JPH10221694A - 液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子

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Publication number
JPH10221694A
JPH10221694A JP15662397A JP15662397A JPH10221694A JP H10221694 A JPH10221694 A JP H10221694A JP 15662397 A JP15662397 A JP 15662397A JP 15662397 A JP15662397 A JP 15662397A JP H10221694 A JPH10221694 A JP H10221694A
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JP
Japan
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liquid crystal
crystal display
substrate
display device
inclined surface
Prior art date
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Pending
Application number
JP15662397A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshinobu Kashima
敏信 鹿島
Masatoshi Horii
正俊 堀井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Stanley Electric Co Ltd
Original Assignee
Stanley Electric Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Publication of JPH10221694A publication Critical patent/JPH10221694A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の液晶表示素子においては1画素内を2
ドメイン化するときには、画素内にスリットを設けるも
のであったので、このスリットに起因する透過率及びコ
ントラストの低下を生じ、表示画質が低下する問題点を
生じていた。 【解決手段】 本発明により、液晶表示素子1を構成す
る2枚の液晶基板2、4の、少なくとも一方の基板の画
素内または画素間には、基板面から突出する突出部7が
形成される共に、この突出部7を頂点位置とし基板面に
近づく傾斜面8が設けられ、この傾斜面8上に当該基板
側の電極が敷設されている液晶表示素子1としたこと
で、1つの画素の範囲内にスリットを設けることなく2
ドメイン化を可能とし、スリットにより生じている光量
損失、液晶分子の動作の乱れをなくし、明るさと、コン
トラストの向上とを共に可能とし課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示素子に関す
るものであり、詳細には視野角を広くするためなどの目
的で1画素内で2方向への分割配向が行われ、2ドメイ
ン型などと称されている液晶表示素子に係るものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種、分割配向が行われている
液晶表示素子90の構成の例を示すものが図6であり、
一方の基板91に設けられている1つのセグメント電極
92の略中心に対応して、他方の基板93に設けられる
コモン電極94にはスリット95が設けられるものとさ
れている。尚、実際の実施に当たっては、更に加えて配
向膜なども設けられるが、本発明の要旨とは直接に関与
しないので、図示と説明とは省略する。
【0003】このようにしたことで、前記スリット95
により電気力線Fが傾斜するものとなり、液晶分子96
はこのスリット95が設けられた位置を対象として傾き
方向が異なるものとなり、即ち、駆動したときの動作方
向が180°異なるものとなるので、前記スリット95
を中心とする左右の視野角が対称となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た従来の構成の液晶表示素子90においては、駆動を行
