JPH10224016A - 基板処理装置 - Google Patents

基板処理装置

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JPH10224016A
JPH10224016A JP2038497A JP2038497A JPH10224016A JP H10224016 A JPH10224016 A JP H10224016A JP 2038497 A JP2038497 A JP 2038497A JP 2038497 A JP2038497 A JP 2038497A JP H10224016 A JPH10224016 A JP H10224016A
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JP
Japan
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substrate
ionizer
main body
ionized gas
processing apparatus
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JP2038497A
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English (en)
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Koji Kizaki
幸治 木▲崎▼
Hiroshi Yamamoto
広 山本
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な装置構成で大型化した基板の表面の全
面に亘ってイオン化した気体を供給できて、基板を十分
に除電すること。 【解決手段】 基板処理用のチャンバ2の空間2aの底
部には、基板10を水平に支持して基板10に加熱処理
を施すためのプレート4が配置されている。チャンバ2
の空間2aの上部には、基板10の表面WSを除電する
イオナイザ6が配置されている。このイオナイザ6は、
チャンバ2の空間2c、2dにそれぞれ配置したスライ
ドガイド8及びリニアモータ9により、基板10の表面
WSに平行な方向CDに沿って移動可能となっている。
プレート4による加熱処理の際、及び基板10をプレー
ト4から剥離してからプレート4の上方位置に上昇させ
基板10をチャンバ2から取り出すまでの間において、
噴射口6bからイオン化気体IGを噴射させつつイオナ
イザ6を移動させることにより、噴射口6bから噴射さ
れるイオン化気体IGを比較的大型の基板10の全表面
WSに到達させることができ、基板10全体の除電を十
分に達成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示パネル用
ガラス基板、半導体ウェハ、半導体製造用のマスク基板
等の基板を、プレート、チャック等の基板保持部材上に
保持しつつ、この基板に過熱、冷却、レジスト塗布、密
着強化剤(HMDS)塗布、洗浄、現像等の所定の処理
を施す基板処理装置に関し、特に処理終了後に基板を基
板保持部材から剥離する際の剥離帯電を効果的に防止す
る基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上述の剥離帯電を防止する装置と
して、例えば特開平7−312337号公報に開示され
た装置がある。この装置では、加熱処理される基板が収
納されるチャンバ内に設けられた基板載置用プレート上
に水平に載置された基板の表面に、この基板の対向する
2辺の端部上方に設けられた2つのイオナイザからのイ
オン化された気体を基板の表面にほぼ平行な方向であ
り、かつ基板の中央側方向に向かって噴射して供給する
ことにより、この基板を電気的に中和させて剥離帯電を
防止する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
基板のサイズが大型化する傾向にあり、上述の装置で
は、このように大型化した基板の表面全体に亘って、イ
オン化した気体を供給できず、基板を十分に電気的に中
和することができないという問題が発生する。
【0004】この問題を解決するため、基板の上方に設
置するイオナイザの数を単に増加させ、基板の表面全体
