
JP3696373B2 (ja) 無段変速機
JPH0547734B2 (ja)
JP2002122217A (ja) 自動車用補機駆動装置
JP2002039227A (ja) 車両用遠心クラッチ装置