った場合にスリット95などにより電気力線Fが傾斜さ
せられている位置の液晶分子96が、他の部分の液晶分
子96よりも先に応動を始めるものとなり、1つのセグ
メント電極92内の液晶分子96の動作に、速度の違い
を生じるものとなって、コントラストの低下の問題点を
生じるものと成っている。
【0005】また、セグメント電極92の範囲内にスリ
ット95が設けられることは、即ち、セグメント電極9
2の範囲内に液晶分子96が動作を行わない部分を生じ
ることとなり、いわゆる開口率が低下して、明るい表示
が得られないものとなる問題点も生じ、これらの点の解
決が課題とされるものとなっている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記した従来の
課題を解決するための具体的な手段として、1画素内で
分割配向が行われて成る液晶表示素子において、前記液
晶表示素子を構成する2枚の液晶基板の少なくとも一方
の基板の前記画素内には、この基板面に対して異なる方
向に傾斜する傾斜面が設けられ、この傾斜面上に当該基
板の電極が敷設されていることを特徴とする液晶表示素
子を提供することで課題を解決するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明を図に示す実施形
態に基づいて詳細に説明する。図1および図2に示すも
のは本発明に係る液晶表示素子1の第一の実施形態であ
り、この液晶表示素子1の一方の基板2にはライン状に
形成した複数のセグメント電極3が敷設され、他方の基
板4にはライン状に形成した複数のコモン電極5が、前
記セグメント電極3と直交するように敷設され、両基板
2、4間に誘電異方性が負の液晶分子6が封止されてE
CBモードのドットマトリクス液晶表示素子を形成して
いる。
【0008】このときには、前記両基板2、4の対峙側
の面には垂直配向を行わせるための配向膜を設けるな
ど、適宜な配向処理が行われているものであるが、図面
を簡素化し理解を容易とするために、この実施形態にお
いては図示を省略してある。そして、セグメント電極3
とコモン電極5とが対向している各ドット(画素)10
内で分割配向が行われているものである点は従来例のも
のと同様である。
【0009】ここで、本発明では1つのドット10毎に
分割配向を行う手段として、セグメント電極3若しくは
コモン電極5に傾斜を設けるものであり、この実施形態
ではコモン電極5の側に設けるときの例で説明するが、
本発明はこの実施形態に限定するものではなく、セグメ
ント電極3の側に設けても良く、或いは、コモン電極5
とセグメント電極3との双方に設けても良いものであ
る。
【0010】前記した傾斜を設けるに当たり、本発明で
は、まず最初に、コモン電極5が設けられる以前の他方
の基板4の、各ドット10の略中心に対応する位置に、
透明樹脂により略壁状とした突出部7を形成するもので
ある。尚、この突出部7を形成するに当たっては、例え
ば紫外線硬化樹脂を他方の基板4に適宜厚として塗付
し、必要部分に露光して現像処理を行い、その後にか熱
硬化処理を行うなどすれば良い。
【0011】以上のようにして突出部7が形成された後
には、例えばエポキシ樹脂など、硬化処理を行う以前は
液状を呈する透明の液状樹脂8aを、この他方の基板4
の前記突出部7が形成された側の面に塗付すれば、前記
液状樹脂8aの表面張力により、前記突出部7の部分を
頂点とし距離が離れるに従い次第に高さを減じる傾斜面
8が自動的に形成されるものとなる。
【0012】従って、前記液状樹脂8aとして粘度、表
面張力を適度のものとして調整するか、或いは、市販の
この種の液状樹脂8aから適宜なものを選択すれば、前
記傾斜面8として所望のものが得られるものとなり、こ
の状態で加熱、硬化処理を行えば良いものとなる。
【0013】そして、前記傾斜面8が形成された後に
は、この傾斜面8の面上にコモン電極5がセグメント電
極3と直交するライン状に敷設され、このようにして形
成された他方の基板4は一方の基板2と適宜な間隔で対
峙され、両基板2、4間には誘電異方性が負の液晶分子
6が封入されて、本発明の液晶表示素子1が形成される
のである。
【0014】以上の構成とすることで、本発明の液晶表
示素子1では各ドット10(画素)にスリットを設ける
ことなく、図示の状態で前記突出部7を中心とする左右
で液晶分子6の傾き方向(プレチルト角)が異なる(図
2参照)ものとなり、1ドット10を略2ドメイン化し
た分割配向が行われるものとなり、これにより、スリッ
トを設けた場合と同様に分割配向を行わない場合に比べ
