JPH10223398A - プラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理装置

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JPH10223398A
JPH10223398A JP9034395A JP3439597A JPH10223398A JP H10223398 A JPH10223398 A JP H10223398A JP 9034395 A JP9034395 A JP 9034395A JP 3439597 A JP3439597 A JP 3439597A JP H10223398 A JPH10223398 A JP H10223398A
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JP
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microwave
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electric field
thickness
transmittance
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JP9034395A
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Nobuo Ishii
信雄 石井
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Tokyo Electron Ltd
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Tokyo Electron Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理容器内に導入されたマイクロ波の電界分
布を均一化させることができるプラズマ処理装置を提供
する。 【解決手段】 マイクロ波発生器60にて発生したマイ
クロ波を導波管62,66内に伝搬させてマイクロ波導
入窓54より被処理体Wにプラズマ処理を施す処理容器
16内へ導入するようにしたプラズマ処理装置におい
て、前記マイクロ波導入窓は、これに導入される前記マ
イクロ波の面内電界強度分布と逆特性の透過率分布を有
するように形成される。これにより、電界強度の大きい
ところは透過率を小さくして透過するマイクロ波の量を
抑制し、逆に電界強度の小さいところは透過率を大きく
して透過するマイクロ波の量をそれ程抑制せず、これに
より全体として処理容器内の電界強度を均一化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波により
プラズマ発生用のエネルギを投入して、これによりプラ
ズマを発生させるプラズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体製品の高密度化及び高微細
化に伴い半導体製品の製造工程において、成膜、エッチ
ング、アッシング等の処理のためにプラズマ処理装置が
使用される場合があり、特に、0.1〜数10mTor
r程度の比較的圧力が低い高真空状態でも安定してプラ
ズマを立てることができることからマイクロ波とリング
状のコイルからの磁場とを組み合わせて高密度プラズマ
を発生させるマイクロ波プラズマ装置が使用される傾向
にある。
【0003】従来、この種のマイクロ波プラズマ装置と
しては、特開平3−17273号公報に示すような装置
が知られている。この装置にあっては、磁場形成手段を
有するプラズマ発生室にマイクロ波を導入する導波管を
接続し、この導波管より導入したマイクロ波により電子
サイクロトロン共鳴を生ぜしめて高密度のプラズマを生
成するようになっている。図13はこの種の従来のプラ
ズマ処理装置の一例を示す概略構成図であり、処理容器
2の天井部にマイクロ波導入窓4を設け、マイクロ波発
生器6にて発生したマイクロ波を例えば矩形状の導波管
8及び円錐形状の導波管10を介してマイクロ波導入窓
4まで導いて処理容器2内へ導入するようになってい
る。そして、処理容器2内へ導入されたマイクロ波は、
処理容器2の上部外側に設けた磁石12により発生され
る垂直方向の磁界とECR(Electron Cyc
lotron Resonance)を生じ、高密度の