に亘ってイオン化した気体を供給して対応することが考
えられるが、この場合、装置の構成が複雑になるととも
に装置コストも増大するという別の問題が発生する。
【0005】本発明の目的は、上述のような点に鑑み、
簡単な装置構成で大型化した基板の表面の全面に亘って
イオン化した気体を供給できて、基板を電気的に十分に
中和することができる基板処理装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の基板処理装置は、支持手段によって基板
を支持しつつ、基板に所定の処理を行う基板処理装置に
おいて、イオン化された気体が噴射される噴射口を有す
るイオナイザ本体と、支持手段によって支持され固定さ
れた基板に対して、噴射口からイオン化された気体を噴
射させつつ、イオナイザ本体を基板の表面に沿って移動
させるイオナイザ移動手段と、を備えたことを特徴とす
る。
【0007】また、請求項2の基板処理装置は、噴射口
が基板の表面に平行な所定の方向に沿ってイオナイザ本
体に複数設けられるとともに、イオナイザ移動手段がイ
オナイザ本体をこの所定の方向に略垂直な方向に直線的
に移動させることを特徴とする。
【0008】また、請求項3の基板処理装置は、それぞ
れ異なる方向に向けてイオン化された気体を噴射する複
数の噴射口がイオナイザ本体に複数設けられるととも
に、イオナイザ移動手段がイオナイザ本体を支持手段に
よって支持された基板の表面に直交する回転軸回りに回
転させることを特徴とする。
【0009】また、請求項4の基板処理装置は、噴射口
が基板の表面に平行な所定の方向に沿ってイオナイザ本
体に複数設けられるとともに、イオナイザ移動手段がイ
オナイザ本体を支持手段によって支持された基板の表面
に直交する回転軸回りで揺動させることを特徴とする。
【0010】また、請求項5の基板処理装置は、支持手
段によって支持された基板の表面とほぼ平行な方向に向
かって、イオン化された気体が噴射口から噴射されるこ
とを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕図1は、本発明に係る第1実施形態の
基板処理装置を説明する図である。図1(a)は、装置
の平面構造を示し、図1(b)は、図1(a)の装置の
A−A矢視断面構造を示す。この装置は、基板10の周
囲に密閉された空間2aを形成するチャンバ2と、チャ
ンバ2の空間2a内で支持手段として基板10を水平に
支持・固定するとともに基板10に加熱処理を施すため
のプレート4と、チャンバ2の空間2a内の上部に移動
可能に配置されて基板10の表面WSを除電するイオナ
イザ6と、イオナイザ6を基板10の表面WSに沿って
移動させる移動手段であるスライドガイド8及びリニア
モータ9とで構成されている。
【0012】チャンバ2の正面には、チャンバ2の空間
2a内への基板10の搬入及びチャンバ2外への基板1
0の搬出を行うための搬出入口2bが設けられている。
【0013】チャンバ2内の空間2aの底部に設けたプ
レート4には、図示を省略するが、多数の吸着孔が設け
られており、吸引ユニットによってプレート4上面で基
板10を吸着保持することができるようになっている。
また、プレート4には、その上面から上下方向に出退自
在なリフトピン4aが設けられており、プレート4の上
方位置に基板10を支持することができるようになって
いる。
【0014】チャンバ2内の空間2aの上部に配置され
たイオナイザ6は、基板10の表面WSに平行な方向E
Fに延びる細長い直方体形状の本体部分6a(イオナイ
ザ本体)を備えており、その長手方向に沿った側面には
4個の噴射口6bが突設されている。噴射口6bは、正
イオン化した気体を噴射する2個の正イオン噴射口6p
と、負イオン化した気体を噴射する2個の負イオン噴射
口6mとが交互に配置されて構成されている。正イオン
噴射口6pの中央には、針状の電極6rが設けられ、こ
の電極6rに電源から直流の正電圧が印加されると、電
極6r先端部付近の気体が正イオン化される。また、負
イオン噴射口6mの中央にも、正イオン噴射口6pと同
様の電極6rが設けられ、この電極6rに電源から直流
の負電圧が印加されると、電極先端部付近の気体が負イ
オン化される。一方、イオナイザ6の本体部分6a内部
には、図示を省略するが、ガス源からの窒素ガスを噴射
口6bに導くガス供給システムが組み込まれており、噴
