JPH10226790A - 残油の水素処理触媒及び方法 - Google Patents

残油の水素処理触媒及び方法

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JPH10226790A
JPH10226790A JP9335240A JP33524097A JPH10226790A JP H10226790 A JPH10226790 A JP H10226790A JP 9335240 A JP9335240 A JP 9335240A JP 33524097 A JP33524097 A JP 33524097A JP H10226790 A JPH10226790 A JP H10226790A
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weight
catalyst
particles
molybdenum
carbon
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JP9335240A
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T Miller Jeffrey
ジェフリー・ティー・ミラー
B Fischer Ronald
ロナルド・ビー・フィッシャー
L Marshbanks Tracey
トレイシー・エル・マーシュバンクス
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BP Corp North America Inc
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    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10GCRACKING HYDROCARBON OILS; PRODUCTION OF LIQUID HYDROCARBON MIXTURES, e.g. BY DESTRUCTIVE HYDROGENATION, OLIGOMERISATION, POLYMERISATION; RECOVERY OF HYDROCARBON OILS FROM OIL-SHALE, OIL-SAND, OR GASES; REFINING MIXTURES MAINLY CONSISTING OF HYDROCARBONS; REFORMING OF NAPHTHA; MINERAL WAXES
    • C10G47/00Cracking of hydrocarbon oils, in the presence of hydrogen or hydrogen- generating compounds, to obtain lower boiling fractions
    • C10G47/24Cracking of hydrocarbon oils, in the presence of hydrogen or hydrogen- generating compounds, to obtain lower boiling fractions with moving solid particles
    • C10G47/26Cracking of hydrocarbon oils, in the presence of hydrogen or hydrogen- generating compounds, to obtain lower boiling fractions with moving solid particles suspended in the oil, e.g. slurries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 軽質でより価値のある生成物を、残油のよう
な重質炭化水素供給原料から生成するために必要とされ
る、新規な触媒及び方法を提供する。 【解決手段】 懸濁された際の有効粒径が約0.01ミ
クロン乃至約50ミクロンであり、モリブデン、コバル
ト、ニッケル、鉄、バナジウム、タングステン、及びそ
れらの混合物から成る群から選択される硫化可能な金属
を有する水溶性の金属化合物の硫化物を物理的に担持し
ている金属含浸炭素質粒子を、分散液を与えるために、
水素及び炭化水素質供給原料を含む反応帯中で懸濁し;
供給原料を、供給原料の沸点と比較してより低い温度の
沸点を有する生成物に転化させるために有効な、反応帯
中の条件を持続し;そしてより低沸点の生成物を回収す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、石油の残渣のよ
うな重質の供給原料を処理するための、触媒及び方法に
関する。本発明は、より詳しくは、かかる供給原料を比
較的低沸点の生成物へと転化させる水素化分解を促進す
るために適切な触媒、かかる触媒の調製方法及び使用方
法、並びにかかる触媒の使用するためのプロセスに関す
る。
【0002】
【従来の技術】 原油からの高価値生成物の収率を増大
させることは、しばしばより軽質の生成物へと品質を向
上させることが困難な比較的重質の炭化水素流の生成に
つながる。典型的には、これらの流れは、原油又は原油
由来の供給原料の常圧又は減圧での蒸留の際に生じる蒸
留器に残った塔底物である。かかる塔底物フラクション
は、石油残渣又は“残油(resid)”として知られてい
る。残油は、典型的には、ほんの少量の常圧での沸点が
1000°F未満である物質、数十%以下のラムズボト
ム(Ramsbotom)炭素、及び数百ppm以下のニッケルや
バナジウムなどの金属を含む。
【0003】現代の精油所の経済は、残油を処理してよ
り軽質でより価値のある炭化水素を生じさせることを要
求する。典型的には、多段反応器(multi-reactor)中で
担持触媒系を用いて品質の向上が施され、かかる触媒系
は、Beatonらによって提出されている米国特許第4,9
