JPH10220459A - 転動ローラ - Google Patents

転動ローラ

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JPH10220459A
JPH10220459A JP2158697A JP2158697A JPH10220459A JP H10220459 A JPH10220459 A JP H10220459A JP 2158697 A JP2158697 A JP 2158697A JP 2158697 A JP2158697 A JP 2158697A JP H10220459 A JPH10220459 A JP H10220459A
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JP
Japan
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rolling roller
thrust bearing
seal ring
ring
rolling
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2158697A
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English (en)
Inventor
Shoji Koga
昭司 古賀
Susumu Ishibashi
進 石橋
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Caterpillar Japan Ltd
Caterpillar Mitsubishi Ltd
Original Assignee
Caterpillar Mitsubishi Ltd
Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10220459A publication Critical patent/JPH10220459A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸受部の摩耗による遊びに影響されない、そ
して装着作業が容易に行える改良されたシール手段を具
備する転動ローラを提供する。 【解決手段】 (1)シールリングを、シール面が転動
ローラ本体とスラスト軸受との間の遊びに影響されない
ように転がり軸受によって支持する。(2)シールを多
段階に設け、シールをより確実にする。(3)シール手
段を転動ローラに組み込む前にサブアッセンブリーでき
るようにする。そして、サブアッセンブリーの状態で転
動ローラに組み込めるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、転動ローラ、更に
詳しくは、改良された潤滑油シール手段を備える転動ロ
ーラに関する。
【0002】
【従来の技術】コンベアベルトのガイドリング、水門の
ガイドローラ、履帯式建設機械のトラックローラ等に
は、土砂等の異物の多い悪環境のもとで高荷重を支えて
従動回転する、いわゆる転動ローラが使われている。転
動ローラは比較的簡単な構造を成しており、固定された
シャフトと、シャフトにスリーブ軸受を介して回転自在
に装着された転動ローラ本体と、転動ローラ本体の両側
に位置してシャフトに固定された一対のスラスト軸受
と、転動ローラ本体と一対のスラスト軸受の各々との間
に介在されたシール手段とを具備している。転動ローラ
の内部にはスリーブ軸受及びスラスト軸受を潤滑するた
めの潤滑油が充填されている。典型的なシール手段は、
例えば実開平6−51082号公報(考案の名称:トラ
ックローラの土砂類侵入構造)の図1に符号7によっ
て、あるいは図2に符号27によって開示されているよ
うに、一対のシールリングを備え、一対のシールリング
の各々にはシャフトの軸線方向に対向して周方向に摺動
自在に接触するシール面が形成され、シールリングの各
々とスラスト軸受及び転動ローラ本体との間には弾性部
材が介在されている。この弾性部材によってシール手段
は、固定されたスラスト軸受と回転する転動ローラ本体
との間に、シール面を対向させた一対のシールリングが
浮動状態にかつ挟圧保持される、いわゆるフローティン
グシールを形成している。このシール手段によって、固
定されたスラスト軸受と回転する転動ローラ本体との間
