JPH1022207A - 位置検出装置 - Google Patents

位置検出装置

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JPH1022207A
JPH1022207A JP8177603A JP17760396A JPH1022207A JP H1022207 A JPH1022207 A JP H1022207A JP 8177603 A JP8177603 A JP 8177603A JP 17760396 A JP17760396 A JP 17760396A JP H1022207 A JPH1022207 A JP H1022207A
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JP
Japan
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light
mark
wavelength
position detection
light beams
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JP8177603A
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English (en)
Inventor
Naomasa Shiraishi
直正 白石
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多波長LIA方式で格子状のマークの位置検
出を行う場合に、検出光を形成する複数波長の光束の強
度が互いに異なる場合であっても、正確な平均化効果に
よって高精度にそのマークの位置検出を行う。 【解決手段】 異なる波長の3対の光束L1p,L1m,L
2p,L2m,L3p,L3mを対物レンズ7等を介してウエハ
W上のアライメントマーク9に照射し、アライメントマ
ーク9から発生する±1次回折光Ldを対物レンズ7等
を介して光電検出器PDで受光し、光電検出器PDから
出力される合成ビート信号Sig を周波数分離器20に通
して、各波長毎のビート信号Sig1,Sig2,Sig3を分離
し、これらのビート信号Sig1,Sig2,Sig3を用いて各波
長毎にアライメントマーク9の位置を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘテロダイン干渉
方式で格子状マークの位置を検出する位置検出装置に関
し、例えば半導体素子、撮像素子(CCD等)、液晶表
示素子又は薄膜磁気ヘッド等を製造するためのフォトリ
ソグラフィ工程でマスクパターンを感光基板上に転写す
るために用いられる投影露光装置に備えられ、感光基板
上のアライメントマークの位置を検出するためのアライ
メントセンサに使用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】例えば半導体素子等を製造する際に、マ
スクとしてのレチクル(又はフォトマスク等)に形成さ
れた転写用パターンの像を、投影光学系を介して感光基
板としてのフォトレジストが塗布されたウエハ(又はガ
ラスプレート等)上の各ショット領域に投影する投影露
光装置が使用されている。このような投影露光装置にお
いては、露光に先立ってレチクルとウエハ上の各ショッ
ト領域との位置合わせ(アライメント)を高精度に行う
必要がある。そのため、ウエハ上の各ショット領域の近
傍にはそれまでの工程においてアライメントマーク(ウ
エハマーク)が形成されており、アライメントセンサに
よってそのアライメントマークの位置を検出すること
で、ウエハの各ショット領域(より正確には各ショット
領域内に形成されている回路パターン)の正確な位置を
検出できるようになっている。
【0003】従来のアライメントセンサ中で、特に高精
度に位置検出を行うことができるセンサの方式として、
例えば特開平2−227602号公報で開示されている
ように、回折格子状のアライメントマークに対して可干
渉で僅かに周波数の異なる1対のレーザビームを検出光
として照射し、そのマークから同一方向に発生する1対
の回折光からなる干渉光(ヘテロダインビーム)を光電
変換して得られるビート信号の位相に基づいて、そのマ
ークの位置を検出する所謂2光束ヘテロダイン干渉方式
が知られている。以下ではその2光束ヘテロダイン干渉
方式を、「LIA(Laser Interferometric Alignment)
方式」と呼ぶ。
【0004】これに関して、一般にウエハの表面に形成
されるアライメントマークは段差を有する凹凸マークで
あるが、半導体加工工程のエッチングやスパッタリング
等のプロセスにより、あるいはフォトレジストの塗布む
らにより、多少の非対称性を有している。そして、この
非対称性が位置検出精度を低下させる。LIA方式にお
いては、アライメントマークの非対称性はそのマークの
振幅反射率の非対称性として位置検出精度に悪影響を及
ぼす。即ち、アライメントマークに非対称性(中心に関
して対称な位置でのマークの深さの差、あるいはレジス
ト厚の差)があると、そのマークの振幅反射率(深さ及
びレジスト厚により絶対値及び位相が変化する)に非対
称性が生じる。この結果、そのマークより発生する回折
光も、所定方向(これを+方向とする)に生じる+1次
回折光と、それとは逆の方向に生じる−1次回折光とで
強度や位相が異なったものとなってしまう。この内、強
度の相違は位置検出精度に影響を及ぼさないが、位相の
相違により位置検出値に大きな誤差を生じることにな
る。
【0005】ところで、アライメントマークの振幅反射
率はそのマークの深さ及びレジスト厚だけでなく、検出
光の波長によっても大きく変動する。そのため、LIA
方式のアライメントセンサの検出光が単色光である場合
には、レジスト厚や、アライメントマークの段差等のマ
ーク形状によって、そのマークから発生する特定次数の
回折光からなる干渉光の強度が低下して、そのマークの
位置の検出精度が極端に悪化することがある。
【0006】図10は、そのように単色の検出光を用い
て、所定膜厚のフォトレジストが塗布されたウエハ上の
所定段差の回折格子状のアライメントマークの位置をL
IA方式で検出する場合の検出誤差のシミュレーション
結果を示し、この図10において、横軸は検出光の波長
(μm)を示している。そして、点線の曲線58Bは、
そのマークから垂直上方に発生する±1次回折光よりな
る干渉光(ビート周波数で強度が正弦波状に変化してい
る光束)の光量変化の振幅を示し、これに対応する図1
0の縦軸はその光量変化の振幅の相対値を表す。また、
実線の曲線58Aは、その干渉光の位相より検出される
マーク位置の検出誤差を示し、これに対応する図10の
縦軸はその検出誤差(μm)を表している。
【0007】なお、図10、及び後述の図11に示した
シミュレーション結果は、共に或る程度の非対称性を持
ったアライメントマークについての解析結果である。図
10より分かるように、その干渉光の振幅(曲線58
B)が小さくなると、そのマーク位置の検出誤差(曲線
58A)が大きくなる。図10のマーク条件下では、検
出光の波長が0.633μm、即ちHe−Neレーザ光
の波長であるときに、干渉光の光量変化の振幅が極端に
小さくなって、マーク位置の検出誤差が非常に大きくな
ってしまう。
【0008】そこで、或る単一の波長で干渉光の光量変