プラズマを発生することになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した装
置例にあっては、矩形導波管8内を例えばTE10モー
ドで振動してきたマイクロ波をモード変換器9にてTE
11モードに変換して処理容器内に導入していることか
ら、例えば半導体ウエハ上のある断面を見ると、中心部
の電界密度は高く、周辺部に行く程、電界密度が少しず
つ低下している状態となっている。そして、ウエハの成
膜やスパッタもこの電界密度に略比例して形成されるた
めに、スパッタレートや成膜レートの面内均一が劣化す
るという問題が発生した。特に、ウエハサイズが8イン
チから12インチサイズへ大口径化する程、プラズマ密
度の均一性を高めることが困難になり、上記した問題点
の解決が強く望まれる。
【0005】このような問題点を解決するために、特開
平8−106994号公報に開示されているように、マ
イクロ波導入窓の厚みを、中心部で薄く、周辺に行くに
従って厚くなるように設定して、プラズマ生成室内のマ
イクロ波の電界分布を均一化させる試みがなされてい
る。
【0006】しかしながら、この公報においては、導入
窓の種々の概略的な輪郭は示されているが、具体的にど
のように曲線形状で導入窓の厚みを変化させるべきかと
いう点に関しては十分には示されておらず、このため、
プラズマ生成室内の電界分布を均一化させることが未だ
十分にはできなかった。特に、マイクロ波に関しては種
々の振動モードがあり、導入窓の輪郭形状を一概には特
定することができない、という問題点もある。本発明
は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決す
べく創案されたものである。本発明の目的は、処理容器
内に導入されたマイクロ波の電界分布を均一化させるこ
とができるプラズマ処理装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するために、マイクロ波発生器にて発生したマイク
ロ波を導波管内に伝搬させてマイクロ波導入窓より被処
理体にプラズマ処理を施す処理容器内へ導入するように
したプラズマ処理装置において、前記マイクロ波導入窓
は、これに導入される前記マイクロ波の面内電界強度分
布と逆特性の透過率分布を有するように形成されてい
る。
【0008】これにより、導波管内に伝搬されてきたマ
イクロ波は、マイクロ波導入窓を介して処理容器内に導
入されるのであるが、電界強度が大きいところは導入窓
の透過率が小さくなされてここを通過するマイクロ波は
その電界強度が大きく抑制され、逆に電界強度が小さい
ところは導入窓の透過率が上記よりも大きくなされてい
るので、ここを通過するマイクロ波はその電界強度がそ
れ程抑制されない。従って、全体的に見ると、処理容器
内におけるマイクロ波の電界強度分布は略均一状態とな
る。
【0009】このように電界強度分布の均一化は、マイ
クロ波導入窓の厚みを、処理容器内へ導入される直前の
マイクロ波の面内電界強度分布に応じて変化させればよ
い。また、この時の厚みは、マイクロ波導入窓の厚みと
これからの反射波電力との関係を示す特性曲線の変化に
対応させて変えるようにする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るプラズマ処
理装置の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。図1
は本発明に係るプラズマ処理装置を示す構成図、図2は
マイクロ波の振動モードの一例を示す図、図3は処理容
器内へ導入される前のマイクロ波の面内電界強度分布を
示す図である。
【0011】本実施例においてはプラズマ処理装置をプ
ラズマエッチング装置に適用した場合について説明す
る。図示するようにプラズマ処理装置としてのこのプラ
ズマエッチング装置14は、例えば側壁や底部がアルミ
ニウム等の導体により構成されて、全体が筒体状に成形
された処理容器16を有しており、内部は密閉された処
理空間Sとして構成されている。この処理容器16内に
は、上面に被処理体としての例えば半導体ウエハWを載
置する載置台18が収容される。この載置台18は、例
えばアルマイト処理したアルミニウム等により中央部が
凸状に平坦になされた略円柱状に形成されており、この
下部は同じくアルミニウム等により円柱状になされた支
持台20により支持されると共にこの支持台20は処理
容器16内の底部に絶縁材22を介して設置されてい
る。
【0012】上記載置台18の上面には、ここにウエハ
を吸着保持するための静電チャックやクランプ機構(図