がシールされ、転動ローラ内部に充填された潤滑油の外
部への漏れ及び外部からの土砂等異物の侵入が防止され
る。
【0003】転動ローラ内部の前記軸受(スリーブ軸受
及びスラスト軸受)の部分には、転動ローラ本体が適切
に回転できるように、また軸受を構成する部品の製作寸
法のバラツキを許容できるように、軸線方向及び半径方
向に隙間、いわゆる遊びが形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように構成された
転動ローラには、その使用目的からしてシャフトの半径
方向に大きなラジアル荷重が、また軸線方向に大きなス
ラスト荷重が作用する。そして、土砂、水等の異物に触
れ、これらに埋没されることも少なくない。転動ローラ
が長期間使用されると、軸受部の摩耗が進行し、スリー
ブ軸受とシャフトとの間の半径方向の隙間及びスラスト
軸受とトラックローラ本体との間の軸線方向の隙間が大
きくなり、転動ローラ本体とスラスト軸受との間の軸線
方向、半径方向、あるいはこれらが複合された方向の遊
びが大きくなる。この遊びは、転動ローラ本体とスラス
ト軸受との間のシール手段である挟圧保持されたフロー
ティングシールの取付部を圧迫あるいは弛緩させるよう
に作用する。
【0005】シール手段は上述の遊びに対して、シール
リングを挟圧保持する弾性部材の復元作用によってある
程度追従することができる。しかしながら、摩耗が進み
遊びが更に大きくなると、(1)シールリングが互いに
心ずれを起こす、(2)シャフトの中心軸線、すなわち
回転中心線に対して直角に形成されているシール面が傾
く、(3)シール面の接触圧が不均等になる、等によ
り、シールリングのシール面の接触が適切に保持されな
くなる。そして、潤滑油の漏れ、土砂等異物の侵入が起
きやすくなり、潤滑油が不足し、また異物が侵入し、転
動ローラ内部の摩耗が進み、遊びの増加が加速される。
この状態が進行すると、転動ローラは回転不良そして回
転不能となる。
【0006】転動ローラはまた、比較的大きい形状を成
し頑強に重く作られているので、手での取り扱いは容易
でない。更に、シールは浮動した状態に装着されるの
で、シール手段を転動ローラ本体の両端部に適切に組み
込む作業は容易でない。
【0007】本発明は上記事実に鑑みてなされたもの
で、その技術的課題は、軸受部の摩耗による遊びに影響
されない、そして装着作業が容易に行える改良されたシ
ール手段を具備する転動ローラを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明においては、上記
技術的課題を解決するために、(1)シールリングを、
シール面が転動ローラ本体とスラスト軸受との間の遊び
に影響されないように転がり軸受によって支持する。
(2)シールを多段階に設け、シールをより確実にす
る。(3)シール手段を転動ローラに組み込む前にサブ
アッセンブリーできるようにする。そして、サブアッセ
ンブリーの状態で転動ローラに組み込めるようにする。
【0009】すなわち、本発明によれば、上記技術的課
題を解決する転動ローラとして、シャフトと、該シャフ
トに回転自在に装着された転動ローラ本体と、該転動ロ
ーラ本体の両側に位置して該シャフトに固定された一対
のスラスト軸受と、該転動ローラ本体と該一対のスラス
ト軸受の各々との間に介在されたシール手段とを具備
し、該シール手段の各々は、該スラスト軸受に装着され
る固定側シールリングと該転動ローラ本体に装着される
回転側シールリングとを備えており、該固定側シールリ
ングと該回転側シールリングとの各々には該シャフトの
軸線方向に対向して周方向に摺動自在に接触するシール
面が形成されている転動ローラにおいて、該回転側シー
ルリングは該スラスト軸受に転がり軸受を介して支持さ
れている、ことを特徴とする転動ローラが提供される。
【0010】そして、好適実施形態においては、該固定
側シールリングは該スラスト軸受に固定側弾性部材を介
して装着されており、該回転側シールリングは該転動ロ
ーラ本体に回転側弾性部材を介して装着されている。該
固定側シールリングを該スラスト軸受に一体的に形成
し、該回転側シールリングを該転動ローラ本体に回転側
弾性部材を介して装着するように構成することもでき
る。該転がり軸受は外輪と内輪とを備えており、該内輪
は該スラスト軸受に装着されており、該外輪には該回転
側シールリングが一体的に形成されている。該外輪の内