化の振幅が極端に小さくなるようなマーク条件下での検
出精度の悪化を避けるために、検出光を複数波長化し
て、これら複数の波長毎の干渉光を同時に受光し、合成
された干渉光の光量変化に基づいてアライメントマーク
の位置を検出する所謂「多波長LIA方式」が提案され
ている。検出光の波長を複数とすれば、各波長によって
そのマークの振幅反射率が異なり、ひいては位置検出結
果も異なったものとなる。従って、検出光の波長を複数
とし、実質的に各々より得られる位置検出値を平均化す
ることにより、より高精度の位置検出が可能となる。具
体的に、図10のマーク条件下では、検出光を例えばH
e−Neレーザ光(波長:0.633μm)と、波長が
0.670μmの半導体レーザ光との2色とし、He−
Neレーザ光での干渉光の光量変化の振幅が小さい場合
には、主に半導体レーザ光よりなる干渉光に基づいて位
置検出を行うことによって、平均化効果でマーク位置を
高精度に検出することができる。
【0009】あるいは、特定のただ1組の次数方向への
回折光のみを検出するのではなく、例えば1次回折光同
士(±1次回折光)の第1の干渉光、0次光と+2次回
折光との第2の干渉光、及び0次光と−2次回折光との
第3の干渉光を検出し、3個の干渉光の光電変換信号の
位相に基づいてアライメントマークの位置を検出する方
式(以下、「複数次数LIA方式」と呼ぶ)も提案され
ている。この場合の信号処理方法としては、例えば第1
の干渉光より1次回折光に基づく第1の位置検出値を求
め、第2の干渉光及び第3の干渉光より得られた2つの
位置検出値の平均値を、0次光と2次回折光とに基づく
第2の位置検出値とする。そして、第1の干渉光の光電
変換信号の振幅と、第2及び第3の干渉光の光電変換信
号の振幅の平均値とを比較し、振幅の大きい方の位置検
出値を採用すればよい。
【0010】図11(a)及び(b)は、異なる次数方
向への回折光を用いてLIA方式で位置検出を行う場合
の検出誤差のシミュレーション結果を示し、図11
(a)及び(b)の横軸はアライメントマークの段差
(マーク段差)(μm)、縦軸は検出誤差(μm)を示
している。そして、図11(a)の点線の曲線59B
は、そのマークから発生する±1次回折光よりなる干渉
光の光量変化の振幅(相対値)を示し、実線の曲線59
Aは、その干渉光より検出されるマーク位置の検出誤差
を示している。また、図11(b)の点線の曲線60B
は、そのマークから発生する0次光及び2次回折光より
なる干渉光の光量変化の振幅(相対値)を示し、実線の
曲線60Aは、その干渉光より検出されるマーク位置の
検出誤差を示している。
【0011】図11に示すとおり、各回折次数の干渉光
の光量変化の振幅は、マーク段差等の検出対象のマーク
形状の微妙な変化により大きく変動する。例えば、図1
1(a)より分かるように、マーク段差が1.08μm
のとき、±1次回折光よりなる干渉光の振幅(曲線59
B)は極めて小さくなり、その結果、±1次回折光によ
る検出誤差(曲線59A)は極めて大きくなる。しか
し、同じマーク段差であっても図11(b)に示すとお
り、0次光と2次回折光との干渉光の振幅(曲線60
B)は比較的大きく、その結果2次回折光による検出誤
差(曲線60A)も小さくなっている。従って、その複
数次数LIA方式によれば、マーク段差等が変化しても
高精度にマーク位置を検出することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
多波長LIA方式によれば、マーク形状の異なるアライ
メントマークに対しても平均化効果によって高精度に位
置検出を行うことができる。しかしながら、従来の多波
長LIA方式では、複数波長の干渉光を同時に同一の光
電検出器で検出しているため、検出光を形成する複数波
長の光束の強度が互いに異なる場合に、マーク位置の検
出結果が強度の最も強い波長の光束による検出結果側に
ずれて、本来の平均化効果が得られないという不都合が
あった。
【0013】また、従来の複数次数LIA方式を使用す
る場合でも、更に検出光を複数波長化することによっ
て、平均化効果で検出精度が向上することが予想され
る。しかしながら、例えば0次光と+2次回折光との干
渉光、及び0次光と−2次回折光との干渉光をそれぞれ
複数波長化して受光しようとすると、複数波長の回折光
によって干渉光の光量変化が相殺されて、全波長につい
て合成された0次光と2次回折光との干渉光の光電変換
信号の振幅が小さくなり、高精度に位置検出を行うこと
ができない場合があった。
【0014】本発明は斯かる点に鑑み、多波長LIA方
式で格子状のマークの位置検出を行う場合に、検出光を
形成する複数波長の光束の強度が互いに異なる場合であ
っても、正確な平均化効果によって高精度にそのマーク
の位置検出を行うことができる位置検出装置を提供する
ことを目的とする。更に本発明は、多波長LIA方式
で、且つ複数次数LIA方式の位置検出を行う場合に、
異なる組の次数毎にそれぞれ正確な平均化効果を得て高
精度に位置検出を行うことができる位置検出装置を提供
することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の位置
検出装置は、例えば図1及び図2に示すように、被検物
(W)上に形成された格子状の位置検出マーク(9)に
対して、それぞれ互いにコヒーレントで所定の周波数差
を有する第1及び第2の光ビームよりなり互いに波長の
異なる複数対の光ビーム(L1p,L1m,L2p,L2m,L
3p,L3m)を照射し、それら互いに波長の異なる複数対
の光ビームのそれぞれについて、位置検出マーク(9)
より所定の同一方向に発生する複数の回折光よりなる干
渉光(Ld)を受光し、この受光された干渉光に基づい
て位置検出マーク(9)の位置を検出する位置検出装置
において、位置検出マーク(9)に照射される複数対の
光ビームの各対を互いに異なる周波数差で変調する変調
手段(A1p,A1m,A2p,A2m,A3p,A3m)と、それ
ら互いに波長の異なる複数対の光ビームのそれぞれにつ
いて位置検出マーク(9)より発生する干渉光(Ld)
をまとめて受光する光電検出器(PD)と、この光電検
出器による光電変換信号(Sig )よりその変調手段にお
ける互いに異なる周波数差に対応した異なる周波数の複
数の信号成分(Sig1,Sig2,Sig3)を抽出するフィルタ
手段(20)と、を備え、このフィルタ手段からの複数
の信号成分に基づいて位置検出マーク(9)のそれら異
なる波長毎の位置を求めるものである。
【0016】斯かる本発明によれば、互いに波長の異な
る複数対の光ビームを用いることによって、多波長LI
A方式で位置検出マーク(9)の位置検出が行われる。
検出光の波長を複数とすれば、各波長によって位置検出
マーク(9)の振幅反射率が異なり、ひいては位置検出
結果も異なったものとなる。従って、複数波長の干渉光
の各々より得られる位置検出値を例えば平均化すること
により、より高精度の位置検出が可能となる。この際に
問題となるのは、位置検出マーク(9)より同一方向に
発生する干渉光より、如何にして各波長毎の信号成分
(ビート信号)を取り出すかである。例えばダイクロイ
ックミラー等の波長選択素子を用いて干渉光の段階で波
長毎に分離する方法も考えられるが、この方法では検出
光学系が複雑化し、且つ大型化してしまう。
【0017】本発明では検出光学系を簡素化するため、
位置検出マーク(9)に照射される波長の異なる複数対
