JPH10220708A - 循環流動層燃焼炉 - Google Patents

循環流動層燃焼炉

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Publication number
JPH10220708A
JPH10220708A JP2035097A JP2035097A JPH10220708A JP H10220708 A JPH10220708 A JP H10220708A JP 2035097 A JP2035097 A JP 2035097A JP 2035097 A JP2035097 A JP 2035097A JP H10220708 A JPH10220708 A JP H10220708A
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JP
Japan
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heat transfer
fluidized bed
combustion
combustion chamber
combustion gas
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Application number
JP2035097A
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English (en)
Inventor
Haruo Nogami
晴男 野上
Kazuo Taniguchi
和夫 谷口
Keiji Yamaguchi
桂司 山口
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Takuma Co Ltd
Original Assignee
Takuma Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10220708A publication Critical patent/JPH10220708A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃焼ガスとの間に高い熱伝達係数をとること
ができ、燃焼室を可及的に低くできるコンパクトな循環
流動層燃焼炉を提供する。 【解決手段】 燃焼室3の下部領域に粒状の流動媒体6
による流動層7を形成すると共に、流動層7から吹き上
げられて燃焼ガス8と共に燃焼室3上部の排気口9から
排出された流動媒体6aを流動層7へと返戻させるよう
に構成した循環流動層燃焼炉である。燃焼室3の上部領
域に、排気口9に向かう燃焼ガス8との間で熱交換を行
なう蒸気過熱器21を配置する。蒸気過熱器21は、排
気口9へと向かう燃焼ガス8の流れに直交する方向に一
定間隔を隔てて並列する複数の伝熱管部材25を具備す
る。各伝熱管部材25は、上記燃焼ガス8の流れと平行
する平面上に整列する複数の伝熱管25aからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼室の下部領域
に粒状の流動媒体による流動層を形成すると共に、流動
層から吹き上げられて燃焼ガスと共に燃焼室上部の排気
口から排出された流動媒体を流動層へと返戻させるよう
に構成した循環流動層燃焼炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】流動層燃焼炉は、石炭,木屑といった一
般的な固形燃料は勿論、これ以外のバイオマス,下水汚
泥,都市ごみ,産業廃棄物,ごみ固形燃料(RDF)等
の幅広い燃料を効率よく燃焼させることができ、従前か
ら広く実用に供されている。その中でも、循環流動層燃
焼炉については、近年、著しく技術開発が進められて実
用数も大幅に増加している。
【0003】従来の循環流動層燃焼炉(以下「従来炉」
という)1にあっては、一般に、図6に示す如く、燃焼
室3の下部領域に、底壁部4aから噴出させた一次空気
5により粒状の流動媒体(一般に、砂が使用されてい
る)6をバブリングさせることにより、流動媒体6によ
