JPH10221625A - 光走査装置 - Google Patents

光走査装置

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JPH10221625A
JPH10221625A JP9043004A JP4300497A JPH10221625A JP H10221625 A JPH10221625 A JP H10221625A JP 9043004 A JP9043004 A JP 9043004A JP 4300497 A JP4300497 A JP 4300497A JP H10221625 A JPH10221625 A JP H10221625A
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JP
Japan
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light beam
optical
lens
light
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JP9043004A
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Toshinori Ando
利典 安藤
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Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラスチックレンズを用いた際の複屈折によ
るスポットの肥大を軽減させることができる光走査装置
を得ること。 【解決手段】 光源ユニット1から射出された光束を光
学手段2を介して光偏向器3に導光し、該光偏向器の偏
向面で偏向された光束を少なくとも1枚のプラスチック
レンズを有する走査レンズ系4により被走査面6上に導
光し、該被走査面上を該光束で光走査する光走査装置に
おいて、該プラスチックレンズと該被走査面との間の光
路中に光束の偏光方向を制限する偏光制限手段7を設け
たこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光走査装置に関し、
特に光束の偏光方向を制限する偏光制限手段を光路内の
任意の位置に設けることにより、プラスチックレンズを
型成形より製作した際の複屈折によるスポットの肥大を
軽減させることができる、例えばレーザービームプリン
タ(LBP)やレーザーファクシミリ等の画像形成装置
に好適な光走査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりレーザービームプリンタやレー
ザーファクシミリ等の光走査装置においては画像信号に
応じて光源手段から光変調され出射した光束(レーザー
ビーム)を、例えば回転多面鏡(ポリゴンミラー)より
成る光偏向器により周期的に偏向させ、fθ特性を有す
る走査レンズ系によって感光性の記録媒体(感光ドラ
ム)面上にスポット状に集束させ、その面上を光走査し
て画像記録を行なっている。
【0003】図10は従来の光走査装置の要部概略図で
ある。
【0004】同図において光源手段11から射出した発
散光束はコリメーターレンズ12により略平行光束とさ
れ、絞り(アパーチャ)13によって該光束(光量)を
制限して副走査方向にのみ所定の屈折力を有するシリン
ドリカルレンズ14に入射している。シリンドリカルレ
ンズ14に入射した平行光束のうち主走査断面内におい
てはそのまま平行光束の状態で射出する。また副走査断
面内においては集束して回転多面鏡(ポリゴンミラー)
から成る光偏向器15の偏向面15aにほぼ線像として
結像している。
【0005】そして光偏向器15の偏向面で偏向反射さ
れた光束を走査レンズ系16を介して被走査面としての
感光ドラム面18上に導光し、該光偏向器15を矢印A
方向に回転させることによって、該感光ドラム面18上
を矢印B方向(主走査方向)に光走査して画像情報の記
録を行なっている。
【0006】この種の光走査装置に用いられる走査レン
ズ系は光束を被走査面上に集光させると共に該被走査面
上の主走査方向の光スポットの走査速度を等速にする、
所謂fθ特性を有し、また走査線全域にわたり微小な光
スポットが形成されるよう像面湾曲が良好に補正されて
いる。
【0007】更にほとんどの光走査装置は光偏向器の各