の光ビームを波長毎に異なる周波数差で周波数変調す
る。LIA方式では、位置検出マーク(9)に照射され
る各対の光ビームは所定の周波数差を有し、この周波数
差が得られるビート信号の周波数(ビート周波数)とな
るため、本発明では波長毎のビート周波数が異なるよう
になる。従って、合成された干渉光を光電検出器(P
D)で受光し、光電検出器(PD)から出力される光電
変換信号を例えばそれぞれ異なるビート周波数の信号を
通過させる複数のバンドパスフィルタ回路に供給するこ
とによって、各波長毎のビート信号が得られ、これらの
ビート信号の位相より各波長毎の位置検出マーク(9)
の位置が求められる。その後、各波長毎の位置を例えば
平均化することで、位置検出マーク(9)の位置が高精
度に検出される。
【0018】この場合、位置検出マーク(9)のそれら
異なる波長毎の位置に、光電検出器(9)による光電変
換信号より抽出したそれら複数の信号成分中の対応する
信号成分の振幅の大きさ、及び位置検出マーク(9)に
照射されるそれら複数対の光ビーム中の対応する光ビー
ムの強度の逆数にそれぞれ比例する重みを乗じて平均し
た加重平均をもって、位置検出マーク(9)の位置とす
ることが望ましい。
【0019】これに関して、既に説明した通り、一般に
或る波長の干渉光の光量変化の振幅、ひいてはその波長
の信号成分の振幅が小さいと、その波長による位置検出
値は大きな誤差を含んでいる確率が高い。従って、その
波長の信号成分の振幅に比例する重みをその波長の検出
値に乗ずることで、その検出値の重み付けが行われる。
但し、その信号成分の振幅は、位置検出マーク(9)に
照射される段階でのその波長の光ビームの強度にも比例
するため、この照射段階での光ビームの強度をも計測し
ておき、この強度の逆数でその重みを補正することによ
って、より正確な重み付けが行われる。このような重み
付けを行った各波長毎の位置検出値を平均化する(加重
平均する)ことによって、上記の大きな誤差を含んでい
る確率が高い波長による位置検出値には、平均化時に自
動的な小さな重みしかかからず、最終的な位置検出マー
ク(9)の位置検出値として、より高精度な結果を得る
ことができる。
【0020】次に、本発明による第2の位置検出装置
は、その第1の位置検出装置において、例えば図6に示
すように、その光電検出器(PD)を第1の光電検出器
とし、この第1の光電検出器(PD)の光電変換信号
(Sig)に基づいて求められる位置検出マーク(9)の位
置を第1の位置として、それら互いに波長の異なる複数
対の光ビームのそれぞれについて位置検出マーク(9)
よりその所定の同一方向とは異なる同一方向に発生する
干渉光(Ld20)をまとめて受光する第2の光電検出
器(PD20)を設け、この第2の光電検出器による光
電変換信号(Sig20)より抽出されたその変調手段におけ
る互いに異なる周波数差に対応した異なる周波数の複数
の信号成分に基づいて、位置検出マーク(9)のその異
なる波長毎の第2の位置を求めるものである。
【0021】この第2の位置検出装置によれば、多波長
LIA方式で、且つ複数次数LIA方式で位置検出が行
われる。この際に、第1の光電検出器(PD)に向かう
干渉光(例えば±1次回折光よりなる)とは異なる方向
に発生する干渉光(Ld20)(例えば0次光と+2次
回折光よりなる)についても、各波長毎に異なる周波数
差で変調されているため、信号処理段階で容易に各波長
毎のビート信号に分離できる。従って、後者の干渉光に
ついても、複数波長の回折光の相殺効果でマーク位置が
検出できないという恐れは全くなくなり、正確な平均化
効果を得て高精度に位置検出を行うことができる。この
場合にも、更に各波長毎の信号成分の振幅で重み付けを
して加重平均を行うことによって、より正確に位置検出
が行われる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明による位置検出装置
の第1の実施の形態につき図面を参照して説明する。本
例は、投影露光装置に備えられたオフ・アクシス方式
で、且つ多波長LIA方式のアライメントセンサに本発
明を適用したものである。先ず、図9は本例のアライメ
ントセンサを備えたステッパー型の投影露光装置の一例
を示し、この図9において、照明光学系51からの露光
用の照明光(水銀ランプのi線等の輝線、又はエキシマ
レーザ光等)ILはレチクルRの下面(パターン形成
面)のパターンを均一な照度分布で照明し、そのパター
ンが投影光学系PLにより投影倍率β(βは例えば1/
5)で縮小されて、フォトレジストが塗布された半導体
ウエハ(以下、単に「ウエハ」という)W上の各ショッ
ト領域に投影される。以下では、投影光学系PLの光軸
AXPに平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内で図9
の紙面に平行にX軸を取り、図9の紙面に垂直にY軸を
取って説明する。
【0023】レチクルRは、このレチクルRをX方向、
Y方向に位置決めすると共に、所望の角度だけ回転して
固定するレチクルステージ52上に保持されている。一
方、ウエハWは不図示のウエハホルダを介してウエハス
テージ10に保持されている。ウエハステージ10は、
X方向及びY方向にウエハWの位置決めを行うと共に、
ウエハWのZ方向の位置(フォーカス位置)を制御し、
且つウエハWの傾斜角の補正を行う。また、ウエハステ
ージ10の上面にその表面がウエハWの表面と同じ高さ
になるように基準マーク部材57が固定され、基準マー
ク部材57の表面にベースライン量(レチクルRのパタ
ーン像の中心とアライメントセンサの検出中心との間
隔)の計測等に用いられる基準マークが形成されてい
る。
【0024】更に、ウエハステージ10上に固定された
移動鏡11と、対向するように配置されたレーザ干渉計
12とによりウエハステージ10(ウエハW)のX座
標、及びY座標が常時0.01μm以下の分解能で計測
されている。このようにレーザ干渉計12により計測さ
れる座標に基づいて定まる座標系を、ステージ座標系
(X,Y)と呼ぶ。レーザ干渉計12により計測された
座標は装置全体の動作を統轄制御する主制御系53に供
給され、その供給された座標に基づいて主制御系53
は、ウエハステージ駆動系54を介してウエハステージ
10の位置決め動作を制御する。具体的に、ウエハW上
の或るショット領域への露光が終了すると、ウエハステ
ージ10のステッピング動作によって次のショット領域
を投影光学系PLの露光フィールド内に位置決めして露
光を行うという、ステップ・アンド・リピート方式で露
光が行われる。
【0025】また、図9の投影露光装置には、ウエハW
上の各ショット領域に付設された位置検出マークとして
のアライメントマーク(ウエハマーク)の座標を検出す
るための、オフ・アクシス方式で且つ多波長LIA方式
のアライメントセンサが設けられ、このアライメントセ
ンサはアライメント光学系55、及び信号処理系56よ
り構成されている。このアライメントセンサの詳細な構
成については後述する。
【0026】検出対象のアライメントマークに対するア
ライメント光学系55からの検出信号DSは、信号処理
系56に供給され、信号処理系56では、その検出信号
DSを処理して各波長毎の位置情報を求め、この位置情
報を主制御系53に供給する。主制御系53ではその位
置情報に基づいて、検出対象のアライメントマークの座
標を求める。そして、主制御系53では、例えばウエハ