て視野角を広くすることが可能となる。
【0015】これは、本発明の液晶表示素子1において
も従来例と同様に、液晶表示素子駆動時における電極の
端部では電気力線Fが傾斜するものとなるため、突出部
7の左右のセグメント電極3端部の液晶分子6は反対の
方向に傾斜するものとなり、一方、突出部7の左右の電
極端部以外のドット10内においては電気力線が殆ど傾
斜せず、また、傾斜面8の配向力により液晶分子6が突
出部7の左右で反対の方向に配向しているので、疑似的
には突出部7の左右で、左方向に傾斜した液晶分子6の
ドメインと、右方向に傾斜した液晶分子6のドメインの
2つの大きなドメインが形成される(図2参照)からで
ある。
【0016】このときに、突出部7を図1に示すように
ドット10の端部に達することのない壁状として形成
し、突出部7の大きさ、形状、配設位置などの条件を適
正化すれば、図中に矢印Zで示す方向にもドメインを形
成させることが可能であり、この場合には4ドメインに
分割配向が行われるものとなり、左右など一軸方向のみ
でなく、上下左右など二軸方向に視野角を広く設定する
ことも可能となる。
【0017】尚、ドット10内の略中央に突出部7を設
ける際、特に一軸方向への視野角の拡大を図るときに
は、突出部7を設ける基板と対向する基板に敷設されて
いるライン状の電極(この第一の実施形態の場合は一方
の基板2に敷設されているセグメント電極3)の長手方
向と平行となる方向の長さが長く、長手方向と直角とな
る方向の長さが短く成るように調整して突出部7を形成
すると、安定して異なる方向のドメインを形成でき好ま
しい実施形態となる。
【0018】次いで、上記の構成とした本発明の液晶表
示素子1の作用および効果について説明する。まず第一
には、従来のスリットを設けた場合には、このスリット
が設けられた部分には電極が存在しないために、その部
分の液晶分子が駆動されずスリット部分が非表示部とな
り無効部分となっていたが、本発明によりスリットを設
けることなく分割配向を可能とすると共に、前記突出部
7、傾斜面8が透明樹脂で形成されていることで、ドッ
ト10全面を光が透過するものとなり、より一層にドッ
ト10の面積を有効に使用した液晶表示素子1の実現が
可能となり、コントラストの向上が可能となる。
【0019】また第二には、突出部7をドット10内に
形成したことにより、この突出部7を頂点とする傾斜面
8によりドット10内に液晶層の厚みが薄い部分が存在
するものとなる。このようにドット10内に液晶層の厚
みが薄い部分が存在すると、スリットが設けられた場合
に比較して液晶表示素子1のレスポンスは向上するもの
となる。
【0020】図3に示すものは、本発明の第二の実施形
態であり、前記の第一の実施形態では突出部7はドット
10の略中心に設けられていたが、この第二の実施形態
では突出部9を一方の基板2に設けられる複数のセグメ
ント電極3の間、即ち、各ドット10の間となる位置に
対応させて突出部9を形成している。そして、第一の実
施形態と同様にして傾斜面8が形成され、コモン電極5
が敷設されて、液晶分子6が封入されている。
【0021】この場合、ドット10の端部部分が高くな
る傾斜面8とされているため、電界が無印加のときには
傾斜面8の配向力により、図示のように液晶分子6は第
一の実施形態とは反対方向に傾斜して配向するものとな
り、図2上においてドット10の左右で傾斜方向が異な
るドメインを形成して分割配向が行われるものとなる。
【0022】尚、電界を印加した場合には、ドット10
端部の電気力線は従来例の場合と同様に傾斜するものと
なるが、電界の無印加時の液晶分子6が傾斜しているた
めに、電界を加えた場合には液晶分子6が前の第一の実
施形態の場合の電極端部の液晶分子(図2参照)ほど傾
斜することはない。
【0023】従って、この第二の実施形態の場合にも前
の第一の実施形態の場合と同様に視覚を拡げると共に、
ドット10の全面を有効利用してコントラストを向上さ
せ、また、ドット10内に傾斜面8が設けられて液晶層
の厚みが薄くなっているので、それによりレスポンスの
早い液晶表示素子1となる。
【0024】また、前記突出部9を光が透過し難い黒色
などに着色した場合には、突出部9がドット10(画
素)間を遮光する機能も兼ね備えるものとなるので、従
来は別体に設けていたブラックマスクが不要となり構成
の簡素化が可能となると共に、一層のコントラストの向
上も可能となり好ましい実施形態となる。
【0025】図4に示すものは、本発明の第三の実施形
態であり、前の第一および第二の実施形態では何れも基