40,529号、Mosbyらによって提出されている米国
特許第5,013,427号、Kolsradらによって提出
されている米国特許第5,124,025号、Taylorら
によって提出されている米国特許第5,124,026
号、及びBeatonらによって提出されている米国特許第
5,124,027号などに記載されており、ここで上
記の特許は全て本願の譲受人に譲渡されており、また上
記の米国特許の開示は本明細書に参照として援用され
る。上記の米国特許で開示されている担持触媒系は、残
油のような重質の供給原料の品質を向上させるために高
度に有効であることが立証されており、精製業者は、残
油から価値のある生成物を得るための他の方法について
の調査を継続している。
【0004】残油の品質向上のためのもう一つの取り組
みとして、実際には沈殿して、例えば、懸濁床(suspend
ed bed)又は気泡床(ebullating bed)として分散した固
体触媒を形成する可溶な触媒の存在下で、残油を水素化
分解することである。かかる取り組みは、とりわけ、Ho
wellらによって提出されている米国特許第5,055,
174号、Kukesらによって提出されている米国特許第
5,446,002号、及びJosephらによって提出され
ている米国特許第5,489,375号に記載されてお
り、かかる米国特許は本明細書中に参照文献として援用
される。可溶な触媒は、少なくとも最初は、供給原料又
はキャリヤ液体に可溶であるが、かかる可溶な触媒は概
して沈殿し、金属二硫化物粒子のような微細な固体の分
散を反応器中で与える。
【0005】他の研究者達によって、更なる粒子状物質
の存在が、可溶な触媒から沈殿させることができるタイ
プの微細な触媒の分散を含む残油の水素化分解反応帯に
おけるコークスの生成を抑制することが報告されてい
る。Metrailerらによって提出されている米国特許第
4,178,227号、 Dahibergらによって提出され
ている米国特許第4,376,037号、Ohtakeらによ
って提出されている米国特許第4,770,764号及
び第4,863,887号、並びにJohnsonらによって
提出されている米国特許第5,320,741号におい
て、細かい接触粒子(contact particles)及び可溶な触
媒からの分散沈殿物を含む触媒系についての記載があ
り、上記の米国特許は本明細書中に参照として援用され
る。
【0006】Sasakiらによって提出されている米国特許
第4,406,772号において、方法の副生成物とし
て得られる触媒を用いて、減圧蒸留残渣のような重質の
炭化水素油を軽質の炭化水素油に転化させる、水素化変
換方法についての記載がある。かかる触媒は、水素処理
によって生成したコークス、及び、重質の炭化水素油由
来であり、水素処理の間にコークス上に堆積する、鉄、
バナジウム、若しくはニッケルといった周期表のVB族
又はVIII族の金属を含む。
【0007】発明者としてGraserらが挙げられているカ
ナダ国特許第4,406,772号において、重質油若
しくは固体燃料のガス化若しくは部分的燃焼によって得
られるすすである触媒の存在下で、重質油を水素化する
方法が記載されている。かかるすすは、すすのコークス
粒子への吸着的結合を促進するといわれている比較的大
きな内部表面積を得るために、一酸化炭素、二酸化炭素
又は水による高温での処理によって活性化せしめられる
と報告されている。Graeserらの特許においては、ま
た、触媒の活性を、一種類以上の触媒的に活性な金属、
特にチタン、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、スズ又
は鉛の塩ですすを含浸することによって向上させること
ができることが報告されている。
【0008】発明者としてMatsuiが挙げられている日本
国特許出願公開4−122790号において、フェナン
トレンのような多環式の芳香族化合物を含む重質油を触
媒的水素化して単環式又は二環式の芳香族化合物を生成
する方法が記載されている。Matsuiの特許出願において
は、原料物質は、コールタール、オイルサンドタール、
石油重質油又はバイオマスタールから生成することがで
きると記載されている。報告されているところによれ
ば、触媒の活性成分は、コバルト、モリブデン、ニッケ
ル又はタングステンである。かかる金属は、明らかに、
使用前に硫化される。Matsuiの特許出願においては、ま
た、アルミナ、アルミナ−シリカ、シリカ又はカーボン
ブラックといった多孔性の物質を、活性成分のための担
体として用いることができると記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】残油のような炭化水素
供給原料のコスト的に有効な品質向上を促進するため
に、触媒調製コストを最小化し、通常、実質的な量のよ
り軽質でより価値のある生成物を、残油のような重質炭
化水素供給原料から生成するための必要とされる、激し
い操作条件下での可溶性触媒の有効性を最大にする新規
な触媒及び方法が求められている。
【0010】
【課題を解決するための手段】発明の概要 本発明は、炭化水素供給原料を、水素、並びに実質上比
較的緻密で非多孔性の物質から構成され触媒活性な遷移
金属化合物を物理的に担持する微粒子の分散液と接触さ
せることによって、より軽質の生成物へと転化させる方
法を提供するものである。かかる粒子は、硫化可能な水
溶性金属化合物を、粒径が約50ミクロン以下である比
較的緻密で非多孔性の物質上に含浸させ、かかる金属化
合物を硫化することによって調製することができる。本
発明の粒子は、硫化された金属化合物、及び、含浸され
ていない対応する大きさの比較的緻密で非多孔性の炭素
粒子から成る粒子に関する活性及びコークス化速度と比
較して、より高い転化活性及びより低いコークス化速度
を提供する。より大きい粒子を金属化合物で含浸するこ
とによっては、本発明によって提供される利点を生じさ
せることができない。
【0011】一態様においては、本発明は、炭化水素質