偏向面の加工誤差や回転軸のブレ等によって生ずる走査
位置の副走査方向(走査線と直交する方向)のズレを補
正する、いわゆる面倒れ補正機能を走査レンズ系に持た
せている。
【0008】このため走査レンズ系は主走査方向と副走
査方向とで互いに異なった結像特性を有するアナモフィ
ックなレンズ系となり、該レンズ系を構成する複数のレ
ンズのうち少なくとも1つのレンズ面はトーリック面、
あるいはシリンドリカル面より形成され、かつ十分な光
学精度が得られるように構成されている。
【0009】このトーリック面やシリンドリカル面は従
来、硝子加工で加工され、これを走査レンズとして用い
てきたが、これは加工が困難であり、かつコストがかか
るという問題点があった。そこで近年ではコストが低
く、かつ自由なレンズ形状で収差補正が可能なプラスチ
ックレンズを走査レンズとして多用されるようになって
きた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらプラスチ
ックレンズは周知の如くガラスレンズでは生じにくい複
屈折を有するという問題点を有している。
【0011】この複屈折はプラスチック成形において高
温の樹脂が型内で冷却されるときに生じる温度分布、応
力分布によって発生する。例えば複屈折の有る媒質内を
光束が通過する場合、該光束は偏光方向の異なる2光束
に分離して伝搬する。このときそれぞれの偏光成分で位
相差が生じ、かつ光束の内部で位相差に分布が生じる
為、光束の波面が乱れ、結果として被走査面上で形成さ
れるスポットが肥大化するという問題点が生じる。この
ような光走査装置を用いた画像形成装置では高精細で、
忠実な画像の再生が困難となる。
【0012】一方、複屈折を低減させる為に成形タクト
を伸ばす方法もあるが、これは大幅なコストアップや型
投資の増大等につながるという問題点がある。
【0013】本発明は上記の問題点を解決する為に光束
の偏光方向を制限する偏光制限手段をプラスチックレン
ズと被走査面との間の光路中に設けることにより、例え
ば走査レンズ系に複屈折の大きなプラスチックレンズを
用いても被走査面上で形成されるスポットが肥大するこ
となく、高精細な画像形成が行なえる光走査装置の提供
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の光走査装置は、 (1) 光源ユニットから射出された光束を光学手段を介し
て光偏向器に導光し、該光偏向器の偏向面で偏向された
光束を少なくとも1枚のプラスチックレンズを有する走
査レンズ系により被走査面上に導光し、該被走査面上を
該光束で光走査する光走査装置において、該プラスチッ
クレンズと該被走査面との間の光路中に光束の偏光方向
を制限する偏光制限手段を設けたことを特徴としてい
る。
【0015】(2) 光源ユニットから射出された光束を光
学手段を介して光偏向器に導光し、該光偏向器の偏向面
で偏向された光束を少なくとも1枚のプラスチックレン
ズを有する走査レンズ系により被走査面上に導光し、該
被走査面上を該光束で光走査する光走査装置において、
該プラスチックレンズの両レンズ面のうち少なくとも一
方のレンズ面に光束の偏光方向を制限する偏光制限手段
を設けたことを特徴としている。
【0016】(3) 光源ユニットから射出された光束を光
学手段を介して光偏向器に導光し、該光偏向器の偏向面
で偏向された光束を少なくとも1枚のプラスチックレン
ズを有する走査レンズ系により被走査面上に導光し、該
被走査面上を該光束で光走査する光走査装置において、
該プラスチックレンズと該被走査面との間の光路中に光
束の偏光方向を制限する偏光制限手段と防塵部材とを一
体的にして設けたことを特徴としている。
【0017】(4) 光源ユニットから射出された光束を光
学手段を介して光偏向器に導光し、該光偏向器の偏向面
で偏向された光束を走査レンズ系により被走査面上に導
光し、該被走査面上を該光束で光走査する光走査装置に
おいて、該光走査装置の光学系は少なくとも1枚のプラ
スチックレンズを有し、該プラスチックレンズと該被走
査面との間の光路中に光束の偏光方向を制限する偏光制
限手段を設けたことを特徴としている。
【0018】(5) 特に上記(1),(2),(3),(4) において前
記光源ユニットは光源手段を有し、前記偏光制限手段は
該光源手段から射出される光束の偏光方向と一致する光
束を通過させる偏光子より成ることや、 (6) 上記(5) において前記偏光子は偏光フィルターもし