る流動層(濃厚層)7を形成すると共に、流動媒体6の
一部6aを流動層7から燃焼室3の上部領域へと吹き上
げて、この流動媒体6aを燃焼ガス8と共に燃焼室3の
上部に設けた排気口9から排出させ、再び流動層7に返
戻させるように構成されており、付設したボイラ2によ
り燃焼ガス8から熱回収を行なうように構成されてい
る。
【0004】すなわち、流動層7から吹き上げられた流
動媒体6aは、燃焼ガス8と共に排気口9からサイクロ
ン10に導入されて、サイクロン10により燃焼ガス8
から分離,捕集され、サイクロン10から流動層7に返
戻されるようになっている。つまり、燃焼室3において
は、流動層7を構成する流動媒体6と吹き上げられて循
環する流動媒体6aとによる循環流動層が形成されるよ
うになっている。而して、燃料供給口11から流動層7
に投入された燃料12は流動媒体6と攪拌されつつ燃焼
され、燃焼ガス8及び流動媒体6aに随伴して排気口9
へと上昇する未燃成分は、燃焼室3の上部領域におい
て、燃焼ガス8及び流動層7から吹き上げられた流動媒
体6aと混合攪拌されつつ、二次燃焼空気13の供給に
より完全燃焼(二次燃焼)される。このとき、燃焼室3
内を上昇する燃焼ガス8と流動媒体6,6aとの流速差
が相当に大きいため、燃焼室3の全領域で燃料12と流
動媒体6,6aとの混合攪拌が活発に行なわれ、燃焼反
応が極めて急速に進行する。その結果、比較的低い空気
過剰率でもって燃料12をほぼ完全に燃焼させることが
可能となり、未燃焼損失が減少してボイラ効率を高める
ことが可能になると共に、低空気過剰率下に於ける二段
燃焼の採用等により低NOx燃焼が達成できる。
【0005】一方、燃焼ガス8は、燃焼室3に排気口9
に接続されたサイクロン10及びサイクロン10の出口
部に接続された煙道14を経て大気中に放出されるが、
この間においてボイラ2により熱回収されるようになっ
ている。すなわち、ボイラ2は、燃焼室3の周壁及びサ
イクロン10の胴壁並びに煙道14に蒸気ドラム15に
接続された水管群を配設してなり、燃焼室3及び煙道1
4において燃焼ガス8との熱交換によってボイラ蒸気1
6を発生させると共に、これを煙道14に配設された水
管群の一部で構成される蒸気過熱器17で過熱して、そ
の過熱蒸気16aによりタービン発電機18を駆動さ
せ、タービン発電を行なうように構成されている。而し
て、燃焼室3の周壁は、その全面を水管群からなる輻射
伝熱部に構成されていて、高温の燃焼室3(内部ガス温
度は、通常、800〜900℃)からの輻射熱を受ける
と共に、流動媒体6の一部が燃焼室周壁に沿ってダウン
フローすることによる接触伝熱を受けることになる。蒸
気過熱器17は、一般に、煙道14内のガス温度が最も
高いサイクロン出口部付近に配置されていて、蒸気過熱
を効果的に行いうるように工夫されている。また、煙道
14には、水管群の他、排ガス処理装置等が設けられて
いて、燃焼ガス8を大気中に放出するに問題のない性状
に処理するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来炉1で
は、容量が大きくなるに従い燃焼室3の高さ(炉高)が
高くなるといった問題があり、高温高圧化に伴い蒸気過
熱器17の伝熱面積が大きくなるといった問題がある。
【0007】すなわち、循環流動層の容量を増したとき
は、燃焼室3の容積(炉容積)が大きくなるのに対し、
燃焼室における輻射伝熱部を構成する燃焼室周壁の面積
はさほど大きくならず、充分な輻射伝熱面積を確保する
ことができない。したがって、循環流動層の容量増に見
合う輻射伝熱面積を確保して、燃焼室温度を適正(80
0〜900℃)に維持するためには、燃焼室3の高さを
高くせざるを得ない。また、発電効率アップのため、発
生蒸気の高温高圧化に伴い蒸気過熱器17での吸収熱量
が増大して、煙道14に配置する蒸気過熱器17の伝熱
面積が大きくなってしまう。
【0008】本発明は、このような問題を生じることな
く、燃焼ガスとの間に高い熱伝達係数をとることがで
き、燃焼室を可及的に低くすることができるコンパクト