W上の所定個数のショット領域(サンプルショット)に
付設されたアライメントマークの座標の計測値、及びそ
れらアライメントマークの設計上の配列座標より所謂エ
ンハンスト・グローバル・アライメント(EGA)方式
で、ウエハW上の全部のショット領域のステージ座標系
での配列座標を算出する。
【0027】また、アライメント光学系55の検出中心
からレチクルRのパターン像の中心(露光中心)までの
距離であるベースライン量は、予め基準マーク部材57
を用いて求められて主制御系53内の記憶装置に記憶さ
れている。従って、主制御系53は、算出された配列座
標をそのベースライン量で補正して得られた座標に基づ
いてウエハステージ10を駆動することにより、ウエハ
上の各ショット領域に高い重ね合わせ精度でレチクルの
パターン像を転写できる。
【0028】次に、図1〜図5を参照して、本例の多波
長LIA方式のアライメントセンサのアライメント光学
系55、及び信号処理系56の構成につき詳細に説明す
る。以下では計測方向がX方向(X軸に平行な方向)の
アライメントマークを検出する機構につき説明するが、
計測方向をY方向とするアライメントマークについても
同様の機構で検出される。
【0029】図1は、本例のアライメント光学系55の
要部の概略構成、及び信号処理系56を示し、図2はそ
のアライメント光学系55の光源系を示す。先ず、図2
の光源系において、互いに発振波長の異なる3つのレー
ザ光源61A,61B,61Cから射出された異なる波
長λ123 のレーザビームL10,L20,L30は、そ
れぞれハーフミラーM10,M20,M30で2分割さ
れ、ハーフミラーM10,M20,M30を透過した光
束はそれぞれ音響光学素子(AOM)A1m,A 2m,A3m
に入射し、ハーフミラーM10,M20,M30で反射
された光束はそれぞれミラーM11,M21,M31を
介して音響光学素子A1p,A2p,A3pに入射する。本例
では一例として、音響光学素子A1p,A2p,A3pにそれ
ぞれ80MHzの音響信号を印加すると共に、対応する
音響光学素子A1m,A2m,A3mにはそれぞれ(80MH
z+Δf1)、(80MHz+Δf2)、80MHz+
Δf3)の異なる周波数(振動数)の音響信号を印加す
る。
【0030】即ち、周波数差(振動数差)Δf1,Δf
2,Δf3は互いに異なる値であり、後述のようにこれ
らの周波数差Δf1,Δf2,Δf3が各波長毎に得ら
れるビート信号の周波数(ビート周波数)となる。その
ため、検出用の光電検出器及び信号処理系の応答速度か
ら、周波数差Δf1,Δf2,Δf3は数100Hzか
ら数10kHzの間に設定するとよい。例えば周波数差
Δf1が25kHzに設定されるときには、他の周波数
差Δf2,Δf3は25kHzと異なる値に設定され
る。音響光学素子A1m,A2m,A3m,A1p,A2p,A3p
ではそれぞれ入射した光束を回折して射出すると共に、
回折された光束の周波数を印加された音響信号の周波数
だけシフトさせる。
【0031】例えば音響光学素子A1p及びA1mから射出
される回折光よりなる光束L1p及びL1mは、それぞれレ
ーザ光源61Aからの射出時に比べて周波数が80MH
z及び(80MHz+Δf1)だけシフトしている。但
し、一般にレーザビームL10等の光の周波数はTHzの
オーダであり、音響光学素子における周波数のシフト量
は極めて僅かな値に過ぎないため、光束L1p及びL1m
波長はほぼλ1 のままであるとみなすことができる。同
様に、音響光学素子A2p及びA2mから射出される回折光
よりなる光束L2p及びL2mは、それぞれ周波数が80M
Hz及び(80MHz+Δf2)だけシフトし、音響光
学素子A3p及びA3mから射出される回折光よりなる光束
3p及びL3mは、それぞれ周波数が80MHz及び(8
0MHz+Δf3)だけシフトしている。従って、第1
の1対の光束L1p,L1mの周波数差Δf1、第2の1対
の光束L2p,L2mの周波数差Δf2、及び第3の1対の
光束L3p,L3mの周波数差Δf3は互いに異なってい
る。
【0032】そして、第1の1対の光束L1p,L1mは、
波長λ1 の光束を反射するダイクロイックミラーDM1
で反射された後、波長λ1 の光束を透過して波長λ2
光束を反射するダイクロイックミラーDM2で第2の1
対の光束L2p,L2mと平行になる。その後、それら2対
の光束は、波長λ12 の光束を透過して波長λ3 の光
束を反射するダイクロイックミラーDM3によって第3
の1対の光束L3p,L 3mと平行になって、図1のアライ
メント光学系55の検出系に入射する。
【0033】なお、レーザ光源61A〜61Cとして半
導体レーザを用いる場合、各レーザ光源とハーフミラー
M10,M20,M30との間に非点収差除去用の整形
光学系を用いたほうがよい。また、それ以外の場合に
も、合成後に各波長の光束の径がほぼ等しくなるよう
に、整形光学系を用いることが好ましい。ところで、図
2の構成においては、周波数シフタとして音響光学素子
を用いたが、周波数シフタとして例えば回転ラジアルグ
レーティングを用いてもよく、更には、レーザ光源61
A〜61Cとしてゼーマンレーザのように周波数の異な
る1対のレーザビームを射出する光源を用いてもよい。
【0034】図1において、図2の光源系から供給され
た第1の1対の光束L1p,L1m、第2の1対の光束
2p,L2m、及び第3の1対の光束L3p,L3mは、光軸
に関してほぼ対称に調整光学系4に入射し、その後各対
の一方の光束L1p,L2p,L3pは、調整光学系5を経て
ハーフミラーHMに入射し、各対の他方の光束L1m,L
2m,L3mは調整光学系6を経てハーフミラーHMに入射
する。調整光学系4,5,6は、それぞれ傾斜角可変の
平行平板ガラス(ハービング)よりなり、傾斜角の調整
によって入射する光束を2次元的に横ずれさせることが
できる。
【0035】そして、ハーフミラーHMで反射された3
対の光束L1p,L1m、光束L2p,L 2m、及び光束L3p
3mは、それぞれ対物レンズ7によって、ウエハW上の
X軸のアライメントマーク9上に交差するように入射
し、アライメントマーク9上に干渉縞が形成される。ア
ライメントマーク9は、X方向にピッチPで形成された
凹凸の回折格子状マークであり、その上に形成される干
渉縞のピッチ方向もX方向である。この干渉縞は、波長
λ123 の3色の干渉縞が合成されたものであり、
且つ各波長毎に1対の光束の周波数差がΔf1,Δf
2,Δf3であるため、波長λ123 の干渉縞の強
度分布はそれぞれ周波数差Δf1,Δf2,Δf3に比
例した速度でアライメントマーク9上を等速度でX方向
に移動するように変化する。
【0036】また、3対の光束L1p,L1m(波長λ1)、
光束L2p,L2m(波長λ2)、及び光束L3p,L3m(波長
λ3)は、ピッチPのアライメントマーク9に対してそれ
ぞれ±1次の回折角の方向から対称に入射している。即
ち、波長λn(n=1,2,3)の1対の光束Lnp,Lnm
の入射角をθn とすると、入射角θn は次式を満たして
いる。
【0037】sin θn =±λn /P (1) このとき、形成される波長λn の干渉縞の振幅のピッチ
はアライメントマーク9のピッチPと等しくなる。この
ような関係は従来のLIA方式の場合と同じであり、従
ってアライメントマーク9から各波長λn 毎に、垂直方
向に両光束Lnp,Lnmのそれぞれの+1次回折光及び−