くは偏光板より成ることや、 (7) 上記(5) において前記光源手段から射出される光束
の偏光方向は主走査方向もしくは副走査方向に設定され
ていること等を特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態1の主走
査方向の要部概略図である。
【0020】同図において1aは光源手段であり、例え
ば半導体レーザーより成っている。1bはコリメーター
レンズであり、例えば光源手段1aから出射された発散
光束(レーザービーム)を平行光束に変換している。1
cは絞り(アパーチャ)であり、通過光束(光量)を制
限している。尚、半導体レーザー1a、コリメーターレ
ンズ1b、そして絞り1c等の各要素は光源ユニット1
の一要素を構成している。本実施形態では光源手段1a
から直線偏光の光束が射出され、その偏光方向は紙面に
対し垂直方向(副走査方向)あるいは平行方向(主走査
方向)に設定されている。
【0021】2は光学手段としてのシリンドリカルレン
ズ(アナモフィックなレンズ)であり、紙面とは垂直方
向(副走査方向)に所定の屈折力を有しており、絞り1
cを通過した光束を副走査断面内で後述する光偏向器の
偏向面にほぼ線像として結像させている。
【0022】3は光偏向器であり、例えばポリゴンミラ
ー(回転多面鏡)より成っており、モータ等の駆動手段
(不図示)により矢印A方向に一定速度で回転してい
る。
【0023】4はfθ特性を有する走査レンズ系(fθ
レンズ系)であり、プラスチック材より成る球面レンズ
4aと同じくプラスチック材より成るアナモフィックレ
ンズ(トーリックレンズ)4bとの2枚のレンズより成
り、光偏向器3の偏向面によって偏向反射された画像情
報に基づく光束を後述する被走査面としての感光ドラム
面6上に結像させ、かつ副走査断面内で該光偏向器3の
偏向面の面倒れを補正している。
【0024】7は偏光制限手段としての偏光子であり、
例えば偏光フィルターより成っており、球面レンズ4a
とアナモフィックレンズ4bとの間の光路中に設けてお
り、光源手段1aから射出された光束の偏光方向(偏光
成分)と一致する光束のみを通過させている。
【0025】本実施形態において半導体レーザー1aよ
り出射した発散光束はコリメーターレンズ1bにより略
平行光束とされ、絞り1cによって該光束(光量)を制
限してシリンドリカルレンズ2に入射している。シリン
ドリカルレンズ2に入射した平行光束のうち主走査断面
内においてはそのまま平行光束の状態で射出する。また
副走査断面内においては集束して光偏向器3の偏向面3
aにほぼ線像(主走査方向に長手の線像)として結像し
ている。そして光偏向器3の偏向面で偏向反射された光
束は走査レンズ系4と該走査レンズ系4内に配した偏光
フィルター7を介して感光ドラム面6上に導光され、該
光偏向器3を矢印A方向に回転させることによって、該
感光ドラム面6上を矢印B方向(主走査方向)に光走査
している。これにより記録媒体としての感光ドラム面上
に画像記録を行なっている。
【0026】一般に複屈折の生じたレンズ(プラスチッ
クレンズ)に直線偏光の光束が入射すると、射出光束に
は入射光束の偏光方向と異なる偏光方向を持つ成分(以
下「異常光」と称す。)が現れ、この成分が光学性能の
劣化の主因となっている。そこで本実施形態では偏光フ
ィルター7をこの射出光束内に挿入し、入射光束と同じ
偏光成分のみを通過させることによって光学性能の劣化
を防止し、これにより高画質な画像が得られるようにし
ている。
【0027】次にプラスチックレンズ(樹脂レンズ)に
おける複屈折について説明する。
【0028】通常のガラスレンズにおける屈折率は偏光
方向によらず一定であるが、プラスチックレンズでは入
射光束の偏光方向により屈折率が異なる複屈折という現
象が発生する。このようなプラスチックレンズに光束が
入射した場合、入射光束の偏光方向により屈折率が異な
り、偏光方向が直交する2光束に分離されレンズ内を伝
搬し、該レンズ射出後に合成される。
【0029】尚、本実施形態では直交する2つの偏光方
向をそれぞれ主軸と称す。入射光束が直線偏光である場
合、レンズ入射後の主軸方向の偏光となる量は該入射光
束の偏光方向の各主軸方向への投影となる。
【0030】図2はこの様子を示した説明図であり、同
図においてPは入射光束の偏光方向、No,Neは各々
複屈折の主軸である。レンズ内部において光束はNo方