板の何れか一方に突出部を設けることで傾斜面を形成し
分割配向を実現していたが、この第三の実施形態では突
出部を形成することなく、基板に傾斜面を有する溝を設
けることで分割配向を実現するものである。
【0026】ここで、前の何れの実施形態もコモン電極
5が敷設される他方の基板4の側に傾斜面を設ける例で
説明を行ったので、この第三の実施形態ではセグメント
電極が敷設される一方の基板の側に傾斜面を設けて分割
配向を行う場合の例で説明する。
【0027】即ち、この第三の実施形態では、一方の基
板21に傾斜面22aを有する溝22を設け、この一方
の基板21にセグメント電極3を敷設し、他方の基板4
には突出部、傾斜面などを設けることなくコモン電極5
を設けるものである。尚、上記以外は前の実施形態と同
様にして液晶表示素子1を形成している。
【0028】前記溝22を設けるには、例えば、最終的
に所望する形状と凹凸が逆の砥石などで基板21表面を
研削することで傾斜面22aを有する溝22を設けるこ
とができるが、傾斜面22aの形成手段は上記に限定さ
れるものではなく、直交断面が略矩形の溝を予めに設
け、その溝内に適量の熱硬化性の樹脂液を注入すること
で表面張力を利用して形成しても良く、更には、エッチ
ングなどの手段で形成しても良いものである。
【0029】このようにして傾斜面22aを有する溝2
2を設けた基板21の前記傾斜面22aの部分に、長手
方向の側端面が位置するようにセグメント電極3を形成
すると、ドット10の端部の液晶分子6は、前記した第
二の実施形態の場合と同様の方向に傾斜して配向するも
のとなり同様に分割配向が行われて、視野角の拡大が行
えると共に、コントラストの向上も可能なものとなる。
【0030】また、傾斜面22aをセグメント電極3の
側端面のみでなく、より一層にドット10の内側に到る
ように傾斜させると、セグメント電極3とコモン電極5
との間隔の平均値は増すので、一方の基板2と他方の基
板3とはより近付けて配設することが可能となり、これ
により液晶表示素子1のレスポンスの向上も期待できる
ものとなる。
【0031】以上の実施形態では、突出部または溝を形
成することで基板面に傾斜面を設けるものとしていた
が、要は、画素内に基板面に対して、異なる方向に傾斜
している面を設ければ良いものであり、突出部と溝の双
方を有するものであっても良く、また、一画素内に有す
る傾斜面の傾斜方向は分配配向が可能な複数のものであ
れば反対方向に傾斜する2方向の傾斜面に限るものでは
なく、例えば4方向、8方向などであっても良い。
【0032】また、本発明では説明を簡素化するため
に、ライン状に形成された複数の電極が直交するように
配設されたECBモードのドットマトリクス液晶表示素
子の場合で説明したが、一方の基板には各画素単位で駆
動するためのTFT、MIMなどの能動素子を設け、対
向する他方の基板には前記能動素子が設けられた画素の
複数を覆うライン状または1面のコモン電極を設けた所
謂アクティブマトリクス液晶表示素子の場合にも同様に
適用できるものである。
【0033】上記したアクティブマトリクス液晶表示素
子の場合には、能動素子が設けられていないコモン電極
基板内の各画素に対応した位置に傾斜面を設けること
で、前記したECBモードのドットマトリクス液晶表示
素子の場合と同様に1画素内での分割配向が実現できる
ものとなる。また、この場合には、突出部を各画素の中
央部に対応した位置に設けることが好ましい。
【0034】更に言えば、本発明は誘電異方性が負の液
晶を用いたECBモードの液晶表示素子の場合に特に顕
著な効果を有するものであるが、誘電異方性が正のツイ
ストネマチック(TN)液晶表示素子を用いた場合であ
っても適用が可能である。このTN液晶表示素子に適用
する場合には、一対の基板の対向面に施すラビングなど
の配向処理に対し、一方の基板の配向処理方向を反対側
とすると良好な結果が得られる。
【0035】即ち、右90°のネジレを付与した液晶分
子を封止するTN液晶表示素子における通常の配向処理
の方向は、例えば下側基板は左側から右側に向かいラビ
ングし、上側基板は奥側から手前側にラビングを行うも
のであるが、同じ右90°のネジレを付与した液晶分子
を用いる場合には、下側基板は左側から右側に向かいラ
ビングし、上側基板は手前側から奥側にラビングを行っ
た基板を用いるものとするのである。
【0036】
【実施例】以下に、上記に説明した本発明の液晶表示素
子1の具体的な構成について実施例として述べると共
に、スリットが設けられた従来例との比較の結果を示
す。尚、比較の結果を有意義なものとするために、以下