1次回折光が重なって発生する。以下、この重なりあっ
た波長λ123 の3対の回折光を「±1次回折光L
d」と呼ぶ。
【0038】なお、(1)式のような入射角θn を実現
するためには、それぞれの対になる光束Lnp,Lnm同士
の光軸からの間隔Dn を、次のように設定すればよい。
但し、fは対物レンズ7の焦点距離である。 Dn =f・sin θn =±f・λn /P (2) その各対の光束同士の光軸からの間隔Dn は、図2に示
した各対の音響光学素子の間隔、及びハーフミラーM1
0,M20,M30と、対応するミラーM11,M2
1,M31との間隔を適当に定めることで、調節可能で
ある。あるいは、図2の各音響光学素子とダイクロイッ
クミラーDM1,DM2,DM3との間に平行平板ガラ
ス(ハービング)を設け、このハービングの回転により
対応する光束同士の光軸からの間隔Dn を調整すること
もできる。
【0039】また、図1中の調整光学系4,5,6を使
用することにより、各対の光束のアライメントマーク9
への入射角を調整し、各対の光束をアライメントマーク
9に正しく対称に入射させることができる。上記のよう
にハーフミラーHMで反射された3対の光束L1p
1m、光束L2p,L2m、及び光束L3p,L3mを対物レン
ズ7を介してアライメントマーク9に照射することによ
って、アライメントマーク9から垂直方向に±1次回折
光Ldが発生する。±1次回折光Ldは、対物レンズ7
を経てハーフミラーHMを透過して、フォトダイオード
等の光電検出器PDに入射し、この光電検出器PDでの
光電変換によって光量に対応した合成ビート信号Sig に
変換されて、信号処理系56内の周波数分離器20に供
給される。この合成ビート信号Sig は、対になる入射光
束の周波数差Δf1,Δf2,Δf3に応じた速度で移
動するように明暗が変化する干渉縞と、静止しているア
ライメントマーク9との相対変位により、時間と共に正
弦波状に強度が変化する3波長のビート信号の合成信号
であり、これら3波長のビート信号の周波数はΔf1,
Δf2,Δf3である。なお、アライメントマーク9か
らは±1次回折光Ld以外にも様々な方向へ回折光が発
生する。従って、光電検出器PDに入射する光束が±1
次回折光Ldのみとなるように、空間フィルタ13が±
1次回折光Ldの光路に設けられている。
【0040】一方、調整光学系4,5,6を経てハーフ
ミラーHMに入射した3対の光束の内で、ハーフミラー
HMを透過した各対の一方の光束Lnp(n=1,2,
3)は調整光学系14を経て集光レンズ16に向かい、
各対の他方の光束Lnmは調整光学系15を経て集光レン
ズ16に向かい、集光レンズ16によって集光された光
束Lnp,Lnmは、透過率がほぼ100%の明部と0%の
暗部とが周期的に繰り返される参照グレーティングRG
上に干渉縞を形成する。調整光学系14,15も、傾斜
角可変の平行平板ガラス(ハービング)より形成されて
いる。そして、その干渉縞も各色毎に周波数Δf1,Δ
f2,Δf3に比例する速度で移動するように明暗が変
化する。参照グレーティングRGの明暗のピッチは、そ
の干渉縞の明暗のピッチと等しく設定されている。この
結果、参照グレーティングRGによる一方の光束Lnp
+1次回折光、及び他方の光束Lnmの−1次回折光は平
行に干渉光としてフォトダイオード等からなる光電検出
器RPDに入射し、光電検出器RPDでその干渉光を光
電変換して得られた光量信号である参照合成ビート信号
が信号処理系56内の周波数分離器21に供給される。
この参照合成ビート信号も周波数がそれぞれΔf1,Δ
f2,Δf3の各波長毎の参照ビート信号を合成した信
号である。このとき、集光レンズ16の色収差のため
に、波長により干渉縞のピッチずれが生じる恐れがあ
る。このピッチずれを調整光学系14,15を用いて補
償する。
【0041】上記の光電検出器PDから出力される合成
ビート信号Sig より、周波数分離器20においてそれぞ
れ各波長のビート周波数Δf1,Δf2,Δf3に等し
い周波数を有する各波長毎のビート信号Sig1〜Sig3が抽
出され、これらのビート信号Sig1〜Sig3はそれぞれ個別
に位相差検出器RP1,RP2,RP3の一方の入力部
に供給される。また、光電検出器RPDから出力される
参照合成ビート信号より、周波数分離器21においてそ
れぞれビート周波数Δf1,Δf2,Δf3に等しい周
波数を有する各波長毎の参照ビート信号Ref1〜Ref3が抽
出され、これらの参照ビート信号Ref1〜Ref3はそれぞれ
個別に位相差検出器RP1,RP2,RP3の他方の入
力部に供給される。即ち、位相差検出器RPn(n=
1,2,3)にはそれぞれ、同じ周波数成分のビート信
号Sign、及び参照ビート信号Refnが供給され、位相差検
出器RPnではそれぞれ参照ビート信号Refnに対するビ
ート信号Signの位相差を検出し、この位相差をウエハス
テージ10上でのX方向への位置ずれ量Xnに換算して
図9の主制御系53に供給する。
【0042】本例においても、従来のLIA方式のアラ
イメントセンサを使用する場合と同様に、実際の位置検
出に先立ってベースライン量の計測、即ち所謂ベースラ
インチェックを行う必要がある。そのためには、例えば
図9の基準マーク部材57上の第1の基準マークをレチ
クルRの投影像の中心に位置決めした状態で、基準マー
ク部材57上の第2の基準マークとしての基準回折格子
マークにアライメント光学系55より3対の光束を照射
して、周波数分離器20から出力されるビート信号Sig1
〜Sig3と、周波数分離器21から出力される参照ビート
信号Ref1〜Ref3との位相関係が調べられる。具体的に、
3対の光束のアライメントマーク9への入射時の強度が
同一である場合には、例えば参照ビート信号Ref1〜Ref3
に対するビート信号Sig1〜Sig3の位相差をウエハステー
ジ10上でのX方向への位置ずれ量X10〜X30に換算
し、この平均値(X10+X20+X30)/3を求める。
【0043】また、基準マーク部材57上のその第1の
基準マークと第2の基準マークとのX方向の間隔をBX
0 とすると、この間隔BX0 にその平均値(X10+X20
+X 30)/3を加算して得られる間隔がX方向のベース
ライン量となる。その後、ウエハWのアライメント時に
上述のように、計測対象のアライメントマークについ
て、各波長毎のX方向への位置ずれ量Xnを検出した際
には、主制御系53では例えばそれらの位置ずれ量の平
均値(X1+X2+X3)/3を求め、この平均値を相
殺するようにウエハステージ10をX方向に移動する。
そして、この動作を繰り返してその位置ずれ量の平均値
が0になるときのウエハステージ10のX座標をそのア
ライメントマークのX座標とする。その後、このX座標
に上述のX方向のベースライン量の補正を行うことによ
って、そのアライメントマークの属するショット領域を
正確に露光位置に位置決めできる。なお、Y方向につい
ても同様に、予め計測されたベースライン量に基づいて
位置決めが行われる。
【0044】なお、本例においては、複数波長の検出光
と複数の位相差検出器RPnとを使用するが、上記のよ
うに調整光学系4,5,6,14,15を用いて各波長
での色収差を補償しておけば、ベースラインチェックは
何れか1つの波長の検出光の位相差検出器(RP1〜R
P3の何れか)だけの検出結果により行うこともでき
る。あるいは、ベースラインチェックを検出光の波長毎
に波長の数だけ行ってもよい。この場合、装置はベース