示せず)が設けられ、この載置台18は給電線24を介
してマッチングボックス26及び例えば13.56MH
zのバイアス用高周波電源28に接続されている。載置
台18を支持する支持台20には、プラズマ処理時のウ
エハを冷却するための冷却水等を流す冷却ジャケット3
0が設けられる。
【0013】上記処理容器16の側壁であって、処理空
間Sを区画する部分には、容器内に例えばエッチングガ
スを導入するための例えば石英パイプ製の処理ガス供給
ノズル32が設けられ、このノズル32はガス供給路3
4によりマスフローコントローラ36及び開閉弁38を
介して処理ガス源40に接続されている。処理ガスとし
てのエッチングガスは、CF3 、CHF3 、CF4 、C
48 ガス等を単ガスとして或いはこれらと水素ガスと
の混合ガスを用いることができる。また、この処理空間
Sに臨ませて、プラズマガスとしてアルゴン等の不活性
ガスを供給するための同じく石英製のガスノズル42が
設けられており、流量制御されたArガスをここに供給
するようになっている。そして、処理容器16の上部の
外側には、ECR用のリング状の磁石44が設けられて
おり、処理空間SにECR発生用の垂直磁界を印加する
ようになっている。
【0014】また、容器側壁の外周には、この内部に対
してウエハを搬入・搬出する時に開閉するゲートバルブ
46が設けられる。また、容器底部には、図示されない
真空ポンプに接続された排気口48が設けられており、
必要に応じて処理容器16内を所定の圧力まで真空引き
できるようになっている。
【0015】一方、処理容器16の天井部には、この容
器内にマイクロ波を導入するために、載置台18の直径
と略同じ大きさの、或いはこれより僅かに大きい開口5
0が形成されており、この開口50に、Oリング等のシ
ール部材52を介して例えばAlN(窒化アルミニウ
ム)製の本発明の特徴とするマイクロ波導入窓54が気
密に設けられている。このマイクロ波導入窓54は、図
示するように例えば中心部を薄くし、周辺部に行く程厚
くするなどしてその厚みを変化させて、導入される直前
のマイクロ波の面内電界強度分布と逆特性の透過率分布
を有するようになっている。従って、電界強度が大きい
ところは透過率が小さくなされ、逆に、電界強度が小さ
いところは透過率が大きくなされており、導入されたマ
イクロ波の電界強度分布を均一化し得るようになってい
る。
【0016】一方、上記マイクロ波導入窓54に対して
マイクロ波を供給するマイクロ波発生器60は例えば
2.45GHzのマイクロ波を発生するものであり、こ
れらは、当初は矩形導波管62を介してマイクロ波を伝
送し、途中でモード変換器64を介設してこれにより伝
送形態を変換している。そして、このモード変換器64
には、導波管として例えば円錐形状になされたテーパ導
波管66を接続し、この下端部側に前記マイクロ波導入
窓54が接続されて、マイクロ波を処理容器16内へ導
入し得るようになっている。尚、この導波管66として
は円錐状になされたテーパ導波管に限定されず、円筒
管、或いは他の断面形状の導波管を用いてもよい。従っ
て、モード変換器64にてモード変換されたマイクロ波
は、テーパ導波管66を介して処理容器16内へ導入さ
れるようになっている。
【0017】次に、以上のように構成された本実施例の
動作について説明する。まず、ゲートバルブ46を介し
て半導体ウエハWを搬送アームにより処理容器16内に
収容し、リフタピン(図示せず)を上下動させることに
よりウエハWを載置台18の上面の載置面に載置する。
そして、処理容器16内を所定のプロセス圧力、例えば
0.1〜数10mTorrの範囲内に維持して、処理ガ
ス供給ノズル32から例えばCF4 等のエッチングガス
を流量制御しつつ供給し、また、ガスノズル42からプ
ラズマガスとしてArガスを供給する。尚、このArガ
スを供給しない場合もある。同時にマイクロ波発生器6
0からのマイクロ波を、矩形導波管62、モード変換器
64及びテーパ導波管66を介して伝搬させ、これをマ
イクロ波導入窓54より処理空間Sに導入して、この空
間に電界を形成し、これによりプラズマを発生させて、
エッチング処理を行う。この際、処理容器16の外側に
配置した磁石44からの垂直磁界によりプラズマは電子
サイクロトロン共鳴を生じ、プラズマ密度は高くなる。
【0018】ここで、マイクロ波発生器60にて発生し
た例えば2.45GHzのマイクロ波は、例えばTE1
0モードの振動で矩形導波管62内を伝搬されてモード
変換器64にて例えばTE11モードの振動に変換され
てテーパ導波管66内を伝搬し、処理容器16内へ供給