射口6b(6p,6m)の電極に電圧を印加すると、窒
素ガスをイオン化したイオン化気体(正イオン化した気
体及び負イオン化した気体)が、噴射口6bの正面方
向、すなわち基板10の表面WSに平行な方向EF(噴
射口6bが配列された本体部分6aの長手方向)に垂直
な方向CDに向かって噴射される。また、本体部分6a
の内部には、上述の正イオン噴射口6p及び負イオン噴
射口6mにそれぞれ設けられた電極に正電圧又は負電圧
を印加する時間をそれぞれ制御する、すなわち、正イオ
ン噴射口6pから正イオン化した気体を噴射する正イオ
ン噴射時間と、負イオン噴射口6mから負イオン化した
気体を噴射する負イオン噴射時間とをそれぞれ制御する
噴射時間制御部50が設けられている。
【0015】チャンバ2の両側部には、スライドガイド
8及びリニアモータ9を収納する空間2c、2dが設け
られている。
【0016】空間2c内に配置されたスライドガイド8
は、方向CDに沿って延びるガイドレール8aとこのガ
イドレール8a上を摺動する摺動部8bとを備える。こ
の摺動部8bから延びるアーム8cは、隔壁21に形成
したスリットSを通ってイオナイザ6の本体部分6aの
一端に固定されている。
【0017】空間2d内に配置されたリニアモータ9
は、方向CDに沿って延びるモータレール9aとこのモ
ータレール9a上を移動する移動部9bとを備える。移
動部9bから延びるアーム9cは、隔壁21に形成した
スリットを通って本体部分6aの他端に固定されてい
る。
【0018】これらスライドガイド8及びリニアモータ
9により、本体部分6aは、リニアモータ9への入力信
号に応じ、基板10の表面WSに平行な状態を保って、
方向EF(噴射口6bが配列された本体部分6aの長手
方向)に垂直な方向CDに沿って往復移動することにな
る。
【0019】図2は、イオナイザ6による基板10の除
電状態を説明する図である。図2(a)に示すように、
イオナイザ6が基板の一方側の端部10a上方にある場
合、イオナイザ6に設けた噴射口6bから噴射されたイ
オン化気体IGは、キャリアガス(窒素ガス)によって
そのほとんどが噴射口6bの前方側に進むが、基板10
が大きいため基板10の他方側の端部10bの表面WS
までは十分に除電することができない。なお、イオナイ
ザ6から噴射されたイオン化気体IGの一部は、基板1
0の端部10aに分布する電荷にひかれて噴射口6bの
後方側にも回り込むので、イオナイザ6の直下や後方に
も到達し、基板10の端部10aの表面WSを十分に除
電することができる。
【0020】次に、図2(b)に示すように、イオナイ
ザ6が基板10中央部上方に移動した場合、イオナイザ
6に設けた噴射口6bから噴射されたイオン化気体IG
は、そのほとんどが噴射口6bの前方側に進み、基板1
0の他方側の端部10bの表面WSを十分に除電するこ
とができる。また、イオナイザ6から噴射されたイオン
化気体IGの一部は、噴射口6bの後方側にも回り込
み、基板10の中央部の表面WSを十分に除電すること
ができる。
【0021】したがって、イオナイザ6を方向CDに沿
って図2(a)から図2(b)の範囲で移動させること
により、基板10全体の表面WSを十分に除電すること
ができる。イオナイザ6の移動範囲は、噴射口6bの端
面を基準とすると、図示のように、基板10の端部10
aのエッジからの距離がαの場合からβの場合までとな
る。前者の距離αは、イオン化気体IGが噴射口6bの
後方側に到達する距離以下に設定する。また、後者の距
離βは、基板10のエッジ間距離γからイオン化気体I
Gが噴射口6bの前方側に到達する距離を差し引いた値
以上に設定する。
【0022】以下、図1の装置の動作について説明す
る。例えばレジスト塗布処理が終了した基板10は、図
示を省略する基板搬送ロボットによって、搬出入口2b
を介してチャンバ2内に搬入される。このとき、リフト
ピン4aを上昇させておき、上記搬送ロボットによって
搬送されてきた基板10をリフトピン4aで支持し、基
板搬入を完了する。
【0023】次に、リフトピン4aを降下させ、基板1
0をプレート4の上面に載置する。そして、吸引ユニッ
トを動作させて基板10をプレート4上に吸着固定した
後、基板10をプレート4とともに加熱してレジストを
乾燥固化する。
【0024】そして、加熱処理が完了すると、吸引ユニ
ットを停止させて基板10の吸着を解除し、リフトピン