に説明する実施例、比較例の共にドット(画素)10は
同一の面積を有するものとしている。
【0037】実施例1:図1および図2に示した液晶表
示素子を得るために、基板4上に紫外線硬化樹脂を60
0rpm にてスピンコートした後、ドット10の略中心の
位置に細長い方形の開口を有するフォトマスクを用い露
光して略0.9ミクロンの高さの透明な突出部7を形成
した。
【0038】次いで、粘度を調整したJSS―887
(日本合成ゴム社製)熱硬化型樹脂を突出部7が設けて
ある当該基板の全面に1300rpm にてスピンコートし
樹脂膜を形成した。この樹脂膜は粘度、回転数などを調
整することで表面張力を利用して作成する傾斜面8の形
状を制御している。この基板をホットプレート上に載置
して樹脂膜を硬化させることで基板表面に所望の傾斜面
8を有する光透過性の樹脂膜8aを有する基板を作成し
た。
【0039】その後に、当該の基板(他方の基板4)お
よび一方の基板2の表面に透明導電膜のコモン電極5、
セグメント電極3をそれぞれライン状に形成し、それぞ
れの基板2、4表面上に垂直配向型のポリイミド配向膜
を設け、両基板間に誘電異方性が負の液晶分子6を封止
して、ドット10の突起部7が設けられていない部分の
液晶層の厚みが5ミクロンとなるように液晶表示素子1
を形成した。
【0040】実施例2:図3に示した液晶表示素子を得
るために、基板4上に黒色の顔料を含む紫外線硬化樹脂
を600rpm にてスピンコートした後、ドット10のセ
グメント電極端部に相当する位置にセグメント間の間隙
よりも適宜に広い幅の開口を有するフォトマスクを用い
て露光し略0.9ミクロンの高さの突出部9を形成し
た。
【0041】次いで、粘度を調整したJSS―887
(日本合成ゴム社製)熱硬化型樹脂を突出部9が設けて
ある当該基板の全面に1300rpm にてスピンコートし
樹脂膜を形成した。そして、他は実施例1と同一の条件
で液晶表示素子1を形成した。尚、このときには液晶層
の厚みはドット10の中央部分で略5ミクロンとなるよ
うにしている。
【0042】比較例:比較例として図6に示した液晶表
示素子を得るために、基板93上の全面にスパッタなど
により透明電極を設け、この透明電極をコモン電極94
とするためにライン状にフォトリソ工程によりエッチン
グする際に、同時にドット内のセグメント電極92の略
中心の位置に対応して細長い形状のスリット95を設け
た。
【0043】セグメント電極92を設けた基板91は、
実施例1、実施例2と同一のものとし、両基板91、9
3間に実施例1、実施例2と同一の条件で配向膜の形
成、液晶分子96の封入を行い液晶表示素子90を形成
した。尚、このときにドット部における液晶層の厚みが
略5ミクロンとなるように両基板91、93間の間隙が
設定されている。
【0044】以上の構成とした実施例1、実施例2、比
較例の液晶表示素子にノーマリーブラックと成るように
偏光板を貼付し駆動した場合の各液晶表示素子の測定結
果を表1に示した。何れの液晶表示素子も分割配向を実
施することで視野角は同様に広く、本発明による分割配
向も従来例のスリットによる分割配向と全く同様に広視
野角化に有効であることが確認された。
【0045】また、実施例1、実施例2においては駆動
したときに応動を行わないスリットがドット(画素)内
にないので、このスリットの面積の分だけ透過率が向上
して16%から20%へと1.25倍に改善されてい
る。更に、レスポンスも従来例の350msから100ms
(実施例1)、155ms(実施例2)と半分以下の応動
時間に向上している。
【0046】これは、前記にも説明したように液晶層の
厚みに薄い部分が存在すること、および、図5に測定結
果として示すように、印加電圧に対する透過率の変化の
急峻性が変化して、しきい値特性が向上したことの双方
の効果によるものと考えられる。加えて、コントラスト
も向上しており、特に実施例2の場合は従来の14から
24へと略1.6倍の向上が確認された。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】以上に説明したように本発明により、1
つのドット(画素)の範囲内に傾斜面を設けるものとし
たことで、スリットを設けることなく分割配向を可能と
し、前記スリットによる光量損失、液晶分子の動作の乱
れをなくし、この種の液晶表示素子の明るさの向上と、
コントラストの向上を共に可能とし、表示画質の向上に
極めて優れた効果を奏するものである。また、この種の
液晶表示素子のしきい値特性の改善とレスポンスの向上