されることになる。尚、振動モードは、導波管62、6
6の形状や寸法を選択することで任意の振動モードを選
択することができる。
【0019】ここで、マイクロ波導入窓54は、これに
導入される直前のマイクロ波の面内電界強度分布と逆特
性の透過率分布を持つようにその厚みを変化させてい
る。例えば振動モードがTE11モードの場合には、振
動中心部の電界が強いことからマイクロ波導入窓54の
中心部の厚みを例えば薄くして透過率を小さくし、逆
に、振動周辺部の電界は弱いことからマイクロ波導入窓
54の周辺部の厚みを例えば厚くして透過率を大きくし
ている。従って、このマイクロ波導入窓54を通過する
マイクロ波は、電界強度が大きい部分は大きく抑制さ
れ、電界強度が小さい部分は小さく抑制された状態で処
理容器16内に導入されるので、結果として、処理容器
16内の電界強度分布の均一性を大幅に向上させること
が可能となる。
【0020】ここで、使用されるマイクロ波の振動モー
ドは種々のものがあり、また、マイクロ波の透過率(反
射波電力の逆特性)は後述するように導入窓54の厚み
に周期的に依存することから、導入窓54の断面形状や
曲率は、大気圧等に対する耐久性を考慮した上で、基準
とする厚みをどこに設定するかによって、種々設計する
ことができる。
【0021】この点について更に詳しく説明する。図2
はプラズマ処理装置にて一般的によく使用される3つの
振動モードを示す図であり、図2(A)はTE11モー
ドの振動状態を示し、図2(B)はTM01モードの振
動状態を示し、図2(C)はTE01モードの振動状態
を示す。図2(A)に示すようにTE11モードでは一
方向、図中上下方向に強い電界が形成され、側部に行く
程、電界強度は低下している。これに対して、図2
(B)に示すようにTM01モードでは、中心より半径
方向に対して放射状に電界が発生し、中心部ではその強
度は落ちている。また、図2(C)に示すようにTE0
1モードは同心円状に電界が形成される。
【0022】処理容器導入前のこのような振動モードの
マイクロ波の面内電界強度分布は図3に示されており、
TE11モードの場合には処理容器中心部で電界強度が
ピークとなって、周辺に行く程、次第に小さくなってい
る。これに対して、TM01モード及びTE01モード
の場合には、処理容器中心部と周辺部との間の略中間位
置にて電界強度がピークとなっている。このような面内
電界強度分布を有するマイクロ波を処理容器16へ導入
した時に、この電界強度分布を均一化させるためには、
この電界強度分布に対して逆特性のマイクロ波透過率分
布をマイクロ波導入窓54に持たせればよい。図4はこ
の状態を示したものであり、図4(A)に示すようにT
E11モードの場合には、マイクロ波の透過率を、処理
容器の中心部で低くし、周辺部に行くに従って高くすれ
ばよい。また、図4(B)に示すようにTM01モード
とTE01モードの場合には、中心部と周辺部のマイク
ロ波透過率を高くすればよい。
【0023】ここで、一般的に知られているように、マ
イクロ波導入窓の厚さを、この導入窓を形成する誘電体
中の伝搬波長の1/4の整数倍とすることにより、この
マイクロ波導入窓をマイクロ波が透過する際の反射を最
小限にすることができる。図5はこの状態を示してお
り、マイクロ波導入窓の厚みが、1/4・λg、(1/
2+1/4)・λg、(1+1/4)・λg…となった
時に反射波電力が周期的に最小となって節になってい
る。ここで注意されたい点は、導入窓が厚くなっても反
射波電力が少なくなる領域が周期的に存在するという点
である。尚、λgは、マイクロ波導入窓内を伝搬中のマ
イクロ波の波長であり、これは導入窓の誘電率によって
変わるものである。
【0024】ここで、マイクロ波の反射電力の特性は、
透過率の特性と逆の関係にあり、例えば反射率が大きけ
れば透過率は小さく、逆に反射率が小さければ透過率は
大きくなる(図5中の破線を参照)。尚、この特性は各
振動モードについて共通である。さて、図4(A)に戻
り、ここでは振動モードをTE11モードに限定した場
合について説明すると、処理容器16内の電界強度分布
を均一化させるためには、マイクロ波導入窓54に図4
(A)中の破線で示すような透過率分布を持たせればよ
い。すなわち、処理容器16の中心部から周辺部に行く
に従って透過率を次第に大きくすればよい。
【0025】ここで図5を参照すると、この時のマイク
ロ波導入窓54の厚みは、この反射波電力の特性、すな
わちマイクロ波の透過率の特性(これは反射波電力の特
性と逆特性の関係にある)に応じて変化させればよい。
