JPH10227095A - 二重天井仕上げパネル材突き合わせ部の装飾モール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】プレ化粧された天井仕上げ材等の取り付け施工
を前提とした施工において使用される二重天井仕上げパ
ネル材の突き合わせ部の装飾モールであって、下地材か
ら仕上げ材まで一業種で施工することを可能とし、省力
化された工法により特殊な技能を必要とせず、容易に装
飾施工できるようにすることにある。 【解決手段】天井スラブ面に対して固定状態で取り付け
られた複数個の吊り金具４に両側面切欠部２、２をスラ
イド可能に嵌合して平行に吊り下げられた複数本のラン
ナー材Ｒ1 の下面に、天井仕上げパネル材６の端部が互
いに突き合わされるように差し込まれたクリップ１１、
１１を、下板１４の下方よりネジにて取り付け、クリッ
プ１１、１１の対向する垂直側板１２、１２の隙間内に
装飾モール材２０を嵌合して係合取り付けできるように
した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、住宅（戸建、集
合）やビル、オフィス等での内装一般のプレ化粧された
天井仕上げパネル材を使用することを前提とした下がり
天井や段違い天井を含む比較的ふところの浅い二重天井
の施工において使用される二重天井仕上げパネル材の突
き合わせ部の装飾モールに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、内装用二重天井の在来工法として
は、木製、鋼製共に、野縁受けを吊り木や吊りボルトで
躯体の天井下面から吊り下げ、野縁を一定間隔で配置さ
せ、それにボード貼りをした後に化粧板を貼るか、クロ
ス貼りの表面化粧をして仕上げていくのが一般的な工法
である。また、間仕切り壁を設置する場合には、さらに
補強用野縁を取り付けて壁下地材を立てるか、躯体の天
井下面まで壁下地材を延ばして立てる工法を採る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記工
法では、下地から仕上げ工事まで複数の専門業者の手で
施工することが前提であり、将来、リフォームや間仕切
り変更をする場合にも、大幅な改築工事を伴う問題があ
る。また、二重天井の場合、そのふところ内を使って設
備配管、ダクト、電気配線及び照明器具、空調用吹き出
し口等が取り付けられる場合があるが、そのメンテナン
スも大掛かりとなる。

【０００４】本発明の目的は、プレ化粧された天井仕上
げ材等の取り付け施工を前提とした施工において使用さ
れる二重天井仕上げパネル材の突き合わせ部の装飾モー
ルであって、下地材から仕上げ材まで一業種で施工する
ことを可能とし、省力化された工法により特殊な技能を
必要とせず、容易に装飾施工できるようにすることにあ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、天井１のスラ
ブ面に対して固定状態で取り付けられた複数個の吊り金
具４に両側面切欠部２、２を嵌合して平行に吊り下げら
れた複数本のランナー材Ｒ1 の下面に、天井仕上げパネ
ル材６の端部が互いに突き合わされるように差し込まれ
たクリップ１１、１１を、下板１４の下方よりネジにて
取り付け、各々ガイド治具１１の対向する垂直側板１
２、１２の隙間内に装飾モール材２０を嵌合して取り付
けられていることを特徴とする二重天井仕上げパネル材
突き合わせ部の装飾モールである。

【０００６】

【発明の実施の形態】本発明の装飾モールを、実施の形
態に従って以下に詳細に説明すれば、図１（ａ）の正面
図（組立図）に示すように、天井スラブ面に吊り下げら
れた複数本のランナー材Ｒ1 に治具を介して取り付けた
複数枚の天井仕上げパネル材の端部突き合わせ隙間に沿
って被覆装飾する二重天井仕上げパネル材突き合わせ部
の装飾モールにおいて、一対のクリップ１１、１１を、
その垂直側板１２と上板１３と下板１４とによるそれぞ
れ横向きのコの字型部内に天井仕上げパネル材６をその
端部を互いに突き合わせるようにして差し込み、天井ス
ラブ面に対して固定状態で取り付けられた複数個の吊り
金具４に前記両側面切欠部２、２をスライド可能に嵌合
して平行に吊り下げられた複数本のランナー材Ｒ1 の下
面に、前記クリップ１１、１１を下板１４の下方よりネ
ジにて取り付け、前記クリップ１１、１１の対向する垂
直側板１２、１２の隙間内に嵌合して取り付けるように
した二重天井仕上げパネル材突き合わせ部の装飾モール
である。