4aを動作させて基板10をプレート4の上方位置に上
昇させる。その後、搬送装置によりチャンバ2から基板
10を取り出し、次の処理装置に搬送する。
【0025】上述の加熱処理の際、及び基板10をプレ
ート4から剥離してからプレート4の上方位置に上昇さ
せた基板10をチャンバ2から取り出すまでの間におい
て、イオナイザ6を動作させる。すなわち、イオナイザ
6を方向CDに沿って図2(a)の位置から図2(b)
の位置に移動させつつ、その噴射口6bからイオン化気
体を噴射させる。これにより、基板10全体の表面WS
が電気的にほぼ均一に中和されて基板10の除電が達成
される。この際、より均一な除電を達成するため、イオ
ナイザ6を方向CDに沿って往復移動させることもでき
る。また、イオナイザ6を方向CDに移動させる速度
は、一定であってもよいが、図2に示す移動範囲の両端
側で移動速度を低下させて、基板10の端部10a、1
0bを重点的に除電することも可能である。
【0026】この際、イオナイザ6の本体部分6aの内
部に設けられた噴射時間制御部50によって、正イオン
噴射口6pにプラス電圧を、正イオン噴射口6pにマイ
ナス電圧をそれぞれ交互に印加することとしている。こ
れにより、正イオン噴射口6p及び負イオン噴射口6m
から、正イオン化した気体及び負イオン化した気体を一
定時間間隔で個別かつ交互に噴射させることができる。
このように、正イオン噴射口6p及び負イオン噴射口6
mから、正イオン化した気体及び負イオン化した気体を
交互に噴射させることにより、正イオン化した気体及び
負イオン化した気体が、各噴射口6p、6mの近傍で互
いに中和されることを抑制でき、正イオン化した気体及
び負イオン化した気体を基板10の表面に効率よく供給
することができる。
【0027】この実施形態では、噴射口6bが本体部分
6aの長手方向(方向EF)に沿って複数設けられてい
るので、イオナイザ6から噴射されるイオン化気体IG
に一様な流れを形成することができ、基板10全体を比
較的均一に除電することができる。
【0028】なお、この実施形態では、基板10の短辺
がイオナイザ6の本体部分6aの長手方向と平行になる
ように配置しているが、基板10の長辺側がイオナイザ
6の本体部分6aの長手方向と平行になるように配置し
てもよい。この場合、イオナイザ6の本体部分6aを移
動させる距離が減少し、比較的大型の基板10であって
も比較的迅速に除電することができる。
【0029】〔第2実施形態〕図3は、本発明に係る第
2実施形態の基板処理装置を説明する図である。図3
(a)は、装置の平面構造を示し、図3(b)は、図3
(a)の装置のA−A矢視断面構造を示す。この基板処
理装置は、第1実施形態の基板処理装置の変形例であ
り、同様の部分には同一の符号を付して重複説明を省略
する。
【0030】この装置では、イオナイザ6を基板10の
表面WSに沿って移動させる移動手段として、スライド
ガイド8、80とシリンダ81とを用いている。すなわ
ち、第1実施形態の図1に示すリニアモータ9を、アー
ム80cによってイオナイザ6の本体部分6aの他端に
取り付けられ、同図に示すスライドガイド8と同一の構
造のスライドガイド80と、スライドガイド80の摺動
部80bをガイドレール80a上で往復移動するシリン
ダ81とに置き換え、イオナイザ6を図示の実線の位置
と点線の位置との間で移動させる。このため、移動手段
を簡易な構造とすることができる。
【0031】〔第3実施形態〕図4は、本発明に係る第
3実施形態の基板処理装置を説明する図である。図4
(a)は、装置の正面構造を示し、図4(b)は、装置
の平面構造を示す。この基板処理装置は、第1実施形態
の基板処理装置の変形例である。
【0032】この装置では、チャンバ2上部に空間2e
を設け、この空間2e内に、イオナイザ6を基板10の
表面WSに沿って移動させる移動手段としてスライドガ
イド83とネジ駆動機構93とを配置している。スライ
ドガイド83は、摺動部83b及びガイドレール83a
を備え、第1実施形態のスライドガイド8と同様の構造
を有しており、ネジ駆動機構93は、ボールネジ93a
と、これに螺合する被駆動体93bと、ボールネジ93
aを回転させて被駆動体93bをボールネジ93aの軸
方向に往復移動させる電動モータ93cとを備える。ス
ライドガイド83とネジ駆動機構93との間には、ビー