ライン量を波長の数だけ管理(保管)することになる
が、アライメントマーク9上あるいは参照グレーティン
グRG上の干渉縞の位置が波長毎に異なっていてもよい
ため、上記の調整光学系4,5,6,14,15による
干渉縞の位置関係の調整が容易になるという利点があ
る。
【0045】また、本例において、3波長の各対の光束
1p,L1m、光束L2p,L2m、及び光束L3p,L3mの強
度が異なるときには、強度が小さい光束程、検出結果の
信頼性が低下することになる。そこで、3波長の各対の
光束の強度が異なるときには、ベースラインチェック時
に各波長の光束Lnp,Lnm(n=1,2,3)の強度P
1〜P3を検出する必要がある。なお、強度P1〜P3
の代わりに強度比を検出してもよい。
【0046】この強度P1〜P3は、ベースラインチェ
ック時に基準マーク部材57上の基準回折格子マーク
(第2の基準マーク)からの各周波数毎の、即ち各波長
毎のビート信号Sig1〜Sig3の振幅を求めることで検出す
ることができる。本例における基準回折格子マークとし
ては、従来例と同様に、例えば石英ガラスプレートより
なる基準マーク部材57上にクロム薄膜をパターニング
した「強度格子」を使用する。一般に、ウエハW上のア
ライメントマーク9が凹凸のパターンよりなる「位相格
子」であるのに対し、「強度格子」である基準回折格子
マークの回折効率は検出光の波長に依存しない。また、
クロムの反射率も位置検出に使用する波長帯(一般には
0.5μmから0.8μm程度)では殆ど変化しない。
このため、基準回折格子マークからの各波長毎のビート
信号Sig1〜Sig3の振幅を検出することで、各波長の検出
光の強度P1,P2,P3を検出することができる。ま
た、これらの強度P1〜P3より強度比を求めることも
できる。そのようにして求めた強度P1〜P3は、実際
のアライメントマーク9の位置検出を行う場合の各波長
毎の光束のアライメントマーク9に対する入射時の強度
とみなすことができる。
【0047】図3(a)〜(c)は、ウエハW上のアラ
イメントマーク9の位置検出時に得られる各波長毎のビ
ート信号Sig1〜Sig3、及び参照ビート信号Ref1〜Ref3の
一例をそれぞれ示し、図3(a)〜(c)の横軸は時間
t、縦軸は信号レベルを表している。この場合、参照ビ
ート信号Ref1〜Ref3、及びビート信号Sig1〜Sig3の周波
数は、波長毎に異なっている。そして、各波長毎のアラ
イメントマーク9の位置ずれ量X1〜X3は、例えば各
波長毎の参照ビート信号Ref1〜Ref3とそれぞれ対応する
ビート信号Sig1〜Sig3との位相差dp1〜dp3に、そ
れぞれ所定の係数を乗ずることによって求めることがで
きる。
【0048】本例においては、更に図1の信号処理系5
6内の周波数分離器20において、各波長毎のビート信
号Sig1〜Sig3の振幅a1〜a3をも求め、これらの振幅
a1〜a3を図9の主制御系53に供給する。そして、
主制御系53では、求められた上記の値より最終的なア
ライメントマーク9の位置ずれ量XWMを、次式より算出
する。
【0049】 XWM=(X1×a1/P1+X2×a2/P2+X3×a3/P3) /(a1/P1+a2/P2+a3/P3) (3) この位置ずれ量XWMに、上述のように予め求めてあるX
方向のベースライン量を加算した値が露光位置となる。
次に本発明の第2の実施の形態につき図4を参照して説
明する。本例はTTL(スルー・ザ・レンズ)方式で、
且つ多波長LIA方式のアライメントセンサに本発明を
適用したものである。また、本例のアライメントセンサ
のアライメント光学系は、図1のアライメント光学系5
5において、対物レンズ7を図9の投影光学系PLとし
た構成とほぼ等価であり、図4において図1及び図9に
対応する部分には同一符号を付してその詳細説明を省略
する。
【0050】図4は、本例のアライメントセンサのアラ
イメント光学系62の要部を示し、この図4において、
対物レンズ7の代わりの投影光学系PLとハーフミラー
HMとの間に光路折り曲げ用のミラーMを設け、このミ
ラーMを投影露光装置のレチクルRと投影光学系PLと
の間に配置し、投影光学系PLを介してウエハW上のア
ライメントマーク9を検出する。このときの光源系は、
図2に示したものと同じでよい。但し、光源系より射出
される3対の光束Lnp,Lnm(n=1,2,3)よりな
る平行光束LSが投影光学系PLを介してアライメント
マーク9上に集光されるように、補正レンズ16を加え
る。また、図1中に示した如き調整光学系4,5,6を
本例においても使用してもよい。アライメントマーク9
からの±1次回折光よりなる3色の干渉光は、投影光学
系PL、ミラーM、ハーフミラーHM、及び空間フィル
タ13を介して光電検出器PDに入射し、光電検出器P
Dからの合成ビート信号Sig が図1の周波数分離器20
に供給されている。そして、合成ビート信号Sig は、周
波数別(波長別)のビート信号に分離される。
【0051】また、図4では不図示であるが、平行光束
LSの内でハーフミラーHMで反射された光束が、参照
グレーティングRGを介して光電検出器に入射し、この
光電検出器より合成参照ビート信号が出力されている。
その他の構成は図1の実施の形態と同様であり、合成ビ
ート信号Sig 及び合成参照ビート信号に基づいて位置検
出が行われる。
【0052】次に、本発明による第3の実施の形態につ
き図5を参照して説明する。本例は、投影光学系のみな
らずレチクルをも介してウエハ上のアライメントマーク
の位置を検出するTTR(スルー・ザ・レチクル)方式
で、且つ多波長LIA方式のアライメントセンサに本発
明を適用したものである。また、図5において図1及び
図9に対応する部分には同一符号を付してその詳細説明
を省略する。
【0053】図5は、本例のアライメントセンサの要部
の構成を示し、この図5において、投影光学系PLの瞳
面(レチクルRのパターン形成面に対する光学的フーリ
エ変換面)付近には、位置検出用の光束の波長が露光光
の波長と異なる(一般に露光光は短波長)ために生じる
色収差を制御するための色収差制御板PGPが設けられ
ている。また、図5(a)、(b)は、それぞれ第3の
実施の形態の投影光学系PLをアライメントマーク9の
計測方向に垂直な方向及び計測方向から見た図である。
【0054】図5において、不図示の光源系からの位置
検出用の各波長毎の1対の光束Lnp,Lnm(n=1,
2,3)は、対物レンズ17及びミラーMを経て仮想面
CFで一度交差した後、レチクルRに設けられた透過窓
RWに入射する。そして、透過窓RWを通過した光束
は、投影光学系PLを介してウエハW上のアライメント
マーク9に達し、アライメントマーク9からの±1次回
折光Ldは、投影光学系PL、レチクルRの透過窓R
W、ミラーM、及び対物レンズ17を介して光電検出器
(不図示)に達する。色収差制御板PGP上には部分的
に位相型の回折格子よりなる色収差制御素子PG1,P
G2,PG3が設けられており、位置検出用の光束
np,Lnm及び±1次回折光Ldは、それぞれ対応する
色収差制御素子PG1,PG2,PG3を透過する際に
回折されて、特に進行方向は図5中の破線から実線へと
偏向される。この偏向作用はレンズによる屈折作用と等
価であるため、光束Lnp,Lnm及び±1次回折光Ldの
色収差が制御されて、光束Lnp,LnmはウエハW上のア
ライメントマーク9上で交差すると共に、±1次回折光