【０００７】本発明の装飾モールを取り付ける下地材、
及びその下地材に取り付ける二重天井仕上げパネル材に
ついて説明すれば、図１（ａ）に示すように、下地材と
してのランナー材Ｒ1 は、両側面に側面切欠部２、２を
備え、下面に下面切欠部３を備える。

【０００８】天井１のコンクリート材によるスラブ面に
は、ボルト５が取り付け固定されていて、該ボルト５の
下部先端のネジ部５ｃには、吊り金具４が、その上端水
平板４ｂを下部ナット５ａ、上部ナット５ｂ等にて保持
して締め付け固定することにより一体的に設けられてい
る。なお、上部ナット５ｂを回転して弛めて下部ナット
５ａを回転して下げたり上げたりすることにより、吊り
金具４及びそれに取り付けられるランナー材Ｒ1 の高さ
を調整することができる。

【０００９】前記吊り金具４は、その両側にあるホルダ
ー部４ａ、４ａをランナー材Ｒ1 の両側面切欠部２、２
（ライナー状の切溝）にスライド可能に嵌合して、上側
より該ランナー材Ｒ1 をホールドして天井から吊り下げ
ており、吊り下げられたランナー材Ｒ1 は吊り金具４に
対してスライド可能となっている。

【００１０】ランナー材Ｒ1 は、２本以上複数本が使用
され、原則的に天井１の面の長手方向に対して平行な方
向に配置し、短手方向にランナー材Ｒ1 が所定間隔（例
えば等間隔）で配列されるように取り付ける。

【００１１】さらに、平行に取り付けられた前記ランナ
ー材Ｒ1 には、該ランナー材Ｒ1 に対して直交する方
向、即ち短手方向に対して平行な方向に、複数本のライ
ナー状の揺れ止め材が所定間隔を置いて取り付けられ、
各々ランナー材Ｒ1 は、この揺れ止め材によって互いに
連結固定される。なお、ランナー材Ｒ1 と揺れ止め材の
それぞれ交差部には、そのいずれか一方若しくは両方に
互いに嵌合交差させる切溝を設けてもよい。また交差部
は必要に応じて螺子止めする。

【００１２】本発明においては、図１（ａ）に示すよう
に各々ランナー材Ｒ1 の下面には、プレート状の天井仕
上げ材６（パネル）が、対向するランナー材Ｒ1 下部の
外側面と下面切欠部３（ライナー状の切溝）の内側面と
に嵌合される金属製（若しくはプラスチック製）の一対
のクリップ１１、１１を介して取り付けられ、天井１と
天井仕上げパネル材６との間には、配管、配線などのた
めのスペース部分が形成される。

【００１３】前記一対のそれぞれクリップ１１、１１
は、図１（ａ）に示すように垂直側板１２、水平な上板
１３、水平な下板１４とからなる横向き開口部を備えた
コの字型部１６と、上板１３と、その上側に垂直側板１
２の延長方向に垂直内板１２ａと、該上板１３の外端に
垂直外板１３ａとからなる上向き開口部を備えたコの字
型部１５とにより構成され、それぞれ該一対のクリップ
１１、１１は、ランナー材Ｒ1 の下面にその垂直側板１
２、１２を互いに離間対向させて取り付けられる。な
お、前記垂直側板１２、１２の対向内面側には係合凹部
１２ｂ（若しくは係合突起部）が設けられている。

【００１４】そして、クリップ１１の上向きコの字型部
１５は、図１（ａ）に示すように、矢印方向にランナー
材Ｒ1 の下面に互いに対向する側端面と切欠部３の内側
面とに規制されて下側より嵌合する。

【００１５】そして、横向き開口部を備えたコの字型部
１６内には、図１（ａ）に示すように、天井仕上げパネ
ル材６の端部を差し込む。天井仕上げパネル材６は、こ
のクリップ１１のそれぞれ開口部にその端部を差し込ん
だ際には、適宜にスライド移動可能である。

【００１６】そして、図１（ｂ）に示すように、ランナ
ー材Ｒ1 の下面に、クリップ１１の下板１４の下方より
ネジ３０にて締め付けて、クリップ１１及びパネル材６
を取り付け固定するものである。