供給原料を転化させる方法である。本発明の方法は、分
散を形成するために、水素及び炭化水素の供給原料を含
む反応帯中で、金属含浸炭素質粒子を懸濁させることを
含み、かかる粒子は、有効懸濁粒径が約0.01ミクロ
ン乃至約50ミクロンであり、モリブデン、コバルト、
ニッケル、鉄、バナジウム、タングステン及びそれらの
混合物から成る群から選択される硫化可能な金属を含む
水溶性金属化合物の硫化物を物理的に担持する。反応条
件は、供給原料を、供給原料の沸点と比較してより低温
の沸点を有する生成物へと転化させて、より低沸点の生
成物を回収するのに有効な状態で反応帯において維持さ
れる。金属含浸粒子は、実質上、酸化されたカーボンブ
ラックから構成されていることが好ましい。
【0012】他の態様においては、本発明は、実質上、
上記の方法と類似の方法であるが、更に、モリブデン、
コバルト、ニッケル、鉄、バナジウム、タングステン及
びそれらの混合物から成る群から選択される硫化可能な
金属を含む水溶性金属化合物を含む炭素質触媒前駆体粒
子を硫化して、炭素及び水溶性金属化合物の硫化物から
実質上構成される触媒粒子を形成することを更に含む、
炭化水素質供給原料を転化させる方法である。触媒粒子
は、水素及び炭化水素質供給原料を含む反応帯中に、水
素化分解に有効な条件下で懸濁されており、より低沸点
の生成物が回収される。
【0013】さらに他の態様においては、本発明は、粒
径が約0.01ミクロン乃至約50ミクロンの炭素質粒
子を、酸素含有極性溶媒、及び炭素質粒子の総重量に対
して約100重量ppm乃至約50,000重量ppm
の、モリブデン、コバルト、ニッケル、鉄、バナジウ
ム、タングステンおよびそれらの混合物から構成される
群から選択される硫化可能な金属を含む水溶性金属化合
物を含む含浸溶液と混合して、ブレンドを生成すること
を含む、触媒前駆体粒子を調製する方法である。相当量
の溶媒をブレンドから蒸発させて、金属含浸触媒前駆体
粒子を生成させる。炭素質粒子は、水と接触することに
よって湿潤するように十分に酸化されているカーボンブ
ラックから本質的に構成されていることが好ましい。
【0014】さらに他の態様においては、本発明は、粒
子と、酸素含有極性溶媒及び金属化合物を含む含浸溶液
とを混合してブレンドを生成させ、実質量の溶媒をブレ
ンドから蒸発させることによって、モリブデン、コバル
ト、ニッケル、鉄、バナジウム、タングステン及びそれ
らの混合物で構成される群から選択される硫化可能な金
属を含む水溶性金属化合物を、重量平均粒径が約0.0
1ミクロン乃至約50ミクロンである炭素質粒子上に含
浸させて、触媒前駆体粒子を生成させることを含む、触
媒粒子の調製方法である。含浸された前駆体粒子は、液
相の炭化水素へと導入され、約0.01ミクロン乃至約
50ミクロンの有効懸濁粒径へと細粉化され、硫化され
て触媒粒子を生成する。炭素質粒子は、酸化されたカー
ボンブラックから本質的に構成されていることが好まし
い。
【0015】発明の実施の形態 好ましい態様においては、本発明は、炭化水素質供給原
料を、かかる供給原料の沸点と比較してより低い温度の
沸点を有する生成物へ転化させる方法である。かかる供
給原料は、例えば、原油、頁岩油、タールサンド油、石
炭由来の液体、常圧若しくは減圧蒸留の残油、水素処理
若しくは触媒的クラッキングの残油、又は石油若しくは
石油誘導体の溶媒抽出による生成物であってよい。
【0016】好ましくは、供給原料は、大割合の、Amer
ican Society for Testing and Materials procedure A
STM D-86に従って計測された常圧での重量平均沸点が1
000°F以上である沸点範囲フラクションを含む。ま
た、幾つかの供給原料又は沸点範囲フラクションは、そ
れらの常圧での沸点よりも低い温度で熱的に分解するの
で、常圧の沸点は、常圧でない条件下で行う試験によっ
て決定することができると考えられる。例えば、常圧の
沸点は、American Society for Testing and Materials
procedure ASTM D-116の減圧蒸留の資料から、又は石
油精製産業においてシミュレート蒸留(simulated disti
llation)としてよく知られているクロマトグラフ法によ
って推定することができる。
【0017】本発明の方法は、分散を生成させるため
に、金属含浸炭素質粒子を、水素及び供給原料を含む反
応帯中で懸濁させることを含む。かかる粒子は、実質
上、好ましくはカーボンブラックの形態の炭素から構成
されるので、“炭素質(carbonceous)”と称される。カ
ーボンブラックは、気相での炭化水素の熱的分解及び部
分的燃焼によって生産される。すすと異なり、カーボン
ブラックは、本質的に、無機汚染物質及び抽出性有機残
渣を含まない。本発明において使用するのに適切なカー
ボンブラックの例としては、オイルファーネスブラック
(oil-furnace black)、ランプブラック(lampblack)、サ
ーマルブラック(thermal black)、及びアセチレンブラ
ック(acetylene black)がある。
【0018】より好ましくは、炭素質粒子は、例えば、
硝酸、オゾン、空気又は他の酸化剤と接触させることに
よって酸化されたカーボンブラックから構成されてい
る。最も好ましくは、カーボンブラックは約2重量%乃
至約6重量%の酸素を含む程度まで酸化されている。こ
の水準の表面酸化によって、カーボンブラックを不活性
雰囲気下、1742°Fで加熱した際に観測される、一
般に揮発性物質含量(volatile content)と呼ばれる気体
の発生と関連する約2%乃至約9.5%の重量損失が生
じる。金属含浸炭素質粒子は、水によって湿潤するよう
に十分に表面酸化されたカーボンブラックから実質上成
ることが好ましい。金属含浸炭素質粒子は、実質上、酸
化されていないカーボンブラックによって対応する条件
下で吸着される量と比較して、比較的より大きな量の触
媒的金属塩を水性含浸溶液から吸着するように、十分に