Ldは透過窓RWを通過することとなる。即ち、検出用
の光束のもとで、仮想面CFとウエハWの表面とが共役
となる。
【0055】なお、図5の第3の実施の形態の光束
np,Lnmの光源系も図2に示したものでよい。但し、
位相型回折格子よりなる色収差制御素子PG1〜PG3
による回折作用は検出光束の波長λ1 2 3 により
異なるので、その光源系にこの波長による差を補償する
調整部材を加えてもよい。即ち、各波長の検出光に対し
て回折作用の差分だけの方向差及び位置差を調整部材に
より与えておき、結果としてウエハW(アライメントマ
ーク9)上での色収差を補償することができる。また、
アライメントマーク9からの回折光を受光する光電検出
器及び周波数分離器、位相差検出器についても、上記第
1及び第2の実施の形態と同様に構成すればよい。
【0056】次に、本発明の第4の実施の形態につき、
図6を参照して説明する。本例は図1の実施の形態と同
様にオフ・アクシス方式で、且つ多波長LIA方式のア
ライメントセンサに本発明を適用したものであるが、本
例では更に検出する回折光の次数方向を3方向とし、±
1次回折光のみならず、0次光と+2次回折光との干渉
光、及び0次光と−2次回折光との干渉光をも検出する
複数次数方式としている。
【0057】前述の如く、単色の検出光においては、こ
のように複数の次数方向の回折光を検出する試みはなさ
れていたが、特に0次光と±2次回折光との干渉光を検
出する場合、検出光を多色化することは難しかった。な
ぜなら、0次光と例えば+2次回折光との干渉光のビー
ト信号は、波長によりその位相が大きく異なったものと
なってしまうためである。即ち、検出光を多色化する
と、これらの各波長毎のビート信号の相殺効果により全
体としてのビート信号の振幅が極めて小さくなってしま
うためである。本例においては、0次光と±2次回折光
との干渉光についても、各波長のビート周波数の違いに
よって波長毎にビート信号を分離して検出するため、上
記の信号の相殺は全くない。
【0058】図6は、本例のアライメント光学系を示
し、この図6において、第1の実施の形態と同様に波長
別の3対の光束L1p,L1m、光束L2p,L2m、及び光束
3p,L3mは、対物レンズ7を介してウエハW上のアラ
イメントマーク9上に照射され、アライメントマーク9
から垂直上方に±1次回折光Ldが発生し、この±1次
回折光Ldは光電検出器PDによって合成ビート信号Si
g に変換され、この合成ビート信号Sig は図1の周波数
分離器20と同じ周波数分離器によって各波長毎のビー
ト信号Sig1〜Sig3に分離される。また、光電検出器RP
Dから出力される合成参照ビート信号SigRも、波長λ1,
λ23 毎の参照ビート信号Ref1〜Ref3に分離される。
【0059】更に本例では、アライメントマーク9から
発生する光束L1p,L2p,L3pの0次光と光束L1m,L
2m,L3mの−2次回折光とからなる干渉光(以下、「2
次成分の回折光」と呼ぶ)Ld02を対物レンズ7、及
びハーフミラーHMを介して光電検出器PD02で受光
し、光電検出器PD02から合成ビート信号Sig02 を取
り出す。そして、この合成ビート信号Sig02 を不図示の
周波数分離器に通して、周波数Δf1,Δf2,Δf3
毎(波長λ123 毎)のビート信号Sig021,Sig02
2,Sig023に分離する。また、アライメントマーク9か
ら発生する光束L 1m,L2m,L3mの0次光と光束L1p
2p,L3pの+2次回折光とからなる干渉光(2次成分
の回折光)Ld20を対物レンズ7、及びハーフミラー
HMを介して光電検出器PD20で受光し、光電検出器
PD20から合成ビート信号Sig20を取り出す。そし
て、この合成ビート信号Sig20 を不図示の周波数分離器
に通して、波長λ123 毎のビート信号Sig201,Si
g202,Sig203に分離する。これらの2次成分の回折光L
d02,Ld20を用いた位置検出方法は、±1次回折
光Ldを使用する場合とは異なり、次のようになる。
【0060】即ち、図7(a)〜(c)は、2次成分の
回折光Ld02より得られる波長λ 123 毎のビー
ト信号Sig021〜Sig023、及び参照ビート信号Ref1〜Ref3
の例をそれぞれ示し、図8(a)〜(c)は、2次成分
の回折光Ld20より得られる各波長毎のビート信号Si
g201〜Sig203、及び参照ビート信号Ref1〜Ref3の例をそ
れぞれ示し、図7及び図8の横軸は時間t、縦軸は信号
レベルを表している。ここでも、アライメントマーク9
の位置は、これらのビート信号と参照ビート信号との位
相差より直接求められるのではなく、先ず図7につい
て、各波長毎にビート信号Sig02n(n=1,2,3)と
参照ビート信号Refnとの位相差dp02nを求め、図8
について、各波長毎にビート信号Sig20n(n=1,2,
3)と参照ビート信号Refnとの位相差dp20nを求め
る。
【0061】そして、2次成分の回折光Ld02及び回
折光Ld20の各波長毎の位相差の平均値(dp02n
+dp20n)/2を算出し、この平均値を2次成分の
回折光の各波長毎の位相差値とする。この平均化は、所
謂「平均化効果」による精度向上を目的としたものでは
なく、0次光と±2次回折光との干渉光を検出する場合
に原理的に必ず行う必要がある。
【0062】その後、各波長毎に位相差値(dp02n
+dp20n)/2に所定係数を乗ずることによって、
それぞれX方向への位置ずれ量X2n(n=1,2,
3)が算出される。以上のように、2次成分の回折光か
らも使用する波長の数だけの位置ずれ量(位置検出値)
が得られる。そして、やはりこれを各波長毎の信号強度
の振幅、及び各波長毎のアライメントマーク9への照明
強度の逆数に応じた重みを掛けて加重平均することで、
2次成分の回折光を利用した場合の最終的な位置ずれ量
が得られる。
【0063】この場合、各波長の信号強度の振幅として
は、回折光Ld02より得られる図7の各波長のビート
信号Sig02n(n=1,2,3)の振幅a02nと、回折
光Ld20より得られる図8の各波長のビート信号Sig2
0nの振幅a20nとを求め、これらの振幅の平均値(a
02n+a20n)/2を採用するとよい。また、この
第4の実施の形態においては、±1次回折光Ldによる
検出値と、2次成分の回折光Ld02,Ld20による
検出値との2つの位置ずれ量(位置検出値)が求まる。
これらの位置検出値の内のどちらを採用するかは、例え
ばオペレータにより設定可能としておくとよい。あるい
は、2つの位置検出値を平均した値、又は回折光の強度
で重み付けをして加重平均した値を最終結果として採用
してもよい。この場合、後者の重みとなる強度は、一例
として±1次回折光Ldの各波長のビート信号の振幅の
和と、2次成分の回折光の各波長のビート信号の振幅
(これは前述の如く2つのビート信号Sig02n,Sig20nの
振幅の平均)の和とする。あるいは、原理的に言っても
高次の回折光の光量は少ないので、2次成分側の重みを
多少大きくしてもよい。
【0064】なお、以上の実施の形態では、検出光束の
波長を3波長としたが、これは3波長に限るものではな
く、2波長以上を用いれば多波長による平均化効果を得
ることができる。そして、より多くの波長を使用するこ
とで、より大きな平均化効果を得ることが可能である。
このように、本発明は上述の実施の形態に限定されず、
本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得