周面と該内輪が装着される該スラスト軸受の外周面との
間には、オイルシールが配設されている。該回転側シー
ルリングは、該転動ローラ本体に着脱自在に装着された
シール保持部材に該回転側弾性部材を介して装着されて
いる。該スラスト軸受と該シール手段との間には、該シ
ール面と該オイルシールとによって閉じられた空間が存
在し、該空間には潤滑油が封入されている。
【0011】本発明による転動ローラにおいては、遊び
によって変動する転動ローラ本体に装着される回転側シ
ールリングが、転がり軸受によってスラスト軸受に支持
されるから、シールリングのシール面は遊びに影響され
ないで適切に保持され、安定したシール性能が維持され
る。また、シールリングが支持される転がり軸受とスラ
スト軸受との間にオイルシールが配設されることによっ
て、転動ローラの内部の潤滑油の充填部と転動ローラ外
部との間は、シールリングとオイルシールとの2段階の
シールによって、より確実にシールされる。更に、シー
ル手段は、転動ローラ本体に取り付ける前に、シール保
持部材によってスラスト軸受に容易に適切にサブアッセ
ンブリーすることができる。そして、サブアッセンブリ
ーした状態のシール手段を転動ローラに容易に組み込む
ことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従って構成された
転動ローラの好適実施形態を図示している添付図面を参
照して、更に詳細に説明する。
【0013】図1を参照して説明すると、全体を番号2
で示す転動ローラは、シャフト4と、シャフト4にスリ
ーブ軸受5、5を介して回転自在に装着された転動ロー
ラ本体6と、転動ローラ本体6の両側に位置してシャフ
ト4に固定された一対のスラスト軸受8、8と、転動ロ
ーラ本体6とスラスト軸受8、8の各々との間に介在さ
れた、回転シール面を有するシール手段10とを具備し
ている。シャフト4、スリーブ軸受5、転動ローラ本体
6及びスラスト軸受8は、それ自体公知のものでよく、
それ故にこれらの構成の詳細については、本発明に関連
する部分を除いて、本実施の形態においては説明を省略
する。
【0014】図1を参照して説明を続けると、スリーブ
軸受5は転動ローラ本体6の端部から突出した環状のフ
ランジにスラスト受面5aが形成され転動ローラ本体6
に圧入固定されている。このスラスト受面5aに対向し
てスラスト軸受8にはスラスト受面8aが形成されてい
る。スラスト軸受8はシャフト4に、スラスト軸受8を
通してシャフト4に挿入されたピン14によって固定さ
れている。スラスト受面5a及び8aによって転動ロー
ラ2のスラスト方向の遊び及びスラスト荷重が受け止め
られる。転動ローラ本体6の内部中央には環状空間6a
が形成されており、シャフト4に形成された油孔4aを
介して潤滑油が供給され充填されている。シャフト4の
端面に開口する油孔4aにはプラグ4bが取り付けられ
油孔4aを閉じている。この充填された潤滑油によっ
て、シャフト4とスリーブ軸受5との間、並びにスラス
ト受面5aとスラスト受面8aとの間が潤滑される。な
お、転動ローラ2は、シャフト4に設けられた油路4a
を除いて左右対象の構造である。
【0015】図2を参照してシール手段10の概要を先
ず説明すると、シール手段10は、スラスト軸受8に環
状の固定側弾性部材13aを介して装着される固定側シ
ールリング12aと、転動ローラ本体6に着脱自在に装
着されたシール保持部材18に環状の回転側弾性部材1
3bを介して装着される回転側シールリング12bとを
備えている。固定側シールリング12a及び回転側シー
ルリング12bの各々には、シャフト4の軸線方向に対
向して周方向に摺動自在に接触するシール面Sが形成さ
れている。回転側シールリング12bはまた、スラスト
軸受8に転がり軸受16を介して支持されている。転が
り軸受16は、外輪16a、転動球体16b、内輪16
cを備えており、内輪16cはスラスト軸受8に装着さ
れており、外輪16aには回転側シールリング12bが
一体的に形成されている。外輪16aの内周面と内輪1
6cが装着されるスラスト軸受8の円筒部8bとの間に
は、オイルシール20が配設されている。圧縮ばね15
が、スラスト軸受8と固定側シールリング12aとの間
に固定側シールリング12aのシール面Sを回転側シー
ルリング12bのシール面Sに押圧する方向に付勢して
複数個装着されている。
【0016】固定側シールリング12a及び回転側シー