図6は図5中の導入窓54の厚みが1/4・λg近傍ま
での部分を拡大した図であるが、導入窓の厚さが増すに
従って、透過率が上昇するような領域Aを参照して導入
窓54の厚みを決定すると、例えば図4中のA1からA
2まで例えば20%程度だけ透過率が変化するような導
入窓を設計するためには、図6中の領域Aにおいて、基
準点B1から透過率が20%増加する点をB2とし、基
準点B1から点B2までの厚みの変化を導入窓に持たせ
ればよい。
【0026】すなわち、図6中において、点B1から点
B2までの透過率の曲線に沿うように或いは反射波電力
の曲線の逆特性に沿うように導入窓の厚みを変化させれ
ばよい。この領域Aを参照した場合には、透過率の低い
部分(図4(A)中の中央部)は厚みが小さくなってお
り、逆に透過率が高い部分(図4(A)の周辺部)は厚
みが大きいので、図1或いは図7に示すように断面円弧
状になされた凹部形状のマイクロ波導入窓54となって
いる。そして、導入窓54の曲面の曲率は一定になると
は限らず、先に説明したように図6中の透過率の変化に
対応してその曲率が変化して、導入窓の厚みが変わるこ
とになる。
【0027】この場合、基準点B1を規定するに際し
て、図6中の点B2が、反射波電力の最低部分である節
の部分を越えないで、これよりも僅かな量だけ余裕を持
たせた所に位置するように基準点B1を設定する。これ
は、処理容器内のプラズマは常に安定しているとは限ら
ず、ある程度変動することからその誘電率が変化してこ
れに連れて図5及び図6中の節の位置も厚さ方向に僅か
に移動するからである。また、導入窓の厚みが最も小さ
くなる基準点B1における厚みが、大気圧に耐え得るよ
うな厚さとなっていることは勿論である。
【0028】ここでは、図5中において、導入窓の厚み
が増加するにつれて、透過率が大きくなる領域Aの部分
を参照して導入窓の厚み形状を設計したが、逆に導入窓
の厚みが増加するに連れて透過率が小さくなる領域Bの
部分を参照して導入窓の厚み形状を設計するようにして
もよい。この場合にも、反射率の変化に対応させて導入
窓の厚みを変化させるのであるが、この場合には、前述
の場合と比較して導入窓の厚みの変化と透過率の変化の
相関関係が逆転しているので、図8に示すように断面形
状が凸状の導入窓となる。この場合の曲率の変化は、当
然のこととして透過率の変化に対応した変化となってい
る。この領域Bは、先の領域Aにおける厚みでは導入窓
の強度不足の時に有用となる。
【0029】また、このような領域A、或いはBは、図
5に示すように導入窓の厚みが増加するに従って周期的
に発生することになり、任意の領域を参照して導入窓の
厚み変化を設計することができる。このようにマイクロ
波導入窓を形成することにより、処理容器16内の処理
空間Sにおけるマイクロ波の電界強度の均一性を図9に
示すように大幅に向上させることができる。また、図7
及び図8に示す導入窓54においては、円滑にその厚み
が変化するような曲面形状としたが、これに限らず、例
えば図7に示す構成に対して図10に示すように曲線に
沿って僅かな一定の幅ずつステップ状、或いは階段状に
その厚みを変化させるような形状としてもよい。
【0030】また、ここではマイクロ波の振動モードが
図4(A)に示すTE11モードの場合を例にとって説
明したが、振動モードが図4(B)に示すようなTM0
1モード或いはTE01モードの場合には、図11及び
図12に示すように断面波形状にその厚みが変化するマ
イクロ波導入窓となる。図11は図5中の領域Bの部分
において導入窓の厚み変化を設計した場合であり、中央
部と周辺部の厚みを小さくし(透過率も小さい)、それ
らの中間部の厚みを大きくしている(透過率も大き
い)。また、図12には図5中の領域Aの部分において
導入窓の厚み変化を設計した場合を示しており、、中央
部と周辺部の厚みを大きくし(透過率は小さい)、それ
らの中間部の厚みを大きくしている(透過率は大き
い)。この場合にも、前述したと同様な理由で処理空間
Sにおけるマイクロ波の電界強度の均一性を大幅に向上
させることができる。
【0031】また、マイクロ波導入窓におけるインピー
ダンスマッチングを行なって、導入窓の厚みを1/4・
λg或いはこの整数倍とするには、導入窓の材質の誘電
率ε1とプラズマの誘電率ε2の平方根とを等しくする
ことが望ましい。誘電率ε2は、通常、50〜100程
度であるので、導入窓の材質としては、誘電率が3.8
程度の石英よりも誘電率が8〜9程度のAlNの方が望
ましい。尚、本実施例においては、プラズマ処理装置を
プラズマエッチング装置に適用した場合を例にとって説