を可能とするものである。
【0049】更には、上記の構成に加えて突起部を画素
間に設けられるものとし、且つ、黒色の着色が行われて
いるものとしたことで、この突起部をもってブラックマ
スクの機能も兼ねられるものとし、この種の液晶表示素
子の構成の簡素化も可能とし、コストダウンにも優れた
効果を奏するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る液晶表示素子の第一の実施形態
を一部を破断した状態で示す正面図である。
【図2】 図1のA―A線に沿う断面図である。
【図3】 同じく本発明に係る液晶表示素子の第二の実
施形態を示す断面図である。
【図4】 同じく本発明に係る液晶表示素子の第三の実
施形態を示す断面図である。
【図5】 本発明に係る液晶表示素子のしきい値特性を
従来例との比較で示すグラフである。
【図6】 従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1……液晶表示素子 2、21……一方の基板 3……セグメント電極 4……他方の基板 5……コモン電極 7、9……突出部 8、22a……傾斜面 8a……液状樹脂 10……ドット(画素) 22……溝

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1画素内で分割配向が行われて成る液晶
    表示素子の製造方法において、前記液晶表示素子を構成
    する2枚の液晶基板の少なくとも一方の液晶基板の画素
    内若しくは画素間に光硬化性の樹脂により当該の基板面
    から他方の基板面に向かい突出する突出部を形成する工
    程と、前記突出部を形成した後に熱硬化性樹脂を塗付し
    て前記突出部を頂点とし基板面に到る傾斜面を形成する
    工程と、前記傾斜面上に電極を形成する工程とを含むこ
    とを特徴とする液晶表示素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 1画素内で分割配向が行われて成る液晶
    表示素子において、前記液晶表示素子を構成する2枚の
    液晶基板の少なくとも一方の基板の前記画素内には、こ
    の基板面に対して異なる方向に傾斜する傾斜面が設けら
    れ、この傾斜面上に当該基板の電極が敷設されているこ
    とを特徴とする液晶表示素子。
  3. 【請求項3】 前記傾斜面は前記基板の基板面に対し突
    出する方向として設けられていることを特徴とする請求
    項2記載の液晶表示素子。
  4. 【請求項4】 前記傾斜面は前記基板の基板面に対し陥
    没する方向として設けられていることを特徴とする請求
    項2記載の液晶表示素子。
  5. 【請求項5】 前記突出部は、ドット間に設けられ黒色
    系の着色が行われていることを特徴とする請求項2また
    は請求項3記載の液晶表示素子。
  6. 【請求項6】 前記傾斜面は、前記基板面に対し略二等
    辺三角形状とした溝の切込を行うことで、前記略二等辺
    三角形状の頂点を底部位置とし二辺が基板面に近づく傾
    斜面として形成されていることを特徴とする請求項2ま
    たは請求項4記載の液晶表示素子。
  7. 【請求項7】 前記液晶表示素子は、前記液晶基板のそ
    れぞれに複数のライン状電極が敷設され、且つ、それぞ
    れの液晶基板に形成されたライン状電極が直交して画素
    を形成するドットマトリクス液晶表示素子であることを
    特徴とする請求項2〜請求項6のいずれか記載の液晶表
    示素子。
  8. 【請求項8】 前記傾斜面は、この傾斜面を設けた基板
    と対向する基板側に敷設された電極の長手方向と平行な
    方向に長い形状とされていることを特徴とする請求項7
    記載の液晶表示素子。
  9. 【請求項9】 前記傾斜面は、前記液晶基板の一方の基
    板に各画素を駆動するための能動素子が設けられ他方の
    基板に複数の画素を覆うコモン電極が敷設されて成るア
    クティブマトリクス液晶表示素子のコモン電極基板に設
    けられていることを特徴とする請求項2〜請求項6のい
    ずれか記載の液晶表示素子。
  10. 【請求項10】 前記突起部が画素の中央部に設けられ
    ていることを特徴とする請求項3、請求項7、請求項8
    または請求項9記載の液晶表示素子。
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