ルリング12bは、金属製のリングで、例えば耐摩耗高
強度の特殊合金鋳鉄で成形されている。固定側シールリ
ング12aは、断面が略三角形の環状を成し、三角形の
鉛直辺に相当する面は鏡面に仕上げられ、環状のシール
面Sを形成している。三角形の斜辺に相当する面は凹状
の円弧状に形成され、この部分に固定側弾性部材13a
が当接する。回転側シールリング12bは、矩形断面で
環状を成し、固定側シールリング12aのシール面Sに
当接する垂直辺の面は、固定側シールリング12aと同
様に鏡面に仕上げられ環状のシール面Sが形成されてい
る。回転側シールリング12bの外周面には環状の凹形
溝12cが形成され、回転側弾性部材13bが嵌入装着
される。
【0017】転がり軸受16は、外輪16a、転動球体
16b、内輪16cを備える周知の転がり軸受と実質上
同一である。内輪16cは、スラスト軸受8のスラスト
受面8aが端部に形成された円筒部8bに装着されてい
る。外輪16aには、前述の回転側シールリング12b
がロー付け等の手段によって一体的に取り付けられてい
る。外輪16aの幅は内輪16cの幅の略2倍に形成す
るのがオイルシール20を装着するのに好都合である。
また、外輪16aと回転側シールリング12bとを一体
で形成してもよい。転がり軸受16の外輪16a及び内
輪16cとは、回転方向に直角な方向(装着軸線方向)
には相対的に動くことのできない構造になっている。
【0018】オイルシール20は、回転部をシールする
周知のオイルシールで、幅広に形成された外輪16aの
内周面とスラスト軸受の円筒部8bとの間に、装着内径
部を円筒部8bに圧入嵌合させ、シールリップを外輪1
6aの内周面に弾性的に当接して配設されている。オイ
ルシール20は、内径部にシールリップが形成され、外
径部に形成された装着部を外輪16aの内周面に圧入嵌
合するものであってもよい。
【0019】シール保持部材18は、断面がL字形状で
環状を成し、L字形状の一辺が外周部を形成し他辺が環
状の内方に位置付けられた形状を成している。L字形状
の二辺に挟まれた部位に回転側シールリング12b及び
回転側弾性部材13bが配設される。シール保持部材1
8は、鋼あるいは鋼相当の強度材料で製作される。L字
形状断面の内周面には環状に凹形溝18aが形成され、
回転側弾性部材13bの外周部が嵌入され装着される。
外周面には半径方向に突出するフランジ18bが形成さ
れ、フランジ18bには、シール保持部材18を転動ロ
ーラ本体6に取り付けるための複数個のボルト孔18e
が形成されている。シール保持部材18には更に、スラ
スト軸受8とサブアッセンブリーするためのネジ孔18
dがスラスト軸受8と対向して複数個設けられている。
【0020】固定側弾性部材13aは、断面がO形で環
状に耐油性合成ゴムで成形されている。固定側弾性部材
13aは固定側シールリング12aの前述の円弧状周面
とスラスト軸受8との間に圧縮されて保持され装着され
る。回転側弾性部材13bは、断面が矩形を成し環状に
耐油性合成ゴムで成形されている。回転側弾性部材13
bは本体側シールリング12bの凹形溝12cとシール
保持部材18の凹形溝18aとの間に圧縮して嵌入され
装着される。回転側弾性部材13bは、凹形溝12c及
び18aの夫々に接着剤によって固着してもよい。
【0021】転動ローラ本体6には、その軸線方向両端
部にシール保持部材18を収容する環状の凹部6dが形
成されている。更に、転動ローラ本体6の端面にはシー
ル保持部材18のボルト孔18eに対応するネジ孔6b
が複数個形成されている。スラスト軸受8には、スラス
ト軸受8に装着される固定側弾性部材13aの取り付け
部より半径方向外方に、保持部材18のネジ孔18dに
対応して、貫通ボルト孔8cが複数個形成されている。
【0022】かくして、固定側シールリング12aと回
転側シールリング12bとは、スラスト軸受8と転動ロ
ーラ本体6との間に、固定側弾性部材13a、シール保
持部材18、回転側弾性部材13b、転がり軸受16に
よって支持される。そして、固定側シールリング12a
と回転側シールリング12bとの各々に形成されたシー
ル面Sは、固定側弾性部材13a、回転側弾性部材13
b、ばね15の弾性付勢力によって挟圧保持される。ス
ラスト軸受8とシール手段10との間にはシール面Sと
オイルシール20とによって閉じられた空間22が存在
し、空間22には、転動ローラ本体6に充填される潤滑
油よりも粘度の高い潤滑油、例えばグリースが封入され