表面酸化されたカーボンブラックから成ることが特に好
ましい。
【0019】表面酸化されたカーボンブラックは、通常
のカーボンブラックより取り扱いやすく、実験によって
より選択性の触媒となることが示されているので、好ま
しい。本発明の目的において、より選択性の触媒とは、
与えられた水素化分解転化においてトルエン不溶コーク
スの生成をより少なくするものと定義される。カーボン
ブラックの同定及び試験方法についての更なる情報は、
Kirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Technology
(第四版)4巻の1055頁から1059頁に記載され
ている。
【0020】本発明の粒子は、約0.01ミクロン乃至
約50ミクロン、好ましくは、約0.01ミクロン乃至
約10ミクロン、より好ましくは、約0.01ミクロン
乃至約2ミクロンであり、理想的には約1ミクロン未満
の懸濁有効粒径を有する。本発明の目的のために、ポー
ル.N.ガードナー社製のヘグマン粉砕計量器(Hegman
Grind Gauge)が、0.1ミクロン乃至25ミクロンの範
囲のスラリーの有効粒径を決定するために信頼できる測
定装置である。暗視野集光レンズを用いた400Xのツ
ァイス倒立顕微鏡(Zeiss Inverted Microscope)が、ヘ
グマン粉砕計量器に適応する粒子よりもより大きい粒子
及びより小さい粒子を有するスラリーの測定標準装置に
選定され、その下限は電子顕微鏡を用いなくてはいけな
い範囲までである。本明細書中、“有効粒径(effective
particle size)”という用語は、与えられた媒体中で
懸濁した場合に観測される固体の大きさを意味する。ス
ラリーの有効粒径は、スラリーを生成するために混合さ
れた粒子の最初の大きさよりも大きい場合がある。例え
ば、油中で炭素粒子がほとんど分散しない場合、スラリ
ー中のかかる粒子の有効粒径は、その最初の粒径より大
きい場合がある。
【0021】本発明の粒子は、モリブデン、コバルト、
ニッケル、鉄、バナジウム、タングステン及びそれらの
混合物で構成される群から選択される硫化可能な金属を
含む水溶性金属化合物の硫化物を物理的に担持する。か
かる金属の中でも、モリブデンが特に好ましい。金属化
合物は、例えば、ヘプタモリブデン酸アンモニウム、ア
ルカリ金属のヘプタモリブデン酸塩、硝酸コバルト、硝
酸ニッケル、硫酸鉄、又はタングステン酸ナトリウムで
ある。好ましくは、反応帯中の含浸粒子上に担持される
硫化可能な金属の総重量は、反応帯中の供給原料の重量
及びより低沸点の生成物の重量の和を基準として、約1
重量ppm乃至約400重量ppmである。
【0022】本発明の分散液は、少なくとも一つの固体
相及び一つの液相を含み、好ましくは気体も同様に含
む、スラリー、懸濁液、流動床又は気泡床のような多相
混合物である。気相は、もし存在するとすれば、添加さ
れる水素の場合のように反応帯中に導入されてよく、又
は化学的若しくは物理的な反応によって反応帯中で生成
されてもよい。好ましくは、反応帯中で分散される含浸
粒子の総重量は、反応帯中の供給原料の重量及びより低
沸点の生成物の重量の和を基準として、約0.01重量
%乃至約5重量%、より好ましくは約0.01重量%乃
至約1.0重量%、最も好ましくは約0.01重量%乃
至約0.5重量%である。当業者には、反応帯中の供給
原料の重量は、供給原料が生成物へと転化されると共に
減少することが理解されるであろう。
【0023】反応帯は、供給原料の沸点と比較してより
低い温度の沸点を有する生成物へ供給原料を転化させる
のに有効な反応条件下に維持される。好ましくは、有効
な反応条件としては、温度約750°F乃至約900°
F、より好ましくは780乃至840°Fが挙げられ
る。好ましくは、有効な反応条件としては、水素分圧約
1000ポンド/平方インチ絶対圧乃至約3500ポン
ド/平方インチ絶対圧、より好ましくは、約1500ポ
ンド/平方インチ絶対圧乃至約3000ポンド/平方イ
ンチ絶対圧が挙げられる。
【0024】他の好ましい態様において、本発明は、実
質上上記記載のような方法であるが、更に、これもまた
上記されているような、炭素質触媒前駆体粒子を硫化し
て金属含浸炭素質粒子を生成することを含む方法であ
る。かかる硫化は、前駆体粒子を、元素状硫黄、硫化水
素又は含硫黄炭化水素のような(但しこれらに限定され
ない)硫化剤に曝露する結果であってよい。かかる硫化
は、反応帯中、その場で(in situ)達成することがで
き、その場合、硫化剤は反応帯中に導入するか又は化学
反応の生成物として反応中に生成することができる。ま
た、硫化は、前駆体粒子を反応帯へ導入する前に達成す
ることができる。前駆体粒子の金属化合物を硫化するの
に有効な条件はよく知られている。
【0025】更に他の好ましい態様において、本発明
は、前駆体粒子を調製する方法である。かかる方法は、
上記したような、含浸溶液を炭素質粒子と混合すること
を含む。かかる含浸溶液としては、水、エーテル又はア
ルコールのような含酸素極性溶媒が挙げられる。水又は
エタノールは好ましい溶媒である。かかる溶媒はまた、
溶質として上記の水溶性金属化合物を含む。好ましく
は、含浸溶液は、炭素質粒子の総重量を基準として約1
00重量ppm乃至約50,000重量ppmの、モリ
ブデン、コバルト、ニッケル、鉄、バナジウム、タング
ステン及びそれらの混合物で構成される群から選択され
る硫化可能な金属に対応する量の水溶性金属化合物を含
む。上記の方法はまた、実質量の溶媒をブレンドから蒸
発させて、金属含浸触媒前駆体粒子を生じさせることを
含む。
【0026】さらに他の好ましい態様において、本発明
は、硫化可能な金属を含む水溶性化合物を、実質的に上
記したように混合及び蒸発させることによって、炭素質
粒子上に含浸させて、触媒前駆体粒子を調製することを
含む、触媒粒子の調製方法である。前駆体粒子は、液相
炭化水素に導入され、約0.01ミクロン乃至約50ミ