【００１７】本発明の他の実施の形態として、例えば、
クリップ１１の上向き開口部を構成する垂直内板１２ａ
に（例えば上端部に）、ランナー材Ｒ1 の切欠部３の内
側面と係合する係合突起部を設け、垂直外板１３ａに
（例えば上端部に）、ランナー材Ｒ1 の外側面と係合す
る係合突起部を設けることによってクリップ１１、１１
をランナー材Ｒ1 の下面に対して仮止めできるようにし
てもよい。

【００１８】本発明においては、複数本の各ランナー材
Ｒ1 に取り付けた一対のクリップ１１、１１によって形
成される互いに対向する垂直側板１２、１２の隙間内に
は、図１（ａ）に示すように、下側より装飾モール材２
０が係合固定される。

【００１９】図１（ａ）に示すように、装飾モール材２
０は、金属製若しくはプラスチック製の細長いライナー
状の部材であり、垂直側板１２、１２の隙間を被覆でき
る程度の比較的幅広の前面板２１と、その前面板２１の
裏面における幅方向両端部に長手方向に沿ってそれぞれ
側面板２２を備え、それより各々内側には所定間隔を置
いて垂直から水平に屈曲する弾力受板２３、２３を備
え、該各々弾力受板２３、２３の先端部には垂直方向に
互いに所定間隔を置いて対向立設する係合板２４、２４
を備え、該各々係合板２４の外面には係合突起部２４ａ
（若しくは係合凹部）を備えるものである。そして、互
いに立設対向する一対の前記係合板２４、２４は、弾力
受板２３によって、互いに離間乃至接近方向に弾力性が
付与されており、図１（ｂ）に示すように、垂直側板１
２、１２の隙間内に嵌合して、その係合板２４、２４の
係合突起部２４ａ（若しくは係合凹部）は垂直側板１
２、１２の係合凹部１２ｂ（若しくは係合突起部）に係
合して、装飾ルール材２０は固定される。

【００２０】装飾モール材２０の少なくとも前面板２１
は、必要に応じて適宜な色調に着色してもよいし、装飾
エンボス模様を形成したり、装飾模様を印刷してもよい
し、あるいは前面板２１の表面に装飾シートなどを貼着
してもよい。

【００２１】

【発明の効果】本発明の二重天井仕上げパネル材突き合
わせ部の装飾モールは、前述したような構成による特殊
なランナー材を用いた二重天井施工において、従来の野
縁組み工法による施工と較べて、より少ない部品点数に
よって施工でき、より少ない労力で能率的に施工でき、
また、ランナー材に取り付けることで、躯体と分離した
状態で施工完成され、将来のリフォームや間仕切り変更
の際に効率よく改装できる。

【００２２】そして、本発明の装飾モールによって天井
仕上げパネル材の突き合わせ端部の隙間を被覆でき、見
栄えの良好な状態に仕上げることができる。

【００２３】さらに、天井パネルをプレ化粧で予め表面
化粧して、最少限の大きさにすることで、メンテナンス
の際に、その内容に応じて、必要でない天井パネルのみ
を、取り付け治具から容易に取り外してメンテナンス作
業が効率的にできるなどの効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は本発明の二重天井仕上げパネル材突き
合わせ部の装飾モール及びそれを取り付ける天井仕上げ
パネル材の取り付け下地材を説明する正面図、（ｂ）は
本発明の装飾モールを天井仕上げパネル材の突き合わせ
端部に取り付けた状態を示す正面図。

【符号の説明】

Ｒ1 …ランナー材 １…天井 ２…側面切欠部 ３…下
面切欠部 ４…吊り金具 ５…吊りボルト ６…天井仕上げパネル材 １１…クリップ １２…垂直側板 １２ａ…垂直内板
１２ｂ…係合部 １３…上板 １３ａ…垂直外板 １４…下板 １５…上
向きコの字型部 １６…横向きコの字型部 ２０…装飾モール材 ２１…前面板 ２２…側面板 ２
３…弾力受板 ２４…係合板 ２４ａ…係合突起部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】天井１のスラブ面に対して固定状態で取り
   付けられた複数個の吊り金具４に両側面切欠部２、２を
   嵌合して平行に吊り下げられた複数本のランナー材Ｒ1
   の下面に、天井仕上げパネル材６の端部が互いに突き合
   わされるように差し込まれたクリップ１１、１１を、下
   板１４の下方よりネジにて取り付け、各々ガイド治具１
   １の対向する垂直側板１２、１２の隙間内に装飾モール
   材２０を嵌合して取り付けられていることを特徴とする
   二重天井仕上げパネル材突き合わせ部の装飾モール。