ている。
【0023】転動ローラ2の内部には、転動ローラ本体
が適切に回転できるように、また軸受を構成する部品の
製作寸法のバラツキを許容できるように、軸線方向及び
半径方向に隙間、すなわち、スリーブ軸受5の内径とシ
ャフト4の外径との間には半径方向の隙間δrが、スラ
スト軸受8に形成されたスラスト受面8aとスリーブ軸
受5に形成されたスラスト受面5aとの間には軸線方向
の隙間δtが形成されている。
【0024】図3に示す他の実施の形態は、前述の図2
に示す形態とは、固定側シールリング32aがスラスト
軸受8に一体的に形成されている点が主として異なる。
従って、図2の実施の形態と相違する部分を中心にして
説明すると、固定側シールリング32aは耐摩耗高強度
の金属、例えば特殊合金鋳鉄で作られ、スラスト軸受8
にロー付け等の適宜の手段によって固着されて一体的に
形成されている。回転側シールリング32bは、転動ロ
ーラ本体6にシール6cを介して取り付けられたシール
保持部材38に、回転側弾性部材33を介して装着され
ている。回転側シールリング32b及び回転側弾性部材
33は、図2に示す固定側シールリング12a及び固定
側弾性部材13aと実質上同一のものが用いられる。そ
して、シール面Sを挟圧保持する付勢力として、回転側
弾性部材33の他に回転側シールリング32bとシール
保持部材38との間に圧縮ばね38aが設けられてい
る。本実施の形態においては、転がり軸受36は前述の
転がり軸受16と基本的に同一構成の、外輪36a、転
動ローラ36b、内輪36cを有するが、外輪36aは
内輪36cに対して回転方向と直角の方向(軸線方向)
に移動が可能な形式になっている。
【0025】図2及び図3を参照して、主として図2を
参照して上述のように構成された本発明による転動ロー
ラ2の作用について説明する。なお、図3の実施の形態
において図2の実施の形態と異なるところは、図3の異
なる符号を括弧を付して併記する。転動ローラ2に、前
述の半径方向の隙間δr及び軸線方向の隙間δtによ
る、転動ローラ本体6とスラスト軸受8との間の軸線方
向の、または半径方向の、あるいは複合された方向の遊
びが発生しても、遊びは回転側弾性部材13b(33)
の弾性変形によって吸収される。このとき、回転側シー
ルリング12b(32b)は転がり軸受16(36)に
よってスラスト軸受8に支持されるとともに固定側シー
ルリング12a(32a)もスラスト軸受8装着されて
いるから、遊びによるスラスト軸受8と転動ローラ本体
6との相対変動があっても、シールリングには、心ず
れ、シール面の傾き、接触圧の不均等の不具合は発生せ
ず、シール面Sの接触は適切に保持される。固定側シー
ルリング12a(32a)及び回転側シールリング12
b(32b)のシール面Sに加えて、オイルシール20
が転がり軸受16(36)の外輪16a(36a)とス
ラスト軸受8の円筒部8bとの間に設けられているか
ら、転動ローラ2の内部と外部との間の回転部のシール
は、グリース等の高粘度の潤滑油が封入された空間22
を介して2段階になり、潤滑油の外部への漏れ及び外部
からの土砂等異物の侵入は確実に止められる。図2及び
図3を参照することによって明確に理解されるように、
スラスト軸受8にシール保持部材18(38)を2点鎖
線で示すボルト24によって連結することによって、ス
ラスト軸受8とシール保持部材18との間にシール手段
10(30)を予めサブアッセンブリーすることができ
る。サブアッセンブリーした後で転動ローラ本体6の端
部の凹部6dにシール6cを介してボルト18cによっ
て保持部材18(38)を取り付け、サブアッセンブリ
ーに使用したボルト24を取り外すことによって、シー
ル手段10(30)の転動ローラ本体6への装着が容易
に完了する。このようにサブアッセンブリーにすること
によって、大形で重量がある取り扱いにくい転動ローラ
への、浮動形態のシール手段10(30)を容易に適切
に取り付けることができる。
【0026】以上、本発明を実施の形態に基づいて詳細
に説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定される
ものではなく、本発明の範囲内においてさまざまな変形
あるいは修正ができるものである。例えば、図2に示す
矩形断面の回転側弾性部材13b、溝12cが設けられ
た回転側シールリング12b及び溝18aが設けられた