な循環流動層燃焼炉を提供することを目的とするもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の循環流動層燃焼
炉にあっては、上記の目的を達成すべく、特に、燃焼室
の上部領域に、排気口に向かう燃焼ガスとの間で熱交換
を行なう蒸気過熱器又はボイラ缶水加熱用熱交換器を配
設しておくことを提案するものである。而して、かかる
蒸気過熱器又はボイラ缶水加熱用熱交換器は、排気口へ
と向かう燃焼ガスの流れに直交する方向に一定間隔を隔
てて並列する複数の伝熱管部材を具備するものとしてお
くことが好ましい。ここに、各伝熱管部材は、上記燃焼
ガスの流れと平行する平面上に整列する複数の伝熱管か
らなるものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
〜図5に基づいて具体的に説明する。なお、以下の説明
において、前後とは図1又は図2における左右を、また
左右とは図3における左右を夫々意味するものとする。
【0011】図1及び図3〜図5は第1の実施の形態を
示したもので、この実施の形態における循環流動層燃焼
炉11 は、後述する構成の蒸気過熱器21を燃焼室3の
上部領域に配置した点を除いて、冒頭で述べた従来炉1
と同様構造をなすものである。すなわち、燃焼室3の下
部領域には、燃焼室3の底壁部4aから一次空気5を噴
出させることにより、燃焼室3の下部領域に粒状の流動
媒体(一般に、砂が使用されている)6による流動層
(濃厚層)7が形成されている。流動層7を構成する流
動媒体6の一部6aは、流動層7から燃焼室3の上部領
域へと吹き上げられて、燃焼ガス8と共に排気口9から
排出される。排気口9は、燃焼室3の後壁4cの上部に
開口されており、サイクロン10の入口部に接続されて
いる。排気口9から排出された流動媒体6aは、サイク
ロン10により燃焼ガス8から分離,捕集されて、サイ
クロン10から流動層7に返戻されるようになってお
り、燃焼室3において流動媒体6,6aによる循環流動
層が形成される。燃焼室3の前壁4bには、燃料供給口
11及び二次空気13の吹込ノズルが設けられている。
燃料供給口11から流動層7に投入された燃料12は流
動媒体6と攪拌されつつ燃焼され、燃焼ガス8及び流動
媒体6aに随伴して排気口9へと上昇する未燃成分は、
燃焼室3の上部領域において、燃焼ガス8及び流動層7
から吹き上げられた流動媒体6aと混合攪拌されつつ、
二次燃焼空気13の供給により完全燃焼(二次燃焼)さ
れる。一方、燃焼ガス8は、燃焼室3からサイクロン1
0を経て、サイクロン10の出口部に接続された煙道1
4から大気中に放出され、この間においてボイラ2によ
り熱回収される。すなわち、ボイラ2は、蒸気ドラム1
5に接続された水管群及び蒸気過熱器21を具備してお
り、水管群は燃焼室3の周壁(つまり前後壁4b,4c
及び左右壁4d,4d)並びにサイクロン10の胴壁及
び煙道14内に配設されている。特に、燃焼室3の周壁
4b,4c,4d,4dは、全面的に、水管群で構成さ
れた輻射伝熱部に構成されていて、高温の燃焼室3から
の輻射熱を受ける。また、この燃焼室3の周壁は、流動
媒体6の一部が接触しつつダウンフローすることによ
り、流動媒体6からの接触伝熱を受ける。
【0012】而して、この実施の形態における循環流動
層燃焼炉11 にあっては、燃焼室3の上部領域に、次の
ような構成の蒸気過熱器21を配設することにより、燃
焼室3における燃焼を妨げることなく、高温(一般に、
800〜900℃)の燃焼ガス8との間に高い熱伝達係
数をとることができるため、蒸気過熱器21の必要伝熱
面積が小さくなり、且つ燃焼室3の高さを可及的に低く
しうるように工夫されている。
【0013】すなわち、蒸気過熱器21は、図1及び図
3〜図5に示す如く、燃焼室3の天井壁4e上に配置し
た入口ヘッダ23及び出口ヘッダ24と、両ヘッダ2
3,24に連結されて、天井壁4eを貫通して燃焼室3
の上部領域に垂下する複数の伝熱管部材25とを具備し
てなる。
【0014】入口ヘッダ23は、蒸気ドラム15の蒸気
部に蒸気供給管26を介して接続されている。出口ヘッ
ダ24は、過熱蒸気供給管27を介して過熱蒸気使用
部、例えばタービン発電機18のタービン部に接続され