明したが、これに限定されず、他のプラズマ装置、例え
ばプラズマ成膜装置、プラズマアッシング装置、スパッ
タ装置等にも適用することができる。また、本発明は、
ECR型式のプラズマ装置だけでなく、他の型式のプラ
ズマ装置にも適用し得るのは勿論である。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のプラズマ
処理装置によれば、次のように優れた作用効果を発揮す
ることができる。マイクロ波導入窓の透過率分布を導入
されるマイクロ波の面内電界強度分布と逆特性の透過率
分布となるようにその厚み形状を設定するようにしたの
で、処理空間における電界強度の均一性を大幅に向上さ
せることができる。従って、プラズマ処理の面内均一性
を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラズマ処理装置を示す構成図で
ある。
【図2】マイクロ波の振動モードの一例を示す図であ
る。
【図3】処理容器内へ導入される前のマイクロ波の面内
電界強度分布を示す図である。
【図4】TE11モードの電界強度と透過率の関係を示
すグラフである。
【図5】マイクロ波導入窓の厚みと反射波電力及び透過
率との関係を示すグラフである。
【図6】図5中のマイクロ波導入窓の厚みが1/4・λ
gの近傍までの特性を示す拡大図である。
【図7】TE11モードに対するマイクロ波導入窓の一
例を示す図である。
【図8】TE11モードに対するマイクロ波導入窓の他
の一例を示す図である。
【図9】本発明のプラズマ処理装置の処理空間における
マイクロ波の電界強度の分布を示すグラフである。
【図10】TE11モードに対するマイクロ波導入窓の
更に他の一例を示す図である。
【図11】TM01モード或いはTE01モードに対す
るマイクロ波導入窓の一例を示す図である。
【図12】TM01モード或いはTE01モードに対す
るマイクロ波導入窓の他の一例を示す図である。
【図13】従来のプラズマ処理装置を示す概略構成図で
ある。
【符号の説明】
14 プラズマエッチング装置(プラズマ処理装置) 16 処理容器 18 載置台 32 処理ガス供給ノズル 44 磁石 54 マイクロ波導入窓 60 マイクロ波発生器 62 矩形導波管 64 モード変換器 66 テーパ導波管 S 処理空間 W 被処理体(半導体ウエハ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/205 H01L 21/302 B

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロ波発生器にて発生したマイクロ
    波を導波管内に伝搬させてマイクロ波導入窓より被処理
    体にプラズマ処理を施す処理容器内へ導入するようにし
    たプラズマ処理装置において、前記マイクロ波導入窓
    は、これに導入される前記マイクロ波の面内電界強度分
    布と逆特性の透過率分布を有するように形成されている
    ことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】 前記透過率分布は、前記マイクロ波導入
    窓の厚みを前記面内電界強度分布に応じて変化させるこ
    とにより持たせてあることを特徴とする請求項1記載の
    プラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】 前記マイクロ波導入窓の厚みは、前記マ
    イクロ導入窓の厚みと前記マイクロ波導入窓からの反射
    波電力との関係を示す特性曲線の変化に対応させて変え
    ていることを特徴とする請求項1または2記載のプラズ
    マ処理装置。
JP9034395A 1997-02-03 1997-02-03 プラズマ処理装置 Pending JPH10223398A (ja)

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WO2001066822A1 (de) * 2000-03-04 2001-09-13 Schott Glas Verfahren und vorrichtung zur beschichtung von substraten
JP2016225258A (ja) * 2015-06-04 2016-12-28 東京エレクトロン株式会社 プラズマ処理装置

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