向の偏光成分PoとNe方向の偏光成分Peの2つの偏
光成分に分離され、各々の屈折率に応じた伝搬を行う。
このときの各偏光成分Po,Peは Po=P・cosθ , Pe=P・sinθ で表わされる。
【0031】図3は図1に示した走査レンズ系4の一要
素を構成する球面レンズ4aを光軸方向から観察したと
きの説明図である。同図において31はレンズ中央部を
通過する光束の断面、32はレンズ端部を通過する光束
の断面である。
【0032】複屈折の主軸の向きはレンズの位置によっ
て異なる。これはプラスチックレンズの成形における冷
却時の温度分布に軸の方向が関係するからである。例え
ばレンズ中央部を通過する光束の断面31内の主軸の向
きは図4に示すようにレンズの上下、左右の対称性から
ほぼレンズの長軸(主走査方向)、短軸(副走査方向)
の方向に一致している。このとき入射光束の偏光方向が
長軸あるいは短軸になっていれば、該長軸あるいは短軸
と主軸とのなす角度θは0°あるいは90°となり、レ
ンズ内部で異なる方向の偏光成分は発生しない。
【0033】しかしながらレンズ中央部から離れた位置
を通過する光束の断面32内の主軸の向きは図5に示す
ように左右が非対称性の分布となる。この場合、主軸の
方向は光束の場所によって異なり、レンズ中央部からレ
ンズ端部へと離れに従い大きく傾く。この結果、レンズ
内部を伝搬する光束には入射光束とは異なる偏光成分が
出現し、その量は光束内部で互いに異なる。
【0034】図6はこのようなレンズ内部を伝搬した後
の射出光束内部での偏光分布を示した説明図である。同
図において60は前記図3に示した光束31における入
射光束と等しい偏光成分であり、基本的には入射光束と
同じ分布を示す。61は前記図3に示した光束32にお
ける入射光束と等しい偏光成分であり、光束端部におい
て減少している。この減少した成分は直交する偏光成分
となって現われ、これを示すものが同図に示す破線62
である。
【0035】これら2つの偏光成分は互いに直交してい
る為、非干渉であり、それぞれが別のスポット(結像ス
ポット)を形成し、それらを強度で重ね合わせたものが
感光ドラム面上に結像する。
【0036】図7(A),(B)は各々像面上における
スポットの形状を示した説明図であり、同図(A)は2
つの偏光成分によって各々形成されるスポットを示した
ものであり、同図(B)は2つの偏光成分によって合成
されたスポットを示したものである。同図(A)におい
て71は光源から射出した光束の偏光成分と同じ偏光成
分によって形成されるスポットであり、72はこれとは
直交する方向の偏光成分によって形成される異常光によ
るスポットである。通常のガラスレンズのみで構成され
た光学系では点線72に対応するスポットは発生せず、
実線71で示されるスポットのみを形成するが、複屈折
の多いプラスチックレンズを用いた従来の走査光学系に
おいてはこれら複数のスポット71,72が合成され、
同図(B)で示す肥大したスポットとなる。
【0037】そこで本実施形態においては前述の如く球
面レンズ4aとアナモフィックレンズ4bとの間の光路
中に偏光フィルター7を設けることにより、図7(A)
における異常光によるスポット72を遮断し、感光ドラ
ム面6上のスポットへの複屈折の影響を効果的に防止し
高画質な画像を得ている。
【0038】本実施形態において球面レンズ4aはアナ
モフィックレンズ4bに比べ光軸方向の厚みが大きく、
該球面レンズ4a内を光束が通過する光路長が長い為、
複屈折の影響は主に球面レンズ4aで大きく発生する。
この為、本実施形態では偏光フィルター7を球面レンズ
4aとアナモフィックレンズ4bとの間の光路中に配し
ている。このように構成することによりアナモフィック
レンズ4bの後方光路中に設けるよりも小さな偏光フィ
ルターですみ、これにより偏光フィルターの小型化が図
られ、かつ低コスト化も図ることができる。
【0039】尚、本実施形態では偏光制限手段として偏
光フィルターを用いたが、これに限らず、例えば偏光板
より構成しても良い。
【0040】又、本実施形態では走査レンズ系を構成す
るレンズにプラスチック材を適用したが、これに限ら
ず、例えば光偏向器に光束を導くコリメーターレンズや
シリンドリカルレンズ等にプラスチック材を適用しても
良い。この場合はこのプラスチック材より成るレンズと
被走査面との間の光路中に偏光制限手段(偏光フィルタ
ー)を設ければ良い。又偏光制限手段は1つに限らず各