る。
【0065】
【発明の効果】本発明の第1の位置検出装置によれば、
多波長LIA方式で格子状の位置検出マークの位置検出
を行う場合に、各波長毎の1対の光ビームを互いに異な
る周波数差で変調し、光電検出器からの光電変換信号よ
りフィルタ手段によってその周波数差(ビート周波数)
に対応した信号成分(ビート信号)を抽出し、これらの
信号成分よりその位置検出マークの各波長毎の位置を求
めている。そして、これら各波長毎の位置を例えば平均
化することによって、検出光を形成する複数波長の光束
の強度が互いに異なる場合であっても、正確な平均化効
果によって高精度にそのマークの位置検出を行うことが
できる利点がある。
【0066】また、各波長毎の信号成分を取り出すため
にフィルタ手段を用いているため、ダイクロイックミラ
ー等を用いて光学的に各波長毎の信号成分を取り出す方
式に比べて光学系が簡略化され、且つ小型化される利点
がある。更に本発明は、オフ・アクシス方式のみなら
ず、TTL方式や、TTR方式といった種々の形態の位
置検出系に対しても適用が可能である利点がある。
【0067】また、その位置検出マークのそれら異なる
波長毎の位置に、光電検出器による光電変換信号より抽
出したそれら複数の信号成分中の対応する信号成分の振
幅の大きさ、及びその位置検出マークに照射されるそれ
ら複数対の光ビーム中の対応する光ビームの強度の逆数
にそれぞれ比例する重みを乗じて平均した加重平均をも
って、その位置検出マークの位置とする場合には、信号
成分の振幅が小さいときには検出結果の信頼性が低いこ
とが考慮されるため、より正確にその位置検出マークの
位置を検出できる利点がある。
【0068】次に、本発明の第2の位置検出装置によれ
ば、多波長LIA方式で、且つ複数次数LIA方式の位
置検出が行われる。そして、異なる次数方向への干渉光
についても、第1の位置検出装置と同様にそれぞれ各波
長毎の信号成分が抽出されて、各波長毎の位置が検出さ
れる。従って、異なる組の次数毎にそれぞれ正確な平均
化効果を得て高精度に位置検出を行うことができる利点
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による位置検出装置の第1の実施の形態
としてのアライメントセンサの要部を示す構成図であ
る。
【図2】図1のアライメントセンサの光源系を示す構成
図である。
【図3】図1のアライメントセンサによって得られる3
つの波長成分のビート信号及び参照ビート信号を示す波
形図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態のアライメントセン
サの要部を示す構成図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態のアライメントセン
サの要部を示す構成図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態のアライメントセン
サの要部を示す構成図である。
【図7】図6のアライメントセンサによって得られる参
照ビート信号、及び2次成分の回折光Ld02の3つの
波長成分のビート信号を示す波形図である。
【図8】図6のアライメントセンサによって得られる参
照ビート信号、及び2次成分の回折光Ld20の3つの
波長成分のビート信号を示す波形図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態のアライメントセン
サを備えた投影露光装置を示す概略構成図である。
【図10】単色光を用いてLIA方式で位置検出を行う
場合の検出光の波長による検出誤差の変化を示す図であ
る。
【図11】(a)は±1次回折光を用いてLIA方式で
位置検出を行う場合のアライメントマークの段差による
検出誤差の変化を示す図、(b)は0次光と2次回折光
とを用いてLIA方式で位置検出を行う場合のアライメ
ントマークの段差による検出誤差の変化を示す図であ
る。
【符号の説明】
R レチクル PL 投影光学系 W ウエハ 4,5,6,14,15 調整光学系 7 対物レンズ 9 アライメントマーク HM ハーフミラー 10 ウエハステージ 13 空間フィルタ A1m,A1p,A2m,A2p,A3m,A3p 音響光学素子 PD,RPD,PD02,PD20 光電検出器 RP1,RP2,RP3 位相差検出器 20,21 周波数分離器 53 主制御系 55 アライメント光学系 56 信号処理系 61A,61B,61C レーザ光源

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検物上に形成された格子状の位置検出
    マークに対して、それぞれ互いにコヒーレントで所定の
    周波数差を有する第1及び第2の光ビームよりなり互い
    に波長の異なる複数対の光ビームを照射し、 前記互いに波長の異なる複数対の光ビームのそれぞれに
    ついて、前記位置検出マークより所定の同一方向に発生
    する複数の回折光よりなる干渉光を受光し、 該受光された干渉光に基づいて前記位置検出マークの位
    置を検出する位置検出装置において、 前記位置検出マークに照射される前記複数対の光ビーム
    の各対を互いに異なる周波数差で変調する変調手段と、 前記互いに波長の異なる複数対の光ビームのそれぞれに
    ついて前記位置検出マークより発生する前記干渉光をま
    とめて受光する光電検出器と、 該光電検出器による光電変換信号より前記変調手段にお
    ける互いに異なる周波数差に対応した異なる周波数の複
    数の信号成分を抽出するフィルタ手段と、を備え、 該フィルタ手段からの複数の信号成分に基づいて前記位
    置検出マークの前記異なる波長毎の位置を求めることを
    特徴とする位置検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の位置検出装置であって、 前記位置検出マークの前記異なる波長毎の位置に、前記
    光電検出器による光電変換信号より抽出した前記複数の
    信号成分中の対応する信号成分の振幅の大きさ、及び前
    記位置検出マークに照射される前記複数対の光ビーム中
    の対応する光ビームの強度の逆数にそれぞれ比例する重
    みを乗じて平均した加重平均をもって、前記位置検出マ
    ークの位置とすることを特徴とする位置検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の位置検出装置であ
    って、 前記光電検出器を第1の光電検出器とし、該第1の光電
    検出器の光電変換信号に基づいて求められる前記位置検
    出マークの位置を第1の位置として、 前記互いに波長の異なる複数対の光ビームのそれぞれに
    ついて前記位置検出マークより前記所定の同一方向とは
    異なる同一方向に発生する干渉光をまとめて受光する第
    2の光電検出器を設け、 該第2の光電検出器による光電変換信号より抽出された
    前記変調手段における互いに異なる周波数差に対応した
    異なる周波数の複数の信号成分に基づいて、前記位置検
    出マークの前記異なる波長毎の第2の位置を求めること
    を特徴とする位置検出装置。
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