ている。両ヘッダ23,24は、前後方向に平行して延
びる閉塞管である。
【0015】複数の伝熱管部材25は、排気口9に向か
う燃焼ガス8(及び流動媒体6a)の流れに直交する方
向つまり前後方向に等間隔S1 を隔てて並列配置されて
いる。各伝熱管部材25は、図3〜図5に示す如く、上
記燃焼ガス8の流れと平行する平面上、つまり左右方向
に平行する平面上に整列する複数の伝熱管25aからな
るパネル構造をなす(この例では、特にメンブレンパネ
ル構造をなす)。すなわち、各伝熱管25aはU字状に
屈曲された同一径のパイプからなり、両端部をヘッダ2
3,24に連通接続してある。そして、各伝熱管25a
の下端屈曲部の曲率は外側のもの程大きくなっていて、
複数の伝熱管25aが近接した平行形態で上記平面上に
整列されている。したがって、各伝熱管部材25は、こ
れを前後方向及び下方向から見た場合に、伝熱管25a
の外径寸法に相当する厚さの薄板であるかの如き形態と
なっている(図4参照)。また、各伝熱管部材25にお
ける伝熱管群の下端屈曲部は、流動媒体6aの衝突によ
る摩耗を防止するための摩耗防止用カバー25bで被覆
されている。このカバー25bは、耐熱鋼板をU字状に
折曲加工してなるもので、伝熱管群の下端屈曲部にその
下方から密接嵌合されている。勿論、カバー25bは耐
摩耗炉材等で同様形状に構成しておくことも可能であ
る。また、カバー25bの上端面と伝熱管群の周面との
段差部には、図5に示す如く、耐熱耐摩耗性鋳鉄材等か
らなる耐摩耗ブロック25cが取り付けられている。こ
のブロック25cは断面三角形状をなすもので、カバー
25bの厚みによる伝熱管25aの周面との段差を解消
して、カバー25bの上端面に流動媒体6a等のダウン
フローを円滑にし、それによる摩耗を防止するように工
夫されている。
【0016】ところで、隣接する伝熱管部材25,25
の相互間隔S1 (図4参照)は300mm以上に設定し
ておくことが好ましい。すなわち、S1 ≧300mmで
あれば、伝熱管部材25の存在が排気口9への燃焼ガス
8(及び流動媒体6a)の流れを妨げることにならず、
燃焼室3の上部領域での燃焼状態を伝熱管部材25を配
置しない場合と同様に維持することができるからであ
り、且つ燃焼ガス8との間で高い熱伝達係数を得ること
ができるからである。また、伝熱管部材25と燃焼室3
の前壁4bとの間隔S2 (図3参照)は、150mm以
上に設定しておくことが好ましい。すなわち、S2 ≧1
50mmであれば、水管群で構成される燃焼室周壁に沿
ってダウンフローする流動媒体6aによって伝熱管25
aが摩耗されることがないからである。また、伝熱管部
材25と燃焼室3の後壁4cとの間隔S3 (図3参照)
は、排気口9に向かう流れによる摩耗を防止するため
に、炉の形状,大きさにもよるが、一般に、600mm
以上に設定しておくことが好ましい。なお、伝熱管部材
25は、保守点検,交換等の作業を容易に行なわしめる
べく、燃焼室3の天井壁4eを貫通して上下方向に挿脱
できるようになっている。
【0017】以上のように構成された蒸気過熱器21に
よれば、燃焼室3の周壁,サイクロン10の胴壁,煙道
14に配設された水管群により得られた蒸気16が、蒸
気ドラム15から蒸気供給管26及び入口ヘッダ23を
経て各伝熱管部材25に導入される。一方、排気口9に
向かって上昇する燃焼ガス8及び流動媒体6aは、各伝
熱管部材25,25間を通過する。したがって、各伝熱
管部材25に導入された蒸気16は、伝熱管25a内を
流動する間に、燃焼ガス8及び流動媒体6aのとの熱交
換により過熱される。そして、過熱蒸気16aは、出口
ヘッダ24から過熱蒸気供給27を介してタービン発電
機18のタービン部に供給されて、タービン発電を行な
う。
【0018】したがって、図4に示す如く、伝熱管部材
25が、燃焼ガス8及び流動媒体6aの流れに直交する
方向に300mm以上の間隔S1 をなして平行に配置さ
れたものであること、及び各伝熱管部材25が上記流れ
に直交する方向における厚みの薄いメンブレンパネル構
造体であることから、伝熱管部材25の存在が排気口9
に向かう燃焼ガス8及び流動媒体6aの流れを妨げるこ