ム30が架け渡されており、その中央位置からスリット
2gを通って下向きに延びる支持体31の下端には、イ
オナイザ6の本体部分6aが固定されている。
【0033】この第3実施形態では、ネジ駆動機構93
の電動モータ93cを駆動しつつ、イオナイザ6を動作
させる。すなわち、イオナイザ6を方向CDに沿って移
動させつつ、その噴射口6bからイオン化気体を噴射さ
せる。これにより、基板10全体の表面WSが電気的に
ほぼ均一に中和される。
【0034】なお、以上第1〜第3の実施形態におい
て、イオナイザ6を方向CDに沿って直進させる手段と
してリニアモータ9、シリンダ81、及びネジ駆動機構
93を用いているが、これに代えて、例えばワイヤーや
ベルト等を用いることができる。図5はその一例を示し
たものであり、スライドガイド84に案内されて方向C
Dに沿って設けられたガイドレール84a上で移動可能
なイオナイザ6を、一対のプーリ94aと、これに掛け
渡されたベルト94bと、プーリ94aを回転させる電
動モータ94cとからなるベルト駆動機構94によって
方向CDに駆動する。
【0035】〔第4実施形態〕図6は、本発明に係る第
4実施形態の基板処理装置を説明する図である。図6
(a)は、装置の平面構造を示し、図6(b)は、装置
の側面構造を示す。
【0036】この装置では、チャンバ2の空間2a内に
支持された基板10の中央上方に単一のイオナイザ61
が配置されており、このイオナイザ61の円筒状の本体
部分61aの周囲側面には、イオン化気体IGを噴射す
る4個の噴射口61bが設けられている。これらの噴射
口61bは、正イオン化した気体を噴射する2個の正イ
オン噴射口6pと、負イオン化した気体を噴射する2個
の負イオン噴射口6mとを交互に等間隔で配置した構成
となっている。イオナイザ61の本体部分61aは、チ
ャンバ2外に配置した移動手段である電動モータ95に
駆動されて、基板10の表面WSに垂直で基板10の略
中心を通る回転軸の回りで回転する。
【0037】この装置によれば、4個の噴射口61bか
らイオン化気体IGを噴射させつつ、イオナイザ61を
その中心軸の回りに水平面内で回転させるので、イオナ
イザ61から噴射されるイオン化気体IGの分布を等方
的で均一なものとすることができ、基板10全体を均一
に除電することができる。なお、この場合、噴射口61
bの前方側に噴射されるイオン化気体IGによって基板
10の周囲部分が除電され、イオナイザ61の噴射口6
1bから逆戻りするイオン化気体IGによってイオナイ
ザ61の直下の基板10の表面WSが除電される。
【0038】〔第5実施形態〕図7は、本発明に係る第
5実施形態の基板処理装置を説明する図である。図7
(a)は、装置の平面構造を示し、図7(b)は、装置
の側面構造を示す。
【0039】この装置では、イオナイザ6を基板10の
表面WSに沿って移動させる移動手段として、回転支持
部材96と電動モータ97とを用いている。回転支持部
材96は、イオナイザ6の本体部分6aの一端側をアー
ム96bを介して保持し、イオナイザ6を基板10の表
面WSに垂直な鉛直軸の回りに回転可能に枢支する。電
動モータ97は、チャンバ2外下方に配置され回転支持
部材96に回転可能に支持されたイオナイザ6を回転駆
動し、必要に応じてこれを揺動させる。
【0040】この装置によれば、簡単な構造の移動手段
を用いてイオナイザ6を移動させつつ、6個の噴射口6
bからイオン化気体IGを均一に噴射させて基板10の
表面WS全体を除電することができる。
【0041】以上、実施形態に即してこの発明を説明し
たが、この発明は上記実施形態に限定されるものではな
い。例えば、上記第1〜第3、及び第5の実施形態にお
いて、イオナイザ6の本体部分6aの片側側面にのみ噴
射口6bを設けてイオン化気体IGを噴射させている
が、本体部分6aの両側面に噴射口6bを設けてもよ
い。図8は、その一例として、図7に示す第5実施形態
の基板処理装置を変形した場合を示したものであり、本
体部分6aの両側面のそれぞれに、正イオン噴射口6p
と負イオン噴射口6mとを交互に配置した構成となって
いる。これにより、イオナイザ6から噴射されるイオン
化気体IGをより広い範囲まで到達させることができ、
イオナイザ6の移動量を少なくすることができる。
【0042】また、上記それぞれの実施形態において、
イオナイザ6の本体部分6aの側面に噴射口6bを設け