々適切な位置に複数設けても良い。
【0041】図8は本発明の実施形態2の主走査方向の
要部概略図である。同図において図1に示した要素と同
一要素には同符番を付している。
【0042】本実施形態において前述の実施形態1と異
なる点は走査レンズ系をプラスチック材よりなる1枚の
プラスチックレンズ(例えばアナモフィックなレンズ)
より構成し、該プラスチックレンズの被走査面側のレン
ズ面に偏光制限手段としての偏光フィルターを蒸着(コ
ーティング)したことである。その他の構成及び光学的
作用は前述の実施形態1と略同様であり、これにより同
様な効果を得ている。
【0043】即ち、同図において84はfθ特性を有す
る走査レンズ系としてのプラスチック材より成る単一の
プラスチックレンズ(アナモフィックなレンズ)であ
り、該プラスチックレンズ84の被走査面6側のレンズ
面に偏光フィルター87を蒸着(コーティング)してい
る。
【0044】本実施形態においては偏光フィルター87
として、例えば多層膜を用いれば、異常光を低減させる
だけでなく入射光束と同一の偏光方向を有する光束の透
過率をも、その射出角に応じて制御することができる。
例えば複屈折の多い光路に対応する射出角において、異
常光の偏光成分の透過率を低く、入射光束と一致する偏
光成分の透過率を他の角度よりも高くなるような角度依
存性を持たせることにより、異常光を低減させたことに
よる光量の減少を補正することができる。
【0045】このように本実施形態では上述の如くプラ
スチックレンズ84の被走査面6側のレンズ面に偏光フ
ィルター87を蒸着したことにより、前述の実施形態1
とは異なり光路内に偏光制限手段としての新たな光学部
材を設けることなく、簡易な構成で複屈折の影響を軽減
することができる。
【0046】尚、前述の実施形態1においては球面レン
ズ4aとアナモフィックレンズ4bとの間の光路中に偏
光フィルターを設けたが、本実施形態にように球面レン
ズ4aの射出側のレンズ面に偏光フィルターを蒸着して
も良い。
【0047】図9は本発明の実施形態3の副走査方向の
要部概略図である。同図において図1に示した要素と同
一要素には同符番を付している。
【0048】本実施形態において前述の実施形態1と異
なる点は走査レンズ系を構成するプラスチックレンズと
被走査面との間の光路中に偏光制限手段としての偏光フ
ィルターと防塵部材としての防塵ガラスとを一体的に構
成して配したことである。その他の構成及び光学的作用
は前述の実施形態1とほぼ同様であり、これにより同様
な効果を得ている。
【0049】即ち、同図において91は折り返しミラー
であり、走査レンズ系4を通過した光束を被走査面6側
に反射させている。92は防塵ガラスであり、走査レン
ズ系4と被走査面6との間の光路中に設けており、該防
塵ガラス92面上に偏光フィルター97を蒸着(コーテ
ィング)している。
【0050】このように本実施形態では上述の如く偏光
フィルター97と防塵ガラス92とを一体的にして構成
することにより、前述の実施形態2と同様に光路内に偏
光制限手段としての新たな光学部材を設けることなく、
簡易な構成で複屈折の影響を軽減することができる。
【0051】又、本実施形態においては折り返しミラー
91の反射率にも偏光依存性、及び角度依存性を持たせ
ることによって、異常光の減衰を行なうことができる。
【0052】尚、本実施形態では偏光フィルターと防塵
ガラスとを一体的に構成したが、各々独立に配置しても
良く、また防塵ガラスに限らずプラスチックレンズと被
走査面との間に配したその他の光学部材と偏光フィルタ
ーとを一体的に構成しても良い。
【0053】又、偏光フィルターによって異常光が減衰
されることによって生じる像面照度の増減の分布が大き
い場合は、偏光フィルタ自身、あるいは他の部材にこれ
を補正するような透過率分布、反射率分布を持たせるこ
とにより補正すれば良い。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば前述の如く走査レンズ系
を構成するプラスチック材より成るプラスチックレンズ
と被走査面との間の光路中に光束の偏光方向を制限する
偏光制限手段を設けることにより、プラスチックレンズ
を用いた際のプラスチック複屈折によるスポットの肥大
を軽減することができ、これにより高精細な画像形成を
行なうことができる光走査装置を達成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1の主走査方向の要部概略