シール保持部材18に代えて、図4に示すように矩形断
面の外周面に環状のテーパ面42aを設けた回転側シー
ルリング42、溝18aを削除したたシール保持部材4
8及び固定側弾性部材13aに類似した円形断面の回転
側弾性部材43を設けることができる。
【0027】また、図2における転がり軸受16の外輪
16aの幅を更に拡げて、転がり軸受16の両側にオイ
ルシール20を設けて、回転部のシールをシール面S、
オイルシール20、20の3段階とすることもできる。
【0028】なお、転動ローラ2が小型、軽量等の理由
で、シール保持部材18(38、48)が必要なけれ
ば、転動ローラ6の端部にシール保持部材18(38、
48)を一体的に形成して、削除してもよい。
【0029】
【発明の効果】本発明に従って構成された転動ローラに
よれば、軸受部の摩耗による遊びに影響されない、そし
て装着作業が容易に行える改良されたシール手段を具備
する転動ローラが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成された転動ローラの断面
図。
【図2】本発明に従って構成された転動ローラの要部断
面図。
【図3】本発明に従って構成された転動ローラの他の実
施の形態の要部断面図。
【図4】本発明に従って構成された転動ローラの更に他
の実施の形態の要部断面図。
【符号の説明】
2:転動ローラ 4:シャフト 5:スリーブ軸受 6:転動ローラ本体 8:スラスト軸受 10、30:シール手段 12a、32a:固定側シールリング 12b、32b:回転側シールリング 13a:固定側弾性部材 13b、33、43:回転側弾性部材 16、36:転がり軸受 16a36a:外輪 16c、36c:内輪 18、38、48:シール保持部材 20:オイルシール 22:空間 S:シール面

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャフトと、該シャフトに回転自在に装
    着された転動ローラ本体と、該転動ローラ本体の両側に
    位置して該シャフトに固定された一対のスラスト軸受
    と、該転動ローラ本体と該一対のスラスト軸受の各々と
    の間に介在されたシール手段とを具備し、該シール手段
    の各々は、該スラスト軸受に装着される固定側シールリ
    ングと該転動ローラ本体に装着される回転側シールリン
    グとを備えており、該固定側シールリングと該回転側シ
    ールリングとの各々には該シャフトの軸線方向に対向し
    て周方向に摺動自在に接触するシール面が形成されてい
    る転動ローラにおいて、 該回転側シールリングは該スラスト軸受に転がり軸受を
    介して支持されている、ことを特徴とする転動ローラ。
  2. 【請求項2】 該固定側シールリングは該スラスト軸受
    に固定側弾性部材を介して装着されており、該回転側シ
    ールリングは該転動ローラ本体に回転側弾性部材を介し
    て装着されている、請求項1記載の転動ローラ。
  3. 【請求項3】 該固定側シールリングは該スラスト軸受
    に一体的に形成されており、該回転側シールリングは該
    転動ローラ本体に回転側弾性部材を介して装着されてい
    る、請求項1記載の転動ローラ。
  4. 【請求項4】 該転がり軸受は外輪と内輪とを備えてお
    り、該内輪は該スラスト軸受に装着されており、該外輪
    には該回転側シールリングが一体的に形成されている、
    請求項2又は3記載の転動ローラ。
  5. 【請求項5】 該外輪の内周面と該内輪が装着される該
    スラスト軸受の外周面との間には、オイルシールが配設
    されている、請求項4記載の転動ローラ。
  6. 【請求項6】 該回転側シールリングは、該転動ローラ
    本体に着脱自在に装着されたシール保持部材に該回転側
    弾性部材を介して装着されている、請求項2から4まで
    のいずれかに記載の転動ローラ。
  7. 【請求項7】 該スラスト軸受と該シール手段との間に
    は、該シール面と該オイルシールとによって閉じられた
    空間が存在し、該空間には潤滑油が封入されている、請
    求項5記載の転動ローラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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