てイオン化気体IGを水平方向に噴射させているが、本
体部分6aの下面に噴射口6bを設けてもよい。つま
り、図9に示すように、イオナイザ6の噴射口6bを下
向きにし、基板10の表面WSに向けてイオン化気体I
Gを吹き付けつつ、イオナイザ6を基板10の表面WS
に沿って移動させる。この場合も、基板10全体の表面
WSが除電される。また、図10に示すように、イオナ
イザ6の本体部分6aを傾斜させてその噴射口6bを斜
め下向きにし、この姿勢を保ったままでイオナイザ6を
基板10の表面WSに沿って移動させることもできる。
これによっても、基板10全体の表面WSが除電され
る。なお、図9、10に示す構成において、図2に示す
水平噴射の構成と同じ範囲に亘ってイオン化された気体
を基板10の表面WSに供給するためには、基板10の
表面WSから本体部分6aまでの寸法を比較的大きくし
なければならず、装置が大型化する。逆に、装置が大型
化を防止するため、基板10の表面WSから本体部分6
aまでの寸法を図2と同一に保って十分な除電を達成す
るためには、本体部分6aの基板10表面に沿っての移
動距離を大きくしなければならない。言い換えれば、図
2のイオナイザ6のように水平噴射とした場合、噴射口
6bの前方に関しては、イオン化気体IGの噴射の勢い
に応じて本体部分6aから離れた広範囲に亘ってイオン
化気体IGが到達するので、装置をコンパクトなものと
することができるとともに、大型の基板10の全表面W
Sに亘ってイオン化気体IGを迅速かつ十分に供給する
ことができる。
【0043】また、上記それぞれの実施形態において、
移動するイオナイザ6によって除電される基板10は、
水平に支持されているが、基板10の姿勢は、水平に限
らず、鉛直にした縦型であってもよく、傾斜した姿勢で
あってもかまわない。この場合、イオナイザ6を基板1
0の姿勢に合わせて傾斜させるなどし、基板10の表面
WSに平行に移動させる。
【0044】また、上記それぞれの実施形態は、基板1
0に加熱処理を施すための基板処理装置に関するもので
あるが、クーリングプレートユニットのような基板10
に冷却処理を施す基板処理装置にも、図1〜図10に例
示したイオナイザ6、61及びその移動手段を適用でき
る。さらに、基板10にレジスト塗布、密着強化剤塗
布、洗浄、現像等の諸処理を施す基板処理装置において
も、図1〜図10に例示したイオナイザ6、61及びそ
の移動手段を適用できる。なお、除電の対象となる基板
10は、角型の液晶表示パネル用ガラス基板、半導体製
造用のマスク基板等のほか、略円形の半導体ウェハであ
ってもよい。
【0045】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1の基板処理装置では、イオナイザ移動手段が、支持手
段によって支持され固定された基板に対して噴射口から
イオン化された気体を噴射させつつ、イオナイザ本体を
基板の表面に沿って移動させるので、イオナイザの噴射
口から噴射されるイオン化された気体の到達範囲が基板
の全表面に比較して狭い場合にも、イオナイザ本体の移
動により、噴射口から噴射されるイオン化された気体を
基板の全表面に到達させることができる。つまり、請求
項1の基板処理装置によれば、大型化した基板の全表面
に亘ってイオン化した気体を十分に供給することがで
き、基板全体の電気的中和すなわち基板全体の除電を十
分に達成することができる。
【0046】また、請求項2の基板処理装置では、噴射
口が基板の表面に平行な所定の方向に沿ってイオナイザ
本体に複数設けられるとともに、イオナイザ移動手段が
イオナイザ本体をこの所定の方向に略垂直な方向に直線
的に移動させるので、基板全体が均一かつ効率的に除電
される。
【0047】また、請求項3の基板処理装置では、それ
ぞれ異なる方向に向けてイオン化された気体を噴射する
複数の噴射口がイオナイザ本体に複数設けられるととも
に、イオナイザ移動手段がイオナイザ本体を支持手段に
よって支持された基板の表面に直交する回転軸回りに回
転させるので、噴射口から噴射されるイオン化された気
体がイオナイザ本体の周囲に均一に拡散し、基板全体が
均一かつ迅速に除電される。
【0048】また、請求項4の基板処理装置では、噴射
口が基板の表面に平行な所定の方向に沿ってイオナイザ
本体に複数設けられるとともに、イオナイザ移動手段が