【図2】 複屈折の主軸の傾斜を示す説明図
【図3】 プラスチックレンズの正面図およびビーム断
面を示す説明図
【図4】 軸上におけるレーザビーム中の主軸方向の分
布を示す説明図
【図5】 軸外におけるレーザビーム中の主軸方向の分
布示す説明図
【図6】 レンズ内部を伝搬した後の射出光束内部での
偏光分布を示す説明図
【図7】 従来の走査光学系による像面上におけるスポ
ットを示す説明図
【図8】 本発明の実施形態2の主走査方向の要部概略
【図9】 本発明の実施形態3の副走査方向の要部概略
【図10】 従来の走査光学装置の要部概略図
【符号の説明】
1 光源ユニット 1a 光源手段(半導体レーザー) 1b コリメーターレンズ 1c 開口絞り(アパーチャ) 2 光学手段(シリンドリカルレンズ) 3 光偏向器 4,84 走査レンズ系 4a 球面レンズ 4b アナモフィックレンズ 6 被走査面 7,87,97 偏光制限手段(偏光フィルター) 91 折り返しミラー 92 防塵部材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源ユニットから射出された光束を光学
    手段を介して光偏向器に導光し、該光偏向器の偏向面で
    偏向された光束を少なくとも1枚のプラスチックレンズ
    を有する走査レンズ系により被走査面上に導光し、該被
    走査面上を該光束で光走査する光走査装置において、 該プラスチックレンズと該被走査面との間の光路中に光
    束の偏光方向を制限する偏光制限手段を設けたことを特
    徴とする光走査装置。
  2. 【請求項2】 光源ユニットから射出された光束を光学
    手段を介して光偏向器に導光し、該光偏向器の偏向面で
    偏向された光束を少なくとも1枚のプラスチックレンズ
    を有する走査レンズ系により被走査面上に導光し、該被
    走査面上を該光束で光走査する光走査装置において、 該プラスチックレンズの両レンズ面のうち少なくとも一
    方のレンズ面に光束の偏光方向を制限する偏光制限手段
    を設けたことを特徴とする光走査装置。
  3. 【請求項3】 光源ユニットから射出された光束を光学
    手段を介して光偏向器に導光し、該光偏向器の偏向面で
    偏向された光束を少なくとも1枚のプラスチックレンズ
    を有する走査レンズ系により被走査面上に導光し、該被
    走査面上を該光束で光走査する光走査装置において、 該プラスチックレンズと該被走査面との間の光路中に光
    束の偏光方向を制限する偏光制限手段と防塵部材とを一
    体的にして設けたことを特徴とする光走査装置。
  4. 【請求項4】 光源ユニットから射出された光束を光学
    手段を介して光偏向器に導光し、該光偏向器の偏向面で
    偏向された光束を走査レンズ系により被走査面上に導光
    し、該被走査面上を該光束で光走査する光走査装置にお
    いて、 該光走査装置の光学系は少なくとも1枚のプラスチック
    レンズを有し、該プラスチックレンズと該被走査面との
    間の光路中に光束の偏光方向を制限する偏光制限手段を
    設けたことを特徴とする光走査装置。
  5. 【請求項5】 前記光源ユニットは光源手段を有し、前
    記偏光制限手段は該光源手段から射出される光束の偏光
    方向と一致する光束を通過させる偏光子より成ることを
    特徴とする請求項1、2、3又は4の光走査装置。
  6. 【請求項6】 前記偏光子は偏光フィルターもしくは偏
    光板より成ることを特徴とする請求項5の光走査装置。
  7. 【請求項7】 前記光源手段から射出される光束の偏光
    方向は主走査方向もしくは副走査方向に設定されている
    ことを特徴とする請求項5の光走査装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011053436A (ja) * 2009-09-02 2011-03-17 Ricoh Co Ltd 光走査装置及び画像形成装置
KR101290142B1 (ko) * 2009-11-06 2013-07-26 캐논 가부시끼가이샤 주사 광학장치 및 그것을 사용한 화상형성장치

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