クロンの範囲の有効粒径へと粉砕され、硫化されて触媒
粒子を生成する。
【0027】下記の実施例は、本発明をよりよく説明す
るためのものである。これらの実施例は、いかなる場合
でも、本発明の範囲又は特許請求の範囲を限定するもの
ではない。
【0028】
【実施例】触媒試験方法 触媒の評価は、撹拌された加圧可能な定容積反応器中に
おいて、下記の特性評価手順を用いて行う。約40グラ
ムの石油残渣を、所望のように、0重量ppm乃至30
0ppmのモリブデン金属及び0重量%乃至1重量%の
粒子状固体を反応器中で提供するのに十分な触媒と配合
する。石油残渣の特性を下表1に示す。
【0029】反応器を密閉し、水素ガスでパージし、約
1300ポンド/平方インチゲージ圧乃至約1400ポ
ンド/平方インチゲージ圧まで水素で加圧する。反応容
器を約250°F乃至約400°Fに加熱し、触媒が原
料中に混合されるまで、この温度で15分間保持する。
次に、825°Fに約10分間かけて加熱を継続する。
反応容器圧力は、約2000ポンド/平方インチゲージ
圧乃至約2600ポンド/平方インチゲージ圧でピーク
になり、次にクラッキング反応によって水素が消費され
るのに従って減少する。水素化分解温度において圧力を
1900ポンド/平方インチ以上に保つために、必要に
応じて、水素を添加する。反応器を、825°Fにて3
時間保持し、その間に、常圧の沸点が1000°Fを超
える原料の約90重量以上が、常圧の沸点が1000°
F未満の生成物に転化する。反応器を、825°Fから
クラッキング温度未満の温度に約5分間以内に冷却し、
その後室温へと冷却する。
【0030】室温にて、反応器の内容物をトルエンにて
1リットルのビーカーへ洗い流し、かかるビーカー内の
容量をトルエンでおよそ400mlにし、混合物を、乾
燥したタール塗布抽出シンブル(thimble)を通して濾過
する。シンブルを新たなトルエンで24時間抽出し、乾
燥し、秤量する。風袋の重量及び触媒の重量を減じたシ
ンブルの重量を、反応中に形成されたトルエン不溶物質
(TI)の重量とみなす。トルエン不溶物質(TI)の
重量を、残油供給重量(resid feed weight)として報告
する。
【0031】
【表1】表1 供給残油の特性 アスファルテン(ヘプタン不溶) 27重量% 炭素 83.1重量% 水素 9.7重量% 硫黄 6.0重量% 窒素 0.7重量% 酸素 0.5重量% 1000°Fより沸点の高い留分 85% 芳香族炭素 32% ニッケル 110ppm バナジウム 540ppm 鉄 20ppm ラムズボトム炭素 24% 分子量(VPO) 1000
【0032】触媒の調製 実施例1 本発明の驚くべき有効性を例証するために、残油水素化
分解触媒を調製し、上記した触媒試験方法を利用して、
性能試験を行った。より詳しくは、0.183gのヘプ
タモリブデン酸アンモニウム四水和物を12gの蒸留水
中へ溶解し、粒径が24ナノメートル及び表面積が13
8m2/gである、5.0gの部分的に酸化されたカー
ボンブラック粒子を添加して、水性のスラリーを生成
し、水性のスラリーを十分に混合して、炭素粒子を均一
に湿潤させることによって、触媒を調製した。水性のス
ラリーを約25インチHgの減圧及び75℃の真空オブ
ン中に24時間置くことにより水を蒸発させ、それによ
りヘプタモリブデン酸アンモニウムを炭素粒子上に含浸
させた。
【0033】含浸炭素粒子を、石油精製業者に軽質循環
油として知られている、沸点が360°Fから700°
Fの間である石油蒸留留分45gに添加して、蒸留液ス
ラリーを生成させた。次に、この蒸留液スラリーを、比
較的高速の回転子/固定子ホモジナイザー(rotor/stato
r homogenizer)にて、およそ15分間、12,000r
pmで混合して、含浸炭素粒子を粉砕及び分散させた。
含浸油中で希釈したスラリーを、暗視野集光レンズを用
いて800Xで顕微鏡観察することによって、粒子の有
効粒径が1ミクロン未満であることが示された。
【0034】触媒試験手順を、上記のように、粉砕した
含浸炭素粒子を含む4.58gの蒸留液スラリーと4
0.30gの残油の組み合わせ(かかる組み合わせは、
残油中に200重量ppmのモリブデン及び1重量%の
炭素粒子を与える)に関して行った。かかる組み合わせ
に関する触媒試験方法中に形成されたトルエン不溶物質
の重量は、残油供給原料の重量を基準として2.3重量
%と算出された。
【0035】実施例2,3,4,及び5 様々な量のへプタモリブデン酸アンモニウム四水和物
を、残油原料中で、それぞれ100ppm,60pp
m,40ppm、及び20ppmのモリブデンを提供す
るように混合した他は、実質上実施例1で記載したよう
に、さらなる四つの本発明の触媒を調製し、試験した。
各々の組み合わせに関する炭素粒子の量は、1重量%に
制御した。かかる組み合わせに関するトルエン不溶物質
の形成は、それぞれ、2.1重量%、2.4重量%、
3.1重量%、及び4.3重量%であった。
【0036】実施例6 比較の基準として、10重量%のナフテン酸モリブデン
と、石油精製業者にデカント油(decanted oil)として知
られている、触媒的クラッキングによる高沸点の芳香族
生成物とを混合することによって、既知の油溶性触媒系
を調製した。2.30gの油溶性触媒系及び40.14
gの残油供給原料を混合して、本質的に炭素粒子を含ま
せずに、残油中に300ppmのモリブデンを提供し
た。かかる組み合わせを、実質上触媒試験方法で上記し
たように試験し、トルエン不溶物質の収量が、残油供給
原料の重量を基準として、2.2重量%と測定された。
【0037】実施例7,8,9,及び10 さらなる組み合わせを、油溶性触媒系の量を変化させて
調製して、本質的に炭素粒子を存在させずに、残油供給
原料中で145重量ppm,100重量ppm,75重
量ppm,及び50重量ppmのモリブデンを提供し
た。かかるさらなる組み合わせを触媒試験方法に従って
試験したところ、トルエン不溶物質の収量は、残油供給
原料の重量を基準として、それぞれ3.9重量%、5.