とがなく、燃焼ガス8との間で高い熱伝達率を得ること
ができる。また、所望の過熱蒸気16aを得るに必要な
蒸気過熱器21の伝熱面積を、従来炉1における如く煙
道14に配置した蒸気過熱器17に比して、可及的に小
さくすることができる。そして、燃焼室3における熱吸
収が燃焼室周壁の水管群による他、蒸気過熱器21によ
っても行なわれることから、つまり燃焼室周壁による輻
射伝熱面積の不足分を蒸気過熱器21の伝熱管部材25
によって充分に補うことができるから、燃焼室3の高さ
を可及的に低くしつつ、燃焼室3における熱吸収を充分
に行い得る。
【0019】ところで、伝熱管25aの屈曲部で構成さ
れる伝熱管部材25の下端部は、排気口9へと上昇する
流動媒体6aが衝突して摩耗損傷する虞れがあるが、か
かる虞れは摩耗防止用カバー25bによって確実に排除
される。しかも、伝熱管部材25と燃焼室周壁(前壁4
b)との間隔S2 を150mm以上としておくことによ
って、燃焼室周壁をダウンフローする流動媒体6aによ
って伝熱管部材25が摩耗することもない。したがっ
て、伝熱管部材25が流動層7から吹き上げられる流動
媒体6aとの衝突を回避できない燃焼室3の上部領域に
配置されているにも拘わらず、伝熱管部材25の摩耗損
傷が可及的に防止され、蒸気過熱器21の耐久性を充分
に確保することができる。
【0020】また、図2〜図5は第2の実施の形態を示
したもので、この実施の形態における循環流動層燃焼炉
2 は、燃焼室3の上部領域に蒸気過熱器21に代えて
ボイラ缶水加熱用熱交換器22を配設した点を除いて、
第1の実施の形態における循環流動層燃焼炉11 と同様
構造をなすものでなり、これと同一の作用効果を奏しう
るものである。すなわち、燃焼室3の上部領域に、蒸気
過熱器21と同様構造のボイラ缶水加熱用熱交換器22
を配設することにより、燃焼室3における燃焼を妨げる
ことなく、高温(一般に、800〜900℃)の燃焼ガ
ス8との間に高い熱伝達係数をとることができ、燃焼室
3の高さを可及的に低くしうるのであり、その他、上記
した各作用効果を奏しうるのである。
【0021】而して、ボイラ缶水加熱用熱交換器22
は、図2〜図5に示す如く、蒸気過熱器21と同様構造
をなすもので、燃焼室3の天井壁4e上に配置した入口
ヘッダ23及び出口ヘッダ24と、両ヘッダ23,24
から燃焼室3の上部領域に垂下する複数の伝熱管部材2
5とを具備してなる。
【0022】すなわち、入口ヘッダ23は蒸気ドラム1
5の缶水部に缶水供給管28を介して接続されており、
出口ヘッダ24は蒸気供給管29を介して蒸気ドラム1
5の蒸気部に接続されている。缶水供給管28には缶水
循環ポンプ30が配設されている。伝熱管部材25は、
排気口9に向かう燃焼ガス8(及び流動媒体6a)の流
れに直交する方向つまり前後方向に等間隔S1 (上記し
たように、S1 ≧300mmとしておくことが好まし
い)を隔てて並列配置されている。各伝熱管部材25
は、上記燃焼ガス8の流れと平行する平面上、つまり左
右方向に平行する平面上に整列する複数の伝熱管25a
からなるパネル構造(メンブレンパネル構造等)をな
す。各伝熱管部材25における伝熱管群の下端屈曲部
は、流動媒体6aの衝突による摩耗を防止するための摩
耗防止用カバー25bで被覆されており、カバー25b
の上端面と伝熱管群の周面との段差部には耐摩耗性鋳鉄
材等からなる耐摩耗ブロック25cが取り付けられてい
る。
【0023】以上のように構成された熱交換器22によ
れば、ボイラ缶水16bが缶水循環ポンプ30により缶
水供給管28及び入口ヘッダ23を経て各伝熱管部材2
5に導入される。一方、排気口9に向かって上昇する燃
焼ガス8及び流動媒体6aは、各伝熱管部材25,25
間を通過する。したがって、各伝熱管部材25に導入さ
れた缶水16bは、伝熱管25a内を流動する間に、燃
焼ガス8及び流動媒体6aのとの熱交換により加熱され
る。その蒸気16は、出口ヘッダ24から蒸気供給29
から蒸気ドラム15に供給される。このときにおいて
も、上記循環流動層燃焼炉11 の蒸気過熱器21と同様
に、各伝熱管部材25がメンブレンパネル構造体である
こと等から、伝熱管部材25の存在が排気口9に向かう