イオナイザ本体を支持手段によって支持された基板の表
面に直交する回転軸回りで揺動させるので、基板全体が
均一かつ効率的に除電される。
【0049】また、請求項5の基板処理装置では、支持
手段によって支持された基板の表面とほぼ平行な方向に
向かってイオン化された気体が噴射口から噴射されるの
で、噴射口の前方に関しては、イオン化された気体の噴
射の勢いに応じてイオナイザ本体から離れた広範囲に亘
ってイオン化された気体が到達する。よって、基板の表
面からイオナイザ本体までの寸法を小さくでき、基板処
理装置をコンパクトなものとすることができるととも
に、大型の基板の全表面に亘ってイオン化した気体を十
分に供給することができ、大型の基板の除電を効果的に
達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の基板処理装置を上面及び裏面側
から見た構造を説明する図である。
【図2】図1の装置の動作を説明する図である。
【図3】第2実施形態の基板処理装置を上面及び裏面側
から見た構造を説明する図である。
【図4】第3実施形態の基板処理装置を正面及び上面側
から見た構造を説明する図である。
【図5】変形例を説明する図である。
【図6】第4実施形態の基板処理装置を上面及び側面側
から見た構造を説明する図である。
【図7】第5実施形態の基板処理装置を上面及び裏面側
から見た構造を説明する図である。
【図8】変形例を説明する図である。
【図9】変形例を説明する図である。
【図10】変形例を説明する図である。
【符号の説明】
2 チャンバ 2a 密閉された空間 4 プレート 4a リフトピン 6,61 イオナイザ 6b,61b 噴射口 8,80 スライドガイド 9 リニアモータ 10 基板 81 シリンダ 93 ネジ駆動機構 95、97 電動モータ 96 回転支持部材 IG イオン化気体 WS 基板表面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持手段によって基板を支持しつつ、基
    板に所定の処理を行う基板処理装置において、 イオン化された気体が噴射される噴射口を有するイオナ
    イザ本体と、 支持手段によって支持され固定された基板に対して、噴
    射口からイオン化された気体を噴射させつつ、イオナイ
    ザ本体を基板の表面に沿って移動させるイオナイザ移動
    手段と、を備えたことを特徴とする基板処理装置。
  2. 【請求項2】 噴射口が基板の表面に平行な所定の方向
    に沿ってイオナイザ本体に複数設けられるとともに、イ
    オナイザ移動手段がイオナイザ本体をこの所定の方向に
    略垂直な方向に直線的に移動させることを特徴とする請
    求項1に記載の基板処理装置。
  3. 【請求項3】 それぞれ異なる方向に向けてイオン化さ
    れた気体を噴射する複数の噴射口がイオナイザ本体に複
    数設けられるとともに、イオナイザ移動手段がイオナイ
    ザ本体を支持手段によって支持された基板の表面に直交
    する回転軸回りに回転させることを特徴とする請求項1
    に記載の基板処理装置。
  4. 【請求項4】 噴射口が基板の表面に平行な所定の方向
    に沿ってイオナイザ本体に複数設けられるとともに、イ
    オナイザ移動手段がイオナイザ本体を支持手段によって
    支持された基板の表面に直交する回転軸回りで揺動させ
    ることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
  5. 【請求項5】 支持手段によって支持された基板の表面
    とほぼ平行な方向に向かって、イオン化された気体が噴
    射口から噴射されることを特徴とする請求項1から請求
    項4のいずれかに記載の基板処理装置。
JP2038497A 1997-02-03 1997-02-03 基板処理装置 Pending JPH10224016A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015010355A1 (zh) * 2013-07-26 2015-01-29 深圳市华星光电技术有限公司 静电消除装置、卡匣承载设备及物料搬运系统

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