9重量%、6.9重量%及び7.2重量%であった。
【0038】実施例1から実施例10の結果を図1に図
示する。本発明の含浸触媒は、図1において黒い四角で
表されている選択性の関数を示し、既知の油溶性触媒
は、白い四角でを表されている選択性の関数を示した。
例えば、図1に示されているように、モリブデン濃度が
300ppmである油溶性触媒のモリナフェナート(mol
ynaphenate)によって提供されるトルエン不溶物質生成
量は、1重量%の分散カーボンブラック粒子上に60p
pmのモリブデンを担持した本発明の含浸触媒によって
提供されるトルエン不溶物質生成量と同等である。どち
らの場合も、約2.4重量%のトルエン不溶物質生成量
が観察された。従って、カーボンブラック上に担持され
たモリブデンの触媒活性は、トルエン不溶物質の抑制に
ついて、油溶性触媒中のモリブデンと比較して、およそ
5倍高い。
【0039】選択性の関数は両方とも形状が類似してお
り、且つ両方とも、上記の反応条件下での約1重量%の
トルエン不溶物質の生成に対応する水素化分解の選択性
に対して漸近するようにみえることは重要である。これ
らの結果は、本発明の含浸触媒及び既知の油溶性触媒の
両方において、限界内で、残油供給原料中のモリブデン
濃度が増加するにつれて、トルエン不溶性物質の形成量
が減少することを示している。しかしながら、約1重量
ppm乃至約400重量ppm、好ましくは約1重量p
pm乃至約300重量ppm、及びより好ましくは約1
重量ppm乃至約400重量ppmのモリブデン濃度の
範囲内で、約90重量%以上の水素化分解収率で操作す
ると、本発明の含浸触媒は、既知の油溶性触媒と同等の
水素化分解選択性を提供するのに必要なモリブデン濃度
が、相当に小さい。
【0040】実施例11 0.0582gのへプタモリブデン酸アンモニウム四水
和物を7.5gの蒸留水中に溶解し、得られた溶液を
5.0gの部分的に酸化されたカーボンブラック及び4
5gの軽質循環油と混合してスラリーを生成させること
によって、米国特許第4,863,887号に記載の既
知の触媒を調製した。混合する前は、炭素粒子は、24
ナノメートルの粒径及び138m2/gの表面積を示し
た。スラリーを、比較的高速の回転子/固定子ホモジナ
イザー中で12,000rpmにて15分間混合した。
本発明の触媒と異なり、モリブデンをカーボンブラック
粒子上に含浸させなかった。
【0041】残油供給原料の重量を基準として60重量
ppmの非担持モリブデン及び1重量%の非含浸炭素粒
子を与える、4.36gのスラリー及び38.70gの
残油原料の組み合わせに関して、上記に記載のようにし
て触媒試験方法を行った。触媒試験方法中に形成された
トルエン不溶物質の重量は、残油供給原料の重量を基準
として3.7重量%であると算出された。この結果に関
するデータ点を、図1中、×の記号で示す。
【0042】図1中のデータは、本発明の触媒が、比較
できる条件下で、上記のどちらの既知の触媒と比べて
も、より選択性であることを示す。図1における直接的
な比較によって、1重量%の炭素粒子上の60重量pp
mの含浸モリブデンを含む本発明の含浸触媒が、2.5
重量%のトルエン不溶物質の水素化分解選択性を示し、
一方、60重量ppmの非含浸モリブデン及び1重量%
の炭素粒子を含む触媒が、3.7重量%のトルエン不溶
物質が生成するのに対応する水素化分解活性しか達成で
きなかったことが明らかである。図1において内挿法を
用いることによって、本発明の含浸触媒は、非含浸モリ
ブデン及び炭素粒子を含む触媒が60ppmの非含浸モ
リブデンによって示す生成トルエン不溶物質3.7重量
%という値と同等の選択性を提供するために、約20p
pmのモリブデンしか必要としないということを、論理
的に結論づけることができる。
【0043】図1は、カーボンブラック上に担持したモ
リブデンが、本質的に等しい条件下で、水素、供給原
料、並びに硫化されたモリブデンナフテネート及び炭素
粒子から本質的に成る対応量の粒子を分散することによ
って得られる分散液を含む反応帯において生成するトル
エン不溶コークスの量と比較して、より少ない量のトル
エン不溶コークスを生成するということを示す証拠であ
る。従って、本発明の触媒は、特に、全成分の物理的混
合物と比較して低いモリブデン濃度において、コークス
の生成を抑制するより高い選択性を有する。
【0044】仮説として、本発明の含浸触媒によって提
供される驚くべき相乗効果は、既知の触媒と比較して、
より有効なモリブデンの使用によるものと考えることが
できる。炭素粒子はコークス前駆体を蓄積し、かかるコ
ークス前駆体が、触媒的に活性なモリブデンの存在下
で、抑制又は破壊されると考えられる。また、可溶な触
媒は、残油の水素化分解の条件下で沈殿及び凝集しやす
く、そのためにその利用率が減少すると考えられる。適
切な炭素粒子上に含浸された触媒モリブデンは、攻撃さ
れやすいコークス前駆体が蓄積する領域にモリブデンを
配置させ、且つモリブデンの過度の凝集を容易に妨げる
傾向があると考えられる。
【0045】実施例12,13,及び14 モリブデン含浸炭素粒子の水素化分解選択性に対する炭
素粒子濃度の効果を示すために、本実験を行った。かか
る実験においては、混合するヘプタモリブデン酸アンモ
ニウム四水和物の量を、各々の試験において残油供給原
料中に60重量ppmのモリブデンを提供する量にし、
存在するカーボンブラックの量を、それぞれ0.5重量
%、0.3重量%、0.1重量%の炭素粒子を有する組
合せを与えるように変化させること以外は、実質上、実
施例1に記載の方法に従って、三種類の本発明の触媒を
調製し、試験を行った。各々の組み合わせについて、触
媒試験方法の結果として得られたトルエン不溶物質の収