燃焼ガス8及び流動媒体6aの流れを妨げることがな
い。したがって、燃焼室3での燃焼を妨げることなく、
燃焼ガス8との間で高い熱伝達率を得ることができ、燃
焼室周壁による輻射伝熱面積の不足分を熱交換器22の
伝熱管部によって充分に補うことができる。
【0024】
【発明の効果】以上の説明からも容易に理解されるよう
に、本発明の循環流動層燃焼炉によれば、燃焼室におけ
る燃焼を妨げることなく、高温の燃焼ガスとの間に高い
熱伝達係数をとることができる。したがって、循環流動
層の容量を増したときにも、燃焼室における輻射伝熱面
積を充分に確保しつつ、燃焼室の高さつまり炉高を可及
的に低くすることができ、ひいては循環流動層燃焼炉並
びにこれを含む燃焼設備全体の小型化を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る循環流動層燃焼炉の第1の実施の
形態を示す縦断側面図である。
【図2】本発明に係る循環流動層燃焼炉の第2の実施の
形態を示す縦断側面図である。
【図3】図1の要部(蒸気過熱器)又は図2の要部(缶
水加熱用熱交換器)の拡大図である。
【図4】図3のIV−IV線に沿う一部切欠の縦断正面図で
ある。
【図5】図4の要部を拡大して示す詳細図である。
【図6】従来炉を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
1 ,12 …循環流動層燃焼炉、2…ボイラ、3…燃焼
室、4a…底壁、4b…前壁、4c…後壁、4d…左右
壁、4e…天井壁、5…一次空気、6,6a…流動媒
体、7…流動層、8…燃焼ガス、9…排気口、10…サ
イクロン、11…燃料供給口、12…燃料、13…二次
空気、14…煙道、15…蒸気ドラム、16…蒸気、1
6a…過熱蒸気、16b…ボイラ缶水、18…タービン
発電機、21…蒸気過熱器、22…ボイラ缶水加熱用熱
交換器、23…入口ヘッダ、24…出口ヘッダ、25…
伝熱管部材、25a…伝熱管、25b…摩耗防止用カバ
ー、25c…耐摩耗ブロック。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼室の下部領域に粒状の流動媒体によ
    る流動層を形成すると共に、流動層から吹き上げられて
    燃焼ガスと共に燃焼室上部の排気口から排出された流動
    媒体を流動層へと返戻させるように構成した循環流動層
    燃焼炉において、燃焼室の上部領域に、排気口に向かう
    燃焼ガスとの間で熱交換を行なう蒸気過熱器又はボイラ
    缶水加熱用熱交換器を配設したことを特徴とする循環流
    動層燃焼炉。
  2. 【請求項2】 前記蒸気過熱器又はボイラ缶水加熱用熱
    交換器が、排気口へと向かう燃焼ガスの流れに直交する
    方向に一定間隔を隔てて並列する複数の伝熱管部材を具
    備するものであり、各伝熱管部材が、上記燃焼ガスの流
    れと平行する平面上に整列する複数の伝熱管からなるも
    のであることを特徴とする、請求項1に記載する循環流
    動層燃焼炉。
JP2035097A 1997-02-03 1997-02-03 循環流動層燃焼炉 Pending JPH10220708A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2035097A JPH10220708A (ja) 1997-02-03 1997-02-03 循環流動層燃焼炉

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JP2035097A JPH10220708A (ja) 1997-02-03 1997-02-03 循環流動層燃焼炉

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JP2021525355A (ja) * 2018-05-21 2021-09-24 バルメット テクノロジーズ オサケユキチュア 連結部を有する熱交換器及びそれを製造する方法

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