率を、実施例3にて上記した収率とともに、図2に示
す。有効粒径が約1ミクロン以下である種々の濃度のカ
ーボンブラック上に含浸された、60重量ppmのモリ
ブデンについて得られたデータを黒い四角によって図2
中に示す。
【0046】比較のために、米国特許第4,863,8
7号に記載のタイプの、含浸モリブデン及び炭素粒子触
媒について得られた二つのデータの点もまた、図2中に
示した。×の記号で示した第1の非含浸触媒のデータ点
は、実施例11に記載の、60重量ppmの非含浸モリ
ブデン及び1重量%の炭素粒子を含む触媒に関するトル
エン不溶物の収率である。かかる第1のデータ点は、6
0ppmのモリブデン及び1.0重量%の炭素におい
て、本発明の優れた点を直接的に示すものである。
【0047】第2の非含浸触媒のデータ点は、実質上実
施例11に記載の方法に従って調製されたが、残油供給
原料の重量を基準として100重量ppmの非含浸モリ
ブデン及び0.3重量%の炭素粒子を与える割合で混合
され、試験された触媒に関するものである。かかる第2
のデータ点は、炭素粒子が0.3重量%である本発明の
比較できるデータ点が、極めて少ないモリブデンが含む
場合でもより高いトルエン不溶物質選択性を示すことか
ら、炭素粒子0.3重量%における本発明の優れた点を
間接的に示すものである。
【0048】図2に表されているデータは、残油供給原
料の重量を基準として、好ましくは約0.01重量%乃
至約5.0重量%、より好ましくは、約0.01重量%
乃至約1.0重量%、最も好ましくは約0.1重量%乃
至約0.5重量%の範囲の炭素粒子の濃度が、本発明の
触媒の水素化分解の選択性に対して十分な効果を有する
ことを示すものである。
【0049】実施例15 モリブデン含浸炭素粒子の水素化分解選択性に対する有
効粒径の影響を示すために、下記の実験を行った。かか
る実験において、混合するヘプタモリブデン酸アンモニ
ウム四水和物の量を、残油供給原料中で33重量ppm
のモリブデンを与えるように調整し、存在するカーボン
ブラックの量を、0.3重量%の炭素を有する組み合わ
せを提供するように制御し、以下のように有効粒径を制
御し決定することに特別の注意を払うこと以外は、実質
上、実施例1で記載の方法で、本発明の触媒を調製し、
試験した。実施例15においては、乾燥した含浸炭素粒
子を、引き続き乳鉢及び乳棒で粉砕し、150ミクロン
の開口を有する公称100メッシュのふるいを通して通
過させた。ふるいにかけられた1.0gの炭素粒子の試
料を、9.0gのデカント油中に攪拌混入して、スラリ
ーを形成した。
【0050】かかるスラリーを、ポール・N・ガードナ
ー社製のヘグマン粉砕計量器を用いて試験した。計量器
は、粒径が0ミクロン乃至25ミクロンのスラリーをゲ
ージ上で測定するように調節した。このスラリーを、ま
た、暗視野集光レンズを用いた400Xのツァイス倒立
顕微鏡によって観察した。顕微鏡観察によって、スラリ
ーの有効粒径がサブミクロン乃至150ミクロンの範囲
であり、粒子として存在する炭素のバルクの有効寸法が
75ミクロン乃至125ミクロンの範囲であることが示
された。本発明の目的として、このスラリーは、100
ミクロンの有効粒径を有するとみなす。
【0051】本質的に1.34gのスラリー及び42.
02グラムの残油供給原料から成り、33ppmの含浸
モリブデン及び0.3重量%の炭素粒子を提供する組み
合わせについて、上記の触媒試験方法を行った。試験に
よって7.9重量%の炭素不溶物を得た。実施例15の
触媒試験方法の結果として得られたトルエン不溶物質の
収率を、図3に示す。
【0052】実施例16 乾燥したモリブデン含浸炭素粒子を、デカント油中で、
3/8インチのステンレス鋼のボールで、ショットミル
(shot mill)として知られ、ユニオンプロセス社から商
業的に入手した1S粉砕器(Attrior)を用いて300r
pmで10分間粉砕した他は、実施例15に記載の方法
を実質上繰り返した。かかる粉砕によってスラリーが生
成し、これを上記のヘグマン計量器によって試験した。
ヘグマン粉砕計量器によって、スラリー中の炭素粒子の
有効粒径が5ミクロンであり、多くの粒子は15ミクロ
ン以下の寸法であったことが示された。暗視野集光レン
ズを用いた640Xのツァイス倒立顕微鏡での観察によ
って、1ミクロン未満の個々の粒子が、みかけ上凝集し
て、有効にスラリーを構成するより大きい粒子を生成し
ていることが示された。本発明の目的において、かかる
スラリーは5ミクロンの有効粒径を有するとみなす。
【0053】スラリー並びに33ppmの含浸モリブデ
ン及び0.3重量%の炭素粒子を有する残油供給原料の
組み合わせに対して、触媒試験方法を行った。かかる試
験によって、図3に示すように、4.6重量%のトルエ
ン不溶物質が生成した。
【0054】実施例17 乾燥した含浸炭素粒子を4時間粉砕した他は、実施例1
5に記載の方法を実質上繰り返した。スラリーの有効粒
径は、ヘグマン粉砕計量器を用いて2ミクロンであると
測定された。
【0055】スラリー並びに33ppmの含浸モリブデ
ン及び0.3重量%の炭素粒子を有する残油供給原料の
組み合わせに対して、触媒試験方法を行った。かかる試
験によって、図3に示すように、3.0重量%のトルエ
ン不溶物質が生成した。
【0056】図3を参照すると、本発明の触媒に対する
有効粒径の影響は、約0.01ミクロン乃至約100ミ
クロンの範囲で劇的であってことが見受けられる。かか
る触媒は、明らかに、より大きい有効炭素粒径に関して
は比較的有効でない。図3のデータは、有効粒径が約
0.01ミクロン乃至約50ミクロンである炭素粒子
が、その優れた選択性のためには好ましく、有効粒径が
約0.01ミクロン乃至約10ミクロンであることがよ
り好ましく、有効粒径が約0.01ミクロン乃至約2ミ
クロンであることが最も好ましいことを示している。
【0057】実施例18 本発明において酸化されたカーボンブラックを用いるこ
との利点を示すために本実験を行った。かかる実験は、
様々な種類の商業的に入手可能な、酸化カーボンブラッ
ク及び非酸化カーボンブラックを用い、ヘプタモリブデ
ン酸アンモニウム四水和物及びカーボンブラックの量
を、残油供給原料中50重量ppmのモリブデン及び
0.3重量%の炭素をそれぞれ提供するように調整した
こと以外は、実質上、実施例15に上記された方法と類
似である。様々な種類の酸化及び非酸化カーボンブラッ
クに対する触媒試験方法の結果を表2に示す。
【0058】
【表2】 表2:様々なカーボンブラックの性能 カーボン 最初の 酸化 トルエン 表面積 揮発性物質 ブラック 粒径 不溶物質 (m2/g) 含有量 (nm) (重量%) (重量%) A 15 なし 3.0 230 2.0 B 24 あり 3.0 138 5.0 C 25 あり 3.1 96 3.5 D 24 なし 5.7 112 1.0 E 25 なし 6.3 84 1.0 F 75 なし 8.9 25 0.5
【0059】表2を検討することにより、粒径及び表面
積において酸化カーボンブラックB及びCと比較でき
る、非酸化カーボンブラックD及びEが、酸化カーボン
ブラックB及びCに比べて、約2倍量の好ましくないト
ルエン不溶コークスを生成したことがわかる。それゆえ
に、表2は、本発明で用いる酸化カーボンブラックが、
比較できる非酸化カーボンブラックよりも、トルエン不
溶コークスを比較的より選択的に還元することの証拠と
なりうる。
【0060】加えて、表2中のデータは、酸化カーボン
ブラックB及びCが非酸化カーボンブラックAとほぼ同
程度の特性を有することを示す。かかる結果は、非酸化
カーボンブラックAが、酸化カーボンブラックB及びC
と比較して、相当に小さい初期粒径及び大きい表面積を
示すことから、驚くべきものである。
【0061】酸化されたカーボンブラックによって提供
される選択性における利点は、少なくとも部分的には、
触媒粒子を調製する間の、水溶性の触媒金属塩の酸化カ
ーボンブラック表面上への強化された吸着によるもので
あると仮定できる。カーボンブラックの表面が、酸化過
程の間に、例えばヒドロキシル基の付加によって、変性
されることはよく知られている。カーボンブラックの酸
化によって引き起こされる表面変性が、カーボンブラッ
ク上の触媒金属酸化物の担持を促進すると考えられる。
含浸溶液が、より容易にカーボンブラックを湿潤させ、
それゆえに酸化カーボンブラック上へ、より大量に又は
より利用しやすい位置に、金属が吸着するのであろう。
【0062】かかる望ましい表面変性についての一つの
客観的な指摘は、酸化カーボンブラックが、触媒調製の
間に水によって容易に湿潤し、加えてより大量のヘプタ
モリブデン酸アンモニウムのような触媒金属を吸着する
ということである。本発明の目的として、“湿潤した”
ということは、その表面又はその孔構造中のいずれかに
液体を受容した材料を意味する。それゆえに、本発明で
用いるカーボンブラックは、水によって湿潤するよう
に、十分に酸化されていることが好ましい。本発明のカ
ーボンブラックは、対応する条件で非酸化カーボンブラ
ックによって吸着される量と比較して、比較的より大量
の触媒金属塩を吸着するように、十分に湿潤されるよう
に十分に酸化されていることが特に好ましい。
【0063】上記の実施例及び仮定は本発明をよりよく
伝えるためのものであり、本発明又は特許請求の範囲を
限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、トルエン不溶コークスの生成量を、本
発明の触媒及び含浸されていないか若しくは炭素粒子が
存在しない比較触媒に関するモリブデン濃度の関数とし
て示すグラフである。
【図2】図2は、トルエン不溶コークスの生成量を、本
発明の触媒及び含浸されていない二種類の比較触媒に関
する炭素粒子濃度の関数として示すグラフである。
【図3】図3は、トルエン不溶コークスの生成量を、本
発明の触媒に関する有効粒径の関数として示すグラフで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トレイシー・エル・マーシュバンクス アメリカ合衆国イリノイ州60440,ボーリ ングブルック,ハーモニー・コート 337

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化水素質供給原料を、供給原料の沸点
    と比較してより低い温度の沸点を有する生成物へと転化
    させる方法であり;懸濁された際の有効粒径が約0.0
    1ミクロン乃至約50ミクロンであり、モリブデン、コ
    バルト、ニッケル、鉄、バナジウム、タングステン、及
    びそれらの混合物から成る群から選択される硫化可能な
    金属を有する水溶性の金属化合物の硫化物を物理的に担
    持している金属含浸炭素質粒子を、分散液を与えるため
    に、水素及び炭化水素質供給原料を含む反応帯中で懸濁
    し;供給原料を、供給原料の沸点と比較してより低い温
    度の沸点を有する生成物に転化させるために有効な、反
    応帯中の条件を持続し;そしてより低沸点の生成物を回
    収する;工程を含む方法。
JP9335240A 1996-12-05 1997-12-05 残油の水素処理触媒及び方法 Pending JPH10